神様転生ワンピース!   作:みすたーにげごし

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決めた男

 

 

 

「転生先は[ワンピース]の世界にする!」

俺はこれから俺が暮らしていく世界をそれなりに長い時間をかけて決め宣言する。

それを聞いた男は

「お、やっと行き先を決めたね。ワンピースの世界は自由だからね、きっと楽しいよ。」

と笑顔で話し、

「あとは特典だね。今回は僕らのミスだからね。どんな特典でもいいよ!それに数の制限もないから何個でも言ってね!」

とすこしテンションを高めに言う。

どうやらやっと俺との話し合いという仕事の出口が見えて嬉しいようだ。

俺はそれを聞きながら特典の内容を考えるふりをして平静を装うが内心は

(特典に個数の制限がないとか、めちゃくちゃチートじゃねぇか!

これは最高に嬉しい!チート能力貰いまくって無双しまくりじゃああ!)

とテンションあげあげである。

だがここでひとつ疑問が浮かぶ

「なぁ、俺が原作に関わってストーリーを変えることは出来るのか?それと変えちゃったりしても大丈夫なのか?」

当たり前の疑問である。

ワンピースはすでにかなりの巻数が出ていて話の流れは決まっているのだから俺がそれを壊したらいろいろと問題があるのではないだろうか?世界の修正力なんてものが働いて俺が消されてしまう。なんてことになったらたまったもんじゃない。

しかし男の答えは

「全然大丈夫だよ。君がワンピースの世界に入った時点で世界は分岐するからね。君のいるワンピースの世界と君のいないワンピースの世界ってぐあいにね。だからガンガン原作介入して楽しんでもらって平気だよ。」

それを聞いて安心する。そして一応の確認としてもう一度質問をする。

「なるほど。それじゃあ俺が行くワンピースの世界はものすっごい[ワンピース]ににている違う世界って認識でいいんだな?」

男はコーヒーを飲みながらすこし考えて

「厳密にいうと違うんだけどね。まぁ、そんな認識で間違いないよ。だから君の行動によってはルフィが海賊じゃなくて海兵になる可能性もありうるね。ただよっぽどのことをしない限りあり得ないけどね。」

と答える。

俺はそれを聞いて納得すると同時に少し驚く。ルフィが海賊じゃなかったらもはやワンピースではなくなる。まったく違う話になってしまうからだ。

「っ!なるほど。それじゃあ原作キャラと接触するときは気をつけてないといけないな。」

と思ったことを口にするが男は理由がわからないようで

「なんで?」

と聞いてくる。

「いや、俺のせいで麦わら海賊団の仲間が変わったりしたらいやじゃん。」

と説明すると少し笑いながら

「そんなこと気にしなくても平気だよ。仲間になるやつらは必ず仲間になるし、それを変えようとするならかなりの労力を使うから何回か会ったとか友達になったとかぐらいで簡単に運命は変わらないよ。過程は多少変わったとしても結果までもが変わることはかなり珍しいからね。」

と説明をしてくれる。

それを聞いてほっと安心する反面、頭の中には少し悩みが生まれた。

俺が転生してやりたいことがいくつかあるのだが、そのなかにハンコックの救出とエースの生存がある。

さっき男が話した内容によれば過程は変えられるが結果を変えるのはかなり難しいということだ。

そうするとハンコックの救出はすんなり出来そうだがエースの生存はかなり難しそうである。

原作のハンコックは人拐いに誘拐され天竜人に売られるが結果としては逃げ出せている。つまり〔誰〕が〔どの〕タイミングで助けるかの違いだけ。つまり過程の部分だけ変えればいいのであまり問題はなさそうである。

しかしエースは違う。エースは結果として死んでしまっている。これを覆すのはかなり大変そうだ。

が、そんな先のことを考えても仕方がない。取り敢えず特典(チート)を考えるか。

 

 

 

 

 

そしてあれからさらに2時間ほどかけて俺は特典を決定した。

あまりに時間をかけるので目の前の男は少し機嫌を悪くしてしまったがまぁ、仕方がない。

俺のこれからを決めることだ、許せ(笑)

しかしサラリーマン風の神様ってなんかやだな。もっと綺麗な女性とかムキムキなジジイがやってるもんだと思ってたなぁ。

と馬鹿なことを考えつつここに来てから13杯目のコーヒーを飲んだあと俺はワンピースの世界に転生した。

 

 

 

 

 

彼を見送った男はソファーに座りコーヒーを飲みながら

「やっっっっと行ったか!時間かけすぎだよ。他の神様達の転生はすぐ終わるのに。」

とさっきまで正面に座っていた彼の愚痴をこぼしていた。

「しかもかなりチートな能力要求してくるし。まぁいいや。彼がどんな風に世界を変えていくか。なにかするのかなにもしないのか。楽しみにしてよっと。」

そういいながらコーヒーを入れ直し仕事用の机に向かい彼との時間のせいでたまってしまった書類をみて小さくため息をついた。

 

 

 

 

 






ということでやっと転生しますね。
彼がどんな特典(チート)を得たのかは次回で軽く説明をしてその次あたりでキャラ設定なんかを投稿する予定です。
ただ書き貯めがなく空いた時間に執筆なので不定期になります。
エタらないようにはするのでこれからもよろしくお願いします。

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