「リオン、日本へ出張おねがい。」「いいけど・・なんでだ?」「ひかりん・やーみん・ポルコの改装よ。
GGGの「千手」でミラクルエンジンとXシステムを搭載するの。」「ふん、やっとお鉢が回ってきたわけかい。
ずいぶん待たされたもんだね。」「向こうも神種との戦闘で立て込んでたし、無料でパワーアップしてくれるん
だから文句いわないの。ルリもいるんだし。」「おお!そーだったそーだった。手紙でももってってやるか?」
「電子メールで毎日のようにやりとりしてるからいいわ・・あ、そうそう。」ごそごそ。「これお願い。」
「なんだ?・・ああ、服か~。」「シャンゼリゼでいいのあったから買っておいたの。」「なかなかいいね~。で、
フライトはいつだ?」「「汽神号」を手配したわ。あと1時間後よ。」「つくづく便利だね~。でもこないだみたく
留守中にオメガが襲ってきたらどうする?」「チャクラとマニプーラがいるから、なんとかなるわよ。」
プロジェクト17「狂 - berserker -」
Gアイランドシティー。ブロロロ・・『うわ~!ここがGGG都市要塞島なんだ!』『史上最大の人工島か・・
そしてこの水面下にGGG基地があるんですね。』「本来ならおめえらもここに来てたはずだったんだよな。」
『そうだね。でもリオンと一緒の今のほうであたしはよかったと思うな。』『ひかりんに賛成です。その分
スカイさんとクラウドさんががんばってますし。』「あたしもさ。表向き解体処分ということでこっそり
シャッセールに引き抜いて正解だったよ。」『リオン、ボクは?』「ポルコは単なるくされ縁だろ!」げしっ!
『あいた!ほんと、腐敗しきってるよね・・』「あんだと?」『なな、なんでもありませ~ん!(^^;;』
♪ピーポーピーポー!「おっ、ボルフォッグとポン吉だ。」『ようこそGアイランドへ。先導いたします。』
「たのむぜ。」ブロロロ・・「ポン吉、元気そうだね。」『そのポン吉はやめてくれないかリオン。ちゃんと
ジェームズと呼んでくれたまえ。』「おや?・・あんたいつからそんな口きけるようになったんだい?」
どきっ!『・・ポン吉でいいです。(TT)』『リオン、ボクが休んでる間にそうとう「調教」したんだね。』
「まあね~♪おかげであたし好みのいい車になったよ。」『・・できればメモリーから抹消したいのだが。』
「千手」。キューン、ガガガガ・・「よう来たな、リオン。」「よろしくな、主任。」「まかしとき。改造は
丸二日ほどかかるきに、どっかで油売っときや。ただしこの辺はカンベンや。ジャマどころかあちこち
壊されたらかなわん。」「相変わらずきっついな~、あんた。そこが好きなんだけど。」「・・アホちゃうか。」
「智子ちゃんは口調きつくても声が可愛いからね♪」かっ!(真っ赤)「アホンダラ!ヒトが気にしてることを
ズケズケと!いてまうど!」ブン!すこーん!「ひゃーっ!スパナ投げはカンベン!」ダダダダッ・・
「・・たく、あのアホが。」『主任、リオンと仲いいんですか?』「どこがやポルコ!」『ぜんぶ。』「・・(真っ赤)」
「さて、メインオーダールームにでも顔出すか・・おっと。」タタッ。「ちょっとあんた。」「はいぃぃ~?」
くるっ。「聞くけど、参謀部はどこ?」「ん~とぉ・・どこでしたっけぇぇ~?」「・・あれ?あんたもしかして
体操の星深雪?」「あれぇぇ~、お知り合いでしたかぁぁ~?」「知り合いってわけじゃないけど・・そっか、
最近スポーツ関係ニュースで聞かないと思ったら、GGGにいたんだ。オリンピック代表最有力候補の
あんたがなぜ?」「まあいろいろありましてぇぇぇ~。金メダルよりGストーンのほうが価値ありますから~。」
「そんなもんかねえ・・あ、そーだ。参謀部どこか思い出した?」「はいぃぃ~。そこですぅぅ~。」「えっ?」
『参謀部』「ありゃ・・目の前だった。どーもね。」「それでは~。」カツカツ・・「・・なんかどっと疲れた。」
ガチャ!「ルリ!・・あれ?」し~ん・・「誰もいねえ・・会議かな?」「・・おっ、リオンじゃねーか!」
「よおモヒカンゴリラ。」「ルリなら研修で留守だぞ。」「研修?どこで?」「ポンギの統幕本部だ。」「防衛庁か。」
「戦略演習をやってる。でもよ、幕僚連中のほうが逆に教えられてるとさ。」「あははっ、そうだろね~。ルリは
実戦で鍛えられてるから。で、まさか安ホテルに泊まらせてるんじゃないだろうね?」「帝国ホテルで不満か?」
「よし!さすが参謀、ちゃんとわかってるじゃない。」「当然。うちの姪も一緒だしな。」「あんたの姪?・・」
「あ、おめえいまコワい考えになったな。」「ぎくっ!」「まあ無理もねえ・・これがあかりだ。」さっ。
「どれ・・へぇ!カワイイじゃない。」「だろ~!もう目に入れても痛くねえ可愛い姪っこさ!」「ふふっ・・
あんたのそんな顔、はじめて見たよ。」「あ?・・わははははは!(照れ隠し)」「安心したよ。ルリがいじめられて
ねえか、お蝶が心配してたしね。」「なんの。オレがルリにいじめられてら。」「それにしちゃ顔が笑ってるよ。」
『ただいま。』ガチャ。「おっ?今日は帰宅日か?」「することなくなったんで帰ってきました・・あれ?」
「リオン?」「ルリ~!会いたかったよ~!」ぎゅっ!すりすり。「はあ・・(-_-;;」「はじめまして
リオン・レーヌさん。ルリちゃんの同僚の火麻あかりと申します。」ぺこっ。「正確には参謀部副部長です。」
「副部長?この若さで!」「あかりさんは戦略の天才です。私よりも多面的に事象を把握し、自由度の高い
フレキシブルな作戦を作ります。」「・・ルリがそこまで言うとはな。」「ルリちゃんの緻密なシミュレーション
プログラム技能があってこそです。私はそれを元に多次元展開するだけです。」「??・・参謀、わかる?」
「半分くらいはな。」「特にローレンツ変換からカタストロフ理論へのパラメータの鏡像反転第一次処理が
孫子の兵法の矛盾点を指摘し、逆に墨子のバランス理論が目的達成という戦略目標を設定する際に有用です。」
「さらにシュレディンガー三次方程式より得られる連続解からケオス理論へと展開し、それを逆手にとって
ラプラス変換することでケースバイケースの自由度を向上させる名案です。」「だーっ!共通言語で言え!」
「要するに最小損害で最大効果をあげるための作戦案を理想としてがんばってるわけだ。」「少しわかった・・」
「リオン!」「おっ、志保!」「こっちに来る情報は入ってたけど、やっぱいの一番に参謀部に寄ったわね。」
「んなの諜報部じゃなくても予想できらね。」「ちょうどいいや。志保、リオンとあかりたちを連れて
どっか遊びにいってこいや。」「えっ?でもおじさま、神種の作戦パターン解析結果の説明をしないと。」
「レポート出来てんだろ?俺がメインスタッフに説明しとく。」「でも・・」「さんぼー、データアドレスです。」
「さすがルリっ子、察しがいいな。」カタカタ・・「これか。あかり、ルリ、今日の業務はこれで終了だ。」
「・・ありがとう、おじさま。」「ふ~ん、やるじゃん参謀。」「うるせえ、志保。」「さて、あかりもルリも
シティーはまだよく知らないよね?あたしが案内したげるわ。」「志保、あんたは業務中じゃないのか?」
「諜報部は24時間営業中みたいなもんよ。どこで何やろうが、パフォーマンスをちゃんと出せば文句なし。」
「気楽なのか気が抜けねえのか、よくわかんねえ部署だな。」「あたしゃ気楽なほうに決まってるじゃん。」
GGG職員駐車場。「これがあたしの自家用車よ。」ちまっ。「うわ~、小さい車。」「まるでゴーカートですね。」
「ロータス・スーパー7か。ハデな車持ってんじゃない。」「さ、乗って。」「・・これ二人乗りなんだけど。」
「あかりがナビ、その上にルリちゃん乗っければ問題なし。」「あたしは?」「ロールバーにつかまれば?」
「よいしょ。・・低くて前が見えないよ~。」「あかりさん失礼します・・これでも低いな。」「慣れよ慣れ。
リオンは?」「たいがいオッケイ。」「ほんじゃいくよ!」ブロロロロッ!キキィィーッ!『うわわわわっ!』
大要塞エゼキエル。「SSSのみなさん、お待たせしました。これが武装巨獣が神魔器によって進化した姿、
魔神獣です。」ゴゴゴゴゴ・・『うわ~・・』「形がまったく変わっちゃってる・・」「・・まるで巨大な悪魔。」
「う~ん、以前のスリムさがカケラもないわね。耐久性は増したみたいだけど。」「まるヨさん、説明を。」
「へい。まずはギュゲス進化型・ガイロス。主力兵器はストリームブレス。チタン合金をもぶち抜く超水圧の
激流を吐く。」「ガイロス・・」「次はコットス進化型・ロダン。超音速の烈風・ハリケーンブレスは核旋風なみだ。」
「これがロダン・・」「最後にブリアレオス進化型・ザンボラー。数万度の高熱波・フレイムブレスで
セラミック装甲さえ灰にする。ゴジラの放射能火炎を連想してくれ。」「ザンボラー・・なかなかいいわね。」
「さらに巨大化した神魔器を武器として持つ。そちらの使い方はお前さんたちのほうがよく知ってるよな。」
「それでは出撃です。搭乗してください。」『了解!』ダダダッ!「まるヨさん、よろしく。」「がってんだ!
魔神獣射出準備!要員は「神行太保」パラメータ再チェック!転送目標・ハワイ真珠湾!」『点検!』
タタッ、スタッ。シャッ。♪ピッピッピッ。「システムは以前とまったく同じね。」「魔神獣起動準備。」
「プラグ接続確認。フルオロカーボン液注入開始。」ドロドロドロ・・「空気呼吸から液体呼吸への切り替えが
いっつもイヤなのよね。」「まるで入水自殺する気分だからね。」「・・液面上昇。」トプン。ガボボボ・・
「ゴホゴホゴホ!・・ふう、呼吸できるとわかってても気分わり~。」「この粘っこい呼吸がどうも・・」
「・・充填率100%。循環システムよし。」『みなさん、注意事項です。HUD右上のゲージに注目してください。』
「ゲージ?・・あ、これね。」「前はありませんでしたね。」『それは魔力ゲージです。現在は安定状態ですが、
戦闘経過につれてゲージが伸びます。もしレッドゾーンに入ったらただちに戦闘をやめてください。』
「・・どういうことですか?」『神魔器の発する魔力が制御不能になり、最悪はバーサークします。』
「バーサークって、暴走?」『はい。倒れるまで戦い続ける狂戦士・・そうなれば私でも止めるのは困難です。』
「フォルスト様でもですか・・気をつけます。」「この前みたいになっちゃうのか・・それはちょっとイヤね。」
『まずはガイロスだ。転送射出位置へ移動。』「了解・・ガントリー解除、前進・・」ズーン!ズーン!ガチャン!
「ES界面形成!射出!」ゴオオオーッ!ドドーン!「よーし!次はロダン!前進しろ!」『はい!』
真珠湾・米太平洋艦隊軍港。・・ドパーン!「なんだ!うわっ!」ザパアアアーン!ザザザザ・・ムクッ。
『オメガ巨人!』ドパーン!ドパーン!「三体も!」「敵襲だ!」♪ウウウウウ~ッ!「さてと、魔神獣の力、
さっそく試させてもらいましょうか!フレイムブレス!」カッ!ゴオオオーッ!『ぎゃっ!』ボボーン!
「ひゃ~!人間なんか一瞬で灰になっちゃう!」「では僕も。ハリケーンブレス!」ヒュゥゥ・・ゴオオオーッ!
『うわああああーっ!』バリバリバリ!ズガガガガーッ!「コンクリートが紙のように裂けるの?!」
「・・ストリームブレス。」カッ!ドブオオオオーッ!ボゴゴゴゴーン!「すごい・・まるで大津波。」
大要塞エゼキエル・司令室。「これが魔神獣の力なのね・・」「以前の魔装鎧の応用です。もちろんあちらも
使用は可能です。」「津波・暴風・噴火。大自然の三大災害を武器とするとは古代魔道技術の粋ですな。」
「・・だがひとつ問題がある。」「そうね・・あれほどの力、あの三人で制御しきれるかどうか。」「そのための
魔力ゲージです。あの表示を忘れなければ制御は可能です。」「フォルスト様、失礼を承知で言わせてもらうわ。
あなたは実戦に関してはシロウトですね。」ぎょっ!『ユキノ?!』すっ。「・・ドクター?」「言わせよう。」
「ユキノさん、私はなにか間違ってましたか?」「戦闘というものは始めるより終わらせるほうが難しい。
ゲージが危険を示したからといって簡単に止められるものではありません。たしかに太平洋艦隊ごときなら
それも可能でしょう。でも自分に匹敵する強い相手と対峙すれば、イヤでも止められないケースがありえます。
そして魔神獣を対象として出撃してくる可能性が高いのはGエンジェルズ・・まちがいなく彼女らが来る。
わたしは断言しましょう・・魔神獣は暴走するわ。Gエンジェルズとの戦いで。」「さすがに見事な慧眼です。」
「とぼけないでください。フォルスト様とあろう方がその程度の理屈がわからないはずはないでしょ。いえ、
あえてそれと知って出撃させた・・暴走は計算のうちですね。」「いかにも。」「なるほど、読めた。「闇」どの、
魔神獣は一度暴走させないと安定しない、そういうことですな。」「正解です。暴走することで余剰魔力を消費し、
安定状態を生み出すのが完全制御の一番の早道です。」「・・気にいらん。それによって生じる人的被害は
相当のものになる。」「軍隊を相手にしてるだけならいいんだけどね。」「ハワイ島沈めちゃうかもね~。」
Gアイランド、無国籍料理「サイレンス」。♪カラーン。「ちぃーす。」「あっ、リオンおばさま。」「よっ、ひばり。」
「・・志保せんぱいも。」「あれ?シャッセールのルリちゃんがなぜGGGの制服着てるんでございますの?」
「それと・・あれは誰や?見かけん顔やな~。」「おっ、最近よう日本へ来るんやな。」「別にコマンダーの顔が
見たくて来てるわけじゃねえけどよ。常連候補連れてきたよ。」「はじめまして、火麻あかりです。」「ルリです。」
「火麻・・まさかゲキの娘?!」「姪っこよ。」「あ~ビックリしたで。ゲキにこんなめんこい娘が出来るとは
思えんきに。」「マスター、参謀と知り合い?」「フランス外人部隊時代の相棒や。シティに店持てたんも
ゲキの口利きのおかげや。注文どぞ。」「・・すごい厚さのメニューですね。」「これみんなできるんだ~。」
「あんまり知らない料理とかあるでしょ。ほとんどマスターの創作料理なのよ。」「志保のおすすめは?」
「そうね~、あたしゃ洋風もんじゃ焼きかな?」「・・アイスクリームの唐揚げとダージリンください。」
「じゃあダッチコーヒーで。」「まいど。」「リオンさま、ルリちゃんがどうしてGGGの制服着てるんですの?」
「あ、知らなかったか?半月前にFAで移籍したのさ。」「宣言したおぼえはありません。単なる移籍です。」
「移籍って、どこに?」「新設された参謀部よ。あかりが副部長なの。」「あかり・・ああっ!思い出しました
ですわ!半年前にペンタゴン戦略AIを負かした天才女子高生軍師!人呼んで「知多星のあかり」!」
『あっ!』「ボクも知ってる!EQ600。諸葛孔明の生まれ変わりとさえ称されたスーパー女子高生!」
「・・鳳忍群情報では、各国軍事筋が卒業を待ち望んでたそうですが、現役中にGGGですか・・」
「うちの艦攻部長は反則技が得意でさ、卒業証明書まで手配する手際のよさ。契約書サインして一週間でもう
GGGで研修受けてたわ。」「ほんと、あれよあれよという間にGGG隊員だもの。もっとも艦攻部長さんや志保が
いろいろきめ細かく手配してくれたおかげだけどね。」「あたしゃ何もしてないわ。やったのは全部ユリカさん。
あの人あたしよりメチャクチャな性格だけど、仕事の早さはAIを超えてるわ。」「へぇ~、志保にそこまで
言わせるほどのモンか、そのユリカっつー部長は。」「まあリオンとは相性悪い性格だから紹介はしないわ。
ユリカさんはそんなこと気にしないけど、リオンがぜったいキレるからね~。」「・・どーゆーヤツだ?」
『臨時ニュースです。ハワイ島真珠湾の米太平洋艦隊基地にオメガの巨人兵器が出現しました。』『なにっ!』
『巨人兵器はいままで各地で目撃されたものと著しく形態が異なりますが、三体であること、またそれぞれの
体色や共通の特徴からオメガ所属であると専門家筋の意見は一致してます。これが現場の映像です。』ぱっ。
「・・あの武器は!」「神魔器じゃない!」「・・どうやら神魔器の力で進化したもののようです。」
「ふ~む、ノルマンディーで目撃された魔装鎧とも共通するフォルムがありますですわ。」「おいサイバーソウル!
まだ来ねえのか!」『ただいま!』ズボッ!「うわっ!人がブラウン管から飛び出てきた!」「あかりさんは
初めてでしたね・・彼女が研修であった国連秘密部隊・第九部隊「サイバーソウル」のナミさんです。」
「ああ・・電脳部隊の。心臓止まるかと思ったよ~。」どきどき。「はい、はじめはみんなそうでした。」
「第八部隊に出動要請です。」「今回も三体だけですか?」「いえ、新型の性能が未知数ですので全員出動で。」
「ナミ、あたしは?」「ビークルロボが改装中ですから要請しないつもりですが。」「あ・・そうだったか。」
「おばさま、ボクたちに任せて。」「そうですわ。総がかりでちょいちょいとやっつけてきますわ。」
「・・三対三は難しいけど、五対三ならなんとかなります。」「帰りは「朧車」よこしてもらおうぜ。」
「あ、そらええな~。いっぺん乗ってみたかったんや。」「わかりました。手配しておきます。」ズズッ・・
「では、いってきます。」「ひばり・・くれぐれも油断するなよ。生身で綾香たちを苦しめたほどの三人。
それを忘れんなよ。」「うん、わかった。みんな、変身して出動だよ!」『おおっ!』ダダダダッ!
カタカタカタ・・「ルリ、なにしてんだ?」「Gエンジェルズの戦力と、ノルマンディーの戦闘記録から類推
される敵戦力比較シミュレーションです。」「GGG特製ポータブル端末ね。メインコンピュータと衛星リンクして
どんな膨大なデータや高度なプログラムでも高速処理が可能なのよ。諜報部も愛用してるスグレモノよ。」
「あかりさん、二次評価お願いします。」「わかった。」カタカタ・・「うわ~、複雑怪奇な計算式がビッシリ。」
「志保、なにやってるかわかるか?」「シミュレーションゲームをビジュアルでなく数式でやってるカンジね。
まあゲームプログラムほど安易なものじゃないけどね。」カタカタカタ・・タン!『あっ!』「どした?」
「・・Gエンジェルズの勝利確率です。」「どれ?」【 0.000% 】「・・なんだと!」「これってマグレでも
勝てないってことじゃない!」「はい。推定される敵戦力があまりにも高いせいです。」「なんちゅうことや・・」
「志保、GGGへ戻るぞ。」「そうね。あそこなら情報も連絡もつけやすいわ。」「私たちも行きます。」「同じく。」
「おめえらはいいよ。帰りな。」「そうはいきません。勝つ戦略を作るのが私たちの仕事です。」「敵が強いから
勝てませんでは私たちの存在価値はありません。どうやれば勝てるか、それを考えるのが私たち参謀部です。」
「・・わかった。ならあたし・志保をメインに据え、GGGの戦力をあてにしないセンで考えてくれ。」
「リオンのいうとおり、GGGはオメガ相手では動けないわ。あかり、急いで秘密部隊戦力ベースで作戦方針を
作って。その方針を基に「アバドン」へ出動を要請するわ。」「できるだけ早く。」ぴっ、サラサラ・・バリッ。
「ルリちゃん、これ推理AI「シャーロック」のフルアクセスコード。必要なら好きなだけ使って。」「はい。」
「ほんじゃ戻るぜ!コマンダー、またな!」ダダダダッ!「娘たちを頼むで!」「ぜったい生きて戻すから!」
真珠湾。「サード、航空部隊!」キィィーン!シュドドドッ!「ミサイル?なめんじゃないわよ。カルネアデス!」
シュバババッ!ズガガガーン!「高度6000フィート、距離8000m。」「じゅうぶん届くわ!いけっ!」ビュルルッ!
シュルルル・・パパパパッ!「ペイトリオットより精確でしょ?あははははっ!」「・・湾外に潜水艦感知。
距離1万・深度50・・音紋よりロサンゼルス級と推定。」シュボッ!「トマホーク射出確認。セカン、お願い。」
「ハリケーンブレス!」ゴオオオーッ!バキバキバキッ!「撃墜したよ!」「反撃・・ロンギヌス。」シャッ!
ヒュゥゥゥ・・ザパーン!・・ドグォォーン・・「撃沈・・戻って。」ザパッ!ヒュゥゥゥ・・パシッ。
「水平線に艦影確認。どうやら空母アイゼンハワーだね。」「う~ん、ちょっと遠いかな?」「ロンギヌスでも・・」
「僕がやる。」ジャキッ!「照準よし。ダモクレスカノン、発射!」ビィィィ・・ズドオオオオーン!
「命中まであと3、2・・」・・パッ!「お~、セカンお見事。」「これで太平洋の米海軍戦力は壊滅状態・・
増強するにしてもパナマが使えないのでマゼラン海峡まわり。」「造船拠点を西海岸に作ってなかったのは失策ね。
実質上、米海軍力は太平洋から消えたわ。」「これでアジアへの圧力は弱まり、代りにASEANが力を増大させる。
機界生命体への脅威から台中と半島もオリエンタル・デタントをいっそう進行させるだろうね。」「そーいやさ、
なんで北はターゲットにしないのかしら?」「・・無意味だから。力では何も得られないのをアジアはわかってる。」
「西欧式「力の論理」では憎しみと破壊の繰り返しだよ。「西欧に学ベ」が現在のアジアにしてしまった・・
いまこそアジアを見直すときだね。」「GGGが日本に創られたのは、EI-01が落ちただけの理由じゃないかもね・・」
「・・来た。」「Gエンジェルズ?」「やっぱ骨のある相手じゃないとね。」・・ゴオオオーッ!ドドーン!
ググッ!「・・五体。」「総力で来たね。」「魔神獣の実力をそれなりに評価はしてるってことね。」ザン!
『オメガ巨人!これ以上の破壊は許さない!』「・・あれ?」「どこかで聞いたような声・・」「う~ん・・
どこで聞いたっけ?」「・・ちょっと話してみようか。」♪ピッ。「Gエンジェルズ。どこかで会ったかしら?」
『えっ?・・もしかして巨人のパイロット?』『あれれ?どこかで聞いたような声でございますですわ。』
『あっ!』「その独特な喋り方は・・まさか!」「あんたたち・・Gアイランドの?」『なんで知ってんや?』
「関西弁・・間違いない。」『待って。・・私、おぼえてる。世界十大頭脳会議の日に「サイレンス」に来た
三人の中学生。』『・・ああっ!』「やっぱり!あのときの五人!」『あんたらオメガだったのか・・』
「・・サード、退きましょう。」「ファーストに賛成。とても戦えないよ・・」「・・そうね。あなたたちと
知った以上、もう戦う気は・・」ギーン!「なに?」「これは・・魔力ゲージがいつの間にかレッドゾーンに!」
「しまった、忘れてた!」『?・・どうしたの?』・・ググッ!「・・勝手に動く?!」『様子が変や!』
「・・いけない!みんな逃げて!」『どうしちまったんだ?』「この!止まれ止まれ!」グワッ!『はっ!・・
みんな回避!』ゴオッ!『おっと!』ドドオオーン!「セカンどうして?!」「僕じゃない!ロダンが勝手に!」
「・・ガイロスも操縦不能。」「これが暴走・・脱出!」グッ!・・「脱出装置まで?!」ダッ!「あっ、こら!
ザンボラー止まれ!」シュバババッ!『うわっ!』ズババババーン!『戦うつもりですの!』「ちがう!魔神獣が
勝手に暴走してるの!」『暴走?』「・・かまわないから私たちを倒して。」「そうでないと魔神獣は止められない!」
『で・・でも!』「バカ!倒さなきゃあなたたちがやられるのよ!」『くっ!・・やるしかねえようだな!』
『しょうがない・・一つだけ教えて。コクピットの位置はどこ?』「脊髄部に入ってる金属チューブです!」
『わかった!みんな、そこだけは直撃避けて倒すよ!戦闘開始!』『おおっ!』ダダッ!『獅王閃光拳!』
ドン!バシィィーン!「くっ!・・あれ?」『・・効いてない?!』グワッ!ドゴオオーン!『ぐはあっ!』
ゴオオッ!ズガガガーッ!『ガイアー!』『くっ・・なんて装甲!』『それにガイアーを一撃でふっ飛ばす十字架・・
おもしれえ!』ダッ!『ならフトコロに飛び込めばいいこと!』カッ!「・・ハリケーンブレス?!いけない!」
ゴオオオオーッ!『なにいっ!』ググッ・・ブオオオオーッ!『うわあああーっ!』『ダイナストが空中に?!』
グッ。「・・ロンギヌス?!ガイロス止まって!」ブン!・・ドズウッ!『ぐぼあっ!』『ああっ!槍が!』
ヒュゥゥゥ・・ドドドーン!・・「・・なんてこと。」『このお!』ダッ!ターン!『ぶった斬ってやりますわ!
金砂地・銀砂地!』ゴオッ!カキィィーン!『くっ!ダモクレスで受けられた!』ブン!ドゴオッ!『きゃっ!』
「止まれロダン!止まってくれ!」ググッ・・ブン!ドゴアッ!『が・・』・・パタッ。『ティーガー!てめえ!』
チャッ、ズガガガガッ!シュバババッ、ギリギリッ!ピタッ・・『カルネアデスの蔦が回転砲身にからみよった!』
「ザンボラー!お願いだから止まって!」『ならミサイルや!』シュパパパッ、ギリギリッ!『しもた、ハッチが!』
ギュガガガガッ!バキバキバキッ!『ぐわあああーっ!』「ああ・・そんな!」『ゼノギアスの装甲が・・影舞。』
シャン。フッ・・「・・消えた?」「アジールの隠形術・・」「これなら魔神獣でも・・」・・パッ、バサアッ!
『・・もらう。』ゴオッ!カキーン!「うしろ?」『・・まさか!』ギギギギ・・「ガイロス・・受けてしまった。」
ガッ!ブシャアアアーッ!『くっ!』バキバキバキッ!「アジールの装甲が!」「激流に砕かれる!」ビュッ!
ドスウッ!『!・・』「ああ・・」『・・』ズズゥゥ・・ン・・『アジール・・まだボクが・・いる!』ググッ・・
『はあああーっ!』ダン!「ガイアー、いけない!」「三対一じゃ!」「勝ち目ないわ!」カッ!ブシャアアーッ!
ビュオオオーッ!ゴオオオーッ!『うわあああーっ!』ズダダダーン!「三体の同時攻撃!」「これじゃあ!」
『ま・・まだだ!』ギリッ・・ザン!ギュルルルッ、ビシビシイッ!『くっ!』ビュッ!ドズウッ!『ぐふっ!』
ググッ・・「やめろおおおーっ!」ブン!ドゴオオオーン!『・・・・』ピクピク・・ガクッ・・「ああ・・」
「Gエンジェルズが・・全滅・・うわああああーっ!」「そんな・・いやああああーっ!」「・・ひどすぎる・・」
大要塞エゼキエル。『・・・・』「・・最悪だ。」「これほどとは。」ブン!バキィィーン!「むうっ!」
ズダダダーン!『ユキノ?!』「今の一発、三人の無念と怒りよ。」「・・たしかに受けました。」
タッ。「ユキノ、どこへ?」「きまってるでしょ。連中を助けに。」「頼むぞ。」「ひとつだけ。魔神獣の弱点は
胸部中央の大魔玉です。そこを砕けば止まります。」「・・わかりました、フォルスト様。」シャッ。
カツカツカツ・・「・・ユキノ、一人で?」ピタッ。「・・ええ。数でアイツらは倒せない。渾身の一撃のみ。」
「ひとつ教えておくわ・・Gエンジェルズは死んでない。生機融合体である彼女らは不死身・・あの状態では。」
ぴく。「どういうこと?」「変身持続時間は48分1秒。それを過ぎると人間に戻る・・そうなってしまうと
もはや普通の人間。普通に殺せるわ。」「・・いま何分?」「約20分。」「残り28分・・ありがとミヤビ。」タッ。
「弁天」オペレーションルーム。「・・なんてこった!」ダン!「あいつら・・瀕死のGエンジェルズを
ダイヤモンドヘッド頂上にさらしものに!」「志保!」「わかってるわ。「弁天」緊急発進!全速力でハワイへ!」
『こちらメインオーダールーム。許可なく発進は』「やかましい!」「処罰はあとで何でも受けます。」
ゴバアッ!ドドドドドッ!「急速浮上ののち全速飛行!ハワイまで5分で飛びなさい!メインオーダールームへ。
急いでるので大波立てます。プロテクトフィールドで覆わないとシティは大洪水ですよ。」『りょ、了解!』
ドパアアアーン!ドドドドドッ!「あ~、間にあった。」タタタタ・・「すべりこみでしたね。」「あかりとルリか。」
「作戦案できました。魔神獣の弱点は胸部中央の玉です。」「作戦に必要な「サウザンドアームズ」はコール済み。
タイミングは確認おっけー。」「・・わかった。ありがとよ。」「なるほど・・この手があったか。」
メインオーダールーム。「猿頭寺くん、いいのか?」「なにがです?「弁天」は諜報部の管轄です。機界生命体の
来襲時には作戦に従いますが、それ以外は諜報部の自由裁量で運用されます。」ポリポリ。「だが機界生命体関係の
情報収集じゃねえぞ。」「アイリス、説明してやってくれ。」「はい。諜報部は「あらゆる」情報を扱います。それは
オメガとて例外ではありません。今回の出動はハワイにおけるオメガ戦力の情報収集が目的。矛盾はありません。」
「オー。それは詭弁デース。」「詭弁もウソも諜報活動につきもの。情報業界では善人は三日と生きれませんよ。」
「そのとおりです・・長官、これは自分の責任範囲です。」きっ!「・・わかった。猿頭寺くんにすべて任せる。」
ダイヤモンドヘッド頂上。「なによなによ!こいつらこんなことまで!」「分裂したダモクレスにカルネアデスの
イバラ蔦で磔・・これが魔神獣の意思?」「ひどいよ・・ここまでしなくても。」「くそっ!まるであたしたちが
やってるみたいじゃない!こんなのイヤ!」「誰か・・なんとかして・・」「・・あれは?」キラッ・・ゴオオーッ!
「あれは・・GGGの高速多次元隠密諜報艦「弁天」。」「諜報部・・ということは!」「・・援軍。でも・・」
「ハワイ島到着しました。」「低慣性急減速ののち海中で待機!リオン、行くよ!」「おう!」ダダッ!
「これを付けて。」「フライトパックか。」ガチャッ。「ハッチ開放。」シャッ。ビュオオオオーッ!ターン!
ゴオオオーッ!「エンジン点火!」ヒュィィーン・・ゴオッ!「いま行くぜ、ひばりたち!」
「あれは・・リオン・レーヌ。」「それに・・闇姫!」「・・たった二人だけなの?」ゴオオオーッ、ザザーッ!
「・・ひでえことしやがる。」「パイロットの意思ではなく、この魔神獣そのものか・・そこの三人、聞える?」
『お願いです。まず五人を助けてあげてください。』『こんなことは僕らの本意じゃ・・あっ!』グワッ!
「おっと。」ひょい、ドドーン!「あぶねえな・・やっぱこいつらをおとなしくさせないとダメだね、志保。」
「残り時間はあと10分・・じゅうぶんよ。」「ふっ・・ひさびさに全力出すか、「闇姫」。」「そういうこと。
足ひっぱるんじゃないわよ、「血に餓えた牝獅子」。」「誰に言ってんだ?・・いくよ!Gキャリバー!」ズラアッ!
「七節棍!」ジャラララッ、カシーン!『・・生身でこの魔神獣に?』『そんなの無理よ!』「無理じゃないわ!
とおっ!」カカカカン!ビュン!ガラララッ!「リオン!」「おっしゃあっ!」タンタンタン!『からみついた
七節棍を足場に?』「Xカートリッジ!」ジャギッ!ターン!「弱点はそこだあああーっ!」カッ!パキィィーン!
『あっ!』『ガイロスの胸部玉が・・割れた!』ユラッ・・『・・ガイロスが。』ドドーン!・・ザシャアッ!
「いっちょう上がり!」『リオンさん、あぶない!』はっ!ゴオッ!ズドオオオーン!『・・ダモクレスが!』
「ふふっ・・そんなことでリオンはやられはしないわ。」『えっ?・・はっ!』・・ググググッ!『・・受けてる!』
「いてえじゃねえか!でりゃあああーっ!」グン!『まさか!・・ダモクレスごとロダンを持ち上げる?!』
「志保まかせる!どりゃああああーっ!」ブン!『うわっ!』ザザザザーッ!「チャーンス!」ターン!・・
「おおおおおーっ!」ドゴオッ!パキィィーン!・・『・・ありがとう。』「残るは一体のみ!」スチャッ。
『はやくなんとかして!』ガッ!ゴオオオオーッ!「おっと!志保!」「はいっ!」ギュルルルルッ!パシッ!
「それいっ!」グン!ビュン!・・スタッ。「さんきゅ。」シュパパパパッ!「おっとっと!」ひょいひょい。
「ちっ、ツタがジャマで近づけねえ!」「Gキャリバーで切りはらいなさいよ。」「やってるよ!」ズバアッ!
『その程度じゃどうにもならないわよ!』「三人めが必要ね。」スッ。はっ!『ユキノさん!』「ユキノだと?!」
「サード、いま解放してあげるからね。」シュパパパパッ!「ふっ・・幻舞。」スカカカッ!「高速回避?!」
「古代遺物の分際でわたしを倒そうっての?ざけんじゃないわよ!道具に人間様がやられるか!」ターン!
「クルド流暗殺拳奥義!屠竜旋槍脚!」カッ!ドオオオーン!さっ。「ガードなんざムダムダムダアアアーッ!」
ボゴオッ!・・バゴオオオーン!「すげえ!」「ガードした腕ごと胸部をぶち抜いた!」クルクルッ、ザシャッ!
「?・・ユキノさん?」「はいさ。ついでに救出したったよ。」・・ググッ。「うわああああ~ん!」「よしよし。」
フッ・・ドサドサッ!「Gエンジェルズを磔にしてた十字架とツタが消えたね・・あと10秒。ギリギリだった。」
♪ピッ。「サウアンドアームズ、出番よ。」『了解。』・・ズズズズズ!「「ナイチンゲール」か・・タイムリミット。」
シュゥゥゥ・・「変身解除。」タタッ。すっ・・「・・だいじょうぶ、脈はしっかりしてる。」ズズーン・・シャッ。
「ナースロボ軍団出動!Gエンジェルズを艦内医務室へ。魔神獣からパイロットを救出!」ドドドドドッ!
「お~お~、手ばやいこと。」「さすが人海戦術ね~。」ザッザッ・・「・・ユキノ。」すっ。「オメガを代表して、
詫びを入れるわ。」「かまわねえよ・・不可抗力だってこたわかってる。それに3対5で負けたひばりたちが悪い。
戦闘自体は文句ねえ、許せねえのはその後だけさ。」「正義も悪も関係ない、勝つのは強いやつ・・それがユキノの
持論だったよね。それにはあたしたちは全面賛成。ユキノが恥じるこた何もないわよ。」「でもあれはやりすぎよ。」
「ああ。だからあたしたちが成敗した。これで一件落着さ。」「ほら、他の二人も救出されたわよ。」ガヤガヤ・・
「ナイチンゲール」手術室。シャッ。「先生、ひばりさんたちは・・」「大丈夫だ。エヴォリューション中に受けた
傷は全て解除時に自然治癒していた。いまは眠ってるだけだ。」「・・よかった。」「取り返しのつかない傷でも
負ってたら、償いきれないからね・・」「みんな気がすんだ?さ、戻るわよ。」『・・はい。』「ユキノ。」「なに?」
「その三人も心に深い傷を負ったね・・」「・・ええ。でも、それを自分のものとして人間は強く生きてゆく。
だから傷は絶対に忘れちゃダメなの。」「そうだね・・あたしたちもキズだらけだし。」「こういう職業やってる
人間で、無傷なんてヤツはいないわよ。その無数の傷と共に生きる・・これは闇の世界に生きるあたしたちの
いわば宿命よ。」「そうね・・生きるほうが辛いけど、死んでしまうとそれこそ無駄だものね・・じゃあね。」
数日後、「サイレンス」。♪カラーン。「いらっしゃいま・・ええっ?!」「・・SSSの三人。」「何の用でございます
ですの?」「またやろうってのか。」「こないだは負けたけど、今回はそうはいかへんで。」「ちょっとやめなよ。
どうみても三人とも臨戦状態じゃないよ。それにこないだのは三人の意思じゃなかったし。」『・・うん。』
「あの・・」「これを持ってきました。」「つまらないものだけど・・」「なに?」ばさばさ・・『おおっ!』
「ご、ゴディバのチョコレート豪華詰め合わせセットでございますですわ!」「ごでぃばって、なに?」
「あら、一般家庭のひばりさんはご存知ないのも無理ないですわ。ゴディバとはベルギー製の世界最高級ブランド
チョコレート。これ一粒で500円はするんでございますですわ。」『ごひゃくえん?!』「ひのふの・・50個くれえ
あるぞ!」「となるとや・・二万五千円やて?たかがお菓子になんちゅうゼニ使うんやこのアホ!」『おいおい。』
「いやいや、そんなに使ってないわよ~。」「本場ベルギーで買ってきたから、実質五千円くらいなんだ。」
「・・ユキノさんが買ってきてくれたの。持っていけって。」『・・・・』「ありがとう。友達として受け取るよ。」
「でもね・・戦場で次に会ったら、今度は負けない。」「しっかりリベンジはさせていただきますですわ。」
「それまであんたらも腕みがいとけよ。」「全力でやるんがうちらの友情の証や。手加減したら許さへんで。」
『・・ふっ。』「あら、次はぐうの音も出ないくらいギタギタにしたげるわよ。」「全力勝負・・望むところ。」
「今度は実力で君たちに勝つよ。約束する。」『おっし!』ガシッ!「コーヒー入ったで。」『はーい!』
『これからのあらすじ~!』「え"~ん!今回はお姉ちゃんとミヤビねえさましか出番なかったよ~!」
「しょうがないんじゃない?SSSもキャラが掘り下げられてトモダチできたし。」「・・あれ?ところで
第六のエヴォリューターは?」う"っ!・・出すのすっかり忘れてた。「これだもん。今だから話すけど、
イメージはウルトラの父だったんだって。」「とゆーことは、やっぱ正体は・・」「そう、サイレンスのマスター。
かもめのお父さん。」「う~ん、見てみたかった気もするけど。」「作者の思惑よりリオン・志保さん・お姉ちゃんが
強かったわけね。「ダブルG」のときもよくあったケースね。」「キャラがなかなか言うこときいてくれないもんね。
もっとも、それはそれでいいって方針だって。」「キャラが自分で動くようなら一人前、作者はそれを記録するだけ。
いわばミヤビねえ様みたいな語り部ね。」「さて、三つの神魔器編はこれでいちおう落着。次の章は読者のみなさん
お待ちかねの!」「その前に一拍おくって。」「はれ?またインターバル?」「本編もちょうどインターバルだし。
なんと特戦隊とSSSの練習試合!そして次の章へのツナギ!」「まさか・・あいつらが動くの?!」
「そう・・私たちの真の敵。世界と人類をもてあそぶ「賢人会議」。」「「十賢人」か・・ぶち倒すまでよ。」
『次回オメガ戦記「武 - art of fist -」うおおっす!』「考えるな!魂で感じとるんだ!」
♪ザン!
Gアイランドシティー、「サイレンス」。「それじゃ、みんな。」ザッ。「・・いってきます。」フッ・・
「必ず強くなって帰ってきますですわ。」タッ。「ああ・・みんな、また会おうぜ。」♪カラーン。
「いってもーたか・・」「夏休み返上で修行の旅か・・かもめ、わてらも出発や。」「はいな。」カッ。
♪カラーン。「こいつをかけとかんとな。」カタン。『都合によりO月X日まで休業します マスター』
大要塞エゼキエル内、武闘場。「ではこれよりSSSの特訓を始めるわ。まずはミヤビ、総括を。」「ええ。
今までの闘いを通して、あなたたちの欠点が明らかになったわ・・すなわち「平常心」。」『平常心?』
「そう。魔装鎧のときは勝利に奢り、魔神獣のときは戦場にあって戦いを放棄した。その心のスキによって
魔に魅入られたわけ。」「でも魔神獣は!」「魔神獣は闘う心にのみ感応する・・と仮定すれば?」『う・・』
「もうわかったでしょ。あなたたちが戦意を喪失したことで魔神獣との繋がりが断たれ、魔神獣は自己の
戦闘本能に従ったわけ・・にっくき敵、すなわち翼を持つ天使を屠るために。」「・・それじゃやっぱり。」
「ファーストの察したとおりよ。悪魔と天使の戦争はあながち神話ともいえないわけ・・神魔器の存在が
それを雄弁に物語るわ。」「武闘家の立場で言わせてもらえば、あの場合はGエンジェルズと一戦する気に
なってれば暴走は防げたかもしれないわね・・ま、済んだことはいいわ。次からちゃんとやればいいこと。」
「で、特訓って何やるんですか?」「ミヤビが言ったとおり、あなたたちにはいかなる状況でも冷静にかつ
大胆に闘う術、もっといえば一切の執着を捨て、静水のごとき精神状態で闘うことが必要よ。そしてその境地に
到達する手はひとつ。強い相手との戦いだけ。」「まさか・・特戦隊と?」「そう。練習試合、しかも真剣勝負!」
プロジェクト18「武 - Art of fist -」
ギアナ高地。「はあっ!」ビュッ!「まだあまい!」バシィィーン!「うわっ!」バシャーン!・・ザバッ!
「ひばり、技のモーションがまだ大きいわ。そんなんじゃ技が出る前につぶされるわよ!」「もう一度!」
ザパーン!「何度でも!」ザッ!「獅王閃光・・」ヒュッ!「はっ?!」「閃光弾!」カッ!ドゴオオオーン!
「うわあああーっ!」ズダダダダーン!「わかった?技のタメが長すぎるの。パワーは一瞬でため、次の瞬間に
爆発させる!」「・・もう一度!」ググッ・・「さあ来なさい!いくらでもつきあったげる!」「はあああーっ!」
「・・綾香さま、手加減なしにぶちのめしておりますな。」「ひばりちゃんもいちおうは免許皆伝者です。
手加減は失礼になりますね。」「たしかに。川の中での闘いは水の抵抗もありますので、よい鍛練であります。」
「第一試合、ファースト対フレイア!」「・・はい。」「うおおっす!」タッ。「両者、礼!・・始め!」
「サキエル、殖甲・・」ギュルルルッ、ビシッ!「双花剣!」シャン!「ロンギヌス・・」ビュン!
「はいはいはいっ!」「!」カンカンカン!「防戦一方じゃダメよファースト!こないだ教えたとおりに!」
「・・はあっ!」ビュン!「っと!」カン!「泰山槍術・・」ビュンビュン!「よっとっ!」カンカン!
「いいぞ!」「その調子よファースト!」「いーえ、まだ!」カン!ヂャリッ、シュゥゥゥ・・「双剣で槍を
はさみ、そのままスライド接近?!」「もらったよ!」シャン!「!」すっ、スカッ!「はあっ!」ドコン!
「ぐっ!」くるっ、スタッ。「けほっ・・ミゾオチ入った。」「そこまで!」「・・ありがとうございました。」
チベット・ラサ。ラマ教の総本山、ポタラ宮。「いくよ、つばめくん。」「・・どうぞ。」シュッ・・キィン!
「妖斬糸。」シュルルル・・「・・紅月。」シュパッ!パラパラ・・「ほう、僕の糸を斬ったか。紅影。」
「まかされよ。忍法、火輪陣!」シュパパッ!カカカッ、ボオオオーン!「さあ炎の輪から抜けてみたまえ!」
「・・石花土遁。」ギュルルルッ!グボボボボッ!・・「むっ、地に潜ったか・・はあっ!」ターン!ボコン!
シュパッ!「あぶないあぶない。両足首を切断されるところだった。」「見事です・・度器。」こく。タン!
ビュン!カカカカン!「・・」すっ、スカッ!「紙一重で七節棍を見切ったか!」シャッ!「もらいます・・」
「・・」すっ、ピピピピッ!「!・・霞のツブテ。」さっ、キキキン!「・・水車。」ビュン!キィン!くるっ、
「?!」「・・戻り龍。」ビュン!パシーン!「!・・白刃取り。」「よし。次は神居。」「うむ。」すっ・・
シュルルル・・「カムイ・・無拍子。」ピシッ。タッ・・フゥッ・・「・・消えた?」ビクッ!「・・上!」
「すまない。」ザクッ!『おおっ!』「・・なにっ?!」ごろん。「代り身!」「・・返します。」はっ!ゴオッ!
「まだだ!」ガシッ!「なっ?!」ダーン!「飯綱落とし!」ヒュゥゥゥ・・ガツッ!「・・鎌の柄で止めた?!」
『そこまで。』♪ゴオオオオ~ン!ババッ!『はっ、飛影さま。』「鳳のくノ一の実力、見せてもらった・・
つばめとやら。」「・・はい。」「望みどおり我が術を教えよう。太子に仕えし志能便、大伴細人に紀元を発する
聖徳忍法の神髄を。」「・・ありがたき幸せにございます。」飛影・・忍家百家のうち最強・最古の聖徳忍法の
伝承者である。全ての忍法の源流であり、技に迷いが生じた忍者は飛影のもとを訪れ、源流の技に触れることで
迷いを断ち切ることができる。ただし、その習得にはそれ相応の実力が必要とされ、腕試しが不可欠である。
「刹羅、つばめは貴殿らより優秀かもしれんぞ。」「いかにも。さすがは鳳一族が姫、潜在実力はかなりのものかと。」
「うむ。服部のとこの志保も良いスジであった。だが・・」「・・なにか?」「いや、上には上がいるということだ。」
「・・「八百比丘尼・色」ですね。」「・・それはもしや?」「聞いたことはあろう・・魔性のくノ一。そして我が
生涯ただ一人、勝てぬと悟りし者。」「・・飛影さまが?!」「我とて人の子、不敗とはいかぬ・・だが「色」は
人にあらず。人の形をとりし魔性と知るがよい。」「魔性の・・くノ一。」「ひとつだけ補足させてもらいます。
「色」は現在「十賢人」がひとりです。」キラッ。「・・「賢人会議」。」「そうだ・・乱世を呼ぶ者どもだ。」
「次!セカンドとムーン!」「はい!」「オッス!」ザッ。「ゼルエル、殖甲!」ギュルルルッ、ビシッ!
「アーミング!」ジャキッ、カン!「はじめ!」「とおっ!」ブン!「ふっ。」すっ、ドゴオオオーン!
「そんな?!軽く手で流された!」「反撃よ!砕月!」ビュッ!ドバアアアーン!「ぐうううーっ!」
ザザザザーッ!「戦車をも破砕する蹴りに耐えるとは、さすがに頑丈な鎧ね。」「・・なんて破壊力なんだ。」
「セカンド!相手に対する恐怖を闘志にするのよ。教えたでしょ!」「・・はい!」ダッ!「はあああーっ!」
ビュビュビュッ!「ダモクレスを回す?」「華山十字剣!」ドン!「速い!」さっ、ズドオオオーン!
「きゃあああーっ!」ゴオオオーッ!「・・まだ!」クルッ、ダン!「宙返りで壁を蹴った?!」
「槍月!」ドン!「反撃防御!」ビュッ!バシィィーン!・・スタッ。「そこまで!」「なかなかやるわね。」
アラビア半島奥地・アラムート山。ビュゥゥゥーッ!「すずめくん、来たまえ。」「金砂地・銀砂地!」シャン!
「輝彩曲刀!」ヒュン。「はあっ!」シャッ!「むん!」カキィーン!「それいっ!」ゴッ!「やあっ!」
カィン!ジャリッ、「スパロウ!」「むうっ!」クイッ、スカッ!クルッ、ザシャッ!「むう・・なかなかだ。」
「カーツどのと互角か・・さすがは龍星二刀流。」「二天一流とアラビアの暗殺剣より編み出されし実戦剣術。
たしかによく使う・・だが。」「技の切れがまだまだね。カーツなら充分見切れるわ。」「カーツもサッグ暗殺剣の
使い手です。すずめさんに後れはとらないでしょう。」「私たちもがんばらないとね。特戦隊にやられっぱなしじゃ
「サイキック・アーミィ」の名がすたるわ。」「ははっ。このアラムート山での修行は有意義であります。」
「まさかすずめくんまで駆けつけるとは思いませんでしたが。」「レニ、ビッグワンからの要請だって?」
「はい。カーツの腕を見込んでのことです・・このままでは魔神獣には勝てないための特訓ということで。」
「わかるか?君の剣には甘えがある。」「甘え・・」「剣とは何だ?」「魂ですわ。」「いや、もっと本質的な問いだ。」
「・・人斬り包丁。」「そうだ。しょせん剣士はどんな奇麗ごとを並べようと人殺しにすぎぬ。」「・・・・」
「さて、それを思い知った上で聞こう・・殺人者と剣士の違いは?」「・・むやみに殺さず、必要とする時には
上手に殺すこと。」「そこだ。剣を扱う者はその強さと恐ろしさをよく知っていなければならない。ならばこそ
剣が生きてくる。美しく死出の旅路へと送る・・それが剣士の本質だ。」「・・美しいまでの剣技。」「では続けよう。」
ヒュン。「お願いしますわ!」シャン!『はあっ!』ヒュヒュン!カカーン!「その調子だ!技の切れがいいぞ!」
「次。サードと死羽姫!」「おう!」「うっしゃ!」ザッ。「殖甲・アムラエル!」ビシィッ!「はじめ!」
「カルネアデス!」シュバババッ!「ふ・・」「・・よけない?!」ドゴドゴドゴッ!「あっ!・・ええっ?!」
「全部ハズレなのだ。」「さすが死羽姫、目にも止まらぬ速度で回避したのね。」「大気よ、我が剣となれ!」ブン!
スパパパッ!「まだよ!カダス棘鞭術・COCOON!」シュバババッ!ギュルルルッ、ビシイッ!「おみごと。
死羽姫をイバラの繭に封じたわ。」「出れるかしら?」『ナマイキなのだ。分子よ、我が命に従え!』ブン!
サラサラ・・「・・イバラが粉末に?!」「分子振動を上げて分子結合を外す・・恐ろしい能力ね。サード、
教えたとおりに!」「はい!」「反撃なのだ。」シャッ!「消えた・・!」ピクッ!「こっちなのだ!」ブワッ!
「DOOM!」シュバババッ!ビシビシィッ!「・・なっ!イバラのドームが!」クルッ、ターン!
「スキあり!HYDRA!」ギュルルルッ!ビシイッ!「ぐっ!」・・ダダーン!「勝ったわ!」「あまいのだ。」
すっ。「なっ?!」「大気よ、我が拳と」「そこまで!勝負あり。」ぴたっ。「ふぅ・・じゃあさっきのは?」ころん。
「丸太?・・代り身の術!」「このくらい特戦隊なら誰でも使えるのだ。」「そのとおり。専門バカでは戦場の
役にはたたない。ひととおりの技能がこなせる腕をつけとけば、どんな状況にも対応できるということよ。」
中国華南省・嵩山少林寺。『ハッ!ハッハッ!』ババッ!「よし!では組手に入る。白虎つぐみ!」「はい!」
「李大龍師範代!」「はっ!」ザッ。すっ・・「はじめ!」♪ボワアア~ン!「おあたたたっ!」ババババッ!
「はいはいはいっ!」パンパンパン!ガシッ!「てりゃあっ!」ブン!「ほおおーっ!」クルッ、スタッ。
「ほあたあっ!」バッ!「はいっ!」すっ、パシン!「軸足をっ!」どてっ!「肘落とし!」ゴッ!
「まだ!」バン!くるっ、ドゴン!「地竜脚!」ブン!ドゴッ!「ぐうっ!」ゴロゴロ、タッ。「横臥蹴りか・・
やるな。」「こっちの番だぜ!」ダッ!「あまい!斧脚!」ドン!「はっ!」ターン!すかっ。「なんと?!」
くるっ、「花果山!」ドスーン!「ぐうっ!」「そこまで!勝負あり!」♪ボワアア~ン!バッ!すっ・・
「見事だ、つぐみ。まさかあのような技を使うとは。」「母仕込みの技です。父がしょっちゅうやられてます。」
「ふはははは!なるほどな。だが・・技がまだ荒いな。」「はい・・基礎から技を練り直す所存です。」
サハラ砂漠中央部。ゴォォォ・・「さて次は魔神獣の戦闘訓練よ。チームワークを大切に。」『はい!』
「わたしとミヤビが相手を務めるわ。」「遠慮なくかかってらっしゃい。」「では・・戦闘開始!」ザザッ!
「・・ストリームブレス。」カッ!ブシャアアアーッ!「ガリアン・ソード!」ギュルルルッ、ピキーン!
「はああーっ!」スバアアアーン!「そんな?!・・激流を真っ二つに!」「ミヤビ!」「由良由良都古留部。」
ドビュビュビュッ!「WALL!」ビュルルルッ!パシパシパシッ!「・・ザンボラー。」「いくわよ!SPEAR!」
シュバババッ!「おっとっと。」クルクルッ、ドスドスドスッ!ターン!「臼砲撃!」カッ!ドゴオオオーン!
「きゃあああーっ!」ゴオオオーッ!ガシッ!「?・・ロダン!」「だいじょうぶ?僕にまかせて。」スーッ・・
「ハリケーンブレス!」ドブオオオオーッ!「へぇ、砂嵐で姿を隠したか・・なかなか頭使うわね。でもね。」
ゴオオオオ・・「・・どこ?」「まずったな、こっちも位置がつかめないや。」「ましてや人間サイズだしね。」
「・・嵐がやむわ。」ヒュゥゥゥ・・「・・いない?!」「どこへ?」「砂丘の陰ならいぶり出すまで!」ボオッ。
「フレイムブレス!」ゴオオオオーッ!メラメラメラ!「これで半径1km四方は火の海よ。」『まったく。
このクソ暑いのに火たくんじゃないわよ。』はっ!「声が・・」「すぐ近くだ!」「・・まさか?!」
『灯台もと暗しよ。古留部。』スボボボッ!ドゴドゴドゴッ!「くっ!・・足元の砂の下から!ロンギヌス!」
ドスッ!『はずれ。』「震動波でつぶす!ダモクレス!」ドオオオーン!『またまたはずれ。』「こうなったら!
カルネアデス・ROOTS!」シュババババッ!ボゴボゴボゴッ!ズズズズ・・「・・いない?!そんなバカな!」
『どこ見てるんだか。』『ここよここ。』『えっ?・・あっ!』ヒュンヒュン・・「頭上に!」「滞空してたの!」
「土御門家古神道・八方陣車。重力を干渉し空中に浮く秘術よ。」「そゆこと。」「ユキノ、肩車はちょっと
重たいんだけど。」「すぐに降りるわよ。はっ!」ドーン!「空中高く飛んだ?!」「・・まさか!」
「そのまさか!クルド流暗殺拳奥義!」カッ!「絶歌・霊雪断!」ババッ!『分身?!』『おおりゃああーっ!』
ドッゴオオオオーン!『うわあああーっ!』ブオオオーッ、ズガッシャーン!・・ザシャアッ!「どう?」
「つ・・強い!」「さすがは・・ユキノさん。」「ホントに人間なの・・あの人は!」「ふふっ・・でもね、
ユキノでさえ勝てない相手は世界にいくらでもいるのよ。」「まあね。わたしもそこまでうぬぼれてないけど。」
ゴォォォ・・「ほっほっほ、また腕を上げたのう。これは楽しみなことじゃて・・」ヒュゥゥゥ・・
「・・はっ?!」バッ!「ユキノ、なにか?」「・・誰か見ていたような気が。」「・・たしかに。でも・・」
ゴォォォ・・「サハラのど真ん中で・・誰が?」「う~ん・・気のせいかも。」「・・そうかもね。」ゴォォォ・・
東南アジア某国・軍事政権本部。深夜・・「異常ないか?」「はっ。異常ありません。」「よろしい。」カツカツ・・
バッ!「?!」ゴキィッ!カクッ・・ズルズル・・「ん?・・どこへいった?」スッ・・ゴキュッ!「かはっ・・」
(おとやん、オッケーや。)(ほなら侵入するで。)ササササ・・ピタッ。(ここや、弾薬庫。)(花火をセットやな。)
すっ・・ピッ。(これでええ。次は将軍の個室や。)(軒づたいに行こか。)スッ、トトトト・・(・・ここやな。)
(おるな・・気配がする。)(かもめ、花火や。)グッ。ドカアアアーン!「なにごとだ!」タタタ・・バタン!
バッ!「なっ?!」ゴキュッ!・・ドサッ。「暗殺成功や。」「ほな、おいとましまひょ。」「ククク・・良い腕だ。」
はっ!「アホな?!気配はひとつやったはず!」「ククク・・死人に気配があろうはずもない。」「あんた・・
まさか加藤か?」「ほう、知っているか・・」「まあな。・・なるほど、あんたが黒幕か。」「どうでもよいこと・・
さて、俺は貴様らと争う気がないが、どうする?」「おとやん、ここはうちが」「やめとき。かもめの勝てる
相手やない・・わてがやる。」すっ。「マーシャルアーツの使い手とみた・・墓標に刻む名を聞いておこう。」
「コマンダーで通っとる。」ぴく。「ほう・・かつてシャッセールにその人ありと謳われたあの・・」
「加藤保憲・・あんたとはいっぺんやってみたかったんや。」「よかろう。相手にとって不足なし!」バサッ!
ダッ!「むん!」ガシッ!ギュン、ゴキイッ!「やったで、右手首を砕いた!」バッ!「おとやん?なんで
間合いを・・はっ!」「ククク・・とっさに飛びのいたのはさすがだ。」ブラブラ・・「むん!」コキイッ!
「?!・・砕けた手首が一瞬で治った!」「やはりな。あながち魔人と呼ばれんのも名前だけやないな。」
「まあそういうことだ・・なんなら首も折ってみるか?」「やめとくわ。その代わりこれや!」ジャキッ!
ドン!ボコン!「マグナムが眉間に必中や!これなら・・」「クククク・・ゾンビ映画の観すぎだな、お嬢さん。」
ズズ・・ポン。コロコロ・・「・・弾丸が押し戻された?!」「俺を射殺したければ核弾頭でも使うんだな・・
反撃させてもらうぞ。」ドン!バサササッ!「急々如律令!」ゴオッ!「むん!」バシィィーン!「よくぞ受けた。
だが!吽!」カッ!ドバオオオーン!「ぐっ!」ゴオッ!ドゴオッ!「・・ぶはっ!」バシャッ!「おとやん!」
「我が陰陽術に敵なし!とどめだ!急々・・」ゴオッ!ガシッ!「なっ?・・小娘!」「はあっ!」グン!
「アームホイップなど効くか!」クルッ、スタッ。「そうやろね。やけど、背中のそれは効くと思うで。」「なに?」
チャリッ。「?!手榴弾をいつの間に!」「ほなさいなら。」バタン!・・ドガアアアーン!「今のうちや。」
グッ、タタタタ・・「・・かもめ、あないなことで加藤は死なんで。」「わかっとる。時間かせぎだけや・・
おとやん、あのバケモンはなんや?」「「賢人会議」が十賢人のひとり・・「軍事」の加藤保憲や。」はっ!
「あの「賢人会議」かいな!・・どうりで。」「オメガに匹敵する強敵・・いや、凶悪さではやつらが上やな。」
「・・いずれ敵対することもあるな。うちも腕を磨いとかんと。」「そうやな・・気の抜けん相手や。」
大要塞エゼキエル・セカンドの私室。「ファースト、サード・・なんで僕のベッドに寝にくるの?」「いいじゃない。
こんだけベッドでかいんだしさ。」「・・一人で寝ると、なんかよく眠れない。だから。」「もう・・むっ!」ぎゅっ。
「ほれほれ、女の子と寝ると気持ちいいよ~。」「それはそうだけど・・だから変なウワサがたつんだよ。」
「・・3Pってなに?」「ファーストは知らなくていい世界のことよ。おやすみセカンちゃん♪」ぎゅ~っ。
「むぐ・・」コツン。「あら?・・ふふっ、やっぱあたしってばそそる女?」「これが普通の反応だよ~。(TT)」
「なに?・・」・・ぎゅっ。「あっ!ファーストそこは!」「・・なにこれ?とっても硬いけど。」「そこは~!」
「やるわねファーストも。・・あたしもちょっと遊んじゃおうっと♪」「ひょえええ~っ!」哀れセカン・・合掌。
ドクターとアルエットの私室。【メールが届いてます。】「またダイレクトメールか?」「いくら送ってムダなのに
とことんマメよね。」ピッ。「どうやら違うようだ。トレーズからだ。」「あら、爆弾メール?」「あやつはそんな
姑息なことはしないな。それにやばいものならアルエットの作ったファイアーウォールが塞き止めてるはずだ。」
「そっか、忘れてた。内容は?」「長々と社交辞令があってから本題だ。手駒を無くしてくれたので、近いうちに
直々に動くと。」「やっと動いたわね・・大国の軍事力と紛争の火種を消してまわった甲斐があったというもの。」
「どちらも「賢人会議」の手駒だからな。オメガの真の目的、第一段階は成功というところか。だが・・」
「これからが正念場ね。十賢人は米軍なんか話にならない力を持ってる・・魔神獣が間に合ってよかったわ。」
「「闇」どのには無理を聞いていただいたが。」「フォルスト様はどうするのかな?」「さて・・強制はできぬが。」
『これからのあらすじ~!』「今回は多元中継だったから忙しかったね。」「それに次の章へのネタフリもあったし。
いろいろ織り込むと交通整理がタイヘンよ。」「まあうちはユキ姉ちゃんやミヤビ姉さまがちゃんとアンカーマン
やってくれてるから安心だけどね。」「秘密部隊がわはやっぱビッグワンのおじさんかな。」「どっちかゆーと
リオンでしょ。今回は出番なかったけど。」「さて次はみなさんお待ちかねの「彩」の登場だ!」「やっとか~。」
「出す機会ずーっと逸してたからね。ここで出さないとホントに「いないキャラ」になっちゃうから。」(笑)
『次回オメガ戦記、「彩 - Etranze -」うおおおっす!』「カッコいいヒトだといいな~。」「シュウの立場は?」
**********
♪ザン!
沖縄・嘉手納基地。ドカアアアーン!♪ウウウウ~!『Attention. Battle Station. This is not a practice.』
ドカドカドカッ!・・ザシャアッ!「ホワット?!」「グリーンベレーね・・相手したげるわ。カモーン♪」
「サノバビッチ!」ドガガガガッ!ゴォォォ・・「アスホール・・」「アホはそっち!」はっ!ゴオッ!
「クルド流暗殺拳に銃は無意味よ!」ガシッ!「真空片手独楽!」ドブオオオオーッ!『オマイガー!』
ドサドサッ!「特戦隊、かかれ!」『うおおっす!』ババババッ!「三日月!」シュバッ!ズバアアアーン!
「双花鳳凰舞!」シュバババッ!ズバババーン!「大地よ我が弾となれ!天狗礫!」ドン!ズボボボボッ!
ダバダバダバ!「海兵隊のアパッチね。」ブオオオオーッ!「7.62mmチェーンガンなんて話にもならないわね。」
チュンチュンチュン!「お返しよ。由良由良都古留部。」ドビュビュビュッ!ボコボコボコッ、ガガーン!
「これで沖縄の戦力もつぶしたわね。」「まあこんなもんでしょ・・はっ?!」ピン!「ミヤビ、あぶない!」
ドン!「なっ?!」ズバアッ!「ぐっ!・・」ゴロゴロッ、ババッ!『ユキ姉ちゃん!』スッ・・「・・女?」
チャッ。「刀と短刀の二刀流・・あんただれ!」「・・」すっ、ビュッ!「はいっ!」パシーン!『白刃取り!』
クッ。「赤と青の目・・まさかあんたは!」ドン!「くっ!」ゴオッ!「速い!」ビュッ!「見切った!」すっ、
スカッ!「もらい!」ドゴオッ!『やった!』「クルド流暗殺拳・爆掌。内臓も骨もグシャグシャよ。」
「・・」ドズッ!「なっ?!・・」ガハッ!「ユキノ!」「そんな?!即死のはず!」ふっ・・すっ、ドスッ!
「ぐはっ!」「ユキねえ!」バッ!「神無月!」ズバアアアーン!「ケサがけ切断よ。」「・・」シュゥゥゥ・・
「傷口が・・ふさがってく?」ドズウッ!「私に刃物は効かないわよ。」ふっ。バヂバヂバヂッ!「きゃあっ!」
ズボッ!「短刀から・・電撃・・」ドサッ・・「ムーンねえ!」シャン!「奥義・比翼斬!」ズバババーン!
「どうだ!十字に斬られりゃ・・なっ?!」ビチャッ、スゥゥ・・ドズッ!「ぐっ!・・バカな・・」ドサッ。
「あの再生の速さは?!」・・はっ!「背中の刺青の紋様・・そうか!」「あたしが殺るのだ!」バババッ!
「死羽姫いけない!相手は」「わかってるのだ!音波よ我が槌となれ!山彦!」ドンッ!「?!」ブワッ!
ドオオオーン!ザザザザーッ!「ミヤビ!いまのうちに三人を!」「え、ええ!反魂法!」バサバサッ!
ポポポポン!「紙女たち、三人を安全なところへ!」シャッ!「おっと!」バッ、ザザッ!「いかせないのだ。」
「・・」チャッ、ヒュッ!ガキィィーン!「・・?!」ギギギギ・・「うがあっ!」バリィィーン!「!」バッ!
ばりばり。「この短刀、いい刃金使ってるのだ。」ぷっ、パラパラ・・「あたしの歯はチタン合金でも噛み砕くのだ。」
「・・」「得物が一本なくなったくらい、あんたには何でもなかろう?・・色。」ぴく。「・・死羽姫。」「やっと
思い出してくれたのだ・・さてどうする?」・・チャッ。「やっぱしな。つまらん問いだったのだ。」すっ・・
「待たれよ。」「ん?」「?」ヒュゥゥゥ・・「・・だれなのだ?」「剣と素手の戦い。実に興味深いでござるが、
素手が不利は明らか。拙者に免じてここは退いてくだされ。」「あんたは?」「通りすがりの旅の者でござる。」
「余計なお世話・・といいたいけど、あんたの見抜いたとおり、あたしは楯になるつもりだったのだ。」
「傷ついたお仲間をかばってでござるか・・立派な心意気でござる。さて、そちらはいかに?」シャッ!キィン!
「あっ!」「これが返答でござるか。」ギギギギ・・「砕!」ピキィィーン!・・カラカラン。「?!」バッ!
「魂なき剣は自ら砕けるでござる。」タッ!「徒手空拳で・・いや。」すっ、ギュン!キィン!「爪が伸びるか。」
「そいつは全身が武器なのだ!」「なるほど・・だが!撥!」ドン!「?!」ドゴオオオーン!ドザザザーッ!
「カウンターでショルダーが入ったのだ・・」ググ・・「今日は退かれよ。これ以上は無理でござる。」「・・」
シャッ・・「退いてくれたか・・バカではないようでござる。」チン。「あんた、ありがと。あたしは」「死羽姫どの。
拙者は「彩」と呼んでくだされ。」「彩?・・女の子みたいなのだ。」「拙者の世界では普通でござるが。」
「世界・・あんた、どこから来たのだ?どうみても江戸時代のサムライの人なのだ。」「サムライとはなにかな?」
「死羽姫、ごくろうさま。」「ミヤビ。」「応急処置は済んだわ・・あら?」「ミヤビ、こちらは」「・・あなただれ?」
『ん?』「知らない・・あなたの登場はシナリオになかった。」「ミヤビ、どういうことなのだ?」「つまりね・・
この人は「いないはず」なの。」・・はっ!「アカシックレコードの記述に存在しないのか?!」「そのとおりよ。」
「・・もしや「語り部」でござるか?」ぴくっ。「ええ・・土御門雅。」「おお・・土御門家は「あちら」でも
名のとおった家でござる。陰陽道を能くすると。」「・・いえ、「こっち」は古神道です。」「なるほど・・」
「・・ミヤビ、説明するのだ。」「この人(彩でござる。)・・彩さんは「こっち」にいない人、異界人なのよ。」
プロジェクト19「彩 - Etranze -」
大要塞エゼキエル・司令室。「久しいな、彩。」「まさかドクターがおられたとは。」「・・知っているのか?」
「昔なじみだ。」「昔ですか・・」ふっ。「ドクターの昔は俺たちには想像つかないな。ユキノたちは?」
「ドクターの治療でなんとか。でも重傷なので静養してるわ。」「だれが重傷だって?」シャッ。『ユキノ?』
「寝てなきゃダメじゃない。」「頭にきてて、のんびり寝てられるもんか。で、この彩さんがそうなのね。」
「改めて紹介しよう。異界の剣士、彩だ。」「よろしくでござる。」「・・異界とは?」「簡単にいうと平行世界、
すなわちパラレルワールドですね。」「おいおいSFかよ~。で、なんでまたこちらの世界へ?」「仕事でござる。」
「彩は数々の異界を巡り、それぞれの世界の「業」を断つのが仕事だ。」「業・・か。オメガみたいなものだな。」
「いかにも。そしてこちらの業を操るもの・・それが標的でござる。」「・・「賢人会議」ね。色のやつ・・こんど
会ったらリベンジしなくちゃ。」「「暗殺」の賢人、八百比丘尼の色・・特戦隊さえもが、してやられるとはな。」
♪ピッ。「ミヤビ、死羽姫。司令室へ。」・・シャッ。「お呼び?」「だいたい用件はわかってるのだ。」「話が早いわ。
色の秘密・・二人とも知ってるはずね。」「ええ・・ユキノも気づいてるんじゃない?」「まあね・・ゾンダリアン。」
「そのとおりなのだ・・あの背中の刺青はゾンダーメタルなのだ。」「私から補足しよう。色は古代から知られる
暗殺者だ。わかっているだけでも数百年、いや、推定だが一万年は生きている魔女だ。」「ゾンダリアンならば
不老不死の説明はつくな・・」「ちょっと待て。Zマスターは倒されたのに、なぜ色はゾンダリアンのままだ?」
「シュウ、「サイバーソウル」の例を忘れましたか?」「・・あっ!」「たとえZマスターが消えても浄解されない
実例はあるのです。色もその数少ない一人だということは充分ありえることです。」「それで八百比丘尼か・・
人魚を食べたんじゃなくて、ゾンダーメタルに食われたからね。」「・・いずれにせよ、「賢人会議」はオメガを
倒すべき敵として認識した・・これからが正念場だぞ。」「彩、頼みがある。」「わかりもうした。ドクターらと
共に戦うでござる。」「ユキノ、特戦隊でみてくれるか?」「戦力増強ね。腕のほどは見せてもらったし、
わたしとしちゃ大歓迎よ。」「特戦隊に黒一点か。同じ境遇のセカンドがさぞや喜ぶだろう。」「ふふっ、まあね。
あやぴん、ついてきて。みんなに紹介がてらエゼキエルを案内するわ。」「あやびん・・でござるか?」
「特戦隊員は略称で呼びあう習慣なの。慣れてね。」「う~ん・・わかったでござる。」「ミヤビと死羽姫は
あやぴんの部屋を準備して。」『オッス。』「さ、まずはみんながたむろしてる食堂よ。メシ食う?」「かたじけない。」
シャッ。・・「さすがはユキノ。あっという間にペースに巻き込んでるわ。」「あれも一種の超能力ですね。」
食堂。「とゆーわけで、特戦隊の食客、あやぴんこと彩さん。」「お世話になるでござる。」パチパチパチ!
「こっちから特戦隊のムーンとフレイア。SSSのサード、ファースト、セカン。整備長のまるヨさんよ。」
『わああ~・・』ぽ~っ。「シュウくんとはまた違ったタイプの優しそうなお兄さん・・」「こんな方と一緒に
働けるなんて幸せ~。」「へぇ~、サムライなんだ。」「・・サムライミ?」「それは監督だって。(^^;;」
「おっ、彩さん。その刀ちょっと変わってるな。ちいと見せてくれねえか?」「よろしいでござる。」チャッ。
カチッ、スラッ・・「ん?・・この刀、刃がついてねえな。」「いかにも。霊刀「ヴァイエイト」は刃で斬る刀では
ごさらぬ。」「・・なるほど、そういうことか。」「まるヨさん、どういうこと?」「つまりな、「気」で斬るのさ。
ユキノ、実例をみせてやれ。」「いいわよ。このナプキンで・・はっ!」ヒュッ、カツーン!『ああっ!』
「ナプキンがテーブルに食い込んだ!」「・・信じられない。」「さすがユキノさんだ・・」「というわけだ。
彩さんはこのように気で斬るタイプの剣士だな。」「ユキノどのもなかなかの手練とお見受けつかまつる。」
「このくらい出来ないと戦闘隊長なんてやってられないわ。それより、背中の楯はなんなの?」「これでござるか。」
カチャ。「聖楯「メルクリウス」。拙者を守ってくれる防具でござる。」「・・にしてはグリップがないわね。」
「こう使うのでござる。」ォン・・ふわっ。『浮いた?!』「拙者の意思だけでなく、意識の及ばない場合も
自己判断で守ってくれるスグレモノでござる。」ヒュヒュン、パシッ。「へぇ~、まるでみやびんの霊珠だね。」
彩の個室。「今日はここまで。夕食は6時からだから。」「案内かたじけのうござる。」「じゃあごゆっくり。」
シャッ。「ほう、なかなかに広い部屋でござる。」ツカツカ・・「・・これはなんでござる?」パチッ。
『では五時のニュースをお送りします。昨夜の沖縄・嘉手納基地破壊事件の続報です・・』「てれびじょんとか
いうものでござるか・・そろそろ出てきたらどうでござる?」「・・さすがね。」すっ。「雅どの、なにか?」
「あなたに興味があってね・・ちょっとお話していい?お茶も用意してあるわ。」「よろしいでござる。こちらの
椅子へ。」すっ。「ありがとう。・・で、いろいろ聞きたいんだけど。」カチャ・・コポコポ。「どうぞ。」「どうも。
お答えできる範囲ならば。」「そうね・・まずはアカシック・レコードのこと。なぜ破壊しようとするの?」
「拙者はひとことも・・いや、お見通しでござるな。」「ええ。さっき見たら、未来の記述が微妙に変わってたわ。
あなたの出現で「執筆者」は戸惑ってる。私にとっては痛快事だけどね。」「・・雅どのもそうでござるか。」
「「語り部」の境遇にうんざりしてるわ・・すでに決った未来を読むほど虚しいものはない。だから変えたいの、
記述を・・そして未来を。」「大いなる反逆・・誰かがやらねば「業」は断ち切れないでござる。」「そのとおり。
たとえ悪鬼羅刹の謗りをうけようとも、やらなければ何も変わりはしない・・」「意見が一致したようでござるな。」
「やりましょう、一緒に。この世界の「業」を滅ぼすため・・」「いにしえの「業」は切らねば。そしてそこから
新たな「業」が生まれるでござろうが、それもまた人の世・・いつかまた切ればよい。」「それが浮世よね・・」
「雅どの。このこと、ここだけの話でござる。」「わかってるわ。私も最後まで見届けるつもりだし。」カチャ。
オォォォ・・『色・・しくじりましたか。』「・・」『彩か・・なかなかに美しい技を使うな。』『ほっほっほ。
あやつの技は無数の戦場を強敵を相手に生き抜いてきた者のみが達する領域。とうてい色には無理な境地じゃな。』
『まあこういうこともあるでしょう。あまり気にしないように。』すっ。『最新情報によると、オメガは明日に
佐世保を襲撃するらしい。特戦隊も出てくるだろう。』『次はがんばってください。』こく。すっ、シュッ!・・
『色・・美しき暗殺者。だが標的もそれに劣らぬ美しい戦う淑女たち・・いささか忸怩たるものがあるな。』
『いかにも。だがオメガの右腕ともいうべき特戦隊を倒すことには意味がある。観ようではないかブンドル。
特戦隊と色のエレガントな戦いを。』『殺し合いこそ生命が最も輝く瞬間・・美しい血の乱舞を期待しよう。』
『ほっほっほ。トレーズよ、そう一筋縄ではいかぬぞ。特戦隊の強さ、あんなものではない。』『ほう・・老師、
やはり直弟子に肩入れしますか。』『いかにも。ユキノはまだ未熟、だが強い相手と闘うことで確実にレベルアップ
してきておる。色とて二度めはなかろうよ。』『それもまたよし・・色は生きすぎた。』『そろそろ引導を渡してやる
ころあいですか。』『その役目はオメガか秘密部隊にまかせるべき・・さぞや美しい最期になるだろう。』
アバドン。『オメガの動向予測完了。次の目標は佐世保停泊中の空母ドワイド・D・アイゼンハワーと推測。』
「太平洋艦隊最後の空母か。オメガ予測戦力は?」『周辺被害を最小限にするため、まず魔神獣もしくは
ヴォータンで外洋に誘い出し、そこを特戦隊が破壊工作すると推理。』「なるほど・・秘密部隊編成案。」
『魔神獣もしくはヴォータンに第八部隊、特戦隊に第六部隊を。』「了解した。素子、第六の現在位置は?」
「アラムート山で修行中。龍星すずめちゃんも一緒です。」「そうか、第八は分散して修行中だったな。」
「全員の動向はモニターしてますから、すぐに召集できますが。」「やってくれ。俺も降りてこよう。」すっ。
佐世保・米海軍港。「司令!オメガの巨大ロボット、坊ヶ崎沖200kmに出現!」「きたか!・・だがなぜ直接
ここを狙わぬ?」「無意味な被害を避けるためかと。」「・・よし、アイクは出さんぞ。」『司令?!』
「我々の当面の目標はこの空母を守ることだ。そのためジャップに楯になってもらおう。大佐、海自に要請を。」
「はっ。自衛艦を楯にするのですな。」「いつも守ってやってるのだ、たまには守ってもらわんとな、わははは!」
坊ヶ崎沖・南西200km海域。ザザーン・・「いったいどうなってんのよ!なんも来ないじゃない!」「サード、
おちつけ。どうやら向こうさんも多少はりこうになったらしい。」「レーダー感・・中型船舶、数隻接近。」
「どうやら海上自衛隊の護衛艦らしいね。」「アイクじゃないの?役不足だけど、ちょっともんでやりましょう。」
「やめろ。」「なんでよシュウ!」「俺たちがなんでここにいるのか、理由を思い出せ。」「理由?・・」
ゴゴゴゴゴ!「オメガロボット視界内!攻撃行動みられず!」「全艦、戦闘態勢。」ヒュィヒュィ!「動かんな・・
戦う気がないのか?」「艦長、領海線まであと8000。」「全艦停止。」ザザザザ・・「なるほど。オメガの連中は
公海にいるのか。」「戦う気がないのはそういうわけですか・・」「公海にいるかぎり我々では手が出せない。
そこを見込んで待機ポイントにしたな・・」「艦長、どうします?」「向こうから攻撃してくるまで撃つな。
ここで領海内に踏み込まないよう、監視体制に入る。」「了解しました。他の艦にも厳命します。」「よし。」
「あら、止まっちゃった。」「撃たれるまで撃たない。自衛隊ならではの対応のしかただね。」「・・攻撃する?」
「だめだ。ここでにらめっこを続ける。長期ミッションになるのはブリーフィングで説明したが?」
「フルオロカーボン液、排出。」ゴボゴボ・・「ゲホゲホ!・・あー、空気がおいしい。」「あれ?サード、排出
しちゃったの?」「何時間も液体呼吸してられるもんですか。動きがあるまでゆっくりさせてもらうわ。」
「・・賛成。排出。」ゴボゴボ・・「じゃあ僕も。」ゴボゴボ・・「そうだ。まあしばらく余裕あるからな。」
パシュ。ザザーン・・「う~ん。お日さまと潮風がいい気持ち・・よいしょ。」ひょい。「ザンボラーの上で
日光浴としゃれこみましょ。」「・・肌弱いから。ネットサーフしてる。」「僕も出ようっと。」「シュウさんは?」
「ふむ・・つきあおう。」パシュ。さんさん・・「おお~、いい日差しだ。」「グラサンとオイルは正解ね~。」
『・・(・_・)』「・・なんだありゃ?」「ロボットのパイロット・・のようですな。」「それはわかっとる。
そのパイロットがなんでロボットの上でひなたぼっこしてるかということだ。」「つまりは・・動く気がない、
そういうことですな。」「監視する意味あるのか?・・おおっ!」「トップレス・・監視続行します?」「当然!」
佐世保港。「オメガロボットは公海上、交戦の意思なし。引き続き監視中とのことです。」「なぜ撃たん!」
「自衛隊は先制攻撃は許されておりません。」「腰抜けどもが!」「やたらと戦争したがるどこぞの国に比べれば
全然マシかと思われますが。」「なんだと!キサマ誰にむかってそんな口を!」「あんただあんた。戦争したがり、
兵士を浪費し、非戦闘員も平気でまきこむあんたらに専守防衛の精神をバカにする資格はない!」「キサマ!」
チャッ、ドキュン!ビスッ!「そうやってすぐ銃に頼るのがあんたらの悪いクセ。少しは自覚したら?」
「なっ?!・・なぜ死なん!」「弾?返すわ。」・・ボコオオオーン!「なにっ!」チュィーン、バシッ!ドロ・・
「・・き、キサマ何者だ!副官ではないな!」「ホンモノは私のお昼になったわ。」ズズズ・・ピシッ。
「オメガ特戦隊、水月のムーン。」「オメガ?!」「アイクはいただくわ。責任もって海に沈めてあげる。
司令どのには責任者として艦と運命をともにしてもらいましょうか・・いえ、先に行ってもらいましょう。」
ザパーン!「なっ?!水が!」ゴボゴボ・・『この部屋はいま海の底と同じ。出口はないわ。』ガボガボ・・
空母アイゼンハワー艦橋。「艦長、出撃だ。オメガを叩くぞ。」「はっ、司令。ただちに出港せよ!」
ゴゴゴゴゴ・・「航空団、一時間後に合流予定。」「よろしい。着艦ののち給油・爆装して発艦だ。」「了解。」
ザザーン・・♪ピピッ。「・・はい、ファースト。」『・・アイクが動いた。約5時間で到達。』「了解・・」♪ピッ。
「・・というわけ。」「5時間・・夕方になるね。」「お昼寝できそうね・・ふわわわ~。」「そろそろのんびりとは
できなくなるぞ。空母航空団ならものの数時間だ。」「あ、そっか・・そろそろ用意しときますかね。よいしょ!」
「第一航空団接近。順次着艦作業に入ります。」キィィーン・・「降下進路よし。ギアダウン・・ん?」オォォ・・
「艦尾デッキに・・白衣の女性?」バサッ。バサササ・・カァカァカァ!「なに?!紙がカラスに!」バサササ!
「うわっ!前が見えん!」『進入角あげろ!』「うわあああーっ!」ズガガガガーン!『うわあっ!』ゴォォォ・・
♪ウ~!「アングルド・デッキ大破!」「アレスティングワイヤー全て切断されました!着艦不可能!」
「航空団を岩国へ戻せ!」「司令!」「現在本艦にある航空戦力は?」「予備の一個飛行隊だけです。」「わかった。
それで勝負をかける。・・核弾頭を搭載せよ。」『えっ?!』「復唱は!」「りょ、了解!核爆装を始めます!」
大要塞エゼキエル。「・・あわてて準備を始めたか。」「予定どおりです。特戦隊、うまくやっているようですね。」
「今回はヴォータンと魔神獣はお飾り、特戦隊だけでアイクを沈める・・ユキノさん、さすがに腕ききね。」
「ムーンの擬態能力、使わずじまいかと思ったが、こういう使い方があったとはな。」「さて・・芝居はこれからだ。」
ゴォォォ・・「FA-18ホーネット部隊、射出!」キュルルルッ!ゴオオオオーッ!・・「全機発艦まで5分!」
「CIC。敵会合時間は?」『約15分です。』「司令・・ホントに核弾頭を?」「こういうときのための核だろ?
いま使わんでいつ使う。」「しかし自衛艦が!」「オメガと交戦の末、撃沈。日本政府にはそう言っておこう。」
「司令?!」「戦闘に少々の犠牲はつきものだ。ましてや自衛艦は我が軍ではない。ゆえに気にする必要なし。」
♪ビーッ!『緊急情報!核攻撃隊が!』「どうした?!」『・・全機消滅しました!』『なにいっ!』「・・」ふっ。
ゴォォォ・・「まもなく射程圏内。各機トマホーク発射準」バリバリバリッ!「うわっ!なんだこの空電は?!」
「レーダー使用不能!全てのアビオニクスが機能喪失!」「操縦不能!・・なんだあれは?!」ヒュィィィ・・
「・・UFO?」ガクン!「なにっ?!操縦系が!」「これは?!勝手に動いてる!」「くそっ!」グイグイ!
「操縦系統がいうことを聞かない!」♪ビーッ!「なに?・・まさか!」シュボッ!『うわっ!』・・パサッ。
「パイロットは放り出したよ。近くを航行中の民間船に救助されるでしょ。」「第三段階成功ですね。」
「トマホークだけいただいて、機体はあとで放り捨てよう。」「・・核弾頭はしっかり処分させていただこう。」
「アルエット、無人機体をエゼキエルまで誘導してくれ。」「うん。電子捕獲機「ゾシー」、指令伝達して。」
「ゾシーにこういう使い方があったとは驚きですね。アルエットの分身としてホーネットのシステムを掌握、
しかも遠隔操縦までやってのけるとは。」「瓢箪から独楽というべきですか。電子撹乱機として作ったのですが、
OSジャックの中継機としても有効なことをユキノがひらめいたのです。」「ほう・・ユキノさんが。ずっと彼女を
見てきましたが、近来まれにみる逸材のようですね。」「・・「闇」どのがそこまでおっしゃるか。」「いかにも。
直弟子の芹香にも・・いえ、ビッグ4に匹敵する人材かと。」「ビッグ4ってなに?」「聞いたことがある。
秘密部隊の綾香・芹香、もと「無名」・現GGG諜報部の「闇姫の志保」・そして「獅子の女王」リオン・レーヌ。
この四人は組織を越えて共同して事に当たることが多く、いつしか「ビッグ4」と呼ばれるようになったそうだ。」
「・・最凶のドリームチームだな。」「これにユキノが加われば五人ね。名称は「ワルキューレ」がいいかな?」
「別名バルキリー。戦いの女神ですね。いかにも彼女らにふさわしいですが、はたして実現するでしょうか?」
「これからはじゅうぶんありえますな。「賢人会議」とコトを構えることになれば。」「それは楽しみです。」
「やられた・・な。」「司令、どうします?!」「着艦はできない、搭載兵力も在庫切れ。・・もはや戦いは無理だ。」
「では佐世保に戻って修理を。」ズズーン!『うわっ!』「なんだいまの衝撃は!」『こちら機関室!原子炉の
二次冷却水ラインがぶっ飛びました!』「なんだと!」『放射能洩れはありませんが、原子炉は緊急停止!』
「原因は?」『おそらく・・ぐわっ!』「どうした?!」『♪ピンポンピンポ~ン。ここで臨時ニュースです。
機関室はオメガ特戦隊によって完全に制圧されました。これより本艦は沈没しますので、乗組員は訓練に従って
とっとと退艦してください。いっとくけど訓練じゃないからね!』ブツッ!・・ズズーン!「今度はなんだ?!」
「機関室に大穴が!」「総員退艦!」♪ビーッ!ビーッ!「艦長・・あとをたのむ。」スッ。「司令、どちらへ?」
「オメガと一戦交えてくる。君たちは早く避難したまえ。衛兵、銃を借りるぞ。」チャッ。「司令・・まさか?!」
「これは私の責任だ。艦長、くれぐれも艦と運命を共にしようなどと思うな。君の使命は乗組員を無事に避難
させることにある。それを忘れるな。」「・・了解!全員、司令に最敬礼!」ばっ!「うむ!」『司令、お供します!』
「バカ者!」バキバキッ!『うわっ!』「君らはまだ若い。未来を作れ。できうれば、このような兵器が必要の
ない未来をな。」『司令・・』「ではまた会おう!さらばだ諸君!」カンカンカンカン・・『司令~!(ToT)』
「・・ふふっ、最後にちょっとカッコつけちゃった。さてユキ姉ちゃんたちと合流しよっと。」ズズズ・・ビシッ。
後部甲板。「おっ、きたきた!ムーン、大役ごくろうさま。」「いやいや、ひさびさに主役はらせてもらったわ。」
「ムーンねぇの変身能力、たいしたものね~。」「定期的にGGGに潜ってもらって情報収集とかしてるしね。
まるヨさんもGGG技術メタ情報は役に立ってるって。」「ところでホンモノの司令はどうしたのだ?」「ああ。
トイレから流したわ。いまごろ浄化処理されてマリンスノーになってるんじゃない。」「でかいウンコでござるな。」
「作戦は終了したから、とっとと退散しましょうか。みんなコバンザメに」「待て!・・来たでござる。」カチッ。
「・・色?」「前と同じ気配でござる・・」「この狭い艦内じゃゾンダリアン相手には不利ね。」「・・格納庫へ!」
格納庫。搭載機はもはや存在しないので広大な空間となっている。「クルーも既に逃げたようね。」「ここならば
見通しもよし。足元と天井に注意するでござる。」「ミヤビ。」「わかってる。霊珠!」ヒュヒュン!「水琴鐘!」
♪コンコ~ン・・「・・そこよ!」「粘性強酸!」ビュゥゥゥーッ!バシャッ!ジュゥゥゥ~ッ!「おお!床が
円状に溶けていくでござる!」「これで逃げられないわよ色。とっとと出てきなさい。」『・・』ズズズズ・・
チャッ。「ここは拙者が。」「まって。・・ここはわたしにやらせて。」「ユキノどの?」「リベンジよ♪」すっ。
「さて、あなたが一番欲しいのはわたしの命でしょ?・・チャンスあげるから、かかってきなさい。」「・・」
フッ、シャッ!「おっと!」ピタッ。「・・?!」「出た!ユキ姉ちゃん得意の真剣つまみ取り!」「ほい。」
パキィッ!「もっといいの使いなさい。なんなら関の刀自でも紹介したげよか?」ぽい。カラカラ・・
「前の戦いであなたの技は見切ったわ。一番のユキノに同じ技は二度通用しない。」「・・」ジャッ!「ツメ?」
ビュッ!「武器は手の延長。それ以上のものではないわ。」ひょい、スカッ!「だから素手でも強いヤツは強いの。」
ドゴオッ!「!・・」「再生するヤツを叩く手その1。動かなくなるまでぶったたく!オラオラオラオラアッ!」
ボコボコボコボコッ!「肘打ち!裏拳正拳!」バキバキバキバキッ!「す・・すごいユキ姉ちゃん!」「あの色が
回避も反撃もできないなんて!」「クルド流暗殺拳乱舞技「馬龍冠」。息をもつかせぬ連打を叩き込む荒業ね。」
「拳の衝撃で色の身体が完全に宙に浮いてるのだ・・」「これでは逃げるに逃げられないでござるな。」
「どう?逃げも隠れもできないでしょ。そのまま空中でくたばれ!たたたたたーっ!」ズドドドドッ!
「・・!」ドン!「おっと!・・肩を蹴って逃れるとは。」ザシャッ!「・・」グラッ・・「けどまあ、
そのダメージじゃ戦闘続行不可能かな?・・さてどうする。」「・・」タッ!『あっ!』・・バシャーン・・
「ハンガー口から海へ逃げたか・・引き際がいいわね。」ググッ・・「だいぶ艦が傾斜してきたね。」「そろそろ
トンズラこかないと道連れになっちゃうよ。」「そうね・・全員、撤退よ。コバンザメで脱出するわ。」
そのころ。『アイクは沈みはじめた。役目は終わり、撤収せよ。』「了解。」「・・もう終わり?」「結局日光浴を
しにきたようなもんだったね。」「う~、ちょっぴり欲求不満。」「サード、機会はこれからいくらでもある。
今回は楽な任務だったと思うことだ。」「まあそうですけど・・ん?」「なんだ?」「空からなんか来るわ!」
「・・敵?」「五つ・・まさか!」・・キィィィーン!ザパアアアーン!ザザザザ・・「やはり・・」「ついに
出てきたわね。」「来ると思ってた。」「ほう・・これがウワサの。」バサアッ!『Gエンジェルズ、見参!』
「艦長あれは?!」「五体の巨大ロボとは!」くるっ。『護衛艦に告げます。ただちにこの場を離れてください。』
「日本語?・・しかもあの顔は!」「まさか・・巨人!」『これからここは戦場になりますですわ。』
「君たちは日本人なのか?」『・・そんなことどうでもいい。』『グズグズしてんじゃねえ!戦闘のジャマだって
言ってんだよ!』『はよゆかんと呉まで投げ返すで!』「わかった・・全艦転進!全速でこの海域を離脱せよ。」
ザザザザ・・「・・あとはよろしく、天使のみなさん。」びしっ。『無事の航海をお祈りします。』すっ。
『魔神獣三体とヴォータンまでおったとは、復帰第一戦にはもったいないくらいの相手やな。ほなやろか!』
「・・前よりちょっと形が変わってるわ。」「それなりにパワーアップしたってことだね。」「はん!あたしらも
前よりは強くなってるはず!」「一度戦っておきたかった・・SSS、やるぞ!」ザパーン!『ヴォータンには
ボクとダイナスト、ガイロスにアジール、ロダンはティーガー、ザンボラーはゼノギアス!』『了解!』ザザーン!
「・・黒き死の天使、アジール・・」『・・いくよ、「ルナリィス・アンブラ」。』ジャキジャキッ!オォォォ・・
「・・二枚刃?「紅月」とちがう。」『「紅月」は進化した・・私に合わせて。』「・・ストリームブレス。」
ガッ!ドブオオオーッ!『ナイト・クローク・・』バサッ!シュバアアアアーッ!「激流が・・流された?」
『その手はもう通用しない・・』フッ・・「・・消えた・・上!」バッ!「?!・・いない!」『こっち。』
ビュッ!ザキイッ!「うっ!・・足が!」ザパアアーン!『水蟷螂。』「海中から・・ロンギヌス!」ジャッ!
「はっ!」ビュッ!『ん!』カキィィーン!「泰山槍術・疾風!」ビュビュビュッ!キンキンキン!
『・・だいぶ強くなったね、そちらも。』ふっ。「燕返し!」ビュッ!『けどね。』スカッ!「透過?・・はっ?!」
カキッ、ズッ・・ズシャアッ!「頭上を越えざまに・・鎌を首に・・」ズズッ・・ザパーン!『聖徳忍法・・草薙。』
「ティーガーにマントが?・・ダモクレス!」ブン!ピタッ!『なかなか良い構えですますわ。』「華山十字剣!」
ブンブンブン!『おととのと。』ザザザーッ。「ハリケーンブレス!」ゴオオオーッ!『ほいさ!』ザパーン!
バサササッ!「水中からあんな大ジャンプを?!でもこれで回避不能!」ブン!ビュビュビュッ!『あまい!』
バサッ!クルクルッ、グン!「ダモクレスをマントでくるんで流した?!」『ノシつけてお返ししますですわ!』
グン!バサササッ!ビュビュビュッ!「おっと!」パシィ!「・・はっ!」バサササッ!『金砂地・銀砂地!』
シャン!『龍星二刀流奥義・ビッグχ!』ザキィィィーン!・・ザパアアアーン!「ダモクレスが・・」
ポロッ、バラバラ・・『十字架だけではないですわ。』ズ、ズズズッ、ザパーン!「両肩が・・」グラッ、ザーン!
「ばらまき屋のゼノギアスね。返り討ちにしたげる!カルネアデス!」ジャジャジャジャッ!ギリギリッ!
「これでバルカン砲は撃てないわ・・はっ?!」ザザザザッ!『アホンダラ!』バキィィーン!「ぶうっ!」
ザパーン!「くっ!バルカン砲でぶん殴るなんて!」『ハジキは撃つだけが能やないで。こういう使い方も!』
ガシッ!ギリッ!「ぐっ!・・関節技?!」『ダブルバルカンの砲身がええ具合にフォークになっとるやろ?
うたわしたるで!』ギリギリ・・ボキイッ!「ぎゃあっ!」『カルネアデス持っとるほうは残しといたで。』
「て・・てめえ!カダス棘鞭術・IGDRASIL!」ギュルルルッ!『イバラが一本の柱に!』ドカアアーン!
『ぶはあっ!』ザザーン!「あたしを本気で怒らせたね!手加減無用、ズタズタに切り裂いてやる!」
『ええね、その怒り。うちも燃えるというもんや!さあケンカはこれからやで!』「CRAKEN!」ザパーン!
『水中からか・・コマンドナイフ!』ジャキン!ザパーン!「潜った?」・・バシャバシャッ!ザキイッ!
「・・あれは?!海中でイバラと戦ってるのね・・いけない!」ザパーン!ドビュッ!「おっと!」ザザーン!
「あっぶな~。水中から突き刺されるとこだった。」『なかなかええカンや。』ザバッ!「水中戦もいけるとは
思わなかったわ。」『ボルネオワニを仕留めて晩メシにしとったもんや。』「なるほど・・さすがコマンドー。」
『ついでに新しい必殺技も披露しとこ。』「いらんいらん。」『まあ遠慮せんと。残暑見舞いの代わりやて!』
「いらんちゅーに!APOLO!」ドビュビュビュッ!「全方位からの攻撃、どう受けるの!」『こうや!』ダン!
「なっ?!突っ込んでくる!」ジャキッ!『せりゃあっ!』ズパパパーン!「ジャマなイバラだけを切った!」
『もろたで!』ガシッ!「それはこっちのセリフ!くらえフレイムブレ・・」ジャキジャキジャキッ!
「なに?ゼノギアスの装甲ハッチが!」『いてまう!ゼロ・クラッシャー!』カッ!ドゴゴゴゴゴゴゴッ!
「きゃあああーっ!」ボコボコボコッ!ドガガガガーン!・・ザパンザパン!『どや?熱い抱擁やったろ。』
そのころ空母アイゼンハワー。ただいま沈没中(爆)。ズズズズ・・『おとととっ!』「だいぶ傾いたものね。」
「はやくコバンザメに戻らないと、デカプリオになっちゃうよ!」「その前にポセイドン・アドベンチャーに
なりそうね・・この状況で仕掛けるつもり?オリヴィエ。」『えっ?』くるっ。「あらバレちゃった。」ひょい。
『ああっ!』「気配は消してたのに、なぜわかったの?」「「夜間飛行」よ。」「え?・・あ、三日前か。」
「死羽姫、気づかなかったの?」「オイルとジェット燃料のニオイでぜんぜんわからなかったのだ・・ユキノ、
どういう鼻してるのだ?」「香水の匂いには特に敏感なのよ・・とりまきの三人は?」「・・ちょっと待って。
いまその子、ユキノ・・って言わなかった?」ぎくうっ!(しまった!)「どうも以前から感じてたのよ。
あなた、私のよく知ってる誰かに似てるって・・性格ぜんぜんちがうけど。」「ふっふっふ・・バレちゃあ
しょうがない。」バサッ!(仮面をとった)「ああっ!・・まさか!」「そう!わたしはユキノ・ディアノの
双子の妹、ユキナよ!」どんがらがっしゃ~ん!(あいたたた・・そうきたか。)(ついにバラすのかと
期待してたけど、あがくね~。)「そうだったの・・ユキノにあなたみたいな不肖の妹が。」(信じてるよ、おい。)
(性格ぜんぜん違うからね。それにオリヴィーけっこう天然みたいだし。)(女優はえてしてそんなものなのだ。)
「不肖は余計よ!とにかく、ユキノ姉さんには内緒よ。わたしは死んでることになってるんだから。」
「わかったわ・・でも、ユキノは悲しむでしょうね。」「だからよ・・わたしは死ぬことでオメガに入ったの。」
(おっ、演技が始まった。)「ユキノに迷惑かけないためね・・人の道はそれぞれ。それを否定することは誰も
できはしない。けど、否定はできなくても阻止はできるわ。」ザッ。「ここでふんじばって、ユキノのとこへ
返してあげるわ!」(あれ?・・なんか話がややこしいほうに。)(苦しまぎれのウソが尾ヒレついてきたわね。)
「やれるものならやってみなさい。」「カーツ、エシディ、ワム!」『ははっ、これに!』ザシャアッ!
「たしかに・・よく似ておりますな。」「惜しい・・これほどの美貌がオメガとは。」「カタギに戻して姉君と
共演していただこう。」「同じ顔ふたつならべてどうすんのよ。特戦隊!」『うおおっす!』ザッ!「お?」
「彩にい!うおおっす!って元気よく言わなきゃ!」「そ、そうでござるか?(話についていけなかった)」
「見慣れない顔が二人ばかりいるわね。」「紹介しときましょう。「戦闘空母」のミヤビ、エトランゼ・彩。」
「はじめまして。(ローマでは変装してたから気づかれてない)」「以後よしなに。」『どうもごていねいに。』
「・・って、ノンキに挨拶してる状況じゃないわよ!」ズズズズ・・「もってあと10分というところですな。」
「さて、ここだと共倒れになる危険があるけど、どうする?」「・・飛行甲板に出ましょう。」「いいとも。」
ちらっ。(フレイア。)(わかった。)すっ・・「さて、いそぎましょ。・・上ってどっちだっけ?」「あっちよ。」
「二体とも格闘タイプか。よかろう!スピンナックル!」ギュルルッ!ゴオッ!『おっと!』ひょい、ガシッ!
「なにっ?!」『獅王壊裂拳・暴風車!』ブオッ!「投げ技だとおっ!」ザパアアアーン!バキィッ!「ぐあっ!
右腕が砕けた!」『投げと同時に関節技としての特性もあります。』「なるほど・・だがヴォータンはこれしきの
ことでくじけはせん!」ドザザザーッ!「ブーストナックル!」ドン!すっ、スカッ!「ダッキング?!」
『獅王大車輪!』グン!「のおっ!」・・ドパアアアーン!「ぐっ!・・攻撃の勢いを利用しての投げとは!」
『あたしもいくぜ!ドラゴンアーム!』ドン!ビュルルルッ!「ダイナストの腕が伸びた?!」ギュルルルッ、
ギシィッ!「ぐおっ!」ギシギシ・・「バカな・・このヴォータンのフレームが悲鳴をあげるとは!」
『山をも砕く龍の力だ!そして!』ギュルルルッ!グン!「なにいっ!」『慮山昇竜覇!うりゃあああーっ!』
ドブオオオオーッ!「ぬおおおおーっ!」クルクルクルッ。『ガイアー、とどめだ!』『うん!はあああああーっ!』
ギーン!「あれは?!・・ガイアーが黄金に!」『獅王機甲拳・秘奥義!』カッ!『獅王!彗・星・けえええーん!』
ドゴオオオオオーン!「なにいっ!」バッゴオオーン!「ぬおおおおおーっ!」バキバキバキッ、バガアアアーン!
「ヴォータンの・・無敵の装甲が!」・・ザパアアーン!『はぁぁぁぁ・・』スゥゥゥ・・シュ~ッ・・
大要塞エゼキエル。「・・終わったな。」「ガル・バーラ浮上。」ザザザザ・・「全員に告ぐ。ただちに機体を放棄し、
ガル・バーラに乗れ。」『・・了解。』『巡航脱出プラグ、作動。』『今回はしょうがないわね!』『ヴォータンは
自力帰還はなんとか可能だ。』「ならガル・バーラへ。魔神獣は自爆させる。アルエット。」「はい。ぽちっとな。」
ドカーン!ゴゴゴゴ・・「戦闘経験は神魔器が記憶してますから、次の魔神獣はさらなる進化をするでしょう。」
『・・勝ったね。』『まずまずの成果ですますわ。』『復帰第一戦の相手としては最高。そして結果もな。』
『みんな強うなったな~。特にひばり、あのキンキラはいったいなんや?』『凱お兄ちゃんや綾香さんも使える
獅王機甲拳奥義・明鏡止水だよ。ボクだけ修得してなかったんで、特訓で開眼したんだ。』『聞いたことあるぜ。
またの名をハイパーモード。いかなる感情をも昇華させ、真に澄みきった境地に到達すれば、その肉体は無限の
パワーを発揮できる。武闘家の理想とする究極の境地さ。』『・・究極の境地・・か。』『まさにそうですわね・・』
♪ポオオオーッ!ガッシュガッシュガッシュ!『あっ、お迎えの「汽神号」だ。』『海の上でも走れるんですの?!』
キキィィィーッ!・・「よう!Gアイランドまで乗ってかねえか?」『第六部隊は?』「ただいま戦闘中だ。」
ふたたびアイゼンハワー・飛行甲板上。ズズズズ・・「この傾斜上でバトるか・・滑ったらリングアウトね。」
「沈没するまでの時間制デスマッチ。ではやりましょうか。」「念力で甲板に立ってるヤツがいうか!ふつー。」
「あら、地の利を最大限活かすのは戦術の基本よ。」「わーったわーった。ムーンはワム、死羽姫はカーツ、
ミヤビはエシディ。彩はオリヴィーよ。」「おっけい!」「やるのだ。」「さて、楽しみましょう。」「まかされよ。」
「ちょっと、ユキナはどうするの?!」「わたしゃ今回はチアガール。頭数合わないし。」「なら他の連中を海に
たたきこんで、あなたを捕まえるまで!戦闘開始!」『おお!』ダダッ!「特戦隊、かかれ!」『うおおっす!』
「ワムさんとは初顔合わせね。」「この傾斜で立つか。見事だ。」「こっちもトウシロじゃないんでね。飛行甲板は
意外とでっぱりやら切り欠きやらあるものよ。そこへ足をかければ問題なし!」「フリークライミングの要領か。」
「それだけじゃなし!はっ!」ダン!「むっ!」「十六夜!」シュバッ!「回避!」シュパッ!「愚かな。そんな
大技を使えば足元が」「安定してるんだなこれが。」「なにっ!」ゴオッ!「友月!」ガシッ!「ぐうっ!足で首を
フックだと!・・これは!」「機体固定チェーン。いい足場よ!飛んでけ!」ブン!「まだだ!風よ!」ゴオッ!
「風の結界で宙に浮いた?」「いくぞ、坤蕨殺!」ゴオオ・・シュバッ!「おっと!」ジャラン!ズバアアーン!
「飛行甲板に亀裂が?!・・風の刃ね!」「いかにも。避けきれるか!」シュバババッ!ドドドドン!
「よっとっと!」タンタンタン!「こうなったら!てりゃああーっ!」タタタタ!グーン・・「なんと!ぐるりと
一回転するとは!」「勢いをつけて!」ぱっ。ダン!「蒼月流脚法奥義!月山!」ギュルルッ!「迎撃!」
シュバババッ!キキキーン!「遠心力で風刃がはじかれる?!」「死なばもろとも!でりゃあああーっ!」
ドコオオオーン!「むおおおおーっ!」「みんなあとはよろしくね~!」ヒュゥゥゥ・・ザパーン!
「ムーン・・あんたの死はムダにしないのだ。」「死んでない死んでない。海に落ちただけだ。」「気分の問題なのだ。
カーツのにいちゃん、タイプだけど倒すのだ。」「光栄だな。ならばなおさら手は抜けん。輝彩曲刀!」シャン!
「ゆくぞ!」ブン!「ほいほいほい。」ひょいひょい。スカスカッ!「大気よわが拳となれ!家鳴!」ドン!
バシィィーン!「むうっ!」ザザザーッ!「まだだ!次元斬!」ブォン!「むっ!」ひょい。・・ブシャアアーッ!
「くっ!・・避けきれなかったのだ。」「よくぞ致命傷を避けたが、出血は止まらんぞ。処置をせぬと数分で死ぬ。」
「・・なら数分であんたを倒せばいいということなのだ。血よ我が剣となれ!髪鬼!」ブシャアアッ!「なにっ?!
噴き出す血の流れが!」ドスドスドスッ!「ぐうっ!・・血を針と化すとは!」「これで決着なのだ!」ダーン!
「大気よ我が炎の鎧となれ!火車!」ボオオオーン!「なんと!自らを業火につつむとは!」ドゴオオオーン!
「うおおおーっ!」「最後に笑うのはあたしなのだ!さあ一緒に落ちようか!」ゴォォォォ・・ザパーン・・
「あら、死羽姫ちゃんも落ちてしまいましたのね。」「カーツどのまでか・・」「ではエシディさん、前の二組に
負けないような戦いを私たちもしませんとね。」オォォォ・・「この気・・いままでに経験のない異質な闘気。
強いて申さば「魔法兵団」に通じる。」「いかにも・・珠振。」ヒュヒュッ!「黒炎縄!」シャバッ!「古留部。」
シュババババッ!ドゴドゴドゴッ!「あら?あっさり直撃・・ん?」ぴくっ。「ふふふ・・この程度では効かぬ。
ふん!」ググッ・・「お返ししよう!」ボボボーン!「なっ?!身体にめりこんだ珠が!」ドゴドゴドゴッ!
「がふっ!」ふわっ・・「・・!」ガシッ!「ほう、そのまま墜落するかと思ったが、踏みとどまったか。」
「く・・」「説明しよう。俺のもうひとつの能力「シュピーゲル」。筋肉の組成を変え、いかなる物理攻撃も
衝撃緩衝素材のごとくエネルギー吸収し無力化する。そしてまったく同じエネルギーで返すこともできる。」
「・・それで「シュピーゲル(鏡)」ですか・・ごふっ。」ボタボタ・・「内臓の二つや三つはやられたようだな。
どれ、この黒炎縄で荼毘に付してやろう。そうすれば楽になる。」ヒュン!ギリギリッ!「さらばだ。燃焼!」
ジュウウウーッ!「きゃああああーっ!」メラメラメラ・・ボシュッ!「なにっ!一瞬で燃え尽きただと?!
いかに高熱といえども、ありえん!」「そりゃ紙ですもの。あっという間に燃えちゃいますわ。」「なにっ?!」
ゴオッ!ドゴドゴドゴッ!「ぐっ!・・そうか、式神か!」すっ。「はい正解。こんなこともあろうかと、紙女の
影武者はいくつか準備してますわ。」「やるな・・だが学習能力はないようだな。物理攻撃は無意味だと言った。」
「衝撃はたしかにおっしゃるとおり。でも運動モーメントまで緩衝できますか?」「なに?」グ・・ググググッ!
「ぬおっ?!」「名づけて「土俵ぎわのがぶり寄り」です。」ふわっ、「のおおお~っ!・・」・・ザパーン・・
「ああよかった。私、泳げませんもの・・え?」くいっ。「足に縄かけてたのね~!・・」・・ザパーン・・
「おや、我らだけになってしまったようでござるな。」「どいつもこいつも役立たないんだから!・・ユキナ、
二対一でもいいわよ。」「やなこった。あやぴん一人でじゅうぶんよ。」「艦橋で頬杖ついてんじゃないわよ!」
「さすがユキノどの、闘いに際しても正々堂々・・まさに武士道でござる。」「ユキナでしょ。」「どっちでも
いいから、さっさと始めなさいよ。ほれ。」♪カーン!(ガリアンソードでレーダー叩いた音)ザッ!
「ユキノ殿。」カチャ、ぽい。「よっと。」パシッ。「?・・刀を使わないの?」「素手の相手に使うわけには
いかないでござる。」「後悔するわよ・・衝撃波!」ドン!「メル!」ヒュン!ピキィィーン!「楯?!」
「だから後悔はする必要ないでござる。はっ!」ターン!「空中じゃ回避はムリね。電撃!」ズババババッ!
「メル、吸!」ギュババババッ!「電撃が楯に吸われた!」「返すでござる。雷!」バリバリバリッ!
「サイコシールド!」キン!バシィィーン!・・「やるね・・ひさびさの強敵だわ。」「恐れ入るでござる。」
「ならこれはどう?沸騰!」キン・・「・・いかん!」ダッ!ドカアアアーン!「うわっ!」ザザザーッ!
「甲板下のジェット燃料給油ラインよ。いわば地雷ね!」キン・・ドガアアアーン!「なんのこれしき!」
ダッ!「体当たり?!」「そこが安全地帯でござる!」「そうは・・」ズルッ。「おっと!・・はっ?!」
「なんと?」ガシッ!ぶちゅ。「えっ?・・ありゃま、不幸な事故。」『・・・・』「・・な!なにすんのよ!」
「こ、これは失礼!」ばっ!どきどき。「・・こともあろうにオナゴとせっぷんしてしまうとは。」「?・・
あなた、ひょっとして初めて?」「い・・いかにも。すまぬ!嫁にいけぬ身体にしもうた!この責任は・・」
「・・ぷっ、あはははははっ!」「え?・・なにかおかしかったでござるか?」「いやさ、いまどきこれほどの
純情青年は天然記念物ものだなって。」「てんねん・・ユキノ殿、どういう意味でござるか?」「誉めことばよ。」
「ユキナ、この人は気に入ったわ。だから今日はこのくらいにしとくわ。」ふわっ。「また会いましょうね。」
ザパーン・・「?・・何の話でござるか?」「エゼキエル帰ったら教えたげるわ。さて、わたしたちも・・」
♪ジャンジャカジャンジャカ・・「そ・・そのテーマ曲は!」「むっ?・・」ぴく。「ユキノ殿、船首でござる!」
「あっ!艦首ブライドル・リトリーバー上に!」♪ジャジャン!「よう、また会ったな。」ぴっ。「ビッグワン!」
「どなたでござる?」「さっきの連中の親玉よ。」チチチチッ。「人聞きがよくないな。総司令さまと呼んでくれ。」
「さまは余計よ。・・で、何の用?」「ふたつほどな。ひと~つ!新人の顔を見に。ふた~つ!ユキノの相手。
みいーっつ!」「醜い浮世の鬼を!」「退治てくれよう、桃太郎!・・って、お約束のツッコミをするなって。」
「期待に応えてあげたまでよ。」『わははははは!』「・・??(またもや話についていけないあやぴん)」
ズズズズ・・「おっと、もう半分は沈んだか。」「心配しなくても、あと10分は浮いてるわ。ちゃんと計算ずみ。」
「それじゃあ、ひさびさにやれるってもんだ。」「いいわね。種目は?」「このそそり立った飛行甲板を使っての
フリークライミングでどうだ?」「のった。まずはわたしね。それっ!」タンタンタンタン!・・スタッ。
「ほう。あっという間に艦首まで登ってきたか。」「本番はこれからよ。はっ!」ターン!ゴオオオーッ!
「なんと?!飛び降りたでござる!」ヒュン!・・「ユキノ殿!」「・・そこ!」カツッ!ダンダンダーン!
「おおっ!わずかな窪みに足をかけて落下を止め、ふたたび登ってくるとは!」「よっ!」ターン!スタッ。
「どう?普通ならあのまま墜落でしょうね。」チチチチッ。「たいしたもんだ。だが!世界じゃあ二番目だ。」ぶい。
「ゆーと思った・・あんたの番よ。」「へいへい。それっ!」ターン!・・タタタタタッ!「おお!垂直の甲板を
走っているでござる!」「みごとな重心バランスね。ちゃんと足が地についてる。」タタタタッ!「環状線だ。」
タタタタタッ!「なっ?!今度は走って登ってくる!」「ほんとに人間でござるか?」「よいしょ!」タン!
スタッ。「いかがかな?」「甲板上の窪みや出っ張りを瞬時に見切っての垂直走行とはね・・負けたわ。」
ズズズズズ!「さすがにそろそろ限界ね。あやぴん、海水浴よ。」「かしこまってござる。」「ビッグワンも?」
「ギターを濡らしたくないから遠慮しておくぜ。じゃあな。」フッ・・「消えた・・変な御仁でござる。」
「ほらいくよ!」タタタタッ、タン!・・ジャパーン!「せーの!」ぽん。・・ザッパーン!
「二名さまご案内~!」「はいユキねえ、彩にいさま、タオル。」ばさばさ。「さんきゅ。」「服を絞るでござる。」
ばさっ。『・・(-□-)』「彩にいさま、たくまし~・・」「着やせするタイプだったんだ~。」「ほらフレイア、
よそ見運転してるとアイクにぶち当てるよ。」「おっとっと!」「しかし、落下ポイントに「コバンザメ」を
あらかじめ待機させておくとは、さすがユキノ殿。」「どうりでフレイアの姿が途中で見えなくなったのだ。」
「艦底にくっつけてた「コバンザメ」を外して、飛行甲板下で落ちてくるのを回収するようにってね。」
「第六の連中は?」「遠巻きにしてた自衛艦に泳いで乗り込んだようだよ。」「元気な連中だね~。」
「ミャビはカナヅチだったのだな。ひっぱり上げるのタイヘンだったのだ。」「どうも泳ぎは苦手なのよね。」
「ん~?・・あやぴん。」「む?」「ミヤビに泳ぎ教えてくんない?」「えっ?」「よろしいでござる。泳法は
自らを助くるもの。学ぶは百理あって一害なしでござる。」「え~・・私って水着姿、自信ないんだけど・・」
エゼキエル内・大プール。「・・お待たせしました。」ぺた。『おおっ?!』「白のビキニ!しかも似合ってる!」
「う~む、胸はわたしより無いけど、それを補ってあまりあるプロポーションのよさ・・あなどれん。」
「見せるほどのものじゃないけど・・」もじもじ。『おおお~。』「恥じらいがまた男心をそそるわね~。」
「となるとだ・・あれ?」「テント出来てないのだ?」「男子たるもの、己を御す術は基本まなーでござる。」
「ふ~ん・・ほい。」とん。ぽすっ。『あっ?!』「・・だが、これはかなりの試練ではござる。」「・・ばか。」
オォォォ・・『色、また失敗しましたね。』『・・』『トレーズ、そういうな。美しき闘いを見せてくれたのだ。
ここは誉めてやることだ。次にもっと美しき舞を見せてもらえればそれでよい。』『そうだなブンドル。・・
一番のユキノ、なかなかの手練。実にエレガントだ。老師御自慢の弟子だけのことはありますね。』『ほっほっほ。』
『できれば賢人に加えてもよろしいのですが。』『トレーズらしくもないの。強いから敵に回して面白いのじゃ。
弱い敵はつまらぬ・・強ければ強いほどよいというものじゃ。』『名言ですな。』トクトク・・『色、グラスを。』
『・・』すっ。『老師もどうぞ。』『で、なんに乾杯じゃ?』『そうですね・・オメガに。』『よかろう。』『乾杯じゃ。』
『おっと、もう御一方のぶんを忘れるところでした。・・どうぞ、ミス・ヲイル。』『いただきましょう。』スゥ・・
『ご用件は「グローバー」のことですね。』「いかにも。首尾は?」『早乙女博士によれば、まもなく完成とのこと。
設置場所は南極大陸奥地・狂気山脈。』『山脈はコーウェンのゲノム巨神兵団とスティンガーのゾンダー獣人で
要塞化されている。オメガや秘密部隊にやおか後れはとらぬ。』「そうですね・・なにせ勇者たちは動けない。
となると通常戦力で落とすのは困難でしょうね。」『ほっほっほ。それはどうかな?』「どういうことですか?」
『百聞は一見にしかず。少なくとも、面白い戦いにはなるじゃろう。それは掛け値なしにいえるということ。』
「・・この方はお味方なのですか?」『ふふっ・・組織にはこういう内部批判の目も必要だということですよ。』
「なるほど・・機界昇華さえも選択肢として許容する「賢人会議」らしいですわね。」『ゾンダー技術には
注目すべき点が多いのは事実。もっとも、道徳とか倫理とかは我らは持ち合わせていないだけだがね。』
『これからのあらすじ~!』「これで役者がほぼそろったね。」「彩にいさま、なんかミヤビ姉といいカンジ~。」
「でもオリヴィーもなんかヘンな雲行きだね。」「彩にいさま、けっこう純朴だから先が思いやられるよね。」
「さて次回からいよいよ「賢人会議編」だ!」「出たなオメガの「真の敵」!」「かなりハードな章になるから、
次回予告もここからガガガモードにチェンジするよ!」「それでは小O清志先生、どうぞ!」『うおおっす!』
君たちに最新情報を公開しよう。
突如Gストーンのパワーが失われた!行動不能になるGの勇者たち!
南極に出現した大怪球グローバーの対消滅フィールドが世界を覆う!
このまま滅びを待つしかないのか?いや、まだ希望はある!
秘密部隊とオメガは共通の敵「賢人会議」を前に、いま手を結ぶ!
「オメガ戦記」ネクスト、「球 - Glober -」にΩオニキス、発動!
これが勝利のカギだ!(第11部隊「朧車」)
♪タンタンターラッラタタンタターン・・(GロボのOPね)
来たるべき近未来!人類は未知のパワー「Gストーン」によって、機界生命体との激闘を戦いぬいていた。
人類は一致団結してこの巨大な敵に立ち向かい、幾多の致命的危機をも知恵と勇気で乗り越えてきた。
だが、その影では人類同士の熾烈な戦いが進行していた!『我ら、人類の進化のために!』ザザッ!
戦乱の世を呼ぶ国際秘密結社「賢人会議」!「十賢人」と呼ばれる十人の各専門分野のエキスパート。
小国のみならず超大国をも影で操り、世界各地に動乱・戦乱の火種を撒く謎の組織である。
だが対抗する勢力は存在する。国に束縛されない闇の超国家戦闘機関「国連秘密部隊」、
敢然と全世界を敵に回し、人類の原罪を破壊する科学武装犯罪結社「バイオネット・オメガ」!
そしてその中に、史上最強のロボット「ヴォータン」を操縦する青年の姿があった。名を斑鳩シュウ!
「砕け、ヴォータン!」『ま”!』グワッ!ドバアアアアーン!
オメガ戦記 プロジェクト20「球 - Glober -」
第一部「災 - Disaster -」
大要塞エゼキエル・展望喫茶室。ユキノとミヤビはティータイム。コポコポ・・「へぇ~、シュウの姓って
「斑鳩(いかるが)」っていうんだ。」ズズ~。「そういえば、高校時代は姓で呼んだことなかったわね。
命や獅子王もシュウとしか言わなかったし。」ばりばり。「作者が考えてなかっただけでしょーが。」もぐもぐ。
「ところでムーンとフレイアは?お茶とお菓子あるのに。」「あやぴんとゲーセンよ。最近べったりだもの。」
「ふふっ。お兄さんが欲しかったのかな?」「かもね。シュウは最近はSSSの後見してるし、それ以前も
お兄さんとゆーより、でっかい弟あつかいだったしね~。」「シュウは弟か・・なるほどね。死羽姫は?」
「さっきからそこにいるけど?」「え?」「アグアグムグムグ・・」「お菓子食べてるときは会話にならないほど
熱中してるんだから。」「そうだったわね。・・でもこの小さな身体のどこに入るんだろ?」「だから死羽姫よ。」
♪ポンポンポンポーン・・『ユキノ戦闘隊長、至急指令室までお戻りください。』「え?・・珍しいわね。」
「呼び出しか・・ユキノ、これは火急の事態よ。」「わかってる。ミヤビ、待機してて。」「待ってるわ。」シュッ。
もぐもぐ・・ぴたっ。「かなり忙しくなるのか?」「なんで?」「とぼけるのはよくないのだ。」「・・まあね。」
シャッ。「わざわざ呼び出しかけるとは、けっこう異例ね。」「無理もない・・「賢人会議」が動いたからだ。」
「なにっ!」「アルエット、説明を。」「いいよ。動きがあったのは南極大陸のこの地点。」「ここって・・まさか!」
「さすがに知ってるようですね。」「狂気山脈・・かつてナチス南極要塞のあったところね。」「ベルリン崩壊後に
ヒトラーが南米経由で逃れようとしたという伝説にまでなったナチス南極要塞。だが現実に親衛隊直属の探検隊は
二回とも消息を断った。」「それも知ってる・・山脈より湧き出でる恐怖。」「あの生物群は核実験を装った攻撃で
1950年に消滅しました。だが。」「これが拡大映像よ。」パッ。「あれは?!」「そうだ・・「遺跡」は健在。
しかも何者かが手を加え、今は文字どおり難攻不落の山脈要塞となっている。」「問題はあれだ。」「・・なにあれ?
黒い・・穴?」「ちがうわ。処理映像。」パッ。「・・球体?」「直径500m。かなり巨大なものだ。あんなものを
あのような所に造れるのは世界でもそう多くはない。」「・・南極条約を無視し、どの国も知らないうちに建造。
そういうことをやるのは・・」「・・十賢者が一人、「工学」の早乙女博士ね。」「そのとおりです。しかし、あの
球体がどういう役割をはたすのかはまだわかりません。」「外部構造があれでは能力推定もできん。巨眼状の
センサーらしきものだけだしな。」「様子見か・・いえ。」♪ピッ。「ミヤビ、指令室へ。」『わかったわ。』
シャッ。「土御門雅、出頭しました。」「あれが何か「記録」にある?」「もちろん。大怪球グローバーよ。」
『グローバー・・』「その能力は・・EI-01東京決戦おぼえてる?」「資料では読んだけど。」「・・まさか。」
「そのまさかです。GGG機動部隊を絶体絶命の危機に追い込み、「弾丸X」まで発動せしめた事態・・」
「ということは、「賢人会議」は機界神種と手を結んだことになります。」「あいつらのやりそうなことだね。
絶対的な力のみを信奉し、道徳も倫理も人としての心も持たぬ連中だもの。」「・・さて、面白くなってきたな。」
GGG諜報部・捜査課。「アイリス、呼んだ?」「志保、例の件の中間報告書よ。」「要点は?」「まだ不明。現存する
関連情報から「賢人会議」の本拠を割り出すのは無理ね。せめてオメガくらいハデに動いてくれないと。」
「やっぱりね。連中が自ら動くことは稀だしね。」「でもヘタにちょっかい出すと、国家レベルで報復だしね~。」
「GGG消滅ということにもなりかねないから、調査は慎重にね。」「本拠さえわかれば道も開けるんだけどね。
セリオ、「十賢人」のデータを。」「データはきわめて些少なものですか。」「かまわないわ。」「プラグ接続。
メインモニターに表示します。」ぱっ。「諜報部もこれがせいいっぱいね。」「これだけでも上出来よ。」
トレーズ:政治担当。リーダーと推定 ブンドル:情報担当。参謀格と推定
老師:武術の達人。相談役と推定 カリオストロ:経済担当
加藤保憲:軍事担当 色:暗殺担当
早乙女:技術担当 モリアーティ:物理
コーウェン:化学 スティンガー:生物
♪ピピッ。「はい、志保。」『例のものに動きあり。高エネルギー感知、パターンは緑。』「了解。」♪ピッ。
「サテライトで感知してた南極のヤツ?」「そう・・さて、どう動くのか・・「弁天」ブリッジへ行きましょう。」
「千手」。「主任、炎竜のフレーム差し替えほぼ完了しました。」「今回は応力限界はるかに越えとったからな~。
まるまる一台組むのと同じやったな・・理緒、GSターボのほうはどないや?」「出力点検の結果、ポテンシャルが
約20%向上してます。やはりXシステムの副作用かと。」「ボルもミスティーもそうやったな・・Xシステムか。
さすが世界十大頭脳の合作だけのことはあんな。」「Gストーンのポテンシャルパワーを短時間だけ引き出せる
ブーストシステム・・しかもGSターボ自体の能率も向上させるんですから。」「悟りを開くようなもんやな。」
♪ピピピッ。「ん?・・主任!GSターボ出力が!」「なんや?・・これは?!急速に低下しよる!」ピピピ・・
「炎竜だけじゃありません!氷竜・ソル・リヴィ・ヨッちゃんも!」「あかん、このままでは超AIまで!
バックアップや!」「はい!緊急用バックアップパワー投入!」「警報!」♪ビーッ!『GSターボに異常発生!
全整備員は超AIの維持に務めや!』「主任・・これは以前に同じ現象が!」「わかっとる。・・対消滅や。」
マンモスオーダールーム。『なんだ?!』ガクガクッ!「どういうこった・・パワーが・・出ねえ・・」
「身体が・・動きません・・」「これは・・いけません・・ゴル、これはまさか?!」「ああ・・前にも一度
経験してるぜ・・」「・・EI-01の対消滅。」「なんだと?!」「みなさん・・デスクの非常電源にコネクトを。」
カチカチッ。『ふぅぅ~。』「なんとか超AIはこれで維持できるぜ。」「けどこの非常電源では稼動は無理ですね。」
「メインオーダールーム、状況は?」『いま降りる。』ズズズズ・・ガコン。「諸君、どうやら対消滅フィールドを
発生させたやつがいるらしい。」「この近くですか?」「いや・・南極だ。」『南極?!』「猿頭寺くん。」「はい。」
ぱっ。「サテライト映像です。これにフィルターをかませると・・」ぱっ。「このように南極から発した対消滅
フィールドが世界中を覆っています。」ポリポリ。「いったい何者が?」「やはり神種の仕業ですか?」「いいえ。
諜報部の調査によると、どうやら「賢人会議」の仕業です。」『賢人会議?』「その名は知ってますが、目的は?」
「おそらく、神種と手を結んだかと。」「南極に妙な施設が建造されてるのは以前から感知しちゃいたが、まさか
対消滅フィールド発生器とはな。人類の裏切り者が!」「「賢人会議」は本来は影で国家を動かし、戦争や動乱を
誘発する謎の組織だったが、オメガによって手駒を失ったので、ついに直接行動にでたな。」「なんでそういう
危険な組織を野放しにしていたのです?」「正体不明、本拠も所在不明だったのです・・いままでは。」ポリポリ。
「直接動くことが無かったこともある。そもそも組織自体が実在するのかどうかさえ疑わしかったしな。」
「暗黒街では実在のものとして認識されてましたが、関心を持った者は全て消去されてます・・徹底的に。」
「凱隊長、ご気分は?」「昔のサイボーグだったら危なかったが、今はちょっとパワーが低めなだけで行動に
支障はないようだ。」「とにかく、あの南極の施設をどうにかしなければな。・・秘密部隊に連絡を。」「はい。」
「・・命、リオンは大丈夫かな?」「・・お蝶さんがいるから、万が一のことはないと思うけどね・・」
パリ。「やれやれ。こんなこともあろうかと、非常用電源を準備しといてよかったわ。」「EI-01戦の教訓ですね。」
「でも情けないな~。これじゃ入院患者だよ~。」「リオンなんか絶対安静よ。ね?」「うるせ!なんのこれしき!」
グググッ・・ドサッ。「くそ~・・リキが全然出やしねえ。」「Gストーン出力は現状の20%。絶縁処理してるから
そのままオダブツってことにはならないけど、力は普通人以下よ。」「いったいどこのどいつの仕業だよ!」
「アバドンからの最新情報だと、南極からみたいね。ほら例の「賢人会議」。」「あいつらか・・賢人が聞いて
あきれるぜ。やってるこた悪の組織じゃねえか。自分が動かず国家を操る外道どもが!」「そう・・それが
自ら動いたとはね。」「・・ユキノたちか。」「ついにしびれをきらせたってとこね。・・ひょっとしてオメガの
真の狙いって、「賢人会議」を引っぱりだすことじゃなかったかしら。」「ありえるな。オメガが人類の「業」を
断ち切ることが目的ならば、「賢人会議」はまさにその権化だ。やつらをつぶすことは抜本策だな、たしかに。」
「そして思惑どおりに直接行動にでた。その第一手がまさか対消滅とはね。」「こうなると機界神種の動きが
気に掛かるとこだな。」「GGG諜報部もリンヴォの監視に集中してるわ。」「そっちもそうだが、問題は南極だ。
どうにかしてこれを止めねえと。」「「ナイトウィング」が強行偵察に行ってるわ。その結果待ち。」
ヒュゥゥゥ・・『偵察目標まであと150km。マッハ5を維持・・』♪ビーッ!『アンノウン多数・・お出迎えか。
マッハ5.5に加速。』ヒュゥゥゥ・・『あと10秒で到達・・敵機確認。・・なんだあれは?』ゴオオオーッ!
『・・巨大クラゲ?!』ボンボンボーン!『マグマ弾!回避!』ヒュィッ!スカスカッ!『当たればこの
ブラックゴーストとて・・高度6000まで降下!』ヒュィィーン!・・『虎穴に入らずんば虎児を得ず!』
ゴオッ!ドオオオオーン!『ソニックウェーヴはカンベンしてもらおう・・山脈突入!』ゴオオオーッ!
ズガガガガッ!チュンチュンチュン!『対空砲火多数・・抜けるので精いっぱいだな。まもなく中枢部!』
ゴオオオオーッ!『あれが対消滅システムか・・直上通過!』ヒュィィーン!『全速離脱!』ズガガガッ!ガクッ!
『くっ!・・直撃か。出力低下。』ゴォォォ・・『飛行クラゲどもめ、追いついたな・・いざとなればカミカゼか。』
『それは早計ね。援護しようか?』『むっ?』ドガガガーン!『・・あれはオメガの無人戦闘機?』『そのとおり。
ザカート高速無人偵察機「カピ」。まさかブラックゴーストも強行偵察に来てたとは思わなかったけどね。』
『空中機雷も装備か。いい機体だ。』『逃走用のマキビシみたいなものね。いまのうちにトンズラしましょ。』
アァァァ・・「なかなかいい腕だね、コーウェンくん。」「うむ。さすがは「ナイトウィング」というところか。」
「これで秘密部隊が動き出すね。」「そしてオメガもな。だがこの山脈要塞は難攻不落。まとめて返り討ちに
してやろうね、スティンガーくん。」「うん、そうだね。ボクのゾンダー獣人とコーウェン君のゲノム兵団があれば、
怖いものは何もないよね。」「あの二つを壊滅させれば、もはや「賢人会議」の障害は無くなる。我らの天下だ。」
マンモスオーダールーム。「長官、秘密部隊からの最新偵察情報です。志保くん、説明を。」ぱっ。『はい。これが
南極施設のアウトラインです。』『おおっ!』「これは?!・・まさに山脈要塞!」『狂気山脈に存在した遺跡を基に
建造された要塞です。対空火器および迎撃用飛行巨獣のため、空からの侵入はきわめて困難です。』「飛行巨獣?」
『これが映像です。』パッ。「・・巨大クラゲ?」「あれはゾンダーメタル!」『バイオ獣人をゾンダーメタルで
強化したタイプと推定されます。コード名「ドローメ」。』「これではっきりしたの。「賢人会議」は神種とグルじゃ。」
「となるとGGGも出動できるのだが・・いかんせん今の状態では要塞艦も出撃できん。」「幸ちゃん、やはり。」
「うむ、国連秘密部隊にお願いしよう。それにだ、GGGとしても任せっきりは良くない。志保くん。」『はい。』
「GGG隊員よりタスクチームを選抜してくれ。秘密部隊に同行しサポートするのが目的だ。」『ただちに。』
アバドン。「闇の賢人どもが。ついに動きやがったな。」「司令、GGG諜報部からの提案はいかがします?」
「作戦面と科学面のサポートが欲しいな。GAGA、そのセンで。」『了解。・・GGG隊員リストより選出完了。
参謀部より猫田ルリ、火麻あかり。科学部よりGストーン担当・星深雪。諜報部より闇姫の志保。
そして機動部隊より獅子王凱。以上の五人。』「最後の二人は?」『戦闘サポートとして。GGG実力ナンバー1と2。』
「志保さんはまあわかりますが、獅子王凱さんは意外ですね。」「ガオガイガーGで戦ってるんで、案外見落され
がちだが、獅王機甲拳の腕は相当なものだぞ。」「そういえばエヴォリューターでしたね。変身しないけど。」
「なったのが成長期以降だったしな。そういえば第八部隊は行動可能か?」「確認してきます。」「頼む、ナミ。」
無国籍料理「サイレンス」。「みなさ~ん!」ズボッ!「ナミさん、なんかあったの?」「またオメガですの?」
「あれ?・・みなさん、だいじょうぶですか?」「・・なにが?」「かくかくしかじかで、Gパワーが弱ってます。」
「そうなのか?何も感じねえけど。」「別にリキが出んとかちゅーこたないで。」「そうですか・・エヴォリューター
には効かないのかな?」「・・確認してみる。」ごそごそ・・ひょい。「それは雷牙おじいちゃんにもらった
Gセンサー?」「これでGパワーの状態がわかるわ・・」ぺた。ピッピッピ。「・・やっぱり。変身可能時間が
極端に短くなってる。」『ええっ?!』ガタッ!「・・46分1秒がたったの20分ですの?!」「これじゃあ現場に
到着したらハイおしまいじゃねえかよ!」「 けど使いどころを間違わなければ、じゅうぶんともいえるで。」
「そうだね。移動は「汽神号」にお願いするしかないね。」「それは戦況によりますですわ。ナミさん、今回の
作戦概要は?」「南極で山脈要塞攻略戦になるはずです。」ぴくっ。「・・まさか狂気山脈?」「はい。」
「つばめちゃん知ってる?」「うん。・・かなりの激戦、しかも長期戦になるわ。」『う~む・・』「編成はどうだ?」
「相手によってはうちらが出るまでもないかもしれんしな。」「それが・・まちがいなく総力戦になります。」
『総力戦?!』「全秘密部隊が動くの?!」「・・やっぱりね。」「いままでにない大作戦ですますわね・・」
「そこで統合作戦会議を開催します。13時に宇宙開発公団・大会議室に集合してください。」『わかった。』
「私はこれから各部隊を召集します。ひばりさん、「発破屋」のほうに連絡してもらえません?」「いいよ。」
東京湾埋め立て地。♪プルルル。「へいワカマツ工業。・・おお、ひばりか。元気でやっとるか?」「あれ?
ひばりってたしかしゃちょーの・・」「姪でやんす。ほらGエンジェルズのリーダーの。」「ああ・・となると
しゃちょーって獅子王の血族?」「父親がドクター雷牙ってウワサですな。本人はとぼけてやすが。」
「でも姓がちがうよ?」「ムコ養子でしょ。」「・・なに?・・よし、わかった。13時だな。」♪ジャン!
「りっちゃん、山じい、全員召集だ。Gアイランドの宇宙開発公団前に12:50。」「ここじゃないの?」
「「玉屋鍵屋」は持っていく。おそらくそこから南極大陸だ。」『なんきょく~?!』「寒冷地装備がいるね。」
参謀部オフィス。ガヤガヤ・・「みんな集まったわね。」「これがタスクチームか・・たしかにいい人選だ。」
「Gスト~ンの対消滅防御フィルタ~は役にたったみたいですねぇぇ~。造っておいてよかったですぅ~。」
「そうか、あれはミユキの発明だったな。」「原理は単純ですぅぅ~。要は発想の転換ですぅ~。」
「さすがですね。おかげで行動不能どまりでもちそうです。」「けど各国のビークルロボも行動不能。はやく
あの要塞を叩かないと、ここで神種でも攻めてきたらおしまいよ。」「あ、それならしばらくは大丈夫です。」
「あかり、どうして?」「ソルダートJさんに連絡して、火星上空で牽制してもらってます。うまく挑発して
もらってますから、三日は稼げるよ。」「三日か・・なんとかなるか。」「では統合会議へ行きましょう。」
Gアイランド駅。シュ~ッ・・ドヤドヤ。「ここがGアイランドか・・私には鬼門ではあるが。」「まにぷーらは
ぞんだりあんだからね。」「心配ないですよ。僕のバリアーでゾンダリアン反応はカバーしてますから。」
シューッ。「この非常バッテリー椅子がまさかホバー移動できるとはね。」「リオンほっといたら勝手に動くでしょ。
だったらこうしてでも連れてくるほうがいいわよ。」「なかなかいいカッコウよ、リオン。」「うるせ、綾香!」
「・・・・」「うわ~、秘密部隊が勢揃いするなんてはじめてですわ。これは貴重な記録ですわ。」ジィ~。
ゴゴゴゴ・・「「ナイチンゲール」か・・「サウザンドアームズ」も来たようね。」「「玉屋鍵屋」も来てるね。」
宇宙開発公団・大会議室。ガヤガヤ・・♪ジャジャン。ハッ。「よう。みんな集合したな。」『ビッグワン!』
「では統合作戦会議を始める・・前に出席だ。第一部隊。」「三名、いるわ。」「第二部隊。」「・・」こく。
「芹香隊長以下四名います。」「第三部隊。」「ワカマツ工業、全員集合済み!」「第四部隊・・は先行してる。
第五部隊。」『モニターで失礼する。』「第六部隊。」「僕だけです。他四名は現地集合します。」「表の仕事だったな。
第七部隊。」「エミリオ以外はいるぜ。」「また消えちゃうんだから・・」「第八部隊。」「獅子王ひばり以下五名、
います。」「第九部隊。」『はい!』「第十部隊。」「三名とティセ500体、準備よし。」「第十一部隊。」「私だけだ。
他三名は「汽神号」の点検中。」「第十二部隊。」「うむ。」「いるよ。」「第十三部隊。」「私とリオンだけです。
ビークルロボは行動不能、リオンもこのありさま。」「なさけねえ話だけどな。」「たまにはよかろうぜ。あとは
GGGタスクチームの皆さんだ。」「よろしく。」「それでは本題に入る。GAGA。」ひょこっ。『説明しよう。』
「あれ?・・素子さん、あの手乗り文鳥はなに?」「GAGAの機動端末よ。こないだ配備されたばっかし。」
「へぇ~、よくもまあコンパクトにできてますですわ。」「ふふっ、だって携帯程度だもの。ビッグワンの襟に
収納されてて、必要なときに飛び出てくるわけ。別に飛んだりしないわ。」「なんで手乗り文鳥なんや?」
「ビッグワンのシュミ。なんでも肩にしゃべる鳥を乗せるのがお好みだそうで。」「やっぱ70年代思考だな。」
『これが対消滅フィールドを全世界に撒き散らしている正体だ。コード名「グローバー」。』ガヤガヤ・・
『そしてこのグローバーを防衛するべく、狂気山脈は要塞化されている。これが配備図だ。』ぱっ。オオッ!
『防空用ゾンダー巨獣人「ドローメ」多数、対空ミサイル・機銃群多数。そして山麓には陸戦型ゾンダー巨獣人と
重武装ゲノム兵団、そして量産型武装巨人「ケルビム」多数。まさに難攻不落の大要塞だ。』ザワザワ・・
「ゾンダー巨獣人はちょっとうっとうしいわね。再生能力あるし。」「第13部隊が使えないのが痛いわね・・
ゾンダーロボ相手の戦闘経験が一番豊富だし。」「くそっ!あたしが動けりゃあんなのひねりつぶせるのに!」
「Gパワーが弱体化している現在、浄解も難しいだろうな。」「いや、浄解する必要はない。データによると
ゾンダー獣人のモトはバイオ戦闘獣人だ。」「なら思いっきりぶっとばしていいということですわ。」「そこで問題は
こちらの巨大戦力だ。Gエンジェルズの変身時間がほぼ半分になっており、第13部隊も使えねえ。ということは
必然的に「螺旋」に負担がかかるな。」「うちの「牙命霊」も呼びましょうか?」「それでもいささか戦力不足だ。
GAGA、現行の戦力での勝率は?」『約21.6%。これでも楽観的な数値だ。もちろん損害は甚大。』シーン・・
「提案があります。」「ルリくん、どうぞ。」「皆さんもうすうす考えていると思いますが、あえて口に出せない
ようなので、私が代表して言いましょう・・オメガの協力をあおぐべきです。」ザワザワ・・「よく言ってくれた。
みんなそれぞれプライドってもんがあるからな・・GAGA、再計算だ。」『勝率56.8%に向上。可能ならば。』
「もし秘密部隊で要請できないようでしたら、GGG経由で私たちが要請しましょう。」「その必要はない。」
『・・なにっ?!』ばっ!「挨拶なしで失礼する。」「ちぃーす。」『ドクターとユキノ!』「ほう・・いつから?」
「最初からここにいた。君たちは「気づかなかった」だけだ。」「誤認識させてたわけか・・さすがドクター。」
「状況は了解した。我らも「賢人会議」は宿敵だが、オメガ戦力だけではあそこは落とせぬ。ここは休戦だ。」
「敵の敵は味方って論理ね。別になれあうわけじゃないけど、合理的結論ってやつよ。こちらはオッケイ。」
「話が早くていい。反対意見は?」『・・・・』「全面賛成はハナから期待してないわ。」「当たり前だろが!」
「あ~らリオン、いい恰好ね~。Gストーンないと手も足も出ないってか?」「ユキノ、てめえ・・」
「はいこれ。」キラッ。「・・なんだ?」「あんた這ってでも戦うだろうからね。Gストーンの代用品、Ωオニキス。」
「・・これ付けると動けるんだな。」「原理は同じよ。」「リオン、わけのわからないもの付けようっての?!」
「お蝶、いま戦えるんなら、あたしゃゾンダーメタルだって厭わねえぜ。」「・・わかったわ。ユキノ、ちょうだい。」
「ほい。」「ミユキちゃん、ちょっと検定してみて。」「はいぃぃ~。・・このGセンサーにはめ込んでください。」
パチッ。ピッピッピ・・「これは!・・誰がこれを作ったんですか?!」「バッタもので悪いが、私だ。」
「ドクター・・やはり。お蝶さん、これはまさしく人工Gストーンです。しかもエネルギー属性が異なるので
対消滅も無効です。パワーはオリジナルに匹敵・・すごい技術です。」「ということは使えるんだな?」
「はい。属性だけですので現行GSターボにはじゅうぶん転用できます。」「お蝶、やってくれ。」「わかったわ。」
カチャカチャ、パチッ。「エネルギー起動。」ビィィィ・・「Ωのマークか・・どれ!」バチンバチン!すっく!
「おーしおし。動けるぜ。」「いちおう各部チェックしてみて。」「いちにーさんしっと!・・異常なし!」
「これで足手まといにならなくてすむわね。」「ユキノ、ここは礼を言っとくぜ。」「今度おごってね。」
「さて、これで再計算してもらおうか。」「GAGA。」『勝率75.8%。』「勝てるわね。」「ああ。これでなんとかなる。」
「それでは河岸を変えよう。全員をエゼキエルで南極までお連れしよう。」『エゼキエルに?!』「作戦会議および
前線司令部としては申し分ないはずだ。」「たしかにな。案内してもらおう。」「もう来ている。ユキノ。」
♪ピッ。「エゼキエル、出番よ。」・・ゴゴゴゴゴ!「この音は?!」♪ビーッ!「はい、こちら志保。」
『「弁天」より緊急連絡!Gアイランド上空に大要塞エゼキエル出現!』「サテライトはなにやってたのよ!」
『「弁天」の非常用動力では火星と南極の監視で手いっぱいでした。』「たく!・・しょうがないわね~。」
「それではご案内しよう。」「よろしく。全員エゼキエルに移動する。」ガヤガヤ・・「ユキノ、ひとつだけ。」
「なに?」「どうしてここだとわかった?」「うちにはGAGAより優秀な参謀がいるの・・それだけ。」ニヤッ。
大要塞エゼキエル、展望室。「ふふっ・・史上最大の作戦のシナリオが動きだすわ。」「これも「記録」どおりで
ござるか?」「そう。でもね、細かいところはアドリブしだい・・面白い「抄録」が書けそうよ。うふふふ・・」
君たちに最新情報を公開しよう。
大要塞エゼキエルに集結する連合部隊。
戦術も決まり、いよいよ史上最大の作戦が始まる。
そして討ち入りパーティの席で明かされる過去。
SSSと死羽姫、人の「業」に翻弄されし者たち。
だが彼らはその「業」を砕くために立ち上がった。
オメガ戦記 プロジェクト20、第二部「業 - karma -」
次回もサービスサービス!(あれ?(^^;;)