IS 一夏の彼女は副担任   作:陸のトリントン

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皆さん、お久しぶりです。

気付けば、この作品のお気に入りが1000件を突破しました。

これは作者自身も驚きを隠せません。本当にありがとうございます。

これからも、この作品の応援をよろしくお願いします。



と言いつつ、今回の話は2500字にも満たない話・・・精進します。


第51話

白のカーテンから差し込む光。吹いて来る涼しげな風に私は目を開けた。

 

「んん・・・」

 

服を着ていないせいか、涼しい風が直接当たってほんのちょっと寒気を感じた。そんな中、私の胸で一夏君が可愛い寝顔を立てながら寝ている。可愛い一夏君の寝顔をずっと見たいけど、今日は遊園地デートの日。早く起こさないといけないわ。

 

「一夏君、起きて」

 

「んん・・・ふわぁ・・・おはよう」

 

私の声に一夏君は目を覚まし、欠伸を立てながら体を起こした。夜中はよく見えなくて分からなかったけど、一学期と比べて一夏君の体は少し変わっていた。筋肉がほんの少し付いたのか体つきが良くなっていて、腹筋がちょっとだけ割れていた。足はシーツが覆いかぶされていて見えないけど、少しスッキリしてると思う。

 

「真耶、どうしたんだ?」

 

「一夏君の体つきが少したくましくなって、ちょっと残念だなぁって。私と一夏君の体つきに大きな差が開いちゃうと思うと少し不安で」

 

「そんなことないよ。真耶だって、一学期と比べて少しスリムになったよ」

 

「でも、胸が無駄に大きくなったような気がするの。私、このままだと胸だけ無駄に大きくなるんじゃないかって」

 

「真耶の魅力は胸だけじゃないよ」

 

そう言うと一夏君は私の背後に回り、私の首筋に顔を近づけ抱きしめて来た。

 

「匂いや手の感触、キスの力加減にやさしさ。そういうのも真耶の魅力だと思うよ」

 

「ISの腕前は?」

 

「ISに乗らなくても、真耶は強いよ」

 

私の耳に吐息が掛かるように問いかけてくる。そんな風に責められるの好きだけど夜にして欲しいよ。朝から始めたらデートに遅れちゃう。

 

「一夏君。今日は遊園地デートだから準備しないと」

 

「じゃあ、このまま一緒にシャワールーム入る?」

 

「嬉しいけど、それはまた次回ね」

 

私もこのまま続けたいけど、デートの事を思い一夏君から離れて一人シャワールームに向かった。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

シャワーを浴び、朝食を済ませた私と一夏君は遊園地へ歩いている最中です。服装は昨日と同じだけど・・・変じゃないよね?洗濯して生乾きはしてないけど、変じゃないよね?

 

「真耶、調子が悪いのか?」

 

「ううん。ただ、今日の服装が変じゃないかって」

 

「別に変じゃないよ。真耶の服は抱擁感があって心が安らぐよ。それに、真耶が着る服に変なモノはないから安心して」

 

一夏君は私の腕に抱きつき、突然耳元で囁いてきた。

 

「それとも、昨夜の匂いが残っているのか気になる?」

 

「そ、それは言わないで!その・・・あの匂いは・・・好きなんだから」

 

「え!?あの匂い、嫌いじゃないの!?」

 

「あの匂い・・・一夏君の匂いがするから嫌いじゃないよ。一夏君は私の匂いが付いたら嫌?」

 

「いや!嫌いじゃないけど・・・あの匂い・・・少し独特というか・・・その・・・」

 

「ご、ごめんね!こんな事を聞きたかった訳じゃないの!」

 

「お、俺もてっきり匂いが付くのが嫌だから聞いただけで」

 

「そ、そうだね!じゃ、じゃあ、早く遊園地に行きましょう!」

 

顔をリンゴの様に真っ赤に染め上げている私達二人は、足早と遊園地に向かった。周りに人がいなくて良かったけど、なんて恥ずかしい会話したんだろう。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

「チケットは大人二枚でよろしいですね?」

 

「はい」

 

「こちらがチケット大人二枚となります」

 

あの会話の後、一言も言葉を交わすことなくチケットを買って遊園地に入った。あの時の会話でちょっと変な雰囲気にしちゃったのか、一夏君がどうすればいいのか困ってる。彼はそんな素振りを見せない様に冷静を装ってるけど、右手を開いたり閉じたりしてる。それは一夏君が全く落ち着いてない証拠であり、助けが欲しいサインである。変な雰囲気にしたのは私が原因だし、ここは私がちゃんとしないと。

 

「一夏君」

 

「え!?あ、ああ。どうしたんだい真耶?」

 

全く動揺を隠しきれていない様子の一夏君。昨夜と違って、完全に落ち着きのない様子。ここは私が落ち着かせないと。

 

「もしかしてさっきの会話の事を気にしてるの?」

 

「いや、その、まあ・・・はい」

 

「そんなに顔を赤くする必要なんてないよ。あの時は不意に聞かれて少し驚いただけだから」

 

「そ、そうなんだ」

 

顔を赤くしている一夏君を見てたら、少しイタズラしたくなっちゃった。

 

「一夏君は私の匂い、嫌い?」

 

「いや、嫌いじゃないけど・・・」

 

「だったら私の匂い、嗅いでみる?」

 

「え!?」

 

「冗談。少しからかって落ち着かせようとしただけだから」

 

「何だ。ビックリした」

 

「ふふっ。じゃあ、気を取り直して遊園地で目一杯楽しもう」

 

私は一夏君の手を握り、ジェットコースターに行こうとした。

 

「真耶」

 

「どうしたの?」

 

「肩にゴミが付いてるから取るよ」

 

そういう小さな気遣いができるのは、一夏君の凄い所かな。私が今日まで教師として頑張ってこれたのは、一夏君の小さな気遣いがあってこそのものだからね。

 

「じゃあ、おね・・・」

 

その小さな気遣いに感謝しようとした時、私の耳元で小さな風が吹いた。

 

「ひゃあl」

 

私は思わず体をすくめ、一夏君に抱きついてしまった。風の正体は言うまでもなく、一夏君の息吹きだ。

 

「さっきのお返しだよ」

 

「も、もう!ビックリさせないで!」

 

子供っぽい一夏君も好きだけど、驚かさないで欲しいよ。

 

「けど、こうして俺に抱きついてくれたのは嬉しいよ」

 

「なら、このままジェットコースターに行く?」

 

「腕に抱きついてくれるなら行くよ」

 

「もう・・・一夏君のイジワル」

 

「それはお互い様だよ真耶」

 

一夏君にしてやられたと思いながらも、私は嬉しさを隠し切れず一夏君の腕を抱きしめながらジェットコースターのある所に向かって行った。昨日は篠ノ之さんと三人で動物園デートをしたけど・・・

 

 

 

「一夏君」

 

「何、真耶?」

 

「好き」

 

「俺も好きだよ、真耶」

 

 

 

今日は二人きりでの遊園地デートを楽しみたい。




次回、一夏と真耶の遊園地デートが始まる。

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