ガサゴソ・・・ガサゴソ。
「ほぅ、やっぱりいろいろあるねぇ。熊野も手伝ってよぉー」
「嫌よ。あなたが勝手にやっているだけですもの」
「そういって―、気になってるくせにー」
間宮に向かったため誰もいない私の部屋に、最近着任した鈴谷と熊野が興味本位で
探りを入れている。
「お、これ提督のアルバムじゃん?どれどれ・・・」
気になった熊野も覗き込む。
「あら、これ旗艦の龍鳳さんと提督じゃない。なんで二人だけの写真があるのかしら。」
・・・。
「・・・それはね・・・私の愛しの人であり、特にその写真は龍鳳に改造した記念なんだよ」
私はアルバムに夢中になっていた二人の肩をガシッとつかみ声をかけた。
「あ、提督じゃん。ちぃーっす。・・・ってうわぁっぁぁぁ!!」
「いやっ・・あの・・私は止めたんですわよ。鈴谷が聞かなくって」
「言い訳無用!」
とりあえず二人を説教したのは置いといて、私も懐かしくなってアルバムを眺めた。
「提督さん、さっきの写真のことなんだけど。」
熊野が問いかける。
「ああ、さっきのね。お前たちは最近着任したから知らないだろうけど、
龍鳳はね、私が提督になったきっかけなんだよ」
「ドウユウコト??」
鈴谷が頭をかしげる。
「まあ反省したとみなして話してやろう。
すごく簡単に端的にいうと、私が一目ぼれしたんだよ。」
「そうなの!?ヒューヒュー!」
ゴツン!
軽く煽ってきた鈴谷をこづき、話を続けた。
「少し前まで私は興味本位で士官学校にいってたんだよ。
まだ提督になるかもわからなかった。誘いは受けてたんだけどね。
それで、ある時今私たちがいる単冠湾泊地ができるって話を聞いて見に行ったわけよ。
その時は建物があっただけでほとんど鎮守府としての機能はなかったんだけど、
いつでもそうできるように間宮とかは今みたいにあったんよ。
そこに、間宮さんと一緒に仕分けや調理の手伝いをしてる大鯨がいてね。
その時、俺あの子を護る為に提督になる!って唐突に思ったんよ。
で、まあ勉強して、今の私がいるっていうわけ。」
二人は目をキラキラさせて聞いていた。
「まさか提督から恋バナ聞けるとは思ってなかった―!それでそれで?」
「はいはい。で、勉強していくうちに大鯨って戦闘に出るような子じゃないって知ったんだよ。
まあいつもみんなのためにカレーなりなんなりを作ってたわけだから疑問には思わなかったんだけど。
でもね、みんなが出撃するときになんとなくさびしい顔してたんだよ。」
そんな話をしているうちに、第一艦隊が帰投した。
「ていとくー!ただいま帰投しましたー!」
龍鳳が元気な声で私の部屋に駆け込んできた。
「おかえりー!お疲れ様!」
私も労いの言葉をかける。
「かすり傷程度よ、心配いらないわ」
「そんなこと言わないで、提督が心配しますよ?」
後から扶桑と筑摩の声も聞こえてきた。
今日もみんな問題なさそうだ。