「……う~ん。」
太陽の日射しの眩しさにイライラしながら目を覚ますと、俺は海の上で小さなボートに乗っていた。
「え、えーと…、なんだこれ?」
突然のことに驚きを隠せずにあたりを見回すとボートの中に手紙のようなものがあるのに気づく。
なんだろう、と思いながらもその手紙を広げると、あの男からのものであるとわかった。
あの男、前世の俺の死因で俺を転生させてくれた男。つまりは神様だ。
その手紙には今の状況と特典の詳細が書いてあった。
それによると、
・今はハンコックが誘拐される1年前。
・この船はシャボンディ諸島の近くにある無人島に自動で着くようになっている。
・俺の性別は男で年齢はハンコックと同じ。
能力については、
・〔ゾオン系 神獣種 ヘビヘビの実 モデル〈ドラゴン〉〕
・悪魔の実の能力としては
全形態で衝撃波を操る能力。
全形態での耐久力、回復力の上昇。人獣型、獣型での身体能力の大幅な上昇(人獣型では人型の5倍程度、獣型では人型の10倍程度)。
・身体能力の成長限界を取り外し。
・経験値の2倍取得。
・現時点の生身での俺の身体能力は能力を使ったロブ・ルッチと同レベル
・覇気については武装色、見聞色、覇王色の才能があるが今は目覚めた程度。修行次第では世界最強クラス。
うん。我ながらなかなかのチート具合だな。
などと考えながら読み進めて行く。すると最後に俺が望んだ一番のチート能力の説明が書いてあった。
それは、
・悪魔の実を5種までコピーし自分のものとして使う能力。
というもの。
つまりロギア系の能力をコピーすれば普通に殴られただけじゃダメージを受けることが無くなるのだ。
ワンピースの世界では悪魔の実はとても強力な力だ。それをコピーしてしまうなんてまったく素晴らしいチートだせ!
と、自画自賛しながら手紙を読み進めるとコピーの仕方と注意書が書かれていた。
実はこのコピーの能力を伝えたところ、強力すぎる能力には制限とか制約とか、発動条件なんかが厳しくなってしまう。と、言われていたのだ。
あまり難しい条件がつかないことを祈りつつ読んでいくと、
・コピー方法は人型の状態でコピーする対象にさわり、その後1時間以内にコピーする能力を見ること。
思ったより簡単だった。
これならコピーしたい能力者にケンカでも売ってやればいいのだからかなり楽にコピー出来そうだ。
最後の注意書には
※コピーした能力を使う場合、形態によっては制限がかかる。
獣型の場合は能力を100%使えるが、人獣型は70%、人型は50%ほどしか使えない。
またコピーした能力は2つ同時に使うことは出来ない。(コピーした能力と自分の能力(衝撃波)は同時に使用可能。)
と書かれていた。
こちらについてもそれほど厳しいものだとは感じなかった。
ただ、ロギア系の50%というのがどの程度のものなのかが気になるが。
まぁそれでも十分に強力なので気にしなくていいだろう。
これで手紙の内容も終わりかな、と思っていると手紙の最後にはオマケと題してこれからの行動のヒントが書いてあった。それも今まではかなり固い文章なのにここだけかなりくだけた書き方で
・今日からちょうど1年後、今目指している島の目の前をハンコック達3人を乗せた世界貴族の船が通るから、そこを襲うのが楽だと思うよ。
頑張ってね。
それと、新しい名前は自分で考えてね。
ああ、あとこの手紙は読み終わったら破いて海に向かって投げといて。
とのことだ。
俺は心の中でお礼を言いながら書いてあったように手紙を破いて海に投げる。すると、その紙切れは海に落ちることなく風に乗って消えてしまった。
俺はそれを見ながらこれからどう行動していくか考えていた。
これから行く無人島でのことや、ハンコック達を助けるまでの1年間をどう過ごすか考えるが、
「まずは名前だよな。」
ということで無人島に着くまでに自分の新しい名前を考えて過ごすことに決めた。
遅くなりました。
いやー、完璧な説明回ですね。
実はこれを書くまでに4回ほど書き直してます。
やっぱり自分の頭の中の情景を文章として表すって凄く難しいですよね。
書き直す前の文章だと無駄な情報ばかりで文字数がかなり増えてしまっていました。
しかし、まだ主人公の名前すら出せないとは…。
力不足を痛感しております。
それではまた次回も読んでいただけると嬉しいです。