正義の味方と幼き勇者   作:Y2

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魔法少女リリカルなのはの世界
新しい世界


「………ここは?」

 

俺達が目を開けると家の中だった

かなり広い家だが……なぜか既視感を覚える、気のせいだろうか?

 

 

「あ、士郎さん、机の中に何か置かれてますよ?」

「これは…手紙か?」

 

 

軽く解析をかけるが、なんの反応もなし

どうやら普通の手紙のようだ

それを開封し読んでみる…覗き込むように見ている友奈が微笑ましい

 

 

手紙に書かれている要点をまとめるとこうだ

 

・今いる家はしばらく俺たちの住居となること、戸籍などもあるので警察のお世話になる事もない

・通帳に入ってるお金は好きなだけ使ってもいいこと

 

 

「家に戸籍まであるとはな、こんなに充実した守護者としての活動は初めてだ」

 

そう言って苦笑する。いつもは既に目の前に抑止力の働く原因があり、すぐに戦闘行為に入るためだ

 

 

「ふむ…友奈、お腹は空いているか?」

「え?…私の世界だと3時ぐらいでしたよ」

 

 

時計の針も3時を指していた、これは都合がいい。

いくつか買わなければならない物もあるし、買い物が終われば丁度夕飯の時間となるだろう

 

「よし、なら食料確保と町の把握を済ませるとしよう」

「はい!」

 

元気があって何より、さて町に繰り出そう

 

 

 

 

 

町に出ていくつかわかったことがある

まずは俺と同じ魔術師がいない、ということだ

ここの大気に含まれる魔力は膨大で魔術師がいるならこれ程の霊脈を放っておく事はないだろう、それほどのものだ

二つめは勿論だが俺と友奈のもといた世界と違うという事、どうやらここは「海鳴」という都市らしい

 

 

「友奈、何かリクエストはあるかね?」

「士郎さん料理できるんですか?」

 

やはり男が料理できるというのは意外なのだろうか、友奈が目をまん丸にしている

 

 

「ああ、これでもかなり得意な分野だ」

「それじゃあ…うどんで!」

「了解した、腕によりをかけて作り上げよう」

 

 

男女が肩を並べて歩く、一見すれば彼氏と彼女の間柄にも見えるがそう見えないのは2人の身長差と醸し出す空気故なのかもしれない

あの2人が兄弟です、と言われても違和感はないだろう。それほどまでに2人の相性は良かった

 

 

 

 

流石に女性服コーナーに行くのも気まづいので友奈と二手に分かれる。これからの事も考えるとスーツケースも用意した方がいいだろう。

 

いくつかのシャツとズボン、なんらかの組織との接触も考えてとりあえずスーツも買っておいた。

それらを収めるためのスーツケースも購入し、一度ロッカーに預ける。さあ、食品売り場に行くとしよう

 

 

 

やはり、というべきか友奈は遅れてやってきた。「女性の買い物は長い」というのは本当らしい

それはともかく友奈と合流し買い物を続ける

 

長年の戦いによって鍛えられ眼で新鮮な食材を取っていく、慈悲はない。心眼(偽)の有効活用だ

 

「し、士郎さんすごい…」

 

 

後ろで友奈が驚いている、俺が調理台に立つ以上少しのミスも許されない

 

 

 

 

 

買い物が終わって家に帰る

士郎さんが言うにはこの家は昔住んでいた家に似ているらしい、武家屋敷…なのかな?東郷さんが憧れそうな家だ

 

「さて、出来たぞ友奈。召し上がれ」

 

 

私の目の前にうどんが置かれる

それを一口食べて…驚愕した

 

「美味しい!すごい美味しいです!」

「ご満足頂けてなによりだ」

 

私の好物はうどん、勇者部のみんなもうどんが好きだからこれまでにたくさん食べてきた。

でもこのうどんは今まで食べてき中で一番美味しいんじゃないだろうか?

 

 

「士郎さん、なんでこんなに料理が出来るんですか?」

「ああ、俺を育ててくれた義父が全くと言っていいほど家事ができなくてね、それで自然と上手くなったのだよ」

 

 

 

会話が途切れる事はない

彼らは守護者、いつ戦いの幕が開くかは全くわからない

が、この2人はこうした日常のありがたさを理解していたし大切に思っている。

 

 

 

 

夜は更けていく、新たな運命を向かい入れた物語が向かうのは希望か、絶望か




最初のトリップ先は「魔法少女リリカルなのは」の無印編です
どうぞよろしくお願いします

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