IS 一夏の彼女は副担任   作:陸のトリントン

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今回の話はちょっと甘くしたつもりです。

そんなに甘くないです。


第49話

真耶が退院し、教壇に戻って来た。

 

教壇の上に立っている真耶は女神の様に美しくて、可愛いく頑張っている。

 

でも退院したばかりだから、仕事の手伝いを・・・

 

 

 

「私が貴様を冥土に送らせることになるが良いのか?」

 

 

 

千冬姉に阻止されました。試験や学園内でのISの運営等、教員内で扱う資料があるから手伝うなと。前はそんなのがあっても普通に手伝ってたのにな。

 

だけど、昼休みに真耶と一緒に昼食を食べる事になった。久々の真耶との昼食・・・

 

 

 

「織斑君。私達の事は気にしないで食べて」

 

「私達は恋人との過ごし方について聞きたいだけだから」

 

「それと恋人の作り方を」

 

「キスをする雰囲気にするにはどうすればいいのか」

 

 

 

他の教員方を挟んでの昼食です。

 

「真耶・・・これは?」

 

「その・・・私と織斑君に食堂で話があるって、無理矢理連れてこられたの」

 

真無理矢理連れてこられた事にショックを隠し切れず、真耶は落ち込みんでいる。

 

「それで話は・・・」

 

「さっきも言ったように、あなた達二人はいつもどう過ごしてるの!」

 

「それとバレンタインとクリスマスはどう過ごしたの!」

 

「デートする時に気を付けてる事は!」

 

「キスはどのようにしてるの!」

 

先生達が目を真っ赤にして詰め寄って来るけど、教員達の面影がありません。なんでこんな時にマドカが助けに来ないんだ。

 

「えっと・・・真耶、大丈夫?」

 

「えっ!?あ、あの、その、そういう質問は、その・・・」

 

さっきまで落ち込んでいたと思ったら、顔を真っ赤にして慌ててる。

 

「二人だけの秘密と言って逃げようとしても無駄よ!二人が恋人同士なのは既に知れ渡っている!」

 

「その二人から、付き合いのコツや質疑応答をしたいだけなの!」

 

「これ以上、私達にブラックコーヒーを飲ませないで!」

 

もうプライドがあるのかどうか疑わしいくらい、必死に俺と真耶に頼み込んでくるけど・・・ブラックコーヒーを飲ませた事はないから。

 

「じゃあ・・・一人一個の質問で・・・」

 

「「「「「私の質問に答えて!」」」」」

 

俺は聖徳太子じゃないから。

 

「じゃあ・・・俺の隣にいる方から」

 

俺は隣りにいた初対面の先生の質問を聞いてみる。

 

「ケンカをしたことあるの?」

 

周りは意外な質問が来たのか感心している。何で?

 

「ケンカなんてした事ないです」

 

「嘘・・・恋人でも嫌な所の一つや二つはあるんじゃないの?」

 

何で嫌な所があるのを前提なんだ?

 

「真耶。ケンカらしい事はしてないよな?」

 

「はい。別に嫌な所があると感じた事はないです。自分にとって都合が悪いと思うから些細な事で嫌になると思います」

 

「ぐはっ!」

 

真耶の台詞を聞いた途端、質問した先生は机にうつ伏せのまま倒れた。

 

「こ、これが恋人の力・・・」

 

「恐るべし!」

 

そこで恐れるのが俺には分からないが。別に真耶は心をえぐるような事なんて一言も言ってないぞ。

 

「じゃあ次は私が質問するわ。山田先生・・・織斑君のここが一番気に入ってる所はあるの?」

 

「ええっ!?私ですか!?」

 

向かいにいた先生の気迫に押されたのか、真耶はアワアワという擬音が似合いそうな慌て振りを見せつつも質問に答えた。

 

「そうですね。一番気に入ってるのは・・・」

 

「何です?」

 

「どんな時でも私を愛してる所・・・かな?」

 

両手を頬に添えて顔を赤くしながら答える真耶の姿に、質問した先生は・・・

 

「ぐあっ!だが!・・・まだ私のライフポイントは・・・」

 

確実にオカシクなっている。どこにオカシクなる要素があるんだ?

 

「私が去年のクリスマスに作ったアクセサリーを大切にして、それを肌身離さず持っていたこ・・・」

 

「ぐおあぁぁぁぁぁ!」

 

真耶が答えてる最中に断末魔をあげて倒れたけど、倒れる要素がどこにある?まだ、答えてる最中だぞ。

 

「じゃあ、次は私よ」

 

真耶の隣にいた先生が質問しに来たけど、何で身構えるんですか?何のデュエルをしてるんですか?

 

「織斑君。山田先生からバレンタインチョコは貰って、ホワイトデーのお返しはしたの?」

 

「バラバラのイベントを一つの質問にまとめた『イベントコンボ』だ!」

 

「織斑君のフィールドには伏せカードは無いから、このままダイレクトアタックだ!」

 

カードバトルじゃなくて、質疑応答ですから!

 

「バレンタインは・・・あっ!」

 

バレンタインチョコは貰ったと言おうとした時、ある重大なことに気付いた。

 

「どうしたの、一夏君?」

 

「今年のホワイトデー・・・お返ししてなかった」

 

そう・・・今年のホワイトデーは何もしてなかった。

 

バレンタインの時は、『受験頑張ってね!』と書かれたメッセージチョコを真耶から貰ったにも関わらず、ホワイトデーは何のお返しもしていない。ISを起動させてしまい、結構慌ただしかったけど・・・ホワイトデーのお返しをしていなかった!ISを起動させて忙しかったなんて言い訳にもならない!あの時、ホワイトデーのお返しはするって約束したのにぃ!

 

「織斑君。それは仕方がないと思うよ。ISを動かして慌ただしかったじゃない?」

 

質問した先生は俺を慰めてくれたけど、どこか嬉しがっているような・・・

 

「ホワイトデーのお返しなら貰ってるよ」

 

・・・え?

 

「な、何だと!?まさか・・・織斑君がISを動かした事がホワイトデーのお返しだとでも言うのか!?」

 

何で先生が驚くんですか?

 

「いえ。一夏君と一緒に学園生活を送れる事かな。ずっと離ればなれだったから、こうして一緒にいられて今も幸せなのがホワイトデーのお返し・・・かな?」

 

「うおわぁぁぁぁぁ!」

 

だから、断末魔をあげて倒れるのはやめてください。周りの生徒達が・・・

 

「あ、あれが山田先生の力なの・・・」

 

「魔法カード『恋の力』で攻撃力が500上がっている!」

 

「まさに、神のカードを持つのに相応しい人物と言う訳か」

 

千冬姉!マドカ!助けて!今ほど、二人の助けが欲しいと思ったことが無い!

 

「じゃあ、次は私のターンね」

 

この質疑応答・・・早く終わってくれ。

 

「二人は6月まで一緒の部屋だったけど、休みの日や授業のがある日の夜は何をしてたの?」

 

何か切り札を持って来たと言わんばかりの振る舞いをしてるけど・・・普通の質問だ。

 

「授業のある日は真耶の仕事の手伝いとか、夕飯を一緒に作ったりしてたな」

 

「仕事の手伝い!?」

 

先生達が驚いてるけど、俺はとんでもないことをやってしまったのか?

 

「いや、書類の整理とか授業の進め方とか・・・」

 

「山田先生の授業が好評で仕事が尋常じゃないくらい早く終わるのは、織斑君がいたからなの!?」

 

「え?そうなのか真耶」

 

先生の汗が鍋から噴き出る水の如く、流れ始めてるのを横目に真耶に聞いてみた。

 

「私も初めて聞きました。一夏君と長く一緒にいたいという思いで仕事に取り組んでいただけなんですが」

 

「うごあっ!」

 

何かに射抜かれたリアクションをとらないでください先生。答える方が恥ずかしくなってきます。

 

「仕事が早く・・・終わったら・・・どうしてたの?」

 

「え?授業の予習復習ですが」

 

「山田先生と・・・一緒にでしょ?」

 

「はい」

 

「ぐ・・・具体的には?」

 

何で苦しみながら聞いてるんですか?

 

「具体的にはその日の授業で分からない所を真耶に聞いて、次の日に行う授業を真耶に教わりながら勉強してただけですけど」

 

「そ、そう・・・じゃ、じゃあそれが終わったら」

 

もう・・・先生を楽にさせないといけないな。

 

「寝るまで真耶を抱いたり、真耶に抱かれたりして・・・」

 

「ぼるらぁぁぁぁぁ!」

 

先生が白目をむいて大の字のまま倒れた。真耶と二人でシャワールームに入った事なんて絶対言いたくない。だから、質疑応答を早く終わらせないと。

 

「じゃあ、これで質疑応答は・・・」

 

「まだ私の質問の答えを聞いていないぞ!」

 

・・・え?

 

「一夏。私の質問の答えは?」

 

「箒!?」

 

お前の質問は聞いていないぞ!

 

「箒。お前の質問は何だっけ?」

 

「今週の土日、私とデートを・・・」

 

「そんな約束はしてないぞ!」

 

何で息をするように嘘のデートを言うんだ!

 

「嘘を言うな!お前は私とデートを・・・」

 

「箒じゃなくて真耶だから!」

 

「な・・・何!?」

 

箒は俺が本当に真耶とデートする事を知っていなかったみたいだ。

 

「俺は今週の土曜日、真耶と一緒に動物園でデートする約束をしてるんだ」

 

「そ・・・そんな馬鹿な!?」

 

「日曜日は真耶が俺とある所に行きたいって言ってたから」

 

「ある所・・・とは・・・どこだ?」

 

「土曜日の夜に話す約束なんだ」

 

「・・・・・・」

 

箒の反応が無い。こういうのは早く切り上げないと。

 

「もうそろそろ、授業が始まるから教室に戻るか」

 

「わ、私は職員室に戻って、書類の整理をしないと」

 

教室に戻ろうと立ち上がって周りを見回して気付いたが・・・

 

「なあ、真耶。どうして皆、コーヒーを飲んで倒れてるんだ?」

 

「私もよく分からないけど、きっと日々の疲れが溜まっていたんじゃないかと」

 

「そうか。じゃあ、土日はたっぷり遊んでたっぷり休まないとな!」

 

「はい!」

 

昼休みに倒れないように土日はじっくり休まないといけないな!

 

 

 

 

 

 

「土曜日に・・・動物園デート・・・ふふふ」




次回、「一夏と真耶の休日デート 動物園編」を執筆する予定です。

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