初めまして。
今までは読むだけでしだか今回はじめて書き手に挑戦します。
のんびりとやっていくのでのんびりと読んでいただけるとありがたいです。
それではどうぞ。
「んー。どうすっかなぁ。」
俺はソファーに寝そべりながら唸っていた。
なんせこれからの人生を決定づけることだ、慎重に決めなければならない。
「いろいろ思いつくけど決められないな。あ、コーヒーおかわりお願いします。」
ここにきてから7杯目のコーヒーの催促を、俺が寝ているソファーの前にある机、それをはさんで置いてあるソファーに座っている男におねがいする。
すると男はやれやれといった顔でコーヒーカップを手に取り腰をあげた。
「はいよ。しかし長いねー。早いとこ決めてくれないとこっちの仕事が進まないんだよね。そろそろ決めてくれない?」
そんな男の言葉にそうはいってもなぁ、と困った顔をしていると
「だいたいなにに迷っているのさ?」
と、新しいコーヒーの入ったカップを机に置きながら不思議そうな顔をして聞いてくる。
「なににって転生特典に決まってるだろ!だいたいいきなりこんなことになってまだ納得出来てないんだからな!」
そのなんともいえない適当な雰囲気に思わず立ち上がり声をあらげてしまう。
すると目の前の男は
「え、まだ納得出来てなかったの?」
と驚きながらソファーに座り「物わかり悪いなぁ」とつぶやきながらため息をつく。
その態度にイラつきながら
「出来るかい!いつもどうり寝て、起きたと思ったら死んでました。なんてどんな不思議体験だよ!むしろここまで落ち着いてる俺を褒めてほしいわ!」
と一息に言うと男は
「だからー、説明したじゃん。君の運命が書かれた書類を僕のミスでやぶいて捨てちゃったって、そのせいで君は死んじゃったって。」
とつまらなそうに話す。
そう俺は死んだらしい。
いつもどうり会社から帰り大好きな漫画を読んでから眠りについた、そして目が覚めると目の前に眼鏡を掛けたサラリーマン風の男がいて、俺が死んだこと、その原因がミスによるものであること、元の世界に戻せない代わりに違う世界に転生させてくれること、そして特典をくれることを説明され、なんやかんやあったあと(主に俺が話を理解する時間だが)転生特典を考えるための時間をもらい今にいたる。
「いや、説明はされたけどさぁ。たかだか数時間で完璧には割りきれないよね。」
「そうかもしれないけどさ、そろそろ決めてくれないとマジで時間なくなるよ?そうなるとすべてランダムになっちゃうよ?」
と良い笑顔で脅しをかけてくる。つづけて
「それに君はそんなに楽しい人生じゃなかったでしょ。これから転生先で自由気ままに過ごせるんだからもっとポジティブにいこうよ。」
と能天気なことを言ってくる。
確かに俺の人生はつまらなかった。学生時代は部活に力をそそいだもののたいした結果も出ず、なんとく受けた会社から内定をもらい毎日やる気もなく会社に行き、仲良くもない同僚と話をあわせ、尊敬も出来ない上司の小言を聞き流し、やりたくもなく好きでもない仕事を時間が来るまでこなす。
ぶっちゃけ未練はほとんどなく今回の転生はすこし嬉しかったりする。が、それと納得出来るかどうかは別問題なのである。
「よし!決めた!転生先は[ワンピース]にする!」
俺は腹をくくった。そして決意する。目の前の男が言うように次の人生は自由に生きると。そして俺が好きな漫画のなかでもっとも自由な世界、それは[ワンピース]の世界だ!