とあるハンターの受難な日々   作:蒼の涼風

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あったよUSB。どこになくしたのかと思った。


熱砂の探索

第二十九話「熱砂の探索」

 

 ギルドからの依頼を受けて俺たちは今砂漠に来ている。相変わらずあちーなー。

ベースキャンプにクーラードリンクがあるが、商隊の規模が分からない上に探索に時間が掛かるかも知れないと言うことで持てるだけのクーラードリンクは持ってきた。

 それと、万が一に備えてのホットドリンク。場合によっては商隊が砂漠のエリア6あたり……洞窟に逃げ込んでいるかもしれないからな。

 

「あーつーいー」

「あーぢー」

 

 ルナとポチはテントの中でへばっているが……熱が篭る分外に居た方が涼しいと思うんだがな。

 今回の得物は、まず俺はハンマー【激鎚オンスロート】アベさんから譲り受けたやつだな。次にルナはライトボウガン【チェーンブリッツ】今回は麻痺弾を多めに持たせて来た。

 アロマさんは双剣【祭囃子・野分ノ調】これは雷と麻痺の双属性を持つ双剣だ。G級のキリンとヤマツカミの素材が必要なはずだけど。

 

「ヤマツカミなんて楽な方よ、アカムトルムの方が怖かったわ」

 

 とのことだ。どこか北の村を襲った覇竜を退けた際、唯一記憶にある苦戦した狩りがそれだそうだ。

 まったく、この人は何処まで強くなれば気が済むんだろう。

 最後はポチ、大剣【カブレライトソード改】珍しい鉱石をふんだんに使う大剣だが、そう難しいわけじゃない。この街に来る前に霞龍と闘った事があると言っていたから素材も余っていたんだろ。

 

「ソウヤ、商隊は何処に逃げ込んでいると思う?」

「ダイミョウザザミは殆ど何処にでも出てきますからね。もし優秀なハンターが護衛としてついているのなら、エリア6、8に逃げ込んでいる可能性が高いです」

「そう。ただ、護衛が余り優秀じゃない……もしくは何らかの事情で冷静な判断が遅れた場合はとにかく日光を遮れる場所……エリア3、4、7、9、10に居るかもしれないわ」

 

 それは俺も考えていた。でも護衛についたのはハンターランクは5の中堅ハンターだ。そうそうミスをするとは考えられない。

 だからこそ、ダイミョウザザミに遅れを取るとも思えないが……もしかしたら今回の個体はG級並のしぶとさを持っているんじゃないんだろうか。

 嫌な予感が脳裏をよぎる。もしかしたら商隊は既に全滅しているんじゃないのかと言う。

 

「とにかく虱潰しに探していくしかないわね。私はポチとエリア3・7・10・9・8のルートで、あんたとルナは残りをお願い」

「分かりました。見つけた場合はギルドカードの『サイン』で呼び合いましょう」

 

 アロマさんとプランを立て終えると互いの拳を軽くぶつけ合う。これは修行時代からの二人の風習で、互いの武運を祈る儀式でもある。

 

「私の師匠のハンマーを使ってるんだから、無様な狩りは許さないわよ?」

「分かってますよ。ルナ、行くぞ……人を探さなきゃいけないから、あまりのんびりもしていられない」

 

 俺はルナを促すと、素直に立ち上がってチェーンブリッツにLV1通常弾を装填している。もう一方、ポチはと言うと……。

 

「お、俺はここで留守番してますから。もしかしたら商隊の人が来るかもしれませんし」

「……そう、じゃあずっと寝ていなさい」

「……ぎゃああああぁぁぁぁ!?」

 

 小規模な爆発音がしたから、アロマさんが持っていた小タル爆弾でも爆発したんだろう。派手にテントから転がり飛んでくるしな、アイツが。

 

「行くわよ」

「ま、待って。せめてクーラードリンクを……あぁぁぁ~……」

 

 ずるずると引っ張られていく悲劇製造機……ま、何とかなるだろう。俺はルナと共にエリア2へ向かう。もしかするとダイミョウザザミが居るかもしれないから慎重に。

 

 

 

 

「居ないか。ルナ、暑くない……わけないな」

「うあ、途中で質問変えた!? あーつーいー。狩り場って暑いか寒いかのどっちかしか無いのー?」

 

 クーラードリンク飲んだだろうに。ぐったりしながら歩いてると、ゲネポスに襲われたときに反応できないぞ。

 

「ルナを見つけた森丘とか、快適な場所もあるが……あそこには大抵リオレウスを狩りに行くからな、まだ早いだろ」

「森丘か……そう言えばソウヤが来なかったら、私もランポスに食べられていたのかな」

「だろうな……っと、エリア4はハズレか」

 

 何やら急にしんみりしてきたルナを不思議に思ったんだが、今は商隊を探すのが先決だろう。もっとも、今の状態でルナがダイミョウザザミと遭遇してもやられるかもしれない……こう言うのを板挟みって言うんだったか?

 

「ルナ、言いたいことがあるなら言った方が良いぞ。狩りの中で気が逸れてしまったら命取りになる」

「ううん、ソウヤに出逢わなかったら死んでいたんだなって思って。こんな大きな世界を知る事も無く、ね」

「出逢っていたんだろ、俺たちは絶対。自分達の歴史に『もし』は無いんだ……だから、俺たちは出逢ってこの場に居る。……はは、意味分かんない事言ったな……行こうか」

 

 恥ずかしい事この上ないじゃないか。まったく、そういう話題は俺は苦手なんだけどな……ルナは何か嬉しそうに笑って付いて来るし……何か変な事言ったか?

 

「ソウヤって意外とロマンティストなんだ……へんなのー」

「がっ……うっさい、ほら集中」

「はーい」

 

 人が真面目に答えたのに茶化すんじゃありません。そんなやり取りをしてエリア1に入ったがそこにも人影は無し。数匹アイルーとメラルーが居たので、威嚇してお引取り願ったところだ。

 

 さて次のエリアに移動しようかと考えている時に、アロマさんのものでもポチのものでも……勿論ルナのものでもないギルドカードから発信された【サイン】を二人のギルドカードが受け取った。

 

 場所はエリア5とエリア6の境あたりか……一応は優秀なハンターがついていたんだろう、寒さと暑さ、同時に凌げる場所ではあるが……できればエリア8に居てほしかった。

 ここでとやかく言っても仕方ないし、俺とルナは頷きあうと急いでエリア5に向かう。

 

 まだ生きているのなら助けるのも俺たちの仕事の内だからな、ハンターが生きているならまだ希望はあるからな。

 

 

――つづく。

 

 

 

 




久しぶりの更新です。
砂漠探索。
砂漠のクエストは大好きなクエストのひとつでしたよ!
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