気付けば、この作品のお気に入りが1000件を突破しました。
これは作者自身も驚きを隠せません。本当にありがとうございます。
これからも、この作品の応援をよろしくお願いします。
と言いつつ、今回の話は2500字にも満たない話・・・精進します。
白のカーテンから差し込む光。吹いて来る涼しげな風に私は目を開けた。
「んん・・・」
服を着ていないせいか、涼しい風が直接当たってほんのちょっと寒気を感じた。そんな中、私の胸で一夏君が可愛い寝顔を立てながら寝ている。可愛い一夏君の寝顔をずっと見たいけど、今日は遊園地デートの日。早く起こさないといけないわ。
「一夏君、起きて」
「んん・・・ふわぁ・・・おはよう」
私の声に一夏君は目を覚まし、欠伸を立てながら体を起こした。夜中はよく見えなくて分からなかったけど、一学期と比べて一夏君の体は少し変わっていた。筋肉がほんの少し付いたのか体つきが良くなっていて、腹筋がちょっとだけ割れていた。足はシーツが覆いかぶされていて見えないけど、少しスッキリしてると思う。
「真耶、どうしたんだ?」
「一夏君の体つきが少したくましくなって、ちょっと残念だなぁって。私と一夏君の体つきに大きな差が開いちゃうと思うと少し不安で」
「そんなことないよ。真耶だって、一学期と比べて少しスリムになったよ」
「でも、胸が無駄に大きくなったような気がするの。私、このままだと胸だけ無駄に大きくなるんじゃないかって」
「真耶の魅力は胸だけじゃないよ」
そう言うと一夏君は私の背後に回り、私の首筋に顔を近づけ抱きしめて来た。
「匂いや手の感触、キスの力加減にやさしさ。そういうのも真耶の魅力だと思うよ」
「ISの腕前は?」
「ISに乗らなくても、真耶は強いよ」
私の耳に吐息が掛かるように問いかけてくる。そんな風に責められるの好きだけど夜にして欲しいよ。朝から始めたらデートに遅れちゃう。
「一夏君。今日は遊園地デートだから準備しないと」
「じゃあ、このまま一緒にシャワールーム入る?」
「嬉しいけど、それはまた次回ね」
私もこのまま続けたいけど、デートの事を思い一夏君から離れて一人シャワールームに向かった。
・・・・・・
シャワーを浴び、朝食を済ませた私と一夏君は遊園地へ歩いている最中です。服装は昨日と同じだけど・・・変じゃないよね?洗濯して生乾きはしてないけど、変じゃないよね?
「真耶、調子が悪いのか?」
「ううん。ただ、今日の服装が変じゃないかって」
「別に変じゃないよ。真耶の服は抱擁感があって心が安らぐよ。それに、真耶が着る服に変なモノはないから安心して」
一夏君は私の腕に抱きつき、突然耳元で囁いてきた。
「それとも、昨夜の匂いが残っているのか気になる?」
「そ、それは言わないで!その・・・あの匂いは・・・好きなんだから」
「え!?あの匂い、嫌いじゃないの!?」
「あの匂い・・・一夏君の匂いがするから嫌いじゃないよ。一夏君は私の匂いが付いたら嫌?」
「いや!嫌いじゃないけど・・・あの匂い・・・少し独特というか・・・その・・・」
「ご、ごめんね!こんな事を聞きたかった訳じゃないの!」
「お、俺もてっきり匂いが付くのが嫌だから聞いただけで」
「そ、そうだね!じゃ、じゃあ、早く遊園地に行きましょう!」
顔をリンゴの様に真っ赤に染め上げている私達二人は、足早と遊園地に向かった。周りに人がいなくて良かったけど、なんて恥ずかしい会話したんだろう。
・・・・・・
「チケットは大人二枚でよろしいですね?」
「はい」
「こちらがチケット大人二枚となります」
あの会話の後、一言も言葉を交わすことなくチケットを買って遊園地に入った。あの時の会話でちょっと変な雰囲気にしちゃったのか、一夏君がどうすればいいのか困ってる。彼はそんな素振りを見せない様に冷静を装ってるけど、右手を開いたり閉じたりしてる。それは一夏君が全く落ち着いてない証拠であり、助けが欲しいサインである。変な雰囲気にしたのは私が原因だし、ここは私がちゃんとしないと。
「一夏君」
「え!?あ、ああ。どうしたんだい真耶?」
全く動揺を隠しきれていない様子の一夏君。昨夜と違って、完全に落ち着きのない様子。ここは私が落ち着かせないと。
「もしかしてさっきの会話の事を気にしてるの?」
「いや、その、まあ・・・はい」
「そんなに顔を赤くする必要なんてないよ。あの時は不意に聞かれて少し驚いただけだから」
「そ、そうなんだ」
顔を赤くしている一夏君を見てたら、少しイタズラしたくなっちゃった。
「一夏君は私の匂い、嫌い?」
「いや、嫌いじゃないけど・・・」
「だったら私の匂い、嗅いでみる?」
「え!?」
「冗談。少しからかって落ち着かせようとしただけだから」
「何だ。ビックリした」
「ふふっ。じゃあ、気を取り直して遊園地で目一杯楽しもう」
私は一夏君の手を握り、ジェットコースターに行こうとした。
「真耶」
「どうしたの?」
「肩にゴミが付いてるから取るよ」
そういう小さな気遣いができるのは、一夏君の凄い所かな。私が今日まで教師として頑張ってこれたのは、一夏君の小さな気遣いがあってこそのものだからね。
「じゃあ、おね・・・」
その小さな気遣いに感謝しようとした時、私の耳元で小さな風が吹いた。
「ひゃあl」
私は思わず体をすくめ、一夏君に抱きついてしまった。風の正体は言うまでもなく、一夏君の息吹きだ。
「さっきのお返しだよ」
「も、もう!ビックリさせないで!」
子供っぽい一夏君も好きだけど、驚かさないで欲しいよ。
「けど、こうして俺に抱きついてくれたのは嬉しいよ」
「なら、このままジェットコースターに行く?」
「腕に抱きついてくれるなら行くよ」
「もう・・・一夏君のイジワル」
「それはお互い様だよ真耶」
一夏君にしてやられたと思いながらも、私は嬉しさを隠し切れず一夏君の腕を抱きしめながらジェットコースターのある所に向かって行った。昨日は篠ノ之さんと三人で動物園デートをしたけど・・・
「一夏君」
「何、真耶?」
「好き」
「俺も好きだよ、真耶」
今日は二人きりでの遊園地デートを楽しみたい。
次回、一夏と真耶の遊園地デートが始まる。
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