2話
そのままフラフラと校内を歩き回っていると一人の男子生徒が声をかけてきた
「あの、すいません会場ってどっちでしたっけ?」
雪華はその問いに対し会場方面を指差しながら言った
「えーと、あっちですね。私も今から行くつもりでしたので一緒に行きませんか?」
「え、一緒に?もしかして同学年?」
「えぇ今年入学の司波雪華です。よろしくお願いします」
「俺、西城レオンハルト!
親父がハーフ、お袋がクォーターで、外見は純日本風だが名前は洋風
得意な術式は収束系の硬化魔法だ。レオでいいぜ。」
「レオですか・・レオ!よろしくお願いしますね」
会場に入り空席を見つけ席に着くと女子生徒が声をかけてきた
隣から声をかけられた。
「あの、お隣は空いていますか?」
「どうぞ」
「ありがとうございます」
と頭を下げて腰掛けるメガネの少女のその横にもう一人の女子生徒が座る。
二十一世紀中葉から視力矯正治療が普及した結果、この国で近視という病は過去のものとなりつつある。わざわざメガネを使う理由があるとすれば、単なる嗜好か、ファッションになる。
後他の可能性があるとすると・・
(霊子視覚過敏症ね……)
そんなことを雪華が考えているとその女子生徒が自己紹介をしてきた
「私、柴田美月っていいます。よろしくお願いします」
「私は司波雪華。よろしくお願いね」
その隣にいた赤毛の女子生徒も声をかけてくる
「私は千葉エリカ。よろしくね」
「えーと、よろしくお願いします」
自己紹介などをしていたら深雪が壇上に上がった
「みなさん、私の可愛い可愛いとてもとても優秀な 深雪の挨拶です。ちゃんと聞いてくださいね」
「お・・・おう。わかったぜ」とレオ
「りょーかいっと」とエリカ
威圧も気持ち含んでいた雪華に引いてしまったのか「は、はい!わかりました!」と美月
「皆等しく」とか「一丸となって」とか「魔法以外にも」とか「総合的に」とか、結構際どいフレーズが含まれた挨拶が終わった。
しかし雪華にとってはそれだけでは済まされなかった
一人ではあったが
「ウィードとブルームが全て、ポイント稼ぎ女が」と呟いた生徒がいたのだ
それを聞いた(正確には会場全体に展開していたフィールドで聞いていた)雪華は怒りをあらわにし声に出してしまった
「殺す」
「「「!?」」」
「雪華。ど、どうしたの?」
そう声をかけられた雪華はしまったと思いながらの「いえ、なんでもありませんよ」とだれもが振り向くような満面の笑みでこたえた。それが逆に怖く思われてたなんて、雪華は知る由もなかった。
その日は無事に終わったが残念なことに校内で変死体が発見された。
なんてことはなく、だが何もなかったということもなかった。
一人の男子生徒があの男子生徒には、いろいろあった。何があったかは、誰も知る由もなかったし知らないほうが幸せであった。