IS 一夏の彼女は副担任   作:陸のトリントン

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二日連続投稿だ!

今回は真耶とカラオケボックスでイチャイチャする話です。


第25話

人生誰しも初めての事には緊張をする。

 

俺だって例外ではない。

 

「一夏君?」

 

俺は真耶とカラオケボックスにいる。

 

「一夏くーん」

 

それはつまり・・・

 

「一夏君!」

 

「はっ!」

 

「どうしたの?もしかして、具合でも悪いの?」

 

「いや、そうじゃないんだ。初めてのカラオケだから緊張しちゃって」

 

「私も一夏君と一緒にカラオケ行くのは初めてだから大丈夫」

 

そうじゃないんだ。真耶は同僚とかでカラオケに行くけど、俺は・・・

 

 

 

人生初のカラオケなんだよ。

 

 

 

「そ、そうか。そういえば喉が渇いたから、飲み物を持ってくるよ」

 

「じゃあ、ウーロン茶お願いできる?」

 

「ああ」

 

俺はその場から逃げるようにドリンクコーナーへ逃げ込んだ。ただ真耶の顔を一瞬見たら、何か良いものを見つけた顔をしてたが・・・一体何だ?

 

 

 

「はぁ、逃げても仕方がない」

 

俺はウーロン茶を二つ持って真耶のいるカラオケルームへと向かって行った。

 

確かに俺は人生初のカラオケ・・・

 

「だから何だ!人生初のカラオケが箒達じゃなくていいじゃないか!俺は男なんだ。これぐらいへこたれるな」

 

俺は自分を鼓舞し真耶の待っているカラオケルームに入った。

 

「一夏君!」

 

「ええっ!ま、真耶!?」

 

笑顔で出迎えてくれた真耶の姿を見て、俺は手に持ってたウーロン茶を落としそうになった。

 

「だ、大丈夫!?」

 

「大丈夫って、どうしてそんな服装を」

 

そこにいたのは制服姿の真耶ではなく・・・

 

 

 

バニーガール姿の真耶がいた。

 

 

 

全体のカラーリングは黒で統一しており、バニーガールに必要なウサ耳型のヘアバンド、蝶ネクタイ付きの付け襟、カフス、ストッキングにハイヒールが付いている。だけど・・・

 

そのボディーにバニーガールは反則だ。

 

丸い尻尾の飾りを付けたレオタードで強調されるボディーライン。俺はウーロン茶をテーブルに置くまで何回見てしまったか。それに若干サイズが合ってないのか足りてないというべきか、真耶の・・・

 

「一夏君!」

 

「な、何?」

 

「ずっと、私の胸を見てるんだけど」

 

「ご、ごめん!真耶のバニーガールが可愛くてつい・・・」

 

「それで私の胸しか見ないんだ・・・」

 

「ああ!いや!その・・・」

 

真耶の胸がちょっと窮屈そうに見えるのは反則でしょ。彼氏であり、真耶の体に触れた俺が言うのもなんだが・・・その姿を独り占めしたい、誰にも邪魔されずに。だって仕方がないだろ。すらりとした脚と腕、ちょっと引き締まってるお腹、ちょっと窮屈そうにしている胸、健気で可愛い笑顔。それらの要素をまとめ上げたかのようなコスチュームを着てるんだよ。俺だって男だから・・・その・・・あれが・・・

 

「そんなに見たり触りたかったら、カラオケで90点以上だしてね!」

 

そうか、カラオケで90点以上を・・・

 

「ど、どうしたの!?」

 

俺・・・真耶に自分の歌声を聞かせるんだったぁ!

 

「その真耶・・・俺・・・初めてのカラオケなんだ」

 

「私も一夏君と一緒のカラオケは初めてだよ」

 

「そうじゃなくて・・・人生初の・・・カラオケなんだ」

 

「え!?そうだったの!?」

 

やっぱり真耶も俺が何度かカラオケボックスに行ってと思ってたか。分かってる。これは人生初めてのカラオケだと言わなかった俺がいけないんだ。

 

「大丈夫だよ、真耶。」

 

ここは俺の意地の見せ所だ。90点以上を叩き出さないと。

 

 

 

「一夏君、大丈夫?」

 

「・・・ああ、大丈夫」

 

 

 

あなたの得点は・・・74点

 

 

 

俺って、そんなに歌唱力ないんだな。それに世の中の流行歌とか知ってないし。そういえば、中学の俺は修行ばっかりしてたから・・・何か青春を台無しにしてたな。

 

俺の横で真耶は慌てて・・・

 

「一夏君、元気出して」

 

・・・慌てていないだと!?

 

「真耶?」

 

「大丈夫だよ。ここに来たのは昼食を食べることで、歌いに来たわけじゃないんだから」

 

「いや!カラオケボックスだから・・・」

 

「それに・・・次は一夏君と一緒に歌いたいなぁ」

 

上目遣いで俺に寄り添ってくる真耶に俺の傷ついた心は癒されていく。

 

「でも、90点以上を・・・」

 

「あれはいいの。一夏君がカラオケボックスに行ったことがあると思って言ったことだから」

 

そう言って真耶は俺の腕を自分の胸に優しく押し付けた。

 

「だから私の事・・・好きに触っていいよ」

 

「じゃ、じゃあ・・・」

 

 

 

プルルルルル

 

 

 

カラオケボックスの壁に掛けられてある電話が突然鳴り始めた。真耶は動じることなく受話器を取った・・・俺はびっくりしたよ。

 

「はい」

 

『お客様。店内でのいかがわしい行為はご遠慮ください』

 

「す、すみません!」

 

真耶は電話越しに謝ってるけど・・・大体察しが付く。

 

「ごめんね一夏君。私があんなことをしちゃって」

 

「いえ。何も言わなかった俺がいけなかったんですから」

 

「そう。じゃあ景気づけに一曲デュエットしよう!」

 

「ああ、いいよ」

 

真耶は俺でも知ってる曲を選んでくれたのは嬉しかった。こうして一緒に真耶と歌えるのって幸せだ。

 

カラオケルームに入って1時間ほどが経過した。

 

「そういえば真耶、まだ何にも食べてないよね」

 

「そうですね。じゃあ、何か頼みましょう」

 

「真耶のお任せでいいよ」

 

「じゃあ・・・これとこれで!」

 

真耶は受話器を取り、食べ物の注文を取ったけど・・・

 

「あの・・・はい・・・それでですね・・・はい・・・はい。大丈夫ですか?・・・はい・・・分かりました」

 

俺のことをチラチラ見てるけど、そんなに注文って手間取るのか?

 

その後、店員さんが注文した食べ物を片手にルームの中に入ってきたけど・・・

 

 

 

ピザとポッキー?

 

 

 

片手で手身近に食べられるサイズのピザは分かる。何でポッキーですか?

 

「真耶、なんでポッキーが?」

 

「ポッキーゲームがしたくて・・・」

 

「ポッキーゲーム?」

 

「知らない?」

 

「知らない」

 

マドカと一緒にいるせいか、最近ゲームという単語を聞くたびに・・・

 

 

 

『バスケ』

 

『ドリブル』

 

『世紀末』

 

『中野TRF』

 

『魔法の数字』

 

etc

 

 

 

というのが頭の中を駆け巡るから、ポッキーゲームもその類なのかと勘違いしてしまう。

 

「じゃ、じゃあ私がルールを説明します。ポッキーゲームは2人が向かい合って1本のポッキーの端を互いに食べ進んでいって、先に口を離したほうが負けというゲームです」

 

「お互いに口を離さなかったら?」

 

「二人はキスをすることになります」

 

どういうことだ?わざわざお菓子を使ってキスをする必要なんてない。普通にキスをしたかったらしたいって言えばいいのにどうして?

 

「実はこういうのに憧れてたんです」

 

真耶は顔を赤くしながら答えたけど、俺にはいまいち分からない。俺は静かな夜に二人きりのベットでキスとかはしたいけど、ポッキーでキスをするのは・・・

 

「一夏君は・・・こういうのに憧れたりしないんですか?」

 

「憧れていないんだ。ごめん」

 

「多分それは実感がつかめてないからだと思うよ。だから一回やってみよう」

 

真耶の言ってることも一理あるな。

 

「ああ。やってみるか」

 

「はい!」

 

まずは俺と真耶が互いに向き合い、真耶がポッキーのチョコが塗られてる部分を口にくわえて準備ができた。

 

「・・・よし」

 

俺がスナック部分を口にくわえたところを見て、同時に食べ始めたが・・・

 

「あんっ!」

 

「んあっ!」

 

初めて早々ポッキーを折ってしまう。互いに緊張してるせいで口元が狂って思うように食べ進まない。途中ピザを食べて口を拭いてポッキーゲームを再開するけど、途中で折れてしまう。ポッキーゲームってこんなにも難しいものとは・・・

 

「最後の・・・」

 

「一本・・・」

 

気付いたら残り一本。

 

ピザは元々サイズが小さかったからすぐに食べ終わってしまったせいで気持ちを切り替えるものがない。

 

真耶が俺のためにとっておいてくれたゲームだ。ここで台無しにしてはいけない!

 

「最後になるけどいい、真耶?」

 

「だ、大丈夫です!」

 

噛んだ真耶を拝みながら、最後のポッキーゲームを始めた。

 

「はむっ」

 

「はんっ」

 

最初は順調に進んでるけど、俺がチョコの部分についた時に折れちゃうから・・・

 

「はんっ!」

 

俺はここで食べるペースをちょっと上げた。短くすれば折れる可能性は少なくなるからね。

 

「はむっ!」

 

真耶もそれに応えるかのように食べるペースをちょっと上げてくれた。これでゲームは・・・

 

 

 

「・・・」

 

「・・・」

 

 

 

・・・終わらない。

 

互いに一口いけばキスできるんだけど、その一口がなかなかいけない。赤くなって目をつぶってる真耶の顔、キス直前の顔なんてちゃんと見たことないからな。改めて見ると、凄くドキドキする。そのドキドキが俺をすごく興奮させる。真耶だってすごく興奮してるだろうし、ずっとこの状態を続けたいんだけど・・・

 

「はんっ」

 

俺は真耶の想いを確かめるべく目をつぶって食べた。一口じゃない、一口半だ。

 

「んっ!?」

 

目を開けた真耶はちょっと驚いたみたいけど、俺が顔を赤くしながらも目をつぶってることに気付いたのか・・・

 

「んむ」

 

真耶は俺の唇ごと食べた。

 

「んん・・・んちゅ・・・んむ・・・ちゅぱ・・・んんっ!?」

 

真耶が俺の口を貪っていたら俺も我慢できず、真耶の口を貪り始めた。

 

「んむ・・・ちゅ・・・むん・・・ちゅ・・・」

 

このまま互いの気持ちが高まる・・・

 

 

 

プルルルルル

 

 

 

矢先に電話が鳴った。

 

「は、はい」

 

『そろそろ終了10分前になりました。延長なさいますか?』

 

「い、いえ」

 

真耶曰く、終了10分前には電話が掛かるという。

 

 

 

 

 

 

「楽しかった」

 

「そうだね。また、一夏君と一緒にカラオケに行きたいな」

 

制服に着替えた真耶と一緒に買った水着を持ってレゾナンスを出ようとしている。

 

「その時はバニーガール以外の服で頼むよ」

 

「い、一夏君!?」

 

「真耶はどんな服を着ても似合うからさ」

 

「も、もう!そんなこと言うなら・・・私、頑張るから!」

 

ガッツポーズをしてやる気満々だけど、バニーガール以上のコスチュームはないと思う。

 

「じゃあ一緒に・・・」

 

 

 

「「「「一夏・・・」」」」

 

 

 

「・・・え?」

 

後ろを振り向くと・・・

 

「貴様・・・私を・・・置いて・・・」

 

「一夏・・・あんたは・・・アタシが・・・・」

 

「一夏さん・・・わたくしというひとが・・・」

 

「一夏は・・・僕が・・・変える・・・」

 

ゾンビみたいな四人(箒とセシリアと鈴とシャルロット)がいた。

 

「真耶」

 

「な、何ですか?」

 

ここで教師の振る舞いをしても四人には意味がない!なら・・・

 

「逃げるよ!」

 

「え、ええぇぇぇ!」

 

俺は制服姿の真耶をお姫様抱っこして、最寄りの駅へ走った。

 

「「「「一夏ぁぁぁ!」」」」

 

四人は・・・ISを展開して追いかけてきた!?てか、箒!お前のIS・・・学園から借りパクしたのか!?

 

「い、一夏君!四人にはちゃんと・・・」

 

「最後まで説明を聞かないよ!それに、真耶を守れなくて何が真耶の彼氏だ!」

 

「一夏君・・・」

 

市街地でISの戦闘なんかしたくないし、かといって説得で立ち止まる相手ではない。

 

「うおっ!?」

 

考え事をしてたら、ブルーティアーズが駅の前に立っていた!

 

「一夏さん・・・さあ・・・その人を離して・・・わたくし達の所へ・・・」

 

俺の背後から三人が迫り寄ってくる。

 

「くそっ!」

 

ここで白式を使うしかないのか。真耶を守るためにはこれぐらいの覚悟を決めろ、織斑一夏!

 

決意を固めた俺は白式を展開・・・

 

 

 

「何をしている、貴様ら?」

 

 

 

しなかった。包帯がまかれているラウラと簪が介入してきた。

 

「あなたには関係のないお話ですわ」

 

「なるほど」

 

おい!セシリアの言葉で納得するな!

 

「仕方がない」

 

ラウラは電話を取り出し、ある人物にコンタクトを取った。

 

「教官ですか?」

 

『何だ、ボーデヴィッヒ』

 

「レゾナンスの最寄りの駅で、代表候補生がISによる武力制圧を行っています。なお一人は学園のISを略奪している模様です」

 

その言葉に四人(箒とセシリアと鈴とシャルロット)が固まった。

 

『分かった。すぐに救援に向かう。ボーデヴィッヒはISを展開し、周辺の人達の避難及び救出を行え。戦闘は極力肉弾戦で、周辺の損害は極力無くせ』

 

「任務・・・了解」

 

電話を切った途端、ラウラはISを展開した。

 

「簪はそのまま、周辺の人達の避難誘導をしてくれ。私はこの四頭の犬をかわいがる」

 

俺と真耶は簪の誘導のもと駅のホームに辿り着いた。途中、簪に頑張ってとエールを送られた。彼女・・・いい人なんだ。

 

 

 

「大丈夫かな、ラウラ」

 

「きっと大丈夫です。織斑先生もいますので」

 

結果は目に見えるな・・・

 

「楽しみだね、臨海学校」

 

「ああ。真耶と一緒に・・・」

 

「授業の一環だから、デートはありません!」

 

「そうだったな」

 

「でも、今日は楽しかった」

 

「ああ・・・」

 

俺は真耶とカラオケに行けたことを心の中で喜びながら、IS学園へ戻った。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

とある研究室のラボ

 

「これが出来上がれば、箒ちゃんの専用機は完成だ!」

 

一人の女が真紅のISを作っていた。

 

「そうすれば、いっくんと一緒にいられるし・・・」

 

その女は手に持っていたドライバーを真耶の顔写真目がけて投げた。

 

「この女を消せる・・・ふふっ・・・ははっ・・・はーはっはっはっはっ!」

 

 

 

その女こそ篠ノ之束。織斑家を狂わせた元凶である。

 

その元凶が今、動き出す・・・




ちなみにシャルロットは二人がカラオケボックスでイチャイチャしてる所を写真や動画で三人(箒とセシリアと鈴)にリアルタイムで送っていたので、登場が遅くなりました。

次回は臨海学校初日を執筆する予定です。

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