勇者神ガオガイガーG   作:風雲再起

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♪ザン!
「ねえねえジョー、明日遊びに行かない?」「えっ?う~ん、でもパルス反中間子砲の整備が・・」「手伝ってあげる。
それなら今日じゅうに済むでしょ?」「そうだな・・わかった。」「ジェイ、いい?」「いいだろう。フランソワーズも
ジョーも最近働きづめだからな。ゆっくりしてこい。いいな、トモロ?」『異存なし。よいデートを。』「や~だ!
デートなんかじゃないってば!(真っ赤)」ぶんぶん!「わかりやすいぞ、ふはははは。」『わかりやすい。』

「ンドゥーネさま、」「耳より情報ですか?」「あら。」「マンネリ対策です。で?」「かくかくしかじか。」「へえ・・
S-009とF-003がデートですか。よくマンネリになりませんね、このパターン・・」「リクエストですので。」
「で、今度はどこですか?」「残念ながら「曼荼羅」内です。ネオGパークシー。」「な~んだ・・あれ?そんなところ
ありましたっけ?」「PS版での新設定です。」「どれどれ・・」カチッ。♪ズ~ン、ズゥゥゥ~ン「う~ん・・
ヲイル、連射パッド。」「受け付けてくれません。どうやら精確すぎる連射ははじかれるようです。」「きっつ~。
だったら根性入れて打つべしうつべし!」タタタタ!「・・どうかな?」『ぞんだ~!』「ひえぇぇ~。(TT)」

記録外ミッション38「ヴァルナーふたたび」(32話あたり)

んで、ネオGパークシー。ここも「曼荼羅」に引越してきている。(ノーマルエンディング設定でいきます)
ザパーン!ワーッ!『ヴァルナーまた成功!これで14連クリアです!』「うわ~!すごいすごい!」パチパチ!
「海棲知的哺乳類か。なかなかに美しいな。」「・・ヲイル、あそこですね。」「はい。スキをみて盗聴器を仕掛けます。」
『次は観客のみなさんにごあいさつ!』キュゥゥ~!ザッパーン!『うわーっ!冷た~い!』『前のほうに座ってる
みなさんはもちろん承知のうえですね?』ワハハハハ!「・・知らなかったわよ。」「びしょびしょ~。(TT)」
『それでは登場してもらいましょう。ヴァルナーの恋人、すみれちゃん!』「・・はい?」「ちがいますってば。
あの女性の名前ですよ。」ぱちぱちぱち!「ああ・・同名なんですね。」「いくわよヴァルナー!」ターン!すとっ。
『おおっ!』「シャチの上に飛び乗った?」「それっ!」ターン!クルッ、「ヴァルナー!」キュゥゥ~!ザパーン!
「はいっ!」スタッ。『おおーっ!』「すっご~い!ムーンサルトで再着地!」ぱちぱちぱち!『ごらんのとおり、
ヴァルナーとすみれちゃんは一心同体!見事な連携です!』「いいな~。私も乗ってみたいな~。」『では次は
お楽しみのコーナ、ヴァルナーと遊ぼう!観客のみなさんでヴァルナーに乗ってみたいひと、どうぞ!』
『はいはいはい!』「おいおいフランソワーズ・・」「ンドゥーネ様・・(^^;;」『それではそちらのお嬢ちゃんと
そちらのお姉さん、どうぞ。」ガヤガヤ・・『お名前は?』『すみれです。』『フランソワーズです。』『あら、同じ名前
なんですね。ヴァルナーと相性がいいかもしれませんね~。』『そうですか?』『こちらはフランスの方ですか?』
『そんなもんです。』『とても日本語がお上手ですね。』『プログラムしましたから。』『?・・それではすみれちゃん、
こちらの小さいすみれちゃんから乗せてあげてください。」「はいこっちよ・・そう、背ビレにつかまって。
ヴァルナー!」キュゥゥ~!ザバババ!「うわ~!」「ジャンプ!」ザパーン!「ひょえええ~っ!」ザッパーン!
「次は輪くぐり!それっ!」ヒュッ!ザパーン!『成功!』ドパーン!「きゃっ!」『おっと!すみれちゃん落馬!』
「ヴァルナー!」キュゥゥ~!グン!「ひゃっ!おしりの下!」ポーン!「はわぁぁ~っ!」すとっ。『お見事!
再びヴァルナーの上に戻りました!』ぱちぱちぱち!「ふう・・おもしろかった。」「はいごくろうさま。次は
フランソワーズさん、どうぞ。」「いきなり頭の上でいい?」「いいですよ。」「ほんじゃ!」タン!すとっ。ツルッ!
「おとととっ!」ザッパーン!『おっとお、いきなり転落!これは恥ずかしいぞ!』ワハハハハ!ぱちぱちぱち!
「あ~あ・・ヴァルナー!」キュゥゥ~!ポーン!「あわわわっ!」ポーン!「あれえええ~っ!」ポーン!
『はい、これぞ人間ジャグラー!』ワハハハハ!ぱちぱちぱち!「ちょっとおおお~っ!」「ヴァルナー!」
キュゥ~!ぺたっ。「ふう・・」グン!「ええっ?!」ザザザーッ!「ちょ、ちょっと!スピード違反よおお~っ!」
「しっかりつかまっててくださいね。ヴァルナー!」キュゥゥ~!ザパーン!「きゃあああああ~っ!」
『大ジャンプで宙返りです!』ヒュゥゥゥ・・ザッパーン!『はい拍手!』ぱちぱちぱち!「ふー、はー・・」
「どうでした?大人の方はちょっと難易度上げてるんです。」「これ・・オニの難易度よ・・楽しかったけど。」

ホテルレストラン。「いやいや、お見事だったよ。」「ヴァルナーのオモチャにされてただけよ。けど、シャチに
乗るのがあんなに難しかったなんてね。」「やっぱりバランズ感覚だろうな。」「お待たせしました。新鮮・海の幸
盛り合わせオードブルです。」ドン。「うわー、おいしそう。」「海の幸は鮮度が良ければ余計な調理をしなくても
おいしいからね。」「えっと、ワサビしょう油にしよかな、それともピカンテソースかな?」「あっさりめなら和風、
こってりめが好みならピカンテだな。雑菌を殺す効果はワサビのほうが高いから、衛生学的にはおすすめだ。」
「さすがジョーね、詳しいわ・・それじゃ両方試してみよ。」「貝類はピカンテ、魚は和風がマッチするよ。」
「ヲイル、状況は?」「食事中です・・当たり前ですが。まだ有力情報関連の話題は出てませんね。」「まあデートで
そういう話をすることもないかもね。」「お待たせしました。」ズラズラズラ!「全部で10品目です・・え~と・・
失礼ですが、これ本当にお二人で?」『そう。』「・・ごゆっくり。」そそくさ・・「ねえねえ、あの15番テーブル、
ホントに全部食べるのかしら?」「知らないの?あの二人、Gアイランドでは有名な大食漢よ。どう考えても
物理的に食べきれない量を注文しては完食するから、どの店も大歓迎するんだって。」「特にお気に入りの店が
「キッチンHANA」。週に三回は来てるそうよ。」「ほら、食べてるたべてる。」「うわ~・・いちおう味わって
食べてるみたいだけど。」「すごいのはこれからよ・・ほら。」「ええっ!カニを殻ごと丸かじり?!」「ソフトシェル
クラブならともかく、タラバガニを・・どういう歯してんのかしら。」「万国びっくり人間ショーに出れるね・・」

セントラルツインタワー。「よく見える~。これが宇宙に浮かぶ人工の海だなんて信じられないわね・・」
「水平線から向こうは宇宙か・・すごく幻想的な眺めだな。」「ほんと・・夢のような光景ね。」「ああ・・」
「・・なんかいいフンイキですね。」「・・今度アルマと来ようかな?」「え?」「い、いえ・・ヲイル、そろそろ。」
「はっ。それでは。」♪ピピッ。「出番よ、スキュラ。ターゲット限定だから気をつけて。」『ははっ。』

ヴァルナーのプール。・・キュウウーッ!「どうしたのヴァルナー?・・はっ!」ゴゴゴゴ・・ザパーン!
「大ダコ?!・・いえ、あれはゾンダリアンロボ!」キュウウーッ!「わかってるわ。ワダツミ!」パチン!
ザザザザ・・ザザーン!「いくわよヴァルナー!」タッ!スタッ!ザザザーッ!「フュージョン!」ザパーン!
スパッ!【システムコネクト完了。ヴァルナー・コンディション順調。意志伝達システム起動。】「出撃!」

メインオーダールーム。「ネオGパークシーにゾンダリアン出現!」「機動部隊はビークル型態で出撃します!」
「海からとはな・・」「心配無用じゃぞい。海の守りはあの二人がおる!」「・・おお!あの二人か!」
「梁山泊時代は海戦の陰の立役者だったな。宇宙へ上がってからは機会がなくて本業に専念してたらしいが。」
「海の勇者、再び起つか!」「風祭特別隊員より入電。ワダツミ、戦闘エリア到達!」「頼むぞ、GGG海軍!」

「あれは?!」「ゾンダリアンロボか!」キャアアーッ!ダダダダッ!「パニックになったか!」「ジョー、
こうなったら私たちが!・・はっ?!」「・・なんだ?!」「海中に・・巨大な影が!」『ホエールハンター!』
ザバーン!ドスドスッ!『むうっ?!・・これはケーブル銛!』グン!『なにいっ!』ザッパーン!ゴボゴボ・・
「上陸はさせないよ!」『・・巨大なサメ型のマシンだと?!何者だ!』「GGG海軍所属、ワダツミ!」
『・・そうか!海将ユルゲンスが言っていたあの謎のビークルロボか!』「そのとおり!システムチェーンジ!」
ジャキーン!『なんと?!マーメイド型態!』「海は私の領域。そしてこのネオGパークシーは私の家。無断で
土足では上がらせないわ!」『ならばキサマから倒してくれる!』ビュルルルッ!「おそいわ。ヴァルナー!」
【いくよ、すみれ!】ゴオッ!『なんという速さ!』「ネプチューン・トライデント!」ビュッ!『受ける!』
ギリギリッ!「それが狙いよ。ヴァルナー!」【リリース!】バチーン!『なにっ?!二つに分離した!』
「セイレーン!」【トリトン!】『人間型とシャチ型の合体型だったとは!』「ヴァルナー、あれをやるわ。」
【おっけい!】シャーッ!『両サイドに?』「セイレーン・コーラス!」【ロレンツィニ・リフレクト!】
♪キィィィーン!『超音波攻撃?・・ちがう、これは!』「そのとおり。水中ソリタリーウェーブ!」【パワーアップ!】
♪ギィィィーン!『ぐおおおおーっ!なんという威力!あのマイクとやらのよりはるかにすさまじい!』
「たやすいわよ、水中をソリトン波が伝わるのは!」【それに加えて、水の分子振動を刺激することで!】
ゴゴゴゴッ!メキメキッ!『ぐはっ!水圧が!』「こういう副作用もあるのよ。一万m相当の超水圧!」
『ま、まさか分離したほうが強いのか!』「ワダツミはいわば高速機動型態。だが本領はシンクロ攻撃にある!」
【そのとおり!そしてシンクロ超必殺技が!いくよすみれ!】「おおっ!Xモード!」ギーン!ゴオオオオーッ!
ズゴゴゴゴッ!『なにいぃぃーっ!大渦巻が!』「【メエルシュトロム!】」バキバキバキッ!『水圧で・・機体が!』
「【ドッキング!】」ガシーン!「とどめよ!ネプチューン・トライデント!」ジャッ!【・・いまだ!】
「オーシャン・ヘルッ!」ゴッ!ズドオオオーン!『ぐはっ!』【オーシャン・ヘヴン!】グッ、ボコオオオーン!
「【も・く・ず・となれえええーっ!】」メキメキメキッ、ブシャアアアーッ!・・「ソリトン分子分解完了!」

ズゴゴゴゴーッ!「海中から光の柱が!」・・キラキラ・・「何が起こったんだ、いったい・・」「海中の何かが
ゾンダリアンロボを引きずり込み・・倒した・・ようね。」「ああ・・だが、GGGにあんなロボがいたのか・・?」
「・・ヲイル、今のは・・?」「・・わかりません。あのような敵の存在は聞いたことも・・はっ!」「なに?」
「そういえばユルゲンスが言ってました。梁山泊時代、海軍の損失が途中で急に大きくなったって・・どうしても
敵の既存水中戦力と帳尻が合わないって。」「・・知られざる水中戦力があるというの、GGGには・・」

「機動部隊から連絡。敵は壊滅したようです。ゾンダリアン核サルベージ終了。」「うむ。しかし・・惜しいな。
あれだけの戦力が水中限定というのはな。」「ワダツミは知られないことに存在価値があるんです。GGG内でも
その存在を知る者はごく一部・・だからこその隠し玉なんです。」ポリポリ。「知られてしまえば水中でしか戦えない
ワダツミは恰好の標的になる。潜水戦力の真価はその所在を知らしめないこと。だからこそ海戦に弱いGGGが
敵の海軍戦力と互角以上にやれたんだぜ。」「そうだったな。知られざる勇者・・ありがとう。」

Jカイザー。「・・というわけ。」「ほう・・海中の知られざる戦力か。さすがの私も初めて聞く。トモロ、何か
それ関係の情報はあるか?」『関連があるかどうか不明だが、かつてガンシャークという水中専用ビークルロボが
存在したらしい。』「ガンシャーク?」「それってガンマシン?」『いや、どうやらAI搭載の特殊潜水艦だったようだ。
しかし、いつの間にか存在が不明になった。』「まさか・・そのガンシャークか?」『その可能性は低い。ガンマシンの
能力を考えればゾンダリアンロボを単機で倒すのはほぼ不可能だ。』「そうだな・・ではいったい何者なのだ・・?」

キュゥゥ~!ザッパーン!「ヴァルナーは今日も元気か、すみれ。」「あっ、ドック、いえ、ドグ・シルバ海戦参謀。」
「二人のときはドックでいいよ。」「そうね。・・ドックがサブマリナー上がりだったことは知ってたけど、まさか
GGG参謀部にスカウトされるなんてね。」「どっちかというとボクは音楽家だけどね・・ドイツで音楽の勉強をしてた
ときにドクトル・シュトロハイムにスカウトされ、亜空間音響探査を手伝ってた。そして海戦のエキスパートを
捜してた火麻参謀がヘッドハント・・というより移籍かな。亜空間音響探査システムは完成してたし。」「ドックが
私とヴァルナーにビークルロボをプレゼントしたのにはビックリしたわ。」「試作型のガンシャークで取れたデータで
ワダツミは作られた。けど、超AIの教育が間にあわなかった・・だからモーショントレース式コクピットを付け、
有人方式に変更したのさ。」「嬉しかった・・私もヴァルナーも地球を守る手伝いができる。地球は70%が海洋。
その海を守る力がGGGには足りないって獅子王センパイや卯都木センパイもこぼしてたし。」「そうだな・・
けど、すみれとヴァルナーを戦いに巻き込みたくはなかった・・」「いえ。ヴァルナーも私も地球の住人。その星が
ピンチなのに何もできないなんてイヤ。少しでも、自分たちのできることがやりたい・・だからなの。」キッ。
キュゥゥゥーッ。「ほら、ヴァルナーも同意見よ。」「・・すまない。そして・・ありがとう。」「そう思うなら、
ヴァルナーに持ってきた?」「もちろん。ほら、新鮮な魚だ。」キュゥゥ~ッ。「喜んでるよろこんでる、フフッ。」

海戦ビークルロボ・ワダツミ。その正体が明らかになることはついになかった・・知られざる勇者の物語である。

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♪ザン!
諜報部副部長・百面相の志保の個室は「軍荼利」内居住区画にある。火麻あかりの個室とはおとなりなので、
よく一緒にいろいろやっている・・とはいえ、ほとんど志保が主導で一方的に巻き込むのだが。(^^;;
「あかり、できた?」「う~ん・・もう少し。」「いざ作ってみると、難しいわね暗号って。」「諜報部で馴れてる
と思ったけど?」「本業に使う暗号は神さまでも解けないようなものだもの。難解でなおかつ解けないことはない
暗号を意識的に作るほうがはるかに難しいわよ。」「そうだね・・これでどう?」「どれ・・ほう、さすがあかり。
謎解き絵本で見事にマーリンの宝杖ゲットしただけあるわ。」「あれほど難解じゃないけどね。」「よしっと。
あたしもこれを見習って作りますか!あかり、先に休んで。」「手伝うよ。志保だけじゃ朝までかかりそうだし。」
「さんきゅ!で、ここなんだけど・・」「・・こうすれば?」「なるほど!そんじゃここは?」「・・こうかな。」

記録外ミッション39「GGGの秘宝」(36話あたり)

ガヤガヤ・・「なんだこの人だかりは?」「掲示板に何かあるようね。」「どれ・・なんだ?」「宝さがし?」
『諜報部主催・GGG宝さがし!10の要塞のいずれかに隠された100万円を探せ!謎の暗号を解いて
チェックポイントを発見することで、100万円への手がかりがつかめる!タイムリミットは12時から5時まで。
挑戦者は随時諜報部の志保ちゃんまで参加登録を!』「へぇ~、面白い企画ね。凱、やってみない?」
「そうだな・・やってみるか。」「いま12時半だからタイムリミットまで四時間半か・・」

諜報部。「いらっしゃーい!」「参加登録したいんだが。」「では参加料お一人さま5000円です。」『ええっ?!』
「お金とるの?!」「当然!きょうびゲームソフトでもそのくらいするわよ。しかもこれは賞金ありだし。」
「・・それもそうか。」「・・払おうか。はい、二人で一万円。」「まいどあり~。これが第一の暗号です。」
「どれどれ・・」パサ。「・・うわっ!難しい~!」「100万円だもの。そのくらいの難易度ないとね。でも
これは一番わかりやすい暗号なのよ。」「これでか・・命、わかるか?」「う~ん・・これは手ごわいわ。」

【賽の河原で泣く子らの声を聞け 奇跡の起こる確率は円の十倍 力の源にそれは秘められる 3 】

参謀部。「ねえねえ、暗号作ったのあかりちゃんだって聞いたんだけど。」「そうですけど。」「お願い!ちょっとで
いいからヒント教えてくれない?」「すみません・・教えられないんです。」「やっぱし・・ダメモトだったけどね。
ルリちゃん、これ解ける?」「・・解けます。」「やった!」「でも教えません。私も百万円欲しいから。」
「え~!」「・・まあヒントはあげます。子供の泣き声・円の十倍の二つのキーワードが謎を解くカギです。」
「賽の河原・・子供の泣き声・・円・・あっ!そーか!あそこか!」「ちょっと簡単すぎたかな~。(^^;;」

第一チェックポイント。「・・あった!」「ドンピシャでしたね。」「次の暗号はこれね。はいルリちゃんの。」
「どーも。・・他の人に気取られないうちに退散しましょう。」「そーね。こそこそ・・」「こそこそ。」
「・・ここなら大丈夫ね。さて暗号はと・・えっ?」「・・こりゃまた難しい暗号を。」「う"~ん・・」

【理想郷の輝く力 それを追い求める者あり 闇をはらう一筋の光 その麓に夜色の帖あり 6 】

整備部。「理想郷てなんや、ウッシーはん?」「ユートピア・・エルドラド・・どうも違うな。」
「ちょい待ち・・「麓」ってあったな?理想郷・・麓・・山・・わかったで!」「輝く力を求める者・・
あっ!そうか!」「そや・・これで謎は解けたで。」「さっそく行こう。」「よっしゃ!」

第二チェックポイント。「・・あったで!」「暗号文コピーだけ抜いて、元に戻しておこう。」「ずらかるで。」
「・・ここならええやろ。第三の暗号は・・ほう。」「さらに難解になってくるな・・わかるか智子くん?」

【ヴァジュラの娘たちよ 大いなる鏨(たがね)を納めし櫃(ひつ)を崇めよ 六つの閃光のうちの二つ 9 】

メインオーダールーム。「なんだこりゃ?」「むう・・ヴァジュラとは何のことだろう?」「猿頭寺、知ってるか?」
「はて・・サンスクリット語ですね。どこかで聞いたような・・」ポリポリ。「・・ああ。仏教の古い言葉です。」
「仏教だぁ?」「たしか仏さまかなんかの名前でした。」「それを言うなら要塞艦はみんな・・ちょっと待て!」
「幸ちゃん、なんか気づいたか!」「盲点だった・・「ヴァジュラ」にばかり気をとられ、「娘たち」を見逃してた!」
「・・そうか!わかったぜ!」「すぐに行くぞ火麻くん!」「「大いなる鏨」ならあれしかねえ!」

第三チェックポイント。「あったぜ!」「なるほど・・たしかに二つめだな。」「シーッ!・・(別チームが来てる。)」
(おっと・・ここは見つからないフリをしよう。)(おう。)「長官、どうやらここじゃねえな。」「う~む・・
まちがいなくここだと思ったが。」・・カツカツ。「あ、長官さんと参謀。」「目のつけどころは同じでしたね。」
「ユリカくんとルリくんか。どうやら君たちも惑わされたクチらしいな。」「えっ?」「ここは違うぜ。さんざか
探したが、何もねえ。」「・・ホントですか?」じーっ・・(うっ・・ルリくんの目が怖い・・)「・・かんちょ、
どうやらここではないようです。」ちらっ。「そっか~。それじゃ第二候補へ行こっか。」・・こく。「そーですね。」
カツカツ・・「・・ふう。」「ルリっぺはおっかねえ目をしやがるぜ・・」「さて、さっさと退散しよう。」「おう。」
タタタタ・・「・・行ったわね。」スッ。「お二人ともウソが下手・・かんちょ、急ぎましょう。」「うん!」

【諸行無常 浮世は隘路の如し 浄めの禊(みそぎ)を受けよ 汚れなき泉のほとりで 16】

艦攻部。「楓、わかる?」「・・最初の文節はフェイク、本命は「隘路」・・」「アイロってなに、梓お姉ちゃん?」
「狭い道のことさ。でもな~、狭い道ったってGGGの連絡通路はどれも広いし。」「いえ・・これは何かの
ものの例えじゃないかしら。」「どういうこと千鶴お姉ちゃん?」「人生は狭い道のように行く手が見えない・・
どこで曲がるかわからない。そういう比喩を」「あっ!わかった!」「初音、わかったの?!」「これよこれ!」
サラサラ・・『・・あっ!なるほど!』「そういうことだったのか!さっそく急行しようぜ!」「行きましょう!」

第四チェックポイント。「あったわ!」「あったか!さすがお蝶!」「一発大当たりだったわ。」「で、次は?」
「その前に、ここを離れなきゃ。」「よっしゃ!つかまりな。」ガシッ。「それっ!」ポーン!シャシャシャッ!
「・・おっと、あぶなかった~。別チームといれちがいだったぜ。」「100万円くらいじゃ足しにもならないけど、
私たちのボーナスくらいにはなるものね。」「そういうこった。で、次はどこだ?」「えっとね・・」カサカサ。

【 宝とはそれを発見することではなく それを持ち帰ってこそ栄光を得るのである K=11 】

「なんだこりゃ?!」「これが最後のカギみたいね。残り時間は?」「・・あと10分!」「どうすれば・・あっ!
リオン、今までの暗号文を見せて。」「ほらよ。」カサカサ。「・・各暗号文の最後に変な数字があるわね。」
「え?・・ああ、たしかに。」「3と6と9と16・・なんの意味かしら。」「最後の「K=11」てのがカギだな。」
「・・そうか!K=11てことはA=1!」「ひのふの・・CとFとIとP。・・なんだ?」「並べ替えかも。・・だめ、
なんの意味もなさないわ。」「・・ちょっと待て。なんでよりによって「A=1」と書かずに「K=11」なんだ?」
「・・そうか!わかった!複合暗号なのよ・・こう!」サラサラ。「・・そうか!急行するぜ!」シャッ!

最終ポイント。「はあっ、はあっ・・ここか。」「・・あそこ!札束よ!」「やったぜ!」『おめでとー!』スタッ。
「志保?」「さすがパピヨンね、こうも簡単にクリアされるとは思わなかったわ。」「そうでもないわ・・けっこう
知恵熱出さしてくれたわ。移動はリオンが担当してくれたし。」「それで移動時間のロスが少なかったのね。
まあいいわ、見事100万円は第十三部隊のものよ!」『やった~!』「おめでとさん!」・・にかっ。

パリ行きESトレイン車内。「いや~、なかなか楽しめたね。」「それに賞金まで。ああ・・100万円の感触。」
すりすり・・「・・あれ?」「なんだ?」「・・おかしい。肌触りが妙・・」じ~っ・・「・・あっ!なにこれ!」
「どうした?!」「これ見て!」さっ。「福沢諭吉・・じゃない!これはボルフォッグ!やられたぁぁぁーっ!」
「くやしぃぃぃーっ!あのとき志保から手渡しされたとき、確認しなかったなんて!」「終わったと浮かれてて
確認するのを忘れた!」「最後のは暗号でもなんでもなかったのよ・・警告だったのよ。浮かれて警告を忘れた
私たちの敗北なのよ・・」「完敗だぜ・・志保!今度会ったらギッタギタにしてやる~!」

そのころ。「はい、おめでとう!」「・・志保さん、ホンモノください。」「・・さすがルリね。はいホンモノ。」


解答編:
【賽の河原で泣く子らの声を聞け 奇跡の起こる確率は円の十倍 力の源にそれは秘められる 3 】
・・「地蔵」内動力室、第31番ミラクルエンジン
【理想郷の輝く力 それを追い求める者あり 闇をはらう一筋の光 その麓に夜色の帖あり 6 】
・・「蓬莱」内Gスト-ン研究室、星美雪主任デスクにあるノート
【ヴァジュラの娘たちよ 大いなる鏨(たがね)を納めし櫃(ひつ)を崇めよ 六つの閃光のうちの二つ 9 】
・・「金剛」内ディバイディングドライバー格納庫、第二発動ランプ
【諸行無常 浮世は隘路の如し 浄めの禊(みそぎ)を受けよ 汚れなき泉のほとりで 16】
・・「阿弥陀」内大洗浄場「Gの湯」の横
【 宝とはそれを発見することではなく それを持ち帰ってこそ栄光を得るのである K=11 】
・・「3」「6」「9」「K=11なら16=P」・・「弥勒」Pルーム

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♪ザン!
名神高速道路。ブロロロ・・「最近、阪神地区でゾンダリアンが頻繁に出没するからって・・猿頭寺さんも
下手な口実使うわね~。」『そーよね、志保ねえ。あーあ、どーせならボスも付けてくれりゃ良かったのに。』
「いざとなったらジェットワッパーでリオン制止させるハラなんでしょ。今回こそ決着つけたかったんだけど。」
『志保ねえとは特捜部時代からの腐れ縁だったっけ?』「旧GGGからよ。顔合わせるたんびケンカしてるけど、
未だ勝負ついた事ないわ。」『志保ねえとタイマンはってイーブン?本物ね。でもあたしは1度も会ってないね。』
「会わせられる訳ないでしょ。ミニパトのミスティーじゃ瞬殺スクラップ。たく、車をなんだと思ってんのよ。」
『志保姉はカーフリークだからね~。』「そっ。洗車やワックス掛け、車内の掃除はドライバーなら常識以前。
オイル・バッテリー点検、ホイールやボンネットの中もしっかり磨いて万全のコンディションにしてやんないと
車が泣くってもんよ。」『ビークルロボとして感謝しまーす。・・そろそろ京都インターだけど、どうする?』
「ゆっくりしてこいか・・けどあんましアテないな~。」『奈良にはこないだ来たけど・・古刹名跡には
ぜんぜんキョーミないな~。』「それ同感。しかもあたしゃ地元だし・・そーだ!その手があった!」『どっか
アテあるの?』「伊賀の里。どう?」『あっ、それナイス!忍びの里って見てみたかったんだ!いこいこ!』

そのころ、梁山泊。「志保がいねえだと?!」「はいリオン。志保さんは現在ミスティーと共に関西へ出張中です。」
「なんだよ~。今日こそは永年の闘争に決着つけたかったのに!」「とーそーってなんですか?」「あ、ルリは
知らなかったね・・志保はアタイの宿敵。いわばライバルね。」「でも志保さんは生身です。サイボーグの
リオンに勝てるわけ・・あ。」「そう・・あいつは伊賀のくノ一。しかも歴代最強といわれた手練よ・・」
「「重鐘」検索・・サテライトでミスティーの位置確認。・・おや?」「どしたの?」「伊賀方面に向かってます。」
「へぇ・・」キラッ。「・・ルリの上司って?」「いちおー火麻参謀ですが、実質はあかりさんです。」「そう・・
参謀はマブダチだし、あかりもダメとはいわないでしょうねえ・・あとは足だけど、これは猿頭寺さんに頼んで
ボルフォッグあたり貸してもらおうか・・」「・・なに考えてるんですか?」「いーこと。」「悪いことですね。」

記録外ミッション40「好敵手(とも)」(外伝30話直後 原案:綾女桜作戦参謀)

さて、伊賀の里。とはいっても一般には知られていない秘密の忍びの里である。数多くの優秀な忍者(現在は
諜報破壊工作員が正式名称だが、業界用語として「忍者」で通っている)を今でも輩出している。
ピィピィ。サァァァ・・『空気がきれい・・こんな清浄な空気ははじめて。』「ここらへんはまだ開発が進んで
いないからね。もっとも、進めないように政府を操作してんだけど。」『とーぜん。こんな環境はいつまでも
残しておかなきゃ。でと、だいぶ山道が狭くなってきたけど。』「あ、止めて。こっから先はビークル型態じゃ
行けないから。」『はーい。』キキッ。ガチャッ、スタッ。「う~ん・・三年ぶりだな~。さてと、歩きよ。」
『システムチェンジ!』ジャキーン!「せっかくだからミスティーの肩にのせて。」「いーよ。」ターン!ストッ。
「あっちへ向かって。」がきょんがきょん・・「・・ほら見えた。」「うわぁぁぁ~・・あれが忍の里か~。」

がきょんがきょん。「なんだ?」「あれはGGGのビークルロボだな。」「やっほ~!たっだいま~!」『お嬢?』
「影丸さん、パパいる?」「お頭なら帰ってるはずだ。」「ラッキ!ひさびさにパパの顔見たくてね。」
「パパはやめんか志保。父上と呼べ。」シュタッ。「あ、パパ!」「ひさしぶりだな。・・これがオヤジ殿の
造ったミスティームーンか。」「はじめまして。」「うむ、よろしく。拙者が志保の父、服部半蔵である。」
「高之橋じゃないんですか?」「それは本名だ。現在は46代目半蔵を襲名しておる。」「今はこの里の筆頭上忍。
GGG諜報部にも人材面で貢献してるのよ。」「平穏な世でも忍びの需要は尽きぬ。国家間や企業間の情報戦争は
日常茶飯事。そこに我らの存在価値があるのだ。」「旧GGG結成時、諜報部の人材はなかなか集まらなかったの。
だからじいさまが伊賀の忍びを大量に送りこみ、レベルアップしたのよ。」「ふ~ん。そういう細かい知識は
インプットされてなかったな。」「諜報部員の素性は機密扱いされておるしな・・さて、母さんに挨拶にゆけ。」
「もう来てますよ。」シュタッ。「ママ!」「志保、活躍のほどはよく聞いてますよ。」「あら、そんなに有名?」
「旧GGG時代から志保は有名だ。いろんな意味でな。」「ええ。ゴシップの鬼とか歩く電光掲示板とか。」
「どっから聞いてくるのよ!」「当たってるじゃない。」「ミスティー、うっさい!」「どれ、なまってるかどうか
ひとつ試してやるか。」「・・いいわよ。パパとはいえ容赦しないからね!」ジャラララッ、シャキーン!
「お得意の七節棍か。」「パパも真剣使っていいわよ・・はっ!」ターン!「むん!」ボン!「隠形・・そこ!」
カカカカン!「むっ!」タン!バコォォォーン!メリメリッ、ドドーン!「ほう、生木を一撃で打ち倒すか・・
そこそこ腕は上げたようだな。」「まだまだこれから!」ヒュルルルッ、ビュッ!「速い!」ドコッ!・・ドサッ!
「変わり身?!・・上!」「天!」パッ。ゴオッ!カキィィーン!「よくぞ受けた!」ターン!・・スタッ。
「爆炎龍!」ズドン!ズゴゴゴゴッ!「火炎旋風棍!」ゴゴゴゴッ!ドカァァァーン!「やるな。」「パパもね。」
「あの~奥方様、あの二人放っておいていいんでしょうか?」「いいのよ。あれが父と娘の語らいですから。」

『リオン、そろそろ伊賀の里です。』「どうも。しかし・・」きょろきょろ。「・・この貼り紙は、なに?」
『猿頭寺部長の指示です。これをあらゆる所に張っておけと。』「・・「蹴るな!」ですか。」「う”~、欲求不満。
さすがに猿頭寺さんにはパターン読まれてるか。」「リオンでも苦手な人がいるんですね。」「まーね。中でも
猿頭寺さんと事務総長はね・・」「・・ああ。ロゼおばさまですか。」「ダテに年くっちゃいないね、あのババア。
あたしなんかガキンチョ扱いさ。」『お知り合いですか?』「ほら、シャッセールから国連秘密部隊に引き抜かれた
とき、直に会ったのよ。」「あれは傑作でした。開口一番「雷牙の娘ね。」でリオンがキレたけど、次の瞬間には
見事に地面に叩きつけられてました。」「あのババア・・そのあと「元気があってよろしい。」ときやがった。
いったいどういうババアだありゃ?」『データベース検索・・過去の記録はトップシークレット扱いです。』
「知ってるわよ。古い知り合いらしい長官や参謀にも聞いたけど、「口外厳禁。」だってさ。」「へぇ・・」

キキッ。『ここから先は道がありません。徒歩になります。』「いいわ、降りる。」ガチャ。「ボル、ちょっと
エンジン切って。」『?・・わかりました。』フッ。・・サァァァ・・ピィピィ・・「ひさしぶり・・静けさと
澄んだ空気・・」「こんなに緑の多いところははじめて・・」「気に入った、ルリ?」「はい。ステキです。」
(・・リオン、まさかこのために?)(わざわざ無線交信どうも。ルリにも自然を味あわせたげたくてね。)
(なるほど・・納得いたしました。)「さてと、ゆるゆると行こうか。ボルも歩きよ。」『了解しました。』

キィーン!カキィーン!「はあっ、はあっ・・さすがパパ、強いわね。」「むう・・これほどまでに腕を上げて
いたとはな。父として嬉しいぞ。」「これで決めるよ!」ダーン!「砕岩撃!」ビュッ!「ツメが甘い!」
フッ、スカッ!「ちっ!」「もらうぞ志保!」ガシッ!「しまった!」「モズ落とし!」ヒュゥゥゥ・・
ザパアアアーン!「ああっ!志保ねえ!」「大丈夫ですよ。川に落ちましたから。」・・ジャポッ!「ぷわ~!
まいったまいった!」「これまでだな、面白かったぞ。」ザザザ・・ピシャ。「水面に立ってる・・さすが忍者。」
「やっぱパパにはまだ敵わないな~。」「ふふ・・だが、みちがえたぞ。よくぞここまでレベルアップした。」
「はいはい。二人とも遊びはそれくらいにして着替えなさい。」「はーい。」「うむ。」「・・なんて家族。(^^;;」

「見えました。あれが忍の里です。」「へぇ~、思ったより小さいね。」「谷間の過疎の村みたいですね。」
「いえ、それは見た目だけです・・ほら。」「・・鳴子?」「それだけではありません。各所に新旧織り交ぜた
警備トラップが隠されております。」「さすがというべきね・・安全なルートわかる?」「スキャンしたところ、
あのケモノ道だけのようです。」「ではそこを降りましょう。ルリはボルの肩に乗って。」「りょーかい。」

志保の実家。「明日には戻るのか?」「猿頭寺さんに有休消化もしてこいって言われたし。いざとなれば
ミスティーですぐ戻れるわ。」「忙しそうで何よりだ。だが盆と正月くらいは帰ってこい。」「パパは娘の顔を
見るのが楽しみなのよ。」「そ、そうではない。」「ふふっ、パパ真っ赤。ところで刹羅兄さんは戻ってる?」
「第四小隊の仕事が忙しいらしく、たまに国際電話をしてくるくらいだ。」「いっそがしいんだ~。一年ほど
顔見てないな~。」「志保はお兄さん子だからね。」「そうだったな。いつも刹羅を追っかけてたな。」
「昔の話よ・・メールで連絡してるけど。」「おお、そういえば今日のメールを見てないな。」「レシーブしますわ。」
パッ。「・・おっ、刹羅からのメールだ。「ヒマができたので里帰りします。」だと?!」「えっ!戻ってくるんだ!
で、いつ?」「今日だ。」「やった~!超ラッキ~!」「あら、それでは晩ごはんは四人前ね。用意しなくちゃ。」

そのころ表では。ガヤガヤ・・「うわ~、これがGGGのミスティームーンか!」「ボルフォッグより強いって
聞いたんだけど?」「あら、そんなことないわよ。やっぱボスのほうが強いって。あたしゃ三位一体できないし。」
「でもさすがはお屋形さまが造られただけあるな。」「たしかに。我ら忍びのことをよく知っておられるからこそ、
これだけのものが造れるのだ。」「そんなにあたしって忍者向き?」「そうそう。スピードと回避重視。そのぶん
装甲値が低いのは仕方がない。」「受けるよか躱すほうを重視してるのは確かだけどね。」「なら試してやろうか?」
ハッ!「屋根の上!」『何者!』「あれ?・・アンタはもしや」「そのまさか。獅子の女王、リオン・レーヌ!」
オオッ!「伊賀くんだりまで何の用よ。」「志保はいるかい?」「ここよ。」ゴオッ!・・スタッ。『お嬢!』
「アンタもしつこいわね~。追っかけてきてまであたしと勝負したいの?」「当然。任務よりこっちが楽しみで
来日したんだから。それに志保の故郷ってのも一度見ておきたかったしね。」「気に入った?」「いいんじゃない、
都会に出てくるよかここで暮らすほうが似合ってるよ。」「あいにく世間が許さなくてね・・あたしの腕を
必要としてくれる人がいるかぎりね。」「ではその腕、見せてもらおうか!」ダッ!「望むところ!」ヒュッ!
バシィィーン!『おおっ!』「始まっちゃったか・・志保ねえ!こーなったら徹底的にやっちゃえ!」

「すっごい・・サイボーグのリオンと生身で互角に闘ってる。」「さすがは志保隊員。戦闘力はGGGでも指折りと
いわれるだけあります。」「これまでの星取は?」「記録されているだけで三度激突し、いずれも痛み分けに
終わっております。」「・・ああ。前に日本へ出張したとき、帰ってきたらあちこち外部装甲がへこんでました。」
「志保も三日ほど包帯だらけでした。今回はどうなるか・・まあ里で静養も良いかと。」「・・はくじょーもの。」
「・・ん?あの背景のゆらぎは・・ボスね、リオン連れてきたのは!」「光学迷彩解除。正確にはアッシー君を
させられたのです。」「まあしょーがないですね。」「ルリちゃんまで?・・ははあ、一石二鳥ねらったな・・」
「そういうことです。こうなっては事の成り行きを見守るしかありません。」「・・それ日和見っていいます。」

「それっ!」ビュッ!「おそい!」ガシッ!グン!「旋回投げ!」「なにっ?!」バシィィーン!「ちいっ!」
「パワーじゃあんたに負けるけど、スピードとテクニックならあたしのほうが上よ!」「ぬかせ!」バン!
ダーン!「くらえ!」バサササッ!「コートを武器に?!」「これはいけません、リオンのコートは数百キロの
重量があります。それを食らったりしたら!」「骨だけじゃすまないよ!」「そりゃそーね・・でもね!」
シャッ!タン。スパッ!「前転飛び?!」「龍尾蹴!」ビュッ!バキィィーン!「ぶはっ!」ダダダーン!
「ち・・やるな!」ザザッ!「突っ込んでくる敵を飛び越し、後頭部へ追い蹴り・・すごいです。」
「あれこそ伊賀の最強流派・霞谷流忍術です。戦闘術に秀でております。」「まるで格闘技、いえ、武術ですね。」
「ぶっとべ!」ゴッ!「そこ!」ビュッ!バキィィィーン!『ああっ!クロスカウンター!』「・・こいつ。
ぐっ!」ズル・・「・・さすがにサイボーグのパワーは相殺しきれないわね・・ぐっ!」ズル・・ジャッ!
「くっ・・まだ!まだヒザをつくわけには!」「あたしも・・志保の前ではヒザなんかつかない!」ググッ!
「志保・・やっぱあんた・・強いね。日本へ・・来た甲斐が・・あったって・・もんよ!」ザン!「リオン・・
まだ・・終わってないよ!」ザン!『勝負!』ダッ!「うりゃあっ!」ゴッ!「・・決める!」スッ、
ジャリジャリジャリッ!「髪の毛一本でかわした!」ガシッ!「なにっ?」「伊賀霞谷流奥義・モズ落とし!
うりゃあああーっ!」ダーン!『翔んだ!』「しまった!・・離すヒマが!」・・ズドドドドーン!『うわっ!』
ゴゴゴゴ・・パラパラ・・「どうなったんですか?」「土煙で見えません・・あっ!」きゅう。「ふぅ・・勝った。」
「リオンはノックアウトですね。」「志保が立ってます・・お見事でした。」「・・あれ?ボスとルリも来てたの?」

その夜。「いてててて!もーちょっと優しくやってよ志保~。」「ぜーたく言わないの。治療してあげてるだけ
ありがたいと思って。」「へえへえ・・しっかし、見事なコブになったもん・・あいてて!しみるしみる~!」
「伊賀秘伝の薬草だからね。その代り一晩で完治するから。」「ふぅ・・志保のほうは?」「ルリちゃんに
やってもらったわ。けっこう包帯巻くのうまいじゃん。」「シャッセール時代によく手当てしてもらったものよ。」
「リオンは生身部分にキズ絶えませんでしたから。」「さて、治療も終わったし、メシにしよ。」『さんせー。』
「志保、刹羅が戻ってきたぞ。」「えっ?!お兄ちゃんが!」「志保・・あんた兄さんなんていたの?」
「言わなかったっけ?」「シホリン、ここか?」スッ。「お客さんか・・あれ?・・まさかリオン・レーヌ?」
「兄さん、知ってるの?」「そりゃ国連秘密部隊の仲間だし、いろんな意味で有名だしね。」「いろんな意味ねぇ。
それもそうか・・あれ?リオンどーしたの?」「・・(目が点)」「・・ルリちゃん、リオンどーしたの?」
「どうやら一種のショック状態です。」「なにそれ?」「すなわち、お兄さまがあまりにもキレイなので。」
「ああ・・まあ三日見れば飽きるけどね。」「リオンには刺激強かったよーですね。」「免疫なさそーだし・・
ルリちゃんはなんで平気なの?」「私は以前に見慣れてますから。面識ないのはリオンだけです。」「ルリくん、
ひさしぶりだね。まさかここで会えるとは思ってなかったけど。」「こんにちは。」ぺこり。「ところでと、
シホリン、またハデにやったそうだな。」「リオンが売ってくるんだもの~。」「買うなとは言わないけどね。」
「あ、あの!」『え?・・リオン?』「けっ!けけけけ・・」『け?』「結婚してください!」ずでででーん!
「・・けっこー錯乱してますね。」「はいかイエスでいいですから!」「なんじゃそりゃ!」「沈静化させないと
いけませんね。」ピン。シュルル・・「兄さん・・それは。」キラッ。「糸・・ですか?」「兄さんの得意技、
サブミクロンの炭素繊維糸よ。」「この糸で灸孔を突きます。」キラッ、ぷす。「・・あれ?あたしゃ何を?」
「あ、正気になった。」「第四小隊「忍者部隊」の隊長・・ウワサにゃ聞いてたけど、ものすごい美形だね・・」
「そりゃあたしの兄さんだし~♪」「シホリンも黙ってれば美少女なのにな。」ぐりぐり。「うっさいわよ。」

そのころ外では・・「・・ボス、こんな静かな夜は初めてね。」「そうですね・・深山の静寂もまた良し。
いえ、静寂というよりも・・」リー・・リー・・「虫の音・・完全な無音よりも、より静寂を感じるものね・・」
「『山寺や 岩に染み入る蝉の声』と芭蕉も唄いました。」「この場合は『一つ家に 遊女も寝たり 萩と月』よ。」
「ふふっ・・遊女とはミスティーのことですか。」「萩よ。・・そしてボスが月・・」「なるほど・・」

二日後、関西国際空港。「う~、なごりおしいな~。」「僕も多忙なもので。これから南米へ飛んで任務です。」
「南米じゃ同じ飛行機でいけないな~。お蝶すっぽかしてついてっちゃおーか。」「あとでコワいですよ。」
「兄さん・・」「そんな悲しそうな顔シホリンらしくないぞ。ほら、笑って送ってくれ。」「・・うん。」
「それでは、また世界のどこかで。」「フランス来たら寄ってね~!メイル毎日出すから~!」「打てましたっけ?」
「お蝶に代打ちしてもらうから。さて、あたしは一人さびしくパリ行きにと。」「中で騒いで墜落させないよーに。」
「そんじゃ、志保もルリも元気で!」「また来なさい。挑戦はいつでもオッケーよ!」「ママによろしく。」
「・・さてと、GGGへ帰りましょうか、ルリ。」「どちらに乗ります?」「ルリはミスティー、あたしはボス。」
「ケンカしながら走らないでください。周囲の車のめーわくですから。」「わかってるって。そんじゃ!」

東名高速、浜松インター付近。『・・あ~あ、始まったはじまった。』「車間距離開けてください、ミスティー。」




外伝38-44話

♪ザン!

ポーランド・オシヴェンチム(独語名・アウシュビッツ)郊外。シュバッ!・・ガラガラーン!「ここか。」

「き、貴様!何故ここが?!」「ヒャハハハハ!ドイツの科学力は世界いちぃぃぃぃーっ!年貢の納め時だ、

ほれっ!」パチン!・・ズバッ!ガガガガーン!「くっ!折角の計画が‥覚えておれ!」バッ!「逃がさんぞ!」

「獣人どもよ!」ゴルルルル!「足止めのつもりか!」パチパチンッ!シュパパッ!『ぐぇーっ!』ボタボタッ!

「ち・・相変わらず逃げ足だけは速いな。」♪ピッ。「こちら<素晴らしき>。そっちはどうだ、<混沌の>。」

『外の獣人部隊は片付いたぞ』「イヤベスとあの3人組が相手とは、運の悪いヤツらよ・・ん?」ドン!パラパラ・・

「まだ残っておったか・・なにっ?!」「・・敵発見。攻撃開始。」「子供?!」ギン!「なにぃっ?!」ドン!

「ぬうううーっ!」ザザザザーッ!「ふう・・サイキッカーか。・・ヤツめ、あの計画を実行していたのか!」

「敵戦闘力、25%ダウン。排除する。」スッ・・「洗脳されとるな・・やむをえん!」パチン!「敵攻撃。回避。」

フワッ。スカッ!「だから子供なのだよ!」チャッ、ピシュッ!バリバリバリ!「・・」ユラッ・・ドサッ。

「能力に奢ると市販の電撃スタン銃でもよけられんということだ。」ゴゴゴゴ・・「シュトロハイム!もうじき

崩れるぞ!早くこっちへ!」「分かった!・・見捨てるわけにもいかんな。よいしょっと。」ヒョイ、ダッ!

 

「<混沌の>、待たせた。」「その子は?」「人間兵器・・サイキッカーだ。」「くっ・・バイオネットめ!こんな

幼い子まで兵器に仕立てるとは!」「むう・・この子も我らと同じ。」「いかにも。我らも生まれながらの

「力」がゆえに、散々な辛苦を嘗めた・・この子も同じ轍を踏むのだろう。」「だが「力」は使い方しだいで

神にも悪魔にもなれる・・この子は悪魔にしてはいけない。」「カーツ、エシディ、ワム・・そうだな。」

 

スイス、「アルビオン」。「さて、ヤツらのアジトは壊滅したが・・こいつはどうするかのう。」「・・」ピタッ。

「インプリンティングか・・ドクトルを親だと思っておるようだ。」「<命の唄の>。どうにかならんか?」

「どうにも。スタンガンのショックで殺人プログラムが消去。白紙状態のところにアンタでしょ。最悪ね~。」

「どういう意味だ!」「やめんか。肉親が見つかるまではここで預かってもらおう。」「それは無理じゃな。」ストッ。

『<直系の>!』「調べがついたのか?」「なんとかな・・レニ・ミルヒシュトラーセ。1990年ドイツ・ベルリン

生まれ。2歳の時、両親とドライブ中に転落事故で両親と共に死亡・・ただし遺体は発見されておらんかった。」

「・・バイオネットがさらって洗脳教育を施したのか。」「事故っていうのも怪しいわね・・意図的じゃない。」

「両親は孤児院出身で身寄りはいなかったそうだ。文字通り天涯孤独だ。」『・・う~む。困った・・』

「ファーチ・・(独語で『お父さん』)」「・・当分私が里親になるしかないか。」「そうね・・無理にここに

引き止めてもね。あなたがその気なら、まかせるわ。イヤベスも高之橋もそれでいい?」『・・そうだな。』

「よーし。ならこれからはファーチと呼んでいいぞ。立派なプロシア男子にしてやるからな。」「それ無理よ。」

「なんでだ?」「あら・・知らなかったの?まあ見た目がこうだからね~。」「あそこ、ぽんぽんしてみい。」

「・・?」ぽんぽん。「・・なにぃっ?!」くるっ。「・・そうなのか?」『そう。』「レニは女の子よ。」

 

記録外ミッション41「炎の父娘-第六小隊創設秘話-」(数年前) 原作:綾女桜作戦参謀

 

3年後。カタカタ・・「ドクトル、ファイルが完成しました」「おおっ、こっちに転送してくれ。」「了解。」

♪ピピッ。「よう、調子はどうだ?」「イヤベスか。レニ、すまんがコーヒーを2つ、いや3つ入れてくれんか。」

「了解。」カツカツ・・「お前には勿体無い助手ではあるな。」「ニルヴァーナみたいな事言うな。確かにレニは

優秀だ。だが、未だ喜怒哀楽を見せん。このニュールンベルク研究所に来て3年になるというに・・」

「最も情緒教育が必要な時期に、サイキック訓練と戦術・戦略論のみを教え込まれた結果か・・」「それでも

来たばかりの頃に比べたら感情の起伏が見られるようになった。毎日顔を合わせとらんと分かりづらいがな。」

カツカツ・・「コーヒー入りました。」カチャ。スッ、「待て、レニ。お前も飲んでいけ。」「了解、ドクトル。」

「ところで、わざわざこいつの顔を見にオーストラリアから来た訳でもあるまい。」「うむ・・実は国連秘密部隊に

新しくサイキッカー部隊が作られる事になった。」「ほう・・今は第5小隊まであるから、新部隊は第6小隊か。」

「カーツ、エシディ、ワムもそこの隊員になる事が決まった。そこでだ、レニを第6小隊の隊長に迎え入れたいと

思うのだが。」「・・?」カチャ。「ヘッドハンティングか?」「早い話そうなる。」「・・私は反対だ。」「ほう・・

なぜだ?」「こいつの<力>を戦いに使う・・それではバイオネットがこいつにした事と同じではないか!」

「確かに。善悪が逆転しただけと言われたら反論できん。だが・・」「僕の<力>は一般社会には順応しない

からですね」「レニ!」「サイコメトリー・・対象者やそれに関する物から心理を読む超能力‥さしものワシも

サイコメトラーに会うのはレニが始めてだ。」「バイオネットの<秘蔵っ子>になるだけの事はあるがな・・」

「このままでは彼女は孤立する。遅かれ早かれ・・な。<封印>はできん事ではないが、折角持った<力>じゃ。

できる事なら良い方向で使わせてやりたい・・」「餅は餅屋、サイキッカーはサイキッカー同士か・・」ちらっ。

「ドクトルが承認するなら構いません。」「いや・・これはお前の将来を左右する事。お前が決めろ。」「僕が・・」

「そう。この3年、かりそめなりに<親>の務めを果たしたつもりだ。正直言って、今お前に去られたら

研究上の面からもつらい。だが、そろそろ自分の意志で物事を決めてもらわんとな・・私も<子離れ>が

しづらくなる。」「・・少し時間を下さい」「3日後、またここに来る。それまでに決めといてくれ・・」

 

2日後、研究所の庭。サワサワ・・「僕の意志・・分からない。僕は何をしたいんだ・・?」チチチ・・

バサァァッ!「・・そこにいるのは誰ですか?」スッ。「ここでは見かけない顔ですね・・IDカードを

提示して下さい。でないと警察に通報します。」「・・それが親に言う台詞か、レニ・・」ピクッ!「まさか?!」

「3年ぶりだというのに、もう私の顔を忘れたのか?それともシュトロハイムに記憶操作させられたか?」

「ドクトルはそんな事はしない!」「やはりシュトロハイムが養育していたか・・だがな、レニ・・」ジロリ。

「転落事故で瀕死の重傷だったお前を助け、育てたのはこの私だ。」「・・」「戻って来い。所詮奴らは他人。

お前の<力>が欲しいだけだ。用済みになれば捨てられるぞ・・」「他人・・力・・捨てられ・・る?・・違う!

ドクトルは」「ヤツにとってお前は<代わり>だ・・死んだ息子のな。」「そんなことはない!そんな」バリッ!

ドサッ!「他愛ないのう。」スッ。「メンゲルか。とにかくこれでレニはこちらに戻った。アジトへ戻るぞ。」

「ついでにここを破壊せんのか?」「騒ぎを大きくしない方が、後々のためだ。」「ワシはともかく、手駒達が

暴れたくてうずうずしとってな・・ククク。」「・・フン、好きにせい。とにかく、去るぞ。」「おう。」フッ・・

 

♪ピーピー!『緊急通報!侵入者5名が第7ブロックで破壊活動中。バイオネットの戦闘獣人と思われる。

警備員は重火器装備せよ!』「世界いちぃぃぃぃ!の私の膝元に殴り込むとはいい度胸しとるではないか!」

『侵入者、応戦しながら退却していきます。』「なに?・・なんじゃ、久々に暴れられるかと思ったのに・・はっ!」

バーン!「誰か!レニは、レニは今どこにおる?!」『フロイライン・シュトロハイムなら、さっき中庭で

見かけましたが。』「侵入者は囮だ!奴らの狙いはレニ!レニの身柄を保護せい!」『は、はい!』「迂闊だった。

無事でいてくれ・・むっ?」ザザッ!「割り込み通信?!」パッ。『シュトロハイム、ひさしぶりだ。』「お前は・・

ゲーリング!」『<娘>は返してもらったぞ。』「なにぃ!」『レニ、顔を見せてやれ。』『・・はい。』ぼ~っ・・

「催眠術を使ったな・・」『雰囲気が似てなくもないな、お前の息子に。』「殺害した張本人がぬけぬけと!」

『どうしてもこいつが欲しいならアウシュビッツまで来い。1人でとは言わんでやる・・』フッ。「ちいっ!」

 

「本当に1人で行く気か?」「・・」「連中はてぐすねひいておる。お前の次元刃だけでは死にに行くのと同じ。」

「この件は私個人の問題でもある・・」「どういうことだ?」「バイオネットの優性種計画のリーダー、そして

レニを<兵器>にしたドクトル・ゲーリング・・ヤツとは学友だった。専攻は違っていたが、何かにつけ

張り合ったり、励まし合ったりしていた・・」「できる事なら自分の手で引導をか・・それでも認める訳には

いかん。彼女も連れて行け」スタッ。「はじめまして、ドクトル・シュトロハイム。」「オリヴィエ・ソレッタか・・」

「ほう、知っとったか。」「名前だけはな。イタリアは名門ソレッタ家の出、売り出し中の新人女優がサイキッカー

だったとはな。」「色々事情があって、ワシが<あしながおじさん>しておった。そのうちレニにも会わせるつもり

であったが・・」「イヤベスの推薦なら、かなりできるという事か。」「さて・・」ふっ。「・・よかろう。」

 

深夜・アウシュビッツ強制収容所跡。「ここが指定場所か・・奴らめ、いいセンスしとる。」「ホロコースト、

そして人体実験の場・・バイオネットらしい趣味ですね。」「ところで、お前さんは何故秘密部隊に?お前さんなら

わざわざ裏街道歩まんでも、女優として大成できるのに。」「・・復讐です。」「・・ほう。」「ある男のせいで、

私の母は不幸の内に死にました。その男を殺すために私はこの道を選んだんです・・」「・・父親か。」ピクッ。

「・・」「図星らしいな。知り合いの娘がお前さんと同じく父親を恨んどってな・・むっ?」「団体さんですね。」

『クケケケケ!』『うがぁ~!』「イモリタイプとゴリラタイプが20体づつか。雑魚に構っとる暇はないな。」

♪ピイッ!・・ゴゴゴゴゴ!「こ、これはまさか?!」「ひゃはははは!旧ドイツ軍の巨大戦車『マウス』!

私のコレクションの中でも自慢の一品だぞ!」「ええい、重すぎて実用化されなかったガラクタだゴリラ!

かかれゴリラ!」ドドドド!「ドイツの科学は世界いちぃぃぃぃっ!最新テクノロジーでちゃんと動くわいっ!

200mm砲、ロスッ(発射)!」ズドオオオーン!「きゃっ!なんて発射音!」ドゴオオオーン!『ゴリラ~っ!』

『イモリィィィーッ!』「・・直径20mのクレーターにイモリ!」「あれだけの巨砲、連発はできんゴリラ!」

「甘いあまい!今日び自動装填機構くらいつけとるわい!」ズドオオオーン!ドカアアアーン『ぐげぇぇ~っ!』

「ゴリラとイモリのミンチか・・まずそうじゃな、ヒャハハハハ!」「ドクトル!九時方向より新手です!」

「そうか。」すっ。パチン!シュバッ!『がぁぁぁぁ!』「すごい・・はっ?!後ろ!」「むっ!」「もらったイモリ!」

カッ!ブジュゥゥゥーッ!「イモリィィィーッ!」「・・なんだ?!」「両生類だからあっという間ね~。ふふ・・」

「そうか・・サイコネキシスによる水分子振動か!」「いかにも。」ニッ。「さすがにイヤベスの配下・・やる。」

 

「ゲーリング、雑魚は片付けたぞ!そろそろ姿を現わさんかい!」カツカツ・・「じかに顔を合わせるのは

3年振りだな、オットー。」「ファーストネームで呼ばれるのは20年振りだがな。レニは?」「大事な<娘>だ、

ピンピンしとるわい。レニ!」パチン!「了解、マスター・・」スッ・・「・・こいつはいかんな。」「少々手間が

かかりそうですね。」「奴らは敵だ。お前のサイキックで始末しろ。」「・・了解。」スッ・・「ドクトル。ここは

一戦交えるしか!」サッ。「待てオリヴィ!あいつの能力は」(敵a、右上20度・左下32度から真空刃で攻撃)

「真空刃!」シュッシュッ!バシーン!「サイコバリア?!」「反撃開始・真空刃。」シュッシュッ!「シールド!」

バシィィーン!・・ヒュッ。「はっ?!同時に内懐に!」ドン!「きゃあああーっ!」ズザザザーッ「オリヴィエ!」

「なんとか・・だいじょうぶです。・・イヤベス教授から話は聞いてたけど、これがサイコメトリーの力なの!」

「(敵aのサイコシールド消滅。サイコネキシス攻撃準備・・)とどめ・・」ギンッ!「待てっ!」パチン!

「!?回避!」ヒュン!ズバババーッ!「・・空間刃。」「今度は私が相手だ。」「・・目標変更。」ザッ。

 

「レニ・・いくぞ。」ザッ。「(・・読めない?)」スタスタ・・「(・・攻撃が・・読めない!)」ザザッ!

「どういうことじゃ?!」「レニが・・動揺してる?!」「何をしている!さっさと殺さんか!」「・・了解。」

ドン!「ぐっ!・・これしきの重力波!」ググッ!・・ズン!ズン!「重力波が・・効かない?!」

「ドクトル・・」「レニ!目を覚ませ! ゲーリングはお前を利用しているだけだ!」「死んだ息子の代わりに

していたあなたに言われる筋合いはない!」「・・ゲーリングのヤツが吹き込んだのか。・・確かに、お前と息子の

レンツをだぶらせた事はないと言えばウソになる。性別を除けば良く似ている・・だが、お前はレンツの代わり

などではない!無口で無愛想で男っぽくて洗濯板だが、私の・・愛しい娘だ!」ドクン・・「・・僕は・・」

「レニ!早く殺せ!」「マスター・・」「誰のおかげで生き長らえているのだ!?<父親>の命令が聞けんのか!」

ぶちっ!「なんだとこの野郎!」バキィィーン!「ぶおおおおーっ!」ドガガガーン!「あたしがこの世で一番

嫌いなのはあんたみたいな父親!子供は親のマリオネットじゃないわ!あんたに親を名乗る資格はない!」

「オリヴィエの言う通りだ。親の思い通りにならんのが子育てだ・・だが子供が道を踏み外そうとした時は

命を賭けて戻すのが親の務め!」ザッ!「うっ!」「レニ、思い出せ。そこのオリヴィエも、イヤベスも、

カーツもエシディもワムも、研究所の連中も、そして私も待っておるのだ!お前が帰ってくるのをっ!」

「・・う・・うああああーっ」カッ!ゴオオオオーッ!「パワーの暴走だと!」「ドクトルとレニは?!」

ゴゴゴゴ・・「ドクトル・・」「・・レニ!」「・・グーデンターク・ファーター・・」フッ・・ガクッ。

 

「ドクトル!彼女は」「心配ない、気を失っただけだ。ケガしとる所すまんが、レニのガードを頼む!」「はい。」

スッ・・「さて。」くるっ。「レニが気絶してくれて好都合だ・・これからの残酷シーンを見せんで済むからな!」

「ぬかせ!」ビリビリビリ!メキメキメキ!「獣人?いえ、あれは!」「ほう・・お前の専攻は生物学だったな。

植物も入ってて当然か。」『死ねぇぇぇぇっ!』シュルルルッ!「甘いぞっ!」パチパチン!シュパパパパパッ!

『甘いのはそっちだ!』ギニュゥゥゥ~。「再生?!」「心だけでなく、体まで化け物に成り果てたか」

『ハハハハハハハハ!20年前、エヴァが死んだ日に私は悪魔に魂を売ったのだ!死ね!みんな死んでしまえ!』

シュパパーッ!ボンボンボン!「これは!」「毒胞子か!」「ドクトル、これを!」ヒュッ、パシッ。「ガスマスク

スプレーか。」シューッ。「これで毒は遮蔽されます。」「さて、植物にはやはり」「火・・ですね。分子振動!」

キン!『なにいっ!・・身体が熱い!』「植物の内部には微細な水管が無数に走ってるわ。もしその水分を

いっきに沸点に引き上げたらどうなると思う?」ボコボコボコッ!『ぐああああーっ!』「本人は忙しいようだ。

よって代りに答えてやろう・・水蒸気爆発で」ボオオオーン!「・・だ。」ビチャビチャッ!「あら、本体は

まだくたばってませんね。」『な・・なんのこれしき・・再生してやる!』「それは無理だな・・なぜなら!」

パチン!シュバババッ!『ぐがはあっ!根が!』「再生に消費する養分を根から取り込むのは常識だな。では・・」

スゥ・・「これで終わりだ!」パチン!ズバババババッ!『ぐはあっ!』ドドドドーン!「いいテーブルになるな。」

『み、見事だオットー・・だが、私の優性種計画はこれで終わりではないぞ・・』「捨てゼリフは見苦しいな。」

『レニの遺伝子サンプルをメンゲルに渡してある。いずれレニの子供達が世界を・・』「そうは問屋がおろさん。」

「私たちがいるかぎりね。」『・・先にあの世でエヴァに会えるな・・』ボロボロ・・「完全に朽ち果てましたね」

「カール、そいつは無理だ・・なぜなら俺たちは絶対に天国へは行けないからだ。」「バイオネットも私たちも、

ゆく道は冥府魔道。地獄でもやりあうハメになるかもね。」「カール・・先に行って待ってろ。俺もじきに行く。」

 

「・・父さん」「レニ!気がついたか。」「・・そのケガ・・」「ひっかき傷だ。」ツーッ・・「僕のせいで・・」

「お前は何も悪くない。」「でも・・でも・・」ポロポロ・・「・・マウス呼んできます。」ザッ。「オリヴィエ。

こういうシーンは苦手か?」「・・ええ。」カツカツ・・「とりあえず終わった。さ、帰るぞ」「・・はい・」ニコッ

 

ニュールンベルク研究所。「さて、予定がちと狂ったが、レニの答えを聞こうか。」「僕はできる事ならここで

働きたいです。庭の草木や鳥や、そこから見える星を眺めていたい。ずっと父さんと一緒にいたい・・」

「そうか・・それもよし。」「・・だけど、父さんや仲間たちが傷つくのを見過ごす事なんかできません。だから

行きます、第6小隊へ!」「レニ!」「うむ。」「父さん、ごめんなさい。でも、僕は強くなりたい。大切な人達を

守れるようになるために。」「大切な人達を・・か。その気持ち忘れるでないぞ。たまには里帰りして来い。

ソーセージボイルしておくぞ。」「それに酸っぱいザワークラウトもね。」「あれはワシは苦手だな。」『わははは!』

 

「前から気になっとったんだが・・彼女、どーして男言葉なんじゃ?」「そればっかりは世界一ぃぃ!の私にも

分からん。故意に教えてはおらんはずだが・・あいつの<地>かもな。」「まあそれはそれで良いが・・」

「ところでオリヴィエの事だが・・」「気付いていたか。どちらかといえばレニは参謀タイプ。本来なら

オリヴィエを隊長に据えて、レニを参謀として迎え入れる所じゃが・・」「問題は彼女の父親に対する感情か。」

「彼女といい<衝撃の>とこのといい、『恨んでいる』では片づけられんほどの複雑な感情抱えとるからな。

当分はレニに参謀職も兼任してもらうしかなかろう。」「・・妙案があります。」「なんじゃ、レニ?」

「オリヴィエとリオン・レーヌを会わせてみたらどうでしょう。」『・・う~む。(--;;』「面白い案では

あるが・・」「二大怪獣地球最大の決戦になるは必定。」「それはそれで観てみたい気もするが・・」

 

数日後、イタリア・ミラノ某所にあるオリヴィエのマンション。5LDKもある・・とはいえイタリアの住宅事情

からいえば、普通サイズである。ここは実は国連秘密部隊・第6小隊の基地でもある。カランカラン♪

「どーぞ。」ガチャ。「ようこそ第6小隊へ、新隊長さん。」「お待ちしておりました。」「自分達をどんどん

使って下さい。」「よろしく願います。」さっ。ぎゅっ。「隊長のレニ・シュトロハイムです。こちらこそよろしく。」

 

そして1年半後‥。♪ピピピピピ。「はい、こちらノワール・・ドクトル・シュトロハイム?」『お蝶か。

実はお前さん達に頼みがある。』「頼み?」『バイオネット幹部・メンゲル教授のアジトが判明した。おそらく

そこには・・』「・・お嬢さんの<子供>達がいる・・ですね。」『どういう状況かは容易に想像がつく・・

引導を渡してやってくれぬか?』「分かりました。」『すまん・・私も行くべきなのだが、新型ビークルロボの

製作で研究所を離れる訳にはいかんのだ。』「リオンも暴れたがっていたところですし、渡りに船です。」

『そうか・・詳しい事は後でまた連絡する。』「では・・」ピッ。「・・もし完全体がいたなら、やはり・・」

 

***********************

 

♪ザン!

艦攻部。一般には聞きなれない部署名であるが、実は大変重要な部署である。なぜならこの部署こそGGGの

人事・経理・資材・流通などの組織活動上不可欠な業務を一手に引き受けているからである。その職務内容は

通常の企業などと基本的には同じ、いや、戦闘組織であるゆえ、さらに複雑多岐なものになっている・・

「命くん、来期の機動部隊の予算原案は?」「できてます。艦攻部へ転送します。」♪ピーッ。「・・あら?

『エラー:回線が混んでて転送できません』ですって?」「艦攻部のホストは24時間大混雑です。」ポリポリ。

「しょうがないな~、直接持っていきます・・う"っ!」ピタッ。「・・どうしたね?」・・ぎぎっ。「あの~長官、

できれば転送したほうが向こうも喜ぶんじゃ・・」「回線がいつ空いてレシーブしてくれるか判然としないのではな。」

「・・オー、わかりましータ。ミコートはカンコーブへ行きたくないのですネ。」「・・そうなの。あそこはいつも

戦場だから・・(^^;;」「これドゾ。」ぽい、パシッ。「・・ヘルメット?」「アーンド!」ぽい、バサッ!

「野戦服?!」「カンコーブへ行く際の必需装備デース。」「・・やっぱり行くしかないのね・・(TT)」

 

記録外ミッション42「鉄道員(ぽっぽや) -艦攻部にて-」(30話以降)

 

カツカツ・・ピタッ。「・・突入準備。」グッ。「3,2,1・・ゴー!」ダッ!バタン!ズドドドドドッ!ヒュンヒュン!

艦攻部オフィス・・そこは戦場だった。機銃掃射のようなキーボードの連打音、バルカン砲の発射音のような

プリンターの印字音が耳をつんざき、フロッピーが手裏剣のように飛び交い、プリントアウトの束がすさまじい

勢いで頭上を飛び越えていく。デスクは天井まで積まれた増設バッファやドライバーやメモリーでまったく見えず、

通路もそれらを複雑に接続するケーブルがツタのように氾濫している。空調はここを冷凍庫なみのパワーで

冷やしているが、数千のサーバーとディスプレイ、そして部員の発する猛烈な熱量と双差しで拮抗している。

命はその中を匍匐前進で進む。ヘタに頭を上げると接続ケーブルのジャングルにからまったり、飛び交う数十キロの

プリント束の直撃を受けるからである。「千鶴さんのデスクは・・あいた!」「あ、ごめん。踏んじゃった。」

「あら、梓じゃない。千鶴さんのデスクどこだっけ?」「四つめの角を右に曲がって10m行けば楓がいるから、

そこでもう一回聞いて。」「なによその指示は!」「しょーがねえだろ!オレだって千鶴ねえのデスクの所在地

いまだにわからねえんだから!」「たく、ここはダンジョンかっつーの。」「とゆーより大魔境だね。ほい!」パシッ!

「おまけにノルマンディーでもあるね。フロッピーいくよ!」シャッ!「いい反射神経してるわね~。」「当然。

毎日まいにちこの状態じゃ、イヤでも戦場のカンがつくってもの。さてオレも戦線復帰するぜ!」フッ・・

「消えた・・私も前進あるのみ!」ズッズッ。「ここを曲がって・・10m・・いた!楓ちゃ~ん!」「・・命さん。」

「千鶴さんのデスクどこ?」「・・このまままっすぐ。四つめの角で左折して五つめの角を右。さらに三つめの・・」

「ちょっと待て~!そんな複雑なのわかんないわよ!」「・・ナビあります。」すっ。「あ、どーも。え~と・・

大河千鶴部長代理・・と。」ピッピッピッ。「・・ここか。ありがと。」「・・急いだほうがいいですよ。」「なんで?」

「あと10分で昼休み・・いなくなります。」「ゲゲッ!急がなくっちゃ!」ズッズッ!「・・ご無事で。」

 

そして9分後。「はあっ、はあっ・・ここだ!」「あら、命さん。」「や・・やっとみつけた。はい、予算原案。」

「わざわざすみません。うちのホストは年中渋滞で。」「しかしこのオフィスの惨状はどうにかならないんですか?」

「梁山泊時代は普通のオフィスでしたけど、「曼荼羅」へ上がってから「示現」の運営管理という大仕事が増えまして、

キャパ増強を図ったら、こうなってしまったんです。配線を少しでも短くして処理速度を上げるつもりでしたが。」

「だからってこんなコンピュータージャングルになるなんて・・」「どうしてでしょうね~・・ユリカさんの偉大さが

いまになってわかりますわ。あの方は仕事しない方でしたが、実は超AIを凌駕する速度でやっていて、それで余った

時間で遊んでたのですね。」「ユリカさんは天然ボケのようでいて、実はとんでもない切れ者ですからね・・あの

ルリちゃんやあかりちゃんが一目置いてるほどですから。」「惜しい方をなくしましたわ・・」「死んでません!」

 

♪キンコンカンコーン。「あら、お昼ですね。」ぴたっ。し~ん・・「部員が食堂へ移動しはじめたようですわ。

さて命さん、行きましょうか。」「でもこの迷路をどうやって?」「こちらです。」かぱっ。「・・床下?!」

「部員はみんなここを使ってますよ。知りませんでした?」「梓め・・なんで教えないのよ!」「ナビが無いと

迷子になっちゃいますよ。私たちみたいなベテランは身体が憶えてますけど。」ごそごそ・・「なんて部署よ・・」

 

ここで説明せねばなるまい。艦攻部を支えるのは大河長官の娘である四姉妹である。そのメンバーを紹介しよう。

大河千鶴:長女。ユリカ前部長の穴を埋めるべくがんばる部長代理。それなりに能力はあるのだが、本人が部長に

就任することを自分の能力不足を理由に拒否しており、すったもんだの末、部長代理扱いとなっている。

基本的に優しい人なのだが、言動が偽善的なのが玉にキズ(笑)。料理は破滅的にヘタである。怒るとコワい。

大河梓:次女。経理主任。男っぽい口調と性格であるが、料理がうまく、いい主婦になれる。姉の偽善ぶりを

身をもって知っているが、少々トラウマっている。だがひとこと多いので姉に睨まれること多し。

大河楓:三女。人事主任。無口で存在感が薄いが、仕事は優秀。数千人もの人事業務をテキパキこなす。

大河初音:四女。流通主任。艦攻部オフィスにはめったにいない。なぜなら彼女は・・

 

♪ポオオオオーッ!『東京行きエメロード、発車オーライ。パリ発ビオナス、定刻どおり到着。ベガラス、

米1万トンを積んで到着。カペラ、建設資材3万トン荷積み終了。帰還します。』「オルディオアはどこ?」

『デトロイトです。重機を積んでます。』「了解。マゼラニアン発車予定は?」『14:00。香港行き。』

「プレアディスとアルデバラードは整備日だったね。今日もダイヤは順調と・・あ、お弁当の時間だ。」

ここは空間補給艦「示現」内、ES鉄道運行管制室。だがこの巨大管制室に詰めているのはただ一人、

大河初音・流通主任である。全ての運行スケジュールとダイヤは交通管制AI「ぽっぽや(初音の命名)」が

統括管理しているからである。初音は「ぽっぽや」では行き届かない細かい調整をするのが業務である。

『初音ちゃん。』「なに?ポッポ。」『少し問題が生じた。荷積みに手間どって、オルディオアの発車時間が予定より

30分ほど遅れそうだ。』「ダイヤを出して。」パッ。「・・ビオナスは旅客だったよね。」♪ピッ。『はい主任。』

「ビオナス。17:20発ジャカルタ行き旅客、いける?」『おまかせください。おみやげはトロピカルフルーツを。』

「検疫はちゃんとしてね。・・あとはベガラスとマゼラニアンを・・」カタカタカタ・・「・・これでよし。ポッポ、

ダイヤ評価を。」『100%。足への影響は0.1%・・さすが初音ちゃんだ。』「ポッポはこういった融通が効かないもんね。」

『ダイヤ処理プログラムは乗客や積荷のことまで考慮されてはいませんから。』「ホントね。もしポッポだけだと

各ステーションは大混乱になっちゃうからね~。」『さらに戦闘時ともなると、一秒の違いが戦局を左右しかねない。

責任重大ですよ。』「そうね・・戦局の変化に応じて運行しなくちゃいけないからタイヘンよね~。」『まったく・・

おや?』「どうしたの?」『・・緊急事態!ESトンネル内でオルディオア荷崩れ事故!』「なんですって!」♪ピッ。

「オルディー、応答して!」『初音ちゃ~ん!ヘループ!』「すぐに救援を送るわ!・・ポッポ、全運行ホールド!

ESトンネル内を走行中のは急いで通過させて!ビオナス、マゼラニアンは救援に!」『了解!』「あたしも行く。」

『ええっ?!主任は・・』「現場で状況見ないと対応が遅れるわ。連絡は常時入れるから!」『わかりました!』

デスクから愛用の安全ヘルメットを取り、ターミナルへの近道であるシューターに飛びこむ。『気をつけて・・』

 

♪ピィィィーッ!『ビオナス、マゼラニアン緊急発車!シグナル・ブルー!』♪カンカンカンカン!

ガッシュガッシュ!「オルディオア、状況は?」『七番貨車で荷崩れしちゃってます。それにひっぱられて全車輌

脱線してますが、なんとか亜空間へ落下しないようにふんばってます!』「いざとなったら貨車は捨てていいから。

あなたには替えられないわ。」『ギリギリまでがんばりまーす!』「主任、あと3分で事故地点です。」「うん。」

 

「う~ん!」ギギギギ・・ズズッ!「くっ!・・まだ!まだ落とさないもん!」♪ピィィィーッ!「きた!」

キィィィーッ!プシュー・・スタッ。タタタタ・・「オルディー、よくがんばったわ!ビオナス、マゼラニアン!」

『システムチェーンジ!』ジャキーン!ガキョンガキョン!「アンカーフック!」シュバッ!・・カシーン!

「ひっぱり上げるのよ!いちにの!」『さん!』グイッ!ギギギギ・・「ダメです!貨物が重くて上がりません!」

「・・オルディー、七番貨車の中身は?」「整備部宛ての重機です。」「マゼラニアン、貨物撃ち落として!」

「ええっ?!いいんですか?」「整備部にはあたしから謝っとく。いいから!」「・・わかりました。」チャッ。

「列車砲!」ズドーン!ドカアアーン!ボロボロ・・「これで上がるはずよ。いちにの!」『さん!』ギギギギ・・

ゴゴン!「よっしゃ!」「成功です!」「ふう・・作戦終了。さ、帰ろう。」『了解!』♪ピッ。「ポッポ、終わったわ。

12分で帰還するわ。」『ご苦労さまでした。戻ってきたらダイヤ再編成をお待ちしてます。』「はいはい・・やれやれ。」

 

「ふ~ん、そんなことがあったんか。」「すみません智子さん。せっかくの備品を・・」「気にせんでええで。

保険もあるし、他の備品は救ってもろうたしな・・けど、初音ちゃんの英断には感心したで。そういう対応を

危機的状況の中でよう決断できた。さすが大河のもんはハラがすわっとる。初音ちゃんも、オヤジさんもな。

よっしゃ、ちょうどオヤツどきやし、お礼に食堂でパフェおごったるわ。来いや。」「・・うん!」にこっ。

 

しばらくして、デトロイト。バーン!「ホワット?!」「ここの積み荷責任者ね。」「フーアーユー!」

「GGG艦攻部長代理、大河千鶴。こないだの事故のお礼まいりに来ましたわ・・」スゥ・・ヒュオオオ・・

「・・コールド?」「よくもまああんな杜撰な積み方をしてくれましたわね・・これはほんのお返しですわ。」

ドゴオオーン!「オーマイガー!」バコオオオーン!「ジーザス!」バキィィィーン!「ヘルプミー!」

「以後GGGとの取り引きは停止です。では失礼。」ぺこっ。ツカツカ・・「サノバ・・」「なにか?」くるっ、ギン!

「・・」ふるふる・・「ならいいです。」くるっ、バタン。「・・シーイズ・・アイスメイデン・・」ブルブル・・

 

************************************

 

♪ザン!

GGG大食堂、お昼どき。「ルリちゃん、ちょっといい?」「はい、なんですか志保さん。」「こっちこっち。」

「?・・長官と参謀も?」「ルリくん、たまには一緒に食べようじゃないか。」「遠慮するこたねえぜ。」「・・はい。」

ガタガタ・・「こーゆーメンツも珍しいわね~。」「・・何の悪だくみですか?」『ぎくっ!』「ど、どうしてかね?」

「長官と参謀はともかく、これに志保さんが加われば誰だってそう気づきます。」「・・さすがに鋭いな。」

「実は人間性テストをやってみようと思うのだが。」「人間性・・テスト、ですか?」「GGG隊員たるもの、性格に

裏表があっちゃいけねえ。特に緊急事態のときにはそれが自分のみならず他の隊員にまで危険をおよぼす。」

「緊急の状況ではたしてどれだけ誠実に行動できるか・・事前に演習をやっておいて損はないと思うわ。」

「主旨はわかりますが、全隊員にするには無理があります。」「そこでテストケースとして特定のメンバーに

仮想緊急状況を仕掛け、どう行動するかをモニターさせてもらい、それを教材に全隊員に教育するという案だ。」

「なるほど・・で、誰を人身御供にします?」「全隊員中、最も性格に問題がある者をデータベースから検索したわ。

これがその回答。」パサッ。「拝見。」パラ・・「・・なるほど。」ふっ。「・・提案があります。もう一人、予定外

因子となるべき人を加えるべきです。」『予定外因子?』「はい・・どう動くか予想がつかないキャラを。それに、

なまじっかな仕掛けではこのメンツには役不足です。やはり仮想とはいえできうるかぎり迫真のものにしないと。」

「なるほど・・で、いい案があるかね?」「はい・・お耳拝借。」ひそひそ・・『・・ほう。』「面白そうね~。」

「いんじゃねえか?これなら他の者がとばっちり受けることもないし。」「その案、承認!さっそく手配しよう。」

 

チェコ、プラハ。♪プルルル。カチャ。「・・・・」こく。チン。「何の電話ですか隊長?」「・・・・」

「「曼荼羅」で特別任務?ラッキ!いっぺん行ってみたかったんだ!ね、桜。」「そうですぅ!宇宙都市ってまだ

行ったことないんですぅ。」「人類初のスペースコロニー、ぜひとも記録しておきたいですわ。」ジ~。

ふるふる。「・・・・」「え?隊長だけで?!そんな殺生な~!」「はにゃにゃ~ん!リナさんのいうとおりですぅ!

あたしたちも行きたいですぅ!」「そうですわ。隊長だけずるいですわ。」・・こく。「・・・・」「仕事してる間、

シティで遊んでていいって?!おっし、第二部隊はこれより「曼荼羅」に出動しまっす!」「さすが芹香隊長ですぅ!

ではプラハ発ESトレインの切符をさっそく手配しますぅ。いこ、知世ちゃん。」「わかりましたわ桜さん。」

 

イタリア、ミラノ・スカラ座地下。「大河長官からですって?」「そうだ。なんでもサイキッカーの手が欲しいと。」

「珍しいこともあるものね。で、依頼内容は?」「それがね・・ふふっ。」ひそひそ・・「・・ほっほ~。それはまた

面白そうね。第二部隊長も来るの?」「芹香さんはその道の第一人者だしね。」「たしかにね。で、私だけでいいの?」

「カーツ、エシディ、ワムも同行させていいです。オリヴィがやってる間、シティを見学してればいいでしょう。」

「そうね。ま、休暇がてらもいいかもね。三人とも働きづめだし。」「ええ。これがESトレインのチケットです。」

「・・レニは行かないの?」「ボクはお留守番してますから。」「いっしょに行きましょうよぉぉ~。」ぐ~りぐり。

「あいたたた!・・もう~、わかりました。ま、レジャーみたいなものですからいいでしょう。」「そうそう。・・

ふふっ、あのリオンがどんな顔でビックリするのか楽しみね~♪」「けっこーネにもつタチですね・・(^^;;」

 

「リオン、「曼荼羅」でお座敷。」「あん?またイベントか?」「今回はお仕事よ。なんでも「曼荼羅」内に潜入した

ゾンダリアンをあぶり出してほしいんだって。」「そんなのボルフォッグか志保の仕事じゃねーか。」「ダメだって。

ボルフォッグは大きすぎるし、志保だけでは一撃必殺に不安があるから。どうしてもリオンの瞬殺パワーが

必要だそうよ。」「なるほどね・・巨大化される前にぶち殺す。あたし向きの任務ね。」「はいキップ。2時間後よ。」

 

記録外ミッション43「GGGであった怖い話」(37話あたり)

 

「特別調査?」「そうだ命くん。君に調査してもらいたいことがあるんだ。」「実はな、最近「曼荼羅」内で

おかしなウワサがあるんだ。志保、言ってみろ。」「あたしの志保ちゃんネットワークによると、どうやら幽霊が

出るそうなの。」「幽霊?・・麗雄博士と絆さんじゃないんですか?」「まあそっちも幽霊みたいなもんだけど、

どうやらそのお二人さんとは違うみたいなの・・これ。」さっ。「写真?・・これは!」「そう・・心霊写真よ。」

「たしかに・・青白い少女の姿が。」「それが撮影されたのは空き区域になってるSブロック付近。他にも

同様の少女を見たとゆー報告が入ってるわ。「通称『ダーク・テリトリー』と呼ばれてる闇の区画・・照明はあるが

区画が複雑で光が届かないところがあちこちある。」「『ダーク・テリトリー』・・ウワサには聞いたことがあります。

何でも「曼荼羅」建造時に大事故があったところとか・・」「なぜか公式発表はされていないがな・・ウワサでは

十数人が死んだとか。」「ともかく、GGG内でそのようなウワサがあるのは士気にも影響する。そこで君の任務だが」

「ちょっと待ってください。こういうことこそ諜報部の出番じゃないんですか?」「あたしもそう思うんだけど。」

「いや、志保くんは戦闘情報は正確だが、こういうゴシップまがいの情報はわざと蔓延させる危険性がある。ここは

客観的な目で観察でき、報告できる命くんにお願いしたい。」「なるほど・・」「そこまで読まれちゃってるのなら

しょうがないわね~。いいネタだけど。」「もちろん一人で幽霊探索はさびしいだろうから、パートナーを付けるぜ。」

「凱ですか?」「凱は今夜はメインオーダールーム夜番だ。その代わり、あの辺に詳しい施設責任者が同行する。」

「ということは・・まさか?!」「そう、うちの千鶴だ。」ぶっ!「・・冗談・・ですよね?」「冗談とは?」

「い、いえ・・(言えない・・長官には言えない・・千鶴さんが女性隊員の中でも有名な偽善者だって。)」

 

「異論が無いようなので、千鶴。」シャッ。カツカツ。「はい、お父・・いえ、長官。」「そういうわけで同行してくれ。」

「この施設に地縛霊がいるのでしたら、成仏させてあげませんと。そのために。」ごそごそ。「科学部のミユキさんが

作ってくれた、この除霊銃「霊ガン」を借りてきました。」ちゃきっ。「霊ガン?」「なんでもエクトプラズムを分解し、

空間に滞留している精神エネルギーを励起させ、光エネルギーとするそうです。」「へえ~、ミユキちゃんそんな銃

まで作ってたんだ。」「すごいな・・ん?その銃にくっついてるユニットはなにかね?」「霊ガンの動力源となる

小型原子炉です。ほら黄色いマーク。」くるっ。『ぎょえええ~っ!』ドタバタドタバタ!「・・あら?みなさん

どうしました?」「ち、千鶴!はやくそれから離れなさい!」「放射能ほーしゃのー!」「遮蔽は完璧だとミユキさん

言ってましたけど。」「そういう問題じゃねえ!」「そうですね・・ちょっと点検してみますね。」カチャカチャ・・

「点検って・・?」「火種のプルトニウムのチェックです。開けて見てみましょう。」『やめんかああーっ!』

ぱかっ。『うわあああーっ!』ドタバタ!・・シーン。「・・あら?ただのGストーンでしたわ。」ぺろっ。

 

一時間後、「弁天」。「んで、どこだって志保?」「Sブロックよ。あそこに入りこまれてしまっては、ちょっとや

そっとで見つけられないわ。」「志保にしちゃ弱気だね。」「慎重なだけよ、任務ではね。」「公私混同の最先鋒が

何をいまさら。」「とにかく、リオンの戦闘力が今回は必要なの。武器は持ってきた?」「あたりき。ご愛用の

Gキャリバーとキングギドラね。」ちゃき。「人斬り包丁とミンチ製造機か・・そのうち祟られるわよ。」

「オバケは麗雄おじさまと絆おばさまで充分。」「あたしは「弁天」でナビゲーションサポートするから。」

 

そのころ。「・・以上がシナリオです。質問は?」「ひとつだけ。ハデにやっていいのね?」「はい。おもいっきり

やっちゃってください。」「・・・・」「サタンはダメです芹香さん。帰すのタイヘンですから。」こく。

 

さて、Sブロック『ダーク・テリトリー』。カツカツ・・「・・ホントに暗いですね、ここは。」「大型ランタンでも

光が闇に吸い取られるってカンジね・・」「霊ガンのピボットに付けたフラッシュライトだけでは視界が狭すぎて

状況がよくわかりませんわ・・」・・カラカラ。「・・なんの音?」「何かが回る音のようですね・・」カラカラ・・

「近づいてくる。前方11時方向。」「射撃準備。」チャキッ。カラカラ・・スッ。『うしろ?!』バッ!カラカラ・・

「・・あ、あれって・・」「キリコ・・でしたっけ。輪を回す少女の影・・」「ちょっと待って!」カラカラ・・

「・・消えた。」「・・あれが幽霊・・ですか?」「・・そうかもね。」チカッ。びくっ!「何か光った?!」

「1時の方角ですわね・・いきます?」「・・うん。」カツカツ・・「・・建物?」「これは・・「曼荼羅」建造時の

作業員宿舎のようですわね。」「忘れられた廃虚か・・はっ!」スゥ・・「二階の窓を何か白いものがよぎった!」

「霊ガンの電磁波センサーもビリビリきてますわ・・あそこが中心のようですわ。」「幽霊屋敷か・・やだな~。」

 

「なるほど・・この暗さじゃ暗視センサー無しじゃ先手をとられるわね。志保が困るわけだ・・ん?」カラカラ・・

「・・なんだ?」スッ・・「おいちょっと待て。」スッ、すかっ。「・・あれ?」カラカラ・・「・・つかめなかった。」

チャキッ、ドォン!・・ボコン!「銃も通じないか・・ゾンダリアンの幻影攻撃ね。凝ったことするわね・・」

『リオン、いまの銃声は?』「なんでもねえよ。ゾンダリアンめ、遊んでやがるぜ・・で、どっちいきゃいい?」

『63度の方角。そこに廃虚の作業員宿舎があるわ。』「そっちへ向かうよ。・・インドアバトルになりそうね。」

 

ドォン!『ぎくっ!』「・・今のものすごい音は?」「ラップ音にしては大きかったですわね。」「しかし・・ここは

なんて場所なの。絵に描いたような廃屋ね・・」ギシギシ・・「・・ここか。白い影が見えた部屋。」「看板が・・

「医務室」ですって。」「ならば・・白衣か。入るわよ・・」ガラガラ・・シーン・・「・・なにもいないわね。」

「・・ちょっと待ってください。・・何か聞こえます。」・・カタカタ。「・・なに?」ゴオッ!『うわっ!』

ヒュンヒュン!「医療器具が!」「ポルターガイストですわ!」バサバサバサ!「カルテの乱舞でなにも見えない!」

「こうなったら!霊ガン!」ジャキッ!しびびびび!「どこ狙ってるんですか!」「どっかそのへんです!」

ヒュヒュッ!「うっとうしい!はいはいはいはいっ!」ズガガガガッ!「霊気感知!そこです!」しびびび!

「太陽拳!」カッ!ズドオオオオーン!・・パラパラ。「霊気消滅・・どうやら追っぱらったようですわ。」

「ポルターガイストごときにビビる私たちじゃないわよ・・シッ!」パチッ。(・・誰か来るわ。)(こんな廃虚に・・

まさか幽霊の親玉?)(いっきに奇襲かけて殲滅するわよ・・)カツカツ・・ガラッ!「霊ガン!」「太陽拳!」

しびびび!ズドオオーン!「うりゃあっ!」キン!ズパアアアーン!「ミエミエだよ!」チャキッ、ドドォン!

『うわっ!』バゴオオオーン!「ちっ、いい動きだぜ!ならばぶった斬るまで!Gキャリバー!」ズラアッ!

「往生せいや!」ゴッ!「はいっ!」パシーン!「真剣白刃どり?!こしゃくなマネを!」「・・リオンさん?!」

「え?・・命?!・・のわけねえだろ!そんな幻影にだまされりゃしないよ!」ギギギギ!「ちょ、ちょっと!

これは誤解よ!」「誤解も六階もねえ!てめえが昇るのは13階段!」「ち、千鶴さん!ヘルプへるぷ!」「でも・・

獅子の女王が相手ではわたくしではどうしようもありませんわ。こうなったら観念して三枚になってくださいね。」

「この偽善者あああ~っ!」ぴた。「・・なんだ、ホンモノか。千鶴が偽善者なの知ってるんだったら。」スッ・・

「はあっ、はあっ・・助かった。」「よかったですわね、検死で縫い合わせることにならなくて。」「やかましいわ!」

 

「それでいったいこんなとこで何してんのよ。」「それはこっちが聞きたいくらい。変なものがこの辺に出るらしいから

調べてたのよ。」「へぇ・・そりゃゾンダリアンの仕業だな。」『ゾンダリアン?!』「読めたぜ・・どうやらそいつは

幻影で相手を混乱させ、同士討ちさせる戦法が得意のようね。」「じゃあ一連の幽霊騒ぎも・・そいつの幻影ね!」

「これで目的が一致しましたわね。」「命と千鶴がいりゃ鬼に金棒、ゴジラに放射能。共同作戦といこうか!」

 

「・・しかしまあ、シナリオどおりに動いてくれる人たち。」「単細胞の破壊屋が三人寄ればあんなもんでしょ。」

「・・・・」「そうです・・肝だめしはここからが本番です。」「さらに面白くしてあげましょうね・・」

 

カツカツ・・「この廃虚が一番くせえんだけどな・・」「どこかに足跡でも残ってればね・・おっ?」「足跡ですわ。」

「言ってるそばから。・・追ってみようか。」カツカツ・・「・・止まって、静かに・・」・・カツカツ。(・・足音!)

ガラガラ・・パシン。(どっか近くの部屋へ入ったようだぜ。)(では静かに・・)そろそろ・・「ちょっとごめんよ。」

ぎくっ!「この老いぼれを通してくだされ。」・・かくかく。「すみませんの~。」スゥ・・「では・・」フッ・・

『・・・・』「い・・いまの・・だれ?」「・・ご近所のおばあさん?」「んなわけねえだろ・・(真っ青)」

「と、とにかく・・足跡はこの部屋に入ってるわ。」「どうしますの?」「こうするっきゃねえだろ!うりゃあっ!」

どがしゃーん!「おらゾンダリアン!観念して・・あれ?」シーン・・「・・いねえ。」「逃げられたんじゃ?」

「壁に同化して逃げられるはずですわね。」「・・ん?!」スッ。「なにかあった?」「足跡・・部屋の真ん中で

途切れてる。」「・・てえことはだ。」ちゃきっ。「誘いこまれたようですわね・・」ジャキッ。「・・どこ?」さっ。

ブシュウウウーッ!「なに?!」「毒ガス?!」「成分分析・・ただの水蒸気だね。目くらましのつもりか・・」

シュゥゥゥ・・フッ。「そこか!」ドォン!・・バゴーン!「外したか!」すっ。「そこですわ!」しびびびび!

スカッ!「当たらない?!」「二人とも・・いまのはブロッケンよ。」『ブロッケン?』「霧に映った私たち自身の影。

いい目くらましね・・本体はそこ!」ドン!「おっと!」バコーン!「いたぜ!キングギドラ三斉射!」チャッ、

ドドドオォォーン!「うわっ!」ズドドドドーン!ぐわらがらどっしゃーん!「威力ありすぎ~!」ゴゴゴゴ・・

『ゲホゲホ!』「もう!ホコリだらけですわ~。」「ちっ、逃げられたか。」シャキン、カラカラカラーン。

 

「はあっ、はあっ・・死ぬかと思った。」「バケモノみたいな銃ですね。」「さすがにサイボーグね。あんなの普通じゃ

撃ったほうが消し飛ぶわよ・・」「オリヴィーさんじゃなければ肉片かき集めるハメになってましたね。」

「・・・・」すっ。「やる気まんまんですね芹香さん。次でとどめです・・よろしくお願いします。」・・こく。

 

「もう!逃がしちゃったじゃない!」「いや・・」ちゃっ。「まだ遊び足りないようだぜ。」「えっ?」「あれは!」

オォォォ・・「黒い波が!」「いんや、あれは亡霊の群れ!」カラコロ。「後ろからは骸骨の群れですわ!」

「本格的に攻めてきたわね!」「これはまずいね・・この手だけはやりたくなかったけど、しょうがねえ!」

「何か手があるの?」「千鶴、ごめん!」「えっ?」「年増!せんたく板!偽善者!」「な・ん・で・すって・・」

ゴゴゴゴゴ・・「うわっ!ものすごい鬼気!」ヒヤッ・・「気温まで下がりやがった・・(うう・・ビビるぜ。)」

「リ・オ・ン・・覚悟はできてるわね?」ズッ!「ひぃっ!・・あたしじゃない!いま言わせたのはあいつらよ!」

「あら・・そうでしたの・・」ぎぎっ・・「ならば冥土に戻して・・いえ、無に帰してあげましょう!」ゴオッ!

オオオオーッ!「ふん!」ズバアアアーン!「この程度の霊気、なんですの。せめてこれくらい!」ゴゴゴゴッ!

ヒュオオオォォォ・・「す・・すげえ!」「気力で退散させちゃった・・」「次はガイコツさんですわね・・」くるっ。

カラコロ。「お見せしましょう・・お父さまに習った載拳道!」ダッ!「ほあたたたたっ!」バキバキバキッ!

「なんて蹴りだい!」「脚の動きが速すぎて見えない!・・はっ、うしろ!」「むん!」ガキィッ!「つかんだ?!」

「わたくしの後ろをとるとはいい度胸ですわ・・粉砕!」ミリミリ・・バゴォーン!パラパラ・・「うわ~・・」

「そこのあなた!」ガシッ!「武器になってもらいますわ。それっ!」ブン!バガアアーン!「とどめです!」

ダーン!「跳んだ?!」「人間の跳躍力じゃねえ!」「激動のおじさま直伝!大噴火!」ドン!ドガガガガーン!

「ちょっとおおお~っ!」「床がくずれるぅぅ~っ!」ガラガラガラ!「なんでGGGはこんなのばっかなのよ~!」

 

「あ~あ・・やっちゃった。」「フロアまるごと抜けたわね・・芹香さん、大丈夫かな?」「・・・・」『わっ!』

「せ、芹香さん?!」「だいじょうぶでしたか?」こく。「・・・・」「・・えっ?」「・・なんですって?」

 

パラパラ・・「あいたたた・・」「・・たく!なんだっつーのよ!」「ちょっとやりすぎたようですわね。」ぺろっ。

『だいじょうぶですか?』「ええ、なんとか・・あれ?」ぱくぱく・・「リオンさん、千鶴さん、どうしました?」

「う、う・・」「ししし・・」「うし?」『うしろ・・って言ってるようですけど。』「・・だれ?」ぎぎっ・・

 

『ぎょええええええええーっ!』「あれがそう?」こっくり。「ホントにいたんですね・・ムダな仕掛けだったかも。」

 

『7時のニュースです。午後4時ごろ、Sプロックで崩落事故がありました。さいわいに無人ブロックでしたので

死傷者はありませんでしたが、なぜか獅子王命さん、リオン・レーヌさん、大河千鶴さんの三名が気絶していた

そうです。GGG諜報部はこの三人が崩落に何らかの関係があるものとみて、事情を聴取中です。では次の・・』

「・・ヲイル、なにかしました?」ズルル~。「いーえ、なにも。」ズ~。「そうですか・・おみそ汁、おかわり。」

 

****************************

 

♪ザン!

「それでは今日のシミュレーション・バトル訓練を始めます。みなさん、コネクトしてください。」『了解、氷竜。』

カチャッ、ピッ。「メニューは全員での紅白戦です。紅組はわたくし、雷龍、ファーフニル、クラウド、シルヴィー、

ボルフォッグ、ガンパンサー、フラウ。白組は炎竜、風龍、フレスベルグ、スカイ、ゴルディー、ミスティー、

ガンイーグル、マイク、ジェームズどの。本陣を落とされたほうの負けといたします。では配置についてください。」

「むう、ペアを分割してチームとするか。これは面白そうでござる。」「おっし、スカイのアニキをぶちのめす

絶好のチャンス!」「おにーちゃん、覚悟しいや!」「ヘッ!妹に負ける俺さまじゃねえぜ!」「手加減は失礼に

あたりますね・・お覚悟。」「ボスをたたきのめすってのは悪くないわね~。」「それでは・・戦闘開」ゴゴゴゴゴ!

「なんだ?!」「これは!」「あそこ!」ズズズズ・・「ありゃあ・・まさか!」「マイガー!」『ゾンダアアア~ッ!』

「バカな・・あれはEIシリーズのゾンダーロボ!」「EI-02から25まで・・局地戦型を除いたものばかりですね。」

「これはいけません。どうやら何者かがシミュレーションプログラムに介入したようです。」「まさか神種が?」

「それにしては・・なぜわざわざ旧態然としたEIシリーズを使うのかが解せませんな。」「侮ってはいけません。

一体づつならば問題にもなりませんが、こう団体でおしかけられると・・」「とにかく、やるっきゃねえんだろ!」

「まあ同士うちよりはマシかね。」「予定を変更します。ゾンダーロボとの団体戦、開始!」『よっしゃあっ!』

 

「ククク・・さあ、ゲームの始まりだ。勇者たちよ、お前たちの能力は把握ずみだ・・さあ来るがいい。」

 

記録外ミッション44「悪魔はふたたび」(12話あたり)

 

メインオーダールーム。「・・おや?」カチャカチャ・・「長官、シミュレーションバトル・プログラムに異常発生。」

「どういうことかね、猿頭寺くん。」「どうやら何者かがハックしたようです。予定外のデータが走ってます。」

「なんだと?!・・たしか勇者たちはいま訓練の最中・・いかん!ただちにプログラムを停止させろ!」

「できません。外部干渉をロックされてます。」「いかんな・・メインスタッフ全員召集!」「了解。」ポリポリ。

 

「状況は?」「まったく介入できまセーン。今走ってるプログラムが終了しないかぎり、こちらからはどうすることも

できまセーン!」「電源引っこ抜いたらどうだ?」「やめんか!そんなことをしたら勇者たちの超AIにも深刻な

ダメージがいくぞい!」「でも変ね・・GGGのコンピューターは猿頭寺さんの作ったセキュリティで完璧にガード

されているんじゃなかったんですか?」「そのはずですが・・まさか?」ピタッ。「・・そうか!内部からなら!」

「そのとおりです。・・作戦を変えて、GGG内の全端末の稼動状況を検索します。「弁天」のシャーロック。」

『了解した、猿頭寺部長。ようするにシミュレーションプログラムにアクセスしている端末を捜せばいいのだね。』

「そのとおりです。」『三分で済む・・部長、ときにこれに似た状況をおぼえていますか?』「・・シャーロック。」

『過去の記録ではGGGコンピューターセキュリティを破った人物はただ一人・・』「ああ・・私もそれを考えて

ました。志保副部長。」『はいな。』「至急にある人物を捜し出し、現在の状況を処理してください。」『りょーかい。』

 

シュバッ!「ミラーシールド!」パシィィーン!「荷電粒子砲なんざお返しするぜ馬ヤロウ!」シュバッ!

ドスゥゥーン!「もらうぜ!ラダーランサー!」ドン!ボコオオオーン!ザァァァ・・「やはりな。ゾンダー核を

破壊すればこいつらは消去されるぜ!」「ならば遠慮はいらぬというもの!」ズドドドドッ!「石炭弾など当たらぬ!」

スカカカッ!「そこ!」ガキィッ!「28サンチ砲、零距離砲撃!」ドオン!ボゴオオーン!♪ポオオオーッ!

ゴゴゴゴゴ!「そんなローラーでつぶされるもんかよ!どすこーい!」ガシィィーン!「うりゃあああーっ!」

グワッ!「パイルドライバー!」バゴオオーン!ギュルルルッ!「逆さじゃ走れねえなあ。おとなしくしてな!」

「え~と、こいつは電磁波だったね。」ビィィィ・・「バ~カ。あたしらにそんなヤワな電磁波が効くもんかい。

光学迷彩!」フッ・・『ゾンダー?』「ここだよ。」ボコオッ!「タマとったよ。往生せいや!」ズボッ!

ブロロロロ!「なかなか速いですね。さすがバイクです。ですが!」シュババババッ!パシパシパシッ!

「バンテージ・ウェブ。この包帯をひきちぎるだけのパワーはありませんね?暴走は近所迷惑ですので。」

オォォォーッ!「ウワサに聞いた加速器ゾンダーですか。」グワッ!「しかし!」シャッ!ドスーン!

「そのような図体では無理のひとこと!」キィィーン!「スキあり!スカイ・サーベル!」シャキッ!

「シュペール・エタンダール!」ズドオオオーン!・・ボコオオオーン!「騎士の剣、いかがですか?」

『ウッポ~!』「なにこれ?ヘンなの~!」『ウッポッポ!』グワッ!ガシッ!「あくしゅなんかいらないよ。ほれ!」

グイッ!「じゃいあんとすいんぐ~!」ミスミスミス!『ウッポ~!』「たて回り~!」グン!バゴオオオーン!

「あなたとはまた会いましたね・・腐れソルジャー。」ドンドンドン!「同じ手は通用しません!」フッ、スカッ!

「私のマネをするとはいい度胸です。ではホンモノの強さをお見せしましょう!ムラマサブレード!」ヒュルルルッ!

『ゾンダ~!』ヒュルルルッ!「こしゃくです!」ダッ!バキィィーン!・・パラパラッ。「いかがですか?」

ゴゴゴゴゴッ!「タイヤゾンダーであるか。聞けば物理攻撃は通じないとか。」『ゾンダ~!』ドドドドド!

「むん!」スカッ。「外がダメなら内側から。ハーケンシュトゥルム!」ズボボボッ!フッ・・『ゾンダー?・・

ゾンダアアーッ!』グボボボボーン!「ESミサイルを体内で現出させもうした。闇に滅せよ!」

「ほう、マジシャンですか。」シュボッ、スパ~。『ゾンダー!』ボウッ・・「マイクロゾンダーですね。虫には

殺虫剤がいちばんです。万能アタッシュケース。」パチン。ごそごそ・・「電波遮蔽スプレーです。」シューッ。

ポトポトポト・・『ゾン?!』「中枢は別でしたね・・そこです!ポンド手裏剣!」シュパッ!ズドドドドッ!

 

「さすがは機動部隊、強い・・だが本番はこれからだ。ククク・・たのむぞ、わが分身。」カタカタカタ・・

 

「だいぶやっつけましたが、」「やっかいのが残ってるようだ、ゼ!」「EI-03,EI-15,EI-20,EI-21,それにEI-25ですか。」

「特に注意すべきは15と20だな。」『ゾンダー!』ガキン!ブン!「あぶない!」「どっせーい!」「おりゃあっ!」

ガシィィーン!『ゴル、シルヴィー!』「こいつとは初顔合わせだが!」「パワーなら負けないよ!」『そりゃあっ!』

グン!ドスウウーン!『ゾンダァァァ~!』ズズズズ!「これはいけません、重力攻撃です!」「だいじょーぶ!」

『クラウド?!』「クラウドジャベリン!」ゴオッ!ザキィィーン!『ゾン?!』「へへっ、こんなこともあろーかと

真上で待機してたのさ!重力上げてくれたおかげでよく刺さったぜ!」ゴォォォ・・「おっと!爆撃機とシーダートが

まだいやがったぜ!」ヒュルルル・・ドドーン!「おまかせください!ウルフアタッカー!」キィーン!

「私もいきます!」「オイラも!ひさびさにGGG空軍、大忙しだぜ!」ゴオオーッ!『ゾンダー!』シュバババッ!

「転移ミサイルです!」「有効半径にかかったらおしまいってか!」「拙者にまかされよ!対空ESミサイル!」

シュボボボッ!ズガガガーン!「これで中和できもうす!いまのうちに!」「感謝しますフレスベルグ殿!ターゲット

ロックオン!ウルフミサイル、発射!」シュバババッ!ドガアアアーン!「爆撃機は我々におまかせください!

スカイAAM!」「クラウドバルカン!」ブオオオーッ!ズガガガガーン!「よし!」「やったぜ!」

 

「残るは・・EI-15のみ!」『ゾンダアアアーッ!』ヒュルルルッ!ズドーン!「ブロウクン・マグナムもどきか!」

『シンメトリカル・ドッキング!』ジャキーン!「超竜神!」ヒュルルルッ!「イレイザーヘッド!」チャキッ!

「消去対象・ブロウクンマグナム!」ブン!ズゴゴゴゴーッ!・・ドスン!『ゾンダー?!』「右腕がなければ

ヘル・アンド・ヘルもどきも使えませんね。」「そういうこった。とどめに踏みつぶしてやるぜ!」ボゴン!グシャアッ!

 

「くうっ!なんの、再生すれば・・」「それはルール違反じゃない?」「なにっ?!」すかこーん!・・ばたっ。

「こちら志保。部長の推理どおり、犬吠埼さんが犯人だったわ。」『やはりそうでしたか・・しかしまたなんで?』

「さあ・・ん?」ちらっ。「ラーメンのドンブリ・・」・・ピン。「・・イネスさんの出番みたいね。」

 

『ゾンダァァァ~・・』フッ・・「・・おや?」「消えちゃった?」『みんな大丈夫?!』「その声は・・命隊員!」

『犯人は制圧したわ。プログラム修復完了、これで戻れるはずよ。』「やれやれ・・とんだ訓練になりました。」

「やっぱ再生怪人は弱っちいって法則は正しかったね。」「だいたい戦い方が単純なのよ。犯人はあれね、いわゆる

ペーパーソルジャー。理論だけで実戦経験の伴ってないヤツね。」「EI-14の素体みたいなものですね・・」

 

「説明しましょう。犬吠埼さんの部屋にあったドンブリから、きわめて幻覚性の強い物質が検出されたわ。」

「まさか・・ヘロイン?」「いえ、いままで知られているどんな幻覚物質とも適合しない新化合物。おかげで

科学部有機化学研究室は喜んでるわ。」「やはり神種のテロ工作か・・」「それも不正解。回復した犬吠埼さんの

証言では、このラーメンを持ってきたのは命さんよ。」『なに?』「ぎくぅっ!」「なんでも「私が作ったんだけど、

よかったらどうぞ。」って渡されたみたいね。」「そういうことか・・命、あれほどお前は料理を作るなって言った

だろうが!」「だからその状況をなんとかしようと思って修行してるんじゃない!それが証拠に以前みたく獣人化は

しなかったでしょ!」「そういう問題じゃない!」「やれやれ・・やらせとこう。」「夫婦ゲンカは犬食べまセーン。」

 

だがのちに命の料理がとんでもない事態を引き起こしてしまうことなど神ならぬ身の知る由もなかった・・

 




♪ザン!
♪プルルルル‥‥カチッ「アロー、こちらニュールンベルク研究所。私は世界いちぃぃぃぃ!の<素晴らしき>
シュトロハイム博士だが。」『ドクトル、私です。』「おおっ、お蝶か。で、首尾は?」『メンゲル教授とそのアジトは
跡形もなく消し去りました。ですが・・』「・・やはり「生まれていた」のか。」『はい・・うちで保護しました。』
「・・1人だけか?」『<完全体>はその子1人でした。あとはすべて・・』「そうか・・で、どうする?」
『・・できれば私の手で。』「育てたいか・・よかろう、あなたなら良い<母親>になるだろう。」『感謝します。
仕事柄、お嬢さんと会う機会も出てきますが。』「その時はその時だ。あいつにウソは通用せんからな。」
『そうですね・・では。』プッ・・「・・やはりいたか、<完全体>が。・・よし、とりあえず・・」ピポパッ♪

♪Zaine zhoer vinden wiedel Was die mudenstrengentaid..「アロー・・ファーター?」『レニ、久し振りだな。』
「一昨日もそう言って掛けてきませんでした?」『まあそう言うな。今日のは重要だ。何せお前の<子供>の
事だからな。』「・・子供?僕はまだアレも」『わかっとるわい!(^^;; そうじゃなくて・・』「・・えっ?!」

記録外ミッション45「パラダイス・ロスト」

数ヶ月後、パリ・エッフェル塔。ガヤガヤ・・「確かこの辺で・・ん?」スッ。「・・背後を取るとはさすがね。」
「グーテンターク、フロイライン・ノワール。」「お蝶でいいわ、フロイライン・シュトロハイム。」「では僕の事も
レニと呼んで下さい」「分かったわ。それでフランスまで来た用件は?」「1つは国連秘密部隊からの協力要請。」
「秘密部隊が動くとなると、バイオネット絡みね。」「はい。もう1つは・・僕のプライベートに関する事です。」
「なるほど・・それじゃ本部まで案内するわ。でもルリはともかく、リオンに会ったらいろんな意味でビックリ
するわよ。」「リオン・レーヌの噂はこちらにも届いています。」「あまいわ。百聞は一見に如かずってヤツよ。」

シャッセール本部。「ママ、お帰りなさい・・あ。」「なんだ、客か?・・ええっ?!」「初めまして。国連秘密部隊
第6小隊隊長、レニ・シュトロハイムです。」ぺこっ。『・・(ぽ~っ)』「あら?・・」さっさっ・・「お~い、
もしもぉ~し・・ダメだ、完全にレニにみとれちゃってる。」「それは光栄ですね。」にこっ。・・へなへな~。(x2)
「あ~あ・・リオンのショタは知ってたけど、ルリまでこのありさまとは・・つくづく罪作りね、レニ。」
「そうですか?ルリくんは僕が。」「う・・ん。」「だいじょうぶですか?(抱き上げてる)」「・・あ・・」ぽ~っ・・
「それじゃリオンは私ね。せーの!」ざっぱーん!「どわあああーっ!くぉらお蝶!バケツで水ぶっかけるたあ
なにごと・・」・・はっ!「お、おほほほほ!セーヌの水は冷たいですわね~!」「あんただれ?」

「それじゃ紹介しましょう。こちらが」「ねえねえ今夜空いてる?!なんならあたしと朝まで」どぐわしゃあっ!
「あだだだだぁぁぁ~っ!」ガラガラン!「いきなり口説くな!」「うわ~、ブリキ缶グシャグシャ・・(^^;;」
「対リオン専用ツールです。」「そこでのたうち回ってるのがリオン、こちらがルリ。」「よろしく。(ぼーよみ)」
「あててて・・おや?そーいやシュトロハイムって世界十大頭脳の・・」「オットー・シュトロハイムは父です。
血は繋がっていませんが。」「どーりで全然似てない訳だ、あの指パッチンおや」チャキ!「おっとお!」
「・・父の悪口は言わないでもらいたい。」「・・おっ!黄金のルガーP08!見たところルガー社から
ロンメル将軍に寄贈されたモデルじゃない!」ぱっ!「わかりますか?!黄金のワルサーは有名なんですが、
このルガーはほとんど知られてないんですよ!」「あら?・・雲行きがおかしくなってきたわね~。」
「リオンはガンマニアですから・・男の子ならわかるけど。」「へぇ~!よくできたレプリカ・・おや?
レプリカにしてはエングレービングが細かすぎるね・・まさかホンモノ?!」「父のコレクションのひとつです。
100年近く経てても、立派に使えますよ。」チャキッ。「それなら数億のプレミアよ!」「残念でした。同じモデルの
製造ナンバー違いです。せいぜい数百万ギルダーですよ。」「あ、なるほど・・ね、ちょっと貸して。」ひょい。
「あっ!」「いいわねいいわね~!撃ってみていい?」「・・どうぞ。」チャキッ、ジャッ。「9mm パラは
入ってると。」シャキン!「初弾は?」「まだです。」ガチャン!「ん~!トグルジョイントの動きがス・テ・キ。」
ドキュン!ピーン!・・すぽっ。『え?』・・ジューッ。「・・おあちちちちっ!」どたばた!「あ・・そうでした。
ルガーは空薬莢が真上に排夾されますから、メガネかけてるとまれにハマっちゃうことが・・」「あははははっ!
マユゲ焦げてるわよ、リオン!」「うっせい!・・ルリ、鏡!」「はいどーぞ・・(必死に笑いをこらえてる)」
「あ~あ・・お蝶、マユゲのアデOンスってあったっけ?」「そんなもんないわよ!あははははーっ!(泣いてる)」
「ここぞとばかり、思いっきし笑いやがって・・ルリ、無理はいけないよ。」「・・失礼します。」ぱたぱた・・
『きゃははははははっ!』「おっ!ルリがあんなに大笑いするなんてはじめて!お手柄よリオン!」「へえへえ・・
しゃーねえ、アイゴーグルで隠しとくか。」シャッ。・・かつかつ。「・・少し失礼しました。」ぺこちん。

「では、本題に入ります。最近、東ヨーロッパ諸国でトカレフの粗悪コピーが大量摘発された事件は知って
いますよね」「マフィア同士の取引にしては、規模が大きすぎますね。」「もし、それが何者かの手で意図的に
行なわれたとしたら・・」「例によってバイオネットか。」「はい。フランスのビークルロボ強奪に失敗したので、
ターゲットを替えたと思われます。」「今度はドイツかロシアか・・」「捜査の結果、コピー銃の流通ルートの
1つが判明しました。」「どこ?」「端末借ります。」カタカタカタ・・パッ。「ここです。」「サンクトペテルブルク。
・・てこたぁ、狙いはロシアだな。」「あくまでロシアでの一拠点に過ぎませんが・・残念ながら、第6小隊だけ
では戦力不足です。そこでビークルロボを持つあなた方に協力を頼みに来たのです。」「バイオネット絡みなら
断る理由はないね。分かった。ロシアまで行きましょか。」「ありがとうございます。」「で、見返りだけど、
一晩あたしと」ごおおおお~ん!♪「えーかげんにしなさい!」「次は金ダライですか・・(^^;;」

「さて行くかね。ルリ、ジェームズ呼んで。」「ジェームズは昨日イギリスに帰りました。研修終了しましたから。
(ぼーよみ)」「えっ?そうだったっけ?」「予定より早い理由はふたつ。ひとつ、ボディーの耐久限度リミット。」
「あれま、意外とヤワだったね~。」「蹴りまくってスクラップ寸前にしたのはどこの誰よ!賠償請求されないだけ
ありがたいと思いなさい!」「車両保険に入ってなかったの?」「たとえロイズでもシャッセールの車両の保険は
ぜったい受け付けてくれません。リオン、保険ぎょーかいではブラックリストのチャンピオンですから。」
「じゃあ、ポルコの修理は?!」「外装交換は終わったんだけど、ラジエーターの調整が上手くいかなくて。
早くてあと3日はかかるわ。」「おいそんじゃ足はどーすんだよ?!ひかりんかやーみんでロシアまで行けって
言うのかぁ?!」「足の心配ならいりません。僕の車に同乗して下さい。頑丈にできていますから、多分ロシアまで
持つでしょう。」「スクラップにされるのを前提に言ってますね。」「まあ・・ね。」じーっ・・「・・何か?」ぽっ・・
「いえ、なにか初めて会った感じがしなくて・・」「・・そうですか。」(う~ん・・まだ黙っときましょうか。)

夜、応接室・・「どう?自分の<娘>に会った感想は。」「<愛情>や<親の実感>というのはまだ感じません。
でもなぜか懐かしい・・」「外見は6つしか歳が離れていないものね。姉と妹の感覚かしら。」「それともまた違う
何かが・・ところで彼女、超能力は・・」「驚異的な学習能力、環境順応の早さは顕著ね。あとAIをもしのぐ
情報処理・分析力かな。もっともそういうのを超能力と定義するかどうかだけど。」「あるいはまだ<覚醒>して
いないのかもしれません。僕の仲間のオリヴィエが<覚醒>したのは13の時だったそうです。」「そっか・・
ルリはこれからサイキッカーになるかもしれないのね。」「できればならない事を祈りたい・・そのほうがいいです。」
「・・その気持ち分かるわ。私も<力>を持つ者だから・・<力>を持つ負担はその利点より遥かに大きいしね。」
「それでも僕は第6小隊に入って良かったと思います。理解し合える仲間ができましたから。」「そう・・お父様も
喜んでいるでしょうね。」「そうでもありません、3日と開けずにケータイに伝言入れてきます。僕が手元を離れた
事にまだ未練があるようですね・・」「あの方がねえ・・でもそこが好きなんでしょ?」「・・ええ。」にこっ。

2日後の午後、サンクトペテルブルク。「う~さみ!さすがロシアだ。」「今日はまだ暖かい方です。真冬なら
バナナを一晩外に置けば釘が打てます。」「しっかしあんたの部下はどこにいんだよ?先に入ってんだろ?」
「探すにしても、誰かさんがワーゲンをスクラップにしましたから。」「ひかりんとやーみんは目立つので
市街に置いてきましたしね。」「んで、なんで今回はルリまでいっしょなんだ?」「ママの指示です。私はバック
アップとレニさんの用心棒を兼ねてます。」(ちっ!さすがお蝶、この道中にモノにしようとする遠大なプランを
見抜かれてたか!)「そういうことですね。」「・・えっ?」「遠大なプランが成功しなくて残念ですね。」
「・・しまった!サイコメトラーだったんだ!」「リオンの考えそうなことです。そんなの超能力使わなくても
私でも読めます。リオンすぐ顔に出ますから。」「それなら・・これはどーだ!あーしてこーして・・(レニに
とってもエッチなことするイメージ)」・・カーッ!「やめてください!(真っ赤)」ドキュンドキュン!
「おあたたたっ!」「なにやってんですか・・(リオン。)」(ん?)こしょこしょ・・(どんなもーそーしたのか
あとで後学のために教えてください。)(・・ふふっ、いーよ。)「そこの二人・・みんな「見えて」ますよ。」

「おお!そこにいるのはレニではないか!シャッセールの2人も一緒か。」ゴオッ!ザシャアッ!『えっ?!』
「ワシがドクトル・ジャボチンスキーである!」ドドォォーン!「よっ、<激動の>オッサン、元気そうだね。
確かルリとは初対面だったね。こっちがルリだよ。」「初めまして、ルリ・ノワールです」ぺこり。「うむ、礼儀
正しくてよろしい。さすがお蝶の娘じゃな。・・ときにお蝶は?」「ママは本部でお留守番です。ポルコの修理が
終わっていませんので。」「そうか。ではホテルまで案内しよう!ワム達も待っておるぞ。」「部屋はファースト
クラス?」「秘密部隊は原則として全世界で最高の待遇を受けられるフリーパスを持っておる。が、実際はあまり
目立たぬようにしておる。エコノミーだ。」「ちぇ~っ。」「その代わりと言ってはなんだが、夕食は最高級の
ボルシチを用意した。ワシのおごりだ!」「やりぃ!」「よかった。リオンけっこー味にはうるさいですから。」

ホテルの一室。ガチャ。『隊長、お待ちしておりました!』ザッ!「みんなご苦労だった。」「・・この人達が
レニさんの部下ですか?」むきむきっ!「へぇ~、マッチョマントリオか・・とてもサイキッカーには見えないね。」
「右からカーツ、エシディ、ワム。いずれも屈強のサイキッカーだ。」「本当はもう1人隊員がいるのですが、
<表>のスケジュールが空きませんで。」「サイキッカーとはいえ、白兵戦となればそのような力を使っておる
余裕がなくなることもしばしば。ゆえに我らは肉弾戦もできるよう鍛えております。」「どちらかというと、
そっちの方が好きですが。」「いい心がけだね~。この筋肉の付きかたは実戦派だね・・あたしゃ強そうなヤツとは
拳で語る主義でね。」ぽきぽき。「ほう、気が合うな・・我らも獅子の女王の実力、楽しみにしておりました。」
「食事前の運動にはもってこいね、屋上へ出な!」『おお!』ドカドカドカ・・「でと、部屋割りだけど。」
「レニさんは一人部屋ですか?」「いや、ルリちゃんと相部屋だ。」「え・・」かーっ。「僕の用心棒でしょ?」

「では本題に入ろう。連中の今度の狙いはワシの<娘>だ。」「開発中のビークルロボ、シルヴィーマリオン・・」
「確かシルヴィーにはハイパーツールへの変形機能が。」「うむ!アメリカGGGでの事件が大ヒントになった。
ゴルディオンハンマーが重力衝撃波を<面>で当てるなら、ウチの娘のは<点>。その貫通力の前にはどんな
バリアも紙同然!」「今度はその技術を奪おうと・・」「超AIの教育は8割がた終了した。後はビークルの
耐久試験が済めばAIを搭載できるのだが。」「その前に狙ってきますね。」「逆にヤツらのロシア支部の場所を
特定し、壊滅する千載一遇の機会でもある! それはお前さん達にかかっておる。」『りょーかい・・え?』
「(やはり<母娘>‥パターンがどことなく似ているな)」「・・妙に気が合いますね。」ぽっ・・「そうだね。」

向かいのビルの屋上。「ノコノコと殺されに来おって・・」「レニ・シュトロハイムとルリ・ノワールか。
裏切り者<親子>を一気に片付けるチャンスだな。」「ちょうど牝獅子と三人衆は見えん。行くぞ!」『おおっ!』

ホテル近くの広場。どかーん!ぼかああーん!・・さながら市街戦でもやっているようである。(^^;;
『はあはあはあ・・』「な、なかなかやるな・・」「リオン・レーヌの名は伊達ではない・・」「3人掛かりで
やっと互角とは・・」「いや~、強いの相手はキモチいいね~。」シュゥゥ~・・(放熱中)「生身の人間であたしと
まともに闘えるのは、世界十大頭脳とGGG諜報部の志保くらいだと思ってたけど。」「どうやら長い付き合いに
なりそうだ。」「フッ・・後悔するよ。」ドコォォーン!『何っ!?』「ホテルの方角からだ!」「不覚!隙を突かれた!」
「レニと<激動の>オッサンがいるから大丈夫だろうけど‥戻るよ!」『うむ!』シャシャッ!

「他愛ないですね。」ぱんぱん。「ワシがドクトル・ジャボチンスキーである!リオン達の不在を狙ったのはいいが、
ワシらを甘くみたな。さあ残るはお前1人だ。」メキメキ。「い、いいのか?俺を殺ればアジトの場所は」
「心配無用である!」ゴキュッ!「たわばっ!」「頚骨粉砕。延髄・脳動脈ともに損傷・・脳死まであと3分です。」
「僕の<力>はこの為にある。」スッ・・キン・・キィン!・・「これが・・サイコメトリー・・」・・ドカドカ!
「ヤツらは!?」「遅かったな。ワシとレニで片付けたぞ。」「チッ!刀のサビにしてやろうと思ったのに!」
「部屋が血で汚れますからやめてください。」「・・アジトが分かった。中央シベリア・・ツングースカ!」
「場所が分かればこちらのもの!」「隠蔽される前に叩きましょう。」「敵は対空戦力もある。そちらのひかりんと
やーみんにも働いてもらう事になるが?」「分かってるって!それじゃいくさに備えてボルシチをたらふく
食べるぞ~っ!」『意義なーし!』「食い意地は超一級です、みなさん。」ぷ~ん・・「・・私も食べよう。」

同時刻・パリ。「どう?なんとかなりそう?」カタカタカタ・・「供給分のGストーンは既に使い切ってます。
ロボ形態の時と比べて出力低下は否めませんが、ジェット形態ならなんとかいけそうですね。」「でも助かったわ。
ちょうどあなたが出張で来てて。私達では変形プログラミングの詰めが埋まらないトコだったから。」
「まあGGGが<休業>状態ですから。君の顔も見たかったし。」「あら、顔だけなの?」「ひょほほほ。」ポリポリ。
【あの~。】「なぁに?」【プログラミングして下さるのは嬉しいのですが・・なんとかなりませんか、このすごい
<悪臭>・・(-_-;)】「そうかなぁ?一応シャワー浴びましたが・・3日前に。」「ま、リオンにバコバコ蹴られる
よりは遥かにマシでしょ?もう少しの辛抱だから。なんなら香水かけるけど?」【そーいう問題ですか・・】

その夜。レニとルリの部屋。シャアアア・・「・・」どきどき。『ルリちゃん、いっしょにどう?』「えっ?!」
かあっ!ガチャ。「あ!」ばっ!・・そ~っ。「・・あれ?」ふっくら。「え・・ええっ?!(混乱してる)」
「言わなかったっけ?僕は女だよ。」「・・(下を見る)・・ホントだ。」ふ~っ・・「・・安心したやら残念やら。」
「え?」「い、いえ!・・ではご一緒に。」シャァァァ・・「・・胸、ないんですね。」「もう少ししたら少しは
見られるようになるって、ニルヴァーナさんが言ってたな。」「・・私もニルヴァーナさんみたく大きくなるかな?」
「なるって。なんでも好きな男の人ができると、大きくなりやすいそうだよ。」「・・そのつもりでした。」ぶくぶく。

そのころリオンは・・『♪六Oおろし~に~!』・・下のバーで三人組・ドクトル・および地元のみなさんと
「六Oおろし」をカラオケで歌っていた・・(^^;; 阪Oファンだったのかお前ら。『かっとばせ~!』

ツングースカ。ブロロロロ・・「見た所、建築物は何もないけど・・ホントにあそこか?」「正確にはあそこの
地下です。サイコメトリーで見えたビジョンどおり・・しかし、何故あなたが同乗しているんですか?
ビークルロボがあるでしょう。」「仕方ないだろ!作戦立てたのルリなんだから。ま、一度キューベルワーゲンに
乗ってみたかったからいーか。これも親父さんのコレクション?」「そうです。かなりいじってますけど。」
「・・あんたんトコ、いい関係なんだろうな~。血は繋がってないけど・・いや、繋がってないから理想的な
父娘でいられるのかも・・」「血縁同士で骨肉の争いが多いのは歴史が物語っています。だからといって、
<血脈>そのものを否定する気はありません。僕を生んでくれた本当の両親の存在があるからこそ、今の僕が
いるのですから・・」「男と女がいなけりゃ子供はできない。その<事実>がどうもね・・」「複雑ですね・・」
「・・どうやらお出ましだよ。」『マントヒヒ~!』シャシャッ!「マントヒヒタイプか・・だいぶネタが切れて
きましたね。」「ちょっと数が多いね・・おっ?」ごそごそ・・ちゃき。「へぇ~、MG42か。これ借りるよ!」
ドガガガガガ!『マントヒヒ~!』ばたばたっ!「やっぱ世界最高のマシンガンだね!射ちやすいこと!」
「初めてにしては上手いですね。」「最近Gキャリバーばっかだったからね~。この音と反動、懐かしいや。」
「新手です!」『マント~!』サッ。「これでもくらえっ!」ドン!ドン!『ギャア!』「(デザートイーグルを
片手撃ちとは。さすがサイボーグ。)」「だいぶ片付いたね・・アレ使ってみるか。」びらっ。ズラアッ!
「なっ!なんですかそのバケモノは!?」「お蝶が作ってくれたあたし専用銃、キングギドラ。」ガチャン!
すっ。ヂャキッ!「それは対戦車ライフル弾!」「50口径・単発三連銃身。炸薬弾頭だから一発で戦車も
スクラップにできるよ。もちろんスムーズ・ボア!」ガチャン!「それも片手射ち?!」「せーの!」ドオンッ!
「うわっ!なんて発射音!」ズドオオオーン!『ヒヒィィ~ッ!』パラパラ・・「一発で地面にクレーターが!」
ドオンッ!ドオンッ!ドカアアアーン!ズボオオオーン!「ほいっと。」ガチャッ!ガラガラガラン!チャキチャキ、
ジャコン!「とどめ!同時斉射!」ドゴオオオーン!「うわっ!」キィィィ~ン!「鼓膜が破れちゃいます!」
ドグワアアーン!『ヒヒィィィ~ッ!』パラパラ・・「マントヒヒのミンチ、いっちょうあがり!」ドクン!
「・・ぐっ!」「どうしました?!」「・・なんでもない。(なに?いまの感触・・)」「秘密入り口です!」

別地点。「隊長達が動いたな。」「では我々も。」「待て・・どうやら探す手間が省けたようだ。」『ホッキョク~!』
ドドッ!ドドッ!「北極グマタイプ3体か。どうする?」「ここは1対1でいこう。」「うむ。散!」バッ!
「輝彩刀!」キラッ、スパーンッ!「くらってくたばれファイヤーウイップ!」シュバババッ!ビシッ!
ボォォォォーンッ!「むん!真空嵐!」すっ。ドン!ズゴゴゴゴッ!ブシャアアッ!『クマァァァァーッ!』
「やるな、ワム。」「エシディ殿もさすがです。」「では前進するぞ、二人とも。」『おう!』ダーン!

さらに別地点。「A班B班、戦闘状態に入りました。」「お前さんの作戦通りに事が運んどるな。」「私だけの考えでは
ありません。昨日レニさんと一緒に考えたんです。」「なかなか気が合うではないか。」「同じ参謀ですから。」
「(本当はそれだけではないのだが・・)」ドカーン!「撒き餌にかかったようだな。」「リモコン自走地雷
『ゴリアテ』現代テクノロジー版。ミニ四駆ですから荒れ地でも高速移動ができます。ちなみに自動追尾式。
搭載したCDDで敵を認識、選択突撃します。」「シュトロハイムめ、コッたおもちゃを作るわい。・・むっ?」
「くえーっ!ならば空から・・ぐえっ!」ちゅどどーん!「私達を忘れないでちょーだいね!」「このまま出番
なしかと思いましたけど、どうやら見せ場はありそうですね。」「ひかりん、やーみん、思考がリオンに似てきて
います。」『う"っ・・(^_^;)』ゴォーッ!「あっ、またコンドル獣人!?」「いや、あれはハゲタカです。しかも
今度は複数います。」「ひかりん!」「うん、おねえ!」『シンメトリカルドッキング!!』ガシーン!「天竜神!」
ゴォォーッ!「くらえ!メーサー砲・ダークミサイル一斉射!」シュビビビビッ!シュドドドドッ!『グエーッ!』
ズドドドドーン!「一匹もらした!」「もらったコンドル!」「だめです。ホーミングミサイル銃。」ちゃきっ、
シュドッ!「クエッ?回避!」バサアッ!キュルルル・・「追っかけてくるコンドル?!」ドカアアアーン!
プスプス・・「ルリちゃんあんなものを?」「ほう、おもしろい銃だ。」「無反動なので私でも使えます。」ちゅっ。

地下基地内。「ごめんください!」バキィィーン!ドドーン!「トカレフコピーの製造工場ですね。・・ん?」
パラッ。「これは・・長距離ミサイルの設計図!」「えーなになに、○ポOン1号・・」「そのネタはヤバいです。」
ザッ。「そこまでだ。」「コッテコテのお約束だね~。」「右に同じ。次は自己紹介かな?」「私はバイオネット・
ロシア支部長」「スキあり!」ドオンッ!ギュン、ドカアアアーン!「ちっ、個人用ディストーションシステムか。」
「話は最後まで聞け!イワノビッチだ!」「ちゃんと自己紹介してるじゃないか。」「悪役ですから。」
「黙らんかっ! 散々手下どもをミンチにしおって・・ここが貴様らの」「Gキャリバー!」ビュン!「おっと!」
スカッ!「話しとる最中に斬りかかるな!」「ちっ、結構すばやいな。」「ここが貴様らの墓場になるのだ!今頃・・」
「今頃なんだ?」「なっ?!」ザザザン!「第六部隊はここだ。」「見掛けに比べて手応えのない相手だったぞ。」
「むんっ!」ザシャアッ!「ワシがドクトル・ジャポチンスキーである!」ドドドーン!「はっきり言って、
指揮官の器ではありませんね。」「・・そうかな?」パチン!・・シャカ・・シャカ・・「何この音?」「あれだ!」
シャカシャカシャカ・・「アリ獣人!?」「100匹以上いるぞ!」「ザコどもが!輝彩長刀!」ギューン!「そらあっ!」
ビュン!ズババババーン!「怪炎王!」シュババババッ!ボオオオーン!「真空大嵐!」ズゴゴゴゴッ!
「くっ!自分たちのサイキックだけではおいつかない!」「しかも数が減っていない・・いや、逆に増えている!」
「女王蟻プラントがある限りいくらでも作れる。1体では文字通り雑魚だが、100匹、200匹相手ではいかな
サイキッカーでもきつかろう。」「あたしを忘れるんじゃないよ!」チャキ!「僕の存在もな。リオン、女王蟻は
ここから3つ先の部屋だ。」「フン、裏切り者と欠陥品の分際で我らに盾突く気か!?」ドクン!「裏切り者か・・
僕には誉め言葉だな。・・ん?」・・ドクン!「・・あんだって?」「何度でも言ってやる!ヒヒジジイに入れ揚げた
あげく裏切ったバカ女から生まれた出来損ないが!そんなお前を守って死んだ母親も、Gストーン使って助けた
父親もとんだ大バカ者だ!ハハハハハハ!!」ドクンッ!「・・うおおおおおーっ!」ダーン!「なにっ?!
ディストーション!」キン!「うらあっ!」ガシィッ!バシィィーン!「ぐはあっ!・・バカな、効かない!」
「うおおおおおーっ!」メキメキメキ・・「うごおおおおーっ!」カッ!ジュウウウウーッ!「うがあああーっ!」
「炎上?!」「すさまじい熱量で掌が灼熱・・いえ、爆熱してるんです。推定700度。」ドロドロドロッ!
「ぶぎゃああああーっ!」「・・あまりの高熱に肉も骨もただれて融けていってる・・」「うぷ・・(吐き気)」
「これは・・自分の発熱能力よりすさまじいであります。」「うらああああーっ!」グシャアッ!『おおっ!』
「あ・・頭を握りつぶした!」「うりゃあっ!」ブン!グシャアッ!『うわっ!』「ひしゃげた!」「なんという力!」

シャッセール。「!?」ピン!「どうしました?」「・・私の<力>が警鐘を鳴らしている・・リオンが危ない!」
「お蝶さん、どういう事ですか?」「分からない・・でも、リオンの命に関わる何かが・・プログラミング
終わったばかりだけど、いける?」「勿論です! システムチェーンジ!」ジャキーン!「僕も行きましょう。」
『ええっ?!』「飛行テストを見ないと。」ポリポリ。「と、いう訳だけど。」『・・了解。(TT)』バタンバタン。
「では、『ポルコ・ロッソ』発進!」ゴォォォーッ!「シベリア行く前に、チェコのプラハに寄って。」『プラハ?
とゆーことは・・まさか<あの方>を!』「・・これはおおごとですな。」ポリポリ。「そう・・今回は<あの方>の
力が必要な気がするの。最悪ケースの話だけど・・いえ、もう最悪になってるかも。」『分かりました。』キィィーン・・

「ハァァァ・・」「これは・・まさか?!」「カーツ、なにか心当たりが?」「・・いかん!全員待避!どこか
見えないところに隠れろ!」「どういうことです?!」「今のリオンには敵味方の区別がつきません!周りで
動くもの全てが破壊と殺戮の対象になります!」「・・総員待避!」『ははっ!』シャシャシャッ!「よいしょ。」
ひょい。「ドクトル?」「ルリくんはワシがつれていく。むん!」ダーン!・・スタッ。「さすが・・リオンは
どうなったんでしょうか?」「ワシの推理が正しければ・・いや、百聞は一見にしかず。まずは見よ。」
「アリ獣人の大群が・・」シャカシャカ・・「うらあああーっ!」カッ!『うわっ!』ドゴオオオオーン!

「なに?!」「あれは?!秘密基地が!」・・パッ、ドサドサッ!「みなさん?!」「ふぅ~、隊長のテレポートが
なかったら・・」「あぶないところでした・・だいじょうぶ、ルリくん?」「はい・・テレポートまで使えたん
ですね。」「かなり消耗するんで、めったには使えないけどね・・」ふらっ。「あっ!」がしっ。『隊長!』
「だいじょうぶ・・距離が短かったから。」「むう・・テレポートは莫大な精神力を必要とする。並みの
サイキッカーならば一度で寿命が縮まる荒業だ。」「それじゃ!」「いえ・・僕は普通じゃないから、これくらいで
あまり負担はかかりません。」「だが濫用は禁物だ。今回のような緊急状況以外には使わぬように。」「・・はい。」
「隊長はしばらくお休みを・・さて、リオンだが。」・・ドゴゴゴゴゴ!「・・出るぞ。」ゴバアアアアーッ!
ウオオオオーッ!「きゃあっ!」「あ・・あれが・・リオン?!」「やはり・・暴走したか。」「まるで悪魔だな・・」
ヴォォォォォォーッ!♪キィィィーン!『うおおおーっ!』『きゃあああっ!』「なにこの音波!AIに直接響いて
くる・・コントロールできない!」♪ギィィィィーン!バリバリバリ!「これは・・まさかサイコヴォイス!」
「むう!粒子構造を震わせて崩壊させる代物か!・・なにっ?!」ピキッ、ピキピキ・・バリィーン!「コートが!」
「リオンからのすさまじい放熱に耐久限度を越えおった!」「いけません・・リオンはあの冷却放熱コートがないと
排熱処理ができないんです。このままだと生身の部分が持ちません。」「その前にGSジェネレイターが臨界点を
超えて大爆発だ!」「なんとか・・なんとか暴走を止めないと・・」・・キィィーン!はっ。「あれは?!」
『みんな大丈夫?!・・って、とてもそんな状態じゃなさそうね。』「ママ!」キキキーッ!「遅くなってごめんね、
ルリ。」「いいえ・・そのジェット機はもしかしてポルコ?」『そうです、ルリルリ。』「私もおります。」ぽりぽり。
「・・GGGの猿頭寺諜報部長!」『なにっ!』「あ、あの猿頭寺どのか!」「世界十大頭脳も一目置く情報工学の
世界的権威!」「あの世界最強といわれたGGG諜報部の長!」「はじめまして~。そして・・」すっ・・
『あ・・ああっ!』「第二部隊長、芹香・アプロヴァールさんです。」「・・・・」ふかぶか。「全員、気をつけ!」
ザザッ!「国連事務総長御令嬢に、敬礼!」ザッ!「・・?」「あたしもいるわよ。」すっ。『・・ああっ!』
「やっほ!レニ、ひっさしぶり~!」「だ・・第一部隊長、綾香・アプロヴァールさま!最敬礼!」ザザッ!
「やめてよ。あたしたちはおばあさまじゃないんだから。」「で・・でもどうして?」「たまたまプラハに姉さんに
会いに立ち寄ってたら、お蝶が飛び込んでくるんですもの。おもしろそーだからついてきちゃった。でと・・」
ちらっ。ヴオオオオーッ!「うわ~・・リオン、マジに怪獣化しちゃったんだ。これはついてきて正解ね。」
「それでは芹香さま、綾香さま、よろしくお願いいたします。」こく。「ちょっと遊んでみましょーかね。」ザッ。

♪ギィィィィィィン!『まただ!』(あの能力・・やはり)『sld。』キン!つかつか・・「・・魔法シールド?」
「姉さんといっしょに戦うのはひさしぶりね~。」こく。「じゃ、あたしが動きを止めるから。はあっ!」ダーン!
ヴオオオオーッ!ブン!「おっそーい。」ひょい、すかっ!「せーの!獅王撃砕拳!」ドン!バゴオオオーン!
ヴガアアアーッ!ドドドーン!『おおっ!』「あ・・あれが「閃光の綾香」の獅王機甲拳!」「すさまじい!
5mに巨大化したリオンを200mはふっ飛ばすとは!」「さすがは最強といわれる第一部隊「機動武闘團」です。」
「むう・・マスターに師事した綾香どのと副長の葵どのは生身にして超竜神級のパワーを発すると聞くが。」
「事実です。おそらく女性では地球最強の二人でしょう。・・今は凱と命くんが修行してましたね。」ポリポリ。
グ・・グオオオーッ!「まだ元気みたいね。それじゃ!」ガシッ!「獅王旋風擲!それそれそれっ!」ブンブン!
『ジャイアントスイング?!』「・・これが現実の光景なんでしょうか。」「大地礼賛!」ブン!バドオオオーン!
グアアアアーッ!「す・・すごすぎる!」「横回転から切り返して地面に顔面から叩きつけるとは!」ゴゴゴゴ・・
「やっとおとなしくなったわね~。姉さん、お願い。」こく。『snty。』サァァァァ・・「これは・・「浄化」?」
「これでリオンを暴走させていた暗黒面は浄化されるわ・・一時的にね。」「一時的・・ですか。」「そう。いわば
リオンに架せられた十字架・・まあ、いつも発散させてる子だから、当分はだいじょうぶよ。」シュゥゥゥ・・
「・・もとのリオンに戻っていく。」「点検と冷却措置をしましょう。」ポリポリ。「お願いしますね。」

「やれやれ・・で、これからどうします?」「ビークルロボ達は、ロシア陸軍に頼んで運んでもらおう。さて、
リオンは・・」「くか~っ、くか~っ!」「・・このオンナは気持ちよさそうに無防備に寝ちゃってからに。」
「寝顔は<天使>ですね。」「いちおうサンクトペテルブルグに戻りましょう。ポルコ、お二人をプラハまで。」
「その必要はないわ。あたしたちもロシア観光を兼ねて同行するから。」こく。「ならばロシア空軍のカモフを
呼ぼう。お二人とお蝶と猿頭寺どのはポルコで先乗りしてもらい、リオンの受入れ体勢を。」「まかせて。」

ホテル・夜。「・・ルリは?」「さっき眠ったわ。」「ワム、人払いを。」「わかった。」バタン。「で・・リオンですね。」
「あなたには話してもいいわね。リオンがかつて、バイオネットにバイオ・サイボーグの実験台にされた事は
知ってるわね。」「・・ええ。」「2年半前、シャッセールがリヨン支部を急襲した時、そこは既に破壊されてた・・
獣人や<失敗作>の死骸が散らばり、爆風でできたクレーターの中心にいたのが、瀕死のリオン・・」
「まさか・・リオンが?しかしその時彼女は<廃棄>寸前だったのでは?」「獣人化は強大な力が手に入るけど、
地形・環境に左右されやすい。また、知能の低下も否めない。だからバイオネットは知能を失わず、あらゆる
局面に対応できるバイオ・サイボーグの開発に躍起になっているんだけど・・リオンの<暴走>はその実験による
副作用なのよ。」「なるほど・・<処分>されようとして、逆に<暴走>を招いた訳ですね。」「そう、私も今日まで
半信半疑だったけど・・」「細胞レベルでの<改造>なので、どうする事もできない・・まさに諸刃の剣ですね。」
「完全に機械の体にする事も可能だった。むしろそっちの方が生身を残すより遥かに簡単だわ。けど雷牙博士が
「可能な限り生身を残したい」と、頑なに拒んで・・自分の運命を切り開くのは、結局自分でしかない。
だから博士は、あえて困難な方を選んだ。リオンだけでなく自分にとっても・・」「僕もそう思います。」
「リオンは分かってるのかしらね、博士の気持ち・・」「彼女は分かってますよ。でなければあの時、敵の言葉に
あれほど過剰な反応はしなかったでしょう。マザコンの鎧がファザー・コンプレックスを巧妙に隠してたんです。」
「なるほどね・・」「・・決めました。オリヴィーを彼女に会わせようと思います。」「オリヴィー・・オリヴィエ・
ソレッタ。・・確か彼女も」「父親を恨んでいます。いえ、明確な<殺意>を持っている分、リオンより深刻です。
このままでは憎悪に支配され、取り返しのつかない事に・・しかし、同じように父親への憎悪を持ち、それを
乗り越えたリオンなら彼女を・・」「逆にオリヴィエを煽り立てる公算の方が高そうなんだけど。(-_-;)」「それも
否定しません。今は時期尚早ですが、いずれ・・」「ええ、<その時>は必ず協力するわ。リオンでね・・」

次の朝。「ふわあああ~っ、よく寝た・・あれ?」きょろきょろ。「・・ここどこだ?」「おっ!やっとおめざめ?」
「・・綾香!なんであんたがここに!」「あらま、ごあいさつね~。助けてあげたんだから礼の一つも言ってよ。」
「・・」すっ。「げっ!・・芹香さまも一緒かよ・・」「ふふっ、姉さんにだけは「さま」づけするのね。」
「ババアはともかく、「逆立ちしても勝てない」相手には敬意を払うタチでね。」「へぇ~、それじゃあたしは?」
「・・いつか必ず倒すよ。けどまあ、とりあえず今回は礼を言っとく。」「そこがリオンのいいとこなのよね。」
「リオン、おはよ。」「あいかわらずしぶといですね。」「お蝶、ルリ、状況説明しろや。」「かくかくしかじか。」
「で、基地ごと生き埋めになりそうになったところでおふた方を連れて参上ってわけ。」「オーバーヒートか・・
精神安定剤でも服用しようかね~。」「第6小隊の皆さんからの伝言です。「今回の協力、誠に感謝する。近い内に
またやろう」(ぼーよみ)以上です。」「・・あっ!しまった~!レニに一晩つきあってもらうの忘れてた!
それだけを楽しみにしてたのに~!」「あれ?・・あんたいつからショタコンからユリに鞍替えしたの?」
「何の話だよ、綾香!」「・・ああ。お蝶、ゆってないの?」「言うタイミングのがしちゃって~。」「・・おいおい、
話が見えねーぞ。」「・・・・」「・・え?レニさんは男の子じゃなくって・・おんなぁ?!」そ~っ・・「お蝶!」
ぎくっ!「・・おめえ、知ってて黙ってたな。」ぽきぽき。「・・ちょっと状況がおもしろかったもんで~♪」
「ちょーどいいや・・リハビリ開始!」ダッ!「きゃーっ!」ダダダダッ!「ホテルのろーかは走らないよーに。」
「あいかわらずニギヤカでいいわね、シャッセールは。」こく。「・・・・」「・・はい、みんな大好きです。」
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