IS 一夏がいない   作:稲穂焼き

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六話

 ガチャガチャとドアがうるさい。顔がうるさい、まもるんかな?

 

「どうして鍵を閉めたんですか! 言ってくれ! ジークジオンってさ! 言えよっ!」

 会長さんに尋ねた。俺が思考に耽っていたから時か?

 しかし、グッドタイミングだ。がはは。

 

「じ? なんだって?」

 

「とりあえず、開けてきますねぇ!」

 ベッドから立ち上がって、鍵を外しにいく。

 あっ、ドリルないや。

 

「ちょいちょいちょいちょい!」

 それが同僚の最後の言葉だった。同僚はベルトコンベアーから落ちていき、下には破砕機が。

 う、うわあああああああああ!

 僕らはそういう人達の上に成り立たっている。ありがとうございます!

 

「ちょっと待っておくんなまし!」

 やめろォ! 腰に巻き付いてくるんじゃあない! DVの夫みたいじゃないか! ディバイダーかな?

 あと、バトンより21バタ派です。自衛がしやすいの。ひろしやべぇ。

 

「HA☆NA☆SE!」

 

「MA☆TTE! MA☆TTE!」

 

『AIBOOOOOOOOOO!』

 会長さん知ってるじゃないか! もしかして、反応出来なかっただけ……?

 つーか、一夏がドアの向こう側で相棒とか絶叫してるが、俺のこの声届いてるのか? レオパレスじゃないか! 壁ドン必至。

 

「一夏にー! 会いに行かないと!」

 

「あなたの態度が気に入らない!」

 どういうことなの……? たったの三年の浮気なんだから多目に見てくれ!

 ずりずりと会長を引きずって、俺はなんとか鍵を開けた。

 

「あっ」

「あっ」

 そして即閉められた。アイヤー! チョットマツアルネ!

 

「この人と結婚させられちゃうからっ! カラッと唐揚げやん!」

 

「えっ!? 式場はどこがいい?」

 あんた年齢を考えろ!

 そしてドアが開く。

 

『なんだって!? それは本当かい!?』

 二人ハモりながら、ドアが勢いよく開いた。

 息ピッタリだな、この姉弟。 丹精こめて私が育てたのよ。

 

「会長にハルトは渡さない!」

「ちょっとアル! どういう事!?」

 一期の鋼の強ささんか。

 

「俺の両親公認なの。結婚しなきゃ」

 さすがに告られた事は言わない。いや、すぐバレルか!

 

「その話、私も乗った!」

 

「じゃあ、俺も乗るよ!」

 

「なら、私も乗るよ!」

 三人が言った。黙っていたいけど、圧力が半端なくて仕方ない。マジハンパねぇ!

 

「僕も乗るよ!」

 

『どうぞどうぞ』

 なんでやっ! 一人で婚姻届を提出とか市役所の人に、頭おかしいと思われるじゃないかっ!

 そういえば、二次元の人と結婚する署名とかあったな。ちょっとヤバい。重婚になって、戦争起きちゃう。

 

「ふざけるなテメェら!」

 そりゃ言うしかないだろ。

 

『は?』

 生意気な口きいてごめんなさい。

 助けて鈴ちゃんか箒ちゃんかセシリー! 矛先を向けるために新たな爆弾が欲しい! あ、やっぱ箒ちゃんはダメだわ。絶対乗ってくる。

 

「冗談はこれぐらいにして、話を聞かせろ小娘」

 俺は絶対に何も言わんぞぉ!

 

 

 

 

 テーブルを挟んで俺とその隣に座る会長。俺達の対面に、一夏と千冬さんがいて話をした。会長さんが全部な。

 体を預けてくるんじゃあない。俺の心と体と人生は、まだあげてないぞ。美希は安い女じゃないなの!

 

「なるほど。話はわかった」

 千冬さんはジャージ姿で胡座をしながら、腕を組んでいる。娘を嫁に出したくない、お父さん的なオーラがある。

 千冬さんの隣に座る一夏もジャージ姿だが、千冬さんとは反対の姿勢で、正座して頬に手を当てて、なんかくねくねしてる。母親かっ! でも身長は、俺の方が数センチ高くて体格はほぼ同等。やーいやーい! 一夏のチービチービ! ガリガリ君とは呼べへんな。

 

 しかし、こうしてこの姉弟二人が並ぶと、やっぱり顔立ちとか髪型が似てるなぁ。ま、髪型の話なら俺は二人の中間ぐらいなんですけどね。改めて考えると、なんで俺って項部分の髪だけを伸ばしてるんだっけ? 知らんな。

 ちなみに俺は、よく百均の使い捨てゴムで、項辺りの髪だけをまとめている。だから一束にまとめても細め。まぁ、プラプラしてるからか、髪を掴みやすいらしくて、グイッとたまに掴まれたりする。主に鈴ちゃんに。俺は犬じゃないっ! わんわんお! 千冬さんにもやってみろォ!

 また髪の話してる……。お、俺は断じて禿げてない! 俺まだまだふさふさだから! 将来もし禿げたらバーコードかカッパのどっちかな? ベジータみたいにおでこはM字型でほぼ確定的に明らか。

 

「一夏。ちょっと鈴を呼べ」

 

「わかった。ちょっと待ってくれ」

 千冬さんが一夏に指示を出し、それに頷いた一夏は携帯で鈴ちゃんに連絡を。

 まだ夕方にもなってないから部活で出れないんじゃね?

 

「もしもし。お前の将来に関わる事だから、すぐ来てくれ」

 

『は? え? 急に何?』

 夕方でもないし部活がこんなに早く、終わりそうにないのにすぐに出た。

 一夏は電話を耳じゃなくてテーブルに置いて、鈴ちゃんに話しかける。なんでスピーカーホンにしてるの? 普通にやればいいのに。

 

「お前のライバルが現れた」

「泥棒猫が出現した」

 一夏と千冬さんが同時に喋った。二人別々に伝えろよ。ホントに鈴ちゃんに理解させる気あるの?

 

『は? は? は? は?』

 鈴ちゃんはヤンキーを彷彿させる聞き返し方をしていた。 これは一緒に告げる二人が悪い。二人が悪いよ、二人がー。

 そして、しっかり聞きとれた鈴ちゃんすごぉい。 未来の聖徳太子だね! なんでヘッドホンしてるんだろうね、あの人。外せよ、集音器かよ。そんなんチートやっ! チーターやっ! チーターってスピードはあるけどスタミナないんだっけ? あ、バカにしてないヨ?

 

『え? マジ? マジ? マージマジマジマジカ?』

 

『マージマジマジマジーロ』

 姉弟は同じタイミングで、場に似合わない呪文を唱えた。お前ら結婚しちゃえよ。既に家族だけど。

 

『ちょっと待ってて! すぐ向かう!』

 

 

 そして一夏はここの部屋番を教えた。電話を切ってから皆で鈴ちゃんを待つ。 何故か三人共静かにしている。

 うは。空気が重い気がする。グラビティビュレット! これからどうなっちゃうの? 俺は当事者だけど、多分俺に矛先は向かないと思うんだ。確かに俺が関係する事だけど、俺は悪くぬぅぇ! 会長が隠せばよかったんだ! いやいや、マジで。

 気付かない内に俺が何かを仕出かして、問題があったらちゃんとごめんなさいするよ? 焼き土下座は無理です。ごめんなさい。

 

「こんな事になってしまって……本当にすまないと思っている……」

 有名なセリフで謝ってみたけど、三人は無反応だった。ふざけたからか……?

 

 

 

 

『ここが夕とライバルと泥棒猫の部屋ね! って鍵が閉まってるフォイ! アロモホーラ! エクスパルソ! ディフィンド! デリトリウス! レダクト!』

 それで簡単に開いたり壊れたりしたら、セキュリティやべぇよ。後、一々物騒な呪文をチャントしないでいただきたい。シレンシオした後にプロテゴ・ホリビリスしちゃうフォイ。

 後、相手は会長さん一人だけだから。

 

「はいはーい。今行くわ」

 一夏がダッシュで鍵を解除しに行って、解除した。くねくねしながら。奇行種?

 お、俺の個性が一つ奪取されちゃったわ……。ダッシュだけに。……は?

 

「なんでこんな事になったのよ! 言えっ!」

 扉が開いた途端、鈴ちゃんが一夏の胸元を掴んで、ガクガクと揺らす千冬さんだったら死んでた。

 はいはい。どうせ皆俺が悪い。俺が悪いよー。俺がー。けっ。本気で、ここからいなくなれっ! ここから出ていけー! とか言われるなら消えてもいいよ? 兎さんに頼めば可能だし。俺、兎さんと共に退廃的な暮らしをして、あの宇宙(そら)を目指すんだ。そしてコロニー落とし実行するんだ。 そうすると一夏が、人の心の光という可能性を見せつけてなんとかしそう。

 その可能性が人を生かして、やがて地球を殺すんだ! それが何故わからん!? バナージ・リンクス! それでも! 守りたい世界があるんだー! あれ? クロスオーバーしてね?

 

「そ、そんな事言われても! お父さん! 娘が不良に育ってしまったわ!」

 

「知らん。子育ては全てお前に任せたんだ。しっかり面倒見ない母さんが悪い」

 一夏と千冬さんの夫婦ごっこ。千冬さんは亭主関白か。

 というか、おいィ? お前らそれでいいのか? お主らは親御さん関係複雑なのに、ネタにして大丈夫なの? それとも、家族に憧れてるの?

 

 ここで聞き覚えのある、ハーモニカの音が聞こえてきた。

 

「おい、私も混ぜろよ」

 袴姿の箒ちゃんがハーモニカを吹きながら登場した。状況がカオスエンペラーになってきた! セメタリーオブファイア! 八咫ロックはイラッとくるぜ!

 でも、なんで満足さんの曲なの?

 

「お姉ちゃん!」

 箒が姉で、鈴が妹か。うん、そんな感じする。

 後、鈴ちゃん。そろそろお母さん離したら? 服が伸びちゃうだろっ!

 

「皆の者、私の話を聞け。こういう時はデュエルで決着だ」

 あれ? 箒ちゃんどうしちゃったの……。

 ここってIS次元だよな? いつの間にか、スタンダード次元とかじゃないよな?

 

「ふふ。私は生徒会長よ? 強さの頂点にいるの」

 

「いいだろう。お前達、私の強さに平伏せ」

 

「わかった。俺、やるよ」

 

「生半可な覚悟じゃ、私には勝てないよ」

 なんなのこの人達……。まるで意味がわからんぞ!

 会長も千冬さんも一夏も鈴もやる気満々じゃないか。特に会長。ネタに反応しなかったのに、あなた知ってたのか? もしかしてZEXAL見てない? うーむ……わからんな。

 場所を変えるのか、座っていた会長と千冬さんが立ち上がった。そして皆が部屋を出て行ってぞろぞろと廊下へ。俺、置いてけぼり。

 とりあえず、皆を追いかけてどうなるのか確かめよう。

 

 

 長々と歩いて、千冬さんだけどこかに行き、そして着いたのは屋外の広い場所。ここどこ? 俺は知らない。俺の記憶が正しければ、寮の廊下を渡っていたのは確かだ。

 正確な時刻はわからんが、もう夕方で赤い日差しがこの学園全体を照らす。

 

 皆が広場の中央で、沈黙を保って向かい合っている。

 そして四人はどこからか、デュエルディスクを取り出して四人同時に片腕に装着。しかも最新式のAV版。なにそれ、AVのなら俺も欲しい。超欲しい。デュエルはしないけど。

 

 そこそこ遠くから四人を見物してると、なにかのエンジン音が聞こえてきた。あ、これD・ホイールや。

 きょろきょろと周りを見渡したが、建物で音が反響して場所が特定出来ない。

 

 視線を四人の元に戻すと、D・ホイールに乗ってヘルメットを被った千冬さんが、いつの間にか現れていた。そして四人の輪の中に加わる。一人だけライディングデュエルとか汚い! きたねぇぞ!

 

「夕。お前に任せる」

 

「は? え? 何を?」

 

「例の口上を」

 一夏に突然話しかけられて少しビビった。

 は? いやいやいや、ソリッドビジョンなくね? いや、でも、待て。デュエルディスクがある時点で、既におかしい。これはあるかも知れんな。絶対兎さんがやった。

 そういえば、フィールド選択しなくていいのか? 選択しなくちゃダメなんじゃないの? まぁ、何も言われないならデフォルトでいいか。

 

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!!」

 叫びながら皆から視線を外し、五人の頭上高くに中が見える球体が、いつの間にか出来ていた。それにはアクションカードが、バラバラになってたくさん入っているのがわかる。

 おー、アクションカードもあるのか。

 

「モンスターと共に地を蹴り!! 宙を舞い!! フィールド内を駆け巡る!!」

 フィールドはIS学園だな。

 

「見よ!! これぞデュエルの最強進化形!!」

 そりゃ最新作だからね。

 

「アクショーン――――――」

 そういえば、さっきから学園の生徒や教師を、誰一人として見てないんだが。どこに行ったのだろうか? それとも、俺達がどこかに迷い込んだのか? わからん。

 この場に、観客がいたら凄く盛り上がりそう。全く知らなくても見てて楽しいんじゃないかな? アクションデュエル。

 

『――――――――デュエル!!』

 五人が同時に叫んだ。それと同じタイミングで、アクションカードが入っていた球体が弾けて、カードは学園中に舞っていった。結構飛びますね。

 

 向かい合っていた五人は回れ右して、それぞれバラバラの方向に散っていった。

 おいおい! ちょっと待って! 四人がISを起動させて飛んでったぞ! 箒のISは打鉄じゃなくてラファールか? そして千冬さんのライディングデュエルは、全然汚くなかったんだな。フライングデュエルの方がもっと汚かった。汚いとか言ってごめんね、千冬さん。

 あ、千冬さんしか走ってねぇ。千冬さんはバイクだからギリで地を走るが、自分の足で駆けろよ、千冬さん以外のお前ら。

 後、校則守れよ……。もう一つ、千冬さん以外の四人はデュエルディスクを装備してある方の腕だけ、ISを纏ってない。あれは多分、器用な事してそう。

 

「さて、ちょっと事務局に聞いてみるか」

 携帯を制服のポケットから取り出し、ネットで調べて問い合わせをしてみる。

 

「もしもし。少しお聞きしたい事があるんですが……はい。えっと、ですね。今、IS学園でアクションデュエルが行われてまして……はい。そちらでデュエルディスクって売ってるんですか? はい。あ、やっぱり売ってないですよね……。はい。え? 詳細ですか? はい。えーと、アニメのままのアクションカードを使って、四人がISでフライングデュエルで、一人がライディングデュエルしています。最後に勝った人が……何をするのかわかりません。すみません。はい。あ、いえいえ、大丈夫です。はい。ありがとうございます。はい。失礼します」

 ふぅ。参考にしますとか言われてしまった。そりゃそうだろう。とんでもない事を言ってしまったな……。兎さんはこんな世界を、絶対に受け入れないだろう。うん。ごめんね、また勘違いして。あー……これが夢だったらいいけど、ちゃんと痛みもはっきりした意識はあるんだよなぁ。帰ろうか……。

 

 俺は覚えていた道を確認しながら、ゆっくりとした足取りで寮に戻った。戻る途中で携帯で自販機の飲み物を買い、自販機と自販機の間の少しの空間に座り込んで、壁に背を預けてマッカンを少しずつ飲み始めた。

 この狭さとマッカンが、俺の心を癒してくれる。セシリアさん以外のファンやめて、この空間とマッカンのファンになります。クルーテオ卿。ありがとう。

 デュエル脳怖い。どこからでも、現実に侵食してくるし。あれか言霊ってやつか?

 デッキはそれぞれ別れて、アドバンス、融合、シンクロ、エクシーズ、ペンデュラムの五つだったりするかな? 俺はフルモンシンクロアドバンスデッキ使うよ。意外と勝てる。

 

 

 マッカンを飲み終わってゴミ箱に捨ててから、自分の部屋に戻るために廊下を歩いていると、ある物が落ちていた。それを拾い上げる。カードは拾った。

 アクションカードがこんな所に落ちていた。どうやってここまで飛んできたのか不思議だ。しかもアクショントラップかよ。レアなカードだ。それを手裏剣に見立てて壁に向かって投擲。さっくりと壁に刺さった。デュエリストのカードが強い事を、この身で確認した。

 

 

 

 

 部屋に戻ってきたら、最初に制服をいい加減に脱いだ。自分の荷物からハンガーを出して、何も使われていないクローゼットに、ハンガーをかけた。い、いいよね? 空いてたもんね?

 

「ふぅ」

 これで少しは体が楽になった。マッカン飲んだとはいえ、気持ちは沈んでるがな。

 ダンボールからシールドファンネルを取り出し、ジャージのまま自分のベッドに飛び込む。

 あー、癒されるわぁ。下敷きにして痛いけど。愛などいらぬっ!

 

『おい! 夕! ルールを教えてくれ!』

 ベランダから声が聞こえたので、顔だけ横を向けるとISを装着した一夏が、ベランダの硝子を叩いていた。

 

「デュエルディスクが自動で処理してくれるから、心配いらないよ」

 適当な事を言っといた。

 

『ホープの攻撃に次元幽閉使われて、ホープの効果をチェーンして攻撃を止める事は出来るのか!?』

 遊馬先生とかアストラルに聞けよ。知らんがな。

 というか、ウッソだろお前。ホープデッキかよ。ギャラクシーはどうした?

 俺が教えない事にイラッとしたのか、一夏はある行動に出た。

 

「頼むから教えてくれよ!」

 なんと、ガシャーンとベランダのガラスなどを割って、部屋に侵入してきやがった。

 おい、デュエリスト。

 

「フィールでなんとかしろ、フィールで。デュエリストなんだからフィールだよ。ほらフィール」

 

「漫画と現実を一緒にするなっ!」

 マジでデュエリストやってる奴が言うんじゃない、その言葉。

 

「事務局に電話しろ」

 

「そんな時間はないんだ!」

 うるせぇよ。ここでもたつくより、早いだろうが。

 

「はよ! はよ!」

 一夏が俺に近付いてきて、ベッドに横になっている俺を揺すってきた。

 ISでやるな! 痛いじゃないかっ!

 一夏が俺をゆっさゆっさやっていると、あのエンジン音がした。

 

「おい! 夕! 先行ドローなしっていつから廃止された事だ!? 後、エクシーズとかペンデュラムってなんだ!?」

 千冬さんが、部屋の中にやってきた。そして空いている空間に、D・ホイールを停止。

 おい、デュエリスト! そこからかよ! もう、やだぁ……。

 

「遊戯王の新作アニメのAVが始まった時期辺りで、今までマスタールール2だったのが、それからマスタールール3に変更されて、先行ドローがなくなりました」

 他にも色々あるが、こんなもんか。

 というか、皆でルールを確認して統一しとけ。下手したら、千冬さんはブリュとかがいそう。だから勢いでデュエルするんじゃない。

 

「え、AVってお前なんて事を言ってるんだっ!?」

 

「アークファイブの略だよっ! 略してごめんなさいねぇっ!」

 今のは言葉足らずで俺が悪かったわ。でも、遊戯王の新作って言ったよね?

 

「ねぇ! 夕!」

 声と同時に一夏が俺の場所から離れて、鈴がIS姿で横になっている俺に近付き、鈴に揺すられた。

 

「私の強者の苦痛やレベル制限B地区のロックが、エクシーズに何故か効かないのよ!」

 

「エクシーズはレベルじゃなくてランクとして扱うの! だからレベルとは違うの! レベル0でもないの!」

 

「何? レベルを持たないならレベル0ではないのか!?」

 お前絶対アニメ見てただろ……。アニメじゃなくてネットかも。

 

「よう! 夕!」

 次は箒か。鈴がどいて箒が俺を揺すった。

 

「私の手札が事故った!」

 

「知らんがなっ!? どんなデッキなのさっ!?」

 

「フルモンギミックパペット」

 

「お前バカだろ! フルモンするデッキじゃねぇからっ! 多分だけどさぁっ!」

 フルモンでも、統一せずに他のカードも混ぜろよ! フルモンでギミパペ主軸とか、ありなのか知らんけど。

 

「ねぇねぇ! 夕君夕君!」

 最後は会長だ。箒は会長と入れ替わった。今度はなんだよ……。

 

「ペンデュラムスケールを見間違えて、同じカードをセッティングしちゃった!」

 あなた自分で強いとか言ってましたよね!? プレミか!? どうせかっこつけたりしたんでしょ!? 知らんけどな!

 一夏が一番突っ込んだ質問とか……このデュエリスト共はデュエル舐めてるよね?

 皆が部屋に入ってきたから、俺と会長の部屋がぎっしり。トッポじゃないんだから。

 

「皆なんかもう大っ嫌いだっ!! バーカ!!」

 優しいとか言われたけど、どうでもいいよ! 絶対に許さんぞぉっ! ドン千!

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