機動武闘烈伝ダブルGガンダム   作:風雲再起

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第62話「ウラル要塞攻略戦シリーズ:燃える大空!暁の航空決戦」

梁山泊・整備デッキ。ガガガガ!カンカンカン!「ここの整備クルー、いい腕してるよね。うちの可変ガンダムを
まるで今までずっと整備してくれてたみたい。」「聞いた話やと、アレクサンドラグループ・ハードウェア事業部の
ガンダム好き連中が志願してきたらしいで。」「その筆頭があの方ですぅ。」チョロチョロ。『こらテメエ!そこの
パーツはデリケートなんだ。もっと丁寧にカノジョのように扱え!・・そうそう、アーサにもそのくらい優しく
してくんなきゃな~。・・なに?アーサじゃナイチチで萌えねえ?妹属性はそこがいいんだよ、そこが!』
「アーサ整備長はあの小さな身体でよく動くし、声も大きいですね。」「ベリーパワフルメカレディでース。」
「・・あーっ!」『ハナちゃん?』「みんな、あれ!」「ん?・・アルテミスがどうしたの・・ええっ?!」
ガガガガガ!『・・うっわー!』「ウイングが・・変わってる!」「直線翼だったのが曲線翼に?」「大小あわせて
10枚の翼がみんな・・まるで大天使ね。」「翼の基部も強化されとるな。」「あ、あそこに中尉がいますよ。」

バジジジジ!『マルローネさん、ここは?』『あ、そこは溶接しちゃダメ。フリーのままにしておいて。』
「アリシアおねえちゃーん!」『ん?』シュイッ。カポッ。「ミステルのみんな?」カポッ。「あら、ひさしぶり。」
『マルローネさん?!』「お知り合い?」「ミステルの機体はうち製だから。」「あー、なるほどそれで。」
「どうしてマルローネさんがここに?」「依頼品の納入と取り付けサービスよ。」「依頼品って・・この翼ですか?」
「名づけて『アークエンジェル・ウイング』。アルテミス専用に開発した新機軸飛行推進システムなの。」
「だいぶ飛行データが貯まって、従来のフライトシステムの欠点が見えてきたので改良を依頼してたの。
さすがマルローネさん、こちらの基本コンセプトを見事に形にしてくれたわ。」「提案されたアイデアがなかなか
ユニークだったので、けっこう楽しめたわ。デザインも凝らせてもらったし。」「まさに大天使ですからね。」
「は~、近くで見るとフクザツな造りしとんなー。どないなっとるん?」「無数の小翼を組み合わせてひとつの
翼を形成してるの。もちろん各翼は独立連動制御が可能。好みの揚力や空気抵抗を自在に得られるわ。」
「でもそれって制御系はケタちがいに大変じゃないですか?」「オンブーちゃんのいうとおり。だからジェット
エンジンを外して、バックパックは高速演算処理ユニットの強制冷却コンバータになってるわ。」『エンジンを?』
「ジャストモーメン。エンジン無くて飛べる、ホワイ?」「こういうこと。アリシアさん。」「はいな。」さっ。
ビイイイイーッ!ヒュゴオオオオーッ!『うわっ!』「翼から烈風が!」ゴオオオオーッ・・ビィィィ・・
「各小翼を振動させて推進力を生むの。もちろんホバリングもVTOLも可能。」「翼自体が推進機に・・すごい。」
「10枚あるのは大面積化させないためと、推進力を各方向に振り分けて高機動性を持たせるため。ちなみに全て
サイコミュ制御されてるから、常識外れの機動がかけられるわ。もっとも、乗り手のほうがつぶれるかな?」
「だいじょーぶい!こと飛ぶことに関しては、あたしはガンダリウム合金より頑丈だから。」「よっく知ってるわ。」
「そういやアルテミスも月光炉を使ことったな。」「私たちのガンダムが出力を可変機構と魔法増幅に重点を
置いてるところを、全て翼に向けたんですね。」「飛行用推進剤がいらなくなったから、航続距離はシステムが
壊れるまで無制限。これでガス欠気にせずに、思うぞんぶん飛びまくれるわ。」「テスト飛行は?」「一時間後よ。」
「はいはーい!随伴機に志願しまーす!」「私も。」『ドレミ?』「新システム、ぜひとも間近で見てみたいから。」

ブリッジ。「艦長。アルテミス試験飛行に発進します。」「・・発進を許可します。」「さてさて、ヒナ鳥は見事に
巣立つことができるかな?」「マルローネさんにはこの梁山泊の建造にも多大な協力をいただいたと聞いてますが、
いったいどのような方なのですか?」「サティンちゃん、教えてあげれ。」「はぁーい。・・あれ?あれれれ?」
「どうしたの?」「あう・・WWWデータバンクに記録がないですぅ。」『なあっ!』「そんなバカな?!
世界じゅうの人間のパーソナルデータが記録された住基ネッ・・もとい、WWWデータバンクにない人間が
いるはずないですわ!」「・・だとしたら。」『艦長?』「・・この世のものではない、・・ということですね。」
「さすが綸子さん。いいセンついてるな。」「どういうことですの司令!」「だから、そのまんまさ。ま、データが
あろうがなかろうが、そんなのどうでもいいんじゃない。現に・・」「あたしはここにこうしているんだから。」
ぎょっ!『マルローネさん?!』「ど、どどどうしてブリッジに?」「データを集めるならここが一番だから。
というわけで綸子さん、モニターコンソールお借りできます?」「・・許可します。」「どうも。」ツカツカ、コトン。
カチャッ、カタカタカタ・・「データ解析準備よし。」カチャッ。「アローアロー、こちらマルローネ。レディ。」
『アルテミス、レディ!』『アベンジャー・ウィッチ、レディ。』『チェイサー・イザナギ、れでぃー!』
『アーサ甲板長へ。オールレディ。』「ラジャー!まずは敵機役(アベンジャー)のウィッチからだ。」
キィィィイイ!「ゴー!」ばっ!シュゴオオオーンッ!・・「ふぃ~、ミッキー(干渉イヤーマフ)着けてても
ハラに響くエンジン音がクセになるね~。次はアルテミスだ!」『アーサ甲板長、ブライドル付けてます?』
「ん?付けてっけど。」チャリッ。『ならいいですね。ウイング起動!』ビィィィィーッ!ブオオオオオーッ!
「おっとお!」ふわっ。・・ダン!「この程度のアゲインストで・・飛ぶかよ!あんたはさっさと飛べ!」
ばっ!『いきまーす!』シュゴオオオーンッ!「うわわわわっ!」ふわっ、ピーン!・・スタッ。「はあっ、
マジで浮いたよ・・ラストはイザナギだ!」『発艦指揮官ってカッコいいな~。ハナちゃんもやりたいなー。』
「轟音と排気熱で、難聴と肌荒れ確実でもかい?」『う"・・アーサ班長におまかせしまーす。』「ゴー!」
ばっ!シュゴオオオオーンッ!・・「こちら射出デッキ、全機離艦完了!・・さて、お肌ケアしとかねえとな。」

ゴォォォ・・「水平飛行は順調。これから模擬戦闘機動に移ります。」「ラジャー。こちらウイッチ、ブレイク!」
キュィィィーン!「追尾開始。よっと!」バサアッ!ビュオオオーッ!「うわっ!あの速度でヘルダイブ?」
「ついてきてるね・・チェンジ!」ジャキーン!「ガンダムに?」「エッジターン!」くるっ、ジャキーン!
ゴオオオーッ!「やるう。変型機構を応用しての急角度ターンとは。でもね!」バサアッ!ゴオオオーッ!
「各翼を巧みに制御して合わせたよ!」「やっぱこの程度じゃ振り切れないか。・・ならこれはどうかな?」
さっ。「エロイムエッサイム我が影よ飛び散れ。フー・ファイター!」ボボボボオッ!「ウィッチが分身?」
『ブレイク!』ヒュイイイーン!「それぞれ別方向へ・・実景オフ!」フッ・・「視覚だと惑わされる・・
外部音声。」ゴォォォ・・「・・わかった!」バサッ!ゴオオオオオーッ!「なっ!どうやって見分けたの?!」
『今どきはネオスウェーデンでもTVで時代劇やってんだぞ~。』「??・・なら、さらに分身!」ボボボオッ!
「どう!・・ええっ?!」ゴオオオオーッ!「ムダムダムダああーっ!」「すごいすごいアリシアおねえちゃん!」
「こうなったら・・チェンジ!」ジャキーン!くるっ。「エロイムエッサイム氷の針よ貫け。フリーズ・ニードル!」
シュパパパッ!「ドレミ中尉、なんてことを!」「当たってもダメージ無しよ。」「でもよけるのが礼儀よね。」
「よけられるものならね!」ヒュババババッ!「こうやるの。」バサアッ!「メイン・ウイングを前方に?」
「ハミングバード!」ビイイイイーッ!キキキキーン!「はじいた!」「震動翼をシールドにするなんて・・」
「今度はこっちの攻撃ターン!」バサアッ!ヒュン!・・「・・消えた?!どこ?」「こっちよ。」・・ボッ。
「そこか!フレイム・ソード!」ゴオッ!スカッ。「なっ?・・残像?!」『分身のお返しよ。満月の舞。』
ボボボボボッ!「ひいふう・・わかんな~い!」「なんて数に!実体は?」・・すっ、ぽん。「うっ?!・・」
「うしろだったりするわけでー。」「・・ふう、負けたわ。」「予定外のドッグファイトは面白かったわ。」
『こちら大本営。パラメータはオールクリア。実用性および耐久性・問題なし。』「ラジャー。帰艦します。」

ゴオオオオ・・パシュッ。「よっと!」ターン!クルクルッ、スタッ。「じゅってん!」『おー。』ぱちぱちぱち。
「ゼッコーチョー!これでアルテミスはパーフェクトな航空ガンダムになったわ。いえーい!」すぱあああーん!
「あいたあ!・・アーサ班長?」「こらー!ガンダムから降りるときはウインチでって習わなかったのかい!」
「え?・・えーと、習ったような。」「小さい子がマネするとあぶないだろが。オトナが手本示さなくてどうする!」
「小さい子はガンダム乗りませんけど~。」「ジャンピング・ハリセン!」ぴょん、スパアアアーン!「たわばっ!」
「そういう皮相的な問題じゃねえ!安全教育における原則指導論だ!」「すいませんすいません!」ぺこぺこ。
「わかりゃーいいんだ。ついでにミステル!」ぎらっ!『は、はいーっ!』ザッ!「所属がどこの誰だろうが、
このデッキではアーサが法律だ!安全に反することやったら承知しねえからな。わかったか!」『了解しました!』
「よーし!・・さ、整備だ整備。乗り手はとっとと上がりな。」『お願いしまーす。』「おう、まかしとけ。」

パチパチン、パタン。「では撤収します。」「マリー、ご苦労さん。出張費コミで口座に振り込んでおいたから。」
「まいどあり。またのご利用をお待ちしてます。」ツカツカ・・シャッ。「そういえばマルローネさんはどうやって
この艦まで来たんでしたっけ?」『・・えっ?』「シャトルじゃないんですかぁ?」「いえ、それに該当する機を
受け入れた記憶はないわ・・あれ?」「そういえば通信もなかったですねー?」「あ・・レーダーで捕捉した記憶も。」
『・・・・』ぞ~っ・・「・・司令、ご説明を。皆が不安がります。」「答えよう。歩いてきたのさ、二本の足で。」
『・・?!』「そんなはずはありませんわ!だいたいウイングパーツを手持ちで搬入できるわけが・・ない・・」
「できるんだなこれが。サティンちゃん、整備デッキ2-Bの画像をメインに。」「?・・はーい。」♪ピピッ。
「あ、マルローネさんだ。」「・・扉を開けて、入った。」「・・そんな・・バカな。」「ビロードさん、なにか?」
「あそこにあんな扉はありません。それに・・」『それに?』「・・もしあったとしても、あの向こうは・・外。」
『ええっ?!』「ちょ、ちょっと待ってください。艦内図。」♪ピピッ、ぱっ。「げ・・あそこは最外壁ですー!」
「じゃあ・・マルローネさんはどこに?」「言ったろ。帰ったんだよ、ネオ浅草の店にさ。」『・・??』・・はっ!
「みんな、あれを!」『・・ええっ!』「扉が・・消えてる!」「地獄の錬金術士のアダ名はダテじゃないんだな。」

食堂。「はーい。今夜のメニューはカツオのタタキと焼きホッケですよー。」ガヤガヤ。「うっめー!こんな新鮮な
タタキはひさしぶりだぜ。」「ホッケも油が乗ってていい味です。」「他はともかく、魚に関してはこだわってるさ。
ときにオーフェン、次の作戦だけど。」「ああ、敵はウラルの航空団『ルフトバッフェ』だ。どっちが本当の
ルフトバッフェか、ケリをつけてやろうじゃねえか。」「グレイの隊は甲板上で対空迎撃をよろしくな。おそらく
数に勝る敵機群が殺到するだろうから。」「了解です。」「もちろんうちの連中も出す。アルテミスはミステルと、
俺を含めたその他は嵐と。」「新装アルテミスか。近接戦闘では頼りにさせてもらうぜ。」「どんどんしてやって。」

ワルキューレたち。「新型アルテミスの強みは、複数可動翼とAMBACの組み合わせによる戦闘機には不可能な
機動性にあるわけね。」「普通なら空気抵抗でバラバラになるような動きでも可能なわけか。」「VTOLやCCV機でも、
さすがにその場180度ターンはできないわね。」「たとえば戦闘機の泣きどころである後ろ下方の敵でも、
旋回無しで迎撃できるわ。」「誘導ミサイルは?」「対空ミサイルじゃガンダムを落とすほどの炸薬量は無いし、
かといって対地でも速度と旋回性が無さ過ぎて追いつけない。熱追尾型サイドワインダーにしても、感知すべき
熱源が無いから無意味ね。」「空では無敵ってわけか。」「そうでもないわ。さすがに大口径砲とかで撃たれたら
無傷じゃ済まないわよ。」「ああ・・空中要塞『ブリュンヒルデ』のことね。」「そう。ウラル空軍中枢旗艦・・
逆に、こいつさえ倒せばウラルの航空戦力は壊滅同然よ。金星は取れるときにとっとかないとね・・」キラリ。

大戦艦ヴァルハラ。「キング、次のエアバトルはどう読む?」「この場合物量は基準にならん。とすれば士気・
技量どちらをとっても向こう側が有利だな。」「だろうね・・ちょっとハンデ入れてみようか。」「介入するのか?」
「エリーちゃん。」「航空戦力ね。ならばデスバーディ改『デスアタッカー』プロトタイプを派遣しましょうか。」
「ほう、そのようなものが。」「旧来のはしょせん飛行パーツに過ぎなかったけど、改良型は戦闘機としての
空中機動性を強化したわ。もちろんMSとしての耐久性と火力はそのまま。実戦テストにも都合いいし。」
「向こうが押してる時点で乱入させれば面白いな。」「ではそういうことで。」「ヴァルハラ、進路変更よ。」

払暁、レーダー長ラーシャの個室。当然ながら熟睡中・・ぴくっ。「ん・・はっ?!」がばっ!「聞こえる・・」
♪ピピピッ。ぱっ。【・・?(ほけ~)】「艦長、敵感知しました。」【!・・総員起こし。(バン!)】♪ビーッ!
ブリッジ。ドカドカドカッ!「おそくなりましたわ!・・はれ?」『ん~?副長、おそいですよ~・・』
「なんですの皆さん、寝巻のままで!」「・・着替えるヒマが惜しかったのです。」「げっ!・・綸子さんまで
長襦袢のままですの?!」「ふわわ~・・かんちょ、偵察霊を出しましたです~。(白衣・マクラ持参)」
「艦位45に修正。(ジャージとナイトキャップ)」「方位83、距離30万。接触まで40分。(ネグリジェ)」
「・・シルクさん、敵規模は?」「もうちょっと・・見えた。」「ふにゃああ~。映像回しますぅ。(ネコさん
パジャマ)」「航空MSメッサー130、攻撃型シュツーカ80、高速戦闘機コメート50。そして最後尾にご本尊です。」
「敵も総力戦ですわね。」「予定より早まりましたか・・サラサさん、第一種戦闘態勢。」さっ。「了解ですわ!」

♪ビーッ!ビーッ!『バトルステーション!訓練ではありませんわよ、とっとと総員配置につきやがれですわ!』
タタタタッ!「きたきた、団体さん!」「待ちかねたぜ!」「オーフェン少佐、総長の首はあたしが取りますよ。」
「おお、いい気合だ。ザコは俺たちがしっかり押し除けてやっから、タマとれや!」「がってんだ!」
「なんか中尉と隊長、相性いいよね。」「似たモン同士ちゃうか?」『あはははは!』「・・」「ハナちゃん?」
「・・なんか、イヤな予感する。」はっ。「神託なの?」「そこまで強くないけど・・みんな、気をつけて。」
『・・・・』「ハナちゃんの神託は一種の未来予知能力、今までもそれで何度も窮地を救われてきたわ。」
「ハーナちゃんのフィーリング、ベリベリインポータントね。」「そやな、気ぃ抜かんようにしとかんとな。」
カラカラカラ!『ん?』「みなさ~ん!忘れ物です~!」「サナーダ生活主任?」「モメンでいいです。はいこれ。」
「なんだ?」「・・これってまさか。」「お弁当です。朝食抜きではいくさになりませんよ。」「こりゃいいや。」
「ありがと。エンゲージまでに食べるから。」「では、いってらっしゃーい!」『いってきまーす!』タタタタ・・

キィィーン・・『全機、発進!』ゴオオオオーッ!・・「さてと、お弁当おべんと♪」ガサガサ・・ぱかっ。
「おお!おにぎり、しかもオカカとシャケや!」「サンドイッチを予想してましたが、これは嬉しい誤算ですね。」
「お茶パックまで入ってますぅ。」「モグモグ。ソフトなノリを巻いてるので指に付かず食べやすいデース。」
チュー。「・・よし!リキが出たぞ~!」「これで力いっぱい戦えるね。」「ハラも満ちたし、ガンガンいくぜえ!」

ブリッジ。こちらも朝食中。「モグモグ・・会敵まで?」チュー。「ふはぁ・・あと10分。」「・・援護攻撃を。」
「超長距離対空浮遊霊誘導ミサイル『ポルターガイスト』、発射!」シュドドドドッ!・・「接触まで5分。」ぱく。
「・・はっ?!」ぎょっ!『ラーシャ?』「・・新たな敵影!方位201、距離10万!」「ええっ?!奇襲なの!」
「なんでこんなに近くまで気づかなかったんですの!」「それが・・突然現れたんです!」「・・敵識別。」
「いま霊を飛ばしました・・ええっ?!・・デスアーミィ!」『なっ!』「・・デビル軍団ですね。司令。」
ぱっ。『驚くこっちゃない。これだけハデにやってりゃちょっかいの一つも出したくなるさ、ことに幽音ならな。』
「航空部隊を呼び戻しますの?」『この艦と俺たちお留守番隊がヒマしなくて済むんだ、感謝しなきゃね。』
「はい・・サティンさん、航空部隊には伝達不要。航空管制のみで。」「は、はい!」「・・全艦、対空迎撃態勢。」
ちゃっ。「直接要撃に行きます。砲撃指揮は各砲台に委譲済み。」ぎょっ!「シルクさんが!」「ついに!・・」
「いよいよ霊銃『正則』が火を噴きますのね・・」ぞくっ・・「許可します・・ご武運を。」「はい!」ダダッ!

【エンカウントまで3分ですー。そろそろ対空ミサイルが追い越しますよー。】・・ゴオオオオーッ!・・
「ミサイル通過確認・・接触まで3,2・・」パパパパッ。「命中確認。敵先鋒編隊の損耗率40%。」「ほどよく削って
くれたようだな。全機、エンゲージ!」ゴオオオオーッ!「まず中央集団を抜く。穴を開けてアルテミスに
敵旗艦まで花道をつけてやるんだ。合体魔法フォーメーション!」『ラジャー!チェンジ!』ジャキジャキーン!
「バスター・ワンド集結!」ガチャガチャガチャッ。「いくぜ!」『我らは放つ、神のイカズチ!』バジジジジ!
「ワンドの先に・・巨大な球電が!」「中尉、コイツが露払いをしてくれる。放ったらすかさず後を追え!」
「了解です!」「やるぞ!」『合体大魔法!ヴォルテック・サンダアアアーッ!』ズドオオオオーン!「ダッシュ!」
ゴオオオオッ!ズバババババーン!「すごい・・直撃された機は電子分解され、かすめただけでも操縦不能に!」
ビュオオオーッ!「スピードが速くて追いきれない・・翼変形、超音速モード!」ググッ、ギュウウウーン!
「あともう少し・・抜けた!」バサアッ!「・・敵旗艦、発見!」ドドドドド!「あれがウラル空軍の飛行要塞
ブリュンヒルデ・・スパンローダー型の超巨人機か。」♪ビーッ!はっ!「ロックオン警報?!AAMはどこ?」
じーっ・・シュゴオオオーッ!「見えた!・・一度に10発も?こりゃ忙しくなるぞ。営業開始!」バサァッ!

梁山泊。♪ビーッ!ビーッ!『空襲警報、空襲警報。迎撃要員は戦闘配置についてくださいませ。』ドカドカ!
「整備A班は右舷、B班は左舷銃座に急げ!」「アーサちゃーん!」タタタタ・・「ん?・・シルクかい。」
「ねえ、どこが一番狙いやすいかな?」「狙うって・・その種子島でかい?」「そうだよ。」「そっだな~・・
艦橋後部、防空指揮所なら両舷を見通せるな。」「あ、そこいいねー。そこにしよ♪」くるっ、タタタタ。
「あ、ちょっと待て!アーサもそこ行くんだから!」タタタタ。「アーサちゃんといっしょだー♪(仲良し)」
【陸戦部隊は上部航空甲板にて対空迎撃体勢をとってくださいー。】「もう出てるけどね。みんないいかい?」
『こちらマーズ、右舷チームは準備よし。』『マーキュリー、クリアです。』『ジュピター、レディ!』
『アルサレア、左舷にて了解。』『マウザー、いいぜ!』『ブリッツ、いつでもどーぞ。』『クロイツ、おっけいですー!』
【第一波、きます!方位100、角度63!】「こっちか。」ジャキッ。「まず先制だ。拡散バスターライフル、発射。」
キィィィ・・ズドオオオオーン!キュピィィーン!・・パパパパッ。【命中8。残り22!】「各個攻撃、始め。」

防空指揮所。ブオオオオーッ!「エリアC、弾幕薄いよ!なにやってんだ!」「あ、一機抜かれた。」「えっ?」
ビュオオオーッ!ギン!「ちいっ!」「まかせて。」ジャキッ。「・・ていっ!」ドオオオーンッ!「うわっ!」
キィィィ~ン!「なんつーやかましい銃声だ!」バゴオッ!グラッ、ヒュルルル・・「コクピット直撃だね。」
「うへえ・・ホントに火縄銃でデスアーミィぶち抜きやがった。」「それだけじゃないよー。よく見て。」キラッ。
「え?・・なんだ?!」パキキキキ・・「・・弾道?まさか!」ドガドガドガッ!「すげえ!さらに6機も!」
「呪霊弾『七本槍』。一発で7機は落とせるんだよ。クククク・・」「・・けっこうコワいメガネだな、おめえ。」

「今のは?」「異常な動きの高速物体・・なに?」「・・シルクだ。」「マコはさすがに知ってるか、彼女を。」
「はい。そのスジではこう呼ばれてます・・『ハンギング・シルク』。」「絹の絞殺台・・」「そのスジって・・」
「かつてコロニー連合の機密部隊に属し、先のコロニー戦争では火縄銃一丁で宇宙機動艦隊を壊滅させたのは
暗黒街の神話になってます。」「信じられない・・普段はあんなにおっとりしてるのに。」「そう、そっちこそ
シルクくんの本来の姿さ。ただ、仕事のときはプロに徹するだけだ。」「ホンモノのプロね・・信頼できるわ。」
ズガガガガッ!ビシッ、ガガーン!・・ガキン!ゴオオオオーッ!「気をつけろ。本体が無傷だと分離して
落下攻撃してくるぞ。」「一つで二度おいしいってか!」「そっちはアイリにおまかせ♪ はっ!」ドンッ!
バコオオオーン!「サリアにもおまかせですー!戦術魔槌・連星雷火ですー!」ブン!カキカキカキーン!

アルテミス。ゴオオオーッ!「振り切れない!高機動タイプか。残月!」ヒュバアッ!スカカカッ、ガガガーン!
「三つ!残りは・・七つ!」ヒュルルル・・「囲まれた・・回避もこれまでね。ホバリング。」バサアッ!ぴたっ。
ヒュルルルル!「ZT信管最大起爆距離まで3、2・・螺旋ダウン!」バサバサッ!くるくるくるっ、ストン!
ズガガガガーン!・・「ふぃ~、ギリギリセーフ。逆チョッパー技は初めてだったけど、うまくいったわ。」
ピピピピ♪「またロックオンしようとしてるわね。ならブリュンヒルデ自体を盾にさせてもらいましょうか。」
ビュオオオーッ!・・ブオオオオーッ!「おっとっと!なんつー数のCIWSよ!」チュンチュンチュン!
「うるさい!バールカンッ!」ブオオオオーッ!ドカドカドカーン!ザシャッ!「取り付いた!これだけの
図体だと死角だらけね。あとはゆっくりと料理すれば・・?」ガーッ。「なっ?収納式機関砲座!」ドガガガッ!
ズガガガーン!「くうっ、炸薬入り弾頭かよ!ウイングシールド!」バサッ!ビィィィーッ!ガガガガーン!
「このギガント野郎が・・上等じゃない。」ユラ・・グッ。「紅月!」ヒュバアッ!ヒュルルルッ、スパアアアーン!
ガラガラン!ヒュルルル・・ぱしっ。「次は全翼機の泣き所、垂直尾翼!しゃあっ!」シュバアアアアッ!
ザキイイイーン!・・メリメリメリ!ガクガクッ!「フゴイド運動が始まったわね。あとは墜落しかないけど、
それまで待ってるほどヒマじゃないの。たあっ!」バサアッ!ダーン!「根来月光流暗殺術奥義!十六夜朧月!」
ヒュババババッ!ザキザキザキィッ!ヒュルルル・・パシパシパシッ!シャリン!「・・爆発。」ドンドンドン!
ドカアアアアーン!バラバラバラ・・「紅い月は死のメッセージ・・イオニア海の藻屑と消えなさい。」

ヒュィィーン・・ズズーン。「おっけい!ハンガーデッキへ。」さっ。ズシンズシン。「オーライ、オーライ。
フットロックへ。」ズン、ズン。ガキガキン。「ロック確認。デフォルト姿勢へ。」ぐっ。「ショルダーロック。」
ガキガキン。「確認。メインパワーオフ!」ヒュィィーン・・「オールオーバー!」『ありがとうございました!』
パシュ。カコン、キュィィーン・・すとっ。「あ~、しんど。」「おつかれさま。大活躍でしたね、アリシア中尉。」
「感謝します、ドレミ中尉。ミステルのみんながサポートしてくれたおかげです。そちらの戦果はどうでした?」
「あの一撃で生き残ったテキだけやから、ラクやったな~。」「仙術を使うまでもなく、ウェーブライダーの武装で
じゅうぶんでしたぁ。」「たまにはちゃんとしたドッグファイトもいいですね。」「インメルマンターンやったデース。
バット、ひさびさなのでちょっとゲロったデース。」プ~ン。「おええ~、モココ先輩、クサいですー!」
『ぶっ!・・新米だった頃に置いてきた臭い。』『やば、もらいそうや。』『はやくフロと洗濯~!』「オッケー♪」


みなさんお待ちかね!凍れる海が熱く燃えます!
海底要塞ニーベルンゲン、放射能を撒き散らすリヴァイアサン!
アニーの怒りは大海の怒り!海を汚すものは許さない!
次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第63話
「ウラル要塞攻略戦シリーズ:凍てつく波涛!北海の大海戦」に、レディー、ゴーッ!

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第63話「ウラル要塞攻略戦シリーズ:凍てつく波涛!北海の大海戦」

梁山泊・大ラウンジ。通常は乗組員の大食堂だが、会議室としての機能も有する。「さて次のターゲットだ。」
ぱっ。オオッ。ガヤガヤ・・「なんだあのドームは?」「知らない者も多いだろうから説明してくれ、アニー。」
「はい。・・これはバレンツ海のど真ん中・深度2000mにあるネオナチスの海底要塞『ニーベルンゲン』です。
全部で三つのドームで構成されており、中央の大ドームは直径400m。人員はおよそ2500人と推定されます。
武装は水中用モビルスーツ『ゼーレヴェ』が200機、攻撃型潜水母艦『ミルヒ・ク』50隻、また浮上式
サブドーム内に装甲空母『ジークフリード』、戦艦『ビスマルク』、その他巡洋艦・駆逐艦など一個機動艦隊。
自衛用深海高速魚雷管は無数。さらに要塞の守護神、水中用モビルアーマー『リヴァイアサン』。」ガヤガヤ・・
「なんてえバカみてえな重武装だよ。」「ウラル要塞の北方の守りをかためる、まさに難攻不落の要害だな。」
「だからコロニー連合軍も手を出せなかったわけなんだな。だが。」「・・私たちが手を出す、ということですね。」
「でも水中戦可能なガンダムはアニーのマーキュリーだけですよ。」「私たちじゃ海中では石のタヌキですねー。」
「他のガンダムは水上での艦隊戦で働いてもらうことになるな。」「うちのフーシンは水中戦もいけるぜ。」
「水の竜脈を使いますから。」「だがそれでもいささか戦力不足なので、援軍を呼んだ。」「援軍?」「ほれ、窓の外。」
『えっ?・・ええっ!』ゴゴゴゴ!「あれは!」「・・ネオデンマークのMS母艦ホセフィーナ!」「ということは・・」
ぱっ。【お久しぶりです、クワトロ大佐。】「ハンス・ホルガー?!でもハンスさんって、決勝リーグじゃ・・」
「試合の合間を縫って来てもらったんだ。」【ニーベルンゲンはネオデンマークにとっても目の上のコブですから。】
【そういう意味ではわが国も同様じゃい。】ひょい。「エリック・ザ・バイキング?前回大会のネオノルウェー代表!」
「エリック叔父さま!」『おじさん?』【いよっ、アニー。元気でやっとるな。たまにはこっちにも顔を出して
くれんとさびしいぞ。】「あ、すみません。近いのでついついごぶさたに。」【まあよいよい。今回はひさびさに
暴れがいのある舞台を用意してくれたしな。】「はあ・・大佐、これは?」「言ってなかったか?」「聞いてません!」
「とゆーわけで、今回は北欧連合艦隊でいくぞ。」【では梁山泊とドッキングします。】【鮮魚を補給してやろう。】
「俺はホセフィーナへ行って作戦の打ち合わせをしてくる。作戦開始は10時間後だ、休養と準備を。」『了解!』

ハンガー。ガガガガ・・「よし、整備完了。」『おーいアニー、注文した武器が艦内工場から上がってきたよー。』
「すみませんアーサ班長。」ひょい。「オーライ、オーライ。」ズズズズ・・「オッケ!・・で、なんだこりゃ?」
ぽんぽん。「水中でも使える武器を考えたんです。いわばパイルバンカー。」「へえ~。液体火薬カートリッジで
この杭を射ち出すのか。スタビライザーで反動はゼロ。確かに水中向けだな。」「バンカーはアレクサンドラ
グループ・ハード事業部開発の新合金『オリハルコンスチール』製だから、気合しだいで要塞の外壁だって
ブチ抜けるはずです。」「あー、なるほど。イカ退治にも使えるな。・・おっ、すっかり忘れてた。」ごそごそ。
「なんですか?」「あったあった。ほれ。」ひょい。「・・PDA?」「この中にグループ情報局がゲットした
リヴァイアサンの設計図が入ってんだな。」「へえ~、よく入手できましたね。」♪ピッピッ。「これね・・
なにこれ!!」「どした?」「ほら、ここ!」「なんだ?・・なんじゃこりゃあああーっ!」ビリビリビリ!
『なんだなんだ。』ドカドカ。「主任、どうしやした?」「アニー、なにごと?ハンガーじゅうに響いたけど。」
「みんな聞いてくれ。・・MAリヴァイアサンには無制御原子炉が搭載されてる。」ザワッ!『原子炉!』
「しかも燃料はプルトニウム!そう・・あのバケモノは動く原爆だ!」ザワザワザワ!「隊長に直訴に行きます!」

ホセフィーナ。「さて、指環の壊し方だけど。」「海上戦はワシのバイキングにまかされよ。」「僕はポセイドン
ガンダム部隊で海中戦力を叩きます。しかし問題は・・」ぱっ。「指環の守護神『リヴァイアサン』か。」
「10本のテンタクルに捕まったら、ガンダムといえども無事ではすみません。」「ここはアニーとハンスに任せ、
部隊は指環からの雷撃を防ぐべきだな。」「賛成です。」「ツートップでイカを押さえるか。これは見ものじゃの。」
バーン!「失礼します!」『アニー?』「えらい剣幕でどーした?」「これ見てください!」さっ。「ん?・・!」
『これは!』「そうです。リヴァイアサンの最終兵器は広域放射能汚染です。」「なんというバカなものを!」
「なるほどな、もしヘタに壊そうもんなら・・」「原子炉を暴走させて、メルトダウンと水蒸気爆発ですか。」
「バレンツ海のみならず、北半球は死の灰に覆われる。くそ外道どもが!」バン!「・・深海底に沈めるか、
氷づけにして北極の永久氷層下に葬るしかないですね。」「あの辺は海溝も海盆もないから、選択肢は1つだ。」
「アニー、処理はお前にまかせる。何をしてでも葬り去るんだ。どんな非情の手段でも構わん。」「はい!」

ラウンジ。「・・で、葉月さんは私とリヴァイアサンを叩いて。」「了解ですぅ、中尉。」「アニーでいいわ。」
「いえ、私は少尉ですからぁ。遅くなりましたが昇進おめでとうございますぅ。」「前とやってること同じだから、
あんまり実感ないけどね。基本給はちょっと上がったけど。」「でも中尉となれば上級士官ですぅ。場合によっては
艦船の副長職も任されるんですよねぇ。」「そりゃそうだけど艦船の・・!」はっ!「それよ!」「えっ?」
「すっかり忘れてた・・これがあったわ。」♪ピッピッ・・「ケータイ、ですかぁ?」「コマンド送信。」♪ピピッ。
「葉月さんありがと!これでニーベルンゲン攻略のメドが立ったわ!」ぶんぶん!「は、はあ。・・??」

同時刻、ネオスウェーデン湾岸。ピピッ♪【指令確認。主動力起動。マスター現在位置まで移動開始。】
ゴゴゴゴ・・【海図照合・・予定航路算出完了。ハイドロフォン障害物回避モードへ。・・潜水。】ゴボゴボ・・

ホセフィーナ。『ニーベルンゲンから?』「そう、順序を逆にするの。まず指環をつぶしてからイカ退治よ。」
「それは無理だろう。指環の防衛網は難攻不落だ。」「外からでしたらね。」「・・何を考えてるんですぅ?」
「作戦を説明します。まず正攻法で・・」ヒソヒソ・・「そんな手が!」「気取られませんかぁ?」「そのために
お二人には・・」ヒソヒソ・・「それならいけるな。」「わかった、やってみますぅ。」「お願いします。」

「・・これより海底要塞撃滅作戦『オルドロイン』を発動します。サラサさん。」「作戦カウント開始ですわ!」
「梁山泊、ポイントAまで移動開始します。」ズズズズ・・「敵が動きます。MS潜水母艦隊の出撃を確認。
艦隊ドーム浮上開始。」「ホセフィーナ、潜水を開始しましたー。」「・・露払いを。」「サブロック一斉射出!」
シュドドドッ!・・ザパザパーン!「潜水艦隊、MS射出開始。」「遅いですわ。」「・・敵母艦、3隻に的中。」
ズズズズ・・ゴポゴポゴポ。「ドーム浮上します。方位20。」「ダメもとの主砲攻撃!」ズドオオオーン!
ザバアアアーッ!カィィーン!「あーん、ホントにダメだ~。」「ドームの避弾径始はさすがですわね。」
「・・すぐに大名行列が始まりますから。」ズズズズ・・ザザザザ!「きったな~!いくつものハッチから
出撃してますよー。」「そりゃ集団登校の小学生じゃあるまいし、一列に並んでご登場ではいいマトですし。」

「バイキングガンダム、オセベルクモードで出撃するぞ!」ザザザザ!「まずはザコ払いだ。護衛艦から叩く!」
ドンドン!「回避!」ザザザザ!ドパドパーン!「狙いがあまいわ。ヒートオール投げ!そりゃそりゃそりゃ!」
ビュンビュンビュン!ドカドカドカッ!「ブリッジ直撃!こう狙わんかい。」ギギギギ・・ドシャアアアーン!
シュゴオオオーッ!「ふん、対艦ミサイルかよ。」シュルルル・・「あとちょっと・・分離!」ボン!ダーン!
スカスカッ。「本物のハープーンをおみまいしてやるわい!」ジャキン!「でりゃあああーっ!」ブオンッ!
ビュオオオッ!ズドオオオンッ!「着艦!」ガシャアン!「ふん、マッコウほどのてごたえもないわい。」

梁山泊。「またバイキングが一隻沈めましたー!」「すごい・・あれがガンダムファイターの実力なんだ。」
「・・こちらもがんばりましょう。」「もちろん。」ガラッ。「シルクさん、窓開けてどうするんですか?」
「こっから撃つの♪『正則』!」ドオオオーンッ!『うわっ!』クワンクワン!モクモクモク。『ゲホゲホ!』
「いまどき黒色火薬ですかー!」「反対がわの窓開けて窓!」どたばた!モワァァ・・「・・シルクさん、以後
ブリッジでの発砲は禁止します。(燻ってる)」「は~い。露天甲板で撃ちまーす。」「で、戦果はどうですの?」
「あれ。」『え?』ドグォォォ・・「げ。・・戦艦ビスマルク轟沈・・」『うぞ!』「・・さすが『絹の絞殺台』。」

射出デッキ。【敵空母艦載機発進開始。ミステルおよびアルテミス出撃してくださいー。】キィィーン・・
「いけーっ!」さっ。ドオオオオーンッ!ブオオオオッ!「くう~っ!この瞬間がクセになるんだなこれが。」
【陸戦部隊は長距離戦装備で露天甲板より攻撃を始めてください。】ズシンズシン!「つまり動く砲台ってわけだ。」
「あたしは百歩拳あるけど、サリアはどーすんの?」「ご心配なく。私のハンマーは場所を選ばずですー。」
「いつものように俺たちは左舷寄りの敵を討つぞ。」「ワルキューレは真ん中から右な。おハシ持つほう。」
「わたしレフティーですけど。」「お約束のツッコミどうも。さてそろそろ敵さんも撃ってくるぞ。」『えっ?』
ドバシャアアアーン!ザザァァ・・『!・・』「ほらな。そのうちガンダムだって錆びるぞ。」「・・あったまきた!」
ボン!「ノーベルフラフープ応用・火輪曼荼羅!」ビュゴオッ!シュババババッ、ズバアアアアーン!
「パルテノン雷電闘術・夜光雷。」チャポン。「走れ!」ズババババーッ!バヂバヂバヂ!ズガガガガーン!
「対MSライフルが効くかな?」チャッ、ドキュゥゥーン!・・パパッ。「艦橋直撃なら、なんとかなるだろう。」
「戦術魔砲!」ズドオオオーン!「戦術魔射!」ドキュドキューン!「戦術魔拳・百歩打!はあああーっ!」
ドオオオーンッ!「いきますよー。戦術魔槌!」ターン!『えっ?・・海へ!』ザン!「海面に・・立った!」
「補助技・御神渡り。バーニア!」ドンッ!ザザザザザーッ!「すげえ!」「まるでハダシの水上スキーね。」
「まずはそこの空母ですー!」・・シュゴオオオーッ!「対艦ミサイルなんか当たらないですー!」くるくるっ、
ズザザザザーッ!「大鐘音!てりゃあああーっ!」ブン!ドオオオオーンッ!♪グワランガランガラン!
「いっちょうあがりですー。」ザザザザーッ!「どこが?無傷じゃない。」「いや、よく見てみろ。」「んん?」
ユラッ、ザザザザ・・ドシャアアアーン!「航路がぶれて随伴艦と衝突したぜ?」「どうしちゃったの?」
「艦内の人間は全員死亡。あれはもう幽霊船だ。」『なんで?!』「さっきの一撃が猛烈な低周波を発生させ、
それが艦自体を巨大な反響器として全体に響いたんだ。」「ひゅ~・・」「サリア、意外とコワいんだ・・」

ホセフィーナ。「深度1500。水平へ。」「敵MS隊感知。」「量産型ポセイドンガンダム部隊、出撃!」ガパアッ。
シュゴゴゴゴーッ!「エンゲージしたら戦線を左右に散らせ。中央を開けるんだ!」『了解!』「魚雷、一斉射!」
シュドドドッ!『敵も魚雷発射!』ズズズズーン!『3機とられました!』「接近戦だ。全機、スピア構え!」
ザッ!「チャージ!」ゴオオオオーッ!ズドズドズドッ!「でりゃあっ!」ブン!ズドオッ!「・・後ろ!」
ゴオッ!ガキィーン!「MSのクロー攻撃など、僕には止まっているも同然だ!」バン!「それっ!」ドスウッ!
『ホルガー少佐、援護ねがいます!』「いま行くぞ!」ゴオッ!「ソニックブレード!」キュィン!ズパズパッ!
「ひるむな!敵は僕たちより動きが遅い。よく見て戦えば必ず勝てるぞ!一気に攻めつぶせ!」オーッ!

そのころ・・「・・いたわ。敵潜水母艦隊。」「ではこっそりやっつけますねぇ。無門結界。」スゥゥ・・
【これで音もソナーも捉まりませんよぉ。】【こちらはサティン通信長経由のテレパシー通信だから問題なしね。】
スゥゥ・・ぴたっ。【音紋記録・・艦籍番号記録。もういいわよ、葉月少尉。】【では水中キョンシー「土佐エ門」、
攻撃開始ぃ!】♪シャーン!ゴボゴボゴボ・・キリキリキリ、ゴパアッ!『誰だ海中でハッチを開けたのは!』
『ボクどざえも~ん!』『うわあああ』ゴボゴボゴボ・・「名前はフザケてるけど、やってることえぐいわね・・」

海底要塞ニーベルンゲン。「母艦が一隻戻ってきます。」「こちら『アシカの巣』、どうした。」【こちらU-198。
戦闘で損傷したため収容ねがう。】「音紋U-198と照合。」「了解。三番ブンカーを開ける。」【ダンケ・シェン。】
ズズズズ・・ザザザザーッ。『整備C班へ、U-198修理にかかれ。』ドカドカドカ。「ハッチ開けてください。」
パシュ。「ごくろうさ・・?!」ぬうっ!ガブウッ!「ぐわあっ!」「なんだ?!・・獣?」ワラワラワラ!
「バカな?こんなに多くの獣が!」ひょい。♪シャーン!「開明獣群団、皆殺しにしちゃえー!鴆も行きなさい。」
バサバサバサ!パラパラ・・『ぐうっ!苦しい!』『毒の粉?・・がはっ!』ばたばた。「鴆毒は効きますよぉ。」
「うわー・・風水師というより、仙術じゃないの?」ひょい。「戦闘に使えるものは何でも修得しましたからぁ。
それにしても潜水艦のスクリュー音を偽装して潜入するとは恐れ入りましたぁ。」「この鹵獲艦改造・超AI潜水艦
『マリー・セレスト』には朝飯前よ。さて、ガンダムを出しますか。よっと。」ストン、カンカンカン・・
「底部ハッチオープン。」ゴゴゴゴ・・ガコン。ゴバアッ・・ザザーン。「フーシンは?」「ここにありますよぉ。」
ごそごそ、ひょい。「・・MIA?」「じゃなくてぇ。大極発動!」ヴン!「鏡影門。」サァァァ・・むくむくっ!
ガシャン!「すごい・・ガンダムを縮小して携帯できるなんて。」「空間をあやつるのは風水の得意技ですよぉ。」
「では指環を滅びの亀裂に放り込みましょうか。」「はい。地の竜よ、バスターワンドに宿れ。轟戟・地雷夜!」
シャキーン!「いくわよ。はっ!」ダーン!「パイルバンカー!」ドンッ!ガゴオッ!バシュウウウーッ!
「せりゃああああーっ!」ブンブン!ダーン!「地雷夜轟爆斬!」ズバアアアーン!ドザザザザーッ!
「これでドームの減圧が始まるわ。」「与圧が抜ければ水圧でペシャンコですぅ。」「長居は無用。脱出よ!」

ゴゴゴゴ・・バゴン!「・・始まったわ。」ガゴンガゴン!・・「圧潰していく音ですねぇ・・」「サブマリナーに
とっては死神の足音に等しいわ・・」ズズゥゥーン!・・「動力炉の爆発音・・これでおしまいですぅ。」
「いいえ、これからよ・・MAリヴァイアサン接近。」「大本営がやられたので戻ってきましたねぇ。」
ゴゴゴゴ・・「味方の脱出艦と勘違いしてくれませんかねぇ?」「それはそれで面白いけどね・・あ、ダメだ。」
「なんでぇ?」「艦首にイラスト入れてるのよ~。ドックでは喫水線下だからクルーに気づかれなかったけど、
MAの視覚映像で見られたらイッパツでばれるわ。」「あら~。じゃあ先手を打って出るしかないですねぇ。」
「さあ、海魔退治よ。ガンダム出動準備。『マリー・セレスト』は自動操縦で離脱。」「踊り食いといきましょー。」

ゴバアッ。「あれがイカゲラスね。」「というよりゲゾラですねぇ。」「じゃ、作戦どおりに。」「了解ですぅ。」
ゴォォォ・・「さあ、私が相手よ。海の怒りを知りなさい!」シュボボボッ!「魚雷なんか何になるの?ダッシュ!」
シュゴオオオーッ!スカッ。「セーフティ解除距離内に飛び込めば無意味!」ギュラララッ!「テンタクルね。
海竜刀!」シャン!ズバーン!ギュラララッ!「おそいおそい!」ギュオオオーッ!グワアッ!「よいしょ!」
タン!クルッ、ダン!「コクピットもらった!パイルバンカー!」ドンッ!バゴワッ!グリッ、ズボッ!
「原子炉は・・?!」ズズズズ・・「可動してる・・オプション2ね。葉月少尉!」「出番ですねぇ。水の竜脈よ、
海を汚すものを封じよ。幽水門。」・・ゴォォォォ。「これで放射能はどこにも漏れませんよぉ。」「感謝します。
ターゲットは・・炉心!」シャキン!ゴオッ!「・・そこ!パイルバンカー!」ドンッ!ガゴオオオーン!
ズゴオオオーッ!「北海の冷水で緊急冷却。これでメルトダウンはないわ。」「じゃあ予定どおり氷漬けにして
海溝に沈めましょうねぇ。」「これしか手が無いのが歯がゆいけどね・・」・・ポツッ。「え?・・なに?」
ズボオッ!ゴオッ!「きゃっ!」「なっ!」ゴォォォ・・「リヴァイアサンが・・消えた?!」「なんで?!」
「・・わからない。ただ・・」「・・今の急激な海流、ですねぇ。」「ええ。・・まるで真空が生じたみたいに。」

梁山泊ブリッジ。「スロー再生しますよー。」『・・?』「よくわかりませんわね。」「サティンさん、もう一回・・」
「よーい、どん。」「・・止めて!」「シルクさん何かわかりました?」「脳内マーカー・・ここよここ。」『・・穴?』
「そう、この穴がいきなり生じたの。大きさからみて200mm口径、MS用大型ライフルの弾痕ですね。」
「・・深海の狙撃者?」「水圧のある環境でそんなこと可能なのですの?司令。」「できるよ。たとえば特殊なゲルを
まとわせれば、水圧そのものが加速させてくれる。」「でも一発であの巨大なMAを消滅させる弾丸なんて・・」
「・・わかった!」「ラーシャさん?」「サティン、スロー限界は?」「え?2000倍ですけどー。」「それで消滅の
カットだけを。」「やってみますねー・・はい。」『・・これは?!』「やはり・・リヴァイアサンと周囲の海水は
一点に向かって収束、いえ、吸収されてます。」「吸収・・まさか?!」ぎょっ!『ブラックホール?!』
「アニー、重力半径50mのブラックホールの維持時間を。」カタカタ・・「0.000000001秒で蒸発します。」
「これだな。マイクロブラックホールを弾丸にして撃ち込んだんだ。」「そ・・そんな技術、この世には!」
「ない。・・だが、人間じゃない存在なら持ってるかもしれんぞ。」はっ。『・・デビル軍団。』「だろうね。」

大戦艦ヴァルハラ。「ご苦労さまでした、Gの狙撃者。」「簡単な仕事だ。」「ガンダムの具合も上々でした。」
「わたし謹製『グラビトン弾』の威力はざっとこんなもんよ。」「自然破壊を阻止するとは幽音らしいな。」
「放射能汚染MAなんてものは許さないの。なりゆき上、今回は手助けする形にはなったのは遺憾だけどね。」
カツカツ・・「ハニーか。」「エターナル・チャンピオンズ、80%まで立ち上がりました。」「DG細胞による凶暴化は
技を粗くするだけやから、教育はしっかりやっとるで。」『さすが歴代チャンプ、カンを取り戻すのも速い。』
「いま少しで実戦に出せるだろう。」ぱしっ。「今のドタバタが済むころまでには何とかなるよ。」「うむ。」


みなさんお待ちかね!ウラル山麓の大地上戦。
怒涛のナチス機動軍団、その中枢、地上戦艦ラーテ。
ヴィルヴェルヴィントが怒涛と吹き荒れる中、
レイと超戦車トールが乾坤一擲に突撃をかけます!
次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第64話
「ウラル要塞攻略戦シリーズ:さらば勇者!超戦車最後の闘い」に、レディー、ゴーッ!


第一部 第62話~第68話

第64話「ウラル要塞攻略戦シリーズ:さらば英雄!超戦車トール最後の戦い」

 

梁山泊ハンガー。ガガガガ・・「盛況だねー。」カツカツ。「15機もガンダムがあるとハンガーも賑やかだな。」

「さて、我らの愛機も明日の大陸戦に備えて整備しときますか・・おや?」「なに?キース。」「あれあれ。」

「え?・・うわー!戦車がありますー!」「旧イスラエルのメルカバか。だがなぜこんなところに?」

カチャカチャ。「アーサ班長、動力炉はどうですか?」「ばっちりオッケーだぜ!しっかし、よくまあこんな

バケモノを自作したもんだね。」「好きもののこそ上手なれ。でもこの子もさすがに限界かな・・」ぽん。

「やっぱ古いせいでシャーシに応力限界がきてるね。こりゃいくら手をかけてもこれ以上はムリだぜ。」

「わかってます・・おそらく明日が最後の死に花となるでしょう。でも戦場で倒れることこそ本懐かも。」

「戦車だしな・・ま、こうなったらきっちり看取ってやるのが一番だろうな。」「そのつもりです・・ん?」

カツカツ・・「レイ中尉、これを投入するのか?」「はい、グレイ少佐。マーズのサポートメカとして。」

『・・うわー、中は自動システムでいっぱいじゃん。』『まさにロボット戦車だな。』『ガンダムの動力炉を

使ってるですー。すごいですねー。』「あ、後部ハッチは低いから」ガン!『あいた!』「頭に気をつけ・・

遅かったか。」「いたいです~。」「でも、こんなのが足元をチョロチョロ走り回られたらそれはそれでな~。」

「踏んじゃいそうで気が散るかもね、たしかに。」「その点はだいじょうぶ。私はトールと単独行動ですので。」

「たしかマーズは後方から敵旗艦『ラーテ』に単独奇襲をかける作戦だったな。」「なーる、それでサポートメカが

必須なわけだな。」「こっちは正攻法で敵主力を前方に引きつければ、うまくいくわね。」「そういうハデな戦闘は

大得意ですー!」「そりゃわかってる。サリアに隠密行動を望むのはハナから無理だしな。」『あはははは!』

 

大戦艦ヴァルハラ。「で、どんな具合?」「現在の戦力だけでは物量差がありすぎます。苦戦は必至かと。」

「陸上戦艦『ラーテ』へ奇襲をかけるようだが、成功率は高くはない。」「そっか・・さてと、どうしよっかな~・・

うん、面白い手を思いついたよ。エリーちゃん、ヴァルハラをギアナ高地へ向けて。」「えっ?・・またなんで?」

「古い知り合いに声かけてみようかなって。」「?・・そんな人いたっけ?」「ギアナ・・まさか?!」ぎょっ!

「幽音、その知り合いとはもしや!」「キングにはわかった?そう・・『真祖』だよ。」『なあっ!・・』

「真祖を!・・」ガクガク・・「しかしどうやって?」「そうだね・・ふみこさん経由ならスジが通るかな。」

 

梁山泊ブリッジ。「・・戦力不足、ですね。」「なんで敵のMSってこんなにいるんですの!非合法組織の分際で

ナマイキですわ。」「とりあえず今の作戦が考えうる最良の手だ。これ以上は戦力がないとどうにもならんわ。」

「ミステルの航空援護でどれだけ削れるかですね。」「それも『ラーテ』の対空砲火がジャマで難しいですねー。」

「機甲師団の弱点である対空防御を重放火で補完する・・陸上戦艦の名はダテじゃないか。」「ゆえにレイの奇襲で

黙らせるしかないわけなのだ。」「せめて奇襲部隊をもうちょっと多くできませんかー?」「したいのは山々だが

正面の戦力を割くわけにはいかんのよ。」「・・なんとか本艦の援護砲撃でもたせましょう。」「頭痛いですわね・・」

 

ギアナ高地・奥地。ドモンたちが住んでる地域よりさらに数百km奥に入った、人跡未踏の大魔境である。

さっさっ。「おでかけですかー、あははのはー♪・・あれ?」ゴゴゴゴ・・「どこかのだれかさんの空襲ですねー。

領空侵犯は問答無用で撃墜が国際ルールですよー。」ごそごそ・・ひょい。「それでは本日のヤマ場ー!ぽちっとな。」

ぽち。ヒュドドドド!「いっけー!対空植物『猛葬竹』!かつて東京大空襲で成層圏のB29を撃墜した竹ヤリの

元木を入手して品種改良したので、衛星軌道だってとどきますよー♪」・・ドカドカドカッ!「あったりー♪」

チリーン♪・・ボオッ。「琥珀さーん、いっつも問答無用の対空竹ヤリはかんべんしてほしいんだけど。」

「あら、幽音ちゃんでしたのね。せめてノックくらいしてくださいね。」「どこノックすりゃいいのよ・・みんなは?」

「散歩から帰ってきて、全員そろってますよー。翡翠ちゃーん、ご案内して。」「かしこまりました。」ぬっ。

「うわっ!」ぎょっ!「ようこそアーネンエルベ城は、幽音さま。」「翡翠さんか・・あたしが感知できないなんて、

さすがね・・」どきどき。「お誉めの言葉、いたみいります。では居間をご案内します。」「?・・よろしく。」

 

千年城「アーネンエルベ」。ギアナ大魔境の最深部に建つ巨城である。もちろん城の存在を知る人間はほぼ皆無。

そしてその城に住む者は・・「ひさしぶりね、幽音。」ニャア。「真祖もご機嫌うるわしゅう。レン、おいで。」

とてとて・・ひょい。ゴロゴロ。「幽音、あなたに社交辞令など似合わないですわ。ここまで来るからには、

それなりの用件があるはずですわね。」「状況分析によると、現在進行中のウラル戦線に関することのようですね。」

「そのとおり。で、用件は・・」「・・へえ、面白そうじゃん。」「敵はネオナチスですのね。ならば殲滅しても

文句は出ませんわね・・」ユラユラ・・「殺る気満々ですね。客観的にも実戦参加はスキルを高める好機です。」

「と、いうことは。」「その話、受けた。妹、シオン、異論は?」「姉さまに追随いたしますわ。」「真祖の意のままに。」

「さっちん。」「はい師匠、これに。」すっ。「あなたも実戦経験を積むべきね。いっしょに来なさい。」「感謝の至り。」

「琥珀、ガンダムは?」「いつでも使えますよー。」「翡翠、琥珀と留守を頼むわ。それとレンへのエサやりもね。」

ニャア。「おまかせください、アルクェイド様。」「不法侵入者は地下牢へ落としてギニーピッグにしますね♪」

 

戦術室。カタカタ・・「陸上戦艦『ラーテ』・・主砲:3連装45cmハイパーメガ粒子砲、副砲:2連装200mm

速射砲、その他:対空対地ミサイル多数、搭載兵力:MS一個師団・・まさに動く要塞ね。さて弱点は・・」

「レイちゃん、こんな遅くまで研究してるの?」「アニー?明日は早いから寝なくちゃ。」「それはこっちのセリフ。」

「どーもラーテのスキが見つけられなくてね~。このままじゃ十字砲火で玉砕当確ってカンジ~。」かくん。

「・・3D画像ある?」「あるけど?」ぱっ。くるくる・・「・・ストップ!」ぴたっ。「なにかわかった?」

じーっ・・「・・あるわ。紙のように薄いけど、わずかな可能性が。」カタカタカタ・・「構造解析・・視角計算・・

画像表示。」ぱっ。「・・これは?」「ラーテの死角領域。見てのとおり、ゼロ距離なら外装武装は役立たず。

特に正面下部のメインハッチあたりは安全地帯といっていいくらいよ。」「だからこそ、直衛MS部隊が敵を

近づけないようにしてるんじゃない。」「正面はね。しかしラーテの構造には致命的な死角があるわ。それが・・」

ピッ♪「・・後方斜めか。」「対地監視網の死角であり、直衛部隊の監視域からも外れてる。ここから側面に

取り付けば、ハッチの開いたスキを狙って飛び込むことは可能よ。ただし。」「ただし?」「ガンダムでは無理。

図体の分、死角からはみ出して見つかるわ。ゆえにやるなら徒歩か・・」「・・トールね!」「そのとおり。

ラーテはそもそもMS戦を想定して造られており、戦車など眼中にもない。まあそもそもラーテの側面装甲を

抜けるわけないし。ふつうの戦車、ならね。」ニッ。「でもうちのはフツーじゃない・・いけるわ、この手で。」

 

次の日。「作戦開始10分前。全部隊発進開始。」「敵機甲師団まで60km。敵攻撃機隊、あと10分で到達。」

「・・アルテミスおよびミステルに任せましょう。」「シルクさん、この距離で対地先制砲撃できますわね?」

「自己鍛造弾頭『五月雨』ならいけますよー。」「よろしいですわ。バケツ抜きのどしゃ降りにしてくださいませ!」

シュドドドドッ!・・ポーン・・ザザザザザーッ!パパパパッ。「12機ほど獲りましたねー。」「充分です・・」

 

航空部隊。「いいか、テキは陸攻に毛が生えた程度だが情けをかけるんじゃねえぞ。徹底的にたたきつぶせ!」

『了解!』「うざってえラーテは陸戦部隊が黙らせてくれる。それまでにとっとと片付けるぜ!エンゲージ!」

ヒュイイイイーン!「我は放つ、紅蓮の楔!」シュバババッ!ドカカカカッ、ズガガガガーン!「3機!」

「エロイムエッサイム烈火の糸よ空を裂け!スカーレット・ウィップ!」シュパパパッ!キリキリッ、ズバババッ!

「4機!つぎそっちの集団!」ビュン!シュパパパッ、ビシビシッ!「それっ!」キュィッ、ザガザガザガッ!

「さすがドレミ、ええ動きや。こっちも負けとられんな。」キン!「妖刀符や!急々如律令!」キュパパパパッ!

ズパパパッ!パラパラ・・「3機ミンチ完了。次はあっちや、いったり!」ヒュパパパッ!「がんばりや~。」

「天の竜よ、願わくば大極に依りて我を守れ。旋風壁!」ヒュルルル。グラタタタッ!チュンチュンチュン!

「機銃なんか当たらないですぅ。バスター・ワンド三節棍!」ヒュン!「はいはいはいっ!」バキバキバキッ!

「ヘーイ!イッツ・ショータイム!」♪トンタタトンタタ・・「カモン、キラー・ビー!」ワアアアア~ン!

ゴオオオオーッ!ボスッ・・ヒュルルル・・「インテーク詰まってエンストでース。グッド・ラーック!」

「ハナちゃん、ツープラトンいくよ!」チャキッ。「おっけいアリシアお姉ちゃん!」シャン!「紅月!」シャッ!

「由良由良都古留部。アマテラスの光よ、月に降り注ぎたまえ!」シャン!ピカアッ!『十五夜大月!』

ギュイイーン!「直径100m。よけられはしないわ!」「至近でも吹っ飛ぶよー!」ズゴゴゴッ!ズガガガガーン!

「『スカラベ』起動。」カタカタ・・「冥界の神『オシリス』の法程式、迷い霧の解法。」タン。ゴォォォ・・

「来ましたね、死の霧。」『ちょっと待てオンブー!ありゃ無差別だろーが!』『こっちまで消されるよー!』

「だいじょうぶです。愛子ちゃん、例のアレを。」『あー、あれかいな。ほいっ!』シュパパパパッ、ぺたぺたっ。

『なにこれ?』『オー、ペンタグラムのクレストですネ!』『これで霧に食われないですぅ。』「来ますよ・・」

オォォォォ・・『うわ、真っ白!』『みんな低速で直線を保て。すぐに晴れるぞ。』サァァァ・・『晴れてきた・・

ええっ?!』ゴォォォ・・『敵機がいない・・一機も!』「みんな霧が連れていきました・・冥界へ。」フッ。

 

陸戦部隊。ズザザアアアアーッ!・・「さて正念場だ。」「今回は混成コンビで戦う。大佐とサリアで右翼を、

俺とマコ中尉は左翼、そして正面はキースとアイリとアニー中尉だ。」「鉄砲屋とガチンコ屋のタッグだ。

存分に遊んでいいが、晩ご飯までには戻れよ。モメンちゃんのおいしいスープが冷めちまうからな。」『はい!』

【敵部隊接近しますー。エンゲージまで約5分。構成は標準型ユーゲント300、重攻撃型ヤクト・ティーゲル150、

格闘戦型ヤクト・パンテル100。数にモノをいわせて方形陣で接近中ですー。】「では散開!」『おお!』ザッ!

 

右翼部隊。ザッザッザッ!「来たきた団体さん。」「うへー、あんな数とまともにケンカしたらフクロ叩きですー。」

「ならまともにケンカしなけりゃいーわけだ。」ドカドカドカーン!「な、なんですかぁ!」「対MS地雷だよ。

昨夜に主砲でばら撒いておいたんだ。ちなみに周波数オメガ4でセーフティ。」「あ、はい。」ピッピッ♪

「第二波だ。」ピピピッ♪ジャキッ、ポポポポン!ズガガガガーン!「自動砲台まで用意してたんですか?」

「自動照準式速射グレネードランチャー。直撃しなくてもけっこう削ってくれるよ。」「さすがですねー。」

ズガガガガッ!「ほらね、あさっての方向に反撃してるでしょ。」「ここで出番ですねー!」ザッ!「まだまだ。」

わしっ、ぐいっ。「うわっ!なんで」「あれ。」「えっ?」・・ヒュルルル。ドガドガドガーン!「うわわわわっ!」

「梁山泊からの援護砲撃が第三波というわけで。はいもういいよ。」ぽん。「いってきまーす!」ゴオオオーッ!

「マジックハンマー『ノートゥング』!」ブン!「戦術魔槌・暴れ独楽ですー!」ブンブンブンブン!

ゴオオオオオーッ!ドカドカドカドカーン!「すげーすげー、MSがどんどん吹っ飛ばされてくよ。さてと、

俺はわんぱく姫の背中をお守りいたしましょ。」チャッ、ドンドンドン!バゴバゴッ!「こりゃ入れ喰いだな。」

 

左翼部隊。「大佐たちが始めたようだな。」「はい。・・(少佐か・・強くてカッコいい男って、いままでそんなに

会ったことなかったな・・)」「できるかぎり敵戦力を分断して持久戦に持ち込むんだ。」「ではいきます!」

「まあ待て。もっと敵を引きつけてからだ。」「は、はい・・」ザッザッザッ・・「・・いまだ!」ばっ!

「戦術魔砲・カレイドシュート!」ドンッ!キュドドドドッ!ドカドカドカーン!「すごい・・敵の間隙を

縫って、一撃必殺で次々と!」「ゴー!」「はい!」ダッ!「チャージ!」バリバリバリ!「サンダーナックル!」

ズガアアアーン!「ライトニングキック!」ビュッ!バキイイイーン!「はああああーっ!イナズマコレダー!」

バン!ズババババッ!ドカドカドカーン!「やるな、数秒で12機か。ワルキューレの中でも実力派だな。」

 

正面部隊。「両翼はハデにやってるな。」「でもここがいちばん大事な戦線だから気を抜かないでよ、キース。」

「私たちの目的はハデに戦って敵の注意をできるだけこちらに引きつけ、旗艦ラーテへのマーズの奇襲を成功

させることです。そうすれば指揮系統に混乱をきたし、いかな大部隊も烏合の衆です。」「それまではけっこう

苦労しそうだけどな。」「それでお給料もらってんでしょ、あたしたちは。」「あ、そういやそーだったな。では

プロはプロらしく・・」チャッ。「きっちりお仕事しましょ。」ぱん!「いきましょう!」ばっ!ダダッ!

「戦術魔射・だんご三兄弟!」ドキュン!ズドドドッ!「一発で三機串刺しだぜ。」「キース、もーちょっと

カッコいい名前つけなさいって。こんなふうに・・ねっ!」ダッ!「戦術魔拳・閃光走破!」シャシャシャッ!

ドバアアアアーン!ズダダダダーッ!「衝撃波でまとめて12機ぶっつぶし!」「さすがはヴィルヴェルヴィント、

こっちも負けてられないわね。」すっ。「壱岐水軍流水術奥義・幻海潮鳴!」ザザザザ・・ザパーン!『おおっ!』

「すげー、一帯を海にしちまった!」「敵MSは陸戦特化型、水中戦は想定していません。」「と、いうことは。」

ザバザバ!ガボボボボ・・「あ、やっぱし土佐エ門かー。脱出できたかな?」「うちは汎用型でよかったぜ・・」

 

敵本陣・陸上戦艦ラーテ。「戦線は膠着状態です。」「やるな連中も・・だが持久戦になればこちらが有利だ。

前線部隊に指令、深追いせず適当に気長に相手してやれと。」「はっ。」「敵航空部隊は。」「対空ミサイルの射程外で

待機中。突っ込んでくる気配はありません。」「だろうな。来れば集中攻撃をくらう。しびれを切らすのを待とう。

直衛部隊、敵が奇襲してくる可能性が高いので気をつけよ。どのみち連中にはそれしか手は無いはずだ・・」

「左舷より敵襲!」「ほう、やはり来たか。機種と規模は。」「ガンダムマーズ一機のみ。攻撃を開始しました。」

ズズーン・・「側面装甲に直撃。ダメージ2%。直衛部隊、反撃開始。」「ガンダム一機ごときでラーテは落とせん。」

 

後方・・「直衛部隊は左舷に移動・・オートプログラムのデコイにひっかかったわね。いまよ。」ズズズズ・・

「光学迷彩を追加装備したけど、やっぱ近くにいたんじゃ見つかるしね・・よし、右舷側に沿って前進。」

ルルルル・・「砲身先端カメラ・・」ちらっ。「・・ふふっ、みんな背中をみせてくれてるわね。アンテナ接触。」

シュルルル・・カン。「システムハッキング。」カタカタカタ・・「ハッチ開放コマンド。」タン。ゴゴゴゴゴ・・

「ん?・・司令、正面発進口が開きます。」「誰が開けた?」「ブリッジからは指令していません。」「おかしい・・

ドックに問い合わせろ。」「ははっ。・・えっ?こっちはいじってないぞ。」・・はっ!「いかん!すぐに閉めろ!」

「ははっ!・・えっ?コマンド拒否されました!」「ドックに連絡!手動装置で閉じさせるんだ、急げ!」

ドカドカドカッ!「早急に正面ハッチを閉じろ!」『もうおそい!』ギュララララッ!「なんだ!」「戦車?!」

「どけどけーい!」ギャガガガッ!『ぐわあっ!』「ハッチ閉鎖コマンド!」タン!ズズズズ・・ガコン。

「主砲方位118、ていっ!」ドオンッ!ガガーン!「これで手動でも開けられないわ。このまま内部に突撃よ!」

ギュララララ!「このまま奥に進めばラーテの動力ブロック・・ん?」ドカドカッ、ズガガガガッ!チュンチュン。

「小銃なんか通じるわけないでしょ。側面ビームサーベル!」シュィン!ザキザキザキィッ!『ぐはあっ!』

「・・あれが機関室のドアね!方位0度・仰角マイナス2度、ていっ!」ズドォンッ!ドガアアアーン!

ズガガガガーッ!「動力炉みーっけ。気化ミサイル発射用意!」ガコン。「全弾発射!」シュボボボボッ!

「長居は無用、脱出よ!」ギュララララッ!「後方の隔壁をぶち抜く!サーベル前方へ、ビーム衝角(ラム)形成!」

キン!ヒュルルル・・ポンポンポン!「発火性ガスが散布された!爆発まであと2秒、全速力で突撃よ!」

ギュララララッ!カッ!・・ズゴオオオーン!「きた!」グオオオオオッ!ズボオオオンッ!ドオオオオーン!

 

梁山泊ブリッジ。「・・あっ!敵後方にて巨大爆発を確認!」『やった?!』ダダダッ!「・・映像をメインに。」

ぱっ。「ラーテが・・吹っ飛びましたわ!」「奇襲作戦成功ですね!」「・・航空部隊に指令、トラトラトラ。」

『待ってたぜ!総員、対地攻撃に移れ!』『了解!』「・・レイ中尉の安否確認を。」「レイさん、応答してください!」

 

ザーッ・・「つ・・ちょっと余波食らったか。ラーテは?」くるっ。ゴォォォ・・「やった・・トールの損害は?」

ぱぱぱぱっ。「・・あちこちダメージくらってるか。戦闘はもう無理ね・・トール、ご苦労さま。私はマーズに

乗り換えて戦闘続行するわ。」パシュ。「マーズ!」♪ピュイッ!・・ドスドスドス!グィーン。「よっと。トール、

戻って修理しなさい。」ウィン・・「ダメよ!せっかく拾った命なんだから、大事にしなさい。じゃ!」ドーン!

『火輪曼荼羅!』ドヒュヒュヒュッ、ズガガガガーン!『おおっ!』「あの爆炎は!」「来たか、レイ。」ダーン・・

ザシャアッ!「お待たせ。爆炎の使者、燃える闘魂ガンダムマーズ、ただいま復帰!」「いよっ、千両役者!」

「戦況はあいかわらず不利だ。どんどん燃やしちゃって。」「もちろん!火力全開、中華鍋で料理したげる!」

 

「マーズ、戦闘復帰。連絡も取れましたー。トールは自力で帰還させたそうです。」「よろしい。・・梁山泊前進。

援護砲撃で少しでも敵を削ります。」「敵旗艦を落としても、戦力不足はさほど変わらないですわね。」こく。

「れれれ?・・艦長、ゲーリング准将から入電です。」「?・・メインに。」ぱっ。『綸子、まだ生きてたか。』

「残念ながら・・でも時間の問題かもしれません。」『綸子なら何とかなるだろうが、いかにも駒不足だな。』

むっ。「知ってるはずです・・そういう考え方を私は憎悪することを。」『そうだったな、悪かった。では言い直す。

いま援軍を送った。』「・・ルフトバッフェの戦力は魔女と嵐だけのはずですが?」『正確には知り合いの戦力だ。

綸子も知ってるな、アルクェイドたちは。』はっ!「・・来て、くださるのですか?」『そろそろ着くはずだ。』

「・・感謝します。これでみんな生き残れます・・」『喜んでもらって幸いだ。では無事の航海を。』プツッ・・

「艦長、ご存知なのですの?」こく。「どんな援軍なんですかぁ?」「・・見ればわかります。いやでも・・」

 

ドキュンドキュン!カチカチ・・「おっと、弾切れか。あとはコマンドナイフでチャンバラしかないか。」シャリン。

「はわわ~、地球が回ってるです~。」「くっ、ガス欠か。」「はあっ、はあっ・・電力もそろそろ限界ね・・」

「ふう・・集中力が続かないわ。」「こっちも弾切れ!」「あう~、身体が思うように動かなくなってきたよ~。」

「ちっ、まだこんなに残ってるのかよ!」「魔法力もそろそろ限界です・・」「さすがに疲れてきましたぁ~。」

「なんちゅう数や!もう呪符も在庫切れや!」「あ・・スカラベのキーが打ち過ぎで接触不良になりました。」

「シィーット!さしものミーもストレスたまってきまシータ!」「ぜいぜい・・祝詞の声がもう出ない~・・」

「紅月も切れ味が鈍ってきたか・・」「遅れたぶん、私ががんばるしかない!爆烈焼球!」ドヒュヒュヒュッ!

ズガガガガッ!ビシビシッ!「くっ!・・攻撃が集中してきたか・・」ドオンッ!ズガガガーン!「えっ?」

ギュラララッ!「トール?戻らなかったの!」ドンドンドン!「前へ出ちゃだめ!集中攻撃を受けるわ!」

ズガガガガッ!キンキンキン!ギュララララッ!【・・動力炉オーバードライブ。】はっ!「・・まさか!」

【ありがとう・・レイさん。】ゴオオオオーッ!・・カアッ!ズガガガガーン!「トールううううーっ!」

ガクッ!「うあああああーっ!・・」「レイ・・トールは朽ち果てることなく、お前のおかげで戦場で死ねることを

本望とし、感謝したんだ。」「・・わかってます。ならばこそ!」ザッザッザッ!グッ・・ザン!「私もここで!」

 

『それはとんだ思い違いよ。』「えっ?」『その戦車はあなたを助けるために玉砕したはず。ならば生きて戦いぬく

ことこそ、最高の供養のはずですわ。』「・・だれ?」『機械とはいえ、その心意気は賞賛に値します。ゆえに

我らもそのために助力しましょう。』『命を賭けて大事なものを守りぬくもの、これ英雄という。もって瞑すべし。』

「・・あそこ!」ザン!ゴオオオオ!「夕日の中に・・4体のガンダムが!」「あれは・・あいつらが来るとは。」

「義によって助太刀するわ。いくわよ、アキハ・シオン・さっちん!」『おう!』シュッ・・ゴオオオオーッ!

「クレア・デ・ルーン!」ボオッ。「純白のガンダムの機体から白い気が?」「斬!」ヒュイッ、ズバシャアアッ!

「そーれ!」ヒュヒュッ、ズバドシャアッ!「打!」ゴオッ!ズドオオオーンッ!ズドシャアアアアーッ!

『おおっ!』「気拳?いえ、もっと強力!」ばっ!「ファンタズム・フィンガー!」ビュオッ!ヒュババババッ!

「手から無数の白い気線が!」「はあっ!」ギュッ!グシャグシャグシャアッ!ズガガガガーン!「な、なに?!

数十機が一斉に破砕された!」「・・そうか、あれがウワサに聞く空想具現化か・・」「空想・・具現?」

 

「いきますわ。」ゴォォォ・・「赤いガンダムの放熱髪が・・赤く?」「冥導鎖!」ブオオオオーッ!『おおっ!』

「髪から赤い気が!」ゴオオオオーッ!ズガガガガーン!「一個大隊がまとめて爆散?!」「弱すぎますわね。」

ダッ!・・ズガガガガッ!ボシュボシュッ。「弾丸などで私の『檻』を抜けはしませんわ。はあっ!」カッ!

「赤朱冥導波!」ゴオオオオオッ!「こっちは真紅の波動!」バシャアアアアーッ!「元素に還元しなさい。」

 

「・・戦闘パターン算出完了。エーテライト。」ヒュルルルッ・・「なに?・・」「紫のガンダムから・・糸が?」

「細くてよく見えないですー。」シュルルル・・ピン。「結界完成。もらいます。」ピィン。バリバリバリッ!

プシュ~。『おおっ!』「すげえ!周囲の数十機がぶっこわれたぜ。」「計算されつくした精確な動きだな。」

ドスドス!「包囲する気ですね。ブラックバレル!」チャッ。「黒いビームピストル?」「あれじゃ無理だぜ。」

すっ。「バルベド・エルミトデラス!」ズガアアアーン!ブオオオオッ、ズドオオオオーン!『おおっ!』

「衝撃波で半径500mの敵が粉砕されたよ!」「第一次戦闘状況終了。引き続き第二次戦術解析に移行します。」

 

「さつき、いきまーす!」ダダダダッ!ズガガガッ!「そんなの当たらないよー。」タタッ、チュンチュン!

「なんて動きだい!」「フットワークで射線を見切ってる!」ゴオッ!「旋空擲!」シュッ、くるっ、ドシャーン!

「ほいほいほいっと。」シュシュッ、くるくるっ、ガシャガシャガシャーン!カラカラ・・「な、なにいまの?」

「通り過ぎたMSが次々と転倒して大破・・なぜ?」「まるでマジックですネー。」「なんか合気道に似てるねー。」

 

ザッザッザッ!「あと少しですわ。」「一気に殲滅するがよろしいかと。」「そうだね。さっちん、アレをやるよ。」

「はい師匠!」「クレア・デ・ルーン、最大出力!」ゴオオオオーッ!「撃てえっ!」「はいいいーっ、たあっ!」

ズドオオオーン!ギュオオオーッ!「おおおおおーっ!」キュドドドドドッ!ゴオオオオオーッ!・・「爆発っ!」

ビシッ!ズドオオオオオーン!『あの技は!』「超級覇王電影弾よ!」「ということは・・あの連中はいったい?」

 

ブリッジ。『・・(・o・)』「な・・なんなんですのあの連中は?!常識外れの強さですわ!」「すごいですねー。

あっという間に敵集団はほぼ壊滅状態ですよぉ。」「うわ・・敗走してるMSまで追い討ちくらってます。」

「容赦ないですねー。一機のこらずぶっつぶす気ですよー。」「艦長、あれはいったい?」「・・さすがです。

状況終了。みなさんを迎えに行きましょう・・ビロードさん、前進。」「よーそろ。」「・・アーサさんを。」

ぱっ。『追加注文かい?』「はい・・4機追加です。受け入れよろしく。」『わーってる。準備始めてるよ。』

 

梁山泊ハンガー。ズシーン、ズシーン。「オーライ、オーライ!」ガシャン!「ロック確認。オーバー!」パシュ。

ガヤガヤ・・「白いののパイロットが出るよ。」「どないなヤツかいな?」タッ。ふぁさっ・・『おおー・・』

「きれいな金髪ですねぇ~。」「紅い目は珍しいですね。」「大柄だけどシャープなイメージありますネ。」

パシュ。たっ。「赤いガンダムは・・お嬢さま?」「黒のロングか。タカビーそうな雰囲気がまた悪くないね。」

「紫のガンダムも出てくるですー。」パシュ。たっ。「わ、カッコいいひと。」「服のセンスがいいわね。」

「ベレー帽を着こなすとはなかなかね。」「理知的な顔立ちと鋭い眼差し。なかなか切れそうだね・・」

「黄色いガンダムは?」パシュ。そっ・・きょろきょろ。「あ、普通そー。」「ちょっと安心したかも・・」

 

「責任者はだれ?」「俺だよん、アルク。」カツッ。「・・魔神将軍?ひっさしぶりー!」にぱっ。「アルクも

あいかわらず若いな。」「なんだ、将軍の部隊でしたのね。知り合いがいて安心しましたわ。」「ちなみにここの

艦長は綸子ちゃんだ。」「ほう、あの巡洋艦『雅風』の。」「あたし知らないけど?」「さっちんが来る前の話よ。」

「こっちは初顔だね。」「半年前に弟子入りしたさっちんよ。ただいま修行中。」「よ、よろしくお願いします!」

「よく援軍に来てくれた。感謝するよ。」「感謝の気持ちはモノでよろしく。」「わかってるって。モメンちゃん、

まずみんなを部屋へご案内。それと夕食は海の幸フルコースでな。」「おまかせください!ではこちらへどうぞ。」

 

会議室。「というわけで、紹介しておく。こっちからアルクェイド、アキハーシュ、シオン、さつきだ。」

「みんなよろしくねー。」「アキハでよろしいですわ。」「しばらく世話になります。」「さっちんでいーよ。」

「では質問タイムだ。」『はいはいはい!』「はい。」「整備班長のアーサだ。ガンダムの識別名を教えてくれ。

各機の個性に合わせた整備には必要だからな。」「シオン、教えてあげて。」「はい。まず白いのがエンシェント

ガンダム、赤がスカーレットガンダム、紫がガンダムエルトナム、そして黄色がガンダムツインテールです。」

ピッピッ♪「・・おし、リストに登録したぜ。ありがとな。」「ワルキューレ隊、アニーです。さきほどの技は

流派東方不敗とお見受けしましたが。」「そうよ。でもマスターアジアの使ってるのとはちょっとちがうけどね。」

「ミステル、ドレミです。所属機関もしくは組織はどちらですか?」「そんなものありませんわ。しいていうなら

アーネンエルベとでも。」『アーネンエルベ?』「・・ドイツ語で古代遺跡、だよね?」「変な組織名だね・・」

「ではこのくらいで。みんな右舷甲板に集まってくれ、葬式をするぞ。」「わたしたちも列席させてもらうわ。」

 

右舷露天甲板。ゴォォォ・・「勇敢に戦い散った英雄トールの冥福を祈り、全員、敬礼!」ザッ!「黙祷!」

「トール・・あっちでまたいっしょに戦おうね。私もいずれ逝くから、砲身を磨いて待ってて・・」キラッ・・

 

 

みなさんお待ちかね!ナチス戦略ミサイル要塞への合同ゲリラ作戦。

待ち受ける数々の障害。しかしアルクたちもただものではない。

そして要塞内で待ち受ける意外な強敵とは?

次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第65話

「ウラル要塞攻略戦シリーズ:ミサイル要塞破壊せよ!たった5人の軍隊」に、レディー、ゴーッ!

 

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第65話「ウラル要塞攻略戦シリーズ:ミサイル要塞破壊せよ!たった5人の軍隊」

 

装備室。カチャカチャ。「え~と、指向性爆弾とトラップキット、無色レーザー銃・・あ、無色ビームナイフも。

ライデン筒は50本でいいな。」ガチャ。「マコよ、準備はいいか?」「はい。あと30分もあれば。」「しかしな、

ホントにお前さん一人で行くのか?確かにオレ以外の連中はゲリラ戦はトーシロに近いから話にならんけどな。」

「はっきりいって今回ばかりは単独がベストです。悪いですが他のメンバーまで気を配る余裕がありません。」

「ま、そういう状況もあるわな。みんなには厳命しといたから安心してくれ。」「・・お世話かけます。」

「目標はウラル山麓の防衛拠点、通称ナバロン要塞の戦略核ミサイル施設の破壊だ。くれぐれも無茶はするなよ。」

「私もプロです。無思慮な行動はしませんよ。」「ならいいが・・?」ちょいちょい。「じゃあ成功を祈る。」パタン。

カツカツ・・「なんだアルク?」「聞いたわよ、単独ゲリラ戦仕掛けるって。よければ同行させてくれない?」

「ダメ。そもそもアルクはスニーキングとか苦手だろ。」「そりゃたいがい力押しでなんとかしてるけどね。」

「だろ。・・いや待てよ、それはそれで面白いかも。」「なんか思いついた?」「つまりさ・・」ひそひそ・・

「・・あ、それいい手だねー。さっそく準備しよっと♪」「女の子の夜道の一人歩きはやっぱ心配なんでな。」

 

ゴォォォ・・ズン。「予定ポイントまで1キロ。ここからは歩きと。」パシュ。・・すたっ。ササササ・・

(方位131・・あっち。)ササササ・・ぴたっ。(・・トラップか。)じーっ・・(クレイモア・・いえ、ブラフね。)

ガサッ。(・・やっぱり迂回路にも仕掛けてあった。ニッパーで・・)・・パチン。(これでよしと。・・うん、

せっかくだから二つとももらっとこう。クレイモアなら後で使いであるし。)ゴソッ。パチパチン。ぎゅっ。

 

樹上。「やるわね、彼女。」「マコ中尉は特殊部隊出身。ゲリラ戦のエキスパートです。」「とはいえ所詮は普通の

人間、地道に地面を行くしかないですわ。」「樹上を渡る皆さんが人外なんですけど・・(アルクにおんぶ)」

「いまんとこは問題ないようね。このまましばらく様子をみましょう。」「面白いイベントになりそうですわね。」

 

そっ・・(あそこか・・門番は三人、さてどうやって・・)ヒュヒュヒュッ、ドスドスドスッ!『ぐはっ!』

(えっ?なに?!)どさどさっ。・・スタッ。(誰か・・いる。)スッ・・(中へ消えた・・。)ススススッ。

ぐっ、ズボッ。(・・見たこともない剣だわ。長剣なのに柄も鍔も紙のように薄く、短い・・投擲専用ね。)

ヒュッ、カツッ!(でもこれだけの剣を同時多数投げるには、かなりの技量が必要・・いったい何者が?)

 

「いまのは?」「よく見えませんでしたわ。でも・・」「どうやら別勢力がいるようですね・・いかがします?」

「あ、中に入るみたいですよ。」「見つからないように追いましょ。」「子守りも大変ですわね、お姉さま。」くすっ。

「おっと。さっちん、もういいわよ。」すたっ。「よっと。お世話になりました。」「あっちの子守りはまだですね。」

 

すっ、(・・サイロは3ブロック先か。)スススス・・ぴたっ。(赤外線センサー・・ゴーグル装着。)ちゃきっ。

(ああきてこうきて・・よし!)タッ。すっ、タン!(はあっ!)くるっ、タタン!(よし、抜け・・?!)

ガコン!「落とし穴?!しまっ・・」がしっ!「?・・あなたは!」「弘法も筆の誤りってね。よいしょ。」

ぐいっ、すたっ。「アーネンエルベの皆さん。・・ではさっきのも?」「いえ、あれはまた別の存在ですわ。」

「悪くすれば内部でかち合い、作戦が混乱する危険もあります。」「・・いえ、任務は続行します。たしかに

不確定要因が加わりましたが、どちらに転ぶかはまだ判断できません。それまでは当初の予定どおりに。」

「それもひとつの考え方だね。」「ならば同行させてもらうわ。」「イヤといってもついていきますわよ。」

「戦術的にチームを組むほうが任務達成率は向上します。」「・・助けてもらったこともあるし、同意します。」

 

「今度は兵員詰め所ですね・・」「見つからずに通過は不可能ですわね。」「3人か・・よし。あたしが囮になるから、

みんなで始末してね。」「さっちん大丈夫?」「あたしの演技力を見ててね。ちょっと自信ありますから。」

「午前一時か。・・」タタタタ・・「ん?誰だ?」ダダッ!「助けて!スケベ野郎に追っかけられてるの!」

「スケベ野郎?どこのどいつだ。」「私が袖にしたの根にもって、トイレに行くのを待ち伏せしてたの。振り切って

何とか逃げてきたけど。」「そうか。俺達がいるからもう安心だ。そいつは?」「あっちから。」「行くぞ。」

タタタタ・・ザガザガザガッ!「おっし、始末完了。」ぱんぱん。「お見事。アカデミー賞ものでしたわね。」

 

ゴォォォ・・「シャフトか・・約8M。走り幅跳びは無理ですね。ワイヤーを張って渡りましょう。」カチャッ。

「いらないいらない。アキハよろしく。わたしはさっちんを。」「手を放さないでくださいね。」ぐっ。「はい?」

「せーの!」ダーン!・・ザシャッ!「いきますわよ!」ターン!「うわわわっ!」ヒュオオオーッ・・スタッ。

「軽いものです。」ターン・・ストッ。「はあ・・すごい。世界新記録ですよ。」「人間なら、ね。」「??・・」

 

「ここがミサイルドック。扉は・・電子ロックか。解除装置を」「不要です。エーテライト。」ヒュルルルッ。

「糸を?」「システム解読・・パスワード特定。」ピピピピッ、パシュ。「処理時間2.31sec。予想よりちょっと

難易度が高かったです。」シュルルルッ、パシッ。「シオンは霊子ハッカー。このくらいは朝飯前よ。」「はあ・・」

 

ゴォォォ・・「へえ~、豪勢なミサイル群ね。」「ぶっこわしがいがありますわね。」「二班に分かれましょう。

私とシオンさんでここに爆弾をセット。後の皆さんは要塞の要所で暴れて、指揮系統を分断してください。」

「作戦に同意します。」「ハデに暴れるんならおまかせあれ。」「そういう荒事なら喜んで。(殺る気まんまん)」

「ここでも経験を積んで、また強くなるんだー!」「起爆は30分後。それまでに各自で脱出してください。

要塞の撹乱ポイントは生活ブロック・指揮ブロック・およびMSドックです。」「MSドックもーらい。」

「生活ブロックで殺しまくりですわ・・(さらに殺る気まんまん)」「じゃ指揮ブロックで。」『では!』シャッ!

 

生活ブロック。ザワザワザワ・・「うふふふふ・・さあ、ジェノサイドの時間ですわよ。冥導鎖。」ブワアアアーッ!

ゴオオオオ・・『ぐわあああーっ!』『うぎゃあああーっ!』「あはははは!みなさんの生命、謹んで私の糧に

させてもらいますわ!」ドタドタ!「侵入者発見!撃て・・?」ザワザワザワ!「な、なんだこれは?!」

「赤い霧?・・からみつく!」「うふふふ。それは私の触手。さあその汚れし命を私にくださいませ・・」

ズズズズ!「さ・・寒い・・」「力が・・抜け・・」ゴオオオオオーッ!「はあ・・欲情するほど快感ですわ。」

 

指揮ブロック。「生活ブロックで異変発生!」「連絡途絶!」「緊急事態だ、警報を!」『そうはさせないよ。』

ドンッ!バゴオッ!「警報パネルが!」バッ、ザシャッ!「何者?!」「敵だよーん。人甕割砕!」ギン!

「なんだ?!目が・・真っ赤に!」ビュッ!ズバシャアッ!「ぐはっ!」ブン!ボゴオッ!「うがっ!」

「あはははは!」ブシャブシャブシャアアアアーッ!ポタポタ・・「精神のタガを外し、肉体のポテンシャルを

最大限発揮する流派東方不敗禁技。倫理のタガまで外れちゃうから禁じ手なんだけどね♪」ぺろっ、ピチャッ。

 

MSドック。・・ズガガガーン!「なんだ?!」ガラガラーン!「モビルスーツがいきなり爆発を!」ゴオオオ!

「消火作業にかかれ!」ドカドカドカ!『消さなくていーじゃん。』ヒュヒュッ、ズバシャアッ!「ぐわあっ!」

「なにっ!・・消防員がコマギレに!」カツカツ・・ザッ。「何者だ!」「問答無用ね。斬!」ズバシャアッ!

ピリ・・ズルッ。「バカな・・MSごと切断・・」ガラガラガラーン!「月光の刃に制限なんかないわ。・・?」

ヒュバババッ!「なにっ?!」ババッ、ドカカカカッ!「さっきの投剣?・・!」カツッ。カツカツ・・ザッ。

「すばらしい運動能力ですね。」「・・尼僧?あんただれ?」「ネオヴァチカンより派遣された者です。目的は

あなたたちとほぼ同じですかね。」「なら、なんで攻撃を仕掛けるのよ。」「簡単な理由ですよ。・・あなたは

人外の存在、主に許されざる異形のバケモノです。そのようなものの存在を許容することはできません。」

チャリッ。「あちゃ~、カソリックの狂信者か。いたいた、あんたみたいなのは昔っから。14世紀ごろには

けっこうやっつけたもんだわ。」「へえ・・いちおうお名をお聞きしましょうか。私はシエルと申します。」

「アルクェイドよ。」ぴくっ。「なるほど・・最強の真祖の姫。いえ、別の名のほうが有名ですね・・東方不敗。」

「そうとわかっても、やる?」「使命を果たすに敵は選びません。黒衣聖母!」ビュババババッ!「はあっ!」

ビュン!パリパリィーン!「お返し!」シュバババッ!ズバシャアアアーッ!・・ニイッ。「効いて・・ない?!」

「主の加護を受けた私に、異教徒の斬撃など通じるわけもありません。」シュゥゥゥ・・「復元・・服までも!」

「どうやらあなたは最高の獲物のようです。ここで滅すのが主の御心でしょう。」「ふっ・・シエルもやるね。

ならわたしも本気いれないとね・・」メキメキメキ・・ギン!「黄金の目・・それでこそ倒すべき強敵です。」

 

ミサイルサイロ。カチャカチャ・・「これでよし。シオンさん、そちらは?」「セット完了です。なお余計かも

しれませんが、エーテライトで遠距離有線爆破も可能にしておきました。」「最大距離は?」「5000mです。」

「すごい・・ではそちらを使いましょう。無線よりも確実ですから。」「賢明な判断と評価します。」「離脱を。」

タタタタ・・「・・きた!」ドカドカドカッ!「侵入者発見!」ズドドドドッ!「電磁シールド!」バリバリバリ!

「マコ中尉、合体攻撃を。」「了解です!」「エーテライト。」シュピィッ!シュルルル・・ピィン。「いまです。」

「サンダーボルト!」ズババババッ!『しびびびび!』ばたばたっ。「全員感電死です。」シュルルルッ、ぱしっ。

 

タタタタ・・シャッ。「こちらは終わりましたわ。」「こっちも終了。」「アルクェイドさんは?」「おそらく遊びに

夢中になってるんでしょう。気にすることはないですわ、さっさと爆破すれば切り上げて戻ってきますわ。」

「たくもー、師匠は。」「アキハに同感です。起爆します。」「やってください。」ピッ♪・・ズドドドドドーン!

 

ズズウウウウーン!「始まった!」グラグラッ!「ち・・今日はこれまでですね。その首、次の機会まで

預けておきます。」「そりゃこっちのセリフよ。・・っと!」ズガガガガーン!「ここは脱出が最優先!」

「そのとおりですね!」シャシャシャシャッ!ブオオオオッ!「爆炎が速い!」「MS出撃口はもうすぐよ!」

バゴゴオオオーン!『うわっ!』ゴロゴロゴロッ、ドザザザーッ!「ふう・・間に合った。」『モガモガ!』

「え?・・あ、尻に敷いてた。」ひょい。「ゲホゲホ!・・でかいケツですね!」「シエルのほうがでかいじゃん。」

「ぐ・・おぼえてやがれですよ!聖書隠れ!」バサササッ!「まったね~♪・・けっこーウマが合うかもね。」

 

帰りのジュピターのコクピット。「シエルですか!」「あれ、マコ知ってるんだ。」「知ってるもなにも・・

『第七のシエル』といえば、ネオヴァチカン・神罰代行機関の現トップエースです。その名を聞いただけで

原理主義過激派の連中が震え上がる存在ですよ。よくそんなのと戦って生きてますね・・」「へー、それでか。

人間でわたしに匹敵する戦闘力を持ってるわけだ。」「・・人間で?」「あ、いや、なんでもないない。」

「狂信者はうっとうしいですわね。説得は時間のムダですし。」「アキハはそもそも説得する気がないかと。」

「師匠、今度会ったらあたしにまかせて。主の御許に逝かせてやるから。」「昇天するのはさっちんの方ね。」

 

ネオヴァチカン・神罰代行機関本部。「シエル、真祖・東方不敗と接触したそうだな。」「今回は逃がしましたが、

次こそ地獄に叩き落としてやりますよ。」「その前にすることがある。前法王勢力の法王庁からの完全排除だ。」

「それこそ下位の者に任せておけばいいのでは。」「知ってのとおり、うちの機関も縮小を余儀なくされた。

ゆえに人手不足なのだ。」「はあ・・しょうがないですね。」「アンデルセンが生きておれば、君にも苦労を

かけずに済むのだが・・」「司教さま、天に召されし師の話はやめましょう・・安らかにお眠りできません。」

「そうだな・・悪かった。」「あら、もうこんな時間ですか。夕食に行ってきます。」「・・またカレーか?」

「今夜はポポロ広場の『ガンダーラ』に。司教さまもごいっしょにどうですか?」「い、いや・・遠慮しとく。」

 

しかし・・「シエル・・元気でやっておるか。」「神父、その写真は?」「かつての私の愛弟子だ・・いい腕だった。

今は私の地位を継承して忙しくしてるだろうな。」「ほう、なかなかの美人だ。・・好意は?」「ないといえば

ウソになるな。だが女性としてより、妹とか娘とか、そういう感覚の話だ。」「しかし、コトによっては敵対する

事態にもなりえるぞ。・・そのとき、神父はどうする?」「むろん全力で殺る。それが師の義務だ。」シャリン!

「お食事の用意が整いました。」ヒクッ。「ほう、カレーか。」ビクッ!「・・ウォルター、私は遠慮します。」

「はて、アンデルセン様はカレーがお嫌いでしたか。」「・・ちょっと精神的外傷がありまして。」だらだら・・

 

みなさんお待ちかね!いよいよ最終決戦!

ウラル要塞へ突入する連合軍。山脈を揺るがす大決戦!

そして遂にウラルの魔王・アスガルドガンダムに「皇帝の拳」が炸裂します!

次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第66話

「ウラル要塞攻略戦シリーズ:最終決戦!炎に沈む大要塞」に、レディー、ゴーッ!

 

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第66話「ウラル要塞攻略戦シリーズ:最終決戦!炎に沈む大要塞」

 

ネオヴァチカン、深夜。「・・というわけで、新法王は主の御許に早々に逝っていただこう。」「わかった枢機卿。

いくら調べても脳卒中としかわからん毒がある、それを使おう。」「おお、それはいい。」『ちっともよくありません。』

はっ!「何者だ!」カツカツ・・「廊下を・・来る。」「扉の前に来たら、撃て。」カツカツ・・カチャッ。「いまだ!」

グラタタタタッ!ビスビスビスッ!「誰かは知らんが、これでハチの巣だぜ。」チャッ。・・ドヒュヒュヒュッ!

ドカカカカッ!『ぐはあっ!』「なんだと!」・・ドサドサッ!「バカな・・五人が一瞬に!」キラリ。ぎょっ!

「これは・・黒衣聖母!」ガクガク!「なんだ枢機卿?」「法王庁・神罰代行機関・・シスター・シエル!」

『はい、正解です。』ギィィィ・・カツッ。「・・修道女?」「コルリオーネ枢機卿、そしてマフィアの首領、

いえ、ネオナチス幹部ドン・カルロス。主の教えに背きし悪行もこれまでです。」「しゃらくせえ!」チャッ、

ドキュドキュン!ビスビスッ!「・・それで終わりですか?」「なにっ?!」・・グググッ、カラカラーン。

「・・弾丸が押し戻されただと?!妙な手品使いやがって!」ドキュドキュドキューン!バシッ!「どうだ!

頭部直撃だぜ!」ユラ・・グン。「だからムダですってば。」ググッ・・カラカラカラーン。シュゥゥ・・

「?!・・バケモノ!」カチカチッ!「それまでですね。では次はこちらの番ですよ。黒衣聖母!」ヒュバババッ!

ドカカカカッ!「はがあっ!」「頭部にお返しです。」ビュン!ザクウッ!「あがっ!・・」「はい、そのまま

立っててくださいね。・・さて、お待たせしました睨下。」ユラリ・・「ひいっ!」「お覚悟はよろしいですか?」

「わ、私はこいつに脅されて協力してただけだ!」「おや?悪魔に屈するくらいなら、自ら犠牲となっても

教義を護るのが、主に全てを委ねし聖職者のあり方ではないですか?」「う・・」「もう睨下とは呼びません。

あなたは主を裏切りし背徳者です。」「は、背徳者はどちらだ!主の名を騙り殺戮を繰り返すメス犬めが!」

「そのとおり。私は主の忠実な下僕、まさにイヌです。しかし腐ったブタよりは遥かにマシですね。」ヒュッ、

ズバシャアッ!「ぐわあああーっ!」ボトッ!「耳がああああーっ!」ドクドク!「楽に死ねるとは思わないで

くださいね。愚昧な傀儡を法王と成し、法王庁の権勢を私物化せんとの企み、地獄へ堕ちる前にたっぷりと罪の

重さを味あわせよとのお達しです。そう、これは宗教裁判なのですよ。ゴルゴダ・クロス!」ヒュババッ!

ドカドカッ!「はぐわあっ!」「枢機卿という地位に免じて、主と同じ磔刑で葬ってあげましょう。もっとも、

ロンギヌスの槍はありませんのでこれでご勘弁ねがいますね。」ぐっ、バサアッ!バササササ・・ジャキーン!

「・・聖典・・『七つの大罪』!」「はい。これで打たれたものは肉体も魂も完全に消滅し、万が一の輪廻転生も

ありえず、永劫に地獄で苦しみます。まさに主を裏切りし悪魔にふさわしい運命ですよね?」「そ、それだけは!」

「ダメです。おっと、その前にこれら薄汚いザコ共の骸を始末しませんとね。」ぐっ、ボオッ・・「・・腕に聖痕が?」

「AMEN!」ズドオオオーンッ!シャバアアアーッ!ゴォォォ・・ジャコン!「・・死体が霧散!」「いかがですか?

では神意を遂行します。」グッ!「ひいっ!」「あちらでがんばって布教活動してくださいね。AMEN。」カッ!

 

翌日、神罰代行機関本部。「・・そうか、やはり枢機卿はネオナチスと通じていたか。」「信徒は全世界に数十億。

うまくすれば世界最大の権力を裏から行使できたでしょう。」「こうなると、もはやネオナチスも黙認できんな。

シエル、ウラル山脈要塞へ行け。ちょうど連合軍が最終攻略作戦に入るところだ。共同して悪魔を誅せよ。」

「喜んで。」すっ。「念のために言っておく。真祖・東方不敗とはまだコトを構えるな。」「一撃で一切合財何もかも

決着します。敵を眼前にして何を躊躇するのです?」「強い敵は時には頼もしい味方となる。せめてより邪悪な

存在をつぶすまでは、な。それ以降は君の自由にするがいい。」ふっ。「認識しました。イスカリオテガンダムの

出撃許可を。」「許可する。では、美しき神の国のために。」「聖霊と子の御名において。AMEN。」シュッ・・

 

ギアナ高地・千年城アーネンエルベ。フミュー!「あっはー♪レンちゃん可愛いですねー。なでなで~。」

「・・姉さん、いやがってます。」タタタタ・・ひょい、ゴロゴロ・・「翡翠ちゃんにはなついてるのに、なんで

わたしは嫌われるんでしょうかねー?」「変なクスリの実験台にするからです。この間も巨大化薬を試して

大騒ぎになりましたが。」「あー、あのときはアキハ様も巨大化させて、どうにか収拾できましたねー。」

「それより仕事してください。」「私の受け持ちの庭園のお掃除とお昼の仕込みは終わってますよー。あ、城内の

お掃除をお手伝いしましょうかね?」ぎょっ!「いえ、それだけはやめてください!私と量産型の皆さんで

きちんと管理してますから!」「ぶ~、つまんないのー。」「・・姉さん、天性の破壊魔だから・・」ニャア。

『だったら楽しいことがあるよ。』「ん?」♪チリーン。ぱっ。「これは幽音さま。」「皆さんならいませんよ?」

「そりゃわかってるよ、ご招待したの私だし。今回は後詰めに来たんだよ。」「碁詰め・・ですか?」「あと詰め、

つまり援軍ね。」「あ、なるほどー。私と翡翠ちゃんが援軍に行くわけですね♪」「しかし勝手なことは・・」

「翡翠ちゃん、ご主人様たちがお困りになってるときにお助けするのは使用人として当然の義務ですよー。」

「・・それはそうですが、姉さんの場合は目的と手段が入れ替わってるような気が。」「それは気のせいですよ♪」

「・・わかりました。お叱りを覚悟の上で出撃しましょう。」さっ、♪ピッ。『総員、出撃体制です。各持ち場が

急いでついてください。』♪ウ~ウ~ウ~!ドカドカドカ!「各部、報告を。」【霊子炉、点検よし。良好です。】

【操縦塔、初動点検完了。】【監視塔、全周クリア。】【戦闘管制塔、各砲チェックよし。】「全部署にクリアです。」

「それでは、アーネンエルベ城、はっしーん!」ズズズズズ!「浮上完了。巡航速度へ。進路、ウラル山脈。」

 

梁山泊ラウンジ。「さて、いよいよお待ちかねのウラル山脈要塞本陣への攻撃だ。」ザワザワ・・「作戦を説明する。

ます第一段階・残存敵航空兵力を駆逐して制空権の確保。これは魔女空軍ミステルとアリシアにお願いする。」

「まかせとけ。」「敵は残り少ないけど、山脈からの対空攻撃が問題だね。」「近寄り過ぎると、数百発のミサイルが

山腹から飛んでくるで。」「そんなによけきれないよぉ。」「ECMが必要ですね。」「ノープロブレム!ミーのドラムが

ミサイルなんかワインディングしちゃいマース!」「ハナちゃんだって、たまふりにヤタガラス軍団と楯がいっぱい

あるもんねー!」「こらこら、カラスを楯にしちゃまずいでしょ。最近は動物愛護協会がうっさいんだから。」

「で、その山腹を焼き払うのが同時にやる第二段階だ。これは梁山泊の艦砲射撃と、大規模破壊戦を得意とする

アーネンエルベが担当だ。」「・・ここはシルクさんの独壇場ですね。」「テルミット・ナパーム砲弾でこんがり

ウェルダンに焼いてあげますよぉ。」「あとは焼き残りが無いよう、わたしたちがきっちりつぶしてあげるわ。」

「うふふふ・・山脈まるごと赤死気で覆ってあげましょう。」ザワザワ。「エーテライトならば偽装された砲台を

全て感知できます。」「山ごとフッ飛ばせば簡単なんだけどねー。石破天驚拳はまだ会得できてないんだよな~。」

「第三段階でいよいよ要塞に突入。これは全員参加だ。サティンちゃん、内部透視図を。」「脳内放送しますー。」

『・・おおー。』「すごい・・山の中の大迷宮ね。」「よくこんなもん掘りましたねー。」「各ガンダムにこのデータは

転送するから迷子にはならないさ。」「ついでに宝箱のありかもわかるといーんだけどな。」「ボスキャラもね。」

「そのボスキャラだが、もうわかってるんだなこれが。」ぱっ。『これは!』「超重MS『アスガルドガンダム』。

全長60m、重量2000トン。無数の重火器とビット砲台まで搭載した、まさにラスボスにふさわしいバケモノだ。」

「うへ~、こんなのやっつけなきゃいけないの?!」「攻略本が欲しいところね。」「ビット兵器で死角は完全に

カバーされてるわね・・厄介な。」「根性入れて外装火器をちまちまつぶしていくしかない、というとこかな。」

「てなわけで、これ宿題な。作戦開始は明日の05:00、それまでゆっくり休んどけ。モメンちゃん、出番だよ。」

 

「はーい。今夜のメニューはこれですよ。」ドン!ジュージュー!『おおーっ!』「ステーキ食べほうだい!

何枚食べてもオッケイですよー。牛10頭ぶんくらいストックありますから。」『いただきまーす!』ワイワイ!

「サリア、一度に3枚も取るの?!」「まずは前菜がわりですー。あとでまた5枚ほど取りますからー。」

「スーパーレアでちょーだい!」「まあ、血のしたたるような新鮮な肉ですわ。」「火を通さずともよさそうですね。」

「師匠方にはついてけないなー。ミディアムで!」「わたくしは衛生が心配なのでウェルダンでいただきますわ。」

「・・サラサさん、これ。」すっ。「なんですの艦長?・・ポン酢?」「・・酢が脂肪を溶かしてくれます。」

ぴくっ。「それ本当ですの?!」「・・私は愛用してるから、」すぃーっ・・「・・喜んでいただきますわ!」

ばくばく!「おっし、まだいける。もう1枚!」「アーサちゃん、すごいなー。どこにこんなに入るんだろ?」

 

「おまけにビーフたっぷり入ったカレーもありますよー。」「大盛りでくださいね。」「まいどあ・・れれれ?

うちの船にシスターさんなんていたっけ?」『なぬ?』くるっ。「・・あーっ!デカ尻エルじゃん!」どてーん!

「だ、だれがデカ尻ですか!シエルです!」「だから何でシエルがここにいるのよ!」「ああ、それについては

ついさっきネオヴァチカン法王庁から参戦申し込みのメールが届いてな、快く了承したんだこれが。」ぴらっ。

「というわけで、私が派遣されたということです。」「う~・・信用できないなー。」「別にあなたが信用しようが

しまいが、私はクワトロ大佐の許可を得てここにいるわけですから。」「いきさつはどうあれ、今は味方だ。

まあ仲良くやってくれな。」「ならば腕のほどを見ておきたいですね。」『さっちん?』「一手所望します!」びっ!

「いいですよ。でも今は楽しい食事中です。ならばそれに合った闘い方をしませんか?」「・・というと?」

「カレー大食い勝負とか。」『おー。』「あ、それいいねー。」「し、師匠?」「せっかくの楽しいご飯どきだし、

それならさっちんも勝てるかもしれないしね。」「実力じゃ勝てないってんですか!」「うん。だってシエルは

わたしと互角の腕なんだよ。戦う前から結果はみえてるね。」「ぐ・・いいでしょう。大食いなら私も自信あり!」

 

数十分後・・「ぜいぜい・・」ぶるぶる・・「あら、12杯でおしまいですか?」ぱくぱく。「おかわり。」ドヨッ!

「うわ~、これで25杯めですわ・・」「あの細い身体のどこに入るのでしょう?物理法則に反しています。」

「あのデカい尻にきまってるじゃん。」「そこのバケモノ、デカ尻は余計ですよ。」ぱくぱく。「おかわり。」

『うげ~・・』「見てるほうが気持ち悪くなりそ・・」「ぐぞ~・・まいった!」ばたっ!「勝負あり。シエル~!」

ぱちぱちぱち!「さて、では落ち着いて食べなおしましょう♪」『なぬっ?!』「あと30杯はいただきませんと。」

 

夕食後、ハンガー。「ほう、これがあの妖怪カレー女のガンダムか。」「イスカリオテガンダムというそうです。」

「長い腰アーマーですねぇ。まるでスカートですぅ。」「・・おおっ?裏にビームソードがびっしりあるで。」

「ガンダムローズの肩シールドのように、ウェポンベイになってるんですね。」「・・オー?何かヘンでーす。」

「なんですかモココ先輩?」「このスカート、ダブルになってマース。」『えっ?』「あ、ホントだ。スカートの裏に

小ぶりの腰アーマーがあるね。」「追加装甲ってことですかぁ?」「にしては妙だな。このスカートぐるりと横で

つながってるぜ。」「まるごとバカッと外れるんか?」「・・あ、リアスカートの裏を見てください。」『ん?』

「・・ホワット!あれは何ですカ?」「白い・・杭かな?」「わからねえ・・ん?」ぴくっ。「おい、あの杭に

なんか彫られてるな。」「何かの象形文字のようですね。」「オンブーちゃんとこのヒエログリフかなぁ?」

「いえ、ちがうわ。・・どこかで見たような?」「オー、思い出しまシタ!あれはアズテック・ヒエログリフでース!」

「アステカ?でもシエルさんってカソリックでしょ。なんでアステカ文字なのかなー?」「さあな・・?」

 

生活ブロック・シエルの部屋。コンコン。「どなたですか?」『わたし。入っていい?』ぴくっ。「・・どうぞ。」

シュッ。「こんばんは。」「明日は早いですよ。こんな遅くに何か?」「どうしても納得しておきたくてさ・・

シエル、どういう魂胆?」「・・上からの命令です。コトが終わるまでは手出しまかりならぬと。」「なるほど・・

でもシエルは殺りたくてたまんない。」「当たり前です。こうして面と向かってても、殺意を抑えるのに相当な

忍耐を強いられてます。」「難儀なことね・・ね、ちょっとガス抜きしない?」「・・どういうことです?」

 

露天甲板。ヒュォォォ・・「いい?基本は素手で。わたしも『クレア・デ・ルーン』はぜったい使わないから。」

「いいでしょう。・・!」シャッ!ゴッ!ゴガアッ!「ぐっ!」「くっ!」ザザザーッ!・・「ふう・・いいパンチ。」

「さすが真祖・・かなり効きました。」『はっ!』シャッ!バキイイイーン!『ぐはっ!』ゴオッ!ズダダダーン!

「シエルううううーっ!」グググッ!「アルクェイドおおおおーっ!」メキメキ!ダッ!ズガガガガガッ!

「・・アキハ、止めなくてよろしいので?」「あの程度はじゃれ合ってるようなものですわ。放っておきましょう。」

「うわ・・ホントに人間の身で師匠と互角に打ち合ってるよ。」「ところで代行者の経歴を調べていて、興味深い

事実が判明しました。彼女の出身は中米・ネオエルサルバドルです。」「あら、ヨーロッパではなかったの?」

「実家は古代アステカ神官の血を引く由緒ある家柄です。」「・・妙ね。アステカの出ならばカソリックはまさに

永劫の宿敵のはずですわ。それがなぜヴァチカンに?」「どうやらミッションスクールに入ったのが契機かと。

そこで転宗したと思われます。」「・・家庭内の混乱が目に浮かぶようね。」「親に勘当されてそうですねー。」

 

数時間後。『はあっ、はあっ・・』「に・・人間にしてはやるじゃん。」「あなたも・・つくづくバケモノですね。」

「今日はこんなもんかな。」「・・いいでしょう。ではこれより一時休戦ということで。」「賛成ね。さてと・・

ハラも減ったし、夜食にしない?」「いいですね。商店街に自動スナックがありましたか。」「そこでいいや。」

 

商店街「雪花村」内、自動スナック。「えと・・ラーメンでいーや。しょうゆ味、ニンニク抜きで。」♪ピッピッ。

「ん~・・ん?」ぴくっ。「・・カレーパン、ですか?」♪ピッピッ。・・パシュッ。「揚げパンですか・・」

ぱく。「・・?!ま・・まいうううう~っ!」ガオーッ!「な、なに?!」「こ・・こんなおいしいカレー料理が

あったなんて!」「しーっ!シエル、深夜だから静かに!」「これは革命です、大発明です!こんなに手軽に

おいしいカレーがいつでも食べられるなんて!発明者はノーベル賞モノです!」「いや、そりゃムリじゃ・・」

♪ピッピッ。どさどさっ!ぎょっ!「あんたまたそんなに食べんの?!」「これは別腹なんです♪」ぱく。

 

次の日、払暁。「全ガンダム発進完了ですー。」「ミステルおよびアルテミス、敵機集団とエンゲージしました。」

「アーネンエルベ隊、山麓に取り付きましたー。」「ワルキューレおよびヴィルヴェルヴィントは後方援護態勢。」

「・・ビロードさん、前進。シルクさん、花火大会を。」「全砲門およびカチューシャロケット砲、一斉射!」

ズドオオオーン!ヒュンヒュンヒュン!・・ズドドドドーン!「重粒子ミサイル『ズィーモス』連続掃射!」

シュドドドドッ!・・バリバリバリバリ!「うわ~、山脈が文字どおり火の海ですわ。」「・・殲滅部隊、前進。」

 

ゴオオオーッ!「シオン、残存トーチカは?」「全部で32基。データ転送します。」パパパパッ。「各個に分散して

叩きましょう。散!」シャシャシャッ!「まずはそこの3つね。クレア・デ・ルーン!」キィィィ・・「砲!」

ズドオオオーン!ズガガガガーッ!ドンドンドン!「爆砕!つぎ、そっちの2つ!」ドンッ!ドカアアアーン!

「8基ごとき、一撃で決着しますわ。冥導鎖・根絶!」シャアアアアーッ!ゴォォォ・・「全基捕獲。はあっ!」

ゴオオオッ!ドカドカドカーン!「地を這いし赤死気から隠れることはできませんわ、あははははは!」

「全目標座標確定。エーテライト。」シュルルルーッ・・ピィン。「炸薬信管検出。作動。」ズズズズーン。

ドガガガガーン!「状況終了。次の指示もしくは状況発生まで待機状態に移行します。」シュルルル・・パシッ。

「地雷破!はああああーっ!」ドオンッ!バゴオッ!・・ザシャアッ!「対空ミサイルサイロね。草薙蹴り!」

ビュン!スパパパパッ!ぱしぱしっ。「弾頭炸薬いただき。では、ばいちゃ!」ダーン!・・カラカラン。

ズボッ!・・ドカドカーン!「次はあそこ!」バゴオッ!・・ザシャアッ!「ここは・・MSドック?!」

グラタタタ!「おっと!」シュン!・・?!「上だよー。」ぎょっ!「胡蝶砕岩。」ゴッ!グシャアッ!

 

「残存外部戦力、掃討完了。」「・・梁山泊前進、要塞メインハッチへ。」「よーそろ!」ガラガラガラ!

「メインハッチは戦略核の直撃にも耐える強度ですわ。」「・・シエルさん、おねがいします。」『了解です。』

「イスカリオテ、射出!」ドオオオオーン!・・ザシャアッ!「では天の岩戸を開けましょう。はあっ!」

ビーン!「ハイパーモード?」「七つの大罪!」ガキン!「見て、スカートが外れる!」ガシャガシャン。

「変型してる?」ギュン、がしっ。ジャコン!「大型武器になった!あの杭は・・」「パイルバンカー?」

ジャキッ!ボオッ・・「全身に光の象形文字が!」「・・あれ?似たようなのをどっかで見たおぼえが・・?」

「AMEN!」カッ!ズドオオオオーン!バゴオオオオーン!キラキラ・・『すご!』「メインハッチ・・消滅!」

「光粒子に還元しました。」ジャコン!「うわ・・あんなの食らったら師匠だって・・」「同じ末路・・だね。」

「おし、全部隊突入。打ち合わせどおり分かれて侵攻、ご本尊のところで合流だ。」『了解!』ゴオオオーッ!

 

ミステル部隊。ゴオオオオーッ!「ばかっ広いね、ここ。」「そらー、MSの運用を考えて作っとるきに。」

「まるでRPGのダンジョンですねぇ。」「・・みんなストップ!」ジャキジャキン!ズズーン。「どうした軍曹。」

「敵だよ。曲がり角の向こうで待ち伏せしてるって。」ばさばさ。「ヤタガラスを先行偵察に出してたのね。」

「数と機種は?」「ヤクトティーゲルが15機。」「ほなウチにまかしとき。式神呪符!」シュパパパパッ!

「急々如律令。いったり!」キュパパパッ・・ザキザキザキイッ!「しまいや。」・・ヒュルルル、バサッ。

「どれどれ。」ひょい。「お~、鉄クズ置き場だな。」「ナマモノもちょっぴり混ざってますね。」ドロドロ・・

 

アーネンエルベ+シエル部隊。「・・おっ、ターミナルみーっけ。シオン。」「侵入します。」ヒュルルッ、ピシッ。

「・・最新マップデータを取得。転送します。」ぱぱぱぱっ。「ついでに監視システムに侵入し破壊しました。」

ガシャガシャ!「敵ですわ。」「さっちん、まかせた。」「まかされました!」ゴオオオオーッ!ドガバキベキッ!

「弟子に丸投げとはあなたらしくないですね。」「経験値上げさせる常套手段よ。」「あの程度のザコならば

私たちが手を下す必要もないですわ。」「といいつつ、赤死気でちゃっかり弱体化させてますね。」ゴォォォ・・

「難易度をちょっと下げてバランス取りですわ。いずれはハンデ無しでやらせましょう。」「お優しいことで。」

ヨロヨロ・・「はあっ、はあっ・・一個中隊、全滅させてきました~。」「はいごくろうさま。先へ行こうか。」

 

ヴィルヴェルヴィント隊。ドドーン・・「どっかでエンカウントしたみたいね。」「こっちはまだ静かなもんだ。」

「むっ?大型ハッチがあるぞ。」ぴたっ。(なにか聞こえますかー?)(・・いるな。ざっと6機。動いていないが

動力の駆動音が聞こえる。)(通り過ぎたところを背後からか・・どうする?)(・・隊長、敵の布陣は?)

(扉にタテ一列だな。)(ならばサリアにおまかせくださいー。)(どうする気?)(こうするんですー。)ブン!

「戦術魔槌・ドミノ倒しですー!」バゴオオオーン!ドグシャアッ!バタバタバタン!「いまです隊長!」

「戦術魔砲・一文字!」ズドオオオーン!ズドドドドッ!ドカドカドカーン!「やりい!一撃六殺!」

 

ワルキューレ隊。「月光閃!」ズバァッ!ガラーン!「これで首12!」「火輪曼荼羅!」シュバババッ!

ズガガガガーン!「8機爆殺!」「徹鋼流!」シュバアッ!バコバコッ!「6機め!」「イナズマコレダー!」

ズババババッ!プシュ~。「はあっ!・・16機!」「どうやら敵防衛主力とモロにかち合っちゃったようだな。」

ドキュドキュン!ビスビスッ!「中枢までの最短ルートだから当然っしょ!」ズバーン!「一番の激戦区は

うちで担当しなきゃ意味がないものね!」ゴオオオーッ!「これ以上援軍の皆さんに負担をかけては、うちの

沽券に関わります。」シュパアッ!「それによくわかりました。世界には自分よりはるかに強い人たちが

それこそ掃いて捨てるほどいるって!」ズババババッ!「そうだ、お前ら程度はまだまだひよっ子だよ。

もしあんな連中と敵対したら、おそらく一撃も当てられずに倒されるな。」ドキュドキュン!「だからこそ!」

「もっともっと強くならなきゃ!」「それには戦って戦って戦いぬいて!」「いつかあの領域に登りつめてやる!」

ドガガガガーン!・・「はいおしまい。先へ進もうか。」『はーい。』「また出てこないかな~♪」ぞろぞろ・・

 

梁山泊。「各部隊、順調に侵攻中。」「・・防衛警戒。敵の奇襲があるかもしれません。」「今こられたらMS戦力は

空っぽですから難儀なことになりますわね。」「・・はっ?9時の方向、MS一個中隊が接近!」「・・やはり。」

「シルクさん、近寄らせないでくださいませ!」「この距離なら主砲より『正則』がいいですね。出撃します!」

「・・ご武運を。ビロードさん、回避おまかせします。」「わかりました。総員、安全ベルトをしてください。」

カチャカチャッ。「・・急速バック!」ガクン!・・シュパパパパッ!「ひえっ、ブリッジかすめましたわ!」

「バックしつつおもかじいっぱい!」ガラガラガラ!・・ぴたっ。「左スラスター全開!」バン!ガクン!

グググッ。・・ヒュンヒュンヒュン!「うわっ!またギリギリ!」「・・見事な操艦です。シルクさんは?」

ドキュウウウーン!・・パキパキパキッ!ドゴドゴドゴッ!「ふうっ!・・一発で3機が限界ですねぇ。」

ズガガガガッ!「うおっとお!」チュンチュンチュン!「タマのデカさで負けてるしー!」ドキュウウウーン!

「不利ですわね。」こく。「・・今までラクしてきたぶん、がんばりましょう。」【お手伝いしましょうかー?】

『・・えっ?』「きょ、強制割り込み通信です。」ぱっ。『あっはー♪おひさしぶりです綸子さん。』「・・琥珀さん。」

「またお知り合いですの?」『申し訳ありません。姉さんのワガママでパリでお買い物に寄って遅くなりました。』

『翡翠ちゃんにもブランドもののメイド服を買ってあげたじゃない。』『どちらにせよメイド服はメイド服です。』

「・・できれば助力ねがいたいのですが。」『あっはー、すっかり忘れてましたー。』『では仕事をかかります。』

ゴゴゴゴ!『・・ええっ?!』ばっ!「し、城が空を飛んでますわ!」「そんな?!レーダーにも私の感知にも

ひっかからないなんて!」「・・むしろ当然です。あの城は『存在しない』城ですから。」『存在・・しない?』

 

「いきますよー翡翠ちゃん!」「いつでもどうぞ。」『アンバーガンダムおよびガンダムジェイド、射出。』

シュバッ!・・ゴオオオオーッ!「謎の城からガンダムが発進しました!あれは・・フライングアーマー?」

「敵集団まで5秒。」「まずは爆撃ですねー。あははははっ♪」ヒュルルル・・ドカドカドカーン!「着地します。」

バッ、ゴオオオオーッ!ザシャアッ!ジャキジャキッ!「撃つ相手を、ちがいます。」すっ、ぐるぐるぐる・・

「なんですのあれ?」「手を回して・・催眠術?」・・くるっ、ズガガガガッ!バコバコッ、ドガガガガーン!

『ええっ?!』「・・同士討ち?なんで?!」「とどめます。暗黒翡翠拳奥義・御奉祀水晶覇!」キィィィ・・

ズドオオオオーン!ドシャアアアアーッ!ゴォォォ・・「あなたたちが、撃破です。」ぎぎっ。『すご・・』

 

「私もがんばりますよー。変型!」ジャキーン!「可変ガンダム?」ザシャアッ!「秘剣『伯耆安綱』!」

チキッ、シュピィィーン!・・パチン。ピキッ・・ズルルル~ッ!ドサドサアッ!「一閃で10機を!」

ドガガガガッ!「ホウキシールドですよ。」バサッ!チュンチュン!「アーマーセパレート!」ババン!どさっ!

「外装排除?・・あれは!」♪バーン!(銅鑼)「格闘モード『功夫アンバー』アルよ!」シャッ!「速い!」

「あーたたたたたたっ!」ドバババババッ!「開打靠靭琥珀脚!とりゃああーっ!」バキイイイーン!・・すたっ。

「アナタたちもう死んでるアルよ。」『・・ひでぶっ!』ドカドカドカーン!「敵全滅!」「・・さすがです。」

 

中枢部。「おや、思ったよりも早く着いたな。」「最短距離だしねー。・・ん?」ゴゴゴゴ・・ドカーン!

『どひゃああっ!』「お待たせ~。・・あれ?」パラパラ・・「あいてて・・アルクか。ビックリしたぞ。」

「いや~、敵さんがあまりにも多かったもんで廊下を行ってたらちっとも進めなかったのよ。」「それで壁を

ぶち抜いては後ろから奇襲という作戦でここまで来ました。」「うふふ・・殺しがいのある数で満足でしたわ。」

「ここが中枢部ですね。」「いよいよラスボス戦だー!」『こちらミステル。予定どおり位置についたぜ。』

『ヴィルヴェルヴィント、オンマイポジション。』「では突入だ・・ん?!」ピカッ!『これは?!』

「アルカナの紋章が・・反応してる?」「おや、あたしのもだ。」ピカッ!ぎょっ!『キング・オブ・ハート!』

「ど、どうしてアルクェイドさんが?!」「ゆってなかったの?」「あー、そういや忘れてた。改めて紹介しよう。

流派東方不敗の始祖にしてマスターアジアの師匠、真祖・東方不敗アルクェイドだ。」『真祖・東方不敗!』

「それで超級覇王電影弾に似た技とかを・・」「考えてみれば、他の技にも似たところがあったよね。」

「マスターアジアのお師匠さまなら、あの強さも納得いきますね。」「でもそんな年には見えませんけど・・」

「それは私が説明しましょう。アルクェイドはこうみえても年齢は一万歳を越えてるんですよ。」『ええっ!』

「い・・いちまんさい?」「・・デーモン小暮?」『ちがうでしょ!』「太古に地球に繁栄した古代文明人は

不老不死を求めて研究を重ね、ついにそれを発見しました。しかしそれは人間の遺伝子そのものを作り変える

神をもおそれぬ所業でした。」「その当時はエホバもキリストもまだいなかったけどね~。」「・・とにかく、

その『もの』は生みだされました。それが女性であったことは創造者のわずかな良心だったのかもしれません。」

「どうして?」「男性だと繁殖するでしょ。」「ああ・・」「ゆえに創造された個体のみで済んだのです。だがその

創造主たる文明は滅び、残された『もの』、真祖の一族は誰にも見つからぬ魔境の奥地で永き眠りについたのです。」

「・・でもなぜいま起きてるんですか?」「起こしたのはバベルの女帝です。」はっ!「真祖のことを知っていた

女帝はその眠りの地を見出し、覚醒させ、契約しました・・もし世界が乱れるとき、力を貸してほしい。

その代わりアルカナ同盟はこの地の平穏を保証する、と。」「別に保証してもらわなくても、世界が乱れるときは

大抵つぶし甲斐のある強い悪党がいるからいいんだけどね。で、この紋章が契約の証ってわけ。」ギン。

「それが一万年前の話です。すなわち、初代キング・オブ・ハートにして初代シャッフル同盟となりました。」

『初代シャッフル同盟?』「それじゃ、他の人たちって・・?」「ここにいるよ。」『・・ええーっ?!』「妹。」

「はいお姉さま。」ギン!「クィーン・ザ・スペード!」「シオン。」「かしこまりました。」すっ、ギン!

「ジャック・イン・ダイヤ!」「さっちんはまだね。」「まだ未熟です。」「クラブ・エースとブラック・ジョーカーは

家でお留守番してるわ。」『そうでもないですよー。』『加勢が、参りました。』『えっ?』・・ヒュオオオーッ!

ジャキン!ザザザザーッ!「クラブ・エースこと翡翠。」「ブラック・ジョーカーこと琥珀さんでーす♪」

「どういうことですの琥珀!説明を要しますわ。」「・・城ごと持ってきましたね。」「こーゆー楽しいイベントを

だまって見逃す私じゃないですしー。」「お叱りは覚悟の上です。」「まあいいんじゃない?どうやらこの先には

デビルガンダム級のバケモノがいるみたいだし。」はっ!『事情は聞いてたぜ。』『どうやら最後の敵にふさわしい

相手のようですね。』「状況が変わったな。個人プレーでどうこうできる相手じゃない、チーム単位で最大攻撃を

打ち込むしか勝機はないだろう。」「そういうことね。・・将軍、とどめをよろしく。」「おまかせされよう。」

 

ドカーン!ダダダッ!・・ぴたっ!『・・こいつが!』ヴオオオオオーッ!「・・アスガルドガンダムか!」

ゴゴゴゴゴ!「ちっ!・・DG化がこんなに進行してやがったか!」「誰が乗っていたかは知らんが、完全に

DG細胞に取り込まれたな。」「というわけで遠慮は自殺行為だ。思うぞんぶん全力でたたきつぶせ!」

「お嬢ども、先手をとるぜ!」『バスターワンド集結!』ジャキッ!「我らは放つ!」『神のイカズチ!』

ピシャアアアーン!ズバババババッ!ヴオオオオオーッ!ムクムクッ、ズドドドドッ!「回避!」ダダッ!

キュキュキュッ!「ビット砲台!」「まかせて!」バサササッ!「いけっ!十六夜朧月夜!」シュパパパッ!

ザガガガガッ!ズガガガーン!「レイちゃんマコちゃん!」「やるわよ、合体奥義!」「チャージ!」カッ!

『超電導クラッシュ!』ドオオオーン!ヒュルルル・・ズガガガガガーッ!「キース、合体戦術魔砲撃だ!」

「心得てまっせ。ターゲット連動!」ピタッ。『マグラッシュ!』ドキューン!・・ビシッ!ドガアアアーン!

「サリア、あれを!」「はいアイリせんぱい!せーの!」ズドーン!「合体戦術魔拳・神風撃!でやああああーっ!」

バゴオオオオーン!「DG細胞・・不死身の悪魔など認めません!黒衣聖母・荼毘浄化!」ヒュバババッ!

ドカドカドカッ!・・ボオオオーンッ!「七つの大罪!」ジャコン!「AMEN!」ズドオオオーンッ!ゴシャアッ!

「みんな、ひさびさにやるよ。」「よろしいですわ。」「使うのは何千年ぶりでしょうか。」「あっはー♪ずっと

やりたかったんですよねー。」「呼吸が、合わせます。」「えと、微力ながらお手伝いします!」キィィィ・・

『起源・シャッフル同盟拳!』カッ!ズドオオオオーン!ズゴゴゴゴッ!ズドオオオオーン!ヴオオオオオーッ!

「まだ・・倒せない!」メキメキメキ・・「すぐに再生するわ!」「そうはさせないよ。」ヒュン、ザシャッ。

「引導は俺が渡してやるわ。むん!」ギーン!『大佐がハイパーモード?!』「今こそ見せよう、皇帝の力。」

ボオッ!「拳に・・光が?」「あれは魔神将軍、必殺の拳!」「カイザーナックル!」カッ!・・ドゴオオオーン!

ドバシャアアアーッ!『あああーっ!』「アスガルドガンダムが・・塵に!」ヴアアアアアアーッ!・・

サラサラ・・「はいおしまい。」「な・・なんて力・・」「あれこそ『ハンマー・オブ・エンペラー』の奥義、

分子破壊拳『カイザーナックル』よ。正直、わたしも将軍とだけはケンカしたくないわ。」「師匠が・・」

「終わったよ。」「た・・大佐・・その力・・」「見てのとおり俺の技は強力過ぎて、めったに使えんのよ。」

「あの巨体が一撃で・・」「う・・戦略核一千発分以上のエネルギー量が記録されてるわ・・」ぞっ・・

「さー、長かったお仕事もこれまでだ。母艦に帰って打ち上げパーティといこうやね。」『は・・はい!』

 

梁山泊ラウンジ。「えー、なんか連日の宴会だが、これもまあいいだろう。応援に来てくれたみんなもお疲れさん。

今夜も俺のおごり、精確にはクレオのおごりだから遠慮することなくどんちゃん騒ぎしてちょーだい。」オーッ!

『カンパーイ!』ザワザワ。「おー、オーフェンもグレイもごくろうさん。これでネオナチスの地上戦力は壊滅だ。」

「まあ戦ったぶん、うまいもん食わせてもらったがな。」「そろそろグラーフ・ツェッペリンに戻らないと准将が

さびしがるしな。」「へっ、ふみこババアがそんなタマかよ。」「ババアで悪かったな。」「え・・なにいいいーっ!

な、なんで准将がここに!」「忘れたのか?私とてガンダムくらい持っている。」「准将はいつこちらに?」

「打ち上げ宴会をやるからご招待したんだよ。ゆってなかった?」「聞いてねえ!」「まあめでたい席だ。それに

キサマの毒舌は今にはじまったことではないからな。」「ときにうちのお笑いコンビはどうなった?」

「木星につれてったら『斧』がぶち壊される危惧があったので、同乗してもらってネオジャパンで途中下車だ。」

「じゃあ戻ったわけか。また東京シティがにぎやかになるね。うちもこれから行くし。」『行くって?』

「梁山泊まるごと。なんでもいよいよデビル軍団が本格的に動きはじめるらしい。」「もうか。忙しいことだな。」

 

「あなたたちは戻るのですか?」「うん。連戦の疲れを癒すのはギアナ高地がいちばんだからね。」「ちょうど城も

来てることですし、ゆっくり観光しながら帰るのも一興ですわね。」「そういえばこっち来てからずっと戦闘ばっか。

ここらで温泉にでも入りたいなー。」「あっはー♪温泉いいですねー。でも西洋の温泉はけっこー不潔だそうなので

行くなら鬼怒川とか由布院とかがいいですねー。」「熱海や有馬が出てこないのがさすがです。」「あまりあちこちで

暴れないでくださいよ。始末に派遣されるのイヤですから。」「代行者に嫌われるのは誇るべきでしょうか。」

 

次の日。ゴォォォ・・「それじゃな、中尉。」「タイヘンだったけど、それ以上に楽しかったよ。」「またいつか

会おうね・・みんな。」「きっと会えますよぉ。」「宇宙に激動起こるとき、うちらはどこからでも駆けつけるで。」

「太陽系は広いようでせまいですからね。」「シーユー!」「アリシアおねえちゃん、ハナちゃんもっと強くなって

また来るからね!」「・・うん。私も強くなるから。」「・・総員、アテンション!」ザッ!「敬礼!」ビシッ!

『ミステル全機発進します。』シュゴオオオーッ!・・「みんな・・またいつかどこかの空で。」カツッ!

 

「少佐・・」うるうる・・「どうした中尉。涙の別れとは君らしくないな。」「だって・・」ぐすっ。「たいちょー、

ここはひとつギュッと抱きしめてあげないと。」「うちの隊長どのは有能なのだが、こういうのはダメなんだよな。」

「キースせんぱいはそーゆーとこだけ達人なんですよねー。」『あはははは!』「ぷっ。・・」「そう、その笑顔だ。」

『ヴィルヴェルヴィント、全機離艦。』シュゴオオオオーッ!・・「・・またいつかお会いしましょう。」カツッ。

 

「アーネンエルベ、転進します。」ゴゴゴゴ・・「すごい人たちでしたわね・・そういえば艦長はお知り合いとか?」

「・・コロニー戦争の折に、トロヤ小惑星帯で艦隊戦に巻きこまれた民間シャトルを救出しました・・それに

皆さんが乗ってらしたのです。」「よくおぼえてましたわね。」「・・その後、敵艦隊に包囲されたとき、皆さんが

お礼にと助けてくれました・・生身で艦隊を蹴散らして。」「いいっ!・・いえ、そのくらいするでしょうね。」

「・・シルクさん、礼砲を。」「ていっ!」ズドーン!「総員、カシラー、左!」ザッ!「敬礼!」シュッ。

 

「なかなか楽しかったわね。」「にしても・・なんでこの狂信者が同乗してるんですの!」「ちょうど同じ方向なので、

途中まで乗せてもらおうかと。」「別に拒む理由はないかと。肩を並べて闘った戦友ですし。」「まあそうですが・・」

「シエルさん、うちにはカレーは献立にありませんから。」「いいですよ。そんなこともあろうかと。」どさっ。

「・・箱いっぱいのカレーパン?」「出がけに買い占めしておきました。」ぱく。「・・やっぱまだ勝てんわ。」

 

ネオジャパンに向かう梁山泊。その艦内・・「ぐ~・・」「す~・・」「・・」「・・さすがに静かだな。」

「・・みんな連戦につぐ連戦で疲れきってましたから。」「そういう綸子ちゃんももう休めや。ブリッジは

俺がみてるから。」「・・いえ、こうして司令とお話しているのが何よりの安らぎですから・・」ぽっ・・

「そっか・・どんな話が聞きたい?」「・・司令が魔界にいたころの話を。」ぴくっ。「・・魔界を知ってるか。」

こく。「・・私の実家は由緒ある血族です。けどその起源は魔界・・そう、長壁姫の血統です。」はっ。

「そうか・・そうだったのか。」「あらためてご挨拶します・・叔父さま。」「遠い親戚とは気づかなかったな。

じゃ、俺の妹は知ってるか?」こく・・「胡蝶さまは3年に一度くらい遊びに来られてましたから・・」

「・・ああ~、思い出した。そういやお蝶もそんなこと言ってたな。世界はせまいねえ・・」「本当に・・」

 

 

みなさんお待ちかね!緊急事態発生!

冥府より甦りし王者たち「エターナル・チャンピオンズ」の挑戦!

いまこそ集結せよ、アルカナ同盟!

東京シティーを舞台に、誰も知らない大決戦が始まる。

だが、最強のチャンプは蘇生されなかった・・なぜ?

次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第67話

「復活!伝説の闘神たち」に、レディー、ゴーッ!

 





第67話「復活!伝説の闘神たち」

名出屋城。「・・というわけさ。」「タイタンはひとまず様子見じゃな。」「たく、連合のバカどもときたら。
あれほどデビルコロニー戦役で痛い目にあって、まだDG細胞の恐ろしさがわかってないのよね。」
「わかってるのはシャッフル同盟の五カ国とネオスウェーデンくらいよ。」「ナディア、例の件で何かある?」
「目撃情報を総合すると、歴代チャンプ遺体盗難に関係した人物はおよそ9人。うち6人はグループ単位で、
これが二人の報告にあった闇シャッフルと思われるわ。あと1人は幽音として、残りの3人は正体不明。
ただ、うち1人は車椅子だったという証言があるわ。」ぴくっ。「車椅子だ?」「世界、なにか?」「・・老師、
おぼてるかい?『斧』ですれちがったヤツを。」「おお・・たしかに車椅子じゃったの。顔までは見とらんが。」
「あたしは見てる・・グラサンだったけど、たしかに知ってる誰かだった。」「車椅子の男・・偶然じゃない?」
「いえ、えてして偶然は必然でもあるわ。情報畑ではそういった不明確な情報がのちに重大情報だったことも
よくある話なの。世界、誰に似てるか思い出せない?」「う~ん、見ればイッパツで思い出せるんだろうけど。」
「いずれにせよ、幽音と闇シャッフルが歴代チャンプを使って何かやろうとしてるのは確実ね・・?!」ボオッ。
『アルカナの紋章が?』グルルル!「・・来るぜ。」♪チリーン。・・ボオッ。「こんにちは、みなさん。」
『幽音!』ばばっ!「チョクに乗り込んでくるたあ、さすがだね。」「自ら出向くとは、大事な用件じゃな。」
「さすが老師。これが大事な用件だよ。」さっ。『・・果たし状?』「はい、『女帝』。」「・・。」さっ。ばさばさ・・

『果たし状 我らエターナル・チャンピオンズはアルカナ同盟への決闘を申し込む。
わが陣容は以下の通り:

ヘローダ・ディオニソス  バルカンガンダム改
フィアー・フィラデル  ガンダムフリーダム改
サイ・フェイロン  フェイロンガンダム改
フェルナンド・ロワール  バロンガンダム改
ビットリオ・アルジェント ガンダムトーネード改
ウォルフ・ハインリッヒ  カイザーガンダム改
スキレイ・ジリノフス  コサックガンダム改
Gの狙撃者 ゴルゴダガンダム

対戦相手・場所・時刻はそちらに一任する。連絡は以下のメールアドレスに連絡を・・』

「これは・・!」「ついに蘇生させた・・いえ、DG転生させたのね。」「念のために言っておくけど、かつての
デビル四天王のようにDG強化はされてるけど凶暴化はさせてないよ。知ってのとおりあれは逆効果だからね。
つまり彼らはDGパワーを理性をもって駆使できる・・これがどういう意味かわかるよね?」「・・強敵だね。」
「受けなければ?」「他の相手をさがすまで。さいわいにもここにはファイターはいっぱいいるから、人選に
困ることはないわ。決勝リーグに乱入させるなんてのも面白いかもね。」「・・そんなことされたら世界中が
大パニックになるよ。」「・・受けるしかなさそうね。」「用件は終わり。じゃ、レスを楽しみにしてるから。」
♪チリーン。スゥッ・・『あっ!』「やめときな!・・どのみち何もできやしねえ。」『じゃあね~♪・・』フッ・・

「くっ・・幽音め!」バン!「・・ねえ、最後のこれ、いったい誰なの?」「Gの狙撃者・・ひょっとして、
バレンツ海戦で放射能汚染MAを謎の深海狙撃で葬ったという?」「もうひとつ妙な点があるよ。史上最強の
三連覇チャンプがなぜいないんだ?」「そりゃ前回のランタオ島決戦でグランドガンダムごと灰になったし。」
「それをいうならダハール・ムハマンドも名前がないわよ。」「そちらも完全消滅したのが確認されてるわ。」
「チャップマン・・ああっ!そうだ、そいつだ!」『世界?』「思い出した・・あの車椅子の男はチャップマンだ!」
『ええっ!』「そんなバカな?!」「ちょっと待って!ありえない話じゃないわ。キョウジ・カッシュとシュバルツ・
ブルーダーのようにDG細胞はコピーを作ることが可能よ。もし決勝リーグのあれがDGコピーとしたら・・」
「オリジナルのチャップマンは・・生きてる?」「・・ひょっとしてこの『Gの狙撃者』って・・」『・・・・』
「とにかく、アルカナを緊急召集しましょう。」「クレオ、相手は歴代チャンプ、ましてやDG強化されてるわ。
少なくとも決勝出場選手クラス、いえ、シャッフル同盟クラスを当てないと勝てないわ。」「そうともいえないよ。
DGファイターはパワー・スピードともにあるけど、オリジナルよりも技の緻密さに欠け、スキも多いはず。
予想のつかないカードを当てるのも策じゃないかな。」「あたしゃヨーコに賛成だね。正統派だとかえって
DGパワーに翻弄されやすい。ここはからめ手がいいんじゃ。」「ワシもそっちに乗るかのう。どんな実力者も
いきなりパワーが増えればどうしてもそれに依存して技が乱れる。そこに勝機を見出すが正しい兵法じゃ。」
「ではこちらもそのつもりで対戦相手を決めましょう。フォアカード、アルカナ全員に緊急召集を。」『はい!』

梁山泊。「まもなくネオ東京シティに到着します。」「泊め先は築地市場の向こう、勝鬨橋の手前を確保してる。」
「中心街への最短ルートですわね。」「・・ビロードさん、車庫入れよろしく・・」「よーそろ。微速前進。」
ガラガラガラ。ズズズズ・・ズズーン。・・「ふう。着地完了。」「総員、半舷上陸ですわ。入国手続きは事前に
済ませてますので、パスポートは携帯不要。IDカードだけ忘れないでくださいませ。」「さてと、俺はちょっと
名出屋城に挨拶してくるわ。」「おっと、そのナディアさんからさっそく通信ですよー。」ぱっ。『大佐、ようこそ。
さっそくですがフルハウスともども集合していただけませんか?』「いま着いてもうかい。忙しいこったな。」
『夕食くらいは出しますよ。』「なら話は別だ。時間と場所は?」『今夜17:30、ネオ浅草・料亭「月姫」。』
「・・半日はあるな。観光でもして待とう。」『大佐はすぐに来てほしいんですけど・・』「あー・・だろうね。」

ガンダム長屋。♪ピピピッ。「メール?・・ドモン、夕方にちょっと出かけてくるけど、いい?」「かまわんぞ。
お呼ばれとは珍しいな。」「遅くはならないだろうけど。」「夕食は適当にすませておくさ。ゆっくりしてこい。」
『ただいまー。』ガラガラ。「あー、ハラへった。ナコ、なんか・・あれ?」きょとん。『・・と・な・り。』
「・・しっつれーしました!」ピシャン!「帰ってきたのか。」「そーいやしばらく見なかったわね。」

ナコ家。「姉さま!よくご無事で・・」「あたしゃ簡単にはくたばらないって。ほれ、『斧』土産の木星だんご。」
「へー、あの『斧』に行ったんだ。」「あら、ホントに木星そっくりのお団子だ。」ぱく。『・・う~ん。(-_-;』
「まあ名物にうまいものなしっていうしね。で・・今夜の召集の件は聞いてるかい?」ぴくっ。・・こく。
「ついさっきナディアさんから矢文が。」「全員召集はこれで二回目だね。」「でだ・・リム、あんたの出番だ。」
『・・ええっ!』「リムを出すんですか!」「そうだ。『フリージング・サン』の力、今回で発揮するんだ。」
「あたしが・・闘う?」「ムリです!どんな相手かもまだわからないのに、それ以前にリムはまだ」「未熟なのは
百も承知さ。だがいずれは闘う運命なら、いまここでも同じこったろ。」「でも・・」「・・あたし、やる!」
「リム?!」「もうお姉ちゃんたちが闘ってて、それを黙って見てるだけなんてイヤだよ!あたしも闘って戦って、
お姉ちゃんたちに負けないくらい強くなりたい!」「よっしゃ、その意気だ。」「でもガンダムどうします?」
「ナコのカムイをお下がりすればいーじゃん。あんたはMk-2がもうすぐできるんだろ?」「あ・・たしかに。」
「それでいい!旧カムイなら、もし壊してもお姉ちゃんに迷惑かかんないしね。」「壊すの前提なのね・・(TT)」

服部家。「あなた・・」「うむ・・楓、いよいよ出陣のときが来たようだな。」「でも母上はガンダムを持ってない
はずですが?」「実はコーガにはオプションパーツの交換によって仕様変更が可能なシステムとなっておるのだ。」
「・・まるで何とかFIXみたいですね。」「それで私仕様のパーツもあるわけなの。名づけてクノイチガンダム。」
「にしても、母上の戦闘スタイルとは?」「あら、いつも見てるじゃない。これよ。」がしっ!「うおっと!」
「よいしょ。」グイッ!「あいたたた!まいったまいった!」バンバン!「腕ひしぎ逆十字・・なるほどたしかに
夫婦ゲンカの定番ですね。(^^;;」「あとはこーゆーのもあるけどね。真蔵、お布団ひいて。」「こうですか?」
ばさばさ。「いーわね・・じゃ!」シュッ、くるっ、ガシッ!「え?」「よいしょ!」グン!「おおっ!」バーン!
「うわ・・お手本のようなジャーマンスープレックス。」「ま、こんなもんね。」「・・受けるほうの身にもなれ。」

ゴルビーⅣ。「・・使うときが来たようね。セルゲイ!」「へい、姐さん。」「例のモノは?」「整備はバッチでさ。」
「出せ。」「へい!」♪ピッ。ゴゴゴゴ・・「これぞ私のクィーンガンダム・・高い金を払ってマルローネに注文
しただけはあるわ。」『なかなかいいガンダムだな。』はっ!「・・あんた!」「ざっと見たところ、攻撃力よりも
敏捷性とフレキシビリティを追求した仕様か。特にサブミッションに向いた設計思想だ。」「一目でそこまで・・」
「よし、俺がスパーリングパートナーをやってやろう。サブミッションには相手が必要だ。」「あんた、いいの?」
「部下では役不足、かえって本当に折りかねないからな。」「・・じゃ、今夜にでもベッドで。」「いいだろう。」

その夜、料亭「月姫」。「・・状況と相手の陣容は以上のとおりです。」ザワザワ・・「次に過去の記録データから
相手の戦闘スタイルを説明します。」ぱっ。「第一回チャンピオン、ヘローダ・ディオニソス。ネオギリシャ。
バルカンガンダムは文字どおり巨大なバルカン砲を右腕に装備。左手には接近戦用のビームマチェット。
この二つですべての間合いを制し、相手はハチの巣にされるか、頭部を叩き割られるかのどちらかです。」
「第二回チャンピオン、フィアー・フィラデル。ネオアメリカ。ガンダムフリーダムは両肩と両腰に自動照準式
ビーム砲を装備。さらに両手にもビームマグナムを持ち、その一斉射撃は宇宙戦艦をも沈める威力です。」
「第四回チャンピオン、サイ・フェイロン。ネオチャイナ。ご存知サイサイシーの祖父にあたる少林寺マスター。
その戦闘力はマスターアジアに匹敵するといっていいでしょう。フェイロンガンダムは巨大なビーム矛を装備。」
「第五回チャンピオン、フェルナンド・ロワール。ネオフランス。フェンシング世界チャンピオン。光速の突きで
秒殺の山を築いた左利きの剣聖。加えてバロンガンダムは右腕に変幻自在な可変型ビームシールドを装備。」
「第六回チャンピオン、ビットリオ・アルジェント。ネオイタリア。華麗な足技を得意とし、その速さと威力は
まさにトーネード(竜巻)。 ガンダムトーネードは爪先・側刀・カカトにビームブレード発生器を内蔵してます。」
「第七回チャンピオン、ウォルフ・ハインリッヒ。ネオドイツ。『黒き森』出身の仮面のゲルマン忍者ファイター。
カイザーガンダムで史上最も壮絶な決勝バトルロイヤルを勝ち抜いたのは、皆さんもよくご存知でしょう。」
「第八回チャンピオン、スキレイ・ジリノフス。ネオロシア。コマンドサンボの名手で、数多くのガンダムが
神業級サブミッションに敗れました。コサックガンダムもその長所を最大限発揮させるための設計仕様です。」
「そして・・Gの狙撃者。本名不明、経歴不明。推測はいくらでもできますが、無意味なので省略します。
ゴルゴダガンダムは精密射撃戦仕様と推測されますが、その実体は不明・・以上です。」・・ザワザワザワ。

「では以上をふまえた上で、まずは希望者を募ります。」「一回戦は私が。」さっ。「マコ・トライデント?」
「マコちゃん、こないだ戦ったばかりだよ!」「私はネオギリシャ出身。地元の英雄に引導を渡すのは義務です。」
「大佐、マコを止めてください。」「いいんじゃない?」『えっ?!』「なに、マコならなんとかするだろう。」
「はーい!二回戦!」『えっ?!』「・・リムルル?」「姉さまたちの許可は得てます。」「そう・・なの?」こく。
「まあリムの初陣の相手にはお手ごろだな。」「ビーム砲が相手なら、打つ手はいくらでもありますから。」
「三回戦はワシじゃな。」「やはり老師ですか。」「フェイロン大師とはいっぺんやってみたかったんじゃよ。」
「四回戦はあたし!」「ヨーコ?」「チャンバラなら負けないって。」「フェンシング相手は苦戦するわよ・・」
「五回戦は私が。」「ナディア?」「切り裂きビットリオ・・カマイタチとも恐れられたその技、楽しみね。」
「六回戦、いただきます。」「楓さん?」「伝説のゲルマン忍者が相手か。拙者が出たいくらいでござるな。」
「七回戦はまかせてもらおう。」ぱしっ。「ナスターシャさん?」「伝説の関節師、その華麗な技ぜひとも見たい。」
「残る最終戦だけど・・」「やっぱ俺だろうな。」「ですね、クワトロ大佐。」「正体不明じゃ堅実に攻めなきゃな。」
「では向こうさんに連絡しておきます。マコ、場所はどこがいい?」「んー・・障害物のない、広いところで。」
「なら第35埋め立て地がいいわ。ウチの土地だし、人目にもつかないわ。」ぱっ。「うん、ここでいいです。」
「なおガンダムの整備サポートをこちらでも用意します。ヨーコ。」「おやっさんをチーフにタスクチームを編成。
修理・整備から改造まで、何でもご要望どおりにやりまっせ。」「関連経費は全てグループで持ちますので。」
「大佐、梁山泊を共同整備拠点としたいのですが。」「いーよ。あそこなら設備も道具も人も揃ってるしな。」

大戦艦ヴァルハラ。♪ピーッ。『ほう・・来たな。』『まずはヘローダ、キサマからだ。』『相手は「落雷の塔」か。』
『感電対策をとっておいたほうが無難でしょうね。』『そのでかいトマホークでバッサリやっちまってくれよ。』
『さて、アルカナ同盟の実力、どれほどのものか。』『いろんなタイプがいるようで、楽しめそうだな・・?』
カラカラ・・『Gか。』「ではご一同、ひさびさのファイトを存分に楽しまれるがよい。」『言われずとも。』
「皆さんのガンダムは錬金術師エルフィールが正確に、かつ最新テクノロジーを駆使して建造しております。」
『いつ乗れる?』「対戦順に造られておる。まずバルカンはすぐにでも。」『よし、さっそく調整に行こう。』

梁山泊。ガガガガ!「ちっ、しばらく休めると思ったらこれかよ。」「悪いね、アーサ。」「デッキが賑やかなのは
嬉しいからいいけどさ。社長、次の査定はゴネさせてもらうぜ。」ぱん!「いいでしょ、受けて立つよ。」ぽん。
「まずはジュピターの整備とカムイの改造だ。3Kヤロウども、気合い入れてかかれよ!」『がってんだ!』
カツカツ。「がんばってんな、アーサ。」「これは師匠!」ぴしっ!「ウラルの話は聞いたぜ。整備部代表として
よく働いてくれたな。俺も鼻が高いぜ。」「もったいないお言葉です!」「だがな、技術に頂点はねえ。これからも
新人のときの貪欲さを忘れずにバンバン勉強しな。それを続けてりゃ間違いはねえ。」「これからも尽力します!」
「アーサはおやっさんの前だけではカチカチだね。」「あっしの優秀な愛弟子です。いずれは跡目も相続だな。」

「Atelier de Marie」。バタン。「こんにちはー。」「おっ?!・・あ、琥珀さんかー。そういや魔空間経由だっけ。」
「ギアナ高地からですからねー。」「今日はなにを?」「雨雲の石と人魚の涙をくださいね。」「これとこれね。」
コトコトン。「お代はいつものようにこれで。」カラン。「おっ、今日のアダマンタイトは質がいいですね。」
♪カラーン。「ちぃーす。」「いらっしゃいませ、魔神将軍。」「え?」「おや、琥珀さんじゃないか。こないだは
お世話になったね。」「いえいえ、こっちも楽しませてもらいましたー。」「そのうちこっちにもみんなで遊びに
来なさいな。」「でもウチのご主人さまたちは出不精な方ばかりですしー。」「ファイト付きならいんでしょ。」
『え?』「どういうことですか?」「実はさ・・」ひそひそ・・『・・へえー。』「そんな話があるんですか・・」
「まだ話半分だけど、ほぼ確実に始まると思うよ。」「あっはー♪それなら私たちも楽しめますねー。」「でしょ。」
「こりゃウチも忙しくなるぞ。人員拡大を考えとこ。」「またドモン・カッシュのか?」「イキは極上ですからね。」
「マリーさん、こっちにも分けてもらえませんかー?量産型翡翠ちゃんに格闘スキルを付加したいんで。」
「自分で採取したら?紹介したげるからさ。」「んー、それもいいですねー。3Pでいきます?」「何の話なんだか。」

名出屋城。「・・始まったわね、デビル軍団との直接対決が。」「いーや、これは単なる前哨戦さ。幽音が本気なら
闇シャッフルが出てくるはずだよ。」「いま連中に出てこられると、未熟なアルカナでは相当な被害が出るわ。」
「対等に戦えるのは世界と老師くらいでしょうね・・それまでにどれだけこちらの戦力を上げられるか、か。」
「クレオ、例のプランはやっぱ進めるべきだね。」「うん・・総師さまにも内諾は得てるわ。決勝リーグなど
吹き飛びかねない現在の状況はいかにも不安定。もっともっとこちらの数と質を上げなきゃ・・そのためにも。」

みなさんお待ちかね!第一の刺客に対するは「落雷の塔」マコ・トライデント。
電磁シールドをも貫く巨大バルカン砲の猛撃がジュピターを襲う!
鋼鉄の嵐が吹き荒れる中、蒼き流星となって疾れ、マコ!
次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第68話
「電光石火!エーゲ海より蒼く」に、レディー、ゴーッ!

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第68話「電光石火!エーゲ海より蒼く」

梁山泊ラウンジ。じーっ・・「ガンダムファイト初代チャンピオン、ヘローダ・ディオニソス、か・・」
「マコちゃん、なに見てんの?」ひょい。「アリシア?ちょっとね・・」「・・古い写真?だれこれ?」
「ひいおじいちゃん。・・名前はヘローダ・ディオニソス。」「・・ええーっ?!ま、まさかそれって!」
こく・・「幼い頃からひいおじいちゃんの話を聞かされて育ったわ・・だから憧れであり、誇りだった。
ならばこそ、DG転生なんてぜったいに許せないの。」「・・マコちゃん、それだけじゃないでしょ。」「え?」
「伝説のチャンプと戦ってみたい。その気持ちのほうが強いんじゃない?」どきっ!「そ、それは・・」
「やっぱりね・・マコちゃん天性のファイターなのよ。そういう意味ではひいおじいさんの血をちゃんと
受け継いでるね。」「・・そう、私は戦いたい。伝説の英雄、ネオギリシャの神話と・・そのためにも。」
すっ。「アリシア、手伝って。ジュピターに改造を加えるわ。」「改造って?」「ちょっと思いついたのをね・・」

大戦艦ヴァルハラ内、魔空間演習場。「ゴッドバルカン!」ブオオオオオーッ!ドガガガガガーッ!ゴォォォ・・
チャッ。「上出来だ。」パシュッ。ばっ、ザシャッ。『調子はよさそうね。』「む?エルフィール殿か。」カツカツ・・
「バルカンガンダム。さすがに60年も前のままでは論外だから、外見はそのまま中身は最新システムにしたわ。」
「うむ、生前に使ったものより調子は良い。」「ついでにいくつか装備を追加したわ。気に入っていただけた?」
「これか・・余計なものを。」「にしては嬉しそうね。」「今どきのガンダムに対抗するには必要かもしれんしな。」
「そういえば対戦相手のマコ・トライデント、あなたのひ孫なのね。」「なんと?!」「・・それでも、やる?」
「・・無論だ。我が子孫ならばなおさら、稽古をつけてやらねばなるまい。」「忘れないで、今回はデスマッチよ。
もし変な情けでもかけたりしたら制裁措置を」ブン!ドバアアアアーン!ゴォォォ・・「・・講じざるをえないわ。」
「ほう、数mmの間合いでも眉ひとつ動かさぬとはな。思ったよりハラは座ってるようだ。」「見た目以上にね。」
「心配無用。リングの上では肉親といえども倒すべき敵だ。期待どおり全力で殺りにいくとも。」「よろしく・・」

名出屋城、情報局長オフィス。「・・ビッグシャドウ、敵の拠点はつかめた?」ボオッ。「いまだ不明だ。どうやら
ひとつ所ではないらしい。」「あれだけの規模を擁し、なおかつ特定できない施設・・さすが幽音の軍団だわ。」
「今夜の試合、肉親同士の死闘になるな・・」「それでマコがあんなに固執したのね。・・ある意味危険かな。」
「情がからめば、な。だがマコ・トライデントは幾多の地獄を生きぬいた生粋のプロフェッショナル・ソルジャー。
それがいかに危険なことかは知りぬいている。曽祖父とはいえ、おそらく何の躊躇もなくとどめをさすだろう。」
「それはそれでイヤなことね・・」「心に増える傷だけ強くなる、それがソルジャーだ。俺たちと変わらんさ・・」
「デビル軍団拠点の探索、引き続き願います。」「ファイトが始まればいくつか補線も引けるようになるだろう。」

千年城アーネンエルベ。「・・へえ、面白いことになってるじゃない。」「ですよね♪」「まさか介入する気ですの?」
「いえ、その必要もないでしょう。いい機会だからアルカナ同盟の実力、見ておきたいわ。」「行きますか、真祖。」
「翡翠、旅仕度を。」「かしこまりました。」「シオンは宿の手配を。」「都合のよいところをネットで確保します。」
「あっはー♪それなら温泉宿にしましょうよー。」「あ、それなら中心街にいいとこ知ってます。」「ではそこを。」

「Atelier de Marie」。♪カラーン。「いらっしゃいませ。」「高性能電解質があると聞きましたが。」「ありますよ。」
ごそごそ・・コトン。「うち自家製の超高率電解質ポリマーリンゲル。200ccで30万円です。」「発電効率は?」
「これ一本で都市コロニー1ヶ月分。」「買います。」「まいどありー。領収書はアレクサンドラグループ名ですね。」
「もうひとつ。こういうもの造れますか?」ばさばさ。「拝見。・・これなら子一時間で。」「この液を材料に。」
「ではさっそくかかります。従業員!」『はーい。』「これ製作ね。」ばさっ。『ふむふむ。・・すぐにかかりまつ!』
バタン。・・「今のは?」「うちの従業員は背が低いから見えなかっただけですよ。3時すぎには完成します。」
「さすがに早いですね・・ではそのとき。」「生前のヘローダ・ディオニソスより手ごわくなってますよ。」はっ!
「なぜそれを?!」「ダテに錬金術師はやってません。・・サービスにひとつだけ教えておきます。DG細胞は
三大理論そのものに弱点があります。」「三大理論が・・弱点?」「自己再生・増殖・進化・・いずれも活発な
生命力によるもの。しかしそれだけ不安定ともいえます。」にっ。・・はっ!「そうか!・・その手がある!」
♪カラーン。「ごめん。」「いらっしゃ・・ええーっ!」はっ。ばっ!「・・ヘローダ・ディオニソス!」
「幽音様のおっしゃるとおり、ここにいたか・・マコ・トライデントだな。」「・・はい、ひいおじいさま。」
「試合の前に一度会っておきたくてな。・・なるほど、孫娘のフレイアによく似ておる。」「・・お母様。」
「だがリングの上では肉親だろうと手は抜かぬ。それがファイターの鉄の掟であり、最低限の礼儀だ。」
こく・・「ひいおじいさまは私の生まれるはるか以前に身罷られた・・あなたはその亡霊にすぎません。」
「かもしれん。・・ならばこの亡霊を冥府に戻してみせよ。」「もとより。祖先の霊を鎮めるのは子孫の義務です。」
「ふはははは、よい気迫だ。では今夜を楽しみにしておるぞ。」くるっ、ギイ・・バタン。「・・こちらこそ。」
「・・ふぅ~、まさかご本人が来るとはね。ほれ。」バサッ・・フワッ。「タオル?」「背中、汗びっしょりよ。」
「・・どうも。」ふきふき・・「DG細胞のせいもあるけど、恐ろしいまでの闘気ね。・・あの戦鬼に勝つには、
かなり気合い入れてかからないと・・?!」ぎょっ!パリパリパリ・・「生体・・放電?」「私は誘電体質、いえ、
遺伝的に生体電気の発電量が異常に多いんです・・特に気が高まると。」パリパリパリ・・「全身に・・放電が!」
「かつてないほど気が高まってる・・そう、私は喜んでる。最強最高の相手との戦いに。」ぐっ、バリバリッ!

銀座一丁目・温泉旅館「夢十夜」スィートルーム。「まあまあね。」「寝室は和室ですの?ベッドでないのは
ちょっと遺憾ですわ。」「そうでもありません、アキハ様。」ばさばさ、ぴしっ。「どうぞお試しください。」
「どれ・・あら、意外と。」「・・ん?TVのこれなに?」♪ピッピッ。ぱっ。『ああん・・あはぁん・・』
「し、師匠!それは有料チャンネルです!」「こ、これは!・・」「シオンは気に入ったみたいだけど?」
「シオンはこういうの免疫ないですわよ・・」じーっ。「あっはー♪アキハ様もお気に入りみたいですねー。」
「そ、そんなことは!」「では破廉恥なので消しましょう。」すっ、『消すなー!』ぴた。「かしこまりました。」
ガラガラ。「おっ、部屋風呂も温泉だ。さすが高い部屋。」「これなら全員で入れますね。」「じゃ、入ろーよ。」
ニャー。「あら、レンはお風呂キライ?」「背がとどかないためですわ。なら人間体になれば問題ないですわ。」
「それもそうね。ほい。」ぽい、ポン!すたっ。「・・」「そういえば人間体になるのはひさしぶりですね。」

チャポーン・・ザザァ・・「あう~、いいお湯・・」「城のは浅い浴槽ですしね・・こういうのもいいですわ。」
「・・」ほぉ・・「そういえば翡翠と琥珀はどうしたのでしょうか?」「すぐに来るって言ってましたけどね。」
『お待たせー♪』ガラガラ。「熱燗とツマミをお持ちしました。」『おー。』「温泉にはやっぱりこれですからねー。」
プカプカ。「へえ・・こうやって湯に浮かせられるのですね。」「表面張力をうまく利用してますね。」トクトク・・
「皆さん、盃はゆきわたりましたね?ではアルクェイドさま、乾杯の音頭を。」「では楽しい温泉と観戦に。」
『カンパーイ。』くいっ。・・「ぷぅ~、湯の中だと回りが早いわ。」「だから少しのお酒でよく効くんですよー。」
「口当たりのよい酒ですわね。すっと入りますわ。」「ミニバーにあった、燗専用の蔵仕込みとのことです。」
「う~ん、日本人に生まれてよかった。」「・・」ちろちろ。「・・(レンの飲み方、可愛い・・)」ぽっ・・

梁山泊。ガガガガガ!「新装備、どうにか間に合ったね。」「これで何とかなるわ。アリシア、協力ありがと。」
「なんのなんの。でもジュピターはすごいことになっちゃったね。」こく。「ライデン瓶内蔵サンダージャベリン。
一本五千万ボルトが六本で三億ボルトよ。」「でもあのギザギザ形状はちょっと狙いすぎちゃいますかねー?」
「元は普通の槍だったけど、マルローネさんが『つまらん!』ってデザイン変更しちゃったのよね~。」
「わかりやす~。畳むとピッタリ合うのはさすがだけど。あと頭部アンテナの改造もなかなか面白かったわね。」
「放電媒体が欲しくてね。あの十本のアンテナで電撃の誘導を安定させるの。」「どう生かすか楽しみね。で、
今夜のサポートクルーは?」「・・一人で行くつもり。」ぺん!「あいた!・・アリシア?!」「水くさいよ。
マコちゃん何でも一人で背負おうとするの、悪いクセだよ。」「・・ごめん。」「特殊部隊上がりだからそういう
ワンマンなとこも必要なのはわかるけど、チーム行動も同じくらい大事、そうだよね。」「・・うん、そうだね。」
「とゆーわけで、今夜はつきあったげる。・・まあ、間近でファイト観たいのもけっこうあるけどね♪」「ぷっ。」

その夜、東京湾・第35埋め立て地。ザザーン・・ヒュゥゥ・・「夜の海風・・心まで冷えるよう。」「来たよ。」
ズシーン、ズシーン。「バルカンガンダム・・」ぐっ・・パシュ。タッ。「いよいよだ、わが子孫よ。」こく。
「いきます、わが祖先よ!はあっ!」ターン!・・スパッ。『ガンダムファイト!レディー、ゴーッ!』
「ゴッドバルカン!」ジャキッ!ブオオオオオオーッ!「当たるもんですか!」ダダッ!ドババババーッ!
「うわっ、地面が爆発したように土煙が!」「さすが大口径砲・・」「逃がさぬぞ!」ブオオオオーッ!
「くっ・・しかしバルカン砲はすぐに弾が尽きるわ。あの機体にどれほどの容量もない。」カラカラカラ・・
「弾が尽きた!反撃開始!」ゴオオオオーッ!『・・いけない、マコちゃん!』「えっ?」「・・かかった!」
ブオオオオオーッ!「なっ?!電磁シールド!」ヴン!バヂバヂバヂ!「そんな・・まだ弾があるなんて!」
『いえ、よく見て!あのバルカン砲には送弾ベルトが無いよ!』「えっ?!・・そうか、DG細胞か!」
「フハハハハ、そのとおり!自己増殖で無限に発射可能だ。そして自己進化も忘れるでない。」「・・進化?」
「マグナバルカン!」ブオオオオオーッ!ズドドドドッ!「うわああああーっ!」「電磁シールドが破られた?!」
ズダダダーン!ググッ・・「く・・そうか、弾頭に磁性を持たせ、電磁誘導で!」「よくわかったな。そう、お前の
電磁シールドは逆に弾丸を吸い寄せ、加速さえしてくれたのだ。」「そのエネルギーでシールドを・・さすがは
初代チャンプ、一筋縄ではいかない・・」ヨロッ。「次の掃射で終わらせてやろう。さらばだ!」ブオオオオーッ!
「・・!」ボオッ・・ドババババーッ!「なにっ?!・・上か!」グッ!「もらった!サンダージャベリン!」
ビュオオッ!「させん!」グイッ、ズボッ!「なにっ?砲口に!」ズバババババッ!「ぬうっ、いかん!」バッ!
ズガガガーン!・・ザシャッ!ダッ!「これで飛び道具はなくなった!」「・・忘れておるな。ゴッドマチェット!」
ビィン!「巨大なヒートマチェットが!」「まっぷたつだ!」ブンッ!「サンダージャベリン!」ガキィーン!
バヂヂヂヂ!グググッ!「くっ!・・なんてパワー!」「DG細胞のパワーを見よ!槍ごと斬り割ってくれる!」
ピキッ!「くうっ!・・」『マコちゃん、パワーには技よ!』「技・・これだ!」スッ、ガクン!「なにいっ?!」
グン!「せいやあっ!」ズダアアアーン!「ぐはあっ!・・まさか投げ技とは!」「いまだ、勝機!」ダーン!
「ゼウス・シュライン!」ビュバババッ!ドカカカカッ!「ジャベリンを周囲に?」「封神!」ズババババッ!
「ぬおおおおおっ!」「電撃の・・結界!」ザシャッ!「とどめ!はああああーっ!」ギーン!「ハイパーモード!」
「我が守護神ゼウスよ、神のイカズチもて迷える魂を清めたまえ。・・パルテノン流雷電闘術奥義!」カアッ!・・
「ゴッド・リバレーション!」ズドオオオオーンッ!「頭部アンテナから巨大な雷の束が!」ズバシャアアアーン!
『うおおおおおーっ!』メコメコッ、ボンボンボン!「ガンダムが・・沸騰?!」「DG細胞が破裂していくの・・
許容量を超える膨大な電磁エネルギーを処理しようとして。」「・・なんて恐ろしい光景なの。」ぞくっ・・
ボコボコボコ!【・・見事だ、わが子孫よ。】はっ。「・・ひいおじいさま?」【満足だ・・笑って逝けるぞ。
ありが・・】シュゥゥゥ~・・「完全に蒸発したようね。・・マコ?」「・・今度こそオリュンポスへ。」ツツ・・

少し離れた台場。「やるわね・・『落雷の塔』。」「あの槍はフェイロンフラッグみたいなものでしたのね。」
「内蔵されたジェネレーターで高電圧磁場を形成し、内部のガンダムの機能を阻害する。見事な作戦です。」
「ふーん、DGガンダムって最期はああなるんだ。あんなの死んでも乗りたくないよね。」「・・」こくこく。
「アルクェイド様、盃が空いております。」「はいアキハ様、もう一杯どうぞー。」コポコポ。「ファイトを肴に
飲むお酒はおいしいねー。」「熱闘になるほど杯が進みますわ。」「お二人とも加減を知らないから・・」ぐーっ。
「あ、シオンさんは酒に弱いからあんまし飲んだら・・」「いーえ、私は酔ってなどいません。10の並行思考野は
通常どおり稼動してますし、高速演算野もこのとおり健在です。ににんがしにさんがろくにしがはち・・」
「あ~・・手遅れ。」「シオン、得意の円周率を3260ケタまでゆってみ。」「はい真祖。・・3.14152・・じゅげむ
じゅげむごこうのすりきれ・・あかまきがみあおまきがみ・・」「並行思考も混乱をきたしてるようですわ。」

次の日、梁山泊。♪ピンポーン。「まっこちゃん、あっそぼー。」『・・・・』「・・ダメだこりゃ。まだ昨夜の
ダメージが残ってるね。」「無理もないわ・・実の曽祖父をその手で葬ったんですもの。」「だよね・・まあマコの
ことだから、一両日で立ち直るとは思うけど。」「ガンダリウム合金より強い心臓だもんねー。」ケタケタ。
すっ・・わしっ!「あだだだだーっ!」「たく、黙って聞いてりゃヒトをガンダム扱いしてからに。」『マコ。』
「さあ出かけましょ。うまいもんでも食べて精進落としよ。」ずるずる。「あででで!アイアンクローを放せ~!」


みなさんお待ちかね!第二回チャンプに対するは氷のリムルル!
カムイカスタム、コンルガンダムが起動します。
フリーダムの嵐のような砲撃を、コンルの氷は破れるか?
次回、機動武闘烈伝ダブルGガンダム第69話
「氷の精霊!がんばれリムルル」に、レディー、ゴーッ!
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