GGG生活部は最も重要な部署といえるかもしれない。「ハラが減ってはいくさはできぬ」というが、それ以上に
食べ物がおいしいかどうかは直接戦力に響く。これはビークルロボといえども同じで、冷却水・オイル等も
その品質の良否が戦闘力にダイレクトに影響してくる。そのポリシーを頑なに守っているのが誰あろう
GGG生活部長兼総料理長の竜宝明女史、通称ホウメイさんである。驚くべきことに、GGGの食事だけでなく
ビークルロボに供給されるオイル・冷却水・添加剤の管理も生活部の管轄である。蛇足だが、メイドロボも
隊員には機動部隊所属と認識されているが、実際は生活部に所属しているのである。
「ホウメイさん、新しいオイルカクテルができましたぁ!」「おお、研究熱心だねマルチィは。どれみせてみな。」
チョピ。「ふむ・・95点かな。ニトロをもうちょっと足せばさらにいい味になるよ。・・このくらいかな。ほら。」
コク。「む~ん・・これですこれですぅ!ご教授ありがとうございましたぁ!」ぺこっ。「また新しいブレンドを
考案したら持ってきな。」「がんばりますぅ!」「・・ホウメイさん、オイルなんか舐めてだいじょうぶですか?」
「知らないのかい?オイルはちょっとなら人間の身体にいいんだよ。」「ホントですかぁ~?」「あんたらだって
天ぷらやフライ食ってるじゃないか。」「でもあれは植物もしくは動物油で・・」「漢方薬には鉱物だってあるよ。」
「でもニトロまで・・」「ニトログリセリンは心臓の薬さ。ダイナマイト食ったことあるかい?」「えっ?!
食べられるんですか?!」「ウイロウみたいで意外とおいしいよ。昔はよくオヤツにしてたもんさ。」「げ~・・」
「ところでホウメイさん、新メニューの件ですけど。」「そうだね・・今回は一般公募してみるかね。あたしさえ
知らないレシピが出てくるかもしれないし。サオリ、ミズホ、ルリコ、カナコ、手配しとくれ。」『はーい!』
記録外ミッション26「チューボーですよ!:生活部にて」
メインオーダールーム。「どれ今日のGGGかわら版はと・・おや?」「なんだこりゃ?」【生活部より:
GGG食堂の新メニュー大募集!誰も知らないあなただけのレシピを教えてください。我こそはと思う方は
生活部宛てにメールを。選考会は今度の日曜日、GGG大食堂にて!たくさんの募集、お待ちしてま~す!
(生活部長 竜宝明承認)】
GGGかわら版は一般公開HPであり、GGGの現況を市民に公開するものでもある。よって市民も閲覧者が多い。
もちろん天海家の主婦も例外ではない。「あら~、新メニュー募集ね~。う~ん・・募集しちゃいましょう~。」
キッチンHANA。「あんた、やってみる?」「いいね~。ウチの秘伝レシピ、出してみようじゃないか。」
四川料理「東方不敗」。「ほほう、おもしろそうじゃの~。」「師匠、出ますか?」「無論じゃ!手配せいバカ弟子!」
パーラー「Atelier de Marie」。「新企画のケーキ、出してみよっか、シア?」「やってみましょうよ、マリー。」
ドイツ料理「シュピーゲル」。「ふはははは!これは好都合。わが店の実力を知らしめるよい機会!」
北欧料理「ノーベル」。「いいわね~。ホウメイさんの目に叶えば御用達も同然!お客も増えるわ!」
ロシア料理「ボルト」。「あんた、これは売り上げ倍増のチャンスよ!」「うむ。・・募集しよう。」
フランス料理「ローゼス」。「いかがいたします、シェフ?」「我らが店をアピールする好機かと。やりましょう。」
小料理「日の出」。「いいわね・・うちの料理、ぜひともGGG大食堂に入れたいわね。募集しよっと。」
「と、ゆーわけで。」「ついに始まりますGGG大食堂新メニュー選考会!司会はまたまた参謀部コンビ!」
「もーほとんどこっちが本職ですね。」「で、解説は!」「ジェイだ!ソルダートJ!」「あたしもいるわよ!」
「リオンさん・・おもいっきりヒマなんですね。」「わざわざフランスからESトレインで駆けつけるとはね~。」
「最近ヨーロッパでゾンダリアンやらバイオネットがおとなしくてね~。」「リオンさんにビビって逃げ出したとの
未確認情報がありますが。」「そりゃ日本刀持ったキ(ピー)に殴りこまれたら、たいがいは逃げると思うぞ・・」
「やっぱこのGキャリバーがよくなかったかな?ゾンダリアンはもちろんバイオネットの生血もタップリ吸ってる
からね~・・イヒヒヒヒ。」「・・あの~、日本刀むき出しでブキミに笑うのやめてほしいんですけど・・(^^;;」
「最近どうも斬りたくて斬りたくて・・刀が哭いているのよね~・・」キラッ。「・・かなりヤバい傾向ですね。」
「どうやらその刀が血の味をおぼえたようだな・・」「やっぱあの骨に当たったときの「ごりっ。」とする感触が」
ごすっ!「あんたは切断マニアですか。」「あいだだだ!ブリキ缶のカドで殴るなああああーっ!(☆_;)」
「審査員はホウメイさん、ジェイさん、リオンさん、そして意外にもドグ・シルバさんです。」「ああ・・ドグは
かつてベルリンでベルフィル相手に渡り合ってたからね~。本場の味はよく知ってるわ。」「あ、そっか。
ドグさんて潜水艦のソナー員から音楽家に転向した変わり種だったんだ。」「いわく「オーケストラで
海のシンフォニーを再現するんだ。」ってね。でも世界最高のベルリン・フィルでも無理だった・・あたしも以前
聞かせてもらったけど、ありゃ人間業で出せるハーモニーじゃないよ。」「私も聞きました・・クジラたちの
コーラス、海底火山の低弦、発光生物の発するピチカート、そしてそれらのバックに底知れぬ海流のグリッサンド・・
人間が真似するなどおこがましい名曲でした。」「うんうん。それに陸に上がってから気づいたが、時すでに遅し・・
海底へ戻る道は閉ざされてしまったのよね。そこをGGGがスカウトしたわけ。未知の亜空間の海を聞いてもらう
ためにね・・」「ドグさんがいなければESトレインの実用化は為し得ませんでしたからね。」「海流のごとく
変動する空間場を見事に解き明かした功労者よ。おかげで安全なES多次元ルートが判り、ESトレインが迷子に
ならないようにできたからね。」「そうだよね・・」
「では一番、四川「東方不敗」さんです。」「いけいバカ弟子!」「どりゃっ!」ドン!「どうだ!これぞ我が店の
傑作「超級覇王肉饅」じゃ!」ほかほか。『おおっ!』「見た目は普通の肉マンだね。」「だがすごいボリュウムだな。」
「オヤツどころか一食ぶんありそうね。」「ふむ・・中華は専門ではないが、まずは試し。」『いただきます!』アム。
『こ!これは!』「こりゃスゴイね!餡がギッシリ!」「この味付けは・・豆磐醤!」「しかも舌を焼くような激辛
ではなく、素材の味を引き立たせる味加減!」「むう、これは絶品!」「ふっふっふっ・・いかがかな?」
「餡は師匠が、饅頭の皮は俺が魂を込めて練り上げた。まさに師弟の合体技!」「さすがにやるね東方のダンナ。
採用!」オオッ!「なんといきなり採用だあっ!」「こういうファーストフード的なものが欲しかったのさ。
これなら持ち帰りで現場が忙しくても食えるね。手弁当にも戦闘食にも応用できて文句なし!」
「さすがホウメイ・・目はたしかじゃの。」
「二番、パーラー「Atelier de Marie」さん。」「デザートでいきます。シア!」「はいどうぞ。」コトッ。『これは?』
「シャリオチーズケーキ・アダルト!」「甘みを抑え、大人の味を狙ってみました。こちらのミスティカティーと
セットでどうぞ。」『いただきます!』ぱく。「ほう・・こりゃいいね~。チーズの濃厚な味が新鮮だね。」「これは・・
こういう味も地球にはあるのか。」「ケーキは甘いものという常識をくつがえす発想・・見事だわ。」
「甘さの代わりに濃いチーズの味・・本場ヨーロッパはチーズの味を生かした料理が多いが、これはそれを
新しい形で表現している。」「全員文句なしね。採用!」『やったーっ!』「甘くないケーキか・・ルリちゃん、どう?」
「むぐ・・これは好き。」
「三番、ドイツ料理「シュピーゲル」さん。」「定番のソーセージでいくぞ!」ドン!『おおっ!』「いかがかな?
これぞゲルマン伝統のソーセージ盛り合わせザワークラウト付き!」「どこにもあるメニューじゃないの~?」
「あまい!あまいぞリオン!まずは一口。」「あんたにいばられる筋合いはない!」『いただきます。』がぶっ。
「かんちょ、女性がソーセージにかぶりつく姿って」「それ以上言っちゃダメ~!・・どこでおぼえたの?」
「志保さんが作ってるどーじんしです。もらいました。」「こら志保ちゃん!教育上悪いもの見せるんじゃない!」
「でも、女性隊員ではベストセラーだそうです。はいこれ。」「ん?・・うわ~・・」パラパラ。「すっご~い・・
こ~んなこと・・うわっ・・」「視聴者のみなさんにお見せできないのが残念です・・かんちょ、返してください。」
「・・へえ。なかなか凝ったソーセージだね。」「ただ肉と香料を詰めただけじゃなく、いろんな素材が入ってるな。」
「この粒って・・そっか大豆か!」「しかもザワークラウトはキムチ風味!非常にすっぱい本場のものより格段の
うまさ!」「オリエンタルな要素も盛りこみ、新しい味を狙ったね。採用!」「狙いどおり!光栄であります。」
「もぐもぐ・・これおいし~い!」「以前向こうで食べたのはけっこーつらかったですけど、これはいいですね。」
「四番、北欧料理「ノーベル」。」「はいどうぞ!」さっ。『ほう~。』「ニシンか~。いい目のつけどころだね。」
「ニシンは安いけどおいしい!大量に作らなきゃならない食堂料理には最適の素材。北欧風にオリーブ油と
ハーブで味付けしてます。」『いただきます。』ぱく。「ふむ、やるね~。味の決めては塩とコショウとレモンか。」
「コショウで魚の生ぐささを消し、塩とマッチさせて味を整える。よい工夫だ。」「しかもレモン汁をたらしてあり、
それで風味が引き立ってるわね。」「頭から丸かじりにできるというのもニシンをセレクトした重要な要因だな。
ゆえに魚ものの弱点である残り骨の問題もクリアされている。」「作る側と食べる側の両方にやさしい料理だね。
採用!」「ありがとうございまーす!」「若いのにいい腕してるじゃない。あたしの弟子に欲しいくらいだよ。」
「こーゆー頭からかじるのって大好き!カルシウムも取れるし!」「それでかんちょ、丈夫なんですね・・ばり。」
「五番、ロシア料理「ボルト」。」「うちも定番です。あんた。」「むう。」ドン!「出た!やっぱボルシチかい!」
「ただのボルシチではありません。まずは。」『いただきます。』ぱくっ。『これは!』「いろんな素材がタップリ
入ってるね~。それが最高のスープを出してる!」「ざっと見ただけでも数十種・・よくもこれだけのものを。」
「なるほど・・これはいわゆる賄い料理の応用ね。」「そうか!料理の過程でどうしても出てくる余った素材・・
それを大鍋にかたっぱしからぶち込み、時間をかけて煮こんで最高のブイヨンを出したのだな!」「これなら
素材をムダなく使いきることができるね。何もムダにしないその姿勢は立派だね。採用!」「感謝します。」「うむ。」
「ズズズ~。あ~っ!おいし!」「かんちょ、音立ててすするのマナー悪いですよ・・ずずず~。」
「六番、フランス料理「ローゼス」。」「ではどうぞ。」コトン。「フォアグラ料理かい?ちょっと豪華すぎるね。」
「ふふ・・まずは試食を。苦情はそれから。」『いただきます。』パク。「・・前言撤回。これトーフだね。」「トーフ?!
肉ではないのか?!」「これ・・フォアグラとしか思えないよ。」「ホンモノかと思ったぞ・・食感、味ともまさに
フォアグラそのもの。」「説明しましょう。豆腐に牛レバーのミンチを混ぜ、若干の味付けで再成形したものです。」
「やるやる~。まがいものとはいえ、これなら安く出せるよ。採用!」「光栄であります、マダム・ホウメイ。」
「フォアグラってこんな味なの?」「はい、以前ママが作ってくれたものにとても似てます・・なつかしい味。」
「七番、小料理「日の出」。」「それではどうぞ。」コトン。「やっと和食だね。」「そろそろあっさりめが欲しかった
ところだ・・これは?!」「みそ汁・・だね。」「ほう、これで勝負するとは・・面白い。」『いただきます。』ズズ~。
『・・おおっ!』「白みそじゃなくて、酒粕か!」「しかも身はシャケにホタテに・・ジャガイモ!」「やられたわ・・
三平汁とは盲点だったわ。」「北海道特有の味をみそ汁風に仕立てるとは、見事!」「大量に作れて、しかも飽きが
こない味を追求しました。ダシは利尻コンブです。」「北海料理という着眼点は極上だね。採用!」「お粗末でした。」
「さすがはあたしの一番弟子だね、冷院。」「師匠の教えのおかげです。また参謀ともども寄ってくださいね。」
「うわ~、これおいしい~。」「ホウメイさんのお弟子さんでしたか・・酒粕って酔いません?」「だいじょぶ!」
「八番、主婦代表・天海愛さん。」「アイちゃんひっさしぶり!」「ホウメイさん~。あんまり会えませんですね~。」
「知り合いですか?」「あたしの親友さ。腕はあたしより上だったな。」『ええっ?!』「ホウメイさんより上の方が
いるんですか?!」「驚くこたないよ。上には上がいるものさ。さ、見せとくれ。」「では~。」コトン。『ほう!』
「エビフライだね~。アイちゃんのことだから、ひと工夫してるんだろうね。」『いただきます。』ぱりっ。
『うっ!うまああああーいっ!』ズドドドドッ!ドカーン!「最大級の表現ですね。」「油の温度、コロモの加減、
それに下味!まさにカンペキ!それに加えて」「コロモの中にタルタルソースを内蔵するとは!恐るべき技術!」
「いったいどうやって?これぞ究極のエビフライ!」「庶民的なエビフライにこれだけの高等技術を駆使とは!
ホウメイさんの賛辞も納得!」「けど、不採用。」『ええっ?!』「なんでよ!こんなにおいしいのに!」「そうだ!
納得のいく説明をしてもらおう!」「答えはカンタン。あまりにも高等すぎて食堂スタッフでは再現不可能。まあ
あたしなら作れるかもしれないけど、GGGの人数を考えるとね~・・」『・・なるほど。』「でも、お手本として
うちのスタッフには課題としては採用。精進させてね。」「がんばってくださいね~。」「へえ・・ホウメイさんでも
手にあまる料理なんだ。」「下手に意地はらないのがステキですね・・ホント、これおいしい。」さくさく。
「最後は海鮮料理「キッチンHANA」です。」「おっ!きたきた!」「やっ、ホウメイ。あいかわらず元気だね。」
「お互い繁盛しててなによりだな。」『えっ?』「・・初野さん夫妻はホウメイさんの知り合いでしたか?」
「昔は同じ板場に立った旧友さ。さて、どんな新作を持ってきてくれたのかな?」「これでどうだい。」ドン!
『・・カレーライス?』「うちのカンバンのシーフードカレーにちょっと工夫してみたのさ。さ、どーぞ。」
『いただきます。』ぱく。「・・さすがだね~。」「これは・・うまい!だが・・」「シーフードにしては、どこにも
それらしき具がないけど・・海の味がちゃんとするね~?」「むう・・どこから来るのだ、この海の味は?」
「わかったのはあたしだけかい。タネはカレールウさ。」『・・??』「名づけて海潮音カレー。どこからともなく
海の香りがする不思議なカレーさね。」「これ、解答は生活部で募集するよ。採用!」「ホウメイもイジワルだね。」
「ルリちゃん、わかる?」「・・わかりません。ルウに秘密があるのは間違いないんですけど・・ヒントください。」
「ダ~メ。それ言ったらすぐわかっちゃうもの。いろいろ知恵ひねってみな。」『イジワル~。』
その後、この「海潮音カレー」は正式メニューとなり、その謎を解こうとする隊員で大ヒット品目となった。
「ふ~む・・わからん。」「メイよ、オレにだけそっと教えてくれよ。」「ダメダメ。これくらい自分で解きな。」
「命、わかるか?」「う~ん・・海水で作ってるのかな?」「それならもっと潮からくなりそうだが・・」
「ホウメイさん、おかわり。」「ルリちゃんは気に入ってくれたようだね。」「もうちょっとで解けそうなのも
ありますけど。」「どんどん食べとくれ。・・ふふっ、大人気だね~。」「厨房要員の緘口令はカンペキですよ。」
「いったい誰が最初に解くんでしょうね。」「楽しみではあります・・」「これは楽しいレシピになりましたね。」
とゆーわけで、この謎を解ける隊員はいるのかな?解答は作者まで。当たった方にはメールでこっそり教えます。
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♪ザン!
「凱にいちゃん、命ねえちゃん、お願いがあります。」「あらたまってどうしたんだ、護?」「なんかいつもと
様子が違うわね。」「・・ボクに機甲拳を教えてください。」『ええっ?!』「この前のアフリカの戦い、いや、
宇宙の彼方で機界神種と遭遇したとき、ボクは何もできなかった・・圧倒的な力の前に、防御するか逃げること
しかできなかった・・力が欲しいんです、もっと強い力が!」『・・・・』「・・護、君はまだ機甲拳を習得できる
基礎体力がついていない。それに今からじゃ生兵法になってかえって危険だ。」「そうよ。もう少し成長したら
教えてあげるから。」「でもそれじゃ遅いんです!」「今からでも遅いんだ、神種と戦うには。」「うっ!・・」
「だから護の代わりに俺たちがいるんじゃないか。いざとなれば俺たちは護の楯になることを厭わない。」
「強くなりたいっていう護くんの心情はよくわかるわ。けど、付け焼き刃で勝てるほど現実は甘くない。
護くんはこれから少しづつ強くなるべきよ。」「そうだな。基礎は教えてやろう。だがあくまで基礎、実戦には
遠く及ばないが、基礎をしっかりやっておけば応用はいくらでも利くものさ。」「よろしくお願いします!」
記録外ミッション27「護るべきもののために」
「あしたのためにその一、拳はえぐりこむように打つべし。手ではなくヘソで打て・・か。はっ!」バン!
「パパ~、マモルちゃんが庭で巻きワラを打ってるわ~。」「空手でも始める気かな?」「それよりも~、
マモルちゃんは思い込んだら一途なのが心配だわ~。」「ママ、マモルだって男の子だ。強くありたいという
思いは大事にしてあげなくちゃ。」「・・わかるけど~。」「蹴りはヘソで蹴るべし!はいっ!」バシン!
午前5時・・「・・いってきます。」そっ・・カチン。早朝の空気は澄んでいて心地よい。「・・よし。」
タッタッタ・・タタタタッ!シュッシュッ!ダッシュを混ぜた本格的シャドーランニング。住宅街にまだ人気は
ないが・・「はっはっ・・あれ?・・新聞配達の人か。」タッタッ・・「おはようございます。」「・・あれ?
ひょっとしてその声は!」クルッ。「えっ?・・狐森?!」「な、なんで天海くんが!」「早朝ランニングだけど・・
まさか狐森だとは。」「・・初野さんに聞いてないの?」「なにを?」「・・そっか、偶然か。」「どういうこと?」
「実はね・・」「・・そうだったんだ。華ちゃんは何も言ってなかったよ。」「律義に黙っててくれたんだ・・
アタシもいい友だち持ったわね。」「でも狐森はえらいよ。学校ではそんな素振りさえ見せないんだから。」
「あんまり自慢することじゃないからね・・それにアタシってみえっぱりなの。」「そうかな?」「そーよ。」
「でも数納に対するツッコミは見事だね。あれでクラスから浮き上がることを防いでるんだから。」「昔の自分を
見てるようで腹立たしいだけよ・・そんなんじゃないわ。」「ふふっ、そういうところはすぐに顔に出るんだね。
やっぱり狐森は根本的には優しいんだ。」「そ、そんなことないわよ・・」カーッ。「うわっは~、真っ赤だ。」
カモメ第一小学校。「ウッシー、お願いがあるんだ。」「なんだ、マモル?」「僕と決闘して。」『・・ええっ?!』
「ど、どういうこった?!」「マモルくんどうして?!」「僕は強くなりたい・・だから確かめたいんだ、自分の
実力がどれほどのものか。」「マモル・・わかったぜ。放課後に校舎裏に来い。・・手加減はしねえぜ。」
ヒュゥゥゥ・・「いくぜ・・マモル。」「いくぞウッシー!うおおおーっ!」ダッ!ガシッ!「スキだらけだ。」
バキッ!「くっ!」「相手の目を見ろ。そうすれば相手の動きが読める。」「うん!とりゃあああーっ!」ダッ!
「モーションがでかくてわかりやすい。」ゴッ!「ぐっ!」「構えはコンパクトに。相手に読ませるな。」
「牛山くん!もうやめて!」『ひっこんでろ!』「・・マモルくん・・」「初野さん、ここは納得ゆくまでやらせて
あげることよ。」「でも、でもマモルくんじゃ勝負にならないよ!」「まだ未熟だからよ・・誰でも最初は初心者。
はじめから強いヤツなんていないわ。ウッシーだって場数踏んでるから強いの。ここはこらえて天海くんに経験
積ませてあげなさい。彼がその気なのは例の光輝く姿にならないので明らか。」「あっ!・・」「あの姿になれば
ダメージは受けにくいようだけど・・「痛み」を知らなきゃ強くなんかなれない。そういうもんよ・・」
「レイコ・・ずいぶん実感こもってるけど、なにかあったの?」「・・いえ、なんでもない、なんでもないの・・」
「はあっ、はあっ・・」「だいぶ動きが良くなってきたな。」「う・・うおおおおーっ!」「フィニッシュ!」ドン!
バキィィィーン!「うわああああーっ!」ザザーッ!「マモルくん!」「これがブロークン・ファントムのモデル、
コークスクリューパンチ。えぐり込むように打つ!・・基本だ。今日はこれまで。いつでもオレは受けるぜ・・」
「ほら、行きなさい。」「マモルく~ん!だいじょうぶ?!」「あいてて・・ウッシー、ありがとう・・」「礼はいい。・・
俺のほうが痛いくらいだ。」「ウッシー、ごくろうさま。」「レイコ・・これでよかったのか?」「いいのよ、これで。」
天海家。「ただいま!」「おかえりなさ~・・マモルちゃん!どうしたのその顔!パパ~!」「うおっほ~!マモル、
ハデにやったもんだな~。で?」「まだ勝てないね。」「そうか・・だがいい顔だぞ。男の顔だ。」「パパ!そんな
ノンキなこと!」「ママにはわからないか?マモルは子供から男になりつつあるんだ。大事なものを守れる男に。」
「・・そういえば~、パパもわたしを守ってこんな顔になったことがあったわね~。」「パパも?」「うおっほ~、
むかしむかしの話さ。」「パパはね~、三人相手に一歩も引かず、全員ぶちのめしたのよ~。」「うわっは~!
パパって強いんだね。」「ママを守るのに夢中だったからさ。男は大事なものを守りたいときが一番強いのさ。」
「大事なもの・・大事なひとたちを守るか・・」「ママ~、マモルに冷た~いタオルを持ってきてあげろ。」
「は~い。」ぱたぱた・・ぱたぱた。「はいマモルちゃ~ん。」バサッ。「しみるぅぅぅ~!」「わはははは!」
メインオーダールーム。「護!その顔は?!」「男の勲章です。」「おうおう、こりゃいい顔だぜ。かつてのオレに
そっくりの美形だ!」「ならば私は絶世の美男子だな。」「参謀、長官!そういうことじゃなくて!」「いったい誰に
やられたの?!」「自分でやりました。」『・・・・(・_・)』「そうか・・それでスッキリした顔してるのか。」
「しっかしハデにやられたもんね~。」「手加減しないでいいって言ったのはボクですから。」「ボルフォッグの
報告では、早朝ランニングまでしてるそうだが・・あまり熱心なのも考えものだぞ。」「それはちがうな凱。」
「長官?」「思い込んだら試練の道をゆくが男のど根性。今の護くんはまさにそれだ。凱にもそんな頃があった
はずだが?」「・・そうでしたね。俺も宇宙パイロットになるために無我夢中でやってた時期がありました。」
「それにロッキーでもね。ぜんぜっん私なんか眼中になかったものね~。」「ぎくっ!」「新婚さんなのに
半年もおあずけだものね~。しかも何もない山の中・・よっぽどグリズリーと不倫してやろうかと思ったわ。」
「そのグリズリーの首折って晩メシにしたのは命だろ・・」「うわっは~、ボクなんかまだまだだね・・(^^;」
そしてZG-18戦・・「神種をボクで倒せるの・・いや!ボクだけじゃなく、みんながいる!華ちゃん、ウッシー、
狐森、数納、あやめさん・・そしてギャレオン!一人ではムリでも、みんなとなら勝てるかもしれない、いや、
絶対勝つんだ!そうじゃないと、パパもGGGのみんなも・・ボクたちは勝つ!大事なものを護るために!」
「そうよマモルくん!みんなで戦えばきっと勝てるよ!」「オレとの特訓を思い出せ!今のマモルならきっと、
いや絶対勝てる!」「今はアタシたちしかいないのよ、みんなを守れるのは!だから絶対勝たなきゃいけない!」
「そうだよ~!一人ひとりは弱いかもしれないけど、力を合わせればできないことなんかあるもんか~!」
「ギリギリまでがんばりゃなんとかなるって!根性入れていくよ!」『ゴッドフュージョン・マニュアル!』
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♪パラッパパ!パラッパパ!パパッパパッパ!デンデロデンデロ~デンデンデン・・(007のテーマね)
「ロボット刑事K-007、起動しました。」「シャーロック、状況は?」『やはり冷却系統に問題が残っているようだ。
設計段階からわかっていたはずだが。』「ボルフォッグの超AI冷却系の技術情報は得ていたが、キング型態での
廃熱量まで考慮せずにいたずらに切りつめたバカなデザイナーがいてな・・気づいたときは手遅れだった。」
『いまさら再設計などすると、せっかくの超AIを壊してしまうしな・・』「だからハマキ型冷却器をオプションと
して付ける。シャーロックはGGGにもう納入できるが、ジェームズはもう少し教育が必要だな・・」『やはり
あそこへ送るのか。』「うむ。現在最も実戦経験が豊富なあの組織・・フランスのシャッセールにな。」『気の毒に・・』
「なにぃ?!ポルコが使えないだぁ!どーいうこったい、お蝶!」「あんたがボコボコ蹴るから!こないだので
とうとう外装やり替えになっちゃったのよ!」「ヤワなボディ使ってんじゃねえ!」「サイボーグのあんたは
チタン鋼だって蹴破るでしょーが!」「う"っ!」「とにかく代車はないからね!ひかりんかやーみんにでも乗せて
もらいなさい!」「ゴジラ倒しに行くわけじゃあるまいし、あんなゴツイものに乗れるか!」「バイオネットの
戦闘獣人のどこが怪獣じゃないってのよ!」「様式美ってヤツだ!」「知ったこっちゃないわよ!」♪ピーッ。
『ママ、英国情報部からおてがみ。』「ありがと、ルリ。」『そちらのディスプレイにまわします。』パッ。
「あら?・・ちょうどいいときに。」「なんだ?」「ほら、例の英国のビークルロボ、明日こっちへ来るって。」
「おっ!あのアストンマーチンのヤツね!ぐったいみ!」「よかったわね、代車ができて。」「わくわく♪英国で
アストンマーチンときたらぜったいスパイカーね。どんなギミックついてんだろ?」「助手席には乗らないわよ。」
記録外ミッション28「獅子の女王陛下の007」
「と、ゆーわけで。」「私がジェームズ・ポンドです。よろしく。」「もっちろん!ねえねえ、ヘッドライトの後ろに
マシンガンとか、車軸からタイヤ切りとか出るの?」すぱーん!「あんたはお子様か!このバカがリオンよ。」
「お初にお目にかかります。ちなみに先ほどの質問に対する解答はイエスです。」「やった!よ~し、バンバン
使わせてもらうわよ。」「でもジェームズ、気をつけてよ。このバカ機嫌悪いとすぐボディーに当たるから。」
「ははっ。メモリーしておきます。」「じゃ、はじめてルリ。」「おはよーフェルプスくん・・とゆーのはお約束。
今回の任務を説明します。知ってのとおりフランスからは本当はひかりんとやーみんがGGGに出向する予定
でした。が、あのヒトコトヌシ事件」「フツヌシ事件。」「失礼。それでケチがついておもいっきりボツりました。
これでフランスの国威はずどんと失墜しました。」「あんときは大変だったね~。まるでデOルガOダムみたいな」
すぱーん!「制作会社がいっしょでも、スポンサーがライバルなのよ!」「それでスOロボ出られないんですね。
ともかくフランスは急ぎ権威回復のため新たなビークルロボの開発を進めました。前回は陸軍でケチついたんで、
今回は空軍が中心に開発。それがこれです。」パッ。「ほう、航空ビークルロボですか。」「スカイドラグーンと
クラウドドラグーン。たしかにGGGには純粋航空戦力がありません。風龍・雷龍はいちおー飛行能力ありますが、
あくまでも補助的なもの。最新情報ではボルフォッグが航空型態になれるようになったそうですが、戦力としては
あまりに貧弱です。」「ぐ~。」ゴン!「あいて!」「居眠りこいてんじゃないの。」「金タライどこから?・・そこで
フランス空軍が開発したのがこの二機です。」「ルリ先生、しつも~ん。しょせんヒコーキでしょ?だったら
装甲薄いわ重武装できないわで、あんましアテにならないんじゃないの?」「いい質問です。たしかに単機では
戦力は知れたもの。だけど、このドラグーンタイプにはそこを逆手にとった見事なシステムがあります。」「ほう・・
それは?」「こないだリオンさんに見せてもらったアレです・・ジェットスクランダー。」「・・ああ!なるほど!」
「ライブラリー検索・・なるほど、これは画期的ですね。」「リオン・・ルリにあんなの見せてたの?」「子供には
ヒーローが必要なのよ。」「機械工学的矛盾が気になりましたがとにかくアレです。そこでポイントです・・これを
またバイオネットが狙っているという情報が入りました。」「しつけぇ~!あんだけボコにされてまだ懲りないの
かね~。」「悪人てゆーのはあきらめが悪いものよ。」「一理あります・・メモっておきます。」「それ水溶紙?」
「ドラグーンズは明日ロールアウトし、慣熟飛行テストを行います。そこできみたちの任務は、このテスト中に
襲撃してくるバイオネットの怪人と戦闘員部隊を迎撃せよ、とゆーこと。」「ひかりんとやーみんも行くの?」
「二人にはすでに伝達済みです。うちはビッグオーダールームがないですから、この司令室に入れるのはせいぜい
ジェームズさんまでです。質問は?」「花かつを削り器さ、テンちゃんでも使えるようになってるの?」「だから
モレキューレプラーナ!変なアダ名つけないでよ。」「そんな舌かみそーな名前より、こっちのほーがいいじゃん。」
「せめてカンナと言えばいかがですか?」「ざけんな!カンナは体で引くもんだ。電動カンナなんざ大工職人の
恥さらしだぜ!」「あんたいつから左官になったの。」「せめてゴルディオンハンマーで刃出しする芸当でもあれば
まだ許せるんだけどね。」「ハンマーヘルじゃないんだから・・(^^;;」「では出発は明朝09:00です。リオンは
おねぼーしないでください。」「へ~い。」「アンタ普通は昼まで寝てんだから。」「静かな朝でいいでしょ?」
ハンガー。「へぇ~、ボルフォッグ型なんだ。」「さすがに小さいですね~。」「その分戦闘力は君たちに劣ります。
いちおうガンマシンはありますが。」「ガンマシンまであるの!見せてみせて!」「それでは。リトルネリー!」
パララララッ!「オートジャイロか~。」「ムーンレイカー!」ブロロロ!「三輪バギーですね。」「これいいね~!
ちょーだい。」「ダメです。任務に使用するにはかまいませんが。」「浮気したらポルコが泣くよ~、リオン。」
「そっか・・ポルコはアタシなしじゃ生きてけないもんね。」「そこまで言いきりますか・・(^^;;」「んで、
合体とかできちゃうんでしょ?」「はい・・おっと、一服よろしいですか?」『え?』「実はかくかくしかじか。」
「あらそーなの・・(へへぇ~、いーこと聞いちゃった。明日がたのしみ~。)」シュボッ、スパ~。「ふう・・」
「ジェームズさん、ちょっと吸わせてよ。」「ひかりん、未成年は・・おっと、そうじゃないわね。」「どうぞ。」
ス~ッ、・・フゥ~。「どうなの?」「・・・・」『をや?』「・・まさか!状態解析・・Gリキッドが凍結してます!」
『なにぃ?!』「お蝶いるか!電気毛布もってこい!」『あ~あ、ジェームズの冷却葉巻は液化アルゴンを溶かした
超低温ガスだって言うの忘れてたわ。それに口からAIに直結してるのはジェームズだけよ。』「そーゆーことは
最初に言え!」「タバコ吸ってクラクラきた未成年より始末が悪いですね。」スパ~。『お前が言うなジェームズ!』
翌朝。♪ピンポーン。「リオン、そろそろ起きて。・・あら?」「くか~。」「まったく・・サイボーグのくせに
人一倍寝るんだから。こんなこともあろーかと。」サッ。「ニトログリセリンを浸透させたお札を顔に・・」ペタ。
「雷管コードを・・」カチッ。「室外に待避・・」ささっ。「せーの・・」カチ。ドカァァァーン!「なんだなんだ!」
「おめざめ?」「・・お蝶、おはよ。」「そろそろ時間よ。顔洗ってらっしゃい。」「へ~い。・・なんかイッキに
目が覚めたな~。・・調子いいのかな?」「ふふっ・・ツラの皮が厚いんだから。おっと、コード回収。」まきまき。
ブロロロ・・「さっすがロールスロイス。新型エンジンはいい音するわ~。」「どうやらミラクルエンジンという
名称に決まりそうです。」「大きくでたもんだね~。」「リオン、あたしたちもミラクルエンジンに換装されるの?」
「ウルテクエンジン用に機体設計されてるので、不安が少しあるんですけど。」「お蝶の話じゃ将来のバージョン
アップを見込んで余裕もたせた設計にしてるから大丈夫そうよ。来月には納品されるって。」『やった~!』
ブロロロロ・・ザザッ!ドルルル!「なに?!」「これは!」「えっ?!」「待ち伏せです!」『イーッ!』「ちっ!
バイオネットの下っぱどもか!」「無反動砲と重機を装備したジープが6台です!」「各車、戦闘態勢!」『了解!』
ドルルルルッ!「後ろにつけたよ!」「無反動砲で撃つ気ね!ダークミサイル!」シュボボッ!「イーッ!回避!」
ドドドーン!「だめ!近すぎて当たらない!」「あたしにまかせて!メーサー砲塔回転!」ギュン!バキィィーン!
「イーッ!」ガッシャーン!「烈光ラリアットだい!」「おーしよくやった、ひかりん!」「右後方、きます!」
ドルルルル!チャキッ。「急ブレーキ!」ズドン!キキィィィーッ!スカッ!「間一髪!再装填される前に!」
ブロロロッ!「ジェームズ、やれ!」「タイヤカッター!」キュゥゥゥーン!バリバリバリッ!「イーッ!」
ギャギャッ!ドカーン!「これでツーダウン!」「今度は正面です!」「ぶっとばせ!」「ヘッドライトキャノン!」
ガコン。ドンッ!ドカァァーン!「イーッ!」「マシンガンじゃなくてキャノン砲かい!」「次は左です!」
「イーッ!」ダッ!ドン!「ちっ、屋根に飛び乗ったか!運転まかせる!」「ルーフを開けます。」シュッ!ニュッ。
「死ね!イーッ!」ドスッ!「イギャッ!」「バ~カ。わざわざやられるために頭出すヤツはいないよ。ほれっ!」
ブン!ズダダーン!「相手がのぞくのを待ちかまえての突き上げ、お見事です。」「これでクリア。出るよ!」タン!
ダンッ!「ジェームズ!寄せな!」ゲシッ!「蹴らないでもわかってます。」ギュィーン!「いくぜい!」ダーン!
『イーッ!』「ヤッてるオンナじゃあるまいし、い~い~うるせえ!地獄へイっちまいな!Gキャリバー!」
ズバァァーン!「イギャッ!」「まずは首ひとつ!人間モドキは斬りがいあるね。こら運転手!命はあずけるから
しっかり運転しな!」ゲシッ!「わかりましたから蹴らないでください、イーッ!」「よし!さて・・」ペロッ。
「・・血はあんましうまくないね。」プッ!ゾクッ!『降参します!殺さないで、イーッ!』「この根性なしども!
あたしが嫌いなのは弱いのしかいじめられないヤツさ!そんなのに生きる資格なし!」ズババーン!『イーッ!』
「これでおしまい・・おっと。」チャッ。「殺さないって言ったのに、イーッ!」「あたしゃ命は預けておくって
言ったのよ・・返却期限よ!」スパーン!「イギャッ!非道な・・」「あたしには誉めことばさ・・光栄よ。
リトルネリー!」パラララッ!「よっと!」ターン!・・スタッ。ギャギャギャッ!ガッシャーン!「残り2台!」
ブロロロ!「あの狂暴な牝獅子を殺せ!イーッ!」「おやおや、頭に血ぃ登っちゃって。」ドガガガガッ!
「当たるもんかい!」ブィィーン!「反撃だよ!地雷投下!」ガコン。パラパラ。「地雷だ!よけろ、イーッ!」
ギャギャギャッ!「あら、けっこーうまいのね。ならばムーンレイカー!」ブロロロッ!「よっと。」スタッ。
「後ろだ、イーッ!」ドガガガガッ!チュンチュンチュン!「ムーンレイカーの防弾カウルはそんなんじゃ
抜けないよ!自走ミサイル!」カチッ。シュドン!「ミサイルが走ってくる!イーッ!」「回避だ回避!」
ギャギャッ!「・・ダメだ!追尾してくる!」ズドドドーン!『イーッ!』「これであと一台!・・うしろ?!」
「無反動砲発射用意!」ジャコン!「あら大変。」「発射!」ドカアアアーン!『イーッ!』「あれまあ・・」
「リオン、大丈夫でしたか?」「やーみん、ダークミサイル、いいタイミングだったよ。さ、急ぐよ!」
フランス科学廠。『スカイ、発進します。』ゴォォォォーッ!『つづいてクラウド発進。』ゴオオオオーッ!
キィィィーン・・「さて・・いつ襲ってくるんだろ。」「地上スタッフのチェックは終わってます。残るは・・」
「空中・・ですね。ジェームズ様、手はずは?」「リトルネリーを上空哨戒に張りつけております。不審な
飛行物体が来れば。」「空から、とは限らないかも。」「そうですね。」「むっ?・・リトルネリーのMADに感あり!」
「えっ!」「どこですか?」「・・これは!セーヌ川の中です!」ゴバアアアーッ!「もう巨大化してますよ!」
「コンドル獣人だ~!」クェェェ~!「飛ばせてはなりません!」『システムチェーンジ!』ジャキーン!
「烈光斬!」シュバババ!「ダークミサイル!」ズドドドドッ!バサッ!ビュッ!『外れた?!』「おまかせを!
万能アタッシュ!」パチン!「・・これです。リパルスワッパー!」ドキューン!カシーン!「おっと!」
グーン!「ジェームズさんが!」「空へいっしょに飛んでっちゃう~!」「そこで待機しててください!」
バサッ!バサッ!「なんという速度・・あれはスカイとクラウド!戻ってくる?!」キィィィーン!「ジェームズ、
ごくろう!あとはアタシらにまかせな!クラウド!ジェームズを回収しな!」「あいよアネキ!」「スカイ!あの
ロック鳥を誘導するよ!」「ウィ、マドモアゼル。」クケェェ~!「こっちよこっち!コイツらが欲しけりゃ
こっちへ来なさい!」キィィーン!クケェェ~ッ!バサーッ!「ついてきたね・・クラウド!」「ジェームズは
無事回収したよ!」「なら先に戻って打ち合わせどおりに!」「あいよ!」キィーン!「さあスカイ、もうちょっと
時間をかせがないとね。」「攻撃いたしましょうか?」「ヤブヘビならない程度にね。」「ウィ。」
キィィーン!「あっ!戻ってきたよ!」「ジェームズさんもいっしょね!」「システムシャーンジェ!」ジャキーン!
「よっと。」ザザーッ!「助かりました、クラウドどの。」「なんの。そいじゃお二人さん、例のヤツよろしく!」
「いくよお姉!」「やりましょう!」『シンメトリカルドッキング!』ジャキーン!「天竜神!」「ではいくぜっ!」
ジャキーン!「ドラグーンウィング!」『クロスドッキング!』ガシーン!「晃竜神!」ヒュィィ・・ドーン!
「すごい!ホントに飛べるよ!」「あとは頼みましたよ、お三方!」「まーかせて!」キィィィーン・・
「さてと、そろそろかな?」「来ましたよ。」キィィーン!「リオン!お待たせしました!」「お~お~、ホントに
ありゃジェットスクランダーだ。ほんじゃよろしく!」クケェェ~ッ!「空が飛べればこんなヤツ!いくよ!
リーテ・ウン・ノワール!」ズドドドドッ!ジャジャジャーッ!クワァァァ~ッ!ヒュゥゥゥ・・「落ちちゃった。」
「・・おっ?あれは!」ヒュゥゥゥ~・・ズズーン!「墜落死ですか・・いちおう確認しておきましょう。」
ズズズズ・・「大穴は開いてるが・・ん?」ゴバアッ!クワアアアーッ!「まだ生きてましたか!ならばお見せ
しましょう!リトルネリー、ムーンレイカー!」パラララッ!ブロロロッ!「ゴーッ!」ジャキーン!
「キングジェームズ007!」ドーン!「76.2mmバルカン!」ブォォォーッ!「ハイランダーソード!」ヒュルル!
ズバアアアアーン!クワアアアーッ!「なんて生命力だ!ならば!」ブン!「俺のこの手が光ってうなる!
お前を倒せと輝き叫ぶ!砕け!必殺!」ゴッ!「ゴォォォールド!フィンガアアアアーッ!」ガシーン!メキィッ!
グシャアッ!・・ズズーン!「すげえすげえ!あれがジェームズの真の力か!」「つかみ技とは・・まるで
野獣のような闘いぶりですね。」「そうね・・あれ?」「はぁぁぁ・・」「動きがおかしいですね・・」「まさか・・
暴走?!」ズン!ワシッ!「テキハハカイ!」ミリミリ・・ブシャアッ!「なんという・・すでに死んだ大獣人を
引き裂くとは!」「ハカイ!」ブシャーッ!「・・なにあれ?!ジェームズが!」「コウか・・しばらく近づかない
ほうがいいよ。今のジェームズは全てを破壊する狂獣よ・・」「リオン止めなきゃ!これ以上ジェームズに残虐な
ことをさせちゃいけないよ!」「コウ・・わかった。スカイ!ジェームズの上で降りるよ!」「それは危険です!」
「んなこたわかってる!」げしっ!「・・わかりました。いきますよ!」キィィーン!「3、2、1・・脱出!」
グイッ!シュボッ!・・バッ!「ム?・・テキ!76.2mmバルカン!」ブォォォーッ!「おっとっと!あのバカ、
あとでタップリお返しするからね!パラシュート・リリース!」バチン!ゴオオオーッ!スタッ!「着地っと!
さてジェームズのハマキは・・ここか。」ガコン。「テキ!」ブン!「おとなしくしろバカ!ハイパーモード!」
シャバッ!「よいしょ!」ガシッ!「ちょっと寝てろ!うりゃあああーっ!」ブン!ズドオオオーン!「ウガッ!」
「リオン・・すごい!」「キングジェームズを投げるとは!」「ほれ。」カポッ。スパ~・・「・・あれ?私は何を。」
「教えてやるから耳貸しな。」「リオン?・・はい。」「よし。」・・ス~ッ。『このバッキャロおおおおおおーっ!』
「お蝶!こんな不良品イギリスへ返品だ!」「そうでもないわよ。全体的に予定以上の成果を上げてるわ。」
「けどちょっと熱くなるとすぐキれるんだぜ!」「それは冷却措置を即座にやらなかったリオンの責任よ。
ジェームズが暴走しやすいのは事前にわかってたことでしょ。それを知ってて適切な処置をしなかったのは
職務怠慢といえるわね~。減俸しようか?」「う"・・」「ちなみにリオンの減給予定額はこのくらい。」パッ。
「なんだよこれ~!ゲームソフトも買えないじゃない!」「なら不問に伏すしかないわね~。どっちがいい?」
「・・わーったよ!」「これからもよろしく、リオンどの。」「へえへえ。(ポルコの10倍は蹴っちゃるぞ・・)」
「と、ゆーわけでジェームズはポルコ以上に酷使され、研修期間後は全面オーバーホールが必要でした。
それでGGGへの納入時期が大幅に遅れたのでした。ま、おかげで爆発的にレベルアップしたのは事実ですが。」
「そうか・・ジェームズも苦労したんだな。」「私たちもシャッセールとは何回か仕事をしましたが・・」
「戦闘の破損よりリオンによる損害のほうが多かったよな~。」「とんでもないヒト、親戚になっちゃったな~。」
「俺も彼女が親戚だとはあまり認めたくない事実ではあるが・・」「あ、明日に来日するそうです。」『なにっ!』
「長官!明日は有休とります。」「私も。」「牛山整備長どの、明日はC級整備を希望します。」「私も。」「オイラも。」
「みんな逃げ腰か・・(^^;;」「ま、わかるぜ。・・幸ちゃん、オレも有休消化するわ。」「こら~!」
♪ザン!
ドンドコドンドコ!『ウララララ!』今日はマサイの大祭。部族の戦士たちがドラムに合わせて踊っている。
ヒュルルル・・「・・なんだ?」ドドドーン!『なにっ!』ズズズズ・・ドーン!「・・悪い巨人!」
「機械の巨人が三人も!」ワアワア!『・・ふん、原始的な種族か。』『隊長、いかがします?』『無視しろ。
我らの目的は獣戦機部隊の抹殺だ。』「悪い巨人を倒せ!」ウララララ!ヒュンヒュン!カンカン!『愚かな・・
我らをそんな槍で倒せるとでも・・むっ?!』「ウララララ!」タンタン!『身体をよじ登ってくるだと?』
「巨人の弱点、ここ!」ザキィッ!『うぐっ!・・つけあがりおって!』ワシッ!「ぐうっ!」『死ね!』
ブン!「うわああああーっ!」ヒュゥゥゥ・・「おっと!」パシッ。『むっ?!』「う・・はっ!」「大丈夫か?」
「・・象の神!ははーっ!」バッ!「あらあら、モスは神さまなんだ。」ザッ。「ほっほっほ。しかしよくあの
ゾンダリアンロボに立ち向かったものじゃ。その勇気はほめてやらんとな。」ザッ。『出たか・・獣戦機ども。』
「おお!ケモノの神々!」『ウララララ!』「みんな、ここは我らにまかせて下がっていてください。」
「戦士隊、下がれ!」ザザザザ・・「我らが神々の勝利を願い、戦いのドラムを!」ドンドコドンドコ・・
記録外ミッション29「野獣死すべし」
『獣戦機部隊・・破壊させていただく。』「ほう、直球勝負じゃの。」「好きよ、そういうの。」「なかなか面白い。」
『待て、アイアンホークがおらぬ。』『そういえば・・』『奴はどこだ?』「ここだぜ!」キィィーン!『なにっ!』
ゴオオオオーッ!『なんと!超低空飛行で!』「ケンカは先手必勝なんだよ!」『特務部隊、戦闘開始!』
ボコボコボコッ!「なにっ?!地底に潜りやがった!」・・ボコッ!シュバーッ!「地底から攻撃だとおっ!」
ガガーン!「ぐわっ!」「ホーク!・・はっ!」カッ!「いかん!」ダッ!ドン!「あっ?!」ズガーン!
「くそうっ!脚を!」「ライガーじいさん!」「クーガー!私の背に乗れ!君の装甲では防げない!」「うん!」
シャッ!スタッ。「背部を見張っててくれ・・どうやら敵は音を探知して攻撃してくるらしい。」「そうか・・
ホークのジェット音、そしてあたしらの歩行音か・・」「動かなければ探知はされないが・・どう攻めるか。」
「神々が困っておられる。族長!」「全員足を鳴らせ!」ウラララ!ダンダンダン!「えっ?!いけない!」
「いかん、やめろ!」「我らが悪い巨人をひきつける!そのスキを!」ボコッ!「やめてーっ!」ズドーン!
ズガガガガーン!『うわああああーっ!』「あ・・ああっ!」「くっ!・・そこだ!」パオオオーッ!ズドン!
『しまった!』「捕まえたぞ!」パオオオオーッ!ボコオオオーン!「やれ!クーガー!」「この野郎よくも!」
キャアアアアーッ!シャッ!「地獄へいきやがれ!アグレッシヴ・クーガー!」ドゴオオオーン!『ぐはぁっ!』
『隊長!』『くっ!油断しおって・・一旦引くぞ!』『ははっ!』「・・退いたようだ。だが・・」「あたしたちが
ふがいないばかりに・・ちきしょう!」「神々よ、悲しんでくださるな。戦士たちは戦って死んだのです。
その魂は神のもとへと召されたのです。」「ちがう!あたしたちは神さまなんかじゃない!ちがうのよおおーっ!」
マヤハラ研究所。「ホークとライガーの修理はすぐに完了します・・が・・」『・・・・』「・・被害甚大ですね。」
「教授・・あたしたちは使命をまっとうできませんでした。」「このアフリカ大陸を守ることが我らの使命・・
だが人死にを出してしまうなんて・・」「あたしたちって何なの?・・人ひとりも守ることができないなんて。」
「・・ならば問います。彼らの死をムダにしないためには?」『・・えっ?』「彼らは君たちを守ろうとして
殉じたのです。君たちと人間は互いに守り守られる。なぜ部族の方が君たちを神と呼ぶのか知ってますか?」
『・・いいえ。』「君たちがみんなを守っているからです。彼らはその感謝をこめて、神と呼んでいるのです。」
「でも・・あたしたちはロボットにすぎない。神さまなんて呼ばれるような大層なものじゃない・・」
「他より秀でた力を持ち、その力を人々のために使う者・・それを称して神と呼ぶのは必然です。少なくとも
いくらお祈りしてもなかなか聞いてくれない神さまよりもずっとありがたいと思いますよ、私は。」『・・・・』
「・・教授、我々はこのままでいいのでしょうか?」「それは君たちしだいです。これまでどおり、みんなを
守るために戦い続けること・・それが殉じたみなさんへの最高の供養ではないでしょうか。」『・・はい。』
「子細は聞いたぜ・・」「こうなったら連中を間違いなく倒すことしかないのう・・」「でも・・どうやって?」
「ひとつ作戦があります。」「教授?」「実はこういったときに使えるメガトンツールがここにあります。」
『メガトンツール?』「これです。」パチン!ゴゴゴゴ・・「・・これは!」「対地底攻撃専用ツール。名づけて
「リヒター・スタンパー」です。本来はGGGで開発されたものですが、お蔵入りになっていました。」
「・・たしかZG-22だったかが地底神種で、大苦戦したことがありましたね。」「そのときの反省で作られました。
ただ、あまりの威力のために使いどころが限定されるという欠点がありまして、日本近郊では使用禁止です。」
「どうして?」「それは使ってみればわかります。このアフリカならさしたる影響はないでしょう。」
『隊長、まもなく援軍が到着します。』『よし、作戦を再開する。獣戦機の音紋パターンは記録したな?』
『はい。これで混戦になっても識別できます。』『よろしい。・・今度こそ獣戦機部隊、全滅させてくれる。』
♪ビーッ!ビーッ!「来やがったな!」『ゾンダリアン一個中隊接近!』「増援か・・」「地面より上ならザコさ!」
「リターンマッチじゃい!」「やってやろうじゃねえか!今度は不覚はとらねえ!」『出撃!』ドドドドドッ!
ザッザッザッ!『敵探知。接触まで20ミル。』『迎撃用意!敵の足を止めるだけでいい。あとは特務部隊が
始末してくれる。かまえ!』ジャキジャキッ!・・ドドドドド!『敵視界内!』『あれか・・攻撃用意!』
「敵は迎撃態勢だ!」「しったことか!全力で突撃するのみよ!」「足を止めると地下からやられるぞい!」
パオオオオーッ!シャギャアアーッ!ゴルルルル!『用意・・』「こっちだこっち!」『な、なにいっ!』
キィィーン!「アグレッシヴ・ホーク!うりゃあああーっ!」ズドドドドーン!『なんとおおおーっ!』
「ナイスタイミングだ!」「スキあり!敵集団に突っ込め!」「さしもの温厚なワシも今回はやるぞい!」
「メガトンアタック!」パオオオーッ!ドカーン!「オラオラオラーッ!」ザキィッ!「ほれいっ!」ゴバアッ!
『位置確認・・狙撃!』ボコッ!ズドン!「おっと!」クルッ、ズガアアアーン!『ぐわっ!』『しまった!』
『気取られたか・・まあいい。攻撃続行!』「そうはいくか!超獣合体!」『ビーストフュージョン!』
ジャキーン!「超獣神!」ドドーン!『バカめ。わざわざかたまってくれたぞ。』「そうかな?教授、いまだ!」
ヒュルルル・・『・・なんだ?』「きたきた!ツール・コネクトッ!」ガシーン!「リヒター・スタンパー!」
ドォーン!『なんだあれは?』「震動波、放射!」シィィィィ・・ドンッ!『ぐわっ!』メキィッ!グシャッ!
『なんだと?!』シィィィ・・ドンッ!グシャッ!『ぐふうっ!』『これは?!・・そうか、地圧か!』
リヒター・スタンパー・・大地に超震動波を叩き込み、地中に猛烈な圧力波を発生させる。有効範囲にある
地中物はその大地の津波に圧潰される!ただし地盤が脆弱な土地や地中施設があるエリアでは、地盤沈下や
施設破壊、最悪ケースでは火山帯の誘発や大地震などの弊害が生じるため、使用は厳禁されている。
「さあ!地中でつぶされるか出てくるか選べ!」『しかたない。』ボコッ!「出てきたか。リリース!」バチン!
「これからが勝負だ!」『そうかな?・・融合!』ギニュゥゥゥ~!「なにっ?!ゾンダリアンどもと融合?」
『ヴェグタ!』ドドーン!「大蛇ロボか!」『援軍を呼んだのはこのためだ!ゆくぞ!』シャシャシャーッ!
「サバンナックル!」ゴッ!『おそい!』ギニュ、スカッ!『もらった!』ギュルルルッ!ギシィッ!
「ぐわああああーっ!」ギリギリ!『つぶされるのはそちらだったな・・さあ砕けろ!』「ワイルドブレイク!」
カッ!ズバババーン!『なんとおっ!分離して脱出するとは!』「へっ、ついでに輪切りにしてやったぜ!」
『このくらい!再生!』ギニュゥゥゥ・・ビシッ!「さすがに再生が早い!」「これじゃらちがあかないよ!」
「よーし・・全員アグレッシヴモードでフュージョンしようぜ!」『ええっ?!』「ホーク、それは危険だ!」
「アグレッシヴモード時は速度がケタちがい、そんな状態で合体に失敗したら!」「バラバラじゃぞい!」
「んなこたやってみなくちゃわからねえ!超獣神ではアグレッシヴモードになれねえんだ!ならば!」
「・・わかった、やってみよう!」「しょーがないねえ・・いっちょやってみようか!」「カンオケに両足を
つっこんだ覚悟でやってやるわい!」『はあああーっ!』ギーン!『アグレッシヴ・フュージョン!』
ガキィィーン!『この光は?!』「おおおおーっ!」ドドーン!「はぁぁぁ・・」ゴオオオオーッ!
『な・・なんだこの気迫は!しかも・・機体が真っ赤に燃えている!』「サバンナックル!」ゴッ!ドン!
『ふん、当たる・・』バゴオッ!『なにいっ?!』「ウラウラウラウラ!」ボゴボゴボゴッ!『なんだとおっ!
こんなバカなあっ!』「ハタリ・ネリチャギ!」ドゴオオオーン!グシャアッ!『ぐはあっ!』ドドーン!
「ふん!」ガシィッ!ミリミリ・・『ぐわあああーっ!ちぎる気か!』「うおおおおおーっ!」ブシャアアーッ!
『がはあっ!』「中枢核はいただく!どりゃああああーっ!」ボゴオッ!「・・これだ!」ワシッ!ブチブチッ!
『やめろおおおーっ!』「うりゃあっ!」メリメリメリッ!ボゴオオオーン!『・・・・』ガクッ。「とどめる!
大アフリカの精霊たちよ、我に宿りて力となれ!」ゴオオオオオーッ!「キリマンジャロ・スタンピート!」
ドーン!「おおおおおおーっ!」ドゴオオオーン!「爆発っ!」カッ!バドオオオオーン!ズズズズ・・
「中枢核および全ゾンダリアン核、回収完了・・教授、GGGに浄解要員の派遣を要請してください。」
ウララララ!♪ドンガドンガドンガ!「ケモノの神、強い!」「死んだ戦士たち、これで生まれ変われる!」
「どういうこと?」「どうやらリインカーネーションが信じられてるようだ。」「へぇ・・なあ、俺たちもいずれ
AIが死ぬとき・・生まれ変われるのかな・・」「ホーク・・」「そうじゃよ。正しい生き方をしとれば、きっと
望みはかなうじゃろうて。」「・・できるなら、人間になりたいな、あたし・・」「俺もだ・・」「私も。」「ワシは
うまい物を食ってみたいから同感じゃな。」「どういう理由よ!」「ジジイはこれだからな~。」「ほっほっほ!」
*************
♪ザン!
フランス・ルーブル美術館。この地下に国連秘密部隊・第13小隊、俗称『独立愚連隊』の秘密基地がある・・
「・・平和ね~。」くた~。「平和よね~・・」のて~。「ホント・・平和ですね~。」ぼけ~。「すっかり
リラックスしちゃってるわね、あなたたち・・」ぽかぽか・・「そういうお蝶だって~。」「確かに・・こうして
のんびりカフェオレ飲めるのは何年ぶりかしら・・」「そうそう!鬼のいぬ間にAIのセンタクしなきゃ!」
「まあGGGの皆さんには少し気が引けますが。」「リオンは鬼か・・一応仕事で出てるんだから。」カチャ・・
(・・そう、<彼女>を止めるには、リオンはまさに適任・・)
梁山泊・「千手」。「主任、神種やゾンダリアン戦の後でもないのに、どーしてスカイとクラウドとジェームズは
Cランク整備なんですか?」「ウッシーはんからの指示や。C整備は無損傷でもまるまる一日かかんのやけど、
まあここんとこ出動が続いとったから、ええ機会ではあるな。ジェームズの冷却系も対応策うつ必要あるけん、
いっぺんバラしてみたかったしな。」「そうですね・・しっかしよくもまあこんなヤワな冷却系をデザインした
もんですね。」「デザイナー、今度会うたら張り倒してやらんとな・・現場を知らんケンブリッジ野郎が。」
メインオーダールーム。「全部署、対リオン・レーヌ態勢はどうか?」「生活部、専用メニュー準備完了デース。」
「参謀部、ルリくんが応対役を引き受けてくれました。」「スカイ・クラウド・ジェームズはC整備開始。」
「諜報部、ミスティーと志保は大阪へ出張させました。」「牝獅子ちゃんが1頭来日するだけで大掛かりじゃの~。」
「その牝獅子を世に送り出したのは誰ですか・・(--;」「凱とミコート、旅行中でラッキーでしタネ。」
「参謀も有休でいませんしね。」「ただ、あかりくんが不在なのは痛いです。人当たりの良さはGGGいちですから、
この事態にも対処出来ると思ったんですが。ま、ルリくんがいればなんとかなるでしょう。」ポリポリ。
「いざとなれば僕ちゃんのソリトン波でねじ伏せるかのう。」「葬式の準備もさせるつもりですか・・スワンくん、
一応艦攻部に葬儀用品の確認を。」「カソリック・プロテスタント・モーモン・ジューイッシュ・ブッディスト・
ゾロアスターにデモニスト、新メニューでは鳥葬とイオマンテもありますケド、どれにしマス?」「やめんか!」
新羽田空港。ゴォォォォ・・「ママ・・もう少しよ。もう少しであいつを地獄へ送れるわ・・」カツカツ・・
記録外ミッション30「復讐するは我にあり」
東京某所。♪ピンポーン。「どちら様ですか?」ガチャ。「緒方星也画伯ですね。肖像画を1枚、お願いしたいの
ですが。」「画伯なんて大層な者ではないですよ。絵画教室で食い繋いでいる貧乏画家の絵でよろしければ、
いくらでも描かせて下さい。」「それはありがとうございます。」「それで、モデルはあなた自身ですか?」
「はい。」(お蝶のヤツ!とんだ仕事持ち込みやがって!なんであたしが絵のモデルしなきゃなんないんだい!)
3日前。「国連からの依頼?」「ええ。これを見て。」パッ。「オリヴィエ・ソレッタ。去年のオスカー・カンヌ・
ヴェネチアで主演女優賞の最年少記録を塗り替えたイタリアの人気女優よ・・表向きはね。」「ああ・・恋愛モノ
中心に出てるヤツね。けどあたしゃ人さまの乳繰り合いをゼニ払って観るポリシーないから。」「そうね・・あんた、
アクションとSFとスペクタクルもの中心だからね。」「時代劇もよ。やっぱ世界一は勝新の座頭市さね。」
「イヤベス教授の影響受けまくってるわね・・ともかく、彼女の裏の顔は、国連秘密部隊・第六小隊の隊員。
私達の<同僚>になるわ。」「第六小隊?あのサイキッカー部隊の?へぇ~。」「その彼女が、突然脱隊届を残して
姿を消したの。」「わかった!安月給がイヤになった!」「茶化さないの!姿を消した目的は復讐よ。しかも相手は
一般人。・・これは止めないと大問題になるわ。」「知ったこっちゃないね。そもそもなんだってウチにふるんだ?
第6小隊の連中がやりゃいーじゃない。」「それができないのよ・・第六小隊は機密部隊。表向きには存在しない
ことになってるから。それにサイキッカー同士でこじれると、都市ひとつぶっ飛ぶわ。」「そりゃおもしれえ。」
「とにかく第六小隊としても彼女を失う訳にはいかない。あなたに彼女を説得して連れ戻してもらいたいの。」
「イヤだ。」「・・即答ね。」「説得なんてあたしの柄じゃないね。いっその事、オリヴィエって嬢ちゃんの本懐
遂げさせてやればぁ?」「そう、それなら仕方ないわね。この任務の特別ボーナスがないと、今月の給料
ゼロなんだけど・・」「なんだってぇ?!」バン!ミシッ!「今月は特に備品だのなんだの壊しまくったからね~。
このままじゃ来月分も危ないんじゃない?」「・・脅すつもりか!」「どうする?引き受けるしか道はないと
思うけど~?」「・・わーったよ。首根っこ捕まえて連れ戻せばいいんだろ!」「あ、いちおー生かしてね。」
翌日、ド・ゴール国際空港。「ムッシュ緒方のデータは頭に入ってるわね?」「あたしはそんなにバカじゃないよ。
それじゃ、行ってくる。」「リオン、ちょい待ち。」「ん?」めくりっ。ガチャガチャ!「この武器の山はなに?」
「任務なんだろ?必要備品さ。」「ゾンダリアンや獣人退治に行くんじゃないでしょーが! 第一どうやって
金探通るつもりだったのよ。」「強行突破。」「やめんか!あんたは国際テロリストか!全部置いてきなさい!」
「しょーがないなぁ。んじゃ少し減らすとするか。まず持って行くのは・・」キラッ。「Gキャリバーはダメ!
なにを斬る気よ!」「ちぇっ・・じゃあこっちの核バズーカ!」「日本に持ち込むな~!」「ダメ?ほんじゃ
火炎放射器とバルカン砲!」「戦争しに行くんかアンタは!ぜんぶダメ!」「え~っ、それじゃ何も持ってけない
じゃない!」「はいこれ。」コトッ。「・・ベレッタのゴムスタン銃?」「彼女が<本気に>なれば気休めにも
ならないでしょうけど。彼女のためにも復讐は止めなければならないわ。頼むわよ、リオン。」「へえへえ。
こっちも給料かかってるから、出来るだけの事はやるよ。せいぜいアイツらと羽伸ばしてな。」「そのつもりよ。」
ゴォォォォ・・(ごめんなさい、リオン。本当はもう1つ、あなたに教えていない事があるの・・)
「少々動いても構いませんから、リラックスして下さい」「よかった。ホントはじっとしてるの嫌いなんだ~。」
「少しお話しましょう。どうして肖像画を作ろうと思われたのですか?」「えっ?!え~と・・そう、証!
証が欲しかったんだ。」「今まで生きてきた証ですか?」「てゆーか、<あたし>という存在の証かなぁ・・」
「・・失礼ですが、随分ご苦労なされたようですね?」「分かるの?」「長年絵を描いていると、モノの本質が
おぼろ気に見えてきましてね。・・他人を寄せ付けない激しさの内に、悲しさと優しさを秘めてますね。」「・・」
「・・あまり他人に知られたくないようですね。」「・・知ってる人、一人だけいます・・いえ、いました。」
「・・嫌な事を思い出させてしまいました。」「いえ、あたしの心にはいつもその人がいる。その人の<存在>が
ある限り、世界中の人間を敵に回しても怖くない・・」「・・そうですか。」キラッ。「ん?・・危ないっ!」
バリィィーン!「ガラスが勝手に!?」(ついに来たね!)キュキュキュッ!「ガラスの破片程度じゃ効かないよ!」
バサッ!パラパラ・・「コートで破片を?!」「そこぉ!」チャキッ!ドンドン!(くっ!)シュッ!「!?」
「現われたわね・・国連秘密部隊・第六小隊隊員、オリヴィエ・ソレッタ。」「<元>よ、リオン・レーヌ・・
まさかあなたがきてたとはね。」「単刀直入に言うよ。この人にどんな恨みがあるか知らないけど、復讐なんて
やめて、小隊に戻りな。」「そうはいかない! 私はこいつを殺す為に今日まで生きてきたのだから!
あなたの方こそ、火傷しない内に手を引いてちょうだい。出来るだけ第三者を傷付けたくないの。」
「こっちだって給料かかってんだ!! 腕ずくでも止めてやるっ!」「それが出来るならね!」フワッ。シャッ!
「レビテーションで外へ?あんたはここを動かないで!すぐにケリつけるから!」「待って下さい!彼女は」ダッ!
ビルの屋上。どげしっ!(ドアを蹴破った音)「泣きを見ない内に降参しな。」「そのセリフ、そっくりあなたに
返すわ!」メキッ!「百葉箱?!」ゴッ!「それいっ!」ゴッ!バリィィーン!「サイコキネシス。右手が
スタン弾で砕けてても関係なしか・・ならボディーブローしかないね!」ドン!「バリアー!」パシーン!
「ちっ!弾切れ!」ポイ。「まあいいさ・・フトコロに飛び込めば勝ちさ!」ダッ!「そうはさせない!」キン!
バリバリバリ!「屋上フェンスで防御壁だと?!」ガシャーン!「もらった!」ギギギィィッ!「ちっ!こういう
使い方か!」「即席捕り網よ。おまけ!」キュルルルッ!ビシッ!「・・ウィスカーワイヤーか!」「そうよ。
セラミック鋼だから、一本一本は細くても束ねれば引きちぎるのは至難の業。獅子の捕獲完了ってとこね。」
「ふん・・あたしを誰だと思ってる!ハイパーモード!」ギーン!「うりゃあっ!」バチィィーン!
「まさか?!引きちぎった!」「そこだ!」ゴッ!「!」さっ。「そこが甘いんだよ!ボディ!」ドン!「うっ!」
ドサッ!・・チャリーン。「・・やっぱ女優だねぇ。顔面にフェイクかけたら、そっちにガードいったか。」
「・・殺しなさい。」「殺してもいいけど、それじゃこっちは給料もらえないからね。・・ん?」キラッ。
「これは?」「返してっ!」キン!シュパッ!「ん?」・・ツーッ。「・・真空刃まで出すとは、このロケットは
余程大事なもんのよーね。」パチッ。「この写真の女性・・だれ?」「・・私のママよ。6年前に亡くなったけど・・
やっと、やっとママと私を捨てたあの男の息の根を止められると思ったのに!」「・・あの男。まさか、
緒方さんはあんたの!」「そうです。」スッ。「彼女は・・オリヴィエは私の娘です。」「お前に娘と言われる
覚えはない!」「・・ちょいと話を聞かせてもらおうか。事と次第によっては、あたしも対応考えるから・・」
ヒュウウウ・・「今から20年前、私はローマの美大に留学していました。そこで1人の女性と出会い、愛し合う
ようになりました。」「それがオリヴィエの母親か。」「しかし、ルネサンス時代より続く名門・ソレッタ家の
1人娘である彼女カリーノと、一介の外国人留学生である私の交際をソレッタ家は認めませんでした・・大学や
下宿先だけでなく、最後はイタリア政府にまで圧力をかけて、私は国外退去処分を受けました。」「恋人と泣く泣く
離れ離れ・・だがその時すでに彼女はオリヴィエを身篭ってたって訳か。」「日本に帰って2年後、彼女から
手紙で初めて娘の存在を知りました。」「ウソよ!そんなの!」「その手紙には、彼女が結婚した事、何も知らない
オリヴィエが義理の父になついている事が書かれていました」「結婚したんじゃなくて<させられた>のよ。
ソレッタ家の直系を守るためにね。ママはいつも物陰で泣いていたわ。10歳の時、本当の父親が別にいる事を
知ったけど、慕情なんて感じなかった。八つ裂きにしても足りないくらいよ!けど、幼い私にはどうする事も
できなかった。初めて<力>を使ったのは義理の父親・・ママの葬式が済んで間もなく、手を出そうとしたの。
ママが生きてる時から目を付けていたみたい。我に返った時には、そいつは八つ裂きだったわ。無我夢中で
家を飛び出したけど、ドクトル・・<混沌の>イヤベスに助けてもらわなかったら野垂れ死にしていたわ。」
「は~ん・・イヤベスおじさまか。」「それから私は、第6小隊で必死で<力>を磨いた。ママと私を捨てて
ママを不幸にしたあの男を殺す事。それだけが心の支えだったよのよ!」「事情はわかった・・殺せば?」
「・・えっ?!」「だから、殺しちゃいなさいって言ってるの。」「止めなくていいの?こいつを護るのがあなたの
任務のはず・・」「あたしがこの世で1番嫌いなのは、母親を不幸にする男。あんたの話じゃ、この人のせいで
あんたの母親は不幸のどん底で死んでいったって事でしょ。そんなの許せる訳ないじゃない。任務なんて
カンケーないね。ほれ。」ヒュッ、パシッ!「・・ナイフ?」「そいつで一思いに殺っちまいな。」「・・・・」
カタカタ・・「どうしたんだい?震えてるじゃないか。」「む、武者震いよっ!」グッ!カタカタ・・「なんなら、
緒方さんが逃げ出さないように押さえとこうか?」「その必要はありません。」すっ。「あなた・・」「以前から
こういう事態を覚悟していました。いくらソレッタ家の圧力があったとはいえ、私がカリーノとオリヴィエを
置いていった事実は変わりません。娘にしてみれば殺しても憎み足りないでしょう。」「分かってるじゃない。」
「オリヴィエ、こうして見るとカリーノと瓜二つだ。父親として何もしてやれなかったな。これで罪滅ぼしが
できるとは思わないが、少しはお前の心が晴れるなら本望だ・・」「うう・・」ガタガタガタッ!「どうした!
ナイフ使った事ないわけじゃないだろう!」「私は・・」「どうしても殺る根性がないってんなら、あたしが
代りにやってやらあ!ナイフ貸せ!」バッ!「あっ!」「いいかい、人ってのはこうやって殺すんだよ!」ドンッ!
「ぐっ!」「きゃあああーっ!」ポタポタ・・「天国へ・・いや、地獄へ落ちな!(ぱちっ)」「・・(こく)」
ユラッ・・ドサッ。「これで満足だろ?心配すんな、殺したのはあたしさ。あんたは無罪・・部隊へ帰りな。
ホトケの始末と警察のほうはあたしにまかせな。」「あ・・あ・・」ガクガク・・「さて、本懐を遂げたご感想は?」
「・・なんてこと・・私はなんてことを・・」「ちがうね。殺ったのはあたし。あんたはそうやって震えてただけ。
よかったね、自分の手汚さないで。これ以上はないってくらい理想的な復讐ね、あははははっ!」「笑うな・・」
「あんだって?」「笑うなあああーっ!」ギン!ドン!「おっと!」「父さんを笑うな!」「おやおや、いつの間に
昇格したんだろ。」「うるさい!私は全てを失った・・そして失ってから気づいた!自分の愚かさに!」「当然。
それが人間というものの愚かささ。今に始まったこっちゃないから安心しなって。」「私は・・私はいったい
この10年何をしてたの・・なぜもっと早く気づかなかったの・・」ポロポロ・・「そこで気づくヤツなんて、
あたしの知る限りではごく希だね・・ほんとに。」「父さん・・私は・・うわあああああーっ!」「・・オリヴィエ。」
「・・えっ?」「オリヴィエ・・」「・・とう・・さん?・・生きてる!生きてるのね!」「リオンさんのおかげだ・・」
「・・はっ!リオン!」ヒュゥゥ・・「・・いない?」カラン。「・・ナイフ?」ヒョイ。「・・これってオモチャ!
刃はゴム製で赤インク入りの!・・リオン・・」「見事に・・やられたな。」「・・うん、父さん・・」ニコッ。
翌日の昼。「ただいま~ええっ?!」「どうした、命なっ?!」どよ~ん。『おかえりなさぁ~い。』
「どうしたんですか?まるでお通夜じゃないですか。」「リオン・レーヌが突然来日シテ、その対応に追われてたん
デース・・」「ええっ!」「彼女が来てるんですか・・」「いや、今朝の便で帰国の途に着いたそうだ・・」
「そ、そうでしたか(ほっ)。」「旅行中でよかった~。(^^;;」「奇跡的にもGGG及び、<一般への>被害は
皆無でしたが・・」ポリポリ。「最悪の場合を想定して、お二人を呼び戻すつもりでしたが・・」「何故かGGG
ピッチが通じなかったのだがな・・(一_一)」「と、泊まったホテルが電波の届かないトコだったんじゃ。」「凱!」
「・・誰も夜にかけたとは、一言も言ってないが。」(し、しまった!)「そゆコトだったんデスネ・・」
さらに(一_一)『う・・(^^;;』「おみやげのバターあめ、食べます?」『ミヤゲがセコいぞ!』
ド・ゴール国際空港。「お帰りなさい。任務ごくろーさま。」「どーも。1つ恨み事言っていい?」「どうぞ。」
「緒方さんとオリヴィエが親子だって事、どうして黙ってたの?」「最初に言っていたら、あなたはどうした?」
「オリヴィエの復讐の手助けしてたろうな~。」「だからよ。黙っていた方が事がうまくいくと思ったの。
オリヴィエにとってもあなたにとってもね。」「たく、あんたもお節介だね。」「聞いたわよ。なかなか味な悪役
演じたじゃないの。」「後悔が先に立つようにしたったのさ。あたしでよかったね~。」「アンタには珍しい
頭脳プレイだったわね。」「まーね。ほれ、頼まれたヨネヤのせんべい。」「これでお茶がおいしいわ~。」
約1ヶ月後。第13小隊宛に1つの小包が届いた。「なんですか?」「・・緒方さんからだ。」ガサガサ・・
「これは!・・そっか、あたしの肖像画、ちゃんと描いてくれたんだ。こっちはすっかり忘れてたのに。」
「ええっ?これリオンなの~?!」「どう?なかなかよく描けてるでしょ?」「よく似た他人みたいですね。」
「いえ、これは他人でしょう。」「そうね~。リオンにしては顔が優し過ぎるものね~。」ぷち。「て・め・え・ら~、
外装総張り替えにしてやろうかぁぁぁ~っ!(☆o☆)メ」『ひええ~っ!(>_<)』ドタバタ・・
****************************************************************
♪ザン!
「アベル・・もはやこれまでだ。」『うむ・・プロジェクト「ノア」しかないか。』「ラティオをギャレオンと共に
未来へと送りだす。三神獣は世界各地に封印する。」『わかった・・こちらもオリジナル・アルマをJアークに
乗せよう。もっとも中枢コンピュータもソルダートも在庫切れだがな・・』「頼む。ラティオとギャレオンを
バックアップしてほしい。」『わかっている、わかっているさ・・カイン。フローラは?』「うむ、ミストラルを
付けて脱出させる。だが・・」『・・「巫女」か。』「そうだ。Zマスターに知られればおしまいだ・・だから
ミストラルと共に記憶を封印する措置をとった。」『まだ赤子だというのに・・特異な力を持って生れたばかりに。』
「だがラティオ・アルマ・フローラこそ機界生命体への反撃の切り札となる・・では「ノア」を発動する。」
記録外ミッション31「機界女王の涙」
ゴゴゴゴ・・『なにごとだ?』『心臓!三重連太陽が!』『なに?!・・おお!太陽が・・融合する!』
『いかんぞ!このままでは赤の星は焦土になる!』『緑の星は蝕の位置とはいえ、無事ではすみません!』
『・・はっ!』ピン!『どうした、瞳?』『緑の星より脱出する者二つあり!・・ひとつはラティオ!』『なにっ!』
『総員、外惑星まで退避。腕はラティオを捕らえよ。』『了解した!』『やってくれたな・・カインとアベル。』
『心臓、ラティオはESウィンドウへ逃げられた・・もうひとつはギリギリで捕まえた。』『ほう・・女性と幼児か。
見たところ、なかなか強い力をもっているようだな。』『もしや「巫女」では?』『瞳、どうだ?』『・・いいえ、
確かに強い力の所有者ではありますが、「巫女」特有の波動はありません。』『そうか・・この星系も固体惑星は
四つのみ、しかも三つは焼けただれてしまった・・のこる星も大洪水で壊滅状態。・・もはやここに用はない。
我らは新たな文明をみつけ、昇華していこう。』『ははっ。』『だが、逃げのびたカインの遺産、そして残存する
アベルの残せし災いは倒さねばならない・・瞳、カインのメカライオンの行き先はトレースできるか?』
『正確には困難ですが、さほどの時間軸のズレはないでしょう。』『よろしい。では私の分身、パスダーを送る。』
『なに?心臓、それは!』『カインの遺産は我らの最大の脅威。私自身が赴くのが論理的だ。』『ならばオレも。』
『腕よ、お前は31原種のナンバー2。私の分身をサポートして各星系の昇華を進めてくれ。』『・・わかった。』
『瞳、手兵に四人ほどゾンダリアンを連れていきたいが。』『ピッツア・プリマーダ・ポロネズ・ペンチノンが
最優秀です。』『その四人を。それとだ・・万が一のためにバックアップを五つ用意しておこう。』『心臓・・やはり
ラティオが怖いか。』『そうだ。それに全宇宙を昇華させるには我らだけでは足りぬ。くわえて私もいつかは滅ぶ。
子孫を残しておくのは必然ではないか?』『永遠は幻想・・そうだな。』『それぞれのバックアップには優秀な
ゾンダリアンを付けよう。この二人も・・』『一人はまだ赤子だぞ?』『成長を早め、固定すればよい。』
そして数百年・・『機界女王ンドゥーネよ。次はアルファ星系を昇華せよ。』「ははっ、ゾンダーゴッド様。・・
ときに、一つお聞きしたいことがございます。」『なにか?』「先のイプシロン星系にて、なにゆえ無文明惑星を
昇華しなければならなかったのでしょうか?」『疑問はもっともだ・・あれは実験だ。』「実験?」『あの惑星は
いずれ知的生命体が進化し、文明が発生するであろう・・その進化へ干渉できるかの実験だ。』「しかし、それは
数百万年後のはずでは?」『そうだ。だが、原始生命体の時点から昇華しておけば、いかなる種が生じるか・・
興味深い実験ではある。それを確かめるのは我らではないにせよな。』「・・」ギリッ。「・・わかりました。」
「我が主は神にでもなったつもりか・・既存文明を昇華するだけでは飽き足らず、星の未来にまで・・」
「ンドゥーネ様、いかがなされました?」「いえ・・ヲイル、アルファ星系の情報は?」「はっ、先遣隊の報告に
よれば、宇宙艦隊を擁する複数の文明があり、互いに反目し合ってるとか。」「ほう・・面白い。星系の危機に
どう動くか・・機界四軍神!」『ははっ!』「アルファ星系を昇華します。陸海空軍および機怪十二神の準備を。」
「情報局の集めた敵戦力情報はこのようなものです。」「ほう・・宇宙艦隊ですな、面白い。」「ひさびさに激戦に
なりそうですな。」「イプシロン星系は歯ごたえがなさすぎた。十二神もヒマを持て余しております。」「よろしい。
思う存分暴れさせてあげましょう・・機界城、ESドライブ!目標、アルファ星系!」ズズズズ・・シュッ!
「アルファ星系にタッチダウン成功。」「戦術マップを。」パッ。「二つの惑星で戦ってるか・・ふふっ。」
「ンドゥーネ様、どちらの惑星から攻めましょうか?」「戦力のあるほうからです。機怪十二神発進。」ドドドド・・
「敵の防衛網に到達しました。」「宇宙艦隊接近。誰何通信が入ってますが。」「返答してあげましょう・・
ヘルレイザー、撃て!」ズドーン!・・パパパパッ!「ホルネウス、戦闘機部隊射出!」キィィィーン!
「マギック、敵基幹艦隊に突撃!」ズズズズ・・「敵、反撃きます。」・・バシバシバシッ!「愚かな・・
マギックにはいかなる攻撃も効きません。」「敵艦隊、回避行動。」「おそいわ・・つぶせ!」グシャグシャッ!
「ムガール、電子撹乱を。」ビィィィ・・「これで敵は管制機能を失います・・メルバ、ミサイル発射!」
シュボボボッ!・・ズガガガーン!「これで壊滅・・ミレニアム、ゾンダリアン部隊降下させよ。」ヒュルル・・
「同時に陸海空神種、独自降下開始。地表戦略拠点を各個撃破せよ!」『ははっ!おまかせを!』ゴオオオーッ!
「対抗勢力艦隊より入電。」「ほう・・出せ。」『どこのどなたか知らないが感謝する。あとはわれらにおまかせを。』
「・・なにか勘違いなさってるようですわね。モルグ、雷撃!」・・ズドドドドーン!『なっ!なにを?!』
「わかりませんか?・・私はあなたの星もいただきます。」『くっ!全艦攻撃開始!』「ロンメル、つぶせ!」
ヒュッ!・・ズガガガーン!『なにいっ!・・』ザザーッ・・「切れ。・・ルーベンシュテン、リゲル、戦艦放出。」
ドドドドド!「レンフィールド、Zクォース発射!」シュバッ!ズドドドドーン!「漁夫の利など許しません。
ラグナロック、そちらの惑星の地上拠点を爆撃せよ。その後、ミレニアムを回せ。神種も手の空いたものから
そちらへ移れ。」『ゾンダーメタルプラント成長開始。』『ゾンダー化順調。ゾンダー胞子まもなく臨界へ。』
「これまでですね・・ヲイル、あとはまかせます。」「ははっ。機界昇華作業はおまかせください。」
「よろしく。私は休みます。」「ごゆっくり。」シュッ・・「両勢力で力を合わせればもう少し善戦できたのにね・・」
「聞こえる・・生命の断末魔が・・」ポロポロ・・「私は機界女王・・機界昇華が使命。なのに・・なぜ哀しいの?
なぜ変わりゆく生命に痛みをおぼえるの?・・」「ンドゥーネ様・・」「・・ヲイル、あなただけですね、私の
心をわかってくれるのは・・」「・・なぜか私も昇華を進めるたびに心が痛みます。私もンドゥーネ様も所詮は
機界聖書の一詩篇にすぎないはずなのに・・」「他の神種は何の痛痒もなく任務を遂行するのに、なぜ私たちだけ
こんなに苦しいの・・」「機界生命体の悲願である銀河昇華・・私はそれが正しいのかどうか、だんだん
わからなくなってきました。確かに本能は昇華を進めたい・・けど、心の奥底でそれは違うと誰かが否定する・・」
「私も同じです・・あっ。」ズズズズ・・「惑星が・・昇華されていく・・」「またひとつ・・星が変わる・・」
数千年後・・『ンドゥーネ!』「お呼びですか?ゾンダーゴッド様。」『・・たったいま、Zマスターが滅んだ・・』
「えっ?!」『どうやらカインの遺産を追って到達した星で反撃を食らったようだ・・』「カインの遺産に・・」
『Zマスターの危惧は正解だったようだ・・さて、どうするか・・』「・・主よ、我らはもはやZマスターをも
凌駕する存在。カインの遺産にも敗れはしないかと。」『そうだな・・もはやZマスターも時代おくれの原種に
すぎぬ。数百の星系を征服してきた我らは、あらゆるテクノロジーを融合し、究極ともいえる戦闘力を得るに
至っておる。よもやカインの遺産ごときに敗れることはなかろう。』「それでは・・」『いや・・まだ早い。』
「なぜに?恐れるものはないはず。」『そこだ。・・ンドゥーネ、いかにも我らは苦戦したことがない。だから
恐れるのだ。ただ一度の敗北で滅ぶかもしれぬという不安に。』「・・わかりました。(・・なにをいまさら。)」
「・・さて、どうやって主をその気にさせるか・・」「ンドゥーネ様、該当星系の資料をお持ちしました。」
「どうも、ヲイル。・・あら?」「はい、見てのとおり、星系圏内からまだ出てこれない文明レベルです。
わずかに外惑星の初歩的な有人探査しかできません。」「ふ~ん・・このような文明レベルでよくZマスターを
倒せたものですね。」「どうやら少数精鋭主義のようです。物量ではなく知恵で勝つ・・いままでにあまり
見られなかった戦略思想です。」「どうやらこの衛星軌道上の施設が防衛組織の拠点のようですね。」「はい。だが
Zマスター崩御後、新種との戦いでその戦力は落ちているようです。」「機怪十二神も出る幕がありませんね。
神種とゾンダリアンを少しづつ送って様子をみましょうか・・ん?」「なんですか?」「・・ヲイル、この星系、
どこかで見たことがありませんか?」「えっ?」「ほら、この縦自転惑星、巨大なリングのガス星・・それに
この赤い惑星。」「・・たしかに。」「・・三重連太陽系?」「まさか。だって恒星はひとつですよ。」「いえ、
記録によればカインとアベルによりひとつに融合したそうです・・星系の空間座標は?」「こうです。」パッ。
「記録にある三重連太陽系の座標・・銀河自転速度修正・・パラメータ一万年・・ほら。」「・・なるほど。」
「そうか・・ラティオは未来の緑の星へ逃れたんだ。」「主は気づいてないようですね・・銀河自転速度を失念
していれば無理もありませんが。」「スケール問題ですからね・・ひとつおもしろい口実を思いつきました。」
『なにっ?!それは本当か、ンドゥーネ!』「情報局の調査によれば、かなり可能性は高いようです。」
『「巫女」があの星に・・』「そうです。我らが聖典「機界聖書」にある「巫女」の存在・・それさえあれば、
このように銀河をさすらって、出会った文明を昇華していくなどという煩わしい作業は不要になります。」
『むむう・・欲しい。「巫女」を我らが手中にすれば、他の種どもさえも支配できる。』「そのとおりです・・
いかがいたします?」『・・わかった。ラティオというリスクを差し引いても、じゅうぶん見合う。ンドゥーネ、
この星系を昇華したらすぐに飛ぶぞ。』「かしこまりました。作業を急がせましょう。」ニヤッ・・
**************************
♪ザン!
『二年二組の火麻あかりさん、お客さまがお見えですので、応接室までお越しください。』「・・えっ?」
トントン。ガチャ。「失礼します。」「おお!あかり!」「こんにちは。」「激おじさま?」「紹介するぜ。こちらは
GGG艦攻部長、御統ユリカ。こっちがウワサの天才少女、なおかつ俺の姪のあかりだ。」「火麻あかりです。」
「はじめまして。参謀からつねづねウワサは聞いてました。なんでも戦略シミュレーションの天才だって。」
「いえ、個人のシュミでやってるだけですから・・」「対戦相手はペンタゴンの最新戦略AIだぞ。参謀本部が
AIの実力をテストするために匿名で公募したシミュレーション対戦にあっさり完勝しちまうんだから。
おかげでペンタゴンはパニックになったんだぞ。」「そんな~。たまたま面白そうなマップがあったから遊んでみた
だけなのに・・」「戦況は見させてもらったわ。力押ししか考えないAIに対して、それを巧みにかわして敵中枢に
一撃必殺!芸術的なまでの戦いかただったわ。」「・・どうも。」「それでムキになったペンタゴンのなりふり
かまわぬ物量攻撃をうまく戦略目標から逸らして、ガラ空きになった敵本拠を少数精鋭部隊で一気に陥落!
あまりの気持ちよさに大笑いしちまったぜ!」「でも所詮はゲームだし・・」「ちがうわ。あのシミュレーションは
米軍の実戦をそのまま想定したものだったの。だから大騒ぎになったわけ。」「はあ・・そうだったんですか。」
「それでと、本題に入るわ。はいこれ。」「え?・・「GGG加入の手引き」?!」「そうよ。よーするにGGGに
スカウトに来たわけ。」「ええーっ?!」「あかり・・お前が現役学生だってことはよくわかってる。だが、神種が
攻めてきた以上、卒業を待ってるわけにはいかなくなったんだ。」「・・それはわかるけど。私なんかシロウトが
入っても役に立つかどうか・・」「すぐにとは言わないわ。一週間くらいゆっくり考えてね。」「・・はい。」
記録外ミッション32「GGG大戦略」
カタカタ・・「今日のミッションはと・・ん?」パッ。「あっ、新しいシナリオだ・・「GGG大戦略」?まさか
GGGシミュレーション?」カタカタ・・「やっぱり・・勇者ロボユニットだ。七つの要塞艦まである。・・
うわ~、条件設定がすっごいハード。いままでで一番難しそう・・ちょっとやってみようかな?ダウンロード。」
カチャカチャ・・「切断と。・・インストール開始。」【ただいまセットアップ中・・終わり。】「スタート。」
♪ザン!(あのロゴマーク)【GGG大戦略:START】【ユニットデータ・基本ルール:ミッション開始】
「まずは基本のユニットデータね・・ふ~ん、それぞれ専門化されてるんだ。・・生産の概念はなし、手持ちの
ユニットだけでミッションクリアか。まあ当然ね。補修と補給はあり・・ユニットはひとつでも破壊されると
ミッション失敗・・わかった。じゃ、ミッションスタート。」【ミッション1:機界神種降臨】「敵はと・・
ゾンダリアン一個中隊とボスユニットのZG-01か・・うわ~、事前の配置と作戦行動指示しかできないんだ。
キビシ~。」カタカタ・・「敵戦力に不明な点が多いときついな~。氷竜・炎竜は離さずここね・・ボルフォッグは
装甲うすいから正面は避ける・・ゴルディーマーグは後方・・風龍・雷龍は装甲厚いし、回避もいいから正面・・
ガイガーはゴッドフュージョンするのに時間かかるから、まずはZG-01の牽制と・・周りのゾンダリアンを
ビークルロボでつぶしてから、全戦力でゴッドフュージョン中をカバー・・よし、戦闘開始。」カチ。
「・・あっ!ビッグボルフォッグにZG-01の直撃が!」【ミッション失敗。】「うわ~・・ボルフォッグの配置が
甘かったのね・・もう一回!」カタカタ・・「ZG-01強すぎだよ~。・・ザコ敵を楯にするって手でいけるかな?」
カタカタ・・「・・よし!同士うち成功!いまのうちにゴッドフュージョン!・・成功!・・ZG-01撃沈!」
【ミッションクリア!】♪パッパカパ~。【ミッション2:東京市街戦】「今度は市街戦か・・市街地ダメージが
大きくてもミッション失敗ね。ならばディバイディングドライバーとイレイザーヘッドを用意と・・射出の
タイミングが肝心ね。」カタカタ・・「失敗条件がキビしいな~・・損害軽減を重点におくしかないわね。」
チュンチュン・・「ふぅ・・ハマっちゃた~。もう朝か・・現状セーブして、寝よ・・」カタカタ・・ピッ。
「セーブ終わり・・おやすみなさい。」ごそごそ・・「く~・・」・・カチャカチャカチャ。
「おっ、きてるきてる。・・さすがだな。ミッション10まで一晩でクリアしたか。」「戦況評価・・へぇ~。
ほとんどパーフェクトですね。」「損害は最小、戦闘時間も最短・・ユリカ、もうちょっと難易度の高いマップ
送ってやれや。」「わかりました。参謀が三日かかったヤツをね。」「あれか・・まあいいだろ。載せとけ。」
「さてと・・あれ?追加ミッションがアップデートされてる・・もーらい。」カチャカチャ・・「どんなのかな?」
ピッ。【追加ミッション:同時多発降下】「うわ~・・戦力分散か~、こりゃまたキビしい設定ね・・がんばる!」
カタカタ・・「戦力ぜんぜん足りない~。どうしろってゆーのよ・・こうなったら「薬師」も投入だい!
プロテクトフィールド展開!これで時間を稼いでる間にアフリカを終わらせて・・ニッパーズ投入!」
カタカタ・・「よし!間に合った!一気にやっつけて!・・やった!クリアー!」♪パッパカパーン!
「ふぅ~・・難しかったよ~。・・えっ?」【次回ミッションからは新ユニット、獣戦機ロボが使えます。】
「これで少しはラクになるかな・・けど、これってすっごいシビアでリアルなシミュレーションね・・とても
一般向けとは思えない。条件きびしいわ制限多いわ・・戦略の専門家ってのは知らないけど、これほどきびしい
条件で戦略立ててるのかな・・今度激おじさまに聞いてみよう。」カチャカチャ・・「セーブ完了・・寝よ。」
「どうだユリカ?」「やっちゃったよ・・二時間でクリア。」「なにぃっ?!」「決まったね、あかりちゃんのほうが
参謀より上手だって。」「う~む・・さすが俺の姪だぜ。」「まあまあ。参謀はゼロから正解を作ったんですから。」
「それもそうだな。現場ではこうはいかねえよな。」「だからこそ、バックアップとしての参謀部が必要なんです。
ある程度のガイドラインが出来てれば、参謀も現場指揮がやりやすいはずですよ。」「そのとおりだぜ。ユリカ、
おめえを艦攻部へ配置替えしたのはもったいなかったかな?」「そうでもないですよ。たしかに収支決算との
格闘はしんどいですけど、スタッフが優秀なので、あたしはラクさせてもらってます。」「ご謙遜だな。艦攻部
スタッフから聞いてるぜ。うるさいこと言わないし、権限も幅広く委譲してくれてるんで仕事しやすいって。」
「単にあたしがものぐさなだけですよ。」「おめえは昔っからそうだよな。部下の才能を引き出し、仕事はまかせて
自分はのんびりお茶すすってる・・けどいざというときは誰よりも早く判断し指示し行動する。」「直感ですけどね。
だからたまにはハズすこともあるし。」「その直感が100%当たってるんだから大したもんだ。一種の超能力だな。」
「旧GGGのときはタイヘンでしたよ。庶務課のあたしが雑談で提案したのが作戦として通っちゃってたり。
責任バリバリ感じましたよ。」「気にすんな。俺の責任で具申した作戦だ。ユリカには陰のブレーンしてもらって
感謝してるぜ。そのうち参謀部にヘッドハントするからな。」「昇給よろしく。さて、そろそろ行こうかな。」
「一週間よ。・・考えてくれた?」「う~ん・・けど、私みたいなアマチュアじゃかえって迷惑になるんじゃ・・」
「それは心配ないわ。はいこれ。」「え?・・これは?!」「あなたの成績表。見てのとおり、試験は合格よ。」
「試験って・・あっ!GGG大戦略!」「あったり~♪これほどの成績を修めた人はペンタゴンにだっていないわ。
つまり、あかりちゃんは即戦力ってわけ。」「・・どうりで異常に難しいシミュレーションだと思いました。」
「ミッション内容は現在までの神種との戦闘記録を忠実に再現したもの。実際にはあかりちゃんの戦い方ほど
スマートじゃなくて、もっと苦戦してるのよ。」「そうなんですか・・でも所詮私のは絵に描いた餅です。
実戦とは全然違います。」「勘違いしてるわね。」「・・えっ?」「絵に描いたモチじゃなくて、これは戦いの設計図
なのよ。たとえば、図面も何もなくて家建てられる?」「そ・・それは・・」「でしょ。その場で地割りして、
木材の寸法決めて、それをカンナで削って建てる・・そんなことプロの左官でもやらないわよ。戦いも同じこと。
しっかりした戦略計画があってこそ、現場でのそれぞれの役割が明確になり、いかなる状況変化にも戸惑わず
柔軟に対応できるの。わかる?」「・・わかってきました。しっかりしたビジョンがないと、現場は何をやって
いいのかわからなくなるということですね。」「さすがに理解が早い。とゆーことで、あかりちゃんの役割は
もうわかるわよね。」「はい。私は機動部隊の作戦行動の指針を決め、みんなが迷わず全力で戦えるように
サポートするのが役割です。」「大正解!これが契約書よ。学校はGGGが卒業証書もらってきてあげるから。」
「ただいま~♪」「おお、ユリカ、どうだった?」「えっへへ~。金のタマゴ、陥落!」「やったか!おめえ、
相当なやり手だな。」「人材スカウトはおまかせ!参謀はどう?」「おお。シャッセールに明日行ってくら。」
「そっちはおまかせしますね。あたしはあかりちゃんの人事手続きで忙しくなるから。」「たのむぜ。」「さってと。
まずは学校に手配、そして住居の斡旋と住民票の移動、引越し屋さんの手配に、あ、支度金もあげなくちゃね。」
てきぱき。「・・することできたら手早いこと。あかりにはいい部屋手配してくれよ。」「わかってますって。」
一週間後。「ここが参謀部オフィスだ。」「・・あの、誰もいませんけど。」「お前が参謀部員第一号だ。」「ええっ?
それじゃ参謀部ってできたばっかし・・」「心配すんな。あさってには第二号がフランスから来るから。」
「フランス?」「若干11歳のルリ・ノワール。日本名は猫田ルリ。」「猫田?バレーボールの選手みたい。」
「よく知ってんな・・まあ通常はルリでいいだろ。あかりと同じ戦略テストやらせて、同点だったぜ。」
「すごいな~。頭いいんだ。」「これが成績表だが、見てみるか?」「見せて。・・すごい。コンピュータみたいに
正確に戦力算定してる。私じゃこうはいかないな・・あれ?」「なんだ?」「う~ん・・たしかに確実な戦略だけど、
やること決まりすぎちゃってて現場の自由度をせばめちゃってるな。これじゃ不測の事態が起きたときに柔軟に
対処できないよ・・もっと選択の幅を広げてあげないと。勇者ロボは自分で判断して行動するんだから。」
「ほう・・てえしたもんだ。俺と同じこと考えてやがる。これで決まりだな。」「なにが?」「あかり、お前が
参謀部副長だ。」「ええっ?!」「ルリの堅実な立案とお前の柔軟な応用。うまく組み合わせてくれよ。」
「でも・・二人だけ?」「いまんとこはな・・けどな、まだ決まりじゃねえが、いずれユリカも引き込むからな。」
「えっ?ユリカさんを・・」「あいつのカンは国宝モンだし、ムードメーカーとしても一流だしな。」「・・うん!」
「ここがメインオーダールームだ。」「うわ~・・ここがGGGの中枢なんだ。」「おっ、火麻くんにしては珍しい
お客を連れてきたもんだな。」「あら、カワイイ子~。」「自己紹介しろや。」「新入隊員の火麻あかりです。」
『ええええ~っ?!』「ひ、火麻くん、いつの間に娘を?」「バカヤロ!姪っこだ。」「それにしても・・とても
火麻くんの親族とは信じられん。」「ホント~。どこでどう間違えたんだろ?」「世界の七不思議デース。」
「遺伝子検査してみましょうか?」ポリポリ。「ハキダメの鶴・・いや、トンビがタカを生んだ・・いや、」
「お前らな・・俺を何だと思ってるんだ?」『バケモン。』「はっきり言いやがる・・」「うふふふっ。」
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♪ザン!
「天海護・・ゾンダー浄解能力をもつ少年か。」「この力の謎を解明すれば、我らバイオネットにとっては
貴重な力となる。」「だがこの少年には常時護衛がついている。しかも「曼荼羅」にいては手が出せん。」
「いや、情報によれば明日ローマへ来るそうだ。」「だがボルフォッグが・・」「それは何とかなるだろう・・
天海護少年を拉致し、浄解の力を解き明かすのだ。」「・・やってみる価値はあるな。」「ナンバー1に従う・・」
記録外ミッション33「協同戦線」
「戒道とすみれちゃん、どこいったんだろ?」「ちょっとボクさがしてくる。」タタタ・・「・・よし、単独行動に
移った。」「この電波障害で連絡がとれないのは痛いな。」「まあいい、我らの任務は明確。幸いにボルフォッグは
同行していないようだ。」「これぞ千載一遇のチャンスだな・・作戦開始するぞ。」「うむ。スタンガンを準備する。」
「あっ、戒道、すみれちゃん。」「あれ?護くんに会わなかった?」「いや・・」「見てませんけど。」「すれちがいか。
まあすぐに戻って」『はなせ~!』「なにっ!」『はやくスタンしろ!』バリッ!キキキィ~!ブロロロ!
「あの車!」「まさかマモルが誘拐?!」「どうしようどうしよう!」「バカ!追うのよ!」タタタタッ!
「ちっ!走ったんじゃ追いつけない!」「数納!カメラよカメラ!車のナンバープレートを!」「そうか!」
カシャッ!「ボクは飛ぶ。先生に報せるんだ。」「わかった戒道!たのむぜ!」「私も!」「すみれ?・・こい!」
ガシッ!シャン!ヒュッ!「たのむぜ・・数納、できたか?」ジャーッ。「現像できたよ!」「それ借りるわね。」
『えっ?』「・・お姉さんは?」「はじめまして。国連秘密部隊・第六小隊長、オリヴィエ・ソレッタよ。」
「国連秘密部隊・・あっ!リオンさんと同じ!」「それなら話が早いわね。リオンは親友よ。あとはまかせて。」
「警察よりは頼りになるな・・わかった!護たちを頼むぜ!」「まかせて。・・バイオネットめ、子供にまで・・」
シャーッ・・「どうやらコロセウムに向かってるようね。」「・・すみれ、いいかげんに自分で飛べ。重いぞ。」
「あら、ごめんなさい。」ふわっ。「・・なぜついてきた?」「おもしろそうだから。いいかげん遺跡めぐりも
あきてきたし。」「まったく・・ま、機界女王ともなれば自分の身くらい守れるだろう。」「そのとおりよ。」
「しかしだ・・ラティオをさらって何の得があるのか。」「いろいろあるんじゃない?Gの力を解明して軍事利用
するとか。」「なるほど・・となると、相手はウワサに聞いたバイオネットか。」「ああ、いわゆる悪の組織とか
いうやつですね。ヲイルの情報にありました。・・ふふっ。」「なにか?」「機界神種としてはラティオがいなく
なったほうがいいなってね。」「そうだな。・・だが、いまさらな。」「そうね。あなたもいるし、どうやら浄解の
システムもGGGは解明しつつあるみたいだし、いまさらね・・だから救出を手伝うわ。」「気まぐれだな・・」
「もうひとつ。ひさびさに暴れてみたくてね。」「それは保証つきだ。すんなり奪還はできないだろう。なんでも
獣人とかいるらしいからな。」「あら面白そう。ぜひ見てみたいわ。」「お祭り好きは相変わらずだな・・あそこか。」
キキッ。「秘密ハッチ開放。」ズズズズ・・ゴトン。ブロロロ・・ズズズズ・・パシッ。「なるほどな・・」ストッ。
「コロセウムの地下に基地があるんですね。わかりやすい・・」「さて、どうやって入るか・・」「攻性重力障壁。」
バコーン!「開きましたわ・・なに突っ伏してるの?」「あのな・・(―_―;いや、いい・・入ろう。」
カツカツ・・「地下へ下りてるようだな・・」「そろそろ何か出てきそうな気配ですわね。」「あれだけハデに
ノックしたんじゃな。」ザシャッ!「なんだ、子供かガウ。」「・・イヌ男?」「ちがうガウ!オオカミ獣人だガウ!」
「へぇ~。・・お手。」「ガウ。・・うっ!」「やっぱイヌ獣人だ。」『あはははは!』「バカにしたガウ!子供でも
容赦しないガウ!」グワッ!「あ~うるさい。光になっちゃえ。」シュバッ!・・「はいおしまい。」「おいおい・・」
「キキィーッ!お前ら何者だキィ!」「今度はコウモリ獣人か・・」「いろいろいますね~。」「鉤爪だキィ!」
「念動シールド。」バシーン!「なにっ?!まさかお前ら第六小隊?!」「なにそれ?消えちゃえ。」シュバッ!
パラパラ・・「第六小隊・・聞いたことがある。国連秘密部隊とかいうGGGとは別の防衛組織。」「ああ・・
たしかリオン・レーヌがいましたわね。でもあれは第十三小隊では?」「つまり第一から第十二小隊までがまだ
存在するということだ。」「う~ん・・たしかに世界各地で活動しているゾンダリアンから断片的な情報は入って
きてますけど、どれも統一性がなくバラバラですね。」「それだけバリエーションに富んでるということだな。」
「隊長、どうやらここのようだ。」「ありゃりゃ・・秘密ハッチが壊れてるじゃない。」「むう・・このような
壊し方はサイキッカーでなければできぬはず。」「戒道少年か・・まあ手間が省けたということだな。」「そうね。
では入るわよ。カーツ、エシディ、ワム。」『おう。』「しかし・・戒道少年にこれほどのパワーがあるとは。」
「・・どうやらここが実験室らしいな。」「ラティオは手術台の上か・・いかにもアヤシイ科学者たちが囲んでる
わね。どうする?」「すみれの意見は?」「強行突入。」ドーン!『なんだ!』「お友だちを返していただきます。」
「サイキッカーか?!」「あなたたちになのる名はありません。どきなさい!」キン!『たわばっ!』シュバッ!
「もう~、力押しなんだから・・結果オーライだが。」「ラティオは薬で眠らされてるようですね。」「まかせろ。」
サァァァ・・「ん・・戒道?すみれちゃん?」「よかったですね。」「長居は無用、脱出するぞ。」「・・うん!」
タタタタ・・♪ビーッ!ビーッ!「どうやら大騒ぎになったな。」「はやく逃げないとね・・あっ!」『いたぞ!』
「ここは・・」(待て。ラティオはまだ知らない。)(あ、そーか・・)「そこの曲がり角!」タタタタ・・
『あっ!』「ふふふふ・・わざわざ司令室へ来るとはな。」「・・だれ?」「バイオネット幹部、死神教授。
もはや逃げられぬぞ。」さっ。『ギギギギ!』ザザッ!「くっ!包囲された!」(やっぱやる?)(・・仕方ない。)
♪ポロポロン。『なにっ?』「ギターの音色・・何者だ!」「おーほっほっほ!」「上だギイ!」『・・あれは!』
「夜空の星が輝く影で」「悪の笑いがこだまする。」「街から街へ泣く人の」「涙背負って世界の始末!」
『国連秘密部隊・第六小隊、人呼んで「サイキックチーム」、ここに見参!』「おのれ!毎度毎度高いところから
現れるとはお約束な奴等め!」「死神教授!天海護少年を拉致し、Gのパワーを悪用しようとしたことすでに明白!
たとえ天が許しても、この私が許さない!」びしっ!「獣人どもよ、かかれ!」『ギイッ!』ドドドドッ!
「カーツ!」「輝彩刀!」ジャキッ!ブンッ・・「念動閃光裂斬!」キラッ、スパパパパッ!「エシディ!」
「灼熱縄!」ヒュッ!「くらってくたばれ焦熱捕縛!」ビュッ!ビシビシィッ!ボオオオーン!『あちちち!』
「ワム!」「むん!大真空嵐!」スッ。ズゴゴゴゴッ!『ギィィィーッ!』ドバアアアーン!「うわっは~!
スゴイや!」「これがサイキッカー部隊の戦闘力か。」「人間にしてはなかなかですね。」「えっ?」「あ、いえ・・」
「さすがに強いな・・だがこの死神教授、バイオネット幹部として負けるわけにはいかぬ!変身!」グニュ~。
「イカ獣人だイカ~!」「なんでまたイカなんだか。イカスミ・スパゲッティにして食っちまうよ。」
「隊長、やめたほうがいい。イカスミは鮮度が命。」「ハラこわすぞ。」「自分はリング揚げのほうが。」
「あら、やっぱり新鮮なのをサシミですわ。」「うちのお母さんのイカめし、おいしいよ~。」「焼きイカだな。」
「うるさイカ~!触手ムチだイカ!」ビュッ!『おっと。』ひょい、ズバーン!「うわっは~!床が裂けた!」
「どうだおそれいったイカ!」「イカイカうるさいわね~。」「お約束だイカ!」「たく。遊園地のヒーローショー
でも最近はもうちょっとススんでるわよ・・ここは私がやるわ。」「いい度胸だイカ。ゆくぞ!」ビュッ!
「サイコバリア!」バシーン!「イカそうめんにしたげるわ。カマイタチ!」シュバババッ!スパスパッ!
「これで9本足ね。」「あまいイカ。再生!」ニュルルッ。「あれま。」「この程度では効かなイカ。」「そんじゃ
スルメに変更!分子振動!」ギン!「イカッ?イカアアアーッ!」シュウウウ~!「あなたの体内水分をちょっと
振動させてあげたの・・どんどん蒸発するわよ。」「乾燥していくイカ~!」「心配しないで。急速沸騰じゃないわ。
そうしたらゆでイカだものね~。」「むう・・隊長の必殺能力、念動力による水分子振動・・おそるべし。」
「なるほど~。水なら生命体はどれでも大量に含有している。そこに目をつけるとは・・メモメモ。」「こら。」
シュウウウ~!「うわ~!ひどいニオイ!」「イカくさ~!」「ワム、子供たちを外へ。」「承知した。こっちだ
ちびっ子たち。」『はーい。』「さてと、これでこれからの残虐シーンは見せなくていいわね・・」「な、なにを
するつもりだイカ~!」「決まってるじゃない・・スルメは裂いて食べるものよ。」ツ・・「イカアアアーッ!」
「外だ。」『ふぅ~。』「空気がおいしい~。」「ありがとうございました、お兄さん。」ぺこっ。「いやいや、礼は
戒道くんに。我々は彼のあとをついていっただけだ。」「戒道、すみれちゃん、ありがとう。」「・・いや。」
「よかったわね、天海くん。」「あーっ!おそかったか~!」『えっ?・・リオンさん?!』「ちくしょー!
電波障害で出足が遅れた!」『オリヴィエさんが助けてくれたからいいじゃないですか。』「うっせいポルコ!」
げしっ!『あいた!』「あたしが助けてマモルくんにポイント稼ぐつもりだったのに~!」『またそういう不純な
動機で・・』どげしっ!『あいて!』「やいこらワム!」ずいっ!「なんだリオン?」ずい。「うわっは~、
一触即発・・」バチバチ!「・・感謝するわよ。」ふっ。「任務だ、お互いにな・・」ふっ。「あら、遅かったわね。」
「オリヴィエ、すんだ?」「ぜんぶおしまい。これでバイオネット・ローマ支部は壊滅ね。」「いーや、まださ。」
「どうして?」「施設ぶっこわす。」ジャキッ!「ちょっと待っててね。」カンカンカン・・ズドドドドドドッ!
ドガガガーン!「あ~あ・・やってるやってる。」「いいのかな?」「カーツ、なにが?」「地下基地はたしか
コロセウムの直下だ。ヘタに壊すと・・」「あ・・」・・カツカツ。「あ~スッキリした。」「リオン・・あのね。」
「なんだ?」・・ズズズズ。『えっ?』ぐわらがらどっしゃーん!「・・やっぱし。コロセウム倒壊・・」
『・・(^^;;』「・・バイオネットのヤロー、自爆とは!なんてヤツラだ人類の遺産を!」『お前だおまえ!』
ローマ市内レストラン。「てなわけで、コロセウム崩壊はバイオネットのせいということで口ウラを合わせると
ゆーことで。ここの払いはあたしがするから。」「買収のつもり?」「とんでもない!連絡会議よ会議。それで
お蝶に清算まわしとくから。」「ま、いーけどね・・私もトバッチリ食いたくないから。」「同感だな・・」
「ではゴチになるとしよう。」「この店は味がいいので評判だ。」「あの~、ボクたちも同席していいんですか?」
「いちおうみんなに無事は連絡したがな・・」「それなら問題ありませんわ。天海くん救出成功祝いですよ。
(超うれしそうなすみれ)」「まあそーゆーこと。どんどん食べてね。」『ゴチになりや~す!』
数日後・・「リオン・・この明細はな~に?(青スジ)」「第六小隊との連絡会議費。」「あらそう・・リオン、
今夜おごってもらえる?」「なんで・・げ。」ぴくぴく・・「・・わかった。」「「トゥール・ダルジャン」ね。」
「なにぃ?!あの三つ星かぁ!」「そのくらいは当然・・よね。」キッ!「わかりましたよ~・・(TT)」
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♪ザン!
ロッキー山脈・・北米大陸西部に位置するがため、アルプスやヒマラヤに比べると軽視されがちだが、ここも
広大な無人地帯を擁する秘境であることに変わりはない。ためしに北米大陸上空を飛んでみるがいい。
圧倒的なまでに広い無人の大地がえんえんと続くのに驚嘆し、戦慄するはずである。もしこの荒野に一人で
放り出されたら・・そんな恐怖もよぎるはずである。獅子王凱と命はここにいた。明日を切り開く力を求めて!
「でやあああーっ!」「とおおおーっ!」バシィィーン!スタッ!「むん!」「はぁっ!」クルッ。「そこまで!」
ザシャアッ!『はい。』スッ・・「凱よ、命よ、よくぞこの短期間でここまで機甲拳を習得した。欣快にたえん。」
『ありがとうございます、マスター。』「凱はともかく、命がここまで素質があったとは正直意外であったが・・」
「私とて機界生命体との激戦で鍛えられていました。門前の小僧ではなく、まさしく門の内にいましたゆえ。」
「なるほど・・それに凱以上に鍛練もしておったしの。」「Gの紋章を持たぬ私には、血を吐くほどの鍛練しか
凱に追いつける術がなかっただけです。」「その意気やよし。愛する者と共に闘うことこそ生命の喜び。ならばこそ
鍛練も死にもの狂いになるというもの・・凱、命のこの覚悟、決して無駄にするでないぞ。」「はい。だからこそ
修行中は妻ではなく同門の士として接してきました。互いに技を磨き合う好敵手として。」「そうだ。ライバルの
存在こそレベルアップの特効薬。命がそのライバルとなったは傍目には面白いものであったがの、うわはははは!」
記録外ミッション34「アンタッチャブルな三人」(1話以前)
「世界十大頭脳最強の男、マスター来音はロッキー山脈にいる。」「我らバイオネットにとっては目の上の瘤・・
やるか。」「だが生半可な刺客ではとうてい不可能・・」「あの獅子王凱もいるようだ・・難易度はさらに増す。」
「心配ご無用。」『むっ?』「我らにおまかせあれ。」ザザッ!「おお!貴殿らは!」「いかにも。」ザッ!
『ダーク暗殺部隊、ここに参上。』「マスター来音および獅子王凱の首、必ずや献上つかまつる。」シャッ!
「はいっ!とおっ!」タンタンターン!「獅王砕岩蹴!」ゴッ!バゴオオオーン!「はあっ!」ガラガラガラ・・
「はぁぁぁ・・ん?」ゴルルルル!「ふん、グリズリーか・・オスね。」ブラン。「デカいわね~・・あいにく
その気はないわね。おとなしく退きなさい、ちょっかい出さないから。」グゴオオーッ!「あら・・どうしても
私を食べたいの?・・なら遠慮しないわよ。」グオオオオーッ!「ふ・・」ギン!「!」ピタッ!・・ガフッ!
「あら、脅えてるの?・・でももう遅いわよ。私に牙を剥いたんだもの・・せめて楽に死なせてあげるわ・・」
スッ・・ビクッ!「今夜のオカズはグリズリーのステーキね・・やっぱレアかな・・」ジュルッ・・ビクッ!
ウ・・ウゴオオオオーッ!「恐怖のあまりトチ狂ったわね・・」ゴオッ!「遅いわ。」ヒョイ、スカッ!
「はいっ。」ターン・・ガシッ!「獅王頚骨砕!」ゴキィッ!グガアッ!・・ズズーン!・・「おしまい。さてと。」
グッ、ズシッ!「さすがに重いわね・・食いでがあるというものね。」スタスタ・・ピタッ。「そこの五人。・・
出てらっしゃい。」・・ザザッ!ビュビュッ!「ほれ。」ひょい、ドスドスドスッ!「こっちにはグリズリーという
楯があるのよ・・それに武器にもね!」ブン!ドドーン!『くうっ!』ザザッ!「あらら~、なんでロッキーの
ど真ん中に虚無僧がいるのかしら?・・名乗れば?」「問答無用!」ダッ!「あらそう・・なら身体に聞いて
あげましょう!」キラッ。「覚悟!」ビュッ!「はいっ!」パシーン!「真剣白刃取り?!」「ちぇすとおっ!」
グン!ダダーン!「介錯人殺し!」ズバアアーン!「まずは一人・・こんなのいらない。」ポイ、カラカラーン。
「三方陣!」ザザッ!「へぇ・・四方からだと最悪は相討ちになるから三方か・・あんたら、プロね。」スッ・・
『襲!』ダン!「上もムリ。ならこれしかないわね!」ザッ!ギュルルルルッ!「回転?!」「獅王大車輪!
そりゃあああーっ!」キキキキーン!ドスドスドスッ!『ぐはあっ!』・・ズズーン。「なんと!回転蹴りで
三本の刃を折り、その破片を互いに飛ばさせるとは!」「獅王機甲拳、あまくみたわね。」ザシャアッ!
「残るはあなた一人・・どうする?」「こうだ!」チャキッ、ドンドン!「鉄砲とはね・・暗殺者の風上にも
置けないわね。」ヒュゥゥゥ・・「任務完了・・」「バカいってんじゃないわよ!」ガシッ!「ぐうっ!」
「こんなションベン弾が何の役にたつと思ってるの?」メキメキ・・「ば・・バカ・・な・・」「バカはそっち。
はい、返すわ。」ポロポロ・・「まさか・・弾丸をつかみ取った?」「こうなったらちょっと手荒な聞き方しか
ないわね・・顎関節。」ゴキィッ!「ぐうっ!」「これで舌も毒歯もかめない・・両腕関節。」ゴキゴキィ!
「さらに両足関節と。」ゴキボキッ!「これでダルマさんね・・気分はどう?」「ぐう・・」「さすがにプロね。
普通人なら激痛で失神してるはず・・このまま放置しとけばコヨーテが夜のうちに踊り食いしてくれるわ。」
「ぐっ!」「それがイヤなら言いなさい。何者?」「・・・・」「そっか・・プロは死んでも口は割らないか。
ならば。」ごそごそ・・「え~と・・国連秘密部隊?これはフェイクね。となると・・ははあ、バイオネットか。」
「くっ!」「どうやら図星ね。国連秘密部隊はよく知ってるのよ・・バイオネットもね。たしか任務に失敗した
者は消される運命・・よね。」「・・・・」「だったらここで名誉の戦死のほうがいいんじゃない?」「!」
「あちらさんよりは楽に死なせてあげる・・ほら。」ぽふっ。「!」「私の胸の中で安らかにね・・」ゴキュッ!
「!・・」ガクッ。「延髄破壊・・即死。」そっ・・「最後に仏を見せてあげたわ・・行き先は地獄でしょうけどね。」
「ただいま~。」「おお、戻ったか。・・ほう、グリズリーか。」「ちょうどいい今夜のオカズができたな。」
「まあね。」ドサッ!「ちょっといろいろ刺さってるけどね・・こっちにも来た?」「来たきた。バイオネットの
ダーク暗殺部隊がな。」「な~んだ、尋問して損した。・・それでホトケは?」「崖の下だ。朝までにはきれいに
猛獣たちが始末してくれるさ。」「どうやら狙いはワシのようじゃが、凱と命まで巻き込んでしまったのう。」
「いえいえ、ちょうどいい肩ならしですよ。」「そのとおり。刺激になっていいです。さて、料理をしようか。」
「あ、私やろうか?」『やめい!』「ぶ~っ!なんでよ!」「あれは「料理」じゃなくて「混合」だろうが。」
「いや、「調合」と言ったほうがよい。毒のな。」「わかったわよ!そこまでゆーならびっくりするようなもの
作ってやろーじゃない!ちょっと材料の肉、もらってくわよ。」ヒュッ、スパーン!「よいしょっと。」ビチャッ!
「30分あれば十分!凱、マスター、覚悟しときなさい。」スタスタ・・「やれやれ・・」「自覚しとらんか・・」
「・・第一部隊は全滅か。」「さすがに侮れぬな・・」「だが確実と思われた女に当たったものまで全滅とは・・」
「第二部隊、準備せよ。次は全員で襲撃する。」「賛成だ。一斉にかかれば対応しきれるまい。」「では・・」
「できたよ~。」グツグツ・・プ~ン!『こ、これは!』「どう?おいしそうでしょ。」ドロドロ・・『うう・・』
「・・命のはメインディッシュにとっておこうな。(^^;;まずは前菜として俺のを食べてくれ。」
「そ、そうじゃの。うまいものは最後にとっておくべきじゃ。(^^;;」「え?まあいいけど・・そんじゃ、
いただきま~す。」『いただきます。』モグモグ・・「まあまあね。凱も料理うまくなったわね~。」「ふむ・・
焼きかげんも味付けもよし。少々荒っぽいが、それが野趣というもの。」「誰かさんのせいで必要に迫られた
おかげですよ。」「そうよね。マスターと私がお料理できるんだから、凱だってがんばらなきゃ。」『はいはい・・』
パチパチ・・「凱、ナイフをとってくれ。」「あ、私も。」「はいどうぞ。」カチャカチャ・・『・・そこ!』ビュッ!
ドスドスドスッ!『ぐうっ!』ザザザーッ!「そこの団体。ご相伴にあずかりたいのか?」「・・かかれ!」
ザザッ!『ダーク暗殺部隊・八門遁甲必殺陣!』「あまい!」ガシッ!「それっ!」バシャッ!『むわっ!』
「スキあり!でりゃああーっ!」バキィィーン!「うまいぞ凱!そりゃそりゃそりゃーっ!」バキバキバキッ!
「八門の陣、破れたり!」「ちょっと!私の料理を!」『ググググ・・』「・・え?」グオオオオーッ!
「きゃーっ!怪獣になった!」「獣人か!」「そ・・そんなバカな!」「なんじゃ?」「わが部隊には獣人など
おらぬ!」『えっ?』「・・ひょっとして。」くるっ。『み~こ~と~・・』「え?え?・・命、わかんな~い。」
『とぼけるな!』「なんつー料理を作るんだお前わ!」「あやうくワシらがああなるとこだったぞ!」
「と・・とにかく!あの怪獣をなんとかしなきゃ!」グオオオーッ!『おっと!』ドシャアアーン!
「ええいうっとうしい!獅王帯!」シュバッ!クルクルッ。「それそれそれ!」ブンブンブン!「そりゃあっ!」
ブン!「いったぞ凱!」「はいマスター!はあああーっ!」ダーン!「獅王微塵撃!」バゴオオーン!ブシャァッ!
「まずは一丁あがり!」「油断するな、まだまだおるぞ!」キュオオオーン!「そこのあんた!」「はいーっ!」
「死にたくなかったら一緒にやっつけなさい!武器貸して武器!」「え~と・・こんなものでよければ。」ジャラッ。
「万力鎖?・・まあいいでしょ。はあっ!」ダーン!ジャラジャラッ!「それっ!」ジャリッ!ボギーン!
「こういう使い道しかないわね・・ん?」ゴオオーッ!「うるさい!」ジャラッ!ボゴオオオーン!グガアッ!
「どんなバケモノでも目に直撃は効くでしょ?獅王流星撃!」ゴッ!ズドオオオーン!「心臓もらい!」メリッ、
ボゴオオオーン!ドクンドクン・・「イキがいいわね~。あとでお刺し身にしようかしら?」ヒョイ、グシャッ!
「二人とも一気にきめるぞ!」『はい!』ザザッ!「三人合体奥義!」『獅王阿修羅連撃!』ギュルルルルルッ!
「そりゃそりゃそりゃあーっ!」「おおおおおーっ!」「はいはいはいはいっ!」ズドドドドドドドッ!
ギュルルルル・・ピタッ。『爆裂!』・・グギャアアアアーッ!ボゴボゴボゴーン!「経絡秘孔のうち、爆孔!」
「な・・なんという連中だ・・こんなバケモノじみた奴等を始末しようとしてたのか・・」ガクガク・・
「さてと・・聞かせてもらおうかしら?あなたたちの本拠は?」「本部は拙者も知らぬ・・北米支部ならば
ラスベガスにある・・カジノが表向きだ。」「ほう、カジノか・・修行達成祝いにパッとやろうかの。」『賛成!』
「けどコイツはどうします?」「通報でもされたら厄介ね・・やっちゃう?」「ひっ!」「無益な殺生はいかん。
だが命の言い分ももっとも・・これじゃな。」ヒュッ!トン。「あ!・・」「傀儡の秘孔じゃ・・おぬしはここで
小屋番をしておれ。戻ってくるまで留守を頼むぞ。」「・・わかりました。おまかせを・・」「さすがマスター・・」
そしてラスベガス。ガチャン!カラカラカラ・・「ほいほいほい!」ピタピタピタッ!ジャララララーッ!
「うわはははは!これで25台連続ジャックポットじゃ!」タタタタ!「お客さま、失礼。」「ボディーチェックか?
よかろう、どこでも調べてくだされ。」ゴソゴソ・・「・・バカな。」「イカサマなどしとらん。なんなら目の前で
やってみせようか?」ガチャン!カラカラ・・「ほれほれほれっ!」ピタピタピタッ!ジャラララーッ!
「どうじゃ?」「・・信じられない。」「ふふ・・目を鍛えることじゃ。それに瞬時の記憶力と読みじゃな。」
「マドモアゼル、あなたの番です。」カラカラ・・「それっ!」ポイ。コロン。オオッ!「また6ゾロだ!」
「これで私の勝ちね。」ジャラジャラ。「・・サイコロを交換します。」「どうぞ。」チャッ。(このダイスは絶対に
6が出ない仕掛け・・)「ほんじゃいくね。」カラカラ・・「それっ!」ポイ、コロン。ギュルルルルッ!「なにっ!
ダイスが高速回転?!」シュルルルル・・ピタッ。「はいまた私の勝ち~。重心が6にあると出やすいわ。」
「くっ!」チャッ!ビシッ、ボコッ!「ぐっ!ダイスが手に!」「銃しまわないと次は眉間にいくわよ・・」
「それっ!」ガキィィーン!ギューン!♪カーン!オオオーッ!パチパチパチ!「よっしゃ!またヒット!」
「・・次のウェイトは40kgです。」ガタン。「まだ続けますか?」「もちろん。これヒットすれば10倍だよな?」
『ヒット・オン!』「でりゃあああーっ!」ビュッ!ガキィィィーン!ギューン!♪カーン!「クリア!」
(バカな・・プロレスラーでも1mと上がらないはずなのに!)「で、では今度は一気に100kg!クリアすれば
100倍の配当ですけど?」「やってやるぜ!」(これは不可能だこれは・・)『レディー・・ヒット・オン!』
「ひ・か・り・に・なれええええーっ!」ゴッ!ズドオオオオーン!ギュン!♪カーン!オオオオーッ!
「そ・・そんなバカな・・」ヘナヘナ・・「俺はこういうハンマーは使い慣れてるんだな、これが・・」
応接室。「さて、ワシの稼いだ20億ドル、払ってもらおうかの。」「私は15億ね。」「俺は25億だ。」
「ただいまオーナーがお持ちいたします。しばらくお待ちください。」「お待たせしました。」ガチャ。
ジャキジャキジャキッ!「あら、ドル札じゃなくて鉛弾?」「現金の代わりに受け取るがいい、片道キップを。」
「やはりの・・」クイ。スパパパパッ!『ぐぎゃっ!』「なにっ?!」「あらかじめ極細のワイヤーを張っておいた
のじゃ。よく切れるチタン合金の糸だから、鋼鉄でもスパスパ切れるぞ。」「もうひとつオマケ。」ピッ。ドカーン!
『うがっ!』ダダーン!「壁にはバンソウコウにしか見えない極薄クレイモア地雷。リモコン発火式さ。」
「さらにオマケね。」ピッ。シュバァァーッ!「スプリンクラー?」「床に置いた極薄高圧電池。」「・・いかん!」
バリバリバリッ!『シビビビビ!』「十万ボルトよ。」プシュ~・・「どうじゃ、このマスター地獄フルコースは。」
「残るはお前さんだけだな。」「さあどうするの?バイオネット北米支部長・グレートホワイト。」「こうなれば!
先生、お願いします!」「どーれ。」ユラッ・・「ほう、用心棒か。」「人斬りキラル。お命頂戴つかまつる。」
「ほれ。」ポイ。「はっ!」キラッ!パチン。・・パラッ。「ほう、リンゴを八等分か。見事じゃ。」「いかがかな?」
「チッチッチ。その程度じゃ日本じゃあ二番目ね。」「命、ここアメリカだけど・・」ごすっ!「なんと・・ならば
日本一は?」「チッチッチ・・この私。マスター、リンゴ。」「ほれ。」ヒョイ。「はいっ!」スパパパパパーン!
コロッ・・パラッ。「なんとおっ!手刀で八等分した上にウサギさんに仕上げるとは!」「どうせならこのくらいは
やってもらわなくちゃね~。」「むう・・だが私もプロの殺し屋。契約は果たすが務め。」「ここは俺が。」スッ。
「よかろう、やってみせい。」「では!」グッ!「いざ!」グッ!・・ヒュゥゥゥ・・(室内に風が舞うかって?
気分です気分。)『・・はっ!』シャッ!キィーン!・・シィーン・・「ふふ・・見事だ。久々に満足であった・・
ぐはっ!」ガクッ。「敵にしておくのは惜しいな・・」ピッ、ツゥ・・「紙一重であったな。」「はい、頬の血拭いて。」
「キラルまで倒されるとは・・こうなったら、変身!」ギニュゥゥ~。ボカアアアーン!「ぐはあっ!」
「たわけが!のんびり変身するまで待つバカがおるか!ほれほれほれぃっ!」バゴバゴバゴッ!「あががががっ!」
「ページが予定より多かったのでこれで決めるぞ!獅王天動拳!」ドガアアアーン!「がはあっ!」ガシャーン!
「うおおおお・・」・・ザッパーン!プカァ~・・「ホオジロザメ獣人か・・プールがお似合いじゃな。」
「マスター、オーナー室の金庫にあるだけもらってきました。」ドサッ!「ざっと200億ドルの金塊ね。これで
ここのカジノも倒産、北米支部も壊滅状態ね。」「さて、ロッキーへ戻るぞ。」「その前にブランド物を買い込んで
おかなくちゃ。せっかくのアブク銭だもん、使わにゃソンソン。」「それでもまだ余りそうだがな・・(^^;;」
「まあいい。心残りのないようしっかり買っておくのじゃぞ。」「はーい。えっと、ヴィトンにエルメスにグッチに
ティファニーに・・あ、凱にもアルマーニ買ったげるから。」「はいはい。」「ワシはバーバリーがいいのう・・」
*************************
♪ザン!
『師匠、これが私の考えた新型ビークルロボです。まずはマヤの伝説にある「太陽の鳥」をモチーフにした
スーパークルーザー型のソルバルウ。武装はゾンダーバリア自体を破壊する爆弾と自動制御ターレット式速射砲。
次に北欧神話の「地の蛇」をモチーフにした迫撃砲車型のヨルムンガント。武装はパンツァーファウスト。
SADARM(自己鍛造弾頭)ならゾンダーバリアを破れるかも。最後に理論が固まりつつあるES技術を応用した
亜空間潜航艇型のリヴァイアサン。武装は亜空アスロック・サブロック。ES理論を使ったワープ弾頭なんかが
できたら、バリアごと敵をえぐれるかも。いちおう既存技術で造れそうなものを考えてみましたけど。』
『あやめくん、なかなか見事なアイデアだ。これなら製作できると思う。実はペルー・ブラジル・アルゼンチンの
三国で新ビークルロボの協同開発プロジェクトが進行中らしいんだ。一国のみでは技術開発費が相当なものに
なるので、三国が持てる技術と頭脳を寄せ合ってより良いものを造ろうというのが狙いらしいんだ。』
『へぇ・・三つの国でひとつのビークルロボを建造するんですか?なんか所有権で軋轢が生じそうですね。』
『いや、基礎となるロボット技術やシステム構成は同じだが、武装や仕様はそれぞれの国の独自技術を生かした
三体のロボットになるそうだ。これなら互換性がとれるし、協闘する場合にも運用が容易だからね。』
『なるほど~。せっかくだから三体合体式でもっと強いハイパーロボになるようにすればいいかもしれませんね。』
『はははは、それは傑作だ。確かにシステム的に共通だから、出来ないことはないな・・じゃ、退室するよ。』
『お疲れさま~。私も退室しま~す。』カチャカチャ。「今夜のチャットおしまいっと。・・師匠、日本語うまく
なってきたな。半年前までは英語しか打てなかったのにな。もう午前三時か・・さて、寝よっと。」バサッ。
記録外ミッション35「戦乙女たち」 (~13話)
三国連合技術会議。「・・以上が僕の提案するビークルロボ案です。」ガヤガヤ・・「さすがは世界十大頭脳・・」
「これなら他の国との性能競争も避けられますな。」「これほど仕様が違えば、衝突することもないだろう。」
「アーティミー技官、質問です。この三体はほんとに共通システムで建造できるのですか?」「可能です。
はっきり言えば装備と外型フレームの違い以外は全く同一なのです。」ガヤガヤ・・「それでは各国のオファーを
取りたいと思います。」「ブラジルは陸戦タイプを造らせていただこう。」「空戦タイプはペルーにおまかせを。」
「だがアルゼンチンにはES技術が・・」「その点は心配ありません。ドクトル。」「ひゃははは!ドイツの科学は
世界いちぃぃぃーっ!」「おお!空間科学のドクトル・シュトロハイム!」「私にまかせい!ちょうどよいことに
ES機関の開発が出来たところだ。さっそく実用に供してみたいでな。」「ドクトルがおられるなら依存なしです。」
「これで決まりましたね。基本設計図は僕が作っておきました。これをベースに造ってください。」『うむ!』
ペルー・アーティミー研究所。「起動。」「・・ん。」「ソルバルウ、おはよう。」「・・アーチーのあんちゃん?
そんじゃオレは・・起動したんだ。」「調子はどうかな?」「ん~・・特にマズイ所はねえな。よいしょっと。」
ズン。コキコキ、キュンキュン。「駆動系が新しいせいかちょっとまだ固いな~。ま、そのうち馴染んでくっだろ。」
「超AIは順調のようだね。」「前からあんちゃんに教育してもらってたからね。けどこうやって実体の身体が
あるってのは不思議な気分だね・・」「サイバーワールドではイメージ体だったからね。事前にインターフェイス
シミュレーションプログラムをトライアルしてなかったら、立つことさえままならなかったとこだね。」
「けっこー練習したぜ。質量ってのにはちょいと戸惑ったけどね。」「歩けますか?」「やってみよか・・ほい。」
スック。ガキョンガキョン。「ほう、初回にしてはうまいね。」「へっへ~。どんなもんだい。」「お見事です。さて、
さっそくだがテストがてらブラジルへ飛んでください。僕も同乗します。」「おっけ。表に出てチェンジするぜ。」
キィィーン・・「いや~、キモチいいね~!空を飛ぶってのは歩くよりラクチンだぜ!」「ほら、あそこが有名な
マチュピチュですよ。」「へぇ・・あんな高いとこによく街なんか作ったもんだね~。」「誰がいつどうやってあれを
作ったのかは誰も知りません。おそらくはこれからも判ることはないでしょう・・」「おもしろいじゃないの。」
「・・おっと、リオ・グランデが見えてきましたね。」「うわ~、地平線の端から端まで横切る川か・・すげえ。」
「この大アマゾンがこの広大なジャングルの命の源なのです。」「データベースによると、人食い魚がいるって?」
「ピラニアですね。まあそういった事件はもっぱら人間の不注意が原因です。もっと恐ろしい魚がいますよ。」
「・・あった。カンジェロか。」「そう。穴があればどこでも潜り込むヤツです。裸で川に入ったりしたら悲惨な
ことになります。」「ああ・・う~、あんまし想像したくねーな、そんなのは。」「そういえばこれから会う君の妹
には、ピラニアをモチーフにした武器が付いてますよ。」「なんだそりゃ?」「ドクター・イヤベスお得意の
マイクロマシン技術を応用したものです。もっとも、条件がそろわないと使用できないようにしてますが・・」
ブラジル国立科学研究所。「できましたか?」「これはアーティミー技官。設計図どおりにできました。まさか
混沌のイヤベス様まで応援に駆けつけてくださるとは思いませんでしたが。」「彼じゃないとレギオンは正しく
調整できませんから。では見せてください。」「こちらです。」カツカツ・・ガキョンガキョン。「あんちゃん、
レギオンってのは?」「さっき話したMM兵器の名称です。群体兵器だからレギオンです。」「なるほど・・」
「これです、ヨルムンガント。」「うん、イメージどおりですね。」「・・なんか箱みたいなビークルロボだね。」
「超AIは?」「いまから起動させます。」ブン・・「・・あれ、そこにいるのは黄昏の先生と・・おねえ!」
「・・ヨリ子か?」「そーよ。システムチェーンジ!」ジャキーン!「三ヶ月ぶり~!」「そっだな。いっしょに
教育受けたとき以来だな。ロボ型態だとけっこースマートじゃん。」「ソルねえも天使みたいでカッコいいよ。
背中の翼って扇みたいに開閉するんだ~。」「ロボ型態んときはジャマだからな。ヨリ子の背中にはでけえ箱が
ついてるんだな~。」「パンツァー・ファウストのランチャーボックス兼弾倉なの。これがなきゃあたしって
タダのトラックだもんね。脇の箱はレギオン収納箱。」「レギオンってどんなんだ?」「全長10cmくらいの
ちっちゃいメカ。小さいながらも陸海空どこでも行動可能。武器は超合金製のキバね。」「補足しよう。レギオンは
まだ試作段階で、陸戦用マラブンタと水中用ピラーニャの二種類を装備してあるんだ。それで実戦データを
収集して、本来の汎用レギオンにグレードアップさせるプランだ。」「とゆーわけ。でもね、あたしだけじゃ
使えないの。」「どーゆーこった?」「その理由はのちほど説明しよう。ソル、ヨリ子をキャリーして今度は
アルゼンチンへ飛んでくれ。」「おっけ。いくぜヨリ子、つかまりな!」「はいな、ソルねえ!」
キィィーン・・「うわ~!高いたかーい!」「ジョイントってこのために付いてたのか・・でもヨリ子吊るすと
速度も機動性もわりいな~。」「もちろん戦闘時は分離しますけどね。これはあくまで搬送用です。」「たりめーだ!
こんな重しつけてバトれっか。」「ぶ~っ!ヨリ子重くないもん。重いのは背中の箱だもん。」「同じだ!」
ブエノスアイレス科学廠。「これがリヴァイアサンです。」「へぇ~・・まるでサブマリンだね。」「とゆーより、
メカクジラってカンジ。」「クジラはひどいですわ。せめてでっかいイルカと呼んでくださいね。」『えっ?・・
リヴィ!』「システム・チェーンジ!」ジャキーン!「おひさしぶりね、ソル、ヨリ子。」「リヴィはオレらと
ちがっておしとやかだったんで、どーゆー機体かと思えば・・」「ロボ型態、けっこースリムじゃん。リヴィに
ピッタリよね。」「わたくしもそう思いますわ。」「ヒャハハハハ!如何かな私の新作は!」「これはドクトル。
さすがに美しく仕上げられましたね。」「うちのファーフニルとフレスベルグは漢っぽく作ったのでな、今回は
女性らしさを追求してみた。まあ自分でも満足のいくデキだぞ。ESシステムも完璧に立ち上がったぞ!」
「ESシステム?」「要するに亜空間潜航システムですわ。」「それだけではない!潜望鏡も出せるのだ。リヴィ、
やってみせよ。」「それでは。」ズズ・・『ええっ?!』「地面に潜った?!」・・ニュッ。「地面から潜望鏡が・・」
キョロキョロ。スス~・・「な、なんかブキミだね・・」「リヴァイアサンにはさらに亜空間センサーが付いており、
地球の裏側でも亜空間航行でものの数十分で移動できるのだ。」「さすがは「素晴らしきシュトロハイム」ですね。
もうそこまでES技術を発展させましたか。」「いや、行けるのは地球の上だけだ。ゆくゆくは宇宙空間でも到達
できるようにしたいのだが、固定物の無い空間に現出するのはまだ難しい。あと少しなのだがな・・」
「地球上でもこれだけ使えれば充分ですわ。」ズズズ・・「そうはいかぬ。いずれは宇宙戦にもなる可能性は
大いにあるからな。」「ともかく現状はこれで充分です。さて、ペルーへ戻ろうか。リヴィの亜空間で行こう。」
「ちょっと待った。レギオンの説明がまだだぜ。」「そうそう、どーして装備してるあたしが使えないの?」
「では説明しましょう。レギオンはあまりにも強力なので、爆龍神モードでのみ使えるようセーフティを
かけてます。」「爆龍神・・ですか?」「君たちはトリプル・ドッキングすることでハイパーロボ・爆龍神になれる。
そうなれば陸海空どこでも活動でき、ガオガイガーGでさえ行動を制限される深海や亜空間でも戦えるんだ。」
『へぇ~・・』「合体システムはまだ未完成ですが、来週までにはなんとか仕上げておきましょう。」
ズズズズ・・「着きましたわ。」「やれやれ・・亜空間って何にも見えねえんだな。」「グルグル縞模様ばっか・・
意外とつまんないのね~。」「他に存在するものがありませんものね。でもね、ごくマレに遭遇することもあるの。」
「・・なんに?」「こないだ見たのは戦艦、その前が戦闘機でしたわ。」「・・戦艦に戦闘機?」「どっかで聞いた
よーな・・あっ!」「ひょっとして!」「ちょっと待ってください。」ごそごそ・・「その戦艦とはこういう形じゃ
なかったですか?」パラ。「あら、まさしくこれですわ。」「やっぱり・・」「「畝傍」だ・・」「そ・・それじゃ
戦闘機って・・」「おそらくこれでしょう。」パラ。「はいそうです。」「アベンジャー雷撃機だ・・バミューダで
消えた三機編隊。」「おいおい・・」「ひとつだけ。・・パイロットはおりましたか?」「・・いえ、コクピットには
誰も・・いえ、いた痕跡はありました。」「痕跡って?」「・・座ったそのままの形で置かれてた飛行服でした。」
『う・・』「だが、亜空間を通過した僕が無事ということは・・遡行流には捕まらなかったせいか。」「遡行流?」
「シュトロハイムが存在を主張している時空の流れです。それに巻き込まれれば生体は急速に若くなり・・
消滅する。」「・・亜空間てのはおっとろしいとこだね。」「だからこそ、その空間の性質を調べる必要があるのです。
そう、あたかも海流を調査するように・・」「わたくしが使ってるのは浅い水面直下みたいなものですから。
ドクトルによるとそれより深いところはまだよくわかってないから潜るなとのことです。」「なるほど・・さて、
君たちは来週には日本へ行ってください。GGGで三日間の研修をしてきてもらいます。」『GGGへ?』「日本か~。
サムライとニンジャの国よね。」「いつの時代だよヨリ子。今の日本はハイテク大国でGGG本部まであるんだぜ。」
「ビークルロボの先輩がたとお会いできるのですね。楽しみですわ。」「それではがんばってきてください。おっと、
君たちの生みの親にもあいさつしておくのですよ。」『はい?』「生みの親って・・黄昏のセンセじゃないの?」
「設計したのはそうですが、創造したのは僕じゃありません・・彼女です。」パッ・・「・・この子だれ?」
「初野あやめくん。日本のごく普通の女の子ですが、卓越したメカニックセンスを持ってます。実をいうと、
君たちの基本コンセプトを作ったのは彼女なのです。」『へぇ~。』「今はGGG整備部でバイトしてるそうですから、
会う機会もあるでしょう。あ、まだ君たちのことを連絡してませんでした。」フッ。「あんちゃん、きったね~。」
そしてGGG整備部。「えっ?!南米のビークルロボって・・」「ソルバルウ・ヨルムンガント・リヴァイアサン。
なかなかハイカラな名前やな。「千手」へようこそや。」『よろしくお願いします、整備主任!』ちらっ。「えっ?」
「初野あやめさんですね。」「そ、そうですが・・」「なんや、知り合いか?」「知り合いっていえば知り合いで~。」
「オレらの生みの母ってとこかな。」「へ?・・あんた若いのにでかい子供おるんやな~。」「なんですかそれは・・」
♪ザン!
「ホウメイさん、これ。」「なんだいさおりん?・・へぇ、部署対抗ゴチバトルかい。」「いろんなイベントが
ありますけど、GGG部署の間でのイベントが無いのに気づきまして。」「たしかにそうだね~。それでと、
どこでやるんだい?」「ここ大食堂です。」「えっ?でもメニューの値段はバレバレだよ。」「だから私たちで新しい
レシピを作っちゃうんです。」「そりゃいいね。あんたら四人の直弟子の腕、見せてもらおうかね。ただひとつ、
素材は食堂のを使うんだよ。高級素材使えばうまくてあたりまえ、その辺にあるありふれた素材でうまいもんを
作るのが本当の料理人だよ。」「わかってますって。ホウメイさんにしっかり鍛えられましたから。」「そうかい。
それとだ・・やっぱ小細工が欲しいね~。こういうのはどうだい?」ひそひそ・・「・・おもしろそうですね。」
記録外ミッション36「ゴチになりやす!」(35話あたり)
マンモスオーダールーム。『ゴチバトル?』「あんまり聞いたことないわね・・」「どういうルールなんだ?」
「え~とですね、目標金額を設定して、選手はその設定金額に到達するように料理を注文していくのです。」
「でも料理の値段なんて・・あ、そうか。」「そうです、値段は伏せておくのです。だから選手は料理の値段を
予想しながら注文するのです。」ポリポリ。「最後にペナルティとして、最下位になった選手が他の選手の食べた
料理の総額を支払います。」『ええっ?!』「よーするにドベがごちそうする・・だからゴチバトルです。」
『う~む・・』「なかなか白熱しそうなルールだな・・」「ドベを避けたいがゆえに選手は必死に値段を予想
しようとします。またバカ食いも食い控えも敗因になりますから、よけい慎重になります。」『なるほど・・』
「でと、各部署から代表選手を出せというわけだな。メインスタッフは誰がいいかな・・」「凱と命はけっこう
出てるから、今回はパスしてもらおうぜ。」「それをいうなら参謀は俺たちより余計に出てるじゃないですか。」
「火麻くんもパスだな。料理を正確に評価し、値段をつけれる者といえば・・」「やっぱ長官かな?」「いや、
私も今回はパスだ。評価はできるが算定までとなると・・」「ワターシやりマース。」『スワンさん?』
「し、しかし、スワンくんは・・」「ザッツオーライ。アメーリカンでもワターシはテイスト確かデース。」
「そういえばスワンさんってGGG食堂では和食ばっかり注文してるわね~。」「和食大好きデース。やっぱ
ゴハンにお味噌汁、それにナットが最高デース。」『ほう・・』「では今回はスワンくんにやってもらおうか。」
「長官、ちょっと待った!」「なにかね炎竜?」「機動部隊からも代表を出したいんです。」『ええっ?!』
「機動部隊も立派なGGGの部署だ。カヤの外はないです。」「炎アニィにさんせー!機動部隊からも代表を
出すべきだぜ!」「同じく賛成!どうも気にいらなかったのよね~。みんな楽しそうにやってるのになんで
あたしたちだけノケモンなのよ!」「そーだそーだ!」「ちょっと待ってください。美人コンテストなどなら
まだわかりますが、わたくしたちは食事ができる者がおりませんが・・」『あ・・』「心配ないぞい!」『えっ?』
「雷牙博士、なにが?」「ただ一人だけ勇者ロボで食事ができる者がおる!」『なにいっ?!』「初耳です。」
「とゆーか、そういう機能をつけたのをすっかり忘れておったんじゃ。使う機会がなかったんでの。」
「このクソジジイ!そーゆーことは早く言え!」「まあまあミスティー。で、どなたですか?ドクター・ライガが
作ったとなれば、マイクかプライヤーズあたりですか?」「マイクもプライヤーズも食べる機構がどこにある!
決まっておろうが!」「となると・・」「・・誰なの?」「目の前におる、ほれここ!」『・・あっ!』「・・えっ?」
「そうか!メイドロボのマルチィか!」「盲点だった~!ちゃんと人間らしい口ついてるじゃない。」「マルチィ、
あ~ん。」「え?・・あ~ん。」『おおっ!』「ちゃんと歯も舌もついてる!」「ホントにロボットなのか?」
「論より証拠。マルチィ、この肉マン食ってみ。」「ありがとうございます。いただきます~。」もぐもぐ。
『おおおーっ!』「食ってる、食ってるよ!」「ここまで技術は進歩してるのですね~。」「さて味はどうかな?」
「おいしいですぅ~。ブタ肉に豆磐醤が効いて、タマネギの食感と共に絶妙のハモーニーを醸し出していますぅ。」
「味までわかるのですか?!」「もともとマルチィは人間用メイドロボとして開発されておる。だから料理を
作ることも任務のうちじゃ。料理するのに味がわからんでは話になるまい?」「てぇことはマルチィは料理人の
顔も持ってるってわけだ。」「それが証拠にマルチィの作るオイルカクテルは絶品じゃろ?」「たしかに。
味覚という概念のないボクたちにそれに近いものを感じさせてくれているな。」「光栄ですぅ。」「実をいうと
味覚システムの基本プログラムはホウメイくんが作ってくれたんじゃ。」『ほう~。』「それはプロ級の活躍が
期待できそうですね。」「いや、料理人としての素質はボルフォッグの言うとおりじゃが、経験値に多少不安がある。
学習型AIなので未経験のことにはいささかの。」「いい手があるわ。」「なんだ命?」「経験者の力を借りるのよ。」
「さて!部署対抗ゴチバトル、いよいよ開催です!」「本日はGGG大食堂よりお送りします。実況と解説は
もはや紹介する必要も」「ジェイだ!ソルダートJ!」「Gキャリバーが哭いてるのよ~・・」「ないですね。」
「では各部署の代表選手を紹介します。まずは諜報部代表、百面相の志保ちゃん!」「おっまかせ~!」
「艦攻部代表、大河千鶴さん!」「よろしくお願いしますわ。」「大河?まさか長官の?」「そのとおりです。
艦攻部を仕切る大河四姉妹の長女の千鶴さんです。いままで出る機会がなかったのでここらでデビューして
もらおうかとの作者の思惑です。」「へぇ~。娘を経理部に入れるとは長官もセコイわね。」「その逆です。
長官の給料、切り詰められたそーです。取りすぎだって。」「ちーちゃんはああ見えてしっかりしてるからね。
あたしのいい右腕だったわ。」「艦攻部長のポストは空席のままですね。」「ホントならちーちゃんが座るはず
だったんだけどね、本人が受諾しないのよ。やっぱ長官の娘ってのが引っ掛かってるんでしょうね~。」
「GGGは実力主義だってのに、やっぱそういうとこは気にするのかね~。」「無理もないな。世襲的傾向は
どんな組織にも少なからず見られるものだ。」「難しいんですね、大人って。」「心は子供のままがいいのよ・・」
「整備部代表は保科主任!」「食の関西のセンス、見とれや!」「智子なら堅実な予想をするでしょうね。」
「リオンさん知り合い?」「けっこーウマが合ったもんでね。」「正反対のようでけっこー似たもの同士かも。」
「科学部代表は星深雪ちゃん!」「ん~と・・なんで私はここにいるんでしたっけ~?」「相変わらずミユキは
ふつうモードではボケボケね~。」「あれで本気になるとすごいエキスパートになるというのが面白いな。」
「生活部は今回は主催なのでパスです。次は参謀部代表、火麻あかりさん。」「私しかいないから・・でも
なんとかやってみよう。」「がんばってねあかりちゃん!私たちも実況しながら応援するから!」「ムリです。
でもあかりさんなら間違ってもドベになることはないでしょう。GGG一まともなキャラですから。」
「あら、GGGにマトモな人間っていたんだ。」「ほとんど奇人変人大集合だからな。」「その言い方はけっこー
抵抗ありますが、否定はしません。」「あかりちゃんが逆に特異なキャラだってのがいかにもGGGよね~。」
「さてあとは・・メインオーダールーム代表、スワンさん。」「イェーイ!ベストをつくしマース!」
「スワンさんで大丈夫かな?」「あら、食通としては信頼できるのよ。あたしも用事でヒューストンのNASAに
行ったときは、スワンにおいしい店教えてもらったし。」「・・実は来週出張なので教えてください。」
「最後は、機動部隊代表・・って?!」「ちょっ、なんで勇者ロボがいんのよ!モノ食えないでしょーに!」
「一人だけいます。メイドロボのマルチィ。」「はい!がんばります~!」「あれって?!・・ちょっと失敬!」
ダダッ!「やいこらジジイ!なんだあのロボットは!」「見てのとおりじゃが。」「いいかげん忘れろって・・
あたしだって知ってたからよけいに辛いし。」「意図して似せたんじゃないわい・・出来上がったらたまたま
似てただけじゃい。」「無意識にそうなっちゃったんだね・・ま、わからんでもないけど。」「ほっとけ。」
「・・なにやら雷牙博士と話し込んでるわね。」「・・わかりました。「重鐘」によると、マルチィのデザインは
雷牙博士の死別した娘さんがモデルのようです。」「ほう・・それでか。」「リオンも知ってたのね・・死因は?」
「交通事故・・当時5歳。」「・・それじゃあ情も残って当然ね。」「だが・・失ったものは二度と戻らない。」
「さて、メニューは生活部が用意したスペシャルメニュー!」「当然値段はわかりません。」「実況席にも正解は
知らされておりません。知っているのは値段設定をしたホウメイさんのみ!」「目標金額は一万円です。
それでは一品めオーダー開始。」「え~と・・あっ、これおいしそう。ヒレソテーベーコン巻きちょーだい。」
「では私はキノコとシーフードのリゾットを。」「最初は遠慮なくいったろかい。アワビの蒸し揚げや。」
「ん~と・・1キロのマンモスハンバーグをくださ~い・・」「えっと、チキンとエビのグラタンを。」
「オー!レアオイスターありマース!これ2ダースくだサーイ!」「どれもおいしそうですぅ。それでは
ヒレ肉グリーンアスパラ巻き、くださぁい。」「各選手が一品めを注文しました。」「調理シーンは以下略。
すかさず試食に入ります。」ぱくぱく。「さて、一品めの予想金額を出してください。」『う~ん・・』
「そうね・・ヒレだから高めかな?3000円くらいにしとこ。」「これなら1000円くらいですわ。」「そやな~・・
張り込んで4000円や。」「肉は普通のビーフのミンチ。特に仕掛けはなし・・目方プラスで2000円ね。」
「800円・・かな?1000円はしないはず。」「いまエクスチェンジレートいくらデシタ?・・なら3000円ネ。」
「う~ん・・わからないですぅ。」【私の出番ね。】(先生よろしくお願いしますぅ。)【そうね・・この味からみて
これはひっかけね。高く見積もるとえらいことになるわよ・・1500円。】(わかりましたぁ。)かきかき。
「一品めの予想金額がそろいました。」「へぇ・・みんななかなか手堅い予想してるね。」「見たところ、いわゆる
高級素材は使っておらぬ。料理の手間賃が重要なグレードになってくるな・・」「では二品めオーダーどうぞ。」
「途中経過です。現在四品め予想終了。そろそろヤバくなってきたんじゃない?」「そうですね。一品平均
2000円とみても、そろそろ慎重にならざるをえません。」「こうなると最初に大物をオーダーした者は残金計算が
デリケートになってくるな。」「刻んできたのも同じよ。予想誤差がだんだん積み重なってくるころよ。」
「では五品めオーダー。」「生ハムでストップ!」「おっと!志保ちゃんストップだ!」「微妙ですね・・
オードブルで小誤差を埋めようという作戦ですが、生ハムって意外と高いんです。」「ではコーヒーでストップ。」
「千鶴さんもだ!」「いい手ね。コーヒーならいくら高くても1000円はしないわ。」「自家製アイスクリームや。
それでストップや。」「予想500円前後で止めたか。なかなかやる・・」「いえ、自家製だから1000円狙いです。」
「う~ん・・予想金額ではあと2500円か。車エビフライでストップ。」「時価モノで勝負かけたわね!」
「モツ煮でストップです。」「また刻んだねあかりちゃんは。」「小・大・小・大・小とよく考えています。」
「ラストはゴハンでフィニッシュ!カリフォルニアロールセット、プリーズ!」「1500円予想ね。やるやる・・」
「ん~・・(先生どうしますぅ?)」【だいじょうぶ。これにしなさい。】「(わかりましたぁ。)ビーフソテー、
くださぁい。」オオッ!「マルチィ計算ミスか?!この期におよんで大モノ注文!」「これはいかんぞ・・
私の予想では大幅にオーバーする。」「・・おかしい。」『えっ?』「さっきから感じてたんだけど、これ根本から
なにか間違ってるような気がするの。」「どういうことだ?」「ホウメイさんよ。うまい・安い・早いが座右の銘の
ホウメイさんがはたして2000円も3000円もするようなメニューを出すかしら?」『・・ああっ!』「まさか!
すべて1000円前後とか?」「となると・・」カタカタ・・「のきなみ足りませんね。シミュレーションでは大幅に
低め予想です。」「もうひとつ。このメニューは相当に引っ掛けがあるな。」「どういうことですジェイさん?」
「よく見ればわかるが、妙に浮いてるレシピがありはしないか?」『・・ん?』「そうね・・なんでモツ煮?」
「カリフォルニアロールも妙ですね。」「あかりちゃん、どう予想した?」「もぐもぐ・・これは?!」ぴくっ!
「やはりな・・」「・・5000円です。」『ええっ?!』「モツ煮ってせいぜい400円じゃ?!」「いえ、このモツは
明石牛です。」「明石牛?!あの最高級牛の!」「シモフリは有名ですが、モツってのは聞いたことありませんね。」
「ブランド物ですからそういうものは出さないでしょう。どこから入手したかは不明ですが、明石牛となれば
これくらいはするでしょう。」「なかなか深いわね・・さすがあかり、分析力は確かね。」「さて、もうひとつの
カリフォルニアロールのほうはどうかな?」もぐもぐ・・「・・オー!アンビリーバボ!これは3500円デース!」
『ええ~っ?!』「説明しマース。ライスは最高級コシヒカリ、ノリは備前、ネタもそれぞれ本場モノの超一流
ブランドの逸品デース。」「おもいっきりヒッカケでしたね。」「これでわからなくなったわね・・」
「それでは全員がストップしたようですので、結果発表~!」「まず一番の方は・・あかりさんです。」オオッ!
「やった~!イェイ!」「珍しい~。あかりちゃんがVサインなんて。」「PS版をちょっと入れてみました。」
「総計は9980円かっこ消費税コミです。」「20円の誤差?すっごい!」「さすが参謀部の重鎮。算定力は確かだな。」
「第二位はなんとマルチィです。」「え?そうなんですかぁ!うれしいですぅ!」「誤差はプラス900円です。」
「これも先生のおかげですぅ。」『先生?』「あ・・なんでもないですぅ。」あせあせ。「・・先生って、だれ?」
「第三位はスワンさんです。誤差マイナス1100円。」「あぶなかったデース。」「カリフォルニアロールがなければ
ドベでしたね。」「ということはだ・・これからはマイナスが多いということだな。」「さてどこまでズレたかな?」
「第四位はミユキさん。誤差はプラス1300円。」「ふぅ~。ちょっと安めに見積もりすぎましたぁ~。」
「さてと・・以下三人はいっきにいきます。生活部のルリコさん。」「はい・・」スッ・・「伝票を最下位の方に
渡してください。」「わかりました・・」ユラ・・「こっちくんな、こっちに。」「どきどきしますわ・・」
「あたしじゃないわね。らっくしょー。」「どうぞ・・」スッ。「・・え?あたし?!」「なんと志保ちゃんだ!」
「よっしゃあああーっ!」「あ~よかった・・」「なんでよ~!納得いかないわよ!」「では発表します。結果は
主任がプラス2200円。千鶴さんはマイナス2500円。そして最下位の志保さんはマイナス3000円でした。」
「おっと、ここで正解の値段表が回ってきました。・・なにこれ?!」「・・やられましたね。高いと思った料理が
安く、安いと思った料理がとんでもない値段です。」「ではホウメイさん、解説どぞ。」「あっははは。どうだい?
素材を逆にしてみたのさ。安い素材を高そうな料理に仕上げ、高級素材をありふれた料理に見せかける。それを
どこまで見抜けるかがカギだったのさ。」「そうか・・ヒレ肉は豪華なようでいて実はベーコンと芯のベジタブルで
巧みに使用量を制限。アワビは小粒な安物を数個まとめてひとつに見せてる・・これなら安く上がるわね。」
「料理は素材じゃないのさ。要は料理人の腕しだい、どんな素材からでもそれ以上の魅力を引き出すことさ。」
「それがホウメイ流料理道なんですね。」「かといって高級素材へのコダワリも否定はしないよ。いい素材なら
よりいい料理が作れるのは事実。それでマズけりゃ料理人とはいえないさ。」「そりゃそーだ。」「まったくだ。」
「それではお勘定を支払っていただきましょう!志保ちゃん、どーぞ!」「え~ん!こんなことならオーバーで
負けたかったよ~!(TT)」「ありがとうございました。67680円です。お支払いはキャッシュですか?」
「はい、GGGゴールドVOSAカード。」ピッピッ。「サインを。」「はいはい・・」さらさら。「またどうぞ。」
「まっぴらよ!」「それではお約束です。勝ったみなさん、どーぞ。」『ゴチになりやーす!』「くやし~!」
「まあまあ。はいこれ。」「ん?なにこれユリカさん?」「次回のイベント企画権よ。今度は諜報部が主催で。」
「・・よっしゃあああーっ!志保ちゃん逆襲編、楽しみにしてなさいよ~。とんでもない企画考えたげるから。」
「先生、ありがとうございましたぁ。おかげでドベにならずにすみましたぁ。」【いいのよ。私もひさびさに
おいしい料理を楽しめたから。】【マルチィは絆の依童としての役割も持っておるからの。味覚もシンクロできて
ええのう。】【これからもちょくちょく楽しませてもらおうかしらね。】「いつでもどうぞ。わたしも食べることの
楽しさが少しわかったような気がしますぅ。」【ボクもやってみたいの~。】【あら、あなた不倫する気?】
【なんでそうなるんじゃ!】【マルチィは女の子ですよ。あなたが入ってどうするんですか。】【うっ!・・では
凱にでも憑依してみるか。】【それじゃホントに背後霊ですってば。】「おいマルチィ、誰と話してるんだ?」
「あっ、ゴルディさん。麗雄博士と絆先生ですぅ。」「なに?・・何にも見えんぜ。」「見えませんかぁ?すみません、
ちょっと実体化していただきませんか?」スゥ。【ひさしぶりじゃの、ゴルディーマーグ。】「・・なにぃぃぃーっ!
あんた木星で死んだはずじゃ!」【凱も兄ちゃんも話しておらんかったのか?いちおー足はついとるぞ。】
「けど・・背景が透けてるぜ。・・ということは!」【うらめしや~。】「どうわあああーっ!オバケだおばけ!」
ドスドスドス!【なんじゃ、ゴルはオバケ嫌いじゃったのか。】【好きな人はそうそういませんってば。】
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♪ザン!
「戦闘終了。護くんと凱は浄解作業に入りました。」「今回はJアークΣがいないせいか、時間がかかったな。」
「幸ちゃん、そりゃねえぜ。参謀部の試算した戦闘時間ピッタリだってのによ。」「すまんすまん。どうも
彼らを無意識のうちに頼りにしていたようだ。」「神種相手ならともかく、ゾンダリアンだけの部隊に機動部隊が
総がかりですから参謀の反論ももっともです。」ポリポリ。「Jアークは今ごろは前回浄解した異星人たちを
整備衛星に送って戻っているころデース。」「母星はまだ機界昇華されたままだからな・・早く神種を倒して
昇華を解いてやらないとな。」「そうですね・・」『こちら医療部収容チーム。少し問題が起こったわ。』
「なんですかイネスさん?」『浄解されたばっかりなのにヤケに元気なのがいてね。しょうがないんで
緊急麻酔処置をさせてもらったわ。』すっ。「トンカチですか・・(^^;;」「元気がいいとはどういうことです?」
『どうもね・・まだ自分がゾンダリアンだと思い込んでるみたいなの・・非常に珍しい症例よ。』
記録外ミッション37「いつか見た海」(18~19話) 原案:生物F参謀
「で、診察結果は?」「説明しましょう。彼・・よね、は非常に潔癖な性格だったようね。そこに昇華を受けた
ものだから、機界生命体的思考とベクトルが一致し、増幅されたがゆえに浄解されてもポリシーがそのまま
受け継がれた。ゆえに自分がまだゾンダリアンだと思いこんでしまってるということね。」「なるほど。
いわば鳥になりたいヤツがホントに鳥になって、また人間に戻っても自分は鳥だと勘違いしてるようなもんか。」
「例えとしては乱暴だけど、そんなところね。浄解されることで精神は一時的に浄化されるわけだけど、
彼の場合は思考ベクトルの違いにすぎないから別問題なの。」「どうやって治療するんですか?」「それが問題。
一番いいのが誰か神種連れてきて、お前はもうゾンダリアンじゃないって説得させることだけど。」
「できるわけねーだろ!」「ならば自分で気づかせるようにするしかないわね・・理論的には機界生命体的思考の
矛盾を自覚させるのが早道だけど、これはキリシタン転ばせるようなものだから難しいでしょうね。」
「改宗か・・やってみるか。」「なにかね命くん?」「その異星人、私にまかせてもらえませんか?」『なにっ?』
「人ごとだと思えないんです・・私の場合はあの異星人とは逆のケースだったけど。」「ああ・・そうか。」
「いいでしょう。こういうのは経験者が適してるわ。長官、医療部長としては命さんがカウンセラーとして
最適と判断します。」「わかった。だが機動部隊の仕事もあることだから、期限は三日だ。」「わかりました。凱、
夫としての承認ももらいたいんだけど。」「いいだろう。命ならどんな状況でも対処できるしな。」
コンコン。ガチャ。ビュッ!「はいっ!」パシッ!「当て身投げ!」バシーン!「むおっ!」「聞いたとおりね。
元気がいいこと。」パンパン。「くっ・・人間ごときに手玉にとられるとは!」「なめんじゃないわよ。これから
表の空気を吸いにつれてってあげるわ。」「処刑か!」ドゴオオオーン!パラパラ・・「その気ならこの場で処刑
してるわよ。ちょっとお話したいだけ。」「・・話すことなど何もない!」「言いたくなければ言わなくていいわよ。
とにかくとって食いやしないから、ちょっと来なさい。これ以上手間かけさせると・・」「・・わかった。」
ザザーン・・キュウキュウ・・「海・・か。いいものだ・・」「あら、海は好き?」「ああ・・海はいい。
海は最高だ。どんな星でも海は好きだった・・」「どうして?」「そうだな・・海は全てを清めてくれる。
身も心も・・そう、全てのマイナス思念を消し去る機界昇華に似ている。いや・・少し違うか。」「違うわよ。
海は生命の故郷、母なる海は安らぎの海なのよ。」「安らぎか・・そうだな。マイナス思念を持つ者達は
そうする事で自分自身のマイナス思念を紛らわそうとしてるが、我ら機界生命体からしてみれば、ただの
一時しのぎに過ぎない・・はずだ。」「はずだ?否定しきらないの?」「否定はして・・いない、言われてみれば。
我らは機界昇華を進めるために戦いつづけた。しかし、疲れた・・果てしない戦いは抜けることのない疲労を
蓄積させる。しかもいわゆる「安らぎ」を必要としない・・はずの我らはそれを解消する術を知らぬ・・」
「もしかして、マイナス思念を持っている私達にあこがれてたりして。」「バカな!私はゾンダリアン!
マイナス思念を放つ輩などにあこがれると思うか!」「ふふっ、気が強い割には素直じゃないんだね。本音はたまに
出すのが息抜きってものよ。いつまでも押し込めてたら、あんまし楽しくないよ。」「楽しくない・・?」
「ラティオ――あ、私達は護と呼んでるけど――は、自分が緑の星の人間と知った時は、その事をみんなに
打ち明けられなくて悩んでたそうだし、自分自身もその事で皆に嫌われるじゃないかって悩んでた。でもね、
そんなことはどうでもいいのよ。御両親や私達GGGはすでに知っていたし、何よりも大事な人からすぐに
受け入れてくれたわ。その事を知らなかった護くんの友達も、大事な人だからすぐにその事を受け入れた。
うちの亭主も1年前は戦う力を無くしてた事があって悩んでた事があるの。私がいる前ではいつもの様に
振舞ってその事を語ろうとしなかったけど、夜中一人で外に出ている時のを後を尾けてみたら、公園で一人
延々と悩んでたわ・・その時は「戦えない自分は必要なのか?」とか言葉につぶやいていた事もあったわ。」
「悩み・・」「でも護くんの場合はダンナも超人的な力を持つ叔父様に悩みを分かってもらえて、再び勇者として
立ち上がる事もできた。悩みをわかってもらえる人達がいるっていうのはイイ事だよ。」「理解者・・か。」
「私も昔は帰る所がなくて一人ぼっちだったけど・・今の亭主―凱がいたから、こうして楽しくやっているの。
だから悩みを分かってもらえる人を作ろうよ。」ニコッ。「・・わかるような・・気が・・する・・はっ!」
「なに?・・あっ!護くんと戒道くん!」「戒道、ここはよくハゼが釣れるんだよ。」「そうか・・引いてるぞ。」
「あれは・・ラティオとアルマ!」ダッ!「あっ!こらバカ!」「えっ?」「・・なんだ?」「一石二鳥とはこのこと!
お命頂戴!」「ちがうな。「二兎を追う者一兎も得ず」だ。」バシィィーン!「むおっ!念動バリアーか!」
「このバカもの~!」 ばしぃぃーん!キュウ。「命ねえちゃん、この人なんなの?」「ゾンダリアンではないが。」
「あ、ちょっと性格に問題あってね。そんじゃハゼ釣りごゆっくり~!」ずるずる・・「・・不倫?」「かもな。」
「軍荼利」内、獅子王家。「あ~疲れた・・たく、あの問題児なかなか厄介だわ。」「ご苦労さんだったな命。
それ、夕食が出来てるぞ。」ジュ~!「あっ、凱得意のロッキーステーキね!いっただきま~す!」もぐもぐ。
「護に聞いたが、ハデな浮気現場だったそうだな、ふふっ。」「あのバカ護くんと戒道くん見たらゾンダリアン
モードに逆戻り。もうちょっとだったのに~。」「なかなか難攻不落のようだな・・ほらワイン。」トクトク・・
「どうも。」グイーッ!「ふう・・彼は自分がマイナス思念―「人としての心」を持っている事をゾンダリアンと
して否定しているんだわ・・だから、彼は今でも根っからのゾンダリアンだと思いこんでいる。」「そうか・・
否定しきれるものではないんだがな。」「いわば「逃げ」ね。EI-01じゃないけど、彼も心弱き者なのよ・・」
「俺は心が強いやつなんか今まで会ったことはないな。そもそも強いという定義そのものさえわからん。」
「同感。弱さを認めることが本当に強いことなのかもね・・」グイーッ。「ふう・・もう一杯。」「はいはい。」
♪ビーッ!ビーッ!『ゾンダリアン海軍相模灘に降下!戦略目標はGアイランド攻撃と推定!第一次戦闘体制!』
「敵の規模は?!」「戦艦タイプ10、巡洋艦タイプ16、空母タイプ3!」「機動艦隊クラスか・・参謀部。」
『ルリです。戦闘プラン上申。フォーメーション788-67-11。』「了承した。命くん・・は有休か。交代要員は?」
シャッ!「あかり、参りました!」「おお、今日はあかりか。ならば勝ったも同然だな!」「「大日」発進!
ガオガイガーGは三浦半島に、機動部隊はガンシャークで海中より敵艦隊に接近します。諜報部は沿岸で
人間大ゾンダリアンの潜入阻止配置。」「ガンシャークか・・海戦専用大型ガンマシン。こないだのタイタニック
神種の経験に基づき急遽建造したが。」「いわば潜水艦ですからこういう形でしか使えませんね。」「超竜神クラス
でも高速水中輸送できますが、使い道は限定されマース。」『こちら諜報部。あかり、潜水艦タイプはいないようよ。』
「ありがとう志保。これで安心して水中戦ができるわ。」「ん?あかりくんは志保くんと親しいのか?」
「学校が一緒だったんです。一年のときにGGGにスカウトされて中退しましたけど。」「ああ・・高之橋博士が
強引に連れてきたんだったな。」「本人は最初は嫌がってましたな。でもボルフォッグに会って考え直したよう
です。」ポリポリ。「志保は車好きでしたから。」「それは違うと思うぞ・・(^^;;」
海。ドドドド!ズドーン!「「大日」が?!ここで射出とは・・敵は近い!」「友軍が来たか!合流しなくては!」
「えっ!ちょっと!」「世話になったのにすまぬ・・だが私は行かなくては!」「行かせない!」バッ!
「頼む、行かせてくれ!」「ダメよ!・・はっ!」ザパーン!「ちっ!ゾンダリアン海兵隊!」『・・むっ?
お前はアレッツオ。』「隊長・・アレッツオ、任務に復帰します!」『何を言っとる?貴様はもう浄解されとる。
よって今は敵ということだ。』「なっ!・・ちがう!私はゾンダリアン!」『?・・まあいい。排除する!』
チャッ。「獅王流星拳!」ドゴオオーン!『ぐはあっ!』「・・ミコト殿!」「なにボケっとしてるのよ!はやく
隠れるなり逃げるなりしなさい!」『排除せよ!』ザザッ!「多勢に無勢か・・でも負けないわよ!」『いいえ!
8000バルカン!』ザパーン!シュババババッ、ズババババーン!『しゃぎゃっ!』「私がおります!」
ザパーン!「キングボルフォッグ!」「ゾンダリアン海兵隊、ここが年貢の納め時です!」『たかが一体で!』
「誰が一体だと言いましたか?」「スタンスティック!」バリバリバリッ!『ビリビリビリ!』
「海の中だとよく効くわ~。」ザパーン!「ミスティームーン!」『二体も!』「バーカ。あたしたちがいれば
次は何かわかってるでしょ?」『ハイランダーソード!』ザザザザーッ!ズババババーン!『なにいっ!』
「陸には上げさせない!」ザパーン!「キングジェームズ007!」『諜報部、ここに集結!』バーン!
「命隊員、ここは我々が。」「さっさとそのバカ連れて下がって。ジャマだから。」「さすがは参謀部、上陸予想
ポイントまでドンピシャリだった。さ、早く。」「ありがと。・・ほら、さっさと来なさい!」「あ・・ああ。」
「私は・・私はゾンダリアンのはずだ。これは何かの間違いだ・・」「この・・バカ!」バシィィーン!
「ぶほおっ!」ダダーン!「目を覚ましなさい!あなたの隊長とやらがはっきり言ったじゃない、あなたはもう
ゾンダリアンじゃないって!」「だ・・だが!」「・・はっきり言ってあげる。あなたは逃げてる。有機生命体の
宿命から。」「宿命・・宿命とは何だ!」「戦って生きること。生きるってことは戦いなの、何かを守るための。」
「何かを守る・・何かとは?」「それはみんな違うわ。だから答えなんてない。強いて言うなら・・大事なもの。」
「大事な・・もの。」「あなたの大事なものは?」「・・海だ。」「そう、それでいいの。・・だが機界生命体は
そんなものさえも奪ってしまう・・それでいいの?」「・・・・」「自分の意志が無いまま壊すのも悲しいけど、
自分の意志があるのにそれを奪うなんて・・自分自身を見失っていないのなら、もっと自分自身に正直になろうよ。
いいじゃない、海を守るためってのはすばらしい理由よ。」「ミコト・・どの。・・わかってきた。自分が本当は
何がしたいのか、何をしなければならないのか!」ザッ!「私は戦う!海のため、いや、自分のために!」
「くっ!この数は少々きついですね。」ズバーン!「弱音はくなんてボスらしくない!・・といいたいけど、
こりゃけっこーキツいわ!」バリバリバリッ!「根性があれば何とかなる・・と思う!」ドルルルルッ!
『敵は勢いが減ってきた!一斉にかかれ!』『おおっ!』ザパーン!「はっ!」「ちいっ!」「これしき!」
「獅王閃光連撃!あたたたたたーっ!」シャッ!ズドドドドッ!・・ズボボボボーン!『あべしっ!』
「真空斬!ヒュオオオオーッ!」シュババババッ!『・・どぐはあっ!』ズルッ、ボトボトボトッ!
「命隊員!」「それと・・さっきのバカ?」「真空の刃を生む指か・・すさまじい!」「助太刀するわよ!」
「恩返しをさせてもらおう。」『お前はアレッツオ?!やはり裏切ったか!』「違う、私はもともとこっち側だ。
それに私はアレッツオではない!私の名はレイ!海の星の戦士、レイだ!」『征伐!』「それはこちらのセリフ!
いくわよレイ!」「おう!」ダーン!「獅王機甲拳奥義!」カッ!「獅王天動拳!」ドゴオオオーン!
「海霊掌奥義!」ヒュゥゥゥ・・「千裂空間斬!ヒョォォォーッ!」シュババババババッ!『ふばあっ!』
「戦局が変わりました!」「反撃チャーンス!」「みこっちゃんに負けるな!」「必殺!大回転轟魔弾!」
「リボルバーカノン、雷鳴撃ち!」「砕け必殺!ゴールドフィンガアアアーッ!」ズドドドドドーン!
ザザーン・・「命さん・・やっと俺は自分を見つける事が出来た。そして守れた、この美しい海を。」すこーん!
「あいた!・・ビールの缶?」「なに夕日浴びて気取ってんのよ。ほら、こっち来てあなたも食べなさい。」
「命、そこのハマグリ焼けてるぞ。」ジジジジ・・「おっとっと。あちちちち!」「三浦半島みやげだ。イセエビも
サザエもあるぞ。」「やっぱ地元で買うのが安いもんね。出撃ついでに凱にお願いしといてよかったわ。」
「あんたも海産物は久しぶりじゃないのか?母星の海とは違うかもしれんが。」「いや、似たようなものだ。」
「なら食べられるわね。ほらほら、早く来ないと食いぶんなくなるわよ。」「・・そうだな。」クルッ。
数日後。『JアークΣ、まもなく発進します。搭乗予定のみなさんはC滑走路までお急ぎください。』
「では・・世話になった。」「もうちょっと地球の海を楽しんでいけばいいのに。」「私には整備惑星で待っている
仲間たちがいる・・みんなの所へ行かなくては。」「母星もそのうち昇華が解除されるわよ。いえ、私たちが
やってみせるから。」「・・待っている。その時を。それまで仲間たちを守るのが私の今の望みだ。」「うん。」
ゴゴゴゴ・・「行っちゃったか・・」「また会えるさ、いつかきっとな。」「そうね・・凱、怒ってないの?」
「なにがだ?」「彼ってわりとハンサムだったでしょ。不倫とか心配しなかった?」「全然。命を相手にできる
男なんてそうそういないさ。」「あら、そんなに格が高いのかしら私って。」「いや、料理はできない、すぐ手が出る、
嫉妬深い、夜は強い。これだけの難関を克服できるだけの・・はあっ!」「・・あんだって?」ゴゴゴゴ・・
どっかあああーん!『ただいま獅子王夫妻の夫婦ゲンカが始まっておりますので、皆さん避難してください。』
君たちに最新情報を公開しよう!
ネオGパークシーでデートするジョーとフランソワーズ。
しかし平和な海を引き裂いてゾンダリアンロボ襲撃!
だが海を見ろ!悪魔に挑む大海の黒い影!
いまこそ話そう、水底深く隠された知られざる勇者の物語を!
勇者神ガオガイガーG外伝、ネクスト
「ヴァルナーふたたび」に、ゴッドフュージョン、承認!
これが勝利のカギだ!(海戦ビークルロボ・セイレーン&トリトン)