真耶以外のキャラをピックアップするのって意外と難しい・・・
俺は今、クラスの皆とバスに乗っている。
そう、今日は臨海学校初日だ。
「兄さん、海が見えてきた」
俺は通路側席に座っていて、窓側のマドカは海を見た瞬間に子供みたいにはしゃぎ始めた。
「落ち着けよ、マドカ」
「これが落ち着けられるか。海と言ったら・・・」
「サメを狩りに行かなければ!」
兄としては妹に常識をつけなければならない。
その後、旅館の女将に挨拶をし終えた俺達は荷物を置くためにそれぞれの部屋に向かったが・・・
「俺の部屋はどこだ?」
しおりを読んでもマドカの場所は分かった。だけど俺の場所が記されていない。どこだ?
「織斑、お前の部屋はここだ」
そう言い、千冬姉は俺の部屋を指さした。
「教・・・員・・・室?」
ドアの上に教員室と書かれたコピー用紙が堂々と書かれていた。
「最初はほかの生徒達と一緒にしようか考えたが、就寝時間を無視して襲ってくる輩が絶対に来るだろう。そのための処置だ」
特にあの四人ならやりかねない。そうなると、真耶と一緒に・・・
「言っておくが、私もいる事を忘れるな」
ワー。アンシンシテ、ネレソウダ。
「ふぅ」
何とか水着に着替えて砂浜に辿り着いた俺はパラソルを開き、その中で休憩をしていた。
途中ウサ耳が廊下に置いてあったので、
「あ!織斑君だ」
「織斑君、私の水着変じゃないよね?」
「おりむ~どう~?」
清香と癒子の水着は年相応に可愛らしくていいけど・・・
「のほほんさん。それは水着なの?」
「うん。水着だよ~」
どう見ても電気ネズミっぽい着ぐるみだ。
「のほほんさんは・・・のほほんさんらしくて良いと思うよ」
「おお~!おりむーに褒められた~」
腰をクネクネしながら喜んでいるが・・・
(((物凄くマイペースだ・・・)))
「織斑君、後でビーチバレーやろう!」
「ああ、いいよ」
「やった!」
清香は俺をビーチバレーに誘えたことがものすごく嬉しかったのか、その場でガッツポーズをとった。
「そんなに俺と約束できたことが嬉しいのか?」
「おりむーはいつもまーやんとイチャイチャしてるもん」
「恋人がいたら優先はするけど、たまには私達にも構って欲しいんだもん」
「じゃあ、このパラソル大きいから広げるの手伝ってくれない?」
「「いいよ!」」
のほほんさんと癒子も友達とはいえ、構って欲しいのか・・・んー、友達付き合いもちゃんとしないと。
「ラウラ、くすぐったい」
「言ったはずだ。お前は私からは逃げられない。それに新婚旅行だから別に恥ずかしがる必要はない」
「そうだったね・・・」
「簪、お前を愛してる」
「私も・・・」
少なくともあれは友達付き合いではない。
「織斑、ここにいたか」
「あ、ちふ・・・」
千冬姉の声がして振り向いたら・・・
「何でマドカを担いでいるんだ?」
マドカを担いでいる黒い水着を纏った
「何か、失礼な事を考えてたか?」
「い、いや・・・それより、どうしてマドカを?」
「こいつがサメを狩りに漁船に乗り込もうとした所を捕まえた」
マドカ、海の楽しみ方を間違えてるぞ。
「兄さん・・・海は・・・サメを狩る・・・場所じゃないのか?」
「合ってるけど、九割間違ってる」
「ところでマドカ、水着は?」
マドカの姿は制服なんだが・・・
「そんなものは・・・」
「マドカの水着は私が持っている。今から私が着替えさせる」
千冬姉、用意周到だな。
「待て!私はサメをひと狩りできると・・・」
「問答無用」
「離せえぇぇぇ!」
マドカの叫びは千冬姉に届く事無く、更衣室へ連行された。
「マドカ、サメを狩ったらどうするつもりなんだろう?」
清香、それは聞いてはいけないと思うぞ。なせだが知らないが。
「一夏君。そこにいたの」
この声は・・・
「ん?真耶、どうした?」
レゾナンスで買った紐留めの水着を付けた真耶だった。
「いえ。ただ、一夏君が買ってくれた水着が似合ってるかなって」
「何言ってるんだよ、似合ってるに決まってるじゃない。それに、真耶はどんなの着ても似合うよ」
「一夏君・・・」
そうさ。真耶は何を着ても似合うさ。サンタのコスチュームや猫パーカー、チアガールの服を着ても・・・
「「「すとーっぷ!」」」
「織斑君。また悪い癖がでてるよ!」
「相川さん・・・悪い癖って?」
「おりむー。まーやんの水着姿が可愛いからって、周りのことを気にしてほしいな~」
「ははは・・・ごめん」
確かに周りを気にせず真耶しか見ないのは悪い癖だな
「これじゃあ、篠ノ之さんが嫉妬するのも仕方がない」
「谷本さん、どういうこと?」
「いつも部屋で織斑君を振り向かせるにはどうすればいいのか私に聞いてくるの。山田先生と付き合ってるから諦めたらって言ったら、『あれは友達感覚で付き合ってるんじゃないのか』って言い返された」
箒・・・友達いないだろ絶対。
「でもね、織斑君。山田先生ばかり見てると後で痛い目を見るから」
「肝に銘じておきます」
「そうだ織斑。お前はクラスメイトを頼れ」
千冬姉、戻ってくるの早くないか。それとマドカは?
「姉さん、こんなのを着てサメを狩りに行くのか・・・」
千冬姉の後ろから現れたのは黒のタンキニを纏ったマドカだが、顔が完全に悔しがっている。
「狩りに行くわけないだろ。お前はサメを狩ってどうするつもりだ?」
「今晩の飯にする」
マドカがどういう生活を送ってきたのか気になるよ。
「お前は世間の常識というものを知る必要がある。相川、谷本、布仏。マドカを頼む」
「「「はーい!」」」
「何をする気だ!?」
「マドカ、お前はあの三人と・・・」
「戦えと言うのか!?」
マドカが何を考えているのか全然分からないぞ。いや、分かりたくない。
「違う。三人と一緒に遊べと言うんだ。三人との仲が良いと聞いたが」
「あの悪魔さ・・・」
「ふんっ!」
「ごふっ」
マドカがのほほんさんを睨んだ瞬間にボディーブローを平然とかまさないで千冬姉。教師としての面影を無くすから。
「マドカ、本当は泳げないの?」
「泳げるさ・・・IS学園まで・・・泳いで来たからな」
清香の質問に苦しみながら答えてるが、入学前から人を超えてるのかよ。
「だが今は、海の上を走れるように・・・」
「ストップ!」
「兄さん」
これ以上、俺の姉妹が超人になったら色んな意味で困る。
「マドカ。たまには戦いとか忘れて、海を楽しむ事も大事だぞ」
「サメを狩るのも楽しいんだが・・・」
「そういうのじゃなくて。友達とビーチバレーしたり、泳いだり、サメを狩る以外にも楽しいことはあるよ」
マドカは疑心暗鬼だがしょうがない。俺と違って人らしい生活を送ったとは言い難い生き方をしたんだろう。じゃなければ、普通に謎の拳法なんか習得しないしな。
「そうだよマドカ。やったことがないから、不安になってるだけだよ」
「みんなで遊べばきっと楽しいよ
「マドっち~。怖がらなくていいんだよ~」
「貴様のような悪魔が・・・」
「ほらほら、妬かないでビーチバレーでもやろう」
そう言い、癒子はマドカの背中を押しながらビーチバレーをしているグループに参加した。
「マドカも何とかクラスメイトに馴染んではいるか」
「そういうお前はクラスに馴染んでいるのか?」
突然千冬姉が俺の左肩を強く掴んだ。
「それなりに馴染んでいるさ」
「なら、ビーチバレーをしよう。無論、私と山田先生で相手する」
「俺は・・・」
「マドカのチームに混ざれ」
千冬姉の提案により、俺もビーチバレーに参加したが・・・
「シャオッ!」
「遅い!」
「断固相殺拳!」
「サンダー・クロォゥッ!」
「飛燕流舞!」
「サンダーサイクロン!」
時は流れ夜になり、旅館の大宴会場で俺は
「すごかったね、織斑先生とマドカのビーチバレー」
あれは試合というより死合だ。そういえば・・・
「谷本さんといるときのマドカってどういう感じなんだ?」
「口数は少ないけど、何かあると助けてくれるの。この前、階段から転び落ちそうになった時助けてくれたの」
「兄さん、別にこんな所に来てまで話をすることはない」
「いつも落ち着いてマドカの話が聞けないからさ。こんな時ぐらいじゃないと」
「マドっちは意外と恥ずかしがり屋なんだね~」
「そういうわけではない」
「ああ!照れてる照れてる!」
「照れてなどいない!」
マドカも頑張ってクラスに馴染もうとしてるんだな。そういえば、
「織斑先生・・・」
「どうしてアタシ達が・・・」
「織斑先生と一緒に・・・」
「食事してるんですか?」
千冬姉と仲良く食事会をしている。
「お前達、レゾナンスの一件を忘れたのか?」
「あ、あれは一夏が山田先生に・・・」
「市街地でISを展開し、織斑を取り囲んだお前らの言い分など聞く気はない」
「で、ですが・・・」
「同じことを言わせるな」
とりあえず、夜は安心して休めるな。
「簪、口を開けてくれないか?」
「え?あ、あーん・・・」
「どうだ、おいしいか?」
「うん」
「そうか。では、私もお前のために何か料理でも披露するか」
「ラウラ、料理もできるの?」
「サバイバル訓練で習得した技術だ。味は保証する」
「じゃあ、夏休みに作ってくれる?」
「ああ、喜んで。あと一つ、お前に頼みがある」
「何?」
「夜は、私に全てを委ねてくれないか?」
「・・・いいよ」
あっちの夜は大丈夫なのか?というより、周りの生徒達が鼻血を出してるんだが。
「あれが・・・百合なの?」
「違う・・・あれは愛よ!」
「違うわ!あれはカリスマ夫婦よ!」
「あれが・・・あれがカリスマだとでも言うの!?」
「新しい本の構想が!」
「ラウラ様!私もあなたに委ねられたい!」
「ラウラ様、バンザーイ!!」
その後、千冬姉に天空宙心拳の
次回、臨海学校初日 後編
ご意見、ご感想、お待ちしております。
オマケ
※このお話は、更識楯無視点のお話です。このお話を読まなくても、次の話に支障はありませんが、キャラへの理解が深まる・・・はずです。
25話と26話の間の話です。
私の名前は更識楯無。IS学園最強の生徒会長で更識家の現当主よ。
今私は、第一アリーナで簪ちゃんが見守る中、ラウラちゃんとISで戦ってるの。
戦う理由。決まってるじゃない。
簪ちゃんを百合にさせないためよ!!
あの可愛い簪ちゃんがラウラちゃんとイチャイチャしてるって聞いて調べたけど・・・
一緒に食事したり、一緒に練習したり、一緒に寝たり、保健室で告白しようとしたり、しかもレゾナンスの更衣室で破廉恥なことをしたのよ!
これは姉としてラウラちゃんの頭を冷やさなければと思い、戦ってるの。
このままラウラちゃんとイチャイチャしてたら簪ちゃんが・・・
「ハマーン様、バンザーイ!!」
みたいな事を言うかもしれないと思うと、夜もまともに寝れないわ!
「悪いけど、早々に倒させてもらうわ!」
今、ラウラちゃんのIS「シュヴァルツェア・レーゲン」は満身創痍。
ワイヤーブレードはすべてが切られ、大型レールカノンは弾切れ、プラズマ手刀で応戦してるけど使えるのは右手だけ。
「くっ!」
「中々しぶといね」
「ドイツ軍人をなめるなぁ!」
ラウラちゃんは頑張って私に応戦してるけど
「遅い!」
「ぐはっ!」
満足に戦えない状態、これ以上戦ってもラウラちゃんのシールドエネルギーは底を尽きるのに・・・何で諦めないのかしら?
「降伏しなさい。これ以上戦っても結果は見えてるわよ」
「するか!貴様を倒さなければ・・・簪は二度と帰ってこないんだぞ!」
簪ちゃんを所有物扱いしない!
「そう・・・分かったわ。せめてこの技で終わらせるわ」
私はミストルティンの槍を発動させた。せめてこの一撃で終わらせる。簪ちゃんの悪夢を・・・
「くっ・・・」
ラウラちゃんも状況を理解している。状況を打破したいのにその策がないことに悔しがってる。みんなそうやって努力してるの。だから・・・
「貴様の実力はそれまでか!!」
・・・え?
「マドカ!」
「ラウラ!貴様がドイツでSHINOBIを習得しようとしたのを知っているぞ!」
え!?何でマドカが簪ちゃんの隣にいるの!?部外者禁止なのになんでいるの!?それにSHINOBIって何!?
「だが、私は習得でき・・・」
「何を勘違いしている!私が言いたいのは、貴様がそれまでに費やした特訓は無駄であったのかと聞いている!」
まあ、何かが失敗に終わったみたいけど、それを糧にすれば・・・
「・・・そうか!」
「どうやら気付いたらしいな。楯無!貴様の敗北は決定的だな!」
「え!?」
何で私に振られるの!?
「そうだ・・・私にはまだ・・・プラズマがある」
プラズマ手刀のことを言ってるみたいけど、ミストルティンの槍を防ぐのは無理な話なのに。
「残念だけど、このミストルティンの槍には勝てないわよ」
「そうか・・・貴様が水の槍なら・・・」
あら?ラウラちゃんがプラズマ手刀を納めた。
「私は
シュヴァルツェア・レーゲンの右手が光ってるんですけど!?
「そうだラウラ!貴様ならSHINOBI習得に必須の『明鏡止水』を扱えるはずだ!」
何!?このバトルものにありがちな展開!?
「ラウラ!勝って!」
「簪ちゃん!?」
「うおぉぉぉ!」
しまった!簪ちゃんに気を取られて・・・
「たぁっ!!」
私の顔が光る手で握られてるんですけどぉ!!
「そういえば、ISバトルのルールブックにこう書いてあったな。ISバトル条約第一条 搭乗者の頭を破壊された場合、破壊された選手は即失格っと」
マドカちゃん!何、でたらめルールを作ってるの!?
「なら、作ればいいではないか」
何で考えが読めるの!?というより、冷たい視線で見てるんですけど!
「はあぁぁぁ・・・」
このままじゃ・・・本当に頭が・・・
「サンダースマッシュ!」
「「うわぁ!」」
織斑先生・・・どうして入ってきたかは聞かないとして・・・助かったぁ。
「ボーデヴィッヒ!」
「は、はい!」
さっきの威勢がどこに行ったのか、可愛いウサギちゃんみたいに縮こまっちゃった。
「お前も『明鏡止水』を扱えるようになったのか」
・・・え?
「ですが、私は教官の忠告を・・・」
「気にするな。お前は愛する者のために全力で立ち向かった。私はそれで十分だ」
何で褒めてるの!?普通、命の危機に晒したことを問い詰めないの!?
「楯無。この試合、貴様の負けだ」
「あの・・・先生。その結果は納得いかないんですが」
「負けた理由は自分で考えろ」
「いや!全然分かりません!SHINOBIとは何ですか!?それに『明鏡止水』とは・・・」
「それを知らない時点で貴様の負けは決定している」
何でそうなるんですか!?
「お姉ちゃん・・・」
「か、簪ちゃん!」
簪ちゃんが、私をお姉ちゃんって・・・
「私・・・ラウラと結婚を前提としたお付き合いしてるの!」
その時、私の何かが崩れ始めた。
「だから・・・私、夏休みになったらラウラを実家に行かせるから」
どういうこと・・・簪ちゃんが結婚前提のお付き合い?
「そういうことだ。私からは特に異論はない。楯無、家族の方も簪とラウラの付き合いを全面的に賛同している。結婚を前提とした付き合いをだ」
いや・・・家族が・・・全面的に賛同?
「ということだ。全員解散!」
織斑先生の掛け声と共に皆アリーナを去ったけど・・・
「私だけ聞いてないよぉー!」
その後、虚ちゃんと本音ちゃんに簪ちゃんの件について聞いてみたけど・・・知らなかったのは私だけなのが分かった。
・・・私、更識家の当主だよ。