IS 一夏の彼女は副担任   作:陸のトリントン

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皆さんお待たせしました。

駆け足になりましたが、遊園地デート後編です。


第53話

俺と真耶のデートに現れた鈴。その目的は?

 

「何で鈴がここにいるんだよ?」

 

「あんたが人目を気にせず、破廉恥な事をしないためよ」

 

「はぁ?」

 

「アタシがいないと本当に問題を起こすんだから」

 

これじゃあ、昨日と変わらないじゃないか。頼むからデートの邪魔をしないでくれ。それに人目を気にせず、破廉恥な事はしてないから。

 

「鈴。俺は真耶とデートしてるだけだぞ」

 

「アタシから言い逃れしようとしても無駄よ!」

 

全然話を聞く気が無い。どうすれば・・・って、考えたら別に真耶と付き合ってる事は別に隠すものでもないか。

 

「鈴、俺に一つ提案があるけどいいかな?」

 

「何よ?」

 

「俺と真耶のデートに付いて行ってもいいよ」

 

「い、一夏君!?」

 

真耶が物凄く慌ててるけど、真耶とのデートを中断させるため提案したわけじゃないから。

 

「やっとアタシの考えを理解・・・」

 

「だけど、邪魔はしない事が条件だ」

 

「はぁ!?」

 

鈴の呆気にとられた顔に思わず笑いそうな所を堪えつつ、俺は説明を続ける。

 

「付いてても良いから、邪魔はしないでってだけ」

 

「あんた・・・何、言ってるの?」

 

「別に俺は真耶に破廉恥な事はしてない。普通にデートしてる所を鈴に見せるだけだけど」

 

「そう言ってアタシを・・・」

 

これ以上長引かせると、周りの人に迷惑が掛かるから早く終わらせないと。あまりやりたくなかったけど、鈴を挑発してみるか。

 

「それとも、鈴は度胸が無いのか?」

 

「・・・は?」

 

「仕方がないか。俺の提案を一つも聞き入れない鈴に、俺と真耶のデートに付いて行く度胸なんて無いか」

 

「あ、あるわよ!そんなに言うなら邪魔しないで付いて行ってあげるわ!だけど破廉恥な事をしたら、速攻でアタシと一緒にIS学園に戻るからね」

 

「分かった。それじゃあ真耶、次はどこ行こうか?」

 

「え?じゃ、じゃあ次はメリーゴーランドに行きましょう」

 

半ば強引ではあるが、何とか真耶とのデートに介入されずに済んだ。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

メリーゴーランドの馬車に俺と真耶が乗り、鈴は外で監視している。

 

「一夏君、大丈夫なの?」

 

「大丈夫だよ。鈴はすぐに実力行使する人じゃないから」

 

真耶を安心させようと、鈴のいる所に視線を移したが・・・

 

「ぐぬぬぬぬ・・・」

 

鬼の形相でこっちを睨んでいた。しかも、握ってる手すりが少し歪んでいる。

 

「・・・大丈夫だから真耶」

 

「え、ええ・・・」

 

降りた後が不安だ。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

メリーゴーランドに乗ってる時は至福の一時を味わっていた。真耶の手を触ったり、握ったり、回る景色を見ながら互いの顔を見て微笑んだりしていた。途中、外からの殺気で悪寒が走ってしまったが真耶の笑顔を見て、そんなものを吹き飛ばした。

 

「ふぅ。真耶どうだった?」

 

「一夏君と一緒にいたから、楽しかったよ。次はどこに行く?」

 

「そうだな。次はコーヒーカップでも行こうか・・・あれ?」

 

「どうしたの?」

 

「鈴がいないんだ」

 

さっきまで鬼の形相で睨んでいた鈴が姿を消した。これは・・・

 

『迷子のお知らせをします。ただ今、迷子センターで凰鈴音ちゃんをお預かりしています。凰鈴音ちゃんのご両親は、迷子センターに来てください』

 

迷子になった子供と勘違いされたのか。でも、どうして鈴は素直に迷子センターに付いて行ったんだ?

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

迷子センター

 

「一夏・・・あんたがイチャイチャさえしなければ・・・」

 

迷子センターに着いて早々、開口一番に言う台詞じゃないぞ。

 

「俺と真耶のデートに付いて行く約束だろ?」

 

「だったら・・・メリーゴーランドでイチャイチャしていい訳ないじゃない・・・」

 

「別にしていいだろ」

 

完全に嫉妬全開で睨みつけてくる。

 

「だから、IS学園に帰るわよ」

 

「何も破廉恥な事はしていないぞ」

 

「してたわよ!メリーゴーランドでイチャイチャして、ここに移動するまでずっと手を繋いでいるなんて破廉恥同然よ!」

 

「いやいや!言いがかりにも程があるだろ!?」

 

「言いがかりじゃないわよ!メリーゴーランドに乗ってる間、周りの人達が変な目で見てたんだからね!」

 

それは、手すりを歪ませた鈴を見てたんだと思う。

 

「だから、あんたはアタシと今から一緒に学園に戻るわよ」

 

「真耶はどうするんだよ!?」

 

「問題ないわよ。一人で帰れない歳でもないんだし」

 

「私は一夏君と・・・」

 

「先生は一夏にベットリしすぎよ!それに、一夏はまた問題を起こすからアタシがいないと駄目なんだから!」

 

真耶に対する妬みを言ってる時点で問題を起こしてるのは鈴の方だと思うが。

 

「鈴、俺は真耶と一緒に帰るから」

 

「はぁ!?」

 

「IS学園に帰るまでがデートだから。そうだろ、真耶?」

 

「一夏君が、そんなロマンチックな事を言うなんて・・・」

 

「どこがロマンチックよ!」

 

真耶は顔を赤らめ、鈴は顔を赤くしながら、止む得ず遊園地を後にした。

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

IS学園

 

「学園に着いたけど、まだお昼頃だね」

 

「そうね。ねえ、一夏君。一緒にお昼ご飯でも・・・」

 

「はーい!ストップ!」

 

「「え?」」

 

学園に着いて早々、鈴の態度が変わった。学園に着いたら、鈴が強くなるわけでもないのに。

 

「アンタ達ね、もう学園なんだからデートは終わりよ!」

 

「デートが終わったんだから、真耶と一緒に昼食を食べようと・・・」

 

「この、どアホがぁ!」

 

「イダっ!」

 

突然、俺の頭上に強い衝撃が走った。勿論正体は・・・

 

「いい加減にしてもらおうか?姉とは言え、そろそろ堪忍袋の緒が切れそうなんだが?」

 

「ち・・・千冬姉」

 

それ以外に考えられる答えが無い。

 

「山田君には、後で色々と話を聞かないといけないな」

 

「あ・・・あの、私は別に・・・」

 

真耶が顔を青ざめて、震えだしてるよ。

 

「鈴は、今すぐ三途の川に行ってもらおうか」

 

「えぇ!?」

 

「うちの愚弟をストーキングした罰だ」

 

鈴・・・お前と遊園地で会ったのは偶然では無かったのか。

 

「今日の私は機嫌が悪い。お前達、生きて帰れると思わない事だ」

 

その後、三途の川を見せかけられた俺は相川さん達に千冬姉が不機嫌の理由を聞いて納得してしまった。




次回、織斑千冬が不機嫌である理由が明らかになる予定です。

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