IS 一夏の彼女は副担任   作:陸のトリントン

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皆さん、お待たせしました。

二学期編のスタートです。


第38話

私の名前は山田真耶。IS学園一年一組の副担任を務めています。

 

ちょとおっちょこちょいな所はありますが、楽しく教員生活を送っています。

 

皆、元気で可愛くて若さが溢れてて、青春を堪能しています。

 

そんな学生達と再会できることができます。

 

 

 

そう・・・二学期が始まったのです!

 

 

 

「皆さん、二学期が始まりした。まだ、夏休み気分が抜けていない生徒もいますが、気を引き締めて勉強に取り組んでください!」

 

担任の織斑先生は所用で遅れると連絡が入ったので、朝のSHRは私一人で行っています。それぞれの夏休みを過ごした生徒達は活き活きとしていました。その中に・・・

 

「先生。先生は織斑君とどんな夏休みを過ごしてたんですか?」

 

「ふぇっ!?」

 

「織斑君のことだから、きっと山田先生を・・・」

 

「どうして俺と真耶の話になるんだ!?」

 

 

 

私の恋人、織斑一夏君が目の前にいます。

 

 

 

「一夏君との夏休みは、毎日が幸せでした。一緒に寝食を共に出来たのが一番良かったかなぁ」

 

「真耶!?わざわざ教室で言わなくても・・・」

 

「一夏君は、好きじゃなかったの?」

 

「寧ろ好きだけど、みんなに言うことじゃないし、それに・・・」

 

「それに?」

 

「みんなが知ってることだから、俺と真耶の二人だけの秘密にしたいんだ」

 

あぁ・・・嬉しい。周りの生徒達が顔を赤くしてるけど、気にしない。私だって女の子だもん。恋人の台詞にときめきたいもん。

 

「だったら、今週の日曜日にデートしない?」

 

「いいよ。場所はどこに?」

 

「そうね。場所は・・・」

 

「SHRから随分と甘くさせるではないか・・・」

 

デートの打ち合わせの最中に聞こえた、怖い声は・・・

 

「お・・・織斑先生・・・」

 

「千冬姉・・・おぐっ!」

 

「織斑先生だ!全く・・・休み明けでの再開にも関わらず、公私混同されては困るぞ」

 

「わ、わりぃ・・・」

 

織斑先生が物凄く不機嫌なんですけど・・・

 

「今週の日曜は家族で用があるから、デートはまた今度にしろ。それにしても、夏休みは随分とお盛んな事をしてくれたみたいだな」

 

「え・・・えっと、何の事でしょうか?」

 

織斑先生に睨まれて、汗が止まりません!一夏君、助けて・・・

 

「マドカから聞いたが、お前達・・・」

 

「ち・・・先生!そろそろ、SHRの続きをしないと・・・」

 

一夏君が私の為に・・・

 

 

 

「安心しろ。SHRは今さっき終わった」

 

「「え?」」

 

・・・どうして?

 

 

 

「実はな、職員室でちょっとした騒動が起こっていて、このままだと職員による暴動が発生しかねない状況だ。私が鎮圧しに行けば済む話だが、学園長から止めの声が入ってしまった」

 

学園長が止めに入る程って・・・織斑先生を止められる人はいないんですか?

 

「そこで、今回は山田先生に暴動の鎮圧を行ってもらう。今すぐにだ」

 

「ええっ!?あ、あの・・・私には織斑先生のような力なんて・・・」

 

「大丈夫だ。騒動の原因は職員室に行けば分かる。時間がない。さっさと行くぞ」

 

「い、いや!そんなことを言われましても授業は!?」

 

「山田先生を職員室に投入した後、私が授業を進める。安心しろ。命の保証はする」

 

「投入!?いえいえ!命に関わるような事は・・・織斑先生!引っ張らないでください!」

 

ああ・・・私が荷馬車に詰め込まれた子牛のように引っ張られていく・・・

 

「待ってくれよ!いくら何でも、真耶をそんな危険な目に遭わせるのかよ!」

 

「一夏君・・・」

 

一夏君が織斑先生を止めようと駆けつけて来た。

 

「はぁ・・・仕方がない。今回の騒動の原因を言うしかないか」

 

「何でためらうんだよ?」

 

どうして、織斑先生は遠い目をしてるんでしょう?

 

「原因を聞けば分かる。今回の騒動の原因は・・・」

 

 

 

「夏休みに彼氏ができなかった教員達が、決起を起こそうしているからだ」

 

 

 

「・・・は?」

 

「彼氏ができなかったから、腹いせに悪さを行おうとしているんだ」

 

何で・・・悪さを?クラス全員が納得してるけど、私には納得してる理由が分からない。

 

「そこで、山田先生による彼氏の作り方講座を行うと私が言ったら全員、その講座を受けるための準備をし始めてな、早急に山田先生を連れて行くことになった。それに・・・」

 

「それに?」

 

織斑先生がにやけ始めたと言うと・・・

 

「お前達が夏休みにナニをしたのか、マドカの報告を加え『織斑一夏の公開処刑』を行うことにした」

 

「いやいや!おかしいだろ!?」

 

「そ、そうです!私と一夏君は安全に夏休みを過ごしました!」

 

「夜中、弟の部屋がうるさくて色んな意味で眠れなかったという、マドカの報告がある。これは一体何だ?」

 

織斑先生の即答で私と一夏君は撃沈しました。

 

「それらの詳細をきっちり聞くとする。羽目を外した罰だ。しっかりと味わうがいい」

 

織斑先生・・・顔が魔王が笑ってみたいで怖いです。

 

「山田先生が失礼なことを考えている内に、職員室に連行する!」

 

「え!?あの・・・何で考えてる事が・・・」

 

「ほう・・・本当に考えていたとはな・・・」

 

「は、はめられた!?」

 

「・・・逝くぞ」

 

「いやぁぁぁぁぁ!」

 

私は織斑先生に成す術もなく、職員室に連れて行かれました。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

「マドカ。一体どういう・・・」

 

「どうもこうもない。姉さんの言ったとおりだ」

 

「千冬姉に報告する程なのか?」

 

「報告する程、兄さんは羽目を外しすぎたんだ」

 

俺、織斑一夏は二学期早々大ピンチです。

 

千冬姉の情報公開と言う名の公開処刑が決まり、クラスの話題が俺と真耶の夏休みの過ごし方で持ちきりになっている。俺は別に真耶と一緒に夏休みを堪能してただけなのに、それを赤裸々に報告されるとは・・・

 

「これを機に十分反省して、山田先生との付き合いを考えてくれ」

 

「考えるって・・・」

 

「淫らな付き合いをやめることだな」

 

マドカが千冬姉みたいになってきてる。

 

「いや、別に淫らって・・・」

 

「そうか。なら、姉さんの報告会をちゃんと聞けるな」

 

にやけながら俺を見てるが、マドカが千冬姉にダブって見える。

 

「全員席に着け。授業を始める」

 

そうこうしてる内に千冬姉が教壇に立ち、授業(公開処刑)を始めた。

 

「お前達が知っての通り、山田先生と織斑は仲睦まじく交際をしている。だが、二人はそれをいいことに学園内で淫らな事を行い、一部の教員達の怒りを買っている」

 

何か、物凄く湾曲した内容になってるんだが。

 

「そこで二人が夏休みをどう過ごしていたのか、マドカの報告を加えて発表する」

 

「先生・・・ちょっといいですか?」

 

「何だ織斑?」

 

「俺と真耶が夏休みどう過ごしたのかを報告する必要なんてないんじゃないか?別にいつものように過ごしていたわけだし・・・」

 

「では、夜中の騒音は一体何なのか説明して欲しいものだな」

 

千冬姉にも皆にもちゃんと伝えなきゃ。夜中の騒音の正体を。

 

「その夜中の騒音は、ただ真耶と一緒に寝れるのが嬉しくてはしゃいでただけなんだ」

 

俺の答えにクラスの皆は顔を赤くしてるけど、本当のことを言っただけ・・・

 

「なら、その騒音の翌朝、部屋に入ったら異様な臭いをしていたという報告があるのだが?」

 

「それは、香水とかが混ざって・・・」

 

「では、異常に増えたゴミは何だ?」

 

「それは・・・」

 

「ベットのシミは何だ?」

 

「俺の答えが・・・」

 

「山田先生の下着が濡れていたのは何故だ?」

 

「ちょっと待ってくれ!俺が答える前に質問を出さないでくれ!」

 

千冬姉の形相も徐々に怖くなってるし。

 

「お前は私の質問に対し、重要な所を抜いて答えているからだ」

 

「いやいや!重要な所なんか・・・」

 

「私の目を誤魔化そうとするなど、片腹痛い。私を誤魔化そうとした罰だ。マドカの報告を加え、情報をすべて公開する」

 

千冬姉!顔がにやけてるぞ!

 

「最初から全部報告する気だったのか!?」

 

「お前の事だ。山田先生を守る一心で事をあやふやにしようとするからな」

 

さっきのやり取りは何だったんだよ!?

 

「では、報告する。二人(一夏と真耶)が夏休み中に・・・」

 

こうして俺は近所とマドカの証言による公開処刑で、俺の心はボロボロになった。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

「で!織斑君とどうやってデートまでこぎつけたの!」

 

「織斑君とのファーストキスはどんな風にしたの!」

 

「どうやって、イイ男と出会えるの!」

 

「織斑君って、意外と情熱的なの!?それとも物静かにいじってくるの!?」

 

 

 

私、山田真耶は職員室で教員達の質問攻めにあっています。

 

助けは・・・来ません。

 

「えっと・・・その・・・」

 

「恥ずかしがらなくていいのよ!私達は、あなたがどうやってイケメンと付き合えたのか聞いてるだけなの!」

 

「そこから、彼氏を作るコツを見出して・・・」

 

「秋の合コンでそれを遺憾なく行う!」

 

「学園祭や修学旅行、IS関連の行事なんて全部中止にしても合コンを行うわよ!」

 

「それだと、生徒の・・・」

 

「大丈夫。あの子達はまだ若いから、チャンスはある」

 

「だから、私達の残り少ないチャンスを無駄にしたくないのよ!」

 

「この命の使い道を誤ったりしない!」

 

私一人で、学級崩壊を止めることができません。むしろ、悪化の一途を辿っています。

 

「さあ、教えて。あなたが彼氏をゲットしたテクニックの全てを!」

 

「誰か助けてくださぁぁぁい!」

 

私の叫びが届く事なく、昼休みまで質問攻めにあいました。




二学期からは一夏と山田先生の淫らなスキンシップは減る予定です。

千冬さんがちょっと本気をだしたのが理由です。

ご意見、ご感想、お待ちしております。
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