『総員第一級戦闘態勢!バトルステーション!』ドカドカドカッ!「む~、朝っぱらからなんなのよ~。」
「ユキねえ!寝ぼけてるヒマないよ!」「だからなんだっつーの。」『賢人会議の要塞メカ接近!接触まで20分!』
「なんですってえ!」ドン!ヒュン!・・『え?・・』ドオオオーン!(ソニックウェーヴ)『おわあああーっ!』
指令室。・・ドドドドッ!ドカアアアアーン!パラパラ・・「賢人が攻めてきたですって!」「ユキノの部屋から
ここまで1.5kmを走って一分か。だが自動ドアくらい待つ余裕はあるぞ。」「あ~あ、横に開くの蹴破っちゃって。
修理代は給料からさっぴくからね。」「・・それよりも、その寝間着がわりのヨレヨレジャージをなんとかしろ。」
タタタタッ!「はいユキねえ、戦闘服!」バサッ!「そして目隠しのバスタオルだよ。」ばさっ!ごそごそ・・
ばっ!「速いな。熱湯コマーシャルに出れるぞ。」「もう終わってるって。で、状況は?」「これが敵さん。」ぱっ。
『うわ~・・』「でっかくてきれいなクリスタルだね~。」「まるでラピュタの飛行石みたい。」「ところがね、
あれは見た目に反して恐ろしいやつよ。」「みやびん?」「説明を要するのだな。」「死羽姫も来たか・・おいおい、
そのネコさんパジャマとマクラは・・」「ミヤビねえ、裾を直したほうが。」「え?・・おっとっと。」ばさばさ。
(ねえねえ、また彩にいのとこ?)(うんうん。髪が妙に乱れてるし。いいとこで中断したんでキゲンわるそ~。)
げんこつ!x2『あいた~!』「キゲン悪いとこだけは認めるわ。」「せっかくいいとこだったのに迷惑でござる。」
「彩!あっさり認めるな~!しかもきっちり自分だけ服着て~。」「じゅうぶん間に合うと判断したでござる。」
「痴話ゲンカはやめい!ミヤビ、解説。」「早乙女博士の戦略メカ「アグニ」。全高200m、幅100m。武装は・・」
チカッ。『ん?』ドドオオオーン!『おおっと!』グラグラッ!「最大射程500kmのポジトロン砲よ。」『はよ言え!』
「あらら~、前部三ブロックほどぶち抜かれちゃったね。」「あそこはたいしたものは置いておらぬ。」チカッ・・
「また光った!」パシィィーン!「二度はやられないよ。プロテクトフィールド展開中。」『びっくりした~。』
「だが長くはもたんな。あと一発もくらえば破られる。」「・・エゼキエル運航管制室へ。敵と距離を開けろ。」
エゼキエル運航管制室。指令室のすぐ下のブロックにあり、数十人の紙女が詰めている。「エゼキエル逆進。」
「マンシェンドライブ位相変換よし。進行方位235。」「235、よーそろ。」ドルルルーン・・ドルルルーン。
アグニ内コクピット。「大要塞エゼキエル転進・・逃がさない。アグニ全力前進。」ラァ・・ラァ・・
「いかんな。アグニのほうが速度がある。」「また射程内に捕らえられると撃ってくるね。」「だったらザカートでも
出しなさいよ!」「・・いま出そうと思ってたところだ。アルエット。」「うん。対艦攻撃仕様「テラージ」出動。」
シュパパパッ!ヒュィィーン!「対艦ミサイル発射フォーメーションに・・一斉射。」シュゴオオオーッ!
「一発で戦艦さえ沈める大型だ。」「なんかダメなような気がするんですけど~。」ドガガガーン!ゴォォォ・・
「やっぱしね。ZTフィールドがあるわ。」「こんなんで落ちるタマじゃないとは思ったけどね。戻って。」
ドタドタッ!「・・遅いぞ、SSS。」「あたしらのせいじゃないわよ。」「もうしわけありません。ドックで新しい
装備を見学してたもので。」「フォルスト様も?なら魔神獣の。」「はい。幸いなことにさっそく役に立ちそうです。」
プロジェクト22「友 - Operation「Wajima」-」
作戦会議室。「現状を説明する。エゼキエルは最大速度でアグニから離れつつあるが、わずかにアグニの速度が
速く、このままだと約67分後に有効射程距離にとらえられる。」「一時間ちょいか。何するにしてもギリギリね。」
「そこで作戦です。敵と同等の威力の武器で反撃します。」「しつもーん。そんな武器ありましたっけ?」
「それには俺が答えるぜ。」「まるヨさん?」「ふっふっふ。こんなこともあろうかと、ヒマみて開発してた武器だ!
見よこの究極の武器を!」ぱっ。『おおっ!』「巨人砲グングニル!全長120m、質量600トンのバケモンだぜ!」
「そんなバカでかくてクソ重い大砲、だれが使うのよ。」「それだそれ。なんと魔神獣三体がかりで撃つ!」
「ええっ?!」「その代わり威力はケタ違いだ。最大有効射程520km。ZTフィールドだろうが紙同然だぜ!」
「敵のポジトロン砲とほぼ同じか。」「だが20kmのアドバンテージがあるのは心強い。」「うん、やってみようか。」
「・・一つだけ問題がある。プロテクトフィールドのエネルギーチャージが間に合わん。あと一発くらえば
もはや使用不能だ。」「その前に倒せばいいのよ!」「いいえ、一発目で直撃は無理です。」「なぜですか?」
「超長距離狙撃には様々な要因がからみます。気温・湿度・重力場・コリオリ力・・風は言うまでもなし。」
「わかったでござる。一発目はそれらの条件をからめてどれだけ修正するかの試射となるということでござるな。」
「そっか・・一発目で敵は反応して砲撃してくるわね。そして二発目を撃つのがどちらが早いかの勝負ね。」
「さっきの二連発から計算して、チャージ時間は10秒ってとこだね。」「グングニルは21秒かかるぜ。」
「それだとこちらが二発めを撃つ前にあちらが先に撃ってくることになるね。」「二発ぶん耐えないといかんか。」
「一発目はフィールドで受けられる。だが問題は二発目を撃たれたとき、どう防ぐかだな。」「・・提案。」
「はいファースト。」「秘密部隊に応援を要請すべきです。」『・・・・』「・・名案なのだ。賛成なのだ。」
「私もいいと思う。ゲドウどのは?」「・・異存ない。ユキノ。」「間に合うなら、そして来てくれるならね。」
「どういうこと?」「今回は完全にわたしたちと賢人の一騎打ちの形になってて他には被害は及ばないわ。
そういう状況で秘密部隊が動く理由がない。あるとすればわたしたちを助けるということだけ。それはやっぱ
無理があるんじゃない?」『むう・・』「そうだな。それを期待するほど甘くはないということだな。」
「だがダメモトでいちおう状況は連絡してみませんか?」「拒否されても怒っちゃいけないね、たしかに。」
アバドン。『状況は以上だ。』「わかったぜ。・・応援は要請しないのか?」『しても受けてくれるとは思えん。』
ちっちっち。「部隊としてはたしかにそのとおりだ。だが物事には何でもウラ技というものがあるぜ。」
『ほう、これは意外だ。』「まあまかせとけ・・GAGA、秘密部隊諸法度においてプライベートでの活動に何か
制限があるか?」『判断。任務以外の殺傷および破壊行為においては通常の刑事罰が適用されるも、基本的に
部隊の名を汚すものでなければ制限なし。』「つまり迷惑かけなければ何やってもいいと解釈していいな。」
『その判断は事前には困難。状況による。』「では事後に判断しよう。・・というわけだ。」『感謝する。』
「素子、天使たちに出動要請だ。ただし今回は無報酬だ。」「それで動きますか?」「ひばりたちならな。」
Gアイランド・カモメ第二中学。ただいま抜き打ちテスト中。「う~、わかんない~。」「・・難しい。」
「たく!科学ならともかく漢字テストなんて反則ですますわ!」「ガイジンに漢字わかるわけないやんか~。」
「なになに、次の熟語を完成させよ?O肉O食・・焼肉定食だな。」さらさら・・スボッ!「みなさーん!」
『うわっ!』「あら、テスト中でしたか。これは失礼しました。じゃ、あらためて」ズズズ・・『待って~!』
「えっ?でもテスト中は出動は免除されるって約束が。」「いーの!定期試験じゃなくて抜き打ちだから。」
「では出動要請しますね。でもね・・今回はバイト代出ないから行く行かないは自由よ。」「・・どういうこと?」
「かくかくしかじか。つまりまったくのタダ働きってことだけど。」「エゼキエルがあぶないんですの?!」
「これは・・ひばり、どうする?」「うちらはリーダーの決定に従うで。」「・・うん、行こう。SSSは友達だもの。
バイト代どうこう以前の話だよ。人として、友として行こう!」「・・賛成。」「おつきあいいたしますですわ。」
「とかゆーて、すずめは漢字テスト抜ける口実が欲しいだけやないのん?」「ぐっ・・(図星)友情の前には
こまこいことですますわ!」「敵は要塞メカか。相手にとって不足なしだぜ。」ペキペキ。「では全員出動ですね。
先生、これ早退届けと明日のお休み届けです。」さっ。「は、はあ・・お預かりします。」『いってきまーす!』
校庭。・・ガタコンガタコン!「・・きた。」♪ポオオオーッ!ガガガガーッ!「汽神号か。いつ見てもすげえぜ。」
キキィィィーッ!シュゥゥゥ・・ガコン。「中条さん、よろしくお願います。」「うむ。時間がない。急ごう。」
『はい!』ドカドカッ!パシン。「出発進行!」♪ピリリリリ!「目的地、太平洋上・大要塞エゼキエル!
鉄牛、座標確認だ!」「よーそろ!ESトンネル開放!」ズズズズ・・♪ポオオオーッ!ガタコンガタコン・・
大要塞エゼキル・発着甲板。シューッ・・「どこでも走れる機関車か~。ドクター、うちも持とうよ~。」
「サード、「神行太保」があるだろうが。」「ありゃ片道キップじゃない。エゼキエルまで戻るの時間かかるのよ。」
「一理あるな。わかった、帰りの足は考えておこう。」ガコン。スタスタッ。「あっという間に着いたね。」
「よく来てくれたわ、かもめ。」「サードはん元気にしとったか。」「・・待ってた。」「・・友達だもの。」
「ちゅん!」がしっ!「おっと!」「セカンさんにまた会えましたですますわ。」「ど、どうも・・」「むっ!」
ぐいっ!「ちょっとすずめ、セカンはうちの大事なメンバーなのよ!」「・・そのわりには大事にされてないけど。」
「ファースト!妙なツッコミ入れるんじゃない!毎晩可愛がってあげてるもんね~♪」『ええっ?!』「おいおい、
ひょっとして(ピー!)して(ドキュン!)なことして二人がかりで(ドンガラガッシャーン!)なこととか?」
『つぐみ~!』「どこでそんなのおぼえてくるんだよ~!」「うちの師範代に同人作家がいてさ、コOケでゲット
してきたくそエO本とかやOい本とかくれるから。」ぴくうっ!「ちょっと!・・今度やOい本くれない?」
「物は相談だが、くそエO本をいくつか。パロ系ならなおよい。」「・・ドクター、そういうシュミが。」
司令室。「・・私はOリ本を。」すぱああーん!「そのギャグはもうええっちゅーねん!」「では作戦を説明する。
魔神獣がグングニルを撃つ間、アグニの砲撃を止めてほしい。」「この出力だと、アルヴァタールの防御力場
「Gディフェンサー」じゃないと止めきれませんですますわ。」「となると有効時間は三分間か。」「計算によると
数十秒で決着はつくよ。」「なんとかなるね。そのセンでいこう。」「まさに土俵際のねばりの攻防となるだろう。」
「・・現時刻をもって本作戦を「ワジマ作戦」と呼称する。作戦開始まであと382秒。」『おお!』ザッ!
エゼキエル先端ブロック。ズシンズシン!「・・ガイロス、配置につきました。」「ロダンも準備完了。」
「ザンボラーもおっけい。まるヨさん!」「おっし!グングニルを出せ!」ギュラギュラギュラギュラ!
ズズズズ・・「うわ~!でっかい大砲!」「ピボットに大質量移送用の超大型クロウラーを二台も使ってますの?!」
「まるでサターン五型をまるまる砲身にしたみたいだな。」ズズズズズ・・ガコン。「位置決めよーし!」
「・・ロンギヌス接合。」ガチャン。「ダモクレス、ジョイント!」ジャキン!「カルネアデス、固定!」
シュバババッ!ギュルルッ、ドカドカドカッ!『魔導砲グングニル、完成!』『おおっ!』「ロンギヌスが
砲身側面に接合して照準器になって、」「ダモクレスは砲尾でエネルギー源になるんやな。」「・・そして最後に
カルネアデスが砲を固定し駐退緩衝器になる。」「「サイレンス」のマスター所有の対戦車砲といっしょだね。」
「さんざん大砲のウンチクを教えてもらったよな。」「おかげでたいがいの兵器は使い方わかりますですわ。」
「・・照準、セット。」ググググ・・ピタッ。「エネルギー充填開始。」ゴゴゴゴゴ・・『攻撃まであと100秒。』
「それじゃボクらも!」・・はっ!「ひばり、あぶない!」「なっ?!」ビュッ!「はいっ!」パシーン!
『・・色!』「いつの間にエゼキエルに!」「変身はさせない・・抹殺。」グググ・・「くっ!・・」『ひばり!』
「みんな手を出さないで!色は強い。ヘタに手を出すとあぶない!」『けど!』「ボクだって獅王機甲拳の
免許皆伝だ!獅王斧刃脚!」ドン!「・・ふっ。」ドスッ!「ぐっ!」「ひばりの蹴り足を短刀で!」ググッ!
「くうっ!・・踏ん張りがきかない!」「・・さようなら。」「この大バカ野郎!」ゴオッ!はっ!「・・ユキノ!」
「おりゃあああーっ!」ドゴオオオーン!「くっ!」ザザザーッ!「フレイア、ひばりの応急手当てを!」「うん!」
「色、今日という今日はわたしもキレたよ!子供に手を出すなんて!」「・・」シャッ!ドスッ!「・・?!」
「こんな腐った剣がなんだっていうのよ!」ドゴオッ!「ぐっ!・・」メキメキメキ・・ボゴオッ!『うわっ!』
「色の胴体を・・ぶち抜いた!」「まだまだ!」ガキッ!ミリミリ・・ボギイッ!「首を・・折った!」
「この程度で死ぬアンタじゃないだろ!」バシィィーン!ジャリジャリジャリーッ!「オラオラオラーッ!」
「・・ユキノ、完全にぶち切れたわね。」「無理もないのだ。ああなったら相手を肉片にするまでおさまらないのだ。」
「簡単に死なない色は最期の瞬間まで地獄の責め苦をうけるでござるな・・」「気のすむまでやらせましょう。」
「ひばり、だいじょうぶ?!」「うん。フレイアさんの止血処置でなんとか。合体しよう!」『おお!』
「ヴァルキリアX!」ババッ!『Gトゥゲザー!降臨、アルヴァタール!』シィィィ・・シュバアアアーッ!
『ヘアッ!』・・ドドオオオーン!「間に合った!」『アグニ、射程距離に到達。』「サード、いまだ!」
「第一射、シュート!」ズドオオオオーン!チカッ・・「・・アグニも撃ったわ。」ギュルルルッ!「あれは!」
『互いの砲撃線が一致したための干渉現象ですわ!』バシィィーン!「・・失中。」ズズズーン!『おっと!』
「プロテクトフィールドで止まった!」『・・だがこれで丸裸だ。次が勝負。』「・・狙撃緒元、修正よし。」
「第二射チャージ開始!あと19秒!」「こいこいこいこい・・」『あと3秒で第二射くるで!』『やるよみんな!』
グッ。チカッ・・『きた!』『Gディフェンサアアアーッ!』ヴン!バシィィィーン!『くうっ!』ゴゴゴゴッ!
『予想以上のエネルギーですますわ!』グググッ!「押されてる・・アルヴァタールが!」「セカン、まだ?!」
「あと10秒!」「おそい!」バン!『くううううーっ!・・負けるもんかあああーっ!』ググッ・・ギン!
『ハイパァァーモォォードッ!』ギーン!「アルヴァタールが・・黄金に!」「ガイアーの能力だ!」
『おりゃあああーっ!』ググググッ!「・・押しもどしてる!」「ファースト、セカン!わかってるわね!」
「・・うん。」「こうなれば!」『はああああーっ!』ギーン!「チャージ短縮、射撃よし!」「照準・・よし!」
「ハイパーグングニル!いけええええーっ!」ズドオオオオーン!・・ゴガアッ!ドゴオオオオーン!
『やった!』『ZTフィールドごとアグニをぶち抜いたぜ!』ドンドンドン!ゴォォォォ・・「落ちてゆく・・」
カッ!ドドドドオオオーン!「アグニ、爆散!」『おっしゃああああーっ!』「ワジマ作戦、任務完了!」
「・・!」バン!「逃がしゃしないよ!」ゴオッ!「・・」ジャキン!「色の全身から刃が!」「・・死ね。」
ドスドスッ!『あっ!』「ユキノが・・やられた?!」「・・?!」ググッ・・「言ったはずよ。そんなものじゃ
わたしは貫けないと!」「・・すごい!刺さってるのは表面だけ、先端は筋肉で止めてる!」「双風貫耳!」ブン!
ボゴアッ!「うぐっ!」「あれは大極拳の殺人技!」ヨロッ・・ガシッ!「せりゃあっ!」ボゴッ!「ぶっ!」
「ムエタイのヒザ蹴り!」ガシッ!「おりゃあああっ!」ブン!ドガアアアーン!「フランケンシュタイナーだ!」
「プロレス技まで!」「ユキノ、いつの間にあんな技のバリエーションを!」ババアアーッ!「うおおおおーっ!」
ドゴオッ!「ぐぶはあっ!」ボキボキボキィッ!「載拳道撃滅技・・エンター・ザ・ドラゴン!」メキイッ!
「色の肋骨はあれですべて砕けたのだ・・内臓もグチャグチャになってるはずなのだ。」「はぁぁぁ・・」すっ。
「ぐ・・」ボタボタ・・ワシイッ!グイッ!「まーだ生きてるわね。さすが色、いたぶりがいがあるわ・・」
パン!「ぐっ!」「ほらほら、まだお楽しみは終わってないわよ。しっかりしな!」パンパンパン!ガシッ!
「・・彩、なんで止めるのよ。」「やりすぎでござる。もはや色は戦闘不能でござる。それ以上はユキノどの自身を
辱めることになるでござる。」「なにいってんの?こいつが今までにしてきたことを考えれば当然の報いでしょうが。
なんならあんたも楽しまない?」パーン!「ユキノ、いいかげんにしなさい!」ぱちくり・・「・・ミヤビ?」
「今のユキノは外道そのものよ・・あなたの一番嫌いな外道に!」「・・あ。」「お願いよ・・これ以上醜い姿を
さらさないで。」「・・ごめん。どうかしてた・・」へなへな・・ぺたん。「やっとおさまったでござるな。どれ。」
すっ。「う・・」「引き取ってもらおう。それっ。」ばっ!ヒュゥゥゥ・・「この高空から落ちても色ならば大丈夫で
ござろう。ユキノどのは?」「皮膚上面で止めたとはいえ、全身血ダルマ状態に変わりないわ。フレイア。」
「ユキねえ、血止め。」「ん・・」ピューッ!サァァァ・・「ユキねえちゃん、ひさしぶりに暴走したね。」
「うん・・なんか疲れちゃった。ひばりは?」「見てのとおり。あの程度のケガはケガのうちにはいらないってさ。」
「ギアナでよっぽどすごい稽古してたんだろうね。」「綾香たち相手じゃね・・ハラへった~。」『血ぃ出すぎ。』
「シャンバラ」。「蛍は脱出した・・まさかアグニをもってしても倒せぬとは。」「相手の土俵で勝負をしたことが
敗因ともいえるな。トレーズ、ここはやはり。」「さよう、相手をこちらに引き込んで倒すが得策でしょう。」
「それはおもしろそうじゃの。で、誰がおぜん立てをする?」「私にまかせてもらいましょう。」「伯爵か・・」
「わが大魔城に誘い込み、囲み殺してくれましょう。」「ククク・・カリオストロの魔城は殺人迷宮だ。さぞや
楽しい見ものになるな。」「エサは?」「ございます・・第三のエルブスが。」「ほう・・あの娘ですか。最適です。」
「さっそく私のネットワークで情報を流そう。カリオストロ城に金融の天才少女ありと。オメガも秘密部隊も
すぐに食いついてくるだろう。」「じゃがの、もし奪取されれば伯爵には大打撃ではないかの?」「老師、それは
不可能というものです。過去数百年間、わが城から脱出できたものはおりません。」「さて、そうであってほしいの。」
指令室。「Gエンジェルズの諸君、今回は本当に助かった。礼をいおう。」「ひばり、ケガはだいじょうぶ?」
「はい。ドクターのおかげでもう傷も残ってません。」「傷モノで返せばリオンや志保にぶち殺されるからな。」
「・・ついては些少ながら礼をしたい。シュウ。」「はい。」カラカラ・・「これをどうぞ。」ひょいひょい。
「これは?」「開けてみたまえ。」カパッ。『うわっ!』キラキラ・・「なんてきれいなブレスレット・・」
「七つの能力を持つ多目的ブレスレットだ。使い方は添付の説明書を参照してくれたまえ。」「どれどれ・・」
「画像通信とインターネットができるんですの?」「ワイヤーアンカー機能?」「すごい。自己発電で半永久的に
使用が可能だって。」「・・レーザートーチ?」「レーダー機能もあるんやな~。」「こりゃ007も真っ青だぜ。」
「ヴァルキリアXを収める穴もある。使ってくれればうれしい。」『ありがとうございまーす!』
「サイレンス」。「みんな、ブレスレットの解析が終わったわ。」「で、変なものありませんでしたか、志保さん?」
「ぜーんぜんシロ。よくもまあこれだけの機能を詰め込んだものね。諜報部装備課も驚いてたわ。さすがオメガ。」
「よかった・・疑ってかかるのは悪いと思ったけどね。」「いいんじゃない?むこうさんもそれくらいは読んでる
でしょうよ。だから変な小細工はしてなかったんでしょうね。」「・・志保ねえさん、それでも。」「そうよ・・
いずれはオメガは倒さなきゃならない。みんな、そのへんのケジメはつけといてね。今はまだいいけど。」
『・・はい。』「親友であり宿敵でもある・・そんな関係が成り立つんでしょうか?」「それが世の中ってものよ・・」
『これからのあらすじ~!』「今回のユキねえ、すごかったね~!」「血ダルマになりながら色を半殺し!
ぶちきれたユキねえは世界最強だね。」「Gエンジェルズも相変わらずおいしい役まわりだったしね。」
「さて、次はまた新人さんいらっしゃい?」「そうそう。「経済」のカリオストロ伯爵の大魔城に幽閉された
薄幸の天才少女を救え!」「ひょっとしてアルエットのご親戚?」「トラップや刺客が待ちうける巨大な罠と
知りつつ、大魔城に挑む特戦隊!」「だけじゃちょっと不安なんで、助っ人も呼ぶよ。」「やっぱ人間戦車?」
『次回!「城 - The Game of Death - 」うおおっす!』「♪ほのおと~もえあがる~ わたしの~このあい~♪」
*******************************************************
♪ザン!
カチャカチャカチャ・・「NYダウ平均が上がったね。有望株はこれとこれ・・買いと。さて、こっちは・・
おっけ。3ドル高になってる。あと一時間したら売り・・これで200億ドルの収益。」タン。「う~ん・・疲れた~。
さてと。」つかつか・・シャッ。「ちよ様、おでかけですか?」「はい。いいですか?」「もちろんです。あ、これを。
多くはありませんが。」「私も。楽しんでいただければ幸いです。」「いつもありがとうございますー。」ぺこ。
「今日もあのお店ですか?」「はい。おじさんが教えてくださったあそこのパスタ、ほんとにおいしいですねー。」
「私もひいきにしてるんですよ。」「それと「ザ・マネー」の今月号も買ってこなくちゃ。ではいってきまーす。」
かつかつ・・「・・不憫な。あんな良い子が籠の鳥とは・・」「うむ・・城下町に降りれるだけまだしも・・」
「ジョドー、ちよは?」「城下町でございます。」「そうか。戻ったらしばらく外出は禁止する。」「なんと?!
何か不手際がございましたか?」「いや、そろそろお客がやってくるころだからだ。エサが無くては食いつかぬ。」
「は・・しかし・・」「・・ジョドー、貴様や暗殺部隊がちよを好いてるのはわかる。だがあの子はエルブス。
われら賢人会議の財源を生み出してくれる金のニワトリ。そのことを忘れてもらっては困る。」「は・・」
「本来なら城外さえも出すべきではないが、市場操作ばかりしていては効率が落ちるという貴様の進言で
やむなく城下町に限定して外出を許可したのだ。ちゃんと暗殺部隊の監視と護衛もつけるというしな。」
「だがそれ以降は収益が倍増しております。」「だからそこを責めるつもりはない。とにかく、しばらくは
エサの役割をしてもらう。ちよには何かうまいものでも出しておいてやれ。」「・・かしこまりました。」
大要塞エゼキエル、作戦室。「ユキノ、こういうことだ。」「指令室じゃなく、ここでブリーフィングした理由が
わかったわ・・アルエットに聞かせたくないのね。」「うむ。いたずらに動揺させるだけだ。オメガ総帥として
それだけはさせてはいかん。」「とにかく、その子を奪取すればカリオストロの資金源をつぶせるわけね。」
「「経済」のカリオストロは賢人会議の財源をまかなっている。そしてその主要資金源のひとつがその子、
チヨ・スナフキンの市場操作により得られる収益というわけだ。」「まさに金を産むニワトリか・・エルブスと
すればそんなに大きい子じゃないのに、こき使ってやがんな伯爵め・・籠の鳥は放してやらないとね。」
「だが籠の中で育った鳥は野生では生きてゆけぬ。そこのところを忘れないように。」「わかってる・・
保護者のあてはあるから。ドクター、こういうことできます?」こしょこしょ・・「わかった。手配しよう。」
パリ。「なにいっ!第三のエルブスがいたのか、お蝶!」「アバドンからの連絡と、「無名」の裏付け調査に
よると、確実度は99%ね。」「ルリの姉妹か・・で、どこだ?」「中央ヨーロッパ、カリオストロ公国。」
「・・「経済」の賢人・カリオストロの本拠じゃねえか。」「そう・・またの名を「ブラックウォール」。
ちょっかい出して戻ってきた者は過去数百年間いないって伝説にもなっている大魔城・・その中にいるわ。」
「黒いウォール街か・・ヘタすると内政干渉とかで圧力かかんじゃねえか。」「国連加盟国だしね・・でも、
天下御免の手があるわ。はいこれ。」「なんだ?・・オメガの犯行予告状だとおっ?!」「ごていねいに
インターポール宛てに送りつけてきたのよ。」「なんだよ。ならそっちが対処すべき事件じゃねえか。」
「リオン、賢人とオメガ相手にインターポールで何ができるって?」「・・それでうちにタライ回しかい。」
「そゆこと。でもいいもの作ってくれたのよ。はい。」「・・インターポールの身分証明書?」「ホンモノよ。
照会されても足は出ないわ。」「あたしは警部か・・もうちょっといい写真はなかったんか?これじゃさ~。」
「あら、気に入らない?いちばんボケ顔のを選んだ甲斐があったわね~。」「わざとか・・ま、いーだろ。」
プロジェクト23「城 - The Game of Death -」
チュンチュン・・サァァァ・・「さすがにアルプス山麓ね。空気がきれい・・」「これでお仕事じゃなかったら、
いうことなしなんだけどね~。」「仕事が済んだら、しばらくゆっくりしたいな~。」「ピクニックを装って
入国したでござるが、このまま行楽になだれこむのもまたよしでござるな。」「なだれこむな~!」ぱくっ。
「ユキノ、お弁当ひろげて食べながらは説得力がないのだ。」「この丘が城の偵察にちょうどいいからよ。
ムーン、双眼鏡。」「はいはい。」さっ。ジィィ・・「ウワサにたがわぬ大魔城ね・・あちこちにヤバそうな
警備設備がぎっしり。こりゃ難易度たけーぞ。」「そう・・戦車がいるわね。」「・・おっ、その戦車が来たきた。」
ブロロロ・・「あのエンジン音は?・・たしかポルコなのだ。」『ええっ?!』ばばっ!「あれは・・リオン!」
「な、なんでここに?!」「だって予告状出したもん♪」『なっ!』「なんで?!あんなの乱入してきたら、
せっかくのミッションがグチャグチャになるよ!」「ははあ・・それが狙いね、ユキノ。」「まあね。」にかっ。
城門前。「たのもー!」ドンドン!ギィィィ・・「何者だ?」「インターポールから派遣されたリオン警部よ。
実はこういう予告状が届いたんで、事情を聞きにきたっす。」ぴらっ。「・・わかった。ここで待て。」バタン!
『どこの世界にこういう警部がいるんだか。』「茶番なのは百も承知さ。さて伯爵はどう出るか・・」ギギィィ~。
「伯爵がお会いになるそうだ。」「ども~♪」ブロロロロ・・「まずは門前払いはクリアっと。」『・・なんか
むっちゃ不安なんだけど。ほんとにだいじょうぶなの?』「紳士的にしてれば無下にはされないさ、まずはな。」
城内・謁見室。「なるほど。オメガの予告状か。」「「とらわれの子供をいただきます」とありますけど、この城に
そんな子がいるんですか?」「いや、そんな娘はおらんな。」「う~ん・・おっかしいな~。」「なにがかね?」
「いえね、いま伯爵さま「娘」って言いましたよね?なぜ女の子だとわかったんです?」「む・・」「予告状には
子供としか書かれてないのに、なぜ?・・そこんとこがどうもね~。」「・・たまたまそう思っただけだ。」
「そうかな~。とにかくオメガがここを襲ってくるのはほぼ確実です。しばらく様子をみたいんですけど。」
「わが国には警察組織もある。お手をわずらわせることも」「いえね、あたしもそう思うんだけど、上司がそれは
きっつい人で、オメガ捕まえてくるまで戻ってくるな~!って。そこんとこの事情を察してほしいんですけど。」
「そちらの事情まで知らんな。」「そうでしょうそうでしょう。でも・・あたしが手ぶらで戻ったら、次はちょっと
厄介なことになるんで。」「・・どういうことかね?」「ここだけの話・・この国って、目ぇつけられてるんですよ。
だからなんかの口実つけて手入れしようって。」「たたかれてもホコリも出ないが。」「火のないところに煙を
立たせるような連中ですぜ。痛くもないハラさぐられるのは伯爵も不愉快でしょ?」「ま・・まあな。」
「だからあたし一人だと、そこんとこは加減がきくわけで。」「・・わかった、ご協力ねがおう。衛視長!」
「ははっ!」「リオン警部に便宜をはかりたまえ。」「かしこまりました。こちらへどうぞ。」「そんじゃ。」バタン。
「獅子の女王めが・・クサい芝居をうちおって。」「よろしいのですか?あのような者を城内に入れましては。」
「よいよい。いずれ迷宮の奥に消えてもらおう。あれなら勝手にはまってくれるだろう。」「ははっ。」カサカサ・・
「やるやる~。リオンはどうやら無事に潜入できたみたいね。」「意外と演技力あったのね。」「三文芝居とわかって
あれだけたたみこめるのはたいしたものだね。」「ハンバーガー屋さんやらせたら、ポテト買わされそうだね。」
「盗聴ロボ「ごきぶりん」でござるか。なかなかの感度でござるが、ネーミングのセンスがいまいちかと。」
「造ったドクターに言ってよ。あのミョーなセンスが玉にキズなのよね~。」「中庭にリオンが出てきたのだ。」
『おっ、あそこはなに?』『そちらは危険だ。』『なんで?』ひょい・・ぽい。ドカーン!『地雷原になってる。』
『へぇ~、ロミオはぶっ飛ぶわけか。』『あまりウロチョロするとケガするぞ。では。』カツカツ・・『ふん・・
んべ~。・・ユキノ、聞いてっか?』ぎくうっ!「な、なんで?!」『アホ。こっから3km先のあんたら丸見えさ。
あたしのサーチアイをなめんじゃないよ・・あ、いま隠れた。』「うっ・・サイボーグなのすっかり忘れてた。」
『これから城内の設備をスキャンするからしっかりメモっとけよ。まずはあっち。』「メモメモ・・」
城下町、繁華街のメシ屋。ガヤガヤ・・「はい!デラックスシーフードパスタお待たせ!」ドン!『おおっ!』
「お客さんたち、観光?」「ここは風光明媚だからね。」「それは保証つきね。・・おっかしいな~。」「なにか?」
「いえね、お城に住んでるちよちゃんが今日は来ないもんで。」「ちよちゃん?」「伯爵の姪なんだけど、いつも
このくらいの時間にうちにごはん食べに来てくれてるんだけど。」「ふ~ん。ね、どんな子?」「そこに写真が。」
くるっ。「可愛い子でござるな。」「でしょ!ちよちゃんが王女さまだったら、ここも陰口たたかれるようなことも
ないでしょうけどね。それじゃ。」すっ・・「・・真後ろにいたやつ、やっぱ伯爵のイヌなのだ。」「まあ入国時に
マークされてるし、当然っしょ。」「これでエルブスの顔はおぼえたわ。さ、食べよ。今夜は忙しくなるぞ。」
『いただきまーす!』どたばたどたばた!「ちょっとミヤビ!とりすぎ!」「ああっ!死羽姫にエビとられた!」
「修羅場でござるな。」ひゅっ!カチン・・「なにっ?!拙者のカニが!」ぱくっ!「ユキノどの!拙者のカニ~!」
「へっ、口に入れたもん勝ちよ。」「そうでござるか・・むん!」どさっ!「ああっ!わたしのぶん!」ばくばく!
「あやぴんてめえ!・・すいませーん。私に三人前ね!」「まいどあり~!」『高給取りはその手があったか!』
夜。城下町の宿屋。ワンワン、オゥ~ン・・シャカシャカ・・ぴた。キィィ・・サササ・・シャキン。ビュッ!
ドカドカドカッ!「・・いない?!」『いらっしゃ~い。』はっ!どがべきごすっ!「はいおしまい。」ぱんぱん。
「やーっぱり寝込みを襲ってきたね。」「伯爵の暗殺部隊ってこんなもの?よっわ~。」「わたしらが強すぎるのよ。
さて、みやびんのほうは?」「こっちもおしまい。滞空させた霊珠の中につっこんできちゃ一秒ももたないわね。」
「予定どおり一人は生かしてある?」「死羽姫が。」カジカジ!「いて!いててて!」「さあキリキリ吐くでござる。
城へ入る抜け道を。」「さもないと死羽姫に脳ミソかじられるわよ。」「言いますいいます!だからかじらないで!」
一時間後、城内。「ぺっぺっ。まずい脳ミソだったのだ。」「まずは侵入成功ね。死羽姫、あんただけつれてきた
意味はわかってるよね。」「まかせるのだ。こういうややこしいところはあたしの天下なのだ。」くんくん・・
「小さい女の子の匂い・・あの塔の上なのだ。」「あそこか・・あっちから飛び移ろうか。」シャッ!・・
「なに?第三・第四小隊が戻らぬ?」「どうやら返り討ちにされたかと。物見によれば、特戦隊は姿を消したと。」
「・・ジョドー、城内の監視を増強せよ。間違いなく特戦隊は城内に入った。」「ははっ。北の塔に集中させます。」
ヒュォォォ・・「約30mか。」「途中の屋根を使えば楽勝なのだ。」「ではいこうか!」シャッ!タタタタ・・ターン!
タタッ、ターン!「ガリアンソード!」ビュルルルッ!ガスッ!ザシャッ!「ふう、足場確保。死羽姫。」ぺた。
「おっけーなのだ。」「アンタはヤモリか!・・もーちょっと上ね。」「先に行くのだ。」ぺたぺた。「ヤモリだ~・・」
塔内。「・・だれですか?」「女ねずみ。」「手下その一なのだ。」すっ。「ドロボーさんですか?」「そんなとこね。」
「ここまで入ってくるなんて、すごいですねー。でもここには何もありませんです。」「いーえ、あるわ。
なにより最高のお宝がね・・あなたがちよちゃんね。」「はい・・まさか私を?」「そのとーりなのだ。」
「籠の鳥を盗むのもドロボーの大事な仕事よ。」「とはいっても、それなりに障害はあるのだ・・きたのだ。」
『そこまで。』パッ。カサカサカサ。「あら遅かったじゃない。」「予定より3分も遅いのだ。やはりヘタッピだ。」
「伯爵?!」「ここまで潜入したことは誉めてやろう。」「なんかくれる?」「死の迷宮ゲームご招待でどうかね。」
「ん~、ウワサに名高いカリオストロの殺人迷宮、味わってみるも一興ね。」「たっぷり楽しんでくれたまえ。」
すっ・・「あ、もうひとつ。」「命乞いは聞かぬぞ。」「あんたネクタイのシュミ悪いわよ。」・・パチン!バカン!
ゴオオォォォーッ!『ちょっと遊んでくるね~!・・』『ゲームに負けたことはないのだ~!・・』・・パタン。
「愚かな。自分で罠にはまりに来るとは。」「そうでしょうか?」「ちよ?」「あの方の目は自信に満ちてました。
だから必ず戻ってきます。」「・・ジョドー。」「ははっ。」「獅子の女王も落とせ。」「かしこまりました。」ピッ。
「あの二人は戻らぬ。つまらぬ夢は捨てることだ。」「夢は寝てるときだけしかみませんよー。」「・・」バタン!
リオンの客室。「城内がなんかザワザワしてんな・・ユキノめ、きたな。・・ん?!」ターン!・・バカン!
「あっぶね~。床まるごと落とし穴かよ。足元に妙な感じがしたんで、タンスにとびついて大正解・・ん?」
キキィ・・パタン。ガチャ。「落ちたか。」「まあ一人ではないからさびしくはなかろう。」・・バタン。すたっ。
「ユキノめ、遊びに走ったな。・・さあて、あたしはどう動くかな?落ちたことになってるから・・」キラッ。
城の地下は出口のない立体迷路になっており、あちこちに殺人トラップも設置されている。オォォォン・・
「うひゃ~!すっごいガイコツの数・・」「殺しも殺したり何百年ぶんなのだ。」ガシャガシャ・・「床は散乱した
骨で埋まってるから歩きにくいな~。よっとっと。」くんくん。「ユキノ止まるのだ!」「え?」ガタン!
「おおっと!」ガシッ!くるっ、スタッ。「落とし穴なのだ。」「あっぶな~。うわ、串刺しガイコツがいっぱい。」
「殺人迷宮というだけあるのだ。あたしがトラップをかぎつけるから、ユキノは下がるのだ。」「まかせた。」
くんくん・・ガシャガシャ・・「上り坂か・・石でも落ちてくるんじゃない?」・・ドゴゴゴ!「正解なのだ。」
ゴゴゴゴッ!「普通は逃げるんでしょうけどね。」ぐっ。「はああああーっ!たあっ!」ドガアアアーン!
パラパラ・・「はいクリア。意外ともろい石だったわ。」ぱんぱん。「ユキノ・・やっぱりバケモンなのだ。」
そのころ城外。「さて、ユキノはどこかな?」♪ピッ。ぱっ。「ほう、ホログラムセンサーでござるな。」
「位置だけじゃなく高さもわかるね。・・いた。」「城の下のほうだね・・上がってきてるよ。」「さすがね・・
あれ?」ぱっぱっ。「城の窓から誰か手を振ってるでござる。」「双眼鏡で見てみるね。・・あれはリオン?!」
「よく見つけられるよね~。・・なんか規則的な動きしてるみたいだけど。」「ムーンねえ、見せて。・・あっ!
あれは手旗信号だ!」「フレイアわかる?」「うん。・・ふんふん、なるほど。わかった。」ぱっぱっぱっ。
「Vサインして・・消えた?」「で、何と?」「両面作戦やろうって。つまりね・・」『ふんふん・・』
「ここが最上層みたいね。」「もう上へ行く道はないのだ。」「・・向こうの小部屋が釣り天井になってるのね。」
すたすた。「ユキノ?」「死羽姫もおいで。迷宮の弱点はここよ。」「?」すたすた・・ゴロゴロゴロ、ガコン!
「壁が閉じたのだ。」「始まるわよ・・」・・ゴゴゴゴゴ!「ふふっ・・もうちょっと下りてきてね~。・・」
「なに考えてるのだ?」「こーゆーこと。」ザッ。ゴゴゴゴゴ!「・・おおおおおおーっ!」ドン!「飛んだ?!」
「うおおおおおーっ!」バガアアアーン!ガラガラガラガラ!パラパラ・・「うわ~・・天井ぶち壊したのだ。」
「え~と・・あった。」キラッ。「・・そうか!天井を巻き戻す装置の点検孔!」「これがホントの楽屋落ちね。」
「ユキノ、どうしてわかったのだ?」「下の層のトラップは簡単なやつばっかだったでしょ?釣り天井なんて
複雑な仕掛けはなかった。それが最上階にだけあるということは、点検しなけりゃならないものってこと。
けど下の層にそんなもの作れば、どこかに出入り口をつけなきゃなんない。それじゃ殺人迷宮の意味はないわ。
だから複雑なものは点検しやすい最上層に作ったというわけ。」「・・すごいのだ。ユキノやっぱり頭いいのだ。」
「けどこの迷宮の設計者の大失敗は、わざわざヘタなトラップつけなくてもいいことに気づかなかったこと。
出口なしだけにしときゃ、こんな点検孔なんてつけずにすんだのにね~。」「釣り天井ぶち壊す相手なんて
想定もしてなかったと思うのだ・・」「あんだって?」ぎょっ!「な、なんでもないのだ・・」「さ、脱出よ。」
城門。ゾロゾロ・・「何者だ!」「オメガよ。予告どおり参上したわ。」『なにっ!』♪ピリリリリ!ザザザザッ!
「あらあら、四人相手に数十人もまた。」「大歓迎でござるな。」「百人単位を期待してたんだけどな~。」
「この国にそんなにいるわけないじゃん。」「ところでインターポールのリオン警部は?いるはずでしょ。」
『うっ・・』「もう帰った!」「それじゃあの車は?」「うるさい!いないものはいない!」「そう~・・
じゃあ、いない人が何してもお咎めなしということね。」「なに?」ドカアアアーン!『うわっ!』ズダダダッ!
「あ~あ、いわんこっちゃない。でもいないんだからね~。」「さて、拙者たちも舞踏会に参加するでござる。」
『うおおっす!』ドカーン!ボカーン!「しかしハデにやってるね~。」「手綱解かれた猛獣だね、ほんと。」
ガコン。「あれ?・・ここはワイン倉か。」「アドベンチャーステージはクリアなのだ。次は・・」ドゥゥ・・ン
「いきなりバトルステージ。音からしてリオンね。」「乱入して楽しむのだ。」「大賛成。いくよ!」シャシャッ!
「キングギドラ!」ドオンッ!バゴオオーン!『うがっ!』「ほう、けっこういい装甲つけてんじゃない。
でもあたしの銃ならノックアウトだね!」『一斉にかかれ!』シャカシャカシャカ!ばっ!「あめえよ!
ハイパーモード!」ジャキーン!「おりゃあああーっ!」ゴオッ!ドガガガガッ!『どはあああーっ!』
ドンガラガッシャーン!ゴォォォ・・『な・・なんという強さだ・・ぶぎゅっ!』ふみっ。「さーてと。
お姫さんはどこ?」『・・ちよ様か?』「へぇ~、ちよっていうんだ。」『まさかちよ様を殺しに!』「てめえ!」
ギュッ!『ぬがっ!』「あたしをコケにしてんのか?お姫さまを助けにきたナイトだっつーのがわかんないか!」
『・・バーサーカーじゃないのか。』「なかなか言うじゃん。さ、どこにいるの?」『・・条件がある。ちよ様を
自由にしてやってくれ。』「お?・・雲行きがおかしくなってきたね。」『ちよ様はこのような薄暗いところにいては
いけない・・春の野で遊ばれるほうが似合っている。』「・・わかった。そうするよう約束するよ。」『北の塔だ。』
「なにごとだ!」「オメガが真っ正面から攻めてきました!」「バカどもが。国連を通じてNATOを呼んでるな?」
「それが・・インターポールのリオン警部の連絡がないと動けないと。」「なにっ?!事務総長を出せ!」
「どけどけ!Gキャリバー!」ズバアアーン!『うがあっ!』タタタタ・・どかあああーん!『あいた!』
「いててて・・ユキノか!」「この超合金頭のリオンが~!」「二人とも前方不注意なのだ。」「とにかく!
リオン、事情はわかってるわね。」「おう。あたしがちよちゃんを連れてくる。」「わたしは下で脱出路を確保するわ。
特戦隊は?」「手をこまねいてたんで、あたしが引き込んだ。下で大暴れしてるだろうぜ。」『そいじゃ!』
ニューヨーク。「あら伯爵。お久しぶりです。」『加盟国が襲撃されておるのですぞ!国連軍の出動を要請します!』
「おたくにはすでにインターポールのリオン警部を派遣しております。彼女にこの件に関する全権を委任しており、
彼女から連絡がないと私でも勝手には動かせません。代わってもらえませんか?」『う・・そういうことか!』
「そういうことです。彼女から連絡があれば国連軍の総力をあげて出動しますが。」『・・もういい!』プツッ。
「ふっ・・墓穴を掘りましたね。」「経済には強いかもしれんが、こういった駆け引きは苦手なようですな。」
「数字と遊んでるだけではね。私もあの伯爵は嫌いでしたから、溜飲が下がりました。ありがとヒロシちゃん。」
「たまには親孝行しとかねえと、いつくたばるかわからねえからなババアは。」「バカ息子にいわれたくないね。」
「せりゃあっ!」ドカーン!「あなたは?」「おまわりさんみたいなもんだ。」「じゃ、あのドロボーさんを
追っかけてきたんですか?」「ドロボー?・・ああ、ユキノか。」「やっぱりお知り合いなんですねー!」
「まあな。基本的に敵対してっけど、今はワケありで共同戦線はってる。とにかく脱出するよ!おぶさりな。」
「はい!」ひょい。「ちっと手荒いが、カンベンな。」タタタッ!ガシャアアーン!「きゃああああーっ!」
「よっと!」ザシャアッ!「ほい、お待たせ。」「敵は正面に特戦隊がひきつけてるわ。いまのうちに!」
『そうはさせん!』カサカサカサ!「暗殺部隊か。」「まーだこんなにいたのね。」「さすがはオメガ戦闘隊長。
よくぞあの殺人迷宮から生還したな。」「へへーん。あんなのきょうびのRPGにも劣るわ。設備投資しないと
お客こなくなっちゃうぞ。」「君たちを殺してからそうしよう。かかれ!」ザザッ!「ばーか。大事なことを
忘れてるわよ。」「由良由良都、古留部!」ドコドコドコッ!『ぐはあっ!』「月山!」ゴッ!バキィィーン!
「双花繚乱撃!はいはいはいっ!」ズバババッ!「大気よわが拳となれ!天狗倒し!」ドンッ!ドバアアーン!
「ヴァイエイト・閃!」ヒュン!ズバアアアーン!「なんとおっ!」ザシャアアッ!「特戦隊メンバーをね。」
「さて、残るは伯爵だけ。どうする?」「くっ・・今回は負けたな。さらばだ!」バッ!「あっ!城壁から
飛び降りた!」・・ヴィィィーン!「オートジャイロ?またレトロなものを。」「撃墜しようか?」「いいわ・・
背中をみせて逃げるのを撃つこともないでしょ。それに伯爵は主要財源を失った・・でしょ、リオン警部?」
「う~ん、そうですね~。まずは一件落着と!いうとこですね。」「誰のモノマネよ。」「あ、やっぱダメか?」
夕方。「それじゃリオン、ちよちゃんを頼むね。」「まかせな。ちゃんと保護するから。」「どうしてもいっしょに
いっちゃいけないんですか?」「・・わたしらは悪党だもの。ちよをそんなところにつれていけないわ。」
「でも・・」「あなたは若い。だからこれからいくらでも道はあるわ。わたしたちみたいに薄汚れちゃだめよ。」
「そんじゃね~!」「またどこかで会えるって!」「がんばるのだ。」「お元気で。」「では失礼いたす。」フッ・・
「・・・・」ぽん。「・・リオンさん?」「心配しなくても、いつでも会えるようにしたげるから。」「え?」
大要塞エゼキエル・展望喫茶室。「・・ふぅ。」「ユキノ・・連れてきてもよかったのよ。」「・・うっさいわね。」
♪ピンポーン。『ユキノ戦闘隊長。指令室へおいでください。』「へいへい・・よいしょっと。」「おじんくさ~。」
シャッ。「なによ。呼び出しなんかかけて。」「第13部隊から連絡が入ってる。組織変更があったそうだ。」
「リオンとお蝶だけでどんな組織変更できるってのよ。」『窓口が私になりましたー。』ぱっ。「・・なにいっ!
な、なんでちよが!」『本人のたっての希望でさ。いちおう止めたんだけど~。』『うちは会計が火の車でしょ。
ちょうど優秀な経理係が欲しかったのよね。』「おまえら~!」『よろしくお願いしまーす。えへへ♪』
『これからのあらすじ~!』「ちよちゃん、かわい~!」「アルエットみたくマセてなくて、ルリルリみたく
達観してなくて、年相応に素直でいい子だよね!」「悪かったね、マセガキで。」『げっ!アルエット!』
「それよりさ。あのちよちゃんって、どうも他人のような気がしないのよね~。そう思うよね?」
『思わないおもわない。(口止めされてる)』「そっか~・・ひょっとしたらと思ったんだけどね。ちょっと
GGGのルリおねえちゃんにも聞いてみようかな?」「むこう忙しいし、取り次いでもらえないと思うよ~。」
「GGGピッチの番号知ってるもん。」♪ピッポッパ。プルルル・・『・・もしもし。』「あ、アルエットだけど。」
『・・ただいまこの番号は使われておりません。番号をご確認のうえ、おかけ直しください。』「知らないの?
第13部隊の新人のこと。」『・・知ってる。さっき話したばかり。』「で、どう思う?」『・・別に。』
「あれ~?・・ひょっとして機嫌悪い?」『・・これはもともと。私が抜けてママが苦労してたから、経理係は
ちょうどいいと思うよ。』「さめてるね。」『・・これが普通。それにちよちゃんはいい子。嫉妬する理由はないね。』
「そっかな~?」『・・だいたいチャクラちゃんたちだっていたんだし、何をいまさら。』「あ・・そっか。」
『・・アルエット、ちゃんとお魚食べてる?それにグリーンピースきらいなのは直したほうが』「またね!」
♪ピッ。「ふぅ~。またお説教タイムになるとこだった・・」『やっぱルリちゃんがお姉さんなんだね~。』
「それより予告しなさいよ。」「おっとそうだった。今度の敵は「物理」のモリアーティ教授だ!」「太平洋上で
建造されている新国連本部「パンゲア」を破壊せんものと襲いくる教授の幽霊連合艦隊!さあどうする!」
「となると・・やった!アイアンロックスの出番だ!」「それだけじゃないよ。GGGからも助っ人が来るよ!」
『次回!「碧 - Deep blue -」うおおっす!』「・・あ、秘密部隊は?」「水中戦力ってあったっけ?」
♪ザン!
アァァァ・・「諸君、これが国連が南太平洋上に建造している新国連本部「パンゲア」だ。」ぱっ。『ほう・・』
「ブンドル、それは前から知っている。そこを攻撃するというのはどういう所以か?」「私が説明しましょう。
知ってのとおり、国連は現事務総長が就任してから、機界生命体の脅威も手伝って、急速にその統率力を強めて
きました。おかげで国際紛争も以前の20%も減少してしまいました。」「加えてオメガの破壊行動により、さらに
紛争発生率は低下している。このままでは世界を混沌のままにし、自在に操作するという我らの理念もあやうく
なってきている。」「となると、「パンゲア」の持つ意味は・・」「そう、各国団結の象徴となります。ならばこそ
これをつぶすのは我らの意志の喧伝となります。」「たしかにな。各国はふたたび我らを恐れ、崇拝することに
なるだろう。」「で、誰がやる?」「海なら私にまかせてもらおう。」「やはりモリアーティ教授ですね。よろしく。」
アバドン。『ビッグワン、賢人会議が「パンゲア」を狙っているとの情報が入りました。』「ほう、あそこをか。
時間の問題だとは思ったが、ついに動いたな。刹羅、やはり相手は。」『はい、「物理」のモリアーティ。』
「出やがったな。GAGA、配備案だ。」『第2・第5・第12部隊。』「よし。サイバーソウル、加えて第13部隊にも
声をかけろ。全員を「フライング・ダッチマン」に集結させる。」『えっ?』「ビッグワン、GAGAの配備案に
さらに追加というのは異例ですが・・」「ちょいとわけありでな。急げよ。」『・・はい。』ズボズボッ!
『ビッグワン、理由を聞かせてほしい。』「・・GAGAには話しておくべきだな。実はな・・」・・『なんと!
そのようなデータは・・』「だからさ・・これは超機密事項なのさ。」『状況了解・・第一級機密条項に分類。』
プロジェクト24「碧 - Deep blue -」
パリ。「ふんふんふん~♪これで一千万フランの収益っと!」タン!「すげ~・・この一週間で総額5億フランも
稼ぎやがった。さすがちよだ。」「今日はあまり為替に変動がなかったんで、ちょっと実入りが少なかったですー。」
「おかげで赤字財政はいっきに回復したわ。今夜はどこの四つ星に仕出し頼もーかしら♪」「お蝶・・ぜいたくは
敵だぞ。」「できるときにやっとくのがゼイタクってもんよ。」「たく~、ちよ、お蝶のマネはするんじゃねえぞ。」
「私は使うより運用するほうが好きですから。それに不測の大暴落にそなえて、スイスの口座に常時二千万ドルは
ストックしておくことにしてますー。」『二千万ドル!』「基本です。」「・・あんた、もう人生勝ったも同然だよ。」
『ごめんくださーい!』ズボッ!「あっ、サイバーソウルのキャナルおねーさん。」「・・?? ちよちゃん、
びっくりしないの?」「事前に聞いてましたしー。」「キャナル、ちよはそんなことじゃ動じねえって。こうみえて
けっこう中身はしたたかでずぶといぜ。」「はあ・・将来が楽しみですね。それより、出動お願いします。」
「今回はどこなの?」「太平洋上、「パンゲア」です。」ぴくっ!「・・あの「パンゲア」か。お蝶・・」
「ええ・・感づかれたとは思えないけど。」「何の話ですかー?」「私も聞きたいです。「パンゲア」と聞いて、
お二人の表情が一変しましたけど・・それにビッグワンの様子もいつもと違ってました。GAGAの編成案に
さらにこちらを追加したなんて、今までになかったことです。」「そっか・・知ってるのは旧シャッセールの
あたしたちだけだったか。」「少なくともビッグワンは知ってるわ。あのことに関しては。」「キャナル、ひとつだけ
言っておくぞ。今の件に関しては忘れろ。時期がくればいやでもわかる。」「・・時期とは?」「・・いくぜ。」
「チャクラ、マニプーラ。お座敷よ。」『はーい。』『ひさびさに出番か。』「ポルコ、暖気しとけ。」『わかったよ。』
「・・キャナルさん、いったい・・?」「・・どうやら「パンゲア」にはとんでもない秘密があるみたいね・・」
カツカツ・・「色、行くのか?」すっ・・ぴた。「ケン・・」「あれだけやられて、まだこりないとはな。」もみもみ・・
「・・任務は終わってない。」「いーや、今のお前さんじゃ、絶対に達成は無理だな。」「・・なぜ?」
「なぜなら、俺に揉まれて平気な顔をしてるからだ。」「・・わからない。」「そうか?・・じゃ、これは?」
くりっ。「ん・・」「ここは人なみに感じるらしいな。ではここは?」すっ・・くっ。「んんっ!・・」
「・・ちょっとつきあえ。もっと教えてやるよ。そうすりゃ意味がわかる。」「・・わかった。」「なによりだ。」
大要塞エゼキエル。「状況は以上だ。」「ドクター、今回はオメガが出る理由がないんじゃない?」「たしかに。
オメガが国連の施設を救う理由はないと思うが。」「・・そうも言っておられん。「パンゲア」は人類の切り札だ。」
「・・どういうこと?」「これは超機密事項だが、教えておかないとその理由が納得できないだろうから話そう。
実は「パンゲア」は・・」・・『・・なんだって!』「そんな・・まさかあれが!」「そうだったのか・・」
「これで説明になったと思うが。」ごく・・「わかったわ・・「パンゲア」は守らなければ。アイアンロックス、
出撃させるわ。」「ヴォータン、出る。」「・・頼む。人類の希望の砦、必ず守ってくれ。」『了解しました!』ザッ!
巨獣ロボドック。「作戦目的はいま話したとおり。何としてでも「パンゲア」に傷ひとつつけさせてはいけないわ。」
「ユキノ、理由を説明して。これは明らかにオメガの方針から外れた作戦。私はともかくみんなは納得できないと
思うけど。」「たしかにね・・みんな耳貸して。」『え?』こしょこしょ・・『・・ええっ!』「そんなものが!」
「あれに・・そんな秘密があったなんて!」「・・人類の危機なのだ。」「ユキノどの、「賢人会議」に教えたら、
攻撃はやめるのではないでござるか?」「あまいよ彩。連中は平気で神種とも手を結ぶ連中よ。そんなことしたら
喜んで総攻撃するでしょうね。」「・・たしかに。」「質問。SSSは今回は出ないの?」「というより出せないわね。
そうすると連中にも理由を話さなきゃならない。特戦隊やシュウほど口の堅い連中じゃないわ。」「・・納得。」
「パンゲア」。新たな国連本部として建設されているGアイランド以上の規模をもつ人工浮遊島である。
そのレイアウトはGアイランドに酷似しているが、なぜか都市部に相当するところにはいまだ一つも建造物が
存在せず、空地として残されたまま、周辺部の建造が着々と進行している。「ねえりおんおねえちゃん。これって
でっかいおはなばたけになるの?」「たしかに中心部が広大な更地とは変わった設計だ。だが周辺部にも農地が
あり、なおかつ人工の海まで造られているというのは・・海に浮かぶ島になぜわざわざこんなものが?」
「そのうちわかるさ。芹香さま、今回は海上戦もしくは海中戦になりますけど、泳げましたっけ?」こくん。
「・・・・」「あたしたちは「アクアブリース」とか「プレッシャーリリーブ」の水中系魔法も持ってるから
だいじょーぶ。」「それに水は五大元素のひとつ。関連する魔法も多いんですぅ。」「リオンさんは重いから海に
落ちるとタイヘンなんではないですの?」「そのためにポルコがいるのさ。」『警報だ。パンゲア北東800海里に
未確認艦隊を感知。』「キャプテン、あれか?」『間違いない。・・噂に名高いモリアーティの幽霊艦隊だ。』
「・・どうだ、わかったか?」「・・なんとなく。」「お前さん長生きしてるのにこーゆーの経験なかったのな。
正直、意外だったぞ。」「・・その前に殺してたから。」「そっか。ならしょうがないな・・なぜ俺は殺さなかった?」
「・・気持ちよかったから。」「がんばった甲斐があったか・・今回はやめにしとけ。」「・・そうする。」ぎゅっ・・
「その代わりに俺が行ってやるさ。」「?!・・殺すの?」「いんや、ちょっと顔を見にいくだけさ。」すっ。
ザザザザ・・「なんだ?」『通信のようだ。・・変換完了。』ぱっ。『ぬふふふふ。秘密部隊の諸君、お初にお目に
かかる。私がモリアーティだ。』「なんだあ?わざわざ自己紹介かよ。」『こちらが予測したとおりの陣容だな。
だが、それではわが幽霊艦隊「アルメダ」を止めることはできぬよ。見よ!』ぱっ。「なにいっ!」「・・!」
ドドドドド!『いかがかな?これほどの艦隊はまずお目にかかれぬだろう。』「これは・・連合艦隊ですわ!」
「知世ちゃん知ってる?」「はい。あの巨大な三隻が「大和」・「武蔵」・「長門」。それに「アイオワ」に
「ニュージャージー」、さらに「ビスマルク」に「シャルンホルスト」まで・・第二次大戦の巨艦たちが
一同に会するなんて・・」『そのとおり。さらに取り巻きの重巡・軽巡・駆逐艦も充実しておるぞ。空母はないが。』
「大鑑巨砲主義か、てめえは。」『よい趣味だと思わんかね?見た目は古いが中身は全自動ロボット艦となっており、
私の命令ひとつで全艦隊が動く。すばらしいだろう、ぬははははははっ!』「しつもーん。」『ほう、なにかね?』
「「雪風」はいるの?」『「雪風」?・・はて、どこかで聞いたような。』「ブ~!・・あんた、まがいもんだね。」
『なんだと?!』「奇跡の艦「雪風」を知らずによくぞ艦船マニアなどとほざいたもんだ。第二問!」『むっ!』
「「畝傍」は知ってるか?」『むうっ・・』「知らねえだろう。」「あたしだって知らないわよ。知世は知ってる?」
「もちろんですわ。艦船マニアで知らないのはモグリですわ。」「だとさ。」くいくい。「え?・・芹香さま?」
「・・・・」「・・知ってるって?」こくこく。「ああ、それはオカルト方面からですよねぇ。」こくこく。
「それにだ、「シャルンホルスト」を擁していることであんたの勝ちはない。」「無知とは恐ろしいですわね。」
『どういうことだ!教えろ!』「やだね。自分で調べな。」『くそう・・貴様らを倒してからゆっくり調べてやる!』
GGG。『長官!秘密部隊からの連絡では「パンゲア」に・・』「なんだと!むう・・困った。GGGがヘタに動けば
神種に気取られる。かといって・・」「幸ちゃん、今回は海戦になるんだな?」「そうだが・・」「あかり。」
『はい。』「海戦参謀ドク・シルバに連絡だ。ただちにGGG海軍を「パンゲア」に向かわせろ。」『了解。』
「GGG海軍か!その手があった!」「こういうときのために温存しておいた秘匿戦力だ。海戦はあまりないので
予備役となってたが、いまこそ役に立つぜ。」「サンボー、ワターシたちはGGGネーヴィーがどういうものか
サッパーリ知りませんデース。」「知ってるのは首脳部と参謀部と諜報部だけ。凱にさえ知らされていないのは
どういうことですか?」「GGG海軍はいわば「隠し玉」。知られざることが最大の強みなんです。」ポリポリ。
「そうか・・いわば潜水艦隊か。」「そのとおりだ。任務の性格上、単独行動が主となる。だからこそ味方にも
その存在を知るものが少ないほうが、敵に漏洩する確率も少なくなる。」「せめて名前だけでも教えてくださいよ。」
「そうだな・・海の勇者「ワダツミ」。」『ワダツミ・・』「水江龍か・・」「海を統べる龍神だったよね・・」
Gパークシー。バシャバシャ。キュウキュウ。「ヴァルナーどうしたの?いつになく興奮してるけど。」
「どうやら僕の到来がわかったようだね。」カツカツ・・「・・ドック?!」「スミレ、状況「V」が発動した。」
はっ!「ついに・・出番なのね。」「目的地はここだ。」♪ピッ「南太平洋・・わかった。すぐに出動するわ。」
「敵は幽霊艦隊。数はかなりのものだ。だが対潜戦力は駆逐艦くらいだ。」「海ならば「ワダツミ」は無敵です。
では行ってきます!」「うむ、幸運を祈る!」タタッ、ターン!「ヴァルナー!」キュィィッ!ザパーン!
Gパークシーの水面下。そこに秘密ドックがある。ゴボゴボ・・キュィィーッ!ズズズズズ・・ヴァルナーの放つ
特殊な超音波でハッチが開く。ヴァルナーとスミレはその中にある巨大な影へと進む・・ゴボボボ・・
ザザァァ・・「ふう、排水よし。ヴァルナーもいい?」『思考変換システム順調。いけるよ、スミレ。』
「では「ワダツミ」起動!」『GSターボ出力上昇。』ズズズズズ・・「超電導推進システム起動。境界層制御開始。」
『ワダツミ発進。出力5%。』ゴゴゴゴゴ・・「距離5000m。境界層推進開始!」ヒュィィィーン・・ゴオッ!
『100ノット・・200ノット・・』「すごい、まだ上がるわ!」『400・・500・・600ノット!』シャァァァーッ!
「フライング・ダッチマン」。『まもなく敵艦隊が視界に入る。』「みんないいか。絶対にパンゲアの有効射程に
一隻も近づけるな!」こく。「まっかせなさい!」「敵はいっぱいいるけど、海を味方につければだいじょうぶ!」
「私はしっかり大海戦を記録させてもらいますわ。」「知世、いざというときは頼むぜ。」「わかってますわ。」
「チャクラとマニプーラはポルコが海面上まで降りたら出番だ。」「うん、わかった。」「海中から攻めよう。」
「それじゃ出撃だ!キャプテン!」『ハッチ開放。』ズズズズ・・ビュオオーッ!「出撃!」『おう!』ゴオッ!
ビュオオオオーッ!・・『続いてブラックゴースト対艦攻撃隊発進。』シュパパパパッ!ヒィィィーン!
ドドドド・・「ぬふふふ。来おったな。全戦艦および巡洋艦は対空陣形!」ザザザザ・・キュィィーン。
「戦艦へ。三式弾一斉射!」ズドドドドーン!「対空機銃群、弾幕を張れ!」ズドドドドドッ!
チュンチュンチュン!「ほえええ~っ!ものすごい弾幕だよ~!」「ひるむなさくら!こんなもんは滅多に
当たりゃしねえ!」カンカンカン!『おもいっきり当たってるんですけど~。(TT)』「このくらいの弾丸で
どうにかなるポルコじゃねえだろ!・・海面まで3秒!チャクラ、マニプーラ、アゴひけ!」ドンッ!
『うわっ!』ザザザザーッ!「いまだ!」ガチャ。ばっ!「チャクラ、いくぞ!」「しゃくてぃ!」カッ!
ザパーン!・・「うまくいったようだな。ポルコ、ルーフ開けろ!」タッ。『いきなりやるの?』シュッ。
「あったりめえだ!」くるっ、タン!「Gキャリバー!」ズラアッ!チャキッ。「まずはあの巡洋艦だ!」
『いくよ!』ゴオオオオーッ!『ちょこざいな!水平弾幕!』ズドドドドッ!「せりゃあっ!」キキキィン!
「ハイパーシュートッ!」ドゴン!・・ドバアアアーン!ズガガガーン!「まず一隻!」『やるな獅子の女王!』
ヒュィィィ・・『今度は魔法兵団か。あの牝獅子よりは組みし易かろう。弾幕!』ズドドドドッ!チュンチュン!
「・・」ヒュンヒュン!『くっ!マトが小さいうえになんという機動だ!』「dslt。」ドオオオーン!『なにっ!』
ズドオオオーン!『一撃で轟沈か!』「こっちも忘れてない?」ヒュン!『させるか!対空ミサイル!』シュゴッ!
「そんなもんであたしがやられっか!」ザパン!「シーブラスト!」ゴオオオオーッ!『高波だと?!』
ザパアアアーン!「これで横転ね!」「いくよ!九郎呪符!」ぴっ。「いでよ!海の神秘「磯撫」!」キン!
ザバアアーッ!『なっ?あの巨大な尾鰭はなんだ!』ブワッ!ドパアアアーン!『巡洋艦をたたきつぶした!』
「ぎょぴちゃん、その調子でどんどんお願いね!」ザザザーッ!「やるねさくら。海の式神「磯撫」、はじめて
見たわ。けどそのぎょぴちゃんて名前はどうにかなんない?」「可愛くていいと思いますけど~。」
『こちらも負けておられんな。』ヒィィィーン!『ブラックゴーストか!でかいから落としやすいというもの。
ミサイル!』シュゴオオーッ!『回避しても近接信管でどっかーん!だ。』『あまいな。アフターバーナー点火。』
ドンッ!ゴオオオーッ!『・・いまだ。』クン、ドドオオーン!『やった!・・なにっ?!』・・ザパアアアーン!
『無傷だとおっ!』『爆発圏内から高速離脱すればいいこと。』ヒュン!・・ドドオオオオーン!グシャアッ!
『超音速衝撃波だと!こんな低高度で出せるとは、なんというバケモノだ!』『上部構造くらいつぶせるぞ。
反転!』ヒィィーン・・『対艦ミサイル「バラクーダ」発射!』シュゴオオオーッ!・・ドゴオオオーン!
『むむう・・』カッ!ドドーン!『なんだ?!』ドドドド・・『沈没だと!あちらに敵はいないはず・・なっ!』
キュィィィーン・・『ドリル・・「螺旋」か!』ザザザザーッ!ドゴオッ!ギュガガガガッ!『これで二隻め。』
『おなかにでっかいあなあければ、いちころだね。』『駆逐艦!対潜魚雷だ!』シュドッ!ザパーン!シュルル・・
『むっ、魚雷多数。』『せっかくだからつかっちゃお。』『いい案だ。ドリル推進!』キュゥゥーン!ゴオオオ!
『狙うはあの艦だ。』シュッ。『すまんが楯になってもらおう。』シュルルル・・ドドーン!『おーあたり!』
「しかし・・とことん数が多いぜ。一隻づつ沈めてたら埒があかねえ。」『やっぱり戦力不足だね。』
『リオンさん、「牙命羅」を呼びましょうか?』「それなんだけど・・このくらいじゃ呼ぶのも恐れ多いな。」
『なら助太刀しましょうか?』「なにっ?!・・その声はユキノ!」ドドドーン!「あれは?!」ゴォォォ・・
『いきなり一隻沈んだよ!』「いまのは・・艦砲射撃か。となると!」ザザザアアアーッ!ガガガガガ!
「やっぱり!戦艦ロボ・アイアンロックス!」「そのとおり!ムーン、十時方向敵巡洋艦、狙え!」「うおっす!」
キリキリキリキリ・・「ていっ!」ズドオオオオーン!ヒュルルル・・ドドーン!「的中!」「フレイア、対艦
ミサイル連続発射!」「垂直発射型ハープーン、連射!」シュボボボボッ!ゴォォォォーッ・・ズガガガガーン!
『ひるむな!ていっ!』ズドオオオーン!「ミヤビ、防空!」「由良由良都・古留部!」ヒュヒュヒュン!
バキィィーン!「彩、反撃よ!」「ヴァイエイト・浪切!」ズバアッ!シャァァァァ・・ザキィィーン!
『刀の一振りで数万m先の艦を一刀両断とは!』「それだけじゃないわよ。シュウ!」・・ゴバアアアーッ!
『海中から巨大な手が!』グシャアアアーン!「あれはヴォータン!」『ゆえあって助太刀しよう。むん!』
ギュルルルルッ!『トルネードナックル!』ズドオオオーン!・・ボコンボコンボコオオオオーン!
『一撃で三隻。まあまあだな。』ヒュルルルッ、ガチン!『むむう・・まさかオメガまで出てくるとは誤算だった!
なぜだ、なぜオメガが出てくる理由がある!』「お答えするわ。それはあんたらのやることは何でもジャマしたい
からよん♪」『そういうことだ。』『やな性格のやつらだな~!』「あんたに言われたかないね。んべ~。」
『ならば総がかりだ!全艦隊はオメガ巨獣メカを集中してたたけ!』ザザザザ!ズドドドドッ!「おもかーじ!」
「よーそろ!」ガラガラガラッ!ザザザザーッ!「46cm主砲、一斉射!」ズドオオオオーン!・・ドドドーン!
『なんと精確な射撃だ!だがなぜこちらのレーダー射撃が当たらん?』「あまいあまい!こっちはレーダーと
目視照準を併用してんのよ。なんのために射撃指揮所がついてると思ってんの。死羽姫!」ウィィィーン。
「方位273.12・仰角7.546。」ピピッ。「さらに手動微調ハンドルで微補正をかけつつ・・」ギュルギュル・・
「三門斉射・・ていっ!」ズドオオオーン!・・パッ!ドドドドーン!「三発的中!これで六隻めなのだ。」
『この混戦でこれほど精確に!』「死羽姫どのの野獣の動体視力とカンをもってすれば、たやすいでござる。」
『スポンソン砲!』カポンカポンカポン!ドカドカドカッ!ズガガガガーン!『巡洋艦撃沈・・むっ?!』
「なに、シュウ?」『・・これはいったい何だ?!海中を超音速で接近してくるものがある!』『なにいっ!』
『ありえん!空気より抵抗の高い水中を超音速など・・はっ?まさか境界層推進か!』「なによそれ。」
『では説明しよう。通常はプロペラなりジェット噴流なりで推進するのは知ってるな。だが境界層制御推進法は
まったくちがう。すなわち、水自体が推進させてくれるのだ。』『はあ?』『う~む・・つまりだ、煮豆はハシで
つまみにくい。力を入れるとスポッと飛び抜けてしまうな?それと同じ現象を連続的に起こすわけだ。』
『・・う~ん。』「芹香さま、わかった?」ふるふる。『水圧を推進力に変えるということだというのがわからんか!』
「あっ、そーか!」「フレイアわかった?」「つまりね、ウナギをつかむのと同じだよ。力でつかもうとしても
ツルッと抜けちゃうじゃない?あの原理。」『・・ああ~。』「な~る。そう言ってくれりゃわかるわ。」
「煮豆なんて古式な表現されてもわかんないよね~。」『うるさいわい!』「で、その超音速はどこまで来た?」
『あと3秒・・2秒・・』『なに?』『・・来た。』・・ゴオッ!・・ドドドドドーン!『なんだと?!一瞬に
数隻が撃沈された!』「船底をそぎ落とされちゃね~。」『急減速して回頭してくるぞ。』シュオオオオーッ!
『なんの!魚雷投射!』ザパン!シュルルル・・『・・なにっ!安全弁解除距離内に一瞬に!』ドドドドーン!
「またやった!」「ありゃ一体なんだ・・ポルコ、わかるか?」『速くてよくわかんないけど、もしかしたら
ビークルロボかも。』「てことは・・GGGか!」ザザッ・・【リオン・レーヌさんですね。】「なっ?・・おめえ
あの謎の水中物体か?」【詳しいことは話せませんが、助太刀します。ホエールハンター!】シュボッ!ドスッ!
ググッ!・・ドザザザザーッ!『巨大な銛で船を海中に引きこんだよ!』「なんてパワーだ・・よくわからねえが、
とりあえず助っ人てことだな!」【そう思ってください。】「よっしゃ。芹香さん、だそうだ。」「・・」こく。
【システムチェーンジ!】バゴッ!・・「二体に分かれた?」『合体するビークルロボはよくあるけど、分離する
のは珍しいね。』【セイレーン・コラール!】【ロレンツィニ・リフレクト!】ザザザザ・・ゴオオオオーッ!
『おおっ!』「敵艦隊の真下に巨大な渦巻が!」ドドドドドーッ!「すっごーい!大型艦がどんどん呑み込まれて
いくよ!」『なんとおっ!わが無敵艦隊が!』「あれがウワサのGGG秘密ビークルロボの力なのね・・」
「ミヤビ知ってる?」「少しね。海戦専用ビークルロボ・・それゆえに存在自体が厳重に秘匿されてるの。」
「海中戦力は忍ぶことでその価値を持つ。正しい運用の仕方でござるな。」「知られざる海中の勇者か・・」
「ぬぬう・・これほどの援軍が来ようとは!」「なんのかんの言ってるうちに、残るはあんたの旗艦だけさ。」
「なに?・・おおっ!」ドドドドド・・「おのれおのれ!ならば!」ズズズズ・・ガコン。「あれは?!」
『トマホークだよ!』「ぬははははは!核弾頭つきトマホークでパンゲアを沈めてくれるわ!発射!」
シュゴオオオーッ!「ちいっ!ポルコ、いけるか!」『こんなこともあろうかと、システムチェーンジ!』
ジャキジャキッ!『高速飛行型態ポルコ・スパルタン!』ゴオオオオーッ!「くっ!・・まだとどかねえ!」
『まだいけるよ!Xモード発動!』ギーン!「おっしゃあああああーっ!ハイパーモード!」ギーン!
ボオオオオーン!「あれは!」「ほえええーっ!ポルコとリオンさんが炎に包まれたよ~!」「・・」こく。
『ゴールドフェニーックス!』キュオオオオーン!ゴオオオーッ!カッ!ドウゥゥゥーン!『うわっ!』ゴォォォ・・
「・・どうなったの?」「あの爆発では溶けて蒸発してしまったんじゃ・・あっ!」・・キュオオオーン!
「火の鳥が・・爆煙の中から出てきた!」ゴオオオーッ!「「大和」に突っこむよ!」『ぬわああああーっ!』
ズドドドドドーン!『くそう!諸君、今日のところは引き下がろう。また会おう!』シュボッ!ゴオオオオ・・
「逃げたわね・・リオンは?」「海中に突っこんだままだけど・・あっ!」・・ドパーン!「ふぃ~、冷却と
放射能洗浄よしと。」『戻ったら真水でちゃんと洗おうね。』「サビちまうからな、おたがい。おいそこの謎の
ビークルロボ、助太刀感謝するぜ。名前は?」【ワダツミです。】「ワダツミ・・か。」【それでは失礼します。】
シャァァァァ・・ヒュッ!・・『どんどん離れてく・・もう感知外へ消えちゃった。』「まさに海霊だな・・」
『作戦終了。全員本艦へ帰還してくれたまえ。熱い風呂を準備しておく。』「ポルコの温水洗車もよろしく。」
アイアンロックス。「終わったわね。」「・・いえ、まだよ。」キッ!「そこ!銀光脚!」シュバッ!『おっと。』
パシィィーン!・・「なんですって!」「ユキ姉の技を相殺した!」シュゥゥ・・「ひさしぶりだユキノ。」
スッ。「!・・ケン!」「今の一撃でわかった。かなり腕を上げたな。」「まあね・・」「ユキノ・・だれなの?」
「・・兄弟子よ。」『ええっ?!』「自己紹介させてもらおう。俺はケン・アースライザー。以後よろしく。」
ぴくっ!「以後って・・ケン、まさか?!」「そう、現在は「賢人会議」に雇われている。」『敵!』ザザッ!
「おっと、今日は挨拶だけだ。やりあう気はない。」「みんな控えて。ケンは真実しか語らない・・そういう人。
けど単なるあいさつだけとも思えないのも事実よ。」「さすがに鋭いな。俺の彼女から伝言がある。」「彼女?」
「次は必ず勝つ・・それだけだ。」「・・ケン、色にまで手を出しちゃったの?!見境ないのもそこまでいくと
無形文化財モノね~。」「言ったろ、俺はクロウトにしか手を出さないとな。ならば色は極上だ。」「たしかに・・」
「なになに、色を落としちゃったのあのおにーさん?」「たしかに男くさくてわりかし美形だけど、刹羅さんには
及ばないよね~。」「比較対象悪すぎよ。それに男の魅力は顔だけじゃないわ。」「ミヤビ、大人なのだな。」
「うむ、たしかにあのケン殿とやらは悪い男ではなさそうでござる。女色を好むのも気取りがなくてよいかと・・」
もみもみ。「!・・」「ふむ、これはなかなかの美乳。だが既に開発済なのがいかにも残念。」「・・きゃあああーっ!」
ドカアアーン!「おうわあああーっ!」「爆殺霊珠!由良由良都古留部!」ヒュヒュン!ズドドドドーン!
「はあっ、はあっ!・・なにするのよこのスケベ!」『爆殺されてもう聞いてないと思うよ~。(^^;;』
「いーえ、あの程度でくたばるタマじゃないわ。」ぷすぷす・・むくっ。「いやいや、けっこー効いたぜ。」キラッ。
「を?」「ならば拙者が引導を渡してくれるでござる。」『あ、彩にいキレてる。』「ほう、刃引きの刀か。あんた
けっこうやりそうだな。」「問答無用!斬!」ドン!「だがそう冷静さを欠いてはせっかくの腕も鈍るというもの。」
ぴた。「・・なにっ?!」『指ではさんで止めた!』「あれはユキノの!」「・・そっか、むしろ当然なのだ。」
「クルド流暗殺拳・制刃。」ぱっ。「・・なるほど、腕は確かなようでござるな。失礼した。」シュッ、パチン。
「彩さんとか言ったな。・・死神にとっつかれてるが、いい女だ。お前さんなら大丈夫だろう・・大事にしろよ。」
はっ!「なぜそこまで?!」「わかるのさ、揉んだ感触でな。」すぱあああーん!「乳占い師かお前わ!」「ユキノ?」
「たく、いい女みると速攻で乳揉みする悪いクセ治ってないわね!」「それが生きがいだから。」「いっとくけど、
うちの妹たち揉んだら地獄へミンチで速達にすっからね!」「わかってるって。」「で、用はそれだけ?だったら
出直してきなさい。次に会ったときは・・」「ああ、敵味方・・というわけだ。」「ふ・・それはそれで楽しみね。」
「では失礼する。」バサッ!・・「・・消えた。」「・・あの野郎、置き土産していったな。みんな艦橋から出て!」
『えっ?』グラッ!『なにっ!』「左舷に倒れるわ、急いで!」ばらばら。ギギギギ・・ドドオオオオーン!
『あららら~・・』「艦橋の付け根をスッパリ。切り口からみて真空断層でござるな。」「いつの間に・・」
「消える寸前に回し蹴りを一発ね。・・あいつも昔とはみちがえるほど腕を上げたようね。そして・・」「・・なに?」
「これでわかった。ミヤビ、「武術」の賢人の名前、不明だったよね?」「ええ。単に「老師」とだけしか。」
「・・おそらく、わたしの師匠。」『・・ええっ!』「クルド流暗殺拳の!」「ユキノの師匠!」「・・戻るよ。」
「フライング・ダッチマン」生活ブロック・大浴場。ザザァァ・・「ふぃ~、バトったあとの風呂はサイコーだね。」
「・・」こくん。「潮風やら波しぶきやらけっこうかぶったんで、服までベトベト。自動洗濯機があってよかった。」
「今回も知世ちゃん出番なかったね~。」「いいんですわ。「牙命霊」はむやみにお呼びしてはいけませんから。」
ジィ~。「・・知世、その水中カメラは?」「もちろん、みなさんのお姿を記録するためですわ。」『やめんか!』
「ときにリオンさん、こんなお湯で冷却のほうは大丈夫なんですか?」「この程度の湯温ならかえっていいのさ。
刀に焼き入れるのも冷水じゃなくて温水だっての知ってる?」「急激に冷やし過ぎるとかえってもろくなりますわ。
なるほど、それと同じなんですわね。」「茶道でいうところの湯合いの奥義ですね~。」『なぜそこで茶道が?』
「・・芹香さま。」「・・?」「パンゲアの正体、あなたにだけ教えておきます。」ぴくうっ!『なになになに~?』
ザザザザーッ!「あっ、こら!」「ふっふっふ。こんな場所でゆったのが運のツキ。さあきりきり吐いてね♪」
「そうですぅ。ここまできてだんまりはいけませんですぅ。」「カメラは止めましたから、さあどうぞ。」
「もう~・・GGG本部・梁山泊は知ってるよね。」こく。『うん。』「じゃ、その致命的な欠点は?」『はあ?』
「GGG本部の欠点・・?」「ん~と・・わかる知世ちゃん?」「そうですわね・・動けないことですか?」
「さすが知世。だから襲われても逃げようがない。」「あ、なるほど。でもそれと何の関係が・・あっ!」
「リナはわかったようだね。芹香さまは?」こく。「さくらは?」「え~?わかんないよ~。」「さくらさん、つまり
こういうことですわ・・」こしょこしょ・・「・・ほえええええ~っ!そういうことだったの!」「わかったろ?
なんで正体が隠されてるのか。」「わかったわ・・それにもうひとつ。居住地域への被害を最小限にするため。」
「鋭いね。けどまだあまい。」「どういうこと?海上を遊弋すれば・・」「海そのものを蒸発させられたら?」
はっ!「まさか・・不可能ですわ!ミラクルエンジンを束にしてもあんな大質量物体を重力圏から上げるのは!」
「上げるんじゃないわ・・引っぱっていくのよ。」「ひっぱる?」「汽神号・・あの技術、あれだけにしておくと
ホントに思ってんのか?」『・・・・あっ!』「・・・・」「芹香さん正解。・・みんな、わかってるよね。」『はい。』
ふるふる。「芹香さん?」「・・・・」「え?とても重大なことなので念のためみんなの記憶を封じる?」こく。
ちゃぽっ。「amnja。」ピカッ!『あ!・・』スゥゥゥ・・「・・ふぃ~、上がってフルーツ牛乳でも飲むかね。」
ザパッ。「銭湯の基本ね。」ザバァァ・・「腰に手をあててイッキに!が基本だよね。」チャポッ。「これがお風呂の
醍醐味というものですわ。さ、芹香さまもまいりましょう。」こく。ザザァァァ・・ぺた。「・・・・」ふっ。
そのころ男湯。パシャパシャ!「わーい!ひろいおふろ!」「チャクラ、湯船で泳いではいけない。」「だめなの?」
「以前に調査した公衆浴場とやらの規則によるとな。・・だが今は他の人がいないから、大目にみよう。」
「ありがとまにぷーら。」パチャパチャ!「・・考えてみれば地球人の生活習慣を調査するという任務だったが、
けっこう地についた項目が多かったな・・ヲイル様は有能な方だが、ちょっとひょうきんなところもあるからな。」
そのころ御堂音家。「へっぷし!」「ヲイル、なんですか?」「いえ・・おっかしいな~?地球の病原菌に感染した
のかしら?」「それはいけませんね。昨夜のTV映画でも侵略者はたわいもない病原菌に敗れたではないですか。」
「あんな抗菌処置もしてないアホな火星人といっしょにしないでください。ちゃんと地球の病原体は対策済です。
おそらくこれは・・地球人に有名な定説だと思われます。」「定説?」「すなわち、誰かがどこかで悪口を言ってる・・
へっぷし!・・もう。」「ああ、おそらく機界城の三軍神でしょう。うるさ方のヲイル情報将がいなくなって
羽根を伸ばしてるんじゃないですか?」「まあそんなとこでしょう・・あの三バカトリオのことですから。」
『これからのあらすじ~!』「いよいよ賢人がわにも手強そうなキャラが出てきたね。」「ユキねえの兄弟子か~。
でも変なクセ持ってるのがいかにもってやつね。で、次の話はやっぱし?」「そう。そのケンがギアナ高地に
なぐりこむ!」「おいおい、相手わるすぎ。そこってあの第一部隊の本拠じゃない。返り討ちにされるのがオチね。」
「エゼキエルに凶悪コンピューターウイルス「TOTORO」感染!「情報」のブンドルによるサイバーテロだ!」
「うちはアルエットいるから安心だよね。」「そうもいってらんないわ。助っ人ぷりーず!」「とゆーことは?」
『次回!「電 - Electrosphere -」うおおっす!』「電脳合体技、ついに発動だって。」「ルリルリは出るの?」
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♪ザン!
賢人会議の本部「シャンバラ」。その所在はまったく不明で、いかなる諜報機関もいまだ特定できていない。
情報のガードの堅さもあるが、なにより賢人配下のエージェントにより秘密に近づく者は誰であろうと
抹殺されているからである。「ふ~ん、さすがってとこね。志保、GGG諜報部をもってしてもダメなの?」
「とゆーより君子危うきに近寄らずが現実ね。賢人会議にヘタにちょっかい出したらGGGの存続まで
あやうくなるもの。」「連中は各国上層部に強力なコネあるからね・・でもからめ手がないでもないわ。」
「どういうことアイリス?」「賢人会議に屈していない勢力もあるってこと。・・志保も知ってるはずよ。」
「オメガのこと?」「声、うわずってるわよ。・・その上部機関。」「シーッ!・・アイリスそれは超機密事項よ!
なんで知ってるの?!」「知らなかった?うちの実家もその一員。下っぱ同然だけどね。」「ウォーレス家・・
そうか、アイリスんちは中世スコットランド独立運動の英雄の家系だったね。」「初代は雄々しく散ったけど、
家は残った・・そして「キングダム」に参加した。もっと大きなことを成し遂げるためにね。」「そういえば
「キングダム」の発祥は英国だったわね・・ベーカー街の探偵も一枚かんでたという話もあるわ。」
「有名どころでいえばオルレアンの少女、狂王、獅子の音楽家、砂漠の狐、非暴力の聖者、ジパング王、
開国の志士、JFKってとこかな。」「・・みんな己が信念に殉じた者たちばかりじゃない。」「そして時代に
真っ向からたちむかい、歴史を変えた人たち・・なにかに似てない?」「・・あっ!」「そう・・「キングダム」は
そういう人たちを陰ながら支援し、活動を支えていた。その行き着く先が殉ずることだとわかっててね・・」
「アイリス・・やはり「キングダム」は。」「参加国は英国・スペイン・ポルトガル・モロッコ・ベルギー・
オランダ・ルクセンブルグ・モナコ・リヒテンシュタイン・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・バチカン・
サウジアラビア・ヨルダン・レソト・スワジランド・ネパール・ブータン・タイ・トンガ・・そして日本。」
「古王国・・でも日本は!」「首都の中心にいるのはだれ?違うとは言わせないわよ。」「う・・」
プロジェクト25「電 - Electrosphere -」
アァァァ・・「ブンドル、ついに君が動くか。」「私のやり方は他とはかなりちがう。まあ見ていてくれたまえ。」
「君の美学に基づくエレガントな作戦を期待しよう。」「力押しではオメガは倒せぬ。手薄のところを狙うが兵法。
そこでこれだ。」バサッ。ぱっ。「ほう・・コンピュータウィルスか。」「自律思考電脳生物「TOTORO」。
いかなる障壁も食い破り、どんなワクチンにもただちに耐性をもつ美しき破壊プログラムだ。」「それにしては
見た目が童話的なのは?」「能ある鷹は爪を隠す。見た目がこうならば、凶悪なウィルスとは思えまい。」
『ほっほっほ。わりといい手じゃの。』「老師?」スゥ・・「ブンドル、狙いはやはり?」「アルエットの抹殺。
お飾りとはいえ総帥を失えばオメガには大ダメージとなる。」「はて、あのドクターがただのお飾りを置くかのう。」
大要塞エゼキエル。「あれ?ユキノは?」「今日は特戦隊は全員休暇だ・・ムーン・フレイア・死羽姫は南洋に
クルージングに出かけた。」「しばらく休みも取れずに戦いっぱなしだったものね。ま、しょうがないか。」
「ユキノと雅、それに彩も出かけている。雅は友人と会うらしい。彩も同行している。そしてユキノは・・」
ギアナ高地。ザァァァァ・・「お嬢さまがた、昼食の準備が整いました。」『はーい。』♪ピッ。「「エクストリーム」、
ダイニングテーブル展開。」ジャッ、パシパシン。「まずはカンジェロ(肉食ドジョウ)の柳川でございます。」
コトン。「これこれ。やっぱ柳川がおいしいのよね~。」「水浴びするときは気をつけないと孔に潜りこまれ、
内臓を食い荒らされますけどね。」「つづいてギラモンスター(毒トカゲ)のカラアゲでございます。」コトン。
「ソースは?」「もちろん摘出した毒をベースに。ぬかりはございません。」トロトロ。「さすがセバスチャン。」
カチャカチャ・・ぴた。「あんたもご相伴にあずかる?・・ユキノ。」「あらバレてたのね♪」ガサッ。「なんで?」
「匂いね。この高地にだけ生えるコケの一種に、嗅覚を含む五感を鋭くしてくれる効能があるの。そのおかげ。」
「薬膳料理ってわけね。そのイカモノ料理もそう?」「さよう。漢方どころではない効き目がございます。いかが?」
「遠慮しとくわ・・(^^;;」「それより、こんな田舎までわざわざ何のご用で?」「葵、ユキノほどのやつが
ここまで来る理由はひとつ・・スパーリングね。」「そのとおり。・・ちょっと腕を磨いておく必要ができてね。」
「強敵の出現・・ですな。」「察するところ、「賢人会議」に手強い方がいましたようですね。」「まあね・・」
「今はランチ中だからちょっと待ってね。」「ごゆっくり。わたしも弁当にするから。」「ワインはいかがでしょう。」
Gアイランド、「キッチンHANA」。ザザーン・・「時間ね。」ぽん。ドキッ!「ミーヤ、おひさ!」「なんと?!」
「ユリカ・・おどかさないでよ。相変わらず気配の読めない子ね。」「拙者もまったく読めなかったでござる・・
このご婦人が雅の?」「こっちのサムライさんは?」「仕事仲間の彩。こちらが私の幼なじみの御統ユリカ。」
「お初にお目にかかるでござる。」「よろしく。・・やっぱミーヤの好みぴったりだね。」「・・「読んだ」の?」
「そんなの「読む」までもないわ。ミーヤ、「記録」に頼るクセ、まだ抜けてないのね。」「・・そうかもね。」
「ユリカ殿も「語り部」でござるか?」「いいえ、あたしは「語らない部」でしょうね。」「は?」「つまりね、
私をも凌駕する「読解力」を持ちながら、まったく「読まない」・・そういうこと。」「なぜでござる?」
「だって話のスジは知らないほうが面白いじゃない。けどね、ときどき読む気もないのにピピッとくるのよ。
そのおかげでヒラの総務課員から艦攻部長にまでなれたんだけどね。」「どっちかというと参謀部向きじゃない?」
「かもね。艦攻部も大河長官の四姉妹がよくやってくれてるから、あたしもそろそろ引退の潮時かと考えてるの。」
「引退にはまだ若すぎるようでござるが。」「とゆーより移籍かな。火麻参謀が来いこいってうるさいのよ。」
「でさ、ユリカ・・「あめつちの書」って知ってる?」「うん。アカシックレコードとは本質的に違うよ。」
「そのちがいは?」「過去・現在・未来・・それが事細かに記載されてるのがアカシックレコード。記述の変更は
原理的に不可能。けど「あめつちの書」は過去現在はともかく、未来に関してはおおまかな記述しかないわ。」
「知世に聞いたとおりね・・」「それだけ今を生きるあたしたちの生き方に託されてるってわけ。その点では
アカシックレコードよりは自由度が高いわ。」「それでは未来は決ってはいない・・そういうことでござるな。」
「明日をより良きものにできるかどうかは今のあたしたち次第。それでこそ生きがいがあるってものよ。決まった
未来をなぞるアカシックレコードよりは観念として面白いわ。」「観念?」「・・正直なところを言いましょうか。
アカシックレコードも「あめつちの書」も同じもの・・いえ、そんなものはあるわけないの。」「な!・・」
「全ては幻想。単なる妄想にすぎないわ。あたしは話としてのそういうの大好きだけど、ミーヤみたく真面目に
信じてなんかいない。」「ユリカ・・」「しいていうなら・・それを記述してるのはミーヤ、あなた自身よ。」
「・・やっぱり。」「「語り部」は自らの言葉で語っている。それは未来記述の読み解きなどではなく、まさに
未来を自身で作り語る。さまざまなものが「読める」のはその物語を組むための補助能力にすぎないわ。」
「では問う。いったい何を「読む」のでござるか?」「インターネットがあるよね。あんなものは古代から
存在してきた「それ」のデッドコピーにすぎないわ。」「「それ」とは・・?」「ミーヤ、土御門家の伝説にある
「語りの泉」は知ってるよね。」「ええ。あらゆる過去と現在の事象を語る聖なる泉・・それがなにか?」
「それよ。いいもの見せてあげるわ。」ごそごそ・・ぱさっ。「論文?」「都麻美って生体医工学者が書いた論文よ。
二年前に若くして事故死したけどね。読んでみて。」「『古代伝承にみられる古細菌「リンカージェル」の認識と
研究の歴史的探求』・・?」パラ・・「あたしはお昼するからごゆっくり。シーフードカレーひとつ!」「あいよ!」
「おばさん、今日はベランダ貸し切り?」「かわいいカップルがいてね。ほら。」「へえ~、いい雰囲気じゃない。」
「やっぱ気をきかせるのがサービスさね。」「・・にしては談笑という顔はしてないわね。えらく真剣みたい・・」
「さてと・・準備運動はいい?」「実戦じゃそんなヒマないわよ。」「いい心がけよ。」「綾香さん、待ってください。」
「葵?」「私にやらせてください。・・クルド流暗殺拳、一度この身で感じてみたいんです。」「ユキノ、いい?」
「かまわないわ。」「よろしくお願いします!」ザッ。「一分のスキもない構え・・さすがね。」すっ・・
「・・ノーガード?いえ・・」ゴゴゴゴ・・「あれは・・無の構え。スキだらけで相手を誘い、引き込んだが最後、
光速のカウンターが来ますね・・」「よく見抜いたわね・・ではこちらから!」ヒュッ、ドン!「はいっ!」
パシッ!「獅王撃掌破!」ドン!「十字受け!」バキィィーン!ザザザザーッ!・・「ふう、たいした威力ね。」
「マスターに聞きました。かつてユキノさんはマスターと手合わせしたと。」「ええ・・すばらしい闘いだったわ。」
「私がマスターほどの相手になるかどうかわかりませんが、全力でいきます!」バーン!「ならばこちらも全力で
お相手しないと失礼にあたるわね!」ザン!『はあああーっ!』ドドドドドッ!バシィィーン!・・ザシャッ!
「獅王破神脚!」ドン!ズガガガガーッ!「大輪脚!」シュバッ!パシイッ!「打ち消したわね。」「互角ですな。」
「葵!手数は無用、大技でいきなさい!」「はい!はぁぁぁ・・」ゴゴゴゴゴ・・「この気は・・あれね!」
「獅王!天!道!けーん!」カッ!ズドオオオオーン!「あのときと同じ・・でも今はちがう!おおおおおーっ!」
ドン!「クルド流暗殺拳奥義!神音戊殺蹴!」ダン!バシィィィーン!『あれは?!』「まさか蹴りで天道拳と
同じパワーを!」「それ以上よ!うおおおおーっ!」ドゴオオオオーン!「うわああああーっ!」・・ザパーン!
「勝負あり!」バシャッ!「ぷはっ!・・すごい技でした。勉強になりました。」「ユキノ、やるじゃない。」
「長いあいだ練っておいたとっておきの技よ。葵の天道拳のおかげで開眼できたわ。」「もったいないお言葉です。」
パチパチパチ。はっ!「ユキノ、よくその技を会得できたな。まずは誉めておこう。」「・・ケン?!」「だれ?」
「かくかくしかじか。」「へぇ・・ラクシャーサか。」「そういうことだ。」ストッ。「ウワサには聞いたことがあるわ。
人読んで「セクハラのケン」。」「それを言うなら「神星のケン」だ。」「こっちのほうが有名よ。」「いかにもですな。」
「綾香、気ぃつけなさいよ。コイツはスキあらば揉みにかかるから。」「わかってるわよ。」ごすっ!「あべし!」
「うわ~、顔面エルボー・・」「言ってるそばからこれかい!」「あいてて・・なかなかの反応速度だな。」
「私の胸に触わるなら、それなりの実力と覚悟が必要よ♪」「これは面白い。では一手所望しよう。」「いいわよ。」
ザッ。「まずは軽く腕試し。」ヒュッ!ピシッ!「あいた!」「獅王蜂針撃。」ジ~ン・・「経穴を打ったか。」
「一時間は痺れがとれないわよ。」「ほんのハンデさ。旋風掌!」ドン!「おっと。」スカッ!「ひゅ~、手首の
わずかな捻りだけでこれだけの衝撃波を打てるとはね。ラクシャーサの称号はダテじゃないようね。」「まあね。」
「ならこれはどう?」すっ。「しゃがんだ?」「獅王地脈撃!」ドコン!・・ズズズズズッ!「足元から?!」
ドゴオオオオーン!「なにぃぃぃーっ!」「あれはジャボチンスキー博士の地動拳!」「綾香さま、いつの間に。」
「こないだロシアへ行ったときにちょっとコツを教えてもらってアレンジしたの。」ひゅるるる・・ズダダーン!
「あいたた・・獅王機甲拳歴代きっての使い手という風聞は正しいようだ。」「いやそれほどでも~。獅王昇王拳!」
ドゴオオオーン!「どわああああーっ!」・・キラッ。「あら~、お星さまになっちゃいましたね。」「誉めて油断
したスキに触わろうとしてもムダムダ。おとといいらっしゃ~い。」「また来るぞ~・・」「とことんしぶとい方で。」
「綾香さん。」「なに?葵。」「秘奥義・獅王乱舞を教えてください。」「・・そうね、天道拳を使いこなせるように
なった今の葵なら可能ね。」「綾香、秘奥義って?」「ユキノも見ておいたほうがいいわ。獅王機甲拳で最も
難易度が高く、かつ最強の奥義。葵、組手よ。」「はい!」ザッ。「本気できなさい・・さもないと死ぬわよ。」
「いきます!」ダッ!ゴオッ!「・・はあっ!」ギン!シュッ、スカッ!「綾香が消えた!」ドガガガガガガッ!
「獅王乱舞!」ドコオオオーン!「うわあああーっ!」ドガアアアーン!パラパラ・・「葵が岩山にめりこんだ!」
「はぁぁぁ・・」シュゥゥゥ・・「・・葵、生きてる?」「・・はい、硬気功が間に合いました。」ゴバアッ!
「肉体を瞬時に鋼鉄にする硬気功まで使えるとはね・・」「これが獅王乱舞。わかった?」「この身体でたしかに
覚えこみました。0.2秒内に25連打、最後に獅王肘神撃でフィニッシュですね。」「正解よ。ユキノは?」
「ふむ・・いいヒントくれたわ。綾香、このへんに活火山あったよね。」「西に200kmのウザーラ火山のこと?」
「ちょっと火山相手に練習してくるわ。」シュッ・・「がんばってね♪・・ね、こっそり見物にいこか。」『はい。』
大要塞エゼキエル。「今日はヒマね。中枢コンピュータのお掃除でもしましょ。」「ここのところ忙しかったので
だいぶフラグメントが溜まってるようだ。書庫整理をたのむ。」「ではサイバーダイヴ。」ヴン・・「ダイヴよし。」
電脳空間。「さてと、まずはこのへんから・・おや?」ヒュッ・・「・・ファイアーウォールが破られてる?!」
『アルエット、どうした。』「ドクター、侵入者よ!」『スキャン開始・・気をつけろ、すぐ近くにいるようだ。』
「近く?」きょろきょろ・・「何の警報も鳴らさずに障壁を破るなんて・・ただのウィルスじゃないみたいね。」
『おそらくは「賢人会議」の差し金。』「たぶんね。・・ん?」ズシン、ズシン・・「・・でかい。」ズシン!ぬっ。
「え?・・可愛い~!」にっ。『アルエット、なんだ?』のしのし。「うわ~、でっかいぬいぐるみみたい。」
ぬっ。「なになに?」ガバッ!バクッ!『きゃあっ!・・』『アルエット!』『え~ん、食べられちゃった。』
『まだ無事なようだな。』『なんとかプロテクトが間に合ったけど、いずれは破られて電子分解されちゃうね。』
『他人事みたいに言う。』『しばらくは保つってこと。いまのうちに助けを呼んでほしいんだけど。』『わかった。』
アバドン。『というわけだ。』「やれやれ困ったお嬢さんだな。サイバーソウル、どうか?」「解析の結果、
ウィルスの素性が判明しました。コード名「TOTORO」。見た目は可愛いですけど、どんなプログラムも食って
電子分解してしまう恐ろしいヤツです。」「手持ちの戦闘ウィルスでもちょっときびしいかな?」「新しく開発した
リンクプログラムならいけるかもしれません。」「「エレクトロスフィア」か・・でもテストランもしてないわ。
いざというときバグで動きませんではお話にならないよ。」「私のプログラムにバグなんてありません。」
「ナミのプログラミングの精確さはわかってるわ。まずはやってみましょうか。」「残業手当は出せんがいいか?」
「「賢人」のウィルスには興味ありますし。」「課外活動扱いでいいです。」「敵でも困ってるのは見過ごせません。」
「決まりだな。」『感謝する。』「でだ、助っ人もうひとり呼ぶか?」『・・ああ!』「いてくれたら心強いですね。」
メインオーダールーム。「長官、「アバドン」から通信です。」ぱっ。『よっ、幸太郎。』「ヒロシ、その呼び方は
プライベートだけにしろというに。」『おっとそうだったな、大河長官。助っ人プリーズだ。』「状況は?」
『かくかくしかじか。で、呼びたいのは』「わかった、参謀部へまわす。」『サンキュ。』プツッ。「ヒロシめ。」
「長官、ビッグワンとお知り合いなんですか?」「ああ。学生時代は火麻くんや宝明とつるんで遊んだもんだ。」
「けど長官よりはるかにお若いようですが。」ポリポリ。「あれでもハタチになる娘が二人いる。若作りなんだよ。」
「そっか・・綾香さんのお父さんだったわね、凱。」「ロッキーでは来音おじさんの師範代で絞られたよな~。」
「葵ちゃんも綾香さんお気に入りの直弟子だけあって、いい腕してたわ。」「来音おじさんも綾香に次ぐ逸材だと
喜んだらしい。」「第一部隊はその頃に結成されたんだよね・・」「そうだな・・GGG結成とほぼ同時だったか。」
♪ピピッ。「あれ?・・長官、JアークΣから入電です。空間ツールのサポートが欲しいと。詳細を回します。」
「今日はお座敷が多いな・・なるほど、ディメンジョンプライヤーが必要だな。凱、頼む。」「いってきます。」
参謀部。「状況は了解しました。で、条件ですが。」『「賢人会議」についてのこちらの手持ち情報を全部。』
「のりましょう。では五分後に。」プツッ。「やっぱり心配?」「別に。」「ルリちゃんはすぐ顔に出るからね。」
「・・わかりますか?」「ううん、カマかけただけ。」「・・あかりさん、策士ですね。」「誉め言葉と受け取って
おくわ。もうひとつ。助っ人呼ばない?」「どういうことですか?」「シチュエーション的においしいから。」
「そういうの作戦とはいいません。」「けど、やってみたい・・でしょ?」「・・人の心理を読まないでください。」
「サイバーダイヴってどうやるの?」「こんなこともあろーかと。」ピッ。グーン・・ジャキッ。「あっ!デスクと
椅子が変型した!」「旧ダイヴシステム「ビッグラット」を基にイヤベス博士に造ってもらった小型軽量の
IFSシステムです。「重鐘」、ダイヴサポートよろしく。」ヴン・・【了解。】「ではいってきます。」「がんばってね。」
パリ。『ごめんください。』「はーい。あ、GGGのルリおねーさん。」「ルリ、なにかあったの?」『リオンは?』
「ポルコたちとゾンダリアン迎撃にアルプスに出かけてるわ。」『かくかくしかじか。で、ちよちゃんを
借りたいんですけど。』「ちよを?」「わたしですかー?」『私のビッグラット、まだ動きますよね。』「もちろん。」
『ちよちゃんなら使えるはずです・・ちがいます?』「・・わかったわ。三分で。」「え?何のお話ですかー?」
で、電脳空間。「あううう~、とんでもないところに来てしまいましたー!」「こっちこっち。」ヒュゥゥゥ・・
「ルリおねーさん、私は何をすればいいんですかー?」「サイバーソウルが敵を牽制してるスキに私が
背中からTOTOROの障壁をコンパイルアームでぶった斬る。ちよちゃんは障壁が復元するまでに、中にいる
アルエットを引っぱりだして。このテープワームをひっかけて引っぱればいいから。」「わかりましたー。」
「あそこか・・もう戦闘が始まってるみたい。」「コレクト拳!でやあああーっ!」ゴッ!バシィィーン!にやっ。
「くっ!なんて強固な障壁なの!」「まかせて!トロイホース!」「語連虫です!」シュバババッ!ガパッ。パクッ。
『食べちゃった?!』グフフフフ。ガパッ、ドン!『おっと!』ドカドカドカーン!「食ったウィルスを変換して
自分の武器にできるのか!厄介なヤロウだね・・ん?」さっさっ。(ルリルリのブロックサイン)こくこく。
「みんな、攻撃の手をゆるめないで!リブートナックル!」ドン!「わかってます!バグブレイカー!」シュバッ!
「シールドスティンガーはどうです!」ヒュッ!バシバシバシッ!「いま・・コンパイルアーム。」ヴン!
「ルリおねーさんの右腕に光の刃が?!」「はっ!」タン!シュパァァァーン!ゴアッ!ガパッ。「いまよ。」
「はい!テープワーム!」シュルルルッ、クン。「手応えあり!いっせーの!」グイッ!ボコッ!「ぷはあ~!
やっと出れた。」「アルエット、あんまり心配かけさせないで。」「心配してくれたの?」「サイバーソウルの皆さん、
いまのうち。」「チャンス到来!キャナル、ナミ。リンクアタックよ!」『おおっ!』ザザッ!「ナミ!」
「プログラム・スタート!」キィィィ・・「キャナル!」「クリックカウント・ランニング!」ピピピピピ・・
「きたきたきたーっ!エレクトロ・アクセレート!」キュィィィィーン!「あれは・・?」「皆さんの周りを
電子の束が回ってるですー!」「なるほどね。三人で即席の粒子加速器を構成したわけか。」「と、ゆーことは。」
キュィィィーン・・カッ!『エレクトロスフィア!シュートッ!』ズドオオオオーン!ゴワアアアアーッ!
バシィィーン!「障壁で止められた?!」「・・いえ。」グググッ・・パリィィーン!「貫通しましたですー!」
ドガアアアアーン!『うわっ!』パラパラパラ・・「・・TOTOROが消えちゃった!」「電子に還元されましたね。」
「小規模ながら荷電粒子砲だもの。どんな強固な電子障壁でも紙みたいなものね。・・サイバーソウル、さすがね。」
『ふぅぅぅ~。』ガクッ。「これはけっこうきつかったわね~・・」「加速中はこっちが電解されそうだったよ~。」
「ちょっとパラメータの調整が甘かったかもしれませんね・・疲れた~。」てとてと。「ん?・・アルエット?」
「みなさん、助けてもらってありがとうございました。」ぺこっ。「ふふ・・オメガ総帥にお礼を言われるとはね。」
「なんかヘンなカンジね。」「無事でよかったですね。」「で、お礼なんだけど。」すっ。ピィィィ・・『なにっ?!』
「ここで全滅させたげるね。」すこおおおーん!「アルエット、冗談きつい。」「あいた~。ルリおねえちゃん、
力いっぱいしばいたね・・」「なんならもう一発いく?次はコンパイルアームで真っ二つだけど。」ヴン・・
「う・・遠慮しときまーす。(^^;;」「さすが歴戦のルリおねーさんです~・・ド迫力のプレッシャーです~。」
「やんちゃな妹を叱るお姉さんの図ですね。」「この場合、ほほえましいと言うべきなのかな~?」「やっぱり
三姉妹ではルリちゃんが一番上なのね。」「三姉妹・・なんのこと?」「・・アルエットはまだ気づいてないの?
にぶいにもほどがあるわよ。」「なんのことよ。」「このちよちゃん、あんたのお姉さん。」ぽん。「・・え?」
「え?え?」「そして私の妹。つまりちよちゃんは姉妹なの。」『・・(思考が停止したふたり)』「・・それじゃ、
ちよちゃんもエルブス?!」「えっ?!ルリおねーさんもアルエットちゃんもですかー?!」「なにをいまさら。
私は戦略・ちよちゃんは経済・そしてアルエットは政治的ゲノムを強化された完全遺伝子を持つ新人類だとさ。
何をもって完全と定義してるかは大いに疑問だけど、とりあえずそういうこと。」『う~む・・』「それってさ、
三人で組めば世界征服くらい・・」「マジでぶった斬っていい?」ゴゴゴゴ・・「ごめんなさいごめんなさい!」
ひそひそ。「やっぱシャッセールでの一年間はムダじゃなかったようね。」「すっかりあの空気に染まってるし~。」
「まあ育ての親がリオンとお蝶さんですから、ああなるのは必然かと。」「そこの三人、聞えてますよ。」どきっ!
ギアナ奥地・ウザーラ火山。常にマグマや溶岩弾、はては火砕流を噴き上げている荒ぶる山である。それでも
人跡未踏の地にあるため人的被害は皆無である。ドドーン!ヒュルルル・・「はあっ!」バガアアアーン!
「ふう・・なんて活発な火山なの。バンバン火山弾が降ってくるわ。」ズズズズ・・ドオオオオーン!「なっ?!」
ゴオオオオーッ!「大火砕流!・・逃げる余裕はないわね。」ブロロロッ!キキィッ!「エクストリーム?」
バタン!「ユキノ、はやく!」「・・下がってて。」ダッ!「あっ!」「まさか大火砕流と戦うつもりですか?!」
「あのエネルギーに抗する術はないと思われますが。」「・・ユキノ。」タタタタ!ゴオオオオーッ!「死中に活!
はああああーっ!」ギーン!『あれは!』「ユキノの身体が黄金に!・・あれはまさか!」「明鏡止水です!」
「死地に身を置くことで悟りを得たのですな!」ドドドドドドッ!「クルド流暗殺拳・開眼奥義!瞬刻殺!」
カッ!『なに?!』ズドオオオオオーン!ふわっ、グワラガラガラッ!『うわわわわっ!』「おっとっと!」
グルン、ドシャーン!「ふぅぅ~、三回転くらい?」「四回転でした。」「要塞なみの重装甲を誇るエクストリーム
だからこそ耐えられましたね。」「・・でも熱くないわね?」「火山灰に埋もれた様子はございませんが。」
「ユキノは?」ガチャ。『これは!』ゴォォォ・・「火砕流が・・消滅?!」「・・あっ!あそこにユキノさんが!」
タタタタッ!「ユキノ生きてる?!」がくがく!「あうあう~!ゆすりすぎだって!」「・・なにがあったの?」
「やっぱ自然のエネルギーはすごいわ・・全身全霊の一撃でヘトヘト~。」「って・・マジで消滅させたんですか!」
「ええ・・開眼したわ。わたしの最強必殺技「瞬刻殺」。」『「瞬刻殺」・・』「神をも一瞬に葬る究極の拳よ・・」
Gアイランド・キッチンHANA。パサ・・「読み終わったみたいね。・・ご感想は?」「・・そうだったの。これで
全ての糸がつながったわ。」「リンカージェルこそアカシックレコード・・いや、各地で伝承される予言の本質
だったとは・・」「未来予知は過去現在の記憶巣であるリンカージェルから抽出された因果の法則に基づき、
それぞれのパラダイムによって編まれたもの・・そういうことね。」「もうひとつ。そんなものでも形として
指針が存在すれば、人々は意識しようがしまいがそのシナリオに基づいて行動するようになる・・つまり
予知された未来は達成される。」『あっ!』「それが予知の真実・・くだらないものね。」「ミーヤ、それはちがうわ。」
「・・どういうこと?」「シナリオは書く人の才覚しだい。デキのいいシナリオならばそれはそのまま現実になる。
なぜなら、明確に指針と目標を持ちそれを達成するよう行動することで何のビジョンも持たないよりはるかに
合理的な選択と行動が即とれるからよ。」「作戦計画みたいなものでござるな。」「というより戦略ね。広汎だし。
ミーヤ、あなたならそれだけのシナリオを書けるわ、いえ、もう書いてるはず。」「さすがはユリカ・・私のことは
すべてお見通しね。なんとなく感じてたけど、これで迷いがとれたわ。今日は話せてよかった。」「いつでもどうぞ。
あたしはけっこうヒマ人だから。」「艦攻部長はかなり多忙ではござらぬか?」「彩、ユリカは人の十倍の速度で
仕事をやるの。だから時間が余ってるわけ。」「おかげで部員からは仕事しないダメ部長って思われてるけどね。」
「人を自発的に動かすお得意のテク使ってるわね。」「部長が頼りないんじゃ部下がしっかりするしかないもの。」
♪ピピッ。『ん?』「あ、あたしだ。」ピッ。「もしもーし。・・千鶴さん?」『部長、決算書類はどこです?』
「千鶴さんのデスクの左端。書類受けの上から三番目よ。」『え?・・あ、ありました・・』「でしょ♪」
『有休中にすみませんでした・・』「いいのいいの。これからオフィスに戻るわ。」『えっ?!どうして?』
「こないだの台風神種の被害報告書が一時間前くらいに上がってきてるでしょ。」『たしかに・・』「今夜中に
復興予算案を作って明日のスタッフ会議で承認とらないと、被災者の方たちが安心できないからね。」
『でも今からだと朝までかかりますよ!』「読んで考えて打って一時間かな。」『・・どうしてそんなに速く
できるんです?』「企業秘密よ。じゃ、あとで。」ピッ。「さて、お仕事だ。」「やっぱ大変な職務よね~。」
「くれぐれもご自愛めされるように。」「ひさびさに典雅な日本語を聞いたわ。じゃあね。」カツカツ・・
「・・たいしたお方でござるな。」「次期GGG長官になってもおかしくない才女よ。性格はクセあるけど。」
大要塞エゼキエル、一般食堂。「ムーンもフレイアも死羽姫もよく焼けたね~。」「アイアンロックスのおかげで
豪華なクルージングができたわ。」「んで、死羽姫が釣り上げた全長10mの大カジキがおみやげ。」「ほい。」
ドサッ!『おお!』「でけえ~!どうやって釣ったんだ?」「超大物用の竿とワイヤーの釣り糸、仕掛けも
ロブスター三匹使ったのだ。引きがすごかったので楽しかったのだ。」「さすが特戦隊一番の力持ちね。」
「デューク西郷シェフ、さばけます?」「・・誰に言っている?M16カスタム包丁。」チャッ、シュピン!
「みんな下がってろ・・むん!」シュババババッ!・・チン。「・・調理完了。」・・バサッ!『おおっ!』
「カジキの活造りだ。」「むう・・拙者以上の腕前かもしれぬでござるな。」「・・人の料理は専門外だ。」
幹部食堂。「ドクター、あさってお休みもらっていい?」「ほう、珍しいな。どこへ?」「Gアイランドへ。
いっぺん行ってみたくて。」「・・だが賢人の襲撃もありえる。単独行動は危険だ。」「だいじょうぶだよ。
ちよおねえちゃんもいっしょだし、ルリおねえちゃんは忙しいので代わりに護衛兼ガイドをつけてくれるって。」
「・・なるほど、あの連中か。」「あさっては日曜日、学校は休みだ。それでか。」「そういうこと。」
パリ。「お蝶さん、有休届けですー。」「あら。日本へ?」「京都やGアイランドを観光ですー。」「いいでしょう。
ちょうど基地の改装で一週間ほどドタバタするから、ゆっくり遊んでらっしゃい。お小遣いあげるわ。」
「あ、けっこうですー。アOックスプラチナカード持ってますからー。」「う・・そういやあなたのほうが
お金持ちだったわね。」シュッ。「ただいまー。」「リオン、ごくろうさま。」「おかえりなさいー。」「やれやれと。
今回はけっこー大変だったぜ。」「「アルビオン」が無事でなによりだわ。」「そういや、あさってから改装工事
だったっけ?」「明日はゆっくり寝ていいから。整理はあさってで間に合うわ。それから、ちよちゃんには
休暇あげることになったから。」「かくかくしかじかで、日本へ旅行してきますー。」「なんだそれならポルコで
送ってやるのによ。」「私用で長距離は禁止よ。時間と費用考えれば民間ジェットのほうが経済的だし。」
「そういやこないだも民間航路だったな。ま、そっちのほうがラクでいいけどね~。エコノミーか?」
「ファーストクラスがとれましたー。」「ガキンチョのくせにぜいたくだぞ。」「お金持ちだからいいじゃない。」
『これからのあらすじー!』「次はアルエットの休日話?」「ふっふっふ。リクエスト多かったしね。
このへんでやっておこうかと。」「アルエットと同年代となると・・あれやこれやみんな出すの?」
「そのとーり!小学も中坊もね。」「けどけど、安全なはずのGアイランドでも賢人の魔の手が!」
「怪獣やら戦略メカやら出したらGGGが黙ってないけど?」「殺し屋よ。賢人配下のエージェントの襲撃!」
「おっ、それなら諜報部以外からはちょっかい出ないね。」「けど、お子様なめたらえらい目にあうよ~。」
『次回オメガ戦記「姫 - Les enfants terrebles -」うおおっす!』「「恐るべき子供たち」って意味だよ♪」
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♪ザン!
GGG諜報部。「志保さん、アイリスいます?」「ルリちゃん?アイリスならヨーロッパへでかけたわ。」
「そうですか・・困ったな~。」「なんかあったの?」「かくかくしかじか。で、護衛兼お目付け役を頼もうかと。」
「アルエットのお忍びか・・おっ、なら適当な代役がいるわよ。」「誰です?」「アルエットのことをよく知ってて、
いざというときはそれなりに戦える子たちがね。」「・・なるほど、その手がありました。さっそく連絡します。」
「今の時間なら「サイレンス」に溜まってるはずよ。」「・・他に行くとこないんですか。」「中坊は金無いしね~。」
大要塞エゼキエル。「それじゃ、いってきます。」「ホントに護衛につかなくていいの?」「ユキノたちがあたしの
立ち回り先につきあうのはしんどいでしょうし、エゼキエルの戦力に穴を開けるわけにもいかないしね。」
「・・どうも心配だな。」「考えうる限りでGアイランドは世界でも安全な地域にあたる。そこで何か面倒があれば
GGGが察知するだろう。」「その何かがあったらすぐに呼んでください。GGG蹴散らしてでも駆けつけますから。」
「わかりました。それじゃ。」シュッ。シュゴオオーッ!・・「行きましたか・・ゲドウ殿。」「うむ・・SSS。」
『はい。』「ああは言ったが火急の事態も想定される・・陰ながら護衛をしてくれ。」「任務了解・・」「魔装鎧で
対処すればGGGともめることもないだろうね。」「可愛いオメガ総帥さまをお守りする光栄な任務ではあるわね。」
「けっこートゲある言い方ね。」「サードはこういう物言いしかできないんだよね。」「ツッパってるわりには
さびしがりやで、毎晩セカンドの部屋で同衾してるって。」「ほう、それは大変でござるな。」「なにがなのだ?」
「サードのような美少女が側に寝ておれば、セカンが自らの生理的衝動を抑えるのがでござる。」『なるほど。』
『・・(真っ赤なセカン、サード)』「・・生理的衝動って、なに?」「ファーストは知らなくていいの!」
プロジェクト26「姫 - Les enfants terrebles -」
Gアイランド駅。ガヤガヤ・・「そろそろ待ち合わせの時間か。」「あっ、いたいた!」「・・Gエンジェルズ?」
「アルエット、ボクたちがガイド役だよ。」「・・そういうこと。」「ルリちゃんの頼みじゃお断りできませんわ、
ちゅん。」「それに少しやがバイト代もくれるそうやしな。」「ま、あたしたちがしっかりガードしてやるよ。
何もないと思うけど。」「そう願いたいですね。で、ちよおねえちゃんも着いてるはずなんだけど・・遅いな~。」
♪ポンポンポ~ン。『迷子のお知らせです。ちよちゃんが迷子になってますので、保護者のアルエットさんは
駅長室ににおいでください。』ブーッ!「あ~あ・・おもいっきし放送されちゃった。」「・・これはまずいね。」
「これチョーまずいですますわ。賢人会議に察知されますわ。」「あやつらの情報網はあなどれへん。すぐに
反応があるで。」「ま、これでお楽しみが増えたってことかな。」「とにかく、ちよちゃんを引き取ってさっさと
ここを離れようよ。街に出れば対抗策はいくらでもあるし。」『さんせー。』「駅長室はあっちやで。」
すぐ近く。「たく、なにやってんのよあの連中は。」「別に彼女らが何したってわけでもないけど。」「わーってる!
さ、つかず離れず護衛よ。・・あれ?ファーストは?」「そこ。」ズルルル~ッ!「・・からいわ。」すぱーん!
「なに駅そば食っとるか~!」「うんうん、ダシで薄口のタレじゃないとね。」「そういう問題じゃないでしょ!」
駅長室。「あのー、すみません。」「ぐすっ、ぐすっ・・あっ!アルエットちゃ~ん!」「ちよおねえちゃん、なんで
迷子に?」「わたしって、一人で知らない土地を歩くのはじめてなんです~。なんとか駅までは来たんですが、
そこから先が・・心細かったです~!うえええ~ん!」「うんうん、もうだいじょうぶだから泣かないでね。」
「なんかアルエットのほうがお姉さんぽいね。」「・・人生経験の差。」「これでは怒るに怒れませんですますわ。」
「ほなら河岸かえよ。どっかでシェイクでも飲ませたれば落ち着くて。」「そだな。ここはもうやばそうだ。」
「シャンバラ」。「最新情報だ。アルエットがGアイランドにいる。」「それは面白い情報だな、ブンドル。」
「だが厄介だぞ。Gアイランドではワシの戦略メカも加藤の式神獣も使えぬ。」「GGGのお膝元だからな。
かといって鋭利暗などの小型式神でも耳目を引く。」「色、行ってくれますか。」「・・暗殺任務、了解。」すっ。
「待てトレーズ。色は今回はバックアップに徹してもらい、エージェントを実行部隊とすべきだ。」「・・?」
「ブンドル、なぜだ?」「Gアイランド市内には市内監視網が張り巡らされており、何かコトがあるとただちに
感知されて警察や諜報部が駆け付ける。」「・・邪魔者は殺すだけ。」「そこがいかん。色ならば屍山血河を築いて
脱出も可能だろう。だがGGGに色の面は割れているから、すぐに我らの仕業と判る。そうなればGGGに
大義名分を与えてしまうも同然だ。」「だがGGGなら政府経由で圧力をかければよいのでは?」「それは甘い。
GGGの大河長官はそういう圧力をかえって闘志にするタイプ。またGGGは実質的に国連事務総長の指揮下にあり
政府の圧力など屁とも思わぬだろう。」「ヤブヘビになる公算が高いな、たしかに。」「わかりました。色、よって
今回は自重してください。」「・・トレーズの言い分ならば。」「暗殺エージェントを何人かつけよう。」
宇宙開発公団前。「ここの水面下にGGG本部「梁山泊」があるんだ。」「う~ん、よく見えないな。」「こんなことも
あろうかと、観光用のガラス箱があるんですのよ。」「どれどれ・・うわー!でっかい円盤型の戦艦がいますー!」
「それがプレOデス級戦艦や。」『こら~!』「機動支援戦闘司令艦「軍荼利」だろ!」「いや~、読者のみなはんに
わかりやすく表現したんやが。」「「ヤOト新たなる旅立ち」なんて今どきの読者は知らないと思いますですわ。」
「スペシャルでやっただけで、レンタルも置いてる店少ないしな。」「でも自動惑星ゴOバとかけっこう有名だよ。」
「もしもーし、置き去りなんだけど。」『・・あ、ごめんごめん。』「じゃ次はGパークだね。」「遊園地ですねー。」
ゾロゾロ・・「移動し始めたよ。・・あれ?」「うん、ここのクレープおいしいわ!」「・・タマゴ焼き?」ぱく。
「・・クリームと果物入りのタマゴ焼き・・おいしい。」「あ、シナモンティーふたつ!」「アルエットたちが
移動するよ!」『え?・・あっ!』「ティー取り消し!アイスティーでテイクアウト!」「・・お茶ひとつ。」
市内バス。ブロロロ・・「はあはあ・・間に合った。」「ドクターの「通りすがりくん改」を持参して正解だね。」
「これなら直接話し掛けないかぎり、ひばりたちにも気づかれないわ。」「え?」くるっ。どきっ!(シーッ・・)
「ひばり、どないした?」「・・誰かに名前を呼ばれた気がしたんだけど、気のせいみたいだね。」(ほっ・・)
『次は三丁目・・なんだ?』「え?」♪ベベン。「道路に人が?」「・・目標確認。」カチッ。ぴくっ!「・・刺客!」
『つばめ?』「仕込みの鯉口を切った音がした!」♪ブブーッ!「むん!」シュバババッ!・・パチン。
ブロロロ・・カパッ!ドドーン!『おおっ!あっぶな~。』「とっさによけなかったらバスごと真っ二つだったよ。」
「サード、だいじょうぶ?!」「ひえ~、肩口かすめた・・あのヤロウ!」♪ベベン。「オメガ総帥アルエット、
お命ちょうだいつかまつる。拙者はエキスパートがひとり、居合いのスパロー。」タン!シュバッ!カキーン!
「むっ?!」ギギギギッ!「居合いは止められたら負けですますわ!」「曲刀か。おもしろい!」キン!ザッ。
「では拙者の必殺の居合いを冥土の土産とするがよい。」「冥土に行くのはあんたよ!」「なにっ?!」ゴッ!
「ダモクレス!」ドグシャアアッ!「ぐわっ!利き腕が!」「たく、はた迷惑な。」『SSS?!』「・・バレちゃった。」
「ははあ、ゲドウが心配してつけたのね。」「ま、そういうこと。こうなったらおおっぴらに護衛させてもらうわよ。」
「いいんじゃない?ひばりさんたちだけに任せるのも悪いし。」「たくさんいたほうがにぎやかでいいですー。」
♪ウーウーウー!キキィッ!「あ、ボルフォッグだ。」『状況は市内監視網で見ておりました。国際指名手配の
殺し屋の逮捕協力に感謝します。それとSSSの方々およびひばりさんたちに、アルエットさん滞在期間中限定の
セルフジャッジが認可されました。』「なにそれ?」『やむなき状況下においての戦闘および対処法の自由裁量権を
GGGの名のもとに許可します。』「ざっくばらんにいえば「お墨付き」ちゅーことやな。」『そういうことです。
なるべく殺さず生け捕りにしてください。』「前向きに善処します。」「手足の2,3本ならオッケイというとこね。」
『それではGパークまでお送りしましょう。』「10人いるけど?」『ジェームズを応援に呼びましたので。』
Gパーク。ジェットコースター「ブロウクンマグナム」。ゴオオオオーッ!「うわあああーっ!すごいすごい!」
「ひええええーっ!リオンの運転よりすごいですー!」「これけっこーきついわ!」「・・(顔がゆがんでる)」
「ふふふ・・このスナイパーウルフさまにかかれば、高速移動標的だろうが問題ねえぜ。」チャキッ・・ぴたっ。
キラッ。「ん?・・観覧車の上で何か光ったわ。」はっ!「ファースト、どこ?!」「魔装鎧サキエル・ゴーグル。」
ビチャッ。「安定器官起動・・拡大・・」魔装鎧は各パーツ単位でも殖装が可能で、必要な感覚だけを強化できる。
「・・いた。スナイパー確認。」「えっ!アムラエル・ゴーグル!」ビチャッ。「はい、連結神経。」ズル~ッ。
「さんきゅ。」ズブッ。「・・見えた、あれね。あたしにまかせて。・・カルネアデス、いけっ!」シュバッ!
「ラクな仕事だぜ・・アデュー。」グッ・・ズボッ!ボカーン!「うわっ!暴発だと!」シュバババッ!ギリィッ!
「なにっ、ツタが!」ギリギリ・・「くっ・・動けん!」「お見事・・銃口にイバラの蔦をつっこんで暴発させ、
捕縛までするとは。」「ふう、ギリギリセーフね。よっと。」ブチッ。シュルルルッ、パシッ。「アルエットには
黙っておきましょ♪」「幸いに私たちは最後尾・・誰も気づいてないいっ!」ギューン!「スパイラル~!」
ガヤガヤ・・「いや~、楽しかった!」「サードすっごい悲鳴上げてたね。」「あれファーストよ。」『えっ・・?』
ピーポーピーポー。「あれ?観覧車のほうが騒がしいね。」「なんかパトカーが来とるみたいやな。」「事故でも
あったのですます?」「おっさんがゴンドラの中で亀甲縛りになってんじゃないの?」「・・そうかもね。」
諜報部。「これで二人めね・・賢人会議め、しこたま殺し屋を送りこんでるようね。」「爆弾テロでもされると
面倒ですが。」「あ、それはないわよボス。ピンポイントでアルエットを狙ってくるでしょうね。」「なぜに?」
「シャーロック、説明を。」『Gアイランド内で大規模巻き添えテロを起こせば、GGGを敵にまわすことになる。
賢人会議はそれだけは避けるだろう。』「なるほど・・ゾンダー技術を使った兵器以外は見ないふりをしている
均衡状態を崩せば、長官は喜んで機動部隊を「シャンバラ」に差し向けるでしょう。」「そういうことよ。」
お昼どき、屋外レストラン「マッドハッター」。ガヤガヤ・・「屋外で食事するなんてはじめて。」「アルエットは
ずっと籠の鳥だったもんね。」「サード、それは僕らも同じことだよ。」「・・合成されてもう三年ね。いろいろ
あったけど、今が一番充実してる時ね・・」「私は一年半くらいかな。バイオネット本部の研究室に一年、
オメガに移ってからエゼキエル内で半年・・足を地につけたのは今日が初めて。」「わたしはもう少し恵まれて
ましたー。生まれて二年間、小さいながらも城下町に出れてましたし。」「・・みんな苦労してるんだね。」
「でもね、こういう言葉があるよ。「若いうちの苦労は買ってでもしておけ。」けだし名言よ。おかげで私たちは
今に至ってるわけ。」「・・それが死出の道でも?」はっ!「・・つばめ、それは見解の相違よ。」「・・サード?」
「あたしたちはいつどうやって死ぬかなんて考えてもないわ。今日を精いっぱい生き、もし次の朝に目覚める
ことが永遠に無くても、誰も怨みもしないし嘆きもしない。むしろ安らぎを得られたと喜ぶでしょうね。」
「・・死が怖くないわけない。けど、生きることは死ぬことより大変・・でも私は生を選ぶわ。」「後悔しないよう
しっかり生きれば、その時が来ても恐れるものは何もない。中途半端な生き方じゃ、やっぱり未練が残って死ぬに
死にきれなくて化けて出るんだろうね。」「セカンは化けてもこわないが、ファーストはむっちゃ怖そうやな~。」
『うんうん。』「ファースト、ちょっとよろしいですます?」「・・なに?」「あーしてこーして、髪をこうして・・
はい、あっち向いて。」くるっ。「なに・・?」『ぎょええええ~っ!』「うわ~、シャレになんないコワさ・・」
街にて。「あれ?・・ひばりおねえさん?」「え?・・あっ、護くんじゃない。」「知り合い?」「天海護くん。
おじさんと関係深いんで顔見知りなんだ。こっちがトモダチのファースト、セカンド、サードだよ。」
「・・珍しい名前ですね。」「そうかな?ボクは斬新でいいと思うけど。」「おぼえやすいしね~。」
「はじめまして。こっちがトモダチの戒道くん、華ちゃん、すみれちゃん。」『こんにちはー。』「戒道くんと
華ちゃんはよく知ってるけど、こっちの子は新顔だね。」「転校生なの。こないだ来たばっかりなんですよ。」
「めんこい子やな~。末ウッシーあたりが放っておかんちゃうか?」「うちのクラスの三ウッシーは秀才なのに、
どーして次ウッシー先輩と末ウッシーはああガキ大将っぽいんでしょ?」「うわっは~、兄弟でも隔世遺伝って
あるのかな~。」「一ウッシーさんはGGG整備部長だしな。」「・・幾巳、元気?」「・・ああ。つばめさんも?」
「・・元気。」「・・それはよかった。」「・・よかった。」「始まった・・つばめと戒道くんの特殊会話が。」
「あの二人、性格似てるせいかミョーにウマが合って、言語の世界を超越したコミニュケーションするしな~。」
「ふ~ん。・・ん?」じーっ・・「すみれさんでしたっけ。」「はい。」「私はアルエット。よろしくね。」「よろしく。」
(・・あなた何者?すごい精神パワーを感じるけど。)(あなたこそ。見た目と中身がそうとうにギャップが
あるようですね・・)(ふふ・・あなたになら明かしてもいいかもね。私こそオメガ総帥。)(なるほど・・
では私も明かしましょう。機界女王ンドゥーネ。)(へぇ~、それほどの大物とはね。正直ビックリしたわ。)
(以前アララト山頂での会談が決裂した以降、没交渉でしたね。テレパシー首脳会談といきます?)(いいね。)
「せっかくだからみんなでお茶しない?」『さんせー。』「じゃあ「サイレンス」へ行こうよ。安全だし。」
♪カラーン。「いらっしゃ~い。・・なんや、身内かいな。」「おとやん、客つれてきたで。」『こんにちはー。』
「あほ、かもめのトモダチからゼニとれんわ。とにかくようこそや。」「喫茶店に入っちゃいけないって先生に
言われてるんだけど~。」「おっ、初野さんとこの娘やないか。かまへんかまへん。」「マスター知ってる?」
「初野のかみさんはGシティ飲食店組合の副会長やしな。ちなみに会長はんはGGGのホウメイはんや。」
「やっぱGGGあってのGシティなのね。」「最大のお得意さんやしな。ほな何にする?メニューどぞ。」ドサッ。
「うわー、ごっついメニューですー。」「えっと、アイスサンデーください。」「わたしはアイスコーヒーですー。」
「ここのコーヒーがおいしいってお母さんに聞いてたのでそれを。」「マモルくんと同じで。」「・・玉露。」
「そうですね・・梅こぶ茶を。」「よっしゃ。みんなはいつものでええな?」『はーい。』「かもめ、手伝わんかい。」
店の外。「色さま、いかがします・・おや?」きょろきょろ。「クインビー、色さまはどこいった?」「あそこ。」
「えっ?」じーっ・・「もしもーし、色さま?」・・はっ。「・・なに?」「なにじゃないでしょう。ターゲットは
あの店に入りましたぜ。」「そう・・やれる?」「店内の客を巻き添えにしていいならなんとかなるわ。」チャッ。
「・・許可します。ただし失敗はしないように・・」「おっし、ハデにやってみましょうかね。」「フォックス、
さっそく準備に入りましょう。」「おう。」タタッ。「成功を祈る・・」くるっ、ガーッ。「いらっしゃいませ~。」
「あ、あの・・これください。」「はい、1/1ピOチュウのぬいぐるみですね。リボンつけます?」「・・はい。」
カチャカチャ・・(さて、会談といきましょうか。)(まず一つめ。賢人会議と手を組んだのはなぜ?)(ああ・・
実験です。)(・・実験?)(機界技術を地球人がどれだけ使いこなせるかのね。なかなか面白い結果でした。)
(あのZTフィールドにてこずってるのは事実ね。・・はた迷惑よ。)(防御であるバリアを攻撃に転用するのは
とてもユニークな発想です。今回の実験の主旨である既存技術の応用に多大なヒントをいただきました。)
(ふん・・で、これからも技術供与を?)(いいえ、あれだけです。過ぎた知識はためになりません。初歩である
バリア技術とゾンダーメタルをいくつか供与しただけです。)(プラント化したらGGGが黙っちゃいないよ。)
(どうやら賢人会議は本部でメタルプラントを培養し、しかも成長を制御しているそうです。自分たちまで
ゾンダー化したくないからでしょう。)(それだと、これ以降もゾンダー獣人やら戦略メカが出てくるわけね・・
いま本部って言ったけど、「シャンバラ」の場所、知ってる?)(・・ええ。)(教えてくれる?)(ふふっ・・
わが傘下に入るならね。)(バカこいてんじゃないわよ。滅びる運命にある組織がどこに属するというのよ。)
(正直な話をしましょう。・・あなたたちの戦いを観てて、とても惜しくなりました。)(え?)(あれだけの技術と
勇気をもった組織が滅びるために存在する・・私には理解できません。その気になれば世界征服も夢ではない。
なぜその力をもっと有効に使わないのです?)(・・あなた何もわかってないのね。これが最も有効な使い方よ。
インドの三大神は知ってる?)(知識としては。創造神ブラフマー・維持神ビシュヌ・破壊神シヴァ。)
(よく勉強してるね。創造・維持・破壊・・この三つは世界のありようを端的に表現してるわ。破壊してこそ
創造があるなんて勘違いしてるバカはいっぱいいるけど、この場合の破壊はこう捉えるべきだと思うよ。・・
破壊すべきは己の心の壁であると。)(・・それは「業」のことですね。)(そのとおり。人が誰でも持ってる
「業」を破壊してこそ、新たな世界が始まるの。)(ならば問います。一連の大破壊行為はどう説明するのです?)
(「業」にもいろいろあるわ。個人の業・集団の業・国家の業・・そして人類の業。これは別の呼び方があるわ。)
(・・「原罪」、ですね。)(もちろん全ての原罪を無くすなんて不可能。でも・・やらなければそのまま。
ゼロは決して1にはならないけど、コンマ1は十個積み重ねれば1になる。)(詭弁ですね。業は次から次へと
増える。あなたたちのやってることはまさしく賽の河原の石積み、無駄な努力です。)(自国民に銃を向けたり、
高空から爆撃するような力の使い方よりはるかにマシだと思うけど。)(それは・・はっ?!)バーン!
「なんや?!」チャキッ、「マシンガン!」ズガガガガガガガッ!ゴォォォォ・・チャッ。「ちょろいもんだぜ。」
「これだけバラまけばイヤでも死んでるでしょうね。」「・・だれが?」『なにっ?!』ゴォォォ・・パラパラ。
「銃弾が・・通らない?!」「戒道の念動バリア・・」(私も少しお手伝いしたけどね。)「くそっ!」チャッ。
「・・引き金を引かないほうがいい。」「うるせえ!」グッ。ドンッ!「なにぐわっ!」バシィィーン!「ぐはっ!」
「フォックス?!・・いったいなにが?」ちらっ。(・・手出しをするな、ンドゥーネ。)(正当防衛よ。)
「こうなったら・・戦闘員!」パチン!ザザッ!「アルエットを殺した者にはボーナスよ。いけっ!」ドカドカッ!
「護くんたちは奥へ。マスターよろしく!」「まかさんかい。指一本触れさせはせんで。」「みんな、いくよ!」
『おおっ!』ダッ!「獅王旋風脚!」ターン!ドゴオオーン!『ぐわっ!』ズダダダーン!「・・鳳流忍法、
閃指撃。」シュッ!ピピピピッ!・・「なにっ!身体が・・」「動かない・・」「・・三時間は石と同じ。」
「金砂地・銀砂地!」ヂャリッ!「はいはいはいですわ!」シュパパパッ!ズバババッ!『ぐうっ!腕が!』
「腕の腱だけですわ、命に別状ありませんわ。とどめの峰打ち!」バシバシバシッ!・・バタバタ。
「白虎真拳・猛虎爪襲撃!おりゃあああーっ!」ドゴオオオーン!「ぐわあああーっ!」ドガッシャーン!
「アバラ八本はいったぜ。」「つぐみちゃん、うしろ!」「このヤロウ!」ゴッ!「ふっ。」フッ。「消えた?!」
「後ろさ!」ガシッ!「投げ捨てジャーマン!」グン!ドゴオッ!「ぐはっ!」「はいお次!」クン、ひょい。
「腕だけですましたるで!」ガシッ、グン!ボギイッ!「この!」チャッ。「ナイフかいな。カモーン。」ヒュッ!
「ほい。」ひょい、ドスッ!「ぐうっ!・・バカな・・自分のナイフで・・」「しっかり持たんとこうなるんや。」
「あららら~・・あたしらの出る幕ないわこりゃ。」「五人だけで片づけちゃったよ・・」「・・むっ?ロンギヌス!」
ヒュルルッ、ピシッ。「そこ!」ビュン!カツゥゥーン!「ひいっ!」「ファースト、お手柄!カルネアデス!」
シュパパパッ!ギリギリッ!「くっ!」「どうやらあなたがリーダー格のようね。「シャンバラ」はどこ?」
「!・・ぐうっ!」ゴボゴボッ!「なに?!血泡が!」・・ドサッ。「・・死んだ。」「どういうことなの・・?」
「聞いたことがあるで・・特定のキーワードで自在に人間の代謝機能を制御し、生物学的自殺をさせる技術を。」
「アトポーシスですわ・・」「これが賢人会議のやり方・・許せない!人の生死まで弄ぶなんて!」
♪ピーポーピーポー。『しかしハデに暴れたものですね。』「ボルフォッグ、他の連中もか?」『はいコマンダー。
どうやら自分でキーワードを発したようです。』「そか・・」『下っ端でもこれほど忠誠心が高いとは意外です。』
「それはちがうで。吐いたら死よりも恐ろしい報復が待ってるからや。賢人どもは自分たち以外の誰も信用せん。」
『恐怖の支配・・ですか。』「しかしや・・あのオンナがリーダー格とは思えん。誰かもう一人おったはずやが・・」
「色、戻ってきましたね。」「・・失敗でした。」「まあいいだろう。多少の誤算はよくあること・・エージェントは
掃いて捨てるほどいる。」「しかしじゃ、あの小学生どもは計算外じゃったの。いったい何者じゃブンドル?」
「二人は判明しております。ただ、あと一名、不審な少女がおります。我が情報網をもってしても不明です。」
「ほう・・ブンドルの情報網でもか。なかなか面白い所じゃのう・・どれ、次はワシが出よう。」『老師が?!』
「ケン。」「はっ、ここに。」スタッ。「ユキノを例の場所へおびき出すのじゃ。第二の試練を与えてやろう。」
「かしこまりました。ウラル山脈のあそこに。」「そうじゃ・・「地獄要塞」。さてどうなるかの、ほっほっほ。」
「色、お前も来るか?運がよければユキノの死体くらいは拝めるが。」「・・行く。ユキノは私の標的。だから
私以外の誰にも倒せない・・」「・・ふ、そうかもな。」「・・今日はもう休む。」くるっ。「出発は明朝八時だ。」
色の個室。パタン・・ぽすっ。「・・ねえおまえ、私は勝てる?ユキノに・・そう・・私が勝てなかった理由・・
それは強い標的に会わなかったから・・でも今はちがう。私は敗北を知った・・そして悟った。私が数万年も
待ってた相手・・それがユキノ。彼女と闘うこと自体に喜びを感じた・・任務も勝負も、もうどうでもいい。
ただ私は闘いたい・・強い相手と、おそらく私を滅ぼしてくれる唯一の人間と・・それが私の願い・・」
Gシティ最高級ホテル「スペースG」レストラン「ハンプティ・ダンプティ」。『うわ~・・(二の足)』
「シティで一番高いお店ですますわ、ここ。」「ちよちゃん、ホントにごちそうになっていいの?」「はいー。
今日一日つきあって守っていただいたほんのお礼ですー。」「でも10人ぶんも払えるのか?ざっと50万円は
かかるぜ。」「あ、だいじょうぶです。カード口座にほんの一億ドルほど置いてますからー。」『いちおくどる?!』
「・・て何円だっけ、セカン?」「えっと・・120億円くらいかな。」「今日の東証為替レートはちょっと円高
でしたから115.2億円くらいですー。これから開くNY市場では3億円くらい戻しますけど。」『あう~・・』
「ボクたちの想像もつかない世界だ~。」「ちよお姉ちゃんて、やっぱ大金持ちなんだ。」「所詮はあぶくゼニだし、
使うときにぱっと使うのが正解なんですー。だから気にせずどんどんお食べくださいー。」『ゴチになりまーす。』
「アルエットは日帰りなんか?」「一泊する気だけど、まだ宿決めてないな~。」「あ、それなら今夜のわたしの
お部屋に泊まればいいですー。」「いいの?」「その気になれば全員で寝れますしー。」『・・え"?まさか・・』
最上階ロイヤルスウィート。フロアまるごと一泊120万。『あううう~!信じられない世界だよ~!』
『これからのあらすじー!』「出ました、大富豪ちよちゃんの札束攻撃!」「でもトレーディングって水物だから、
明日には借金まみれになることも多いんだよ。」「財テクは暴落を見越して余裕をもってやろうね♪」
「さて!次回はいよいよユキ姉のお師匠さまが登場だ!」「ウラル山脈の奥にそびえたつ巨塔!それが試練の
地獄要塞!ユキねえはただ一人、巨大な罠の待ち受ける要塞塔に挑む!」「でも特戦隊も黙っちゃいないよ。
ペロペロといっしょに外から要塞塔を攻撃だ!」「秘密部隊からは「発破屋」が助っ人に!ぶっとばせ!」
『次回!「塔 - Towering inferno -」うおおっす!』「色の動向にご注目。ちょっと変化があるよ。」
♪ザン!
大要塞エゼキエル・指令室。「では説明する。これを見てくれたまえ。」パッ。「・・塔?」「ウラル山脈奥地に
そびえる謎の塔。誰がいつ建造したのかいっさい不明よ。」「なんて不気味な塔だ・・」「この塔がどうしたの?」
「・・つい30分ほど前、世界を強力な電波が走った。持続時間はほんの0.0005秒だったが、全世界の通信網が
瞬間的に乱れた・・ほとんどは太陽のボウ・ショックのせいとして無視されたが、恐るべきことがわかった・・」
「電波はこの塔から放たれたものです。分析したところ、波長の中にきわめて有害な電磁パルスが含まれて
いました。これがもし数十秒間も持続されれば、全世界の電子回路が破壊されるでしょう。」「そうなれば電子化が
これほど進んだ世界では破滅的な影響がでるわね。」「世界大停電くらいですめばまだかわいいものだ。
原子炉の暴走・核兵器の誤爆・あらゆる交通機関の崩壊・・最悪の場合、一日で数億人が死ぬ試算だ。」
「そういうことをするのは・・やはり。」「賢人会議しかいないでしょ。」「先の発振はテスト段階だと思われます。
エネルギー場走査の結果、フル稼動に必要なエネルギーが蓄積されつつあります。」「わかったわ。つまりは
その塔をぶち壊せばいいわけね。」「・・そうは簡単にいかん。この映像を見ろ。」ぱっ。『・・これは!』
「無数の防空ミサイル・対空砲。そして塔の周囲50kmにわたって重層防衛線が取り巻いている。」
「まさに要塞・・正面突破はリスクが大きすぎるね。」「ヴォータン・魔神獣・ザカートで正面から陽動をかける。
特戦隊はそのスキに要塞塔に潜入し、発振システムを破壊する。質問は?」「待って。・・これは明らかに罠よ。
わたしたちを引き込むための。」『ほう・・』「聞こう。」「まず電波を発振したこと。もしわたしなら誰かに
気づかれるような間抜けなテストなんかしない。なのにあたかも気づいてくれと言わんばかりに・・とすると
目的はひとつ、誘いよ。それを補強するのがこの防衛陣。気づかれるのを前提に配備したとしか思えないわ。」
「なるほど・・さすがユキノ、慧眼だ。」「さて、罠と知ってどうするの、ユキノ?」「もちろん行くわ。せっかく
敵さんが大歓迎の準備してくれてるんだもの、ご招待に応えない手はないよね。」「加えるに、罠と知っても
破壊電波発振システムは破壊しなければならない、そういうことですね。」「・・そのとおりです、フォルスト様。」
「ん?・・塔の上に誰かいるよ。」『えっ?』「・・あれはケン!」「ユキノが言ってた兄弟子のか!・・むっ!」
くるっ、にやっ。「まさか・・雲の中のゾシー偵察機に気づいてるの?」ぐっ・・シュッ!ザザザーッ!・・
「・・撃墜されたな。」「ということは・・そうか、あの塔には・・」すっ・・「ユキノ・・目が恐いぞ。」
「アルエット、塔周辺の地形図を見せて。」「いいよ。」ぱっ。「ふむ・・背後は断崖絶壁になってるのね。」
「険しい崖でなおかつ常にサーチライトで監視され、プロのクライマーでも気づかれずに降りることはできん。」
「・・正面および側面の警備も厳重をきわめる。スニーキングは難しかろう・・」「いいえ・・手はあるわ。
それと敵をいっきに壊滅できる手もね。」『なに?』「前提として、ある種のプロが必要だけどね・・」ニヤッ。
プロジェクト27「塔 - Towering Inferno -」
東京湾埋め立て地。♪プルルルル。「へい、ワカマツ工業。・・発破を依頼したい?どちらさんで・・はい、・・
ええ、報酬しだいですがね。・・わかりやした。では見積もりはFAXで。」チン。「しゃちょー、お仕事?」
「ああ、ロシア大使館からだ。マフィアのアジトになってる廃棄された軍事施設を吹っ飛ばしてほしいとさ。」
「ロシアマフィア?!それヤバそうっすよ!」「だから危険手当を含めて報酬は見積もりの倍出すとさ。それに
護衛に軍人さんも付けてくれるそうだ。」「ふ~ん。ロシア政府が守ってくれるんなら文句なしだね。」
「山じい、さっそく見積もりを組んでくれ。目標の地図はじきにFAXで・・」ジーッ!ジーッ!「きたぜ。」
数日後。カッ。「私がロシア軍将校・フレイア=アルゲリッチ大尉です。よろしくお願いします。」「よろしく。」
「うわ~・・キレイなお姉さんだな~。」「制服がビシッと決まってるな・・スタイルもいいし。」「最初に言って
おきますが、これは極秘任務です。マフィアに気取られないよう厳重な情報統制をしております。よって国境を
越える場合はスクランブルを受けないよう、この敵味方識別装置を付けてください。」チャッ。「ほう。自国の
空軍にも報せていないんですかい。」「口は少ないほどいいですから。これで登録された軍用輸送機と認識されます。
フライトプランも提出してありますから、安心してウラル山脈まで行けます。」「わかった。おい、付けとけ。」
「では「玉屋鍵屋」発進!」ズズズズ・・「高度2000。目標、ウラル山脈。到着予定時間、約10時間ですよ~。」
「大尉さんは客間で休んでてください。メシと国境で呼びますぜ。」「はっ、よろしく。」カッ。カツカツ・・
「・・カッコいい女性士官ですね。」(・・予定どおり。そろそろユキねえが潜入を開始してるころだな・・)
ウラル山脈。ヒュゥゥ・・『こちら後崖第一監視所、異常なし。』『第二監視所、異常なし。』「老師、来ますかね?」
「来る・・いや、もう来ておる。」「しかし唯一の潜入ルートである後崖からの接近は不可能です。」「甘いの。
ユキノを見くびるでない。あやつは不可能を可能にする・・突飛な手でやってくるじゃろう。」「それは楽しみだ。」
ヒュゥゥ・・ストッ。「はい到着。」「さんきゅミヤビ。「六方陣車」の術があって助かったわ。」「まさか高空から
塔の真上に垂直降下するとは夢にも思わないでしょうね。それじゃ私はみんなと合流するから。」ヒュッ・・
「さってと、アンテナの回路は・・ここね。」カチャ。「いっきに壊すと気づかれるから、こことここを・・よし。」
パタン。「システムは正常に動くけど、電波は発信されないわ・・次は発振システム自体の破壊と。」シュッ・・
「玉屋鍵屋」。コンコン。『どうぞ。』シュッ。「お休みのところ失礼します。」「いえ。秘書のリネンさんでしたか。」
「ええ。・・少しお話したいんですけど。」「かまいません。どうぞ。」「ありがとう。」ガタ・・「で、お話とは?」
「ご存知のとおり、発破はきわめてデリケートな作業です。もし少しでも心に疑いや迷いがあれば、必ず発破は
失敗します。」「理解できます。」「だから疑念は晴らしておきたいの。そろそろ正体見せたら?・・オメガさん。」
「・・ばれちゃったね。」グッ、バリッ!「やっぱり・・ユキノ特戦隊のフレイア。」「はい正解でーす。でと、
ばれたわけだけど、どうする?」「報酬もらえるならお客さまに変わりないわ。仕事は続行。ただし、ウラは全て
話してもらわないとね。」「ふ・・ミヤビねえの「読み」どおりの展開だ。ではお話しましょう・・」
塔内部回廊。サササ・・「・・!」スッ。カツカツカツ・・(番兵・・気配遮断。)フッ・・カツカツカツ。
ピタッ。(・・)「・・ん~、夜番は疲れる・・」カツカツカツ・・(ふっ・・先へ進みましょうか。)すっ・・
塔正面。キュラキュラキュラ・・「ん?・・キャタピラ音だと?」ギュラギュラギュラ!「警報!」♪ウゥゥゥ~!
ピカッ!・・ドガアアアーン!『うわっ!』「敵だ!各砲座は戦闘態勢!」ドオンッ!・・ドバアアアーン!
「ライトをあてろ!」ヂャキヂャキッ!「あれは・・恐竜戦車!」キュアオオ~ン!ガッ、ゴオオオオーッ!
ボオオオーン!『あちあちあちっ!』「反撃だ!撃ちまくれ!」キリキリキリ・・シュピン!ガラン!「なんだ?!
砲身がもげ落ちた!」バッ!「あれは・・?」『田毎の月!』シュバババババッ!ズガガガガッ!『ぐわあっ!』
タン!「水月のムーン、見参!」「オメガ特戦隊!」『いかにも。』「なにっ?」ババッ!「ヴァイエイト・閃!」
シュパーン!・・ピキッ・・グワラガラガラーン!「砲塔が真っ二つに!」タッ。「エトランゼ彩、ここに。」
「撃て!」ズガガガガッ!「メルクリウス!」キュン!カカカカーン!「銃は効かぬでござる。それに・・」
ババッ!『大気よ我が槌となれ!おとろし!』ドオンッ!メキッ、グシャアッ!『ぐわあっ!』「つぶされた?!」
「野獣の死羽姫はここなのだ。」ザシャアッ!「ひるむな!たかが三人でこの防衛陣は落とせぬ!一斉射撃!」
『あら誰が三人だけと?』ヒュヒュン!ボゴアッ!「ぐほおっ!」「由良由良都古留部。」ゴオオオーッ!
ドゴドゴドゴッ!『ぐわあああーっ!』「すごい・・霊珠の嵐か。」「戦車をも貫通する霊珠を生身で受けては
たまらぬでござるな・・」「さすがは戦闘空母なのだ・・」ゴォォォ・・すっ。「特戦隊副長、戦闘空母の雅、推参。」
シーン・・「もう誰も聞いてないのだ。」「てゆーか、原形とどめてないんだけど~。」「思ったより根性なしね。」
「まだこれから・・下を見るでござる。」ワァワァ・・「うわ~、いっぱいいる。」「私たちは敵をできるだけ正面に
引き付け、ユキノの破壊工作を援助するのが作戦。みんな、前に出過ぎないでね。」「承知なのだ。ヘタなことして
最終段階でペッチャンコにされるのはイヤなのだ。」「ペロペロ、正門をぶち破って!敵さんをおびき出すのよ!」
キュアオオ~ン!ギュララララッ!ドカアアアーン!メリメリッ・・ドバアアアーン!ワアアアアーッ!
「敵はよりどりみどり。特戦隊、ひさびさにパワー全開で暴れるわよ!突撃!」『うおおっす!』ダッ!
ズーン・・ドドーン・・「・・みやびんたちが始めたようね。時間どおり。・・突き当たりか。」すっ・・
「気配が・・読めない?でも・・いる。」シュッ。「・・ほらいた。」「ようこそ来訪者。コーヒーでもどうだ?」
「ただの番兵とはちがうようね。」「俺は地獄要塞守護がひとり、ハーケン。これを飲んだら始めよう。」ス・・
「むう・・ぬるい。むぅぅぅ・・」キィィィ・・コポコポコポ。「やはりコーヒーはホットにかぎる。」スゥ~。
「・・念動分子振動励起能力ね。二度焚きは風味が落ちるわよ。」「たしかにな・・では始めるか。」ムクッ、
ズン!ゴゴゴゴ・・「水分子にかぎって振動励起できるヤツは知ってるけど、あんたは何でもいけるようね・・」
「いかにも。ではお見せしよう!空震波!」ズゴゴゴゴ!「ぬん!」ボオッ!「おっと!」シュッ!ボオオオーン!
「!・・壁が溶けた!」ドロ・・「固体でも分子が振動すれば流体となる。それは有機物でも例外ではない!」
ボオッ!「溶かされてたまるもんですか!はあっ!」タン!ボンボンボン!「近寄れない・・ならば!」すっ、
ジャキッ!「投鏑!」シュパパパッ!「手裏剣か。むん!」ヴン!・・サラサラサラ・・「灰になった?!」
「ムダだ。俺に触れるもの全て塵になる・・」「・・ふっ。やってもらおうじゃないの!」ダッ!「愚かな。
突っ込んでくるとはな。」ダン!「穿撃蹴!」ゴオッ!「さらばだ!」バッ!「それを待ってた!」カッ!
「なにっ?!」「クルド流暗殺拳奥義!神音戊殺蹴!」ドオオオオオーン!「ぬおおおおおーっ!」
ドグワシャアアアーン!・・パラパラ・・「ば・・バカな・・触れる寸前に・・」「障害物を透過し背後の敵を
直撃する闘気の蹴り・・いかが?」「見事・・だ・・」ガクッ。「ふう・・恐ろしいヤツだったね。さて次だ。」
ドドーン・・ズガーン・・「お~お~、やっとるやっとる。」「ロシア軍がテロリスト組織をひきつけてます。
いまのうちに作戦の準備をお願いします。」「わかりました。社長、打ち合せどおり。」「おっしゃ。「火星人」、
「タイラント」発進!」キュゥゥゥーン!『地質調査の結果、この岩盤のバニシングポイントは8つです。
敵に気取られないうちに仕掛けをお願いね。』「わっかりました!シプリー、まずはポイントAだ。」「おっけい。
ドリリング!」ガガガガガッ!「指向性C4、チャージング。」キュルルル・・「設定深度にセット完了。」
「メイプル、どうだ?」「待ってねウィル、岩盤の目を読んでるから・・ここね。ドリリング。」ガガガガガ!
「ドンピシャ。ここならあそこからあそこまでいっきに割れるわよ。」「さすがにいい目を読んでるな。」
「プリム、作業評価は?」『だいじょうぶ・・読みどおりに割れるよ。下に渦巻く悪しき人のマニトウ・・
でも・・汚れなき輝くマニトウが・・ひとつ、ふたつ・・よっつ。離れてひとつ・・さらにふたつ・・』
シュッ。「来たな・・待ってたぞ。」カカン。「ヌンチャク使いか。」「人呼んでブルーの3。それ。」ひょい。
パシッ。「どうも。ヌンチャク勝負をしたいわけね。」「素手の相手を倒しても嬉しくない・・いくぞ!」
ヒュンヒュンヒュン!「おあたたたたっ!」パシッ!ぱちぱち。「なかなかうまいわね。それではこちらも!」
ビュビュビュビュッ!「むっ!この速さは!」「それそれそれっ!」ビュビュビュビュッ!「み・・見えん!
ヌンチャクの動きが見えぬ!」「ほいっと。」パシン!「いかが?あんたはたしかによく使うわ。けど・・
世界じゃあ二番目だね。」ぶい。「ぬう・・ならば実力勝負!あたあたあたっ!」ビュンビュン!「ほいほいほい。」
ひょいひょい。「ほあっ!」「よっと。」パシ。「・・なにっ?」「スローすぎてあくびが出るのよ。」ぽい。
「ではお手本を見せてあげよっかな~♪」ビュン!バキィッ!「ぬがっ!」「それそれそれっ!」バキバキバキッ!
「あばばばばっ!」「せーの!」バガアアアアーン!「おわったああああーっ!」ズダダダーン!「み・・見えん・・」
「ヌンチャクはおもちゃじゃない。骨をも砕く殺傷武器だということをおぼえときなさい。」ぽい。カラーン。
「くっ!・・ならば素手で勝負!」ググッ・・ザン!すっ。「あら・・載拳道の構えじゃない。面白そ♪」すっ。
「あたっ!」ビュン!「よっと。」パシッ!グッ。「どっこいしょ!」パシーン!「軸足ををっ!」すてーん!
「おばか。ハイキックはコンボに組み込んで読まれないようにしないと。ミエミエやないの。」「むん!」バン!
「映画じゃなくてK-1観るべきね。お手本はこう!」ババババッ!「くっ!」「上段ガードまる空き!」ヒュッ、
スパアアアアーン!「ぽおっ!」グラッ。「とどめは載拳道よりブラインド・エルボー!」ズドオオオーン!
「おぅあたぁぁぁーっ!」ダダダーン!・・「はいおしまい。これ以上やっても勝てないから寝てなさいね♪」
カツカツ・・「・・ほおおおーっ!」ターン!「敵に背中を見せるとは甘いぞ!」「ばか。」すっ・・「百歩掌覇。」
ドオオオオーンッ!「なにいっ?!」ドゴッ!ブワアアアーッ、バシィィィーン!「ぐはっ!」ポタポタ・・
「もうひとつ教えておくわ・・完全に息の根を止めるまで、決して油断しないこと。・・あ、聞いてないか。」
ズガガガガガッ!ビスビスビスッ!「ん~、火薬量がいまいちね。」「なんて女だ・・全身ハチの巣になってるのに
平気な顔で!」「そろそろいっかな。・・お返しするわ。」チャポーン・・「・・水の音?」「水影鏡!」ボオッ!
ズドドドドドッ!『ぐはあああっ!』「・・撃った弾丸が・・みんな戻ってきただと・・」ドサドサドサッ!
「打ち込まれた全ての弾丸のベクトルを反転・・撃った数だけお返ししてるはずよ、あの世で数えなさい。」
シュッ。カツッ・・「・・ん?」ゾロゾロ・・ザザザザッ!「ふん・・賢人配下の暗殺部隊「骸百人衆」ね。
いっとくけど、数そろえても無意味よ。」ザザッ!「問答無用か・・いいでしょう。ガリアンソード!」
ギュルルルッ、ジャキーン!『殺!』ジャキッ!ドドドドド!「はっ!」カキカキカキーン!「でええいっ!」
ズドオオオーン!「毒蛇斬!」ダギュルルルッ!ズババババッ!『ぐはあっ!』シュルルルッ、カシーン!
「団体さん相手にはそれなりの技があるのよ。」『籠!』ザザザザッ!「全方位一斉攻撃ねえ・・いらっしゃい。」
ダッ!フッ・・ドスドスドズッ!『ぐうっ!』『・・いない?!』「どこ見てんのよ。後ろようしろ。」はっ!
「いけっ、飛燕斬!」キン!シュパパパパパッ!ズババババババッ!『なあにぃぃぃーっ!』ブシャアアアーッ!
「帰山!」キュキュキュ・・パシーン!「刀片が・・飛ぶとは・・」「一番のユキノをなめんじゃないの。」
「さあ来られよ。」ジリッ・・ザザッ!「ぬう・・ひるむな!数はこちらが上だ!」「それはちと甘いでござるよ。
ヴァイエイト・打!」キン!・・ドサドサドサッ!「なにっ?!一振りで数十人を!」「峰打ちでござる。」
チャキッ。(狙撃なら・・)ピクッ。「殺気・・狙撃兵か。斬!」シュバッ!ズパアアーン!「ぐはっ!」ズ・・
ガラガラガラ!「ムダでござる。殺気は隠しようがないでござる。」ギュラギュラギュラ!「次は戦車でござるか。」
「T72とはまた古道具もいいところね。」すっ。「雅どのか・・しかし数が多いでござる。」「ふ・・関係ないわ。
私にとってはね。」ズガガガガッ!チュンチュンチュン!「威嚇のつもり?・・なめんじゃないわよ!」カッ!
「由良由良都古留部!」ゴオオオオーッ!ボコボコボコッ!「爆炎霊珠!」パチン!ドカドカドカアアアーン!
「おおっ!一瞬で戦車隊を!」「私を倒そうと思うなら、怪獣相手にするつもりで来なさいな!あははははっ!」
「雅どの・・今日はまた一段と凶暴でござるな。」「こういうシチュエーションは燃えるタチなの・・ふふっ。」
「な、なんというやつらだ・・バケモノか?・・全砲門、やつらを狙え!」キリキリキリ・・『うがあっ!』
「なんだ?!」フラフラ・・「指揮・・官・・」ドサッ。ブシャアアーッ!「砲手が!・・いったいなにが?」
ツカツカ・・すっ。『うっ!』クチャクチャ・・プッ!ビシャッ!「まずい肉なのだ・・あんたらはどうなのだ?」
「その全身の血は・・」「こうするのだ。」ヒュッ!ゴポッ!「が!・・」ピュゥゥゥーッ!『うわっ!』ブシャッ!
「首の肉が・・食いちぎられた!」スタッ。クチャクチャ・・「やっぱまずいのだ。」「ケダモノ!」チャキッ、
ドキュンドキュン!・・「・・効かない?!」「鉛弾もおいしくないのだ。」プッ。コロコロ・・『うわあっ!』
「あら?」『ぐぎゃあああああーっ!・・』ブシャアアアーッ!・・「お~お~、すっごい血しぶき。」
「死羽姫か・・どうやらあらかた片付いたようね。」「いや・・まだ一人やっかいなのが残ってるようでござる。」
『そのとおり。』ヒュッ・・スタッ。「あ、ユキ姉の兄弟子の。」「セクハラ男か・・(むかっ)」「今回は本気で
いかせてもらう。」「ならトップはあたしなのだ!」ターン!ゴオッ!『死羽姫!』「対空拳!」すっ、ドン!
「ほいっと!」クン!スカッ!「ほう、落下中に横に動くか。」スタッ。「手加減は無用なのだ。」「いい気迫だ・・
だが野獣の戦い方では勝てん。」「それは獣を超える奴だけに許されたセリフなのだ・・あんたはどうかな?」
フッ・・「おっと。」ひょい、スカッ!ドゴッ!「ぐっ!」「死羽姫!」タン!クルクルッ、ストッ。「ふう・・
一瞬遅かったら腹を貫通してたのだ。」ズキズキ・・「死羽姫のスピードを捉えるなんて・・」「さすがね。」
「ユキノに勝てねば俺にも勝てないぞ。」「ふっ・・あはははははっ!笑わせてくれるじゃない。」『ムーン?』
「あんたがユキ姉より強いですって?バカこくのもたいがいにしなさいよ。あんたとユキ姉には決定的に違う
ところがあるわ!」「ほう・・たしかユキノの妹だったな。聞こう。」「ユキ姉はたしかに傭兵王国クルドで
暗殺拳を習得したわ。けどそれは傭兵になるためじゃない。世界を相手に戦うためよ。ユキ姉は戦いが
好きでもないし、それで生計を立ててるわけでもない。あくまで手段として暗殺拳を学んだにすぎないわ。」
「だったらなおさらだな。傭兵は生きるために戦う。だから強い。理想や信念のためには強くなどなれない。」
「それこそ心得違いというものよ。傭兵の立場は理解できる。それもひとつの生き方だから。けど自ら戦う
理由がある者は理由なきものよりはるかに強い。なぜならその目的のため、自分より強い者とも戦うから。
傭兵は自分より強いものとは戦わないでしょ。」「む・・」「生きるために戦うんだから当然。そうでなきゃ
プロの傭兵としては失格よね。けど、信念のために戦う者にそんな選択の余地は無い。どんな強固な障害でも
打ち砕かなければ先へ進めないから。ここが決定的に違うところよ!」「・・わかった。ならば来い。俺という
障壁をみごと打ち砕いてみせろ。」「みんな下がってて。・・ここは私がやる。」『ムーン・・』「そうはいかないで
ござる。」ザッ。「彩にい?」「特戦隊は一心同体、戦う時はみんなで戦う。それが鋼鉄の掟よ。」ヒュヒュン。
「ミヤビ姉・・」「ムーンだけにまかせておくほど大人じゃないのだな。」「死羽姫・・わかったわ。みんなで
戦おう!」『うおおっす!』ザッ!「よかろう・・まとめて相手をしてやろう。かかってくるがいい。」
バーン!「ここが中枢のようね・・」『ほっほっほ。やはり来たの。』ストッ。「・・はい、老師。」すっ。
「だいぶ強くなったようじゃのう・・どれ、久しぶりに一手やってみるかの。」ゴゴゴゴゴ・・「お願いします!」
ヒュッ!ズバアアアーン!「ほれいっ!」ドン!ズゴゴゴゴーッ!「はあっ!」ドン!バシィィーン!「ほう、
これを相殺できるようになったか。」「それだけじゃないです!」ズゴゴゴゴーッ!「ほいっと!」ターン!
ズガガガガーッ!・・ストッ。「ほっ、上回ったか。」「はあっ!」ゴオッ!ドゴオオオーン!「なんとおおおーっ!」
ザザザザーッ!・・「・・ふう。受けるので精いっぱいとはの。」「いまこそご恩返しをさせていただきます。」
「ほっほっほ。愛弟子に倒されるのが師の最高の喜びじゃよ。じゃがワシも全力でいくぞい。ほっ!」フッ。
「消えた?!・・」ピン!「十字受け!」さっ、ズドーン!「くうっ!」「ほう、兜砕斧脚をよう受けた。」
「はあっ・・一瞬遅かったら脳天を砕かれてた。」ジーン・・「幻影連撃。」ヒュヒュヒュッ!「流水転身・・」
スッ・・スカスカスカッ!「吼龍打!」ドン!「鉄壁掌!」バシィィーン!「やるの~。」「さすが老師・・」
「どれ、まだ教えてない技を披露するかのう。」ス・・ズズズズズ・・「・・なに?」「千槍撃!」シュバッ!
「無数の光の槍が!」シュバババッ!ドスドスドスッ!「ぐはっ!・・」ガハッ!「ほう、致命傷は避けたか。」
「まるでレーザー・・」ガクッ。「次は直撃じゃぞ。」ス・・「ユキノならワシを超えると思うとったが、残念じゃ。」
シュババババッ!「・・!」フッ・・ズドドドドッ!「消えた?・・はっ!」パッ!「おおおおーっ!影乱舞!」
ズガガガガガガッ!「はあっ!」パン!ドオンッ!「ぐぼおっ!」ガシャーン!カラカラカラ・・「やっぱりね・・
老師!こんなガラクタを影武者とはどういうつもり!」『ほっほっほ。アンドロイドとはいえワシと同等の力は
出せる高性能じゃ。しかも手には速射レーザーのおまけじゃ。』「技に心が感じられないから変だとは思ったのよ。
直接戦いなさいよ。」『すまぬがそうもいかぬ。まだワシはお前に殺されるわけにはいかんのじゃ。』「老師?・・」
『いずれコトが済めば、また姿を見せようぞ。・・ユキノ、よくぞここまで強うなった。師として嬉しいぞ・・』
「・・行っちゃったか。相変わらず食えないジジイね・・くっ。」ガクッ。「今回はちょっとヤバかったかな・・」
『・・まだ私がいる。』カツカツ・・「・・色。」「ユキノ・・お命頂戴。」チャッ。「ふ・・そろそろ潮時かもね。」
グ・・ザッ。「言っておくけど・・手加減無用よ。」「もとより・・」シュッ!ドスッ!「?!・・なぜよけない!」
「よけてるわよ・・内臓はね。むん!」ギュッ!「?!・・刃が抜けない!」「筋肉の間を通して絞めてるから、
ちょっとやそっとじゃね。もう一本使えば?」「・・」チャッ、ビュッ!「ほい。」ドスッ!「!・・腕で!」
「今の状態じゃ白刃取りはムリ・・はっ!」グン!ぱっ。「それっ!」ビュン!カツカツーン!「刀が・・」
「ふ・・これで丸腰。爪でも使う?」「・・」ジャッ!「ひとつだけ・・ここはもうすぐ崩壊するわよ。」
「・・なに?」「背後の岩盤が崩れ・・要塞を下敷きにするわ・・早く逃げたほうがいいわよ・・」ポタポタ・・
「・・ユキノは。」「この傷じゃ・・逃げきれないかもね・・首が欲しければ今のうちよ・・」ガク・・
「予定時間まであと10秒です!」「おっし。全員、発破用意!」『了解!』「カウント入ります。5、4、3、2・・」
「ぶっとばせ!」バン!『起爆!』ドンドンドンドン!・・ピシピシピシッ!「亀裂がのびます!」グラッ・・
ガラガラガラガラ!「岩盤切断成功!倒壊します!」グワアアアーッ!「すげえ~!数千万トンの落石だ!」
ドンドンドンドン!「なんだ?!」「はじまった!」「全員退却よ!」「時間どおりなのだ!」「逃げるが勝ち!」
ダッ!「あっ、おい何が?!」「逃げたほうがいいでござるよ。」タタタタ・・ガラガラガラ!「なにっ!背後の
岩山が・・崩れる!」グワアアアーッ!「逃げるしかないか!」シャッ!ゴオオオーッ、ドオオオオオーンッ!
『うわあっ!』ガラガラガラ!・・「・・ふう、間一髪。」「ペロペロだいじょうぶ?」くーんくーん。
「・・ユキノはうまく逃げたのか?」「ユキノ殿はこんなことで死にはしないでござる。」「この作戦だって、
考えたのはユキノだし・・無線封鎖解除。」♪ピッ。「ユキノ、応答して。」【・・・・】「・・応答が無い?」
「ユキねえ!・・まさか!」「ありえないでござる。そんなことは・・信じられないでござる!」くんくん。
「・・ユキノの匂いがするのだ。」『えっ?』「あっち。・・それにもう一人。」・・ザッザッ。『・・色?!』
「肩にかつがれてるのは・・ユキノ!」「・・連れてきた。」「なんで色が助けたのだ・・?」「そこよ。色、
どういう風のふきまわし?」「・・助けてしまったものはしょうがない。しいていえば・・ユキノを倒すのは私。
連戦で傷ついたユキノを倒しても意味がない・・と思う。」「・・ここは素直に礼を言うわ・・ありがとう、色。」
ふっ。「渡すわ・・出血多量でまいってる。」「死羽姫、波紋治療を。」「わかったのだ。」「・・また会いましょう。」
くるっ、シュッ・・「・・だいぶ人間くささが出てきたみたいでござるな。」「ユキノの人徳・・かな?ふふっ。」
「さて仕事は終わりだ。日本へ帰るぜ。」「ありがとうございました。私はここで降りますので。」「いいんですかい?
こんな人跡未踏の地で。」「軍の迎えが来る予定ですので。」「はい領収書。」「どうも。では失礼します!」カッ。
ズズズズズ・・「べっぴんな軍人さんだったでやすね。」「ロシア軍にも人はいるもんね~。」「・・そうね。」ふっ。
アバドン。「ビッグワン、ウラル要塞攻略戦は終了したようです。」「やってくれるぜ。」ヒュ~♪「でもどうして
「発破屋」に真相を報せなかったんですか?」「それ以前に、あの要塞が破壊電波発信拠点ならば、我々も正式に
動けたはずです。オメガから協力要請がなかったからにしても、納得がいきません。」「協力したじゃないか。
第三部隊を派遣したぜ。」「でもあれは表の仕事として・・あ、そうか。」「そう。納得づくの事項だったのさ。」
「だからニセ軍人の正体を教えなかったんですか?」「わかってたさ・・少なくとも一人はな。」『ひとり?』
大要塞エゼキエル。「ユキノの具合は?」「・・出血多量、全身に無数のレーザー痕。これで致命傷をくらって
ないのが驚きだな。」「ユキノは不死身だ。いや、生き残る遺伝子を持っているとでもいうべきか。」「なにそれ?」
「これを見たまえ。」ピッ。「ユキノの遺伝子情報ですね。」「・・なにがなんだかさっぱりわかんないんだけど。」
「このジーンのパターン・・まさか?」「そう、G因子だ。」『なにっ!』「歴史上で死ににくい人間というものは
存在しました。その時代の平均寿命を上回り、生存不可能の状況から奇跡の生還を果たした者たち・・単なる
幸運だけでは説明できないものもあります。」「奇跡の遺伝子。GGGメタ情報によると、それは「G因子」と
呼称されている。いかなる状況でも決してあきらめず、最後まで全力を尽くし希望を捨てない。それは奇跡を
起こす原動力だ。」「まさにユキノそのものね・・」「しかしこれは・・いわゆるG因子所有者とは決定的に
異なるパターンが見受けられます。まるで・・」「洗練されていない原始パターン・・それだけ密度も濃い。」
「結論を言おう。ユキノは突然変異的に出現した先祖帰りだ。超人的な潜在能力はそこに原点がある。」
ユキノの私室。「く~。すぴ~。」「ユキ姉、よく寝てるね~。」「一人でゆうに千人分くらい働いてるもの。」
「・・ちょっと読んでみたいな。」「ミヤビ姉、なにを?」「ユキノの前世。」すっ・・ぴた。「・・これは?!」
「なに?」「ミヤビ、何が読めるのだ?」「・・ああ!閃光が・・巨大な雲・・熱い・・焼ける・・黒い雨・・
髪が・・痛い、苦しい・・憎い!この悪魔の光を造ったやつらが!この怨みいつか・・」バタッ。『ミヤビ!』
「う・・」「はいお水。」こくこく・・「・・また私はバカなことを・・後悔するってわかってるのに・・」
「ミヤビ・・」「ユキ姉の前世って・・」「・・全て読めたわ。」「待って。言う必要ない・・もうわかった。」
「・・前世は後世にも影響を与えるという説があるけど・・」「・・与えすぎだよ。」「輪廻・・か。」こく・・
ワカマツ工業事務所。カタカタ・・♪ピロロロ。「あ、携帯だ・・はい、リネンです。」『よっ、今回はご苦労さん。』
「別に苦労ってほどのことじゃないわ。」『ご謙遜だな。そろそろ国連事務総長秘書室長のポストに戻らないか?
ババアがリネンがいないと仕事がはかどらないってうるさくてな。』「そうね~・・こっちのほうが気楽でいいわ。」
『やっぱしな。ババアはこき使うからな~。』「遠島にしては居心地は悪くないわ。」『・・その件は前にも話した。
リネンのせいじゃない。』「自分で納得いかないの・・だから。」『・・わかった。気がすむまで事務のおばさん
やってろや。』「そうさせてもらうわ。・・じゃ。」♪ピッ。「リネンさん、彼氏~?」「・・まあそんなとこね。
今回の歩合給与、算定できたわ。危険手当が今回はでかかったわよ。」バサッ。「おっ、やったね♪」
『これからのあらすじ~!』「今回はユキねえの謎が少し明かされたね。」「リネンさんもそうとうにワケアリだし。
それに色がだんだん良い人化していく気配も。」「問題は老師とケンちゃんだね。敵か味方かはっきりせんかい!」
「さて、次はまたまた加藤の登場だ!」「二順めに入ったってことは、そろそろ決着つける頃合いだね。」
「式神獣・呉呪羅によって炎上する東京!」「GGGが大変なときを狙ってきやがった!」『ど汚っ!』
「燃える街に駆けつけるは、サウザンドアームズ!」『♪待ってろよ 生きてろよ 必ずそこにたどりつく♪』
「呉呪羅と加藤を倒すのは、魔法兵団とミヤビねえだ!」「となると・・来るよ、牙命霊は必ず来るよ!」
「そしてなぜかオメガも全力で東京を守る!」「なんで?どうして?」「さあ、首脳部はなに考えてんだか。」
『次回「都 - City on Fire -」うおおっす!』「最近サブタイトルが映画づいてない?」「作者のシュミでしょ。」