魔法少女リリカルなのはA`s?あれ、なんか原作と違うんですけど!!   作:ユーリ・ローウェル

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今回の三人称視点で話が進みます


第16話・弓兵

 

 

祐介達が古代遺跡から家に帰ってきて一息をつこうと居間に向かったらそこには何処かにいなくなっていたヴァーリとオーフィスがテレビを見ていた。裕介達の帰りに気付き、どこに行っていた、何があった等の質問責めを受け、あったことをありのまま説明した。

 

 

「ちっ、俺も行けばよかった」

 

「おいおい、こっちは大変だったんだぞ」

 

 

そんなやりととりを少しして古代遺跡に行っていないザフィーラとシャマルも居間にやってきた。これで全員揃ったことではやてが手にしている双剣…アーチャーに対しての質問会が始まる。

とは言っても、質問をしているのはセイバーだけであり、他の者達は珍しくその問答を静かに聞いていた…お菓子を食べながら。

 

 

「アーチャー、貴方はバーサーカーとの戦いで…」

 

 

セイバーのこの一言でアーチャーは黙った。そして次にははやての隣に瞬時に長身白髪で肌黒のの男が現れた。

 

 

「ようやく実体ができるようになったのでな…さてセイバー、確かに私はバーサーカーと戦闘はしたことがあるが敗れた覚えはない」

 

「な、何を言っているのですか貴方は。貴方はあの時、私やリン、シロウを逃がすために一人でイリヤスフィールの城に残ってバーサーカーを足止めしたのではないですか?」

 

「……ふむ、私には身の覚えがないな…セイバー、お前が体験した聖杯戦争を教えてもらおう」

 

 

セイバーが語る聖杯戦争、その内容は裕介達は前に聞いた通り其の物の内容であった。初めて聞くヴァーリは強者の話で興味津々に聞いていた。

 

 

 

「成程…これで確信を持てた」

 

「確信とはなんですか?」

 

「それはセイバー、お前と私が参加した聖杯戦争はべつものだと言う事だ」

 

「それはどういう事ですか?」

 

「その前に、私が体験した聖杯戦争の内容を話そう」

 

 

アーチャーは思い出すようにしながら淡々と話す。話の最初はセイバーと同じものであったが、途中で話の流れが一気に変わり、結末もセイバーが語ったものとは別の結末に至ってた。

 

 

「なっ…まさかシロウがあの”アーチャー”を倒すなんて」

 

「そうだ、これで分かっただろう?」

 

「成程、そういうことか」

 

 

ここで静かにお茶を飲みながら話を聞いていたザフィーラが話に加わってきた。

 

 

「お前たち二人は知り合いでありながらの別世界の人間…と言う事だな」

 

「どういう事だザッフィー?」

 

「そうだな…お前がわかるような用語で言うとそこの二人は似て否になる世界”平行世界”の人間だろう」

 

「ああ成程。大体わかったぜ」

 

 

今の説明で分かったのは普段、ゲームや漫画を読んでいる者たちであり。分からなかったのはシャマルただ一人だった。

 

 

「シャマルには後で説明する」

 

「そ、そんな~」

 

 

説明により二人は沈黙のままお互い座っている。それもそうだ、片方は騎士王の物語、もう片方は自身と言ってもいい物の物語。同じ聖杯戦争でここまで違う物語を聞かされれば考えることもあるだろう。

 

 

「しかし、平行世界というのやはり存在していたものですね。私がこの世界に召喚された時に薄々思っていましたが…」

 

「私は確信していた、なんせ凛の…遠坂家の大師父がこういう面に特化しているのを知っていたからな…だがまさか自身が経験する身になるとは思わなかったがな」

 

 

そこで二人の間に再び沈黙が訪れるが。

 

 

「あ~もう、なんで二人はそんなお通夜状態になってるん?アーチャー!!」

 

「な、なんだはやて?」

 

「私が出来ることを教えなさい」

 

 

流石は八神はやて、こういった空気を壊せる人間は中々居ないだろう。はやてにとってはさっきのゴーレムとの戦いの後からずっと気になっていたのだろう。

 

 

「私が出来る魔術は投影と強化のみ、投影はさっき弓を出した時の物だ…先ほどの戦いに居なかった者もいるのでもう一度実践してみよう」

 

 

アーチャーは「トレース・オン」という単語を言うと手のひらに赤く長い槍を取り出した。その赤い槍の名前は”ゲイ・ボルグ”、ケルト神話で有名なクー・フーリンが持っていたとされる槍である。

 

 

「それはランサーの宝具ですね」

 

「その通りだ。そしてこれは今私が作り上げたものだ。投影とは物が物質で又投影を行う本人がイメージ出来るものが可能だ。私の場合は剣系統限定だが一度見たものなら大概は投影できるがそれでも本物より1ランクダウンしてしまうし、それ以外のものはもっとダウンしてしまうがな」

 

「剣系統で大概ってことは、できへんものもあるんやな?」

 

「ある。それは私人の力を超えている武器は投影不可だ。いい例はそこにいるセイバーが持っている宝具だろう」

 

 

 

アーチャーは赤い槍が本物よりワンランクダウンしているというが、実際にソコにあるだけで十分驚異をばら撒いている、いや、ゲイ・ボルクと言う存在がその場を支配していた。

 

 

「ほ~私もこうカッコイイ武器がだせるんやな」

 

「いや、今の君では不可能だろう。まずは私の魔術に慣れていないない、そして経験が圧倒的に少ない。できて名も無き武器が関の山だろう」

 

「そ、そんな~」

 

 

アーチャーの言葉でがっくしとなるはやて。

 

 

「まあ、鍛錬しだいではやて、君は私を超えることはできるだろう。だからそう腐るな」

 

「お、おお」

 

 

そこでアーチャーへの問答は終了した。アーチャーの立ち位置は祐介と似たような位置にいる。よってアーチャーは実体化している時ははやての家にいる事に決まった。

 

 

「ふっ、話を聞いた限りだが俺は興味を持った、いや、聖杯戦争自体に参加したいと思った。セイバー、アーチャー、もっと話を聞かせろ!」

 

「よいでしょヴァーリ。なら私が参加した4次の時についても語りましょう」

 

「ほう…4次か、私も興味あるな」

 

 

三人はそのままセイバーの部屋に向かっていった。そして残されたメンバーはというと。

 

 

「よ~し、私も今日から訓練や、ヴィータ、頼むで」

 

「お、おうよ」

 

 

はやてとヴィータは外に走り出して行った。

 

 

「私は買い物でもするかな、シャマル、一緒に行くか?」

 

「うう~私だけ…うん、行くわ」

 

 

リインフォースとシャマルは食材を買いにスーパーへ。

 

 

「…私はランニングにでも行こう」

 

「付き合うぞザフィーラ」

 

 

シグナムとザフィーラはランニングに向かい。

 

 

「…オーフィス、ゲームでもするか」

 

「うん」

 

 

祐介は裕二が帰ってくるまでオーフィスと二人でゲームをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

夜、家族全員家に帰宅。それぞれの家にいる中、祐介は自身のベランダでアーチャーと二人でいた。

 

 

 

「アーチャー、アンタ俺に何か言いたいのか?」

 

「ふむ、今回のセイバーのマスターに興味があってな」

 

「で、感想は?」

 

「前回同様、未熟で半人前だと」

 

「さいですか」

 

「ほう、自覚しているのか?」

 

「まぁね、あれだけのメンツだ、自信が矮小な存在だと思うさ…それに俺には才能がない。それはアンタも気づいているはずだ」

 

「一目見た時からだ、私も似たような境遇だからなだが」

 

「ふっ、苦労してたんだなアーチャー」

 

「色々とな…さてと、そろそろ夕飯の支度をするために私は戻ろう」

 

 

するとアーチャーはベランダから飛び降りて隣の家…はやての家の庭に着地して玄関から家に入っていく姿をボーと見つめる裕介。

 

 

 

「裕介、聖杯戦争まじパネェよ。イスカンダルにランスロット、ギルガメッシュやクー・フーリン。そしてモノホンのアーサー王だぜ。やべー超興奮してきたー」

 

 

やたらテンション高い白龍皇、ヴァーリ・ルシファーであった。

 

 

 

 

 




ここまで出てきたセイバーとアーチャーですが。簡単に説明するとセイバーはセイバールート、アーチャーは凛ルートを通っているという設定です。

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