東方真戦譚~戦闘神、立つ~   作:超淑女

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第七話『決戦前日』

 風見幽香と戦った日から二日。

 いつも通り、彼は紫と朝ご飯を食べていた。

 いつも通りの紫と、いつも通りの英雄神。

 二人が他愛のない話をしていた。

 

 すると、ふと紫が何かを思い出したような表情をする。

 

「そういえば、アナタ武器って欲しかったりする?」

 

 そういう紫に、首をかしげる。

 わかっていない。

 紫は行儀悪いが、箸を英雄神に向ける。

 

「武器よ、あったほうが便利じゃない?」

 

 それはそうだ。と頷いてみる。

 しかし、武器を使うなんて今までなかっただけ、少し恐ろしい。

 戦闘神になれば殺してしまいかねない攻撃をする自分だ。

 

 下手をして、相手を殺してしまってはと考える。

 

「まぁ、ほとんど気にしないけど」

 

 鬼や妖怪を殺戮し続けた自分が言っても無駄と笑った。

 次は紫が首をかしげる。

 彼は『なんでもない』とだけ言って食事を再開しようと箸で魚を掴んだ。

 

 だが、その瞬間。

 

「お〜い!!」

 

 外から声が聞こえた。

 聞きなれた声だったので、立って戸を開けた。

 

「おはよう!」

 

 元気一杯の笑顔を見せるチルノが居た。

 背後には眠そうにしているルーミア。申し訳なさそうに頭を下げる大妖精。

 ついつい苦笑いが出てしまう。

 

「朝ご飯食べてないからさ…後で良いか?」

 

 諭すように言うと頷くチルノ。

 初見とは大違いだ。

 

「うん」

 

 チルノが頷く。

 それを見て頭を撫でた後、戸をしめて食事を再開する。

 紫が先に食べ終える。

 

「氷精も朝早くからご苦労ね」

 

 眠そうに欠伸をした紫。

 

「そうだな…アイツもだいぶましになったし」

 

 凍傷のことだろうと思った。

 彼からも本人からも話しを聞いたこともある紫は理解して頷いた。

 

「さて、ごちそうさま…相変らずおいしかった」

 

「褒めてもなにも出ないわよ」

 

 わかってると返事をしすると立ち上がる。

 戸を開けてチルノの前に出た。

 

「で、なんでこんなに朝早く?」

 

「それよりも、紫も呼んで」

 

 チルノと紫はソレと言って仲が良いわけじゃない。

 決して悪いわけでもないが、なぜ?と思いながらも紫を呼ぶ。

 

「紫!」

 

「なに~眠いんだけど」

 

 眠そうな顔をしている紫が出てきた。

 彼女は一日何時間寝るのだろうと不安になってくる。

 英雄神と紫が、チルノの前に立つ。

 少し嬉しそうな顔をするチルノ。

 

「ココ何日か悩んでたんだけど、決まったんだ」

 

 決意を固めるように言う。

 彼も紫も真面目に聞いている

 チルノの背後にいる大妖精とルーミアもだ。

 

「英雄神って言いにくいから、名前を考えたの!」

 

 まったく気にしていなかった。

 ポカンとしてしまっている彼と紫。

 それだけでなく呆気にとられているのはルーミアと大妖精もだ。

 

「な、まえ?」

 

「そうよ……天雪 氷武(あまゆき ひょうぶ)

 

 ―――天雪氷武―――

 

 新しい彼の名前。

 チルノが氷で字を作って見せた。

 驚きながらも彼は問う。

 

「それが、俺の名か?」

 

「あっ…えと、その」

 

 そう言われると、あたふたと狼狽を始めた。

 そして、なんとか言葉を紡いでいく。

 

「あ、あんたが…嫌なら、聞かなかったことに…」

 

 そう言ったチルノの頭に、ポンと手が乗った。

 

「えっ」

 

 キョトンとしているチルノ。

 ふぅ、と安心したように息を吐く大妖精。

 その瞬間、わしゃわしゃと頭を撫でる。

 

「えっ!ちょっと!わわっ!」

 

「まったく、ありがとな。でも良いのか…氷なんて使って、お前の象徴だろうに」

 

 少し赤い顔をして、頷いた。

 褒められたことによる嬉しさといったところだろう。

 

「あたいが使って欲しいから、付けたの―――それに遠慮しないでよ。ダチでしょ?」

 

 その言葉に頷く氷武。

 まったく、とため息をつくチルノの顔は赤い。

 

「…じゃあ、今度から天雪氷武と名乗らせてもらう、お前がくれた名だ」

 

「うん!!」

 

 嬉しそうなチルノ。

 もちろん英雄神(氷武)も嬉しそうだ。

 大妖精も、ルーミアも、ただ紫が複雑そうな顔をしている。

 

「よ、良かったじゃない…氷武?」

 

 初めて、彼の名前を呼ぶ紫。

 氷武は紫の方を見て笑いかける。

 

「あぁ、これからはそう呼んでくれ」

 

「ええ…じゃあ、私は寝るわね」

 

 そう言って紫は家にではなくスキマに入って行った。

 彼女がなぜ複雑そうな顔をしていたのかわからない。

 そういった表情の氷武と、それを見て苦笑する大妖精。

 

「おっと…じゃあ、どうするか…村にでも行くか?」

 

「うん!」

 

 チルノに手を引かれて、彼は村へと向かう。

 

 

 

 

 

 村に着いた氷武とチルノ、大妖精とルーミア。

 新しい名前がついたので、挨拶もかねてみて回っている。

 

「あの、氷武さんは能力は無いんですか?」

 

 大妖精が声をかけてきて、そう言った。

 考えることもなかった。

 そういえばそうだ。

 

「無い無い。欲しいんだけどなぁ…<ありとあらゆるものを拒絶する程度の能力>とか<無と不を操る程度の能力>とか<増と減を操る程度の能力>とかさ」

 

 無理だな、と言って笑う彼。

 

「なんですかその反則みたいな能力」

 

「俺も欲しいな」

 

「良いじゃないですか、戦闘が強いんですから」

 

 そう言って歩く。

 でも戦う時に性格が変わるのはなにかあるのだろうか?

 歩きながら頭をフル活動させる。

 

<戦闘になると性格が御大将になる程度の能力>

 

 いや、程度すぎる。と考えて頭を振る。

 

 そもそもこうなるのは必然だったのだろうか?

 現実世界からやってきた時、あの時こうなるのは決定づけられていたのか?

 もしそうだとしたら、なぜ背格好はどんなマンガにもゲームにもアニメにも見たことが無い者なんだろう。

 この体の持ち主。最初に殺した奴らに捕まったコイツは誰なのだろう?

 

「まったくわからんな」

 

「そうね、私もそう思うわ」

 

 その声に、ハッと前方を見る。

 ボウッとしていたので気付かなかった。

 目の前に妖怪がいた。

 

「風見幽香……」

 

 あの時はいきなり戦闘をふっかけられたので言えなかったことを言ってみる。

 

「ゆうかりん!」

 

 そう言うと、驚くような顔をする幽香。

 もちろんチルノたちもだ。

 

「えっと、普段ってなにしてる?」

 

 まるでお見合いの席かなにかかと勘違いしているのではないかというほどの質問。

 

「えっ…あ、えと…植物の世話とか…最近じゃ野菜とかも」

 

 少し呆気にとられながら答える。

 しっかり答えるあたり戦闘の意思は無いのだろう。

 それに感激した氷武は幽香の傍まで行く。

 

「のうかりん、キタコレ!」

 

「馬鹿にしてるのかしら」

 

 むすっとする幽香。

 

「いやぁ、そんなことは無い…この前は戦いで良く見れなかったけど…かわいいなぁ〜」

 

 彼がそう言うと、幽香の顔が僅かに赤くなる。

 素直に褒められ慣れていないのだろう。

 気にせず氷武は幽香を嬉しそうに見ている。

 ちなみに、風見幽香は彼が東方好きなキャラナンバー3だという事を記しておこう。

 

「あなた、この間と全然違うじゃない」

 

「だってゆうかりんが目の前にいるんだし、あんな野蛮なのは勘弁な」

 

 嬉しそうに言う彼に、幽香は何もいえなくなった。

 そして、手に持ったそれを渡す。

 

「ん…これは」

 

「貴方の上着よ…」

 

 綺麗に折りたたまれたそれを受け取って、広げてみた。

 洗濯されて綺麗になっている。

 

「おぉ、ありがと。そういや、今日はなんで村に?」

 

「この間、貴方が言ったでしょ、少しぐらいなら植えても良いって」

 

「あぁ、そうだったな。どこら辺に植えるか〜」

 

 キョトンとしている幽香。

 気づいて、その顔を見る氷武。

 

「どうした?」

 

「あら、本当に良いのね」

 

 意外、という風に笑う。

 

「ゆうかりんとの約束だしな」

 

 その返答に、幽香が少し頭を押さえる。

 そして、彼の顔を見て一言。

 

「そのゆうかりんってやめない?」

 

「じゃぁなんて呼べば?」

 

「幽香」

 

「…ゆ、幽香」

 

「なんでそれは照れるのよ!」

 

 そんな二人のやりとりを見ているチルノと大妖精、ならびにルーミア。

 チルノが悔しそうに二人を見ている。

 大妖精が呟く。

 

「嫉妬だね」

 

「そうなのか」

 

「たぶん」

 

 大妖精とルーミアの不毛な会話。

 その一部が氷武の耳に入る。

 幽香と話していた氷武が少し止まり、ルーミアの前に立つ。

 

「そーなのかー」

 

「そうなのか」

 

「そーなのかー」

 

「そうなのかー」

 

「おしい!!そーなのかー」

 

「そーなのかー」

 

「よくできた!」

 

 ルーミアの頭をこねくりまわす。

 綺麗な金髪がピョンピョンと跳ねている。

 それに笑うが、ルーミアは無表情で首を横に傾けた。

 幽香は怪訝な顔でその光景を見ている。

 

「英雄神。どこに植えて良いのかしら?」

 

「あぁ、これから回って植えていこう、ちなみに俺の名前は天雪氷武」

 

「へぇ…氷武ね」

 

 幽香は呟きチルノを見る。

 見られたチルノが少し睨み返す。

 

「なんで睨むのかしら」

 

「自分の胸に聞いてみなさいよ」

 

「あぁ、貴女が私に「アアアアアアアァァァァッ!!」…なによ」

 

 幽香が話している最中にチルノが大声を出した。

 顔が真っ赤になっている。

 なにがあったのかは語られなかった。

 

「どうしたチルノ?」

 

「アイツがあたいをいじめる」

 

「ドSだからな」

 

「褒めてるのかしら?」

 

「いやぁ、すげぇ親切って意味だ」

 

 少し疑うような目をむける。

 氷武は冷や汗をかきながら顔を背けるのだった。

 

 

 

 

 

 そして、数十分後。

 氷武、幽香、チルノ、大妖精、ルーミアの五人が人里の門へとやってきた。

 そこに、幽香が種を埋める。

 

「これで大丈夫ね…ありがとう」

 

 そういう幽香に氷武はいや、と返事した。

 チルノが埋めた場所を見ている。

 

「2日すれば芽ぐらい出るわよ」

 

 幽香が、突如そう言った。

 それに気付いて、チルノが嬉しそうな顔をする。

 

「あたいが触ると、いつも花が死んじゃってたから…今度は見てみたいんだ、咲いたり、散ったりするところ」

 

 儚く消え入りそうな声だった。

 その瞬間、チルノの背後から、誰かがチルノを抱きしめた。

 

「……大ちゃん」

 

「大丈夫、ほら…私だって平気だから…ね?」

 

 大妖精の励まし―――チルノは嬉しそうな顔をして、頷く。

 幽香もそれを見て、どことなく嬉しそうに見える。

 

 氷武はこの後のことを考えた。

 

「さてどうするかなぁ、紫も寝てるだろうし…訓練ぐらい一人でするか」

 

「訓練?」

 

「あぁ…もうそろそろ諏訪の国の神と大和の国の神との…決闘だからさ」

 

 頷くルーミア。

 

「ちょっ、なんで!?」

 

 反応したのは幽香。

 それは驚くだろうと思う。

 

「いやな…両方にここを占領されそうなんで一騎打ちを」

 

「……まぁ、民をつかっての総力戦より勝率は高いし、むしろ貴方なら遅れは取らないと思うけど」

 

 その言葉に、首を横に振る。

 少し焦っているようにも見えた。

 

「二対一になってみろ、絶望的だ」

 

「…そうね」

 

 氷武とルーミアと幽香で黙り込む。

 チルノと大妖精は二人で世界を築いている。

 彼らは壊さないように話している。

 

「じゃぁ、私が訓練を手伝ってあげるわ」

 

「…いや、大丈夫だ」

 

「なんでよ!」

 

 絶対に冷静に戦闘はできない気がする。

 戦闘神状態になるのが目に見えているのに、訓練とかマジ無理。

 だがそんな本音を言えるわけがない。

 戦闘神って?と言われれば答えが見つからない。

 

「…てか、遠距離戦を」

 

「貴方は接近戦を強化すれば良いのよ。その方が絶対良いわ」

 

 そう言っている。

 そこで、助け舟をルーミアに任せたが。

 

「遠距離戦…私が教えてあげるから、幽香に接近戦強化してもらうと良い」

 

 助け舟は来ませんでした。

 

「ほら、純粋な力なら結構強力よ、私は?」

 

 その言葉に、頷く。

 しかし、氷武は余計な一言を言う。

 

「しかし、幽香、お前には足りないものがある」

 

「…なにかしら?」

 

 少し目を細める。

 戦いで負けたから、なにかしら理由があるのだろうと頷いた。

 そして、氷武が口を開いた。

 

「お前に足りないのはッ!情熱思想理想思考気品優雅さ勤勉さ!そして何より———速 さ が 足 り な い !!」

 

 その言葉は強く。幽香の胸に響いた。

 攻撃を食らいながらも突き進み圧倒的パワーでねじ伏せる幽香の力。

 だが、文字通りスピードはその力に比例していない。

 早いが、比例すれば氷武に勝つことだって可能だ。

 

「そう、この世の理はすなわち速さだと思いませんか?物事を早く成し遂げればその分時間が有効につかえます、遅いことなら誰でも出来る!20年かければ馬鹿でも傑作小説が書ける!有能なのは月刊漫画家より週刊漫画家!週刊よりも日刊です!つまり速さこそ有能なのだ!文化の基本法則! 」

 

 叫んだ氷武、幽香が呆気にとられている。

 そもそも月刊漫画や週刊漫画、傑作小説とはなんのことだろう?

 隣りのルーミアが口を開いた。

 

「カッコいい」

 

「待ちなさいよ!」

 

 幽香が叫ぶ。

 それは叫びたくもなるだろう。

 否定に否定された。

 

 挙句にこの変人をカッコいいと言う者まで現れたのだから。

 

「あぁ、悪い…少しトリップしてしまった」

 

「なによ、とりっぷって」

 

「こっちの話しだ…まぁ、つまり断る」

 

 幽香が、氷武に傘を突きつけた。

 その目は鋭く戦った日のことを思い出させる。

 

「やめれ、先端恐怖症だ」

 

「嘘をつかない、良いじゃない…一日三回で良いから戦いましょう?」

 

「だが、断る!」

 

 幽香が舌打ちをして傘を降ろすと―――上目遣いで氷武を見上げた。

 

「だめ…かしら?」

 

「うぉ良いですっ」

 

 笑いながら言う氷武。

 真顔に戻った幽香がジト目で氷武をにらむ。

 

「腹立つ言い方ね」

 

「まぁ…ルーミアが遠距離戦強化してくれるらしいからな。いいぞ、近距離戦強化できそうだ」

 

 そして、彼がチルノを見る。

 大妖精と楽しそうに話しながら、種を埋めた場所を見ている。

 二人を見て穏やかにほほ笑む氷武。

 

「恩返しだ…」

 

「随分とあの氷精に肩入れするのね」

 

「まぁな」

 

 理由は無い。

 いや、元気でないチルノを見るのが嫌だったのだろう。

 まぁ、戦闘神になって戦うというのは流石にまずいと思うが。

 

「妖精のために何かをする神なんて貴方くらいよ…」

 

「だろな、でも…妖精だけじゃなくみんなのためにもいろいろしたい」

 

 唖然とする幽香。

 

「妖怪のためにもな」

 

 そう言うと、幽香が笑い出した。

 楽しそうにお腹を抱えて笑う。

 

「幽香?」

 

「ハハハハッ!貴方面白いわね…そう、応援ぐらいはしてあげるわ」

 

 少し怪しいと思いながらも、相づちを打っておく氷武。

 笑いを堪えるような幽香。

 

「ふぅ…今日のところは帰るわ、明日には絶対付き合ってもらうんだから」

 

 一方的にそう言って、飛んで帰ってしまった。

 氷武とルーミアは黙って幽香を見送る。

 あまりにも爽やかで気持ちよさげな幽香。

 

「…明日なんだけどな、戦い」

 

 言うタイミングを逃した。

 溜息を吐くが、隣りのルーミアが氷武の顔を見て一言。

 

「遠距離戦の練習だけでも、する?」

 

「…さっすがルーミア一応紫と鍛えた弾幕を見せてやるぜ」

 

 嬉しそうな氷武。

 どことなくルーミアも嬉しそうに見える。

 だが氷武がドヤ顔で言う。

 

「お前が負けるかも知れないぜ?」

 

「そーなのかー」

 

 ルーミアと氷武は門を出て湖の方へと歩いていく。

 その後姿を見たチルノと大妖精も急いで追って言ったとかなんとか。

 

 

 

 

 

~~~~~

 

 

 

 

 

 湖に、ルーミアと氷武が居た。

 もう日が暮れ始めている。

 空は茜色だ。

 

「能力使うな!弾幕がお前の方が数ダンチなんだから…絶対当たるだろ」

 

「そーなのかー」

 

「くっ、コイツ…」

 

 教えるんじゃなかったと思い拳を震わせる。

 

「でも、強くなった。大丈夫、接近戦に持ち込めば勝てる」

 

 そう簡単にいくか?と思いながらも、頷く。

 空に浮かんでルーミアに手を振った。

 

「ありがとな、それじゃ…早く帰れよ」

 

 そう言って氷武は去っていく。

 ルーミアが、自分の胸に手を添えた。

 

「なんなのか?」

 

 揉んで見る。

 特に意味はなかったと理解して、踵を返すのだった。

 ちなみに大妖精はそんなルーミアを見て苦笑。

 

 

 

 

 

 帰宅後、目の前には紫が居た。

 額に血管が浮かんでいる。

 

「まぁ、落ち着け…なぜ怒っている」

 

「今日、あの三人以外の女と一緒にいたんですってね?」

 

 怒っているのは目に見えている。

 怒気怒気だ。

 これは不味いと弁明を図る氷武。

 

「いや…幽香は」

 

「へぇ、幽香?」

 

「…なんでもありません」

 

 下手な言い訳をすると帰って怒らせる。

 そう理解した彼は大人しく頭を下げた。

 

「まぁ、今日も付き合ってもらおうかしら」

 

「明日決闘だぜ」

 

「ダメなのかしら?」

 

「……良いです」

 

 翌日の決闘のことを考えることもなく。

 氷武は夜を過ごしていった。

 酒の入った一升瓶を見て思う。

 

 ―――二日酔いは恐い―――

 

 明日。

 この村の運命が決まるのであった。

 全ては一人の男にかかっている。

 

 




あとがき

あとがき
幽香が落ちた的な感じですか?違いますよ!
言っときますがまだですよ!
これからじわじわと氷武が頑張ります。
お楽しみにしていただけたらなにより、これからもよろしくお願いします!

次回をお楽しみに♪
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