――拙い。
冬木の上空を飛行する二体の巨大怪獣、その内のレザースーツを思わせる細身の身体をした一体の背に乗る衛宮切嗣は、状況の悪さに歯噛みしていた。
言峰綺礼の操る巨大蜻蛉に襲われ、現在は敵がヒットアンドアウェイを仕掛けてきているのに対してこちらはカウンターを狙うことの繰り返しだ。速度では言峰のサーヴァントが有利だが、近接戦闘能力ではセイバーの方が有利である。
両者ともに遠隔攻撃のできる能力を有していないということもあって、両者とも攻めあぐねているというのが現状だ。この膠着状態は既に2時間以上続いている。
切嗣たちは、激しい空中戦に揺れるセイバーから振り落とされないために、アリスフィールが操る針金の即席ホムンクルスによって縛り付けられている。だから身動きが取れない状態にある。幸いにも、現在敵対している言峰綺礼も、セイバー以上の高速機動をするサーヴァントにしがみつくので精一杯らしく、身動きが取れないところを狙われる心配はない。
しかし、その膠着状態に揺らぎが生じつつある。その原因は目の前で意識を失いかけているアイリスフィールだ。少なくとも2体のサーヴァントが脱落したらしく、人間としての機能が停止し始めているらしい。
眼下で行われていた4騎のサーヴァントの激戦に終止符が打たれていることからするに、間違いなく半分のサーヴァントは敗北しているようだ。
アハト翁曰く、前回の聖杯戦争の反省を踏まえてアイリスフィールは最大で3騎分の魂が入るまではほぼ人間としての機能を保てるようにしているとのことだが、この様子を見る限り、聖杯に注がれた魂が1騎分ということはまずない。最悪、既に3騎分の魂が注がれている可能性がある。
その場合、さらに1騎分の魂を注がれた時点で『アイリスフィール・フォン・アインツベルン』という聖杯の外郭は完全に失われ、彼女は小聖杯そのものに変貌することになっているという。
さらに、ここが上空1500メートルという環境であるということも大きい。地上で始まった光の巨人とゴジラに酷似した巨大怪獣、モスラと3つの首を持つ黄金の龍の戦いを見た切嗣は攻撃の余波を避け、かつ彼らの目に触れないように敵サーヴァントを上空に誘き寄せたが、その環境は彼らにとっても過酷なものであった。
気温も低く、気圧も低い。既に切嗣の手は悴み、感覚が失われつつある。酸素の不足からか、心なしか呼吸が苦しい。
魔術師殺しとしての機能を維持するために身体は最低限に鍛え続けた自分ですらこの有様だ。舞弥はともかく、お姫様育ちのアイリスフィールにはかなり厳しい。ホムンクルスが普通の人間よりは丈夫だとはいえ、気圧も気温も低い場所での活動など想定してはいない以上、高山病には耐えられないはずだ。
このままアイリスフィールが意識を失えばこの針金が解け、自分たちはセイバーから振り落とされてしまう。かといって切嗣にも舞弥にも即席ホムンクルスを作る技術などないし、代替となる道具を持っているわけでもない。
敵サーヴァントが後一体脱落すれば、間違いなくアイリスフィールは人間としての機能を完全に喪失するだろう。また、サーヴァントが脱落しなくても、人間としての機能が停止しかけているこの状態で、後何分魔術を維持できるかは分からない。
一刻も早く敵サーヴァントを仕留めるか、またはセイバーの背を離れなければ自分たちは上空数千メートルからの落下の衝撃に絶えられずに死亡し、聖杯の器も損傷の危険がある。しかし、言峰綺礼には川で襲ってきた2m級のヤゴや5m級の大型蜻蛉の手下がいる。
下手にセイバーから離れた場合にはそれらの襲撃を受ける可能性も高い。何故言峰綺礼が自分を狙うのかは分からないが、獲物と見定めた以上、その命を刈り取るために万全を尽くすはずだ。
そうなると、やはり敵サーヴァントを仕留める以外の方法がないようだ。切嗣は右手の令呪を一瞬見やる。初戦で使うとは思っていなかったが、既に地上の2箇所でサーヴァント同士の戦いが起こっている以上、2体のサーヴァントが脱落するだろう。残り4体のサーヴァントを討ち取るために令呪2画なら、やりようはいくらでもある。
そしてそもそも、切嗣のやり方は、敵のサーヴァントを正々堂々討ち取るものではない。サーヴァントを倒すことではなく、マスター殺しの方が彼の本来のやり方なのである。今回の戦いは、相手が代行者、それもお互いにサーヴァントに乗っているためにマスター殺しはまず不可能と言ってもいいが、他のマスターであれば状況次第で確実に殺せる。
ならばここで令呪を使ってでも敵サーヴァントを討ち取り状況を打破することには大きな意味がある。まして、相手は自分が一番危険視していた言峰綺礼だ。ここで言峰綺礼という最大の脅威を排除できるなら、令呪は惜しくはない。切嗣はそう判断を下した。
狙うのはカウンターだ。敵の攻撃の瞬間に令呪を使い、「カウンターで
あの巨大蜻蛉のステータスが見えないことが気になるが、能力隠蔽の宝具ならば十分にありうることである。川で襲ってきたヤゴたちもおそらくあの巨大蜻蛉の宝具だろうから、とにかくあの巨大蜻蛉を討ち取れば、もう言峰綺礼には己の身を護るものはなくなる。
切嗣はタイミングを窺う。敵にこちらの令呪の発動に対抗して令呪を使う時間を与えないために、ギリギリになってから発動させなければならないからだ。そして、ついに切嗣が待ちかねていた瞬間が訪れる。
やや高度を取り、縦横無尽に上空を翔けてこちらを惑わす機動をしていた敵サーヴァントが突っ込んでくる。これまで幾度もセイバーの
「令呪を以って命じる!!アイツに
同時に、切嗣の令呪が発動する。甲高い金属音を奏でながら、
しかし、令呪のアシストがあるセイバーが敵を斬り損ねるはずがない。
目でわかっていても身体が着いていけず、敵にはその凶刃を回避する手段がなかった。令呪の発動も間に合わず、巨大蜻蛉は尾部の針から頭までを一刀両断された。そして、左右対称に分かたれた身体は、それぞれエーテル体に還元されて消滅していく。
一方で、敵サーヴァントの消滅を見届けることなく、セイバーは降下する。もしも敵サーヴァントが脱落した場合、その魂を取り込んだ聖杯の器たるアイリスフィールはもはや戦闘に同行できる身体ではなくなるからだ。
冬木市全土が戦場になっている現状で確実に安全な場所など存在しないだろうが、近接戦しか能のないサーヴァントの傍にいることの方がもっと危険だということを切嗣はこの初戦で理解していた。そのため、切嗣は舞弥をつけてアイリスフィールをなるべく戦火の及ばないところに避難させようと考えたのである。
「大丈夫かい、アイリ」
冬木市民会館のコンサートホール跡にアイリスフィールを降ろして簡易の魔方陣を切嗣は敷きながら彼は尋ねた。この霊地で1時間ほど休めば、アイリスフィールも最低限回復できるだろうと彼は考えていた。
「ええ、私は大丈夫。元々こういう風にできてるから。だけど、私はもう長くないわ。もう、3体は脱落しているから」
アイリスフィールから3体のサーヴァントが脱落していると聞いた切嗣は冷静に考える。残り1体のサーヴァントの脱落で、妻は妻でなくなり、聖杯という無機物へと変わる。それは己の悲願のために不可欠なものであったし、彼も妻自身も、彼の願いのために伴侶を失う覚悟はとうの昔にしていた。
覚悟はしているのであれば、この場で妻と言葉を交わす必要などないはずだった。そんな時間があるのなら、これからの戦略を立てたり、状況把握に使うのが正しいだろう。しかし、いざその妻が妻でなくなる瞬間を目前に迎えた切嗣は敢えて妻との最後の会話に時間を割いた。
だが、その会話を必要とした動機は妻の消失が時間の問題となったことで、別れが惜しくなったり、情が湧いたりしたからではない。これは、衛宮切嗣を曇り一つ無い完全な殺戮機械にするための儀式だ。
シャーレイ、ナタリアの死に続き、アイリスフィールの死を己の成す正義の代償として魂に十字架として一生背負わせることで、衛宮切嗣をもう二度と立ち止まれない機械にするための最終調整と言ってもいい。
そして、彼は戻ろうとする。9年前に全盛を迎えた、魔術師殺しの自分に。
夫婦の最後の会話は、これが永遠の別れだとは思えないほどに短いやりとりであった。だが、切嗣とアイリスフィールはそれでよかった。彼らは既に十分互いを理解していたからだ。その後、会話を短く切り上げた彼は、助手の舞弥と共に使い魔を放した。
街が完全な地獄と化していても、まだ敵は3騎存在している。まずは、完全に混乱している今の冬木状況を把握することが第一だと彼らは考えたのである。そして、1時間かけてこの街の現状を知ることになる。
「切嗣、蜻蛉がまだ生きています」
敵サーヴァントを倒したはずなのに、近くの半壊したビルの陰や瓦礫の後ろに無数の蜻蛉たちが隠れていた。自分たちが言峰綺礼に嵌められたことに気づき、再度セイバーを実体化させて身体に乗り込もうとする切嗣だが、まさにその瞬間、彼の目の前に三本の黒鍵が突き刺さった。
「待ちたまえ、衛宮切嗣」
一体の蜻蛉の背に乗ったカソックを着た男が冬木市民会館に降り立つ。切嗣との距離はおよそ30mほどしかない。代行者ならば一足で詰められる距離だ。セイバーに攻撃させようにも、セイバーが実体化して攻撃するまでに確実にあの男は切嗣に一撃を食らわせられるだろう。巨大怪獣であるため、どうにも小回りが効かず、小さな標的を狙うにはセイバーは向いていなかった。
巨大生物をサーヴァントとする場合にこのようなことが起こりうるということは切嗣も最初から想定していたが、切嗣はマスター殺しが基本戦力として考えていた為、さほど深刻には考えていなかった。
しかし、その弊害が最悪の敵を相手に最悪の形ででてしまった。どうやら、あの超巨大蜻蛉はもういないらしいが、5m級の大型蜻蛉はまだ全て健在らしい。そこで切嗣は、自身の失策を悟る。
既に周囲は無数のヤゴと蜻蛉に囲まれており、僅かな退路も先ほどまで乱立していた結晶塔によって建物が破壊され、身を隠せる建造物はほとんど残っていない。目の前の男――言峰綺礼が命じれば、全てのヤゴたちが切嗣に襲い掛かるだろうが、切嗣たちがそれを凌ぐことはまず無理だ。
セイバーならば言峰綺礼を排除できるかもしれないが、同時に襲ってくるであろう蜻蛉の大群から聖杯の器を守りきれる保障はない。切嗣の冷徹な殺人機械の部分はどうにかしてこの状況を打開できないかと思考するが、答えはでない。
衛宮切嗣は、言峰綺礼の手によって追い詰められた。
「どういうことか気になっているようだな、衛宮切嗣……。確かにメガギラスはお前のサーヴァントが両断した。ならば、その宝具であるこの蜻蛉たちも消滅するはずだと考えているのだろう?」
お目当ての相手に会えて気分が高揚していたからであろうか。互いに初対面のはずなのに、言峰綺礼は自身のサーヴァントの情報を躊躇無く明らかにするほどにいつになく饒舌だった。
「残念ながら、お前のサーヴァントが両断したメガギラスは私のサーヴァントではない。私のサーヴァントは別にいてな。この空を覆うメガニューラも、川と地表を闊歩するメガヌロンも全て私のサーヴァントの宝具に過ぎない」
「
顔面を蒼白にし、吐き気と倦怠感に膝を突きながらも尚屈すること無い強い意志を秘めた瞳を向けているアイリスフィールからの問いかけに対し、綺礼は僅かなイラつきを覚えるが、律儀に答える。
「これほど多くの大怪獣が一度に参戦した異常な聖杯戦争はこれまでに例がない。イレギュラークラスの可能性もある。クラスを安易に断定するのは危険だぞ、女」
そして、言峰綺礼は衛宮切嗣に向き直った。
「私はお前に問わねばならないことがある。お前しか問う相手を私は知らないのだ」
「…………」
綺礼の念願かなった子供のような無邪気な声にも、切嗣は眉一つ動かさずに相対する。
「何を、問おうというの?」
アイリスフィールが再度問いかける。綺礼は彼女の口調から「言峰綺礼を衛宮切嗣から遠ざけよう」とする意図を感じ、僅かに不快な思いをするが、どのみち問うのであれば問題ないと割り切って口を開いた。
「衛宮切嗣。何がお前の在り方を肯定する?」
「私はこの光景に、長年求め続けていたものを見出した」
言峰綺礼はらしくないほど饒舌に語り始めた。
結晶塔に覆われ、文明の力と発展の象徴である建築物が粘土細工のように容易く、無慈悲に破壊される街。宝具の直撃によって何もかも焼き払われ、火災と怪獣による恐怖を刻み付けられながら絶命した人々だったもの。
肌に感じる命を奪い燃え盛る紅蓮の炎の熱、鼻腔から脳髄を溶かすような人脂の燻る臭い、身体を歓喜に震わせる、街を彷徨いながら己に降りかかった想像を絶する悲劇に嘆く人々の声と、怨嗟の叫び。
この世に具現化しつつある地獄の一端を見ることで、そこに『自分を埋めるもの』を言峰綺礼は見つけた。如何に苦しく厳しい修行にも、如何なる神の教えにも満たされたことない言峰綺礼の渇いた魂を潤す景色がこの地獄の一端にあったのだと彼は言う。
神が、そしてその教えに従うものが、絶対に肯定することが許されない景色がそこにある。神の教えを受けたものが救うべき命が、魂がそこにある。しかし、その救わなければならない命が苦しみ、嘆き、そして救われない景色に、言峰綺礼は高揚した。
そして、彼はその時初めて『言峰綺礼』という男の本質の一端を垣間見た。
神が肯定し、父璃正が綺礼に与え、教えた善なるもの、尊ぶべきもの、聖なるもの。その全てが言峰綺礼にとっては全くの無意味であり、そこに言峰綺礼は自分の心を揺れ動かす気持ちを見出すことができないものであった。
しかし、その反面で神が否定し、璃正が絶対に是としなかったもの。人々に降りかかる悲劇、絶望する人々の嘆き、悶え苦しみ助けを求める声も枯れ果てた末に力尽きた遺体の語る無念。全てが言峰綺礼にとっては新鮮で、心を動かすものであった。
「私は、人が汚らわしい、醜い、身の毛のよだつような神が許されないものがたまらなく可笑しく、愛おしいと感じている。それは言峰璃正という信心深い父との血縁が考えられぬほどに邪悪な存在、唾棄すべき汚物だったということと同意義になる」
生まれて初めて感じた愉悦――己の魂が求める快楽を直視した綺礼はここに自分を成す真理の一部に触れ、そんな汚らわしい己の真の姿を認識した。
「――しかしだ。この汚らわしい自分というものを肯定すれば、それは同時に、私の妻の死の価値を失うことになる」
ここで、一変して神妙な表情を浮かべながら綺礼は語る。かつて、余命幾ばくもない妻が、「言峰綺礼という男が人を愛せる」ことを証明するために自害した。そして綺礼は女の死によって悲しみの感情を抱き、涙を流した。この時自分の心を切り裂いた悲しみだけは本物だった。
しかし、綺礼が悲しんだ理由は「私の手で殺してみたかった」という願望が叶えられなかったことにあった。その願望が、余命幾ばくもなく日々苦痛に耐える女性を殺すことによる愉悦からくるものだったのか、それとも妻が愛した女性だからこそ抱くことができた悲哀なのか。
ありのままの己を肯定すれば、それは妻の死の価値を否定するものとなる。
「妻の死は結果的に言えば無意味なものだった。しかし、ここで私が畜生にも劣る自分を肯定すれば、何れは『妻の死は無価値なのか』という問いに向き合わなければならない。無価値であることを否定しうる一片の要素も残さずに、これを肯定する必要がある。そうでなければ、この世の地獄を見て笑うことは許されまい」
理解しがたい。衛宮切嗣はそう思わずにはいられなかった。確かに、家族も何も関係なく一を捨て十を救う自分の在り方も破綻している在り方だろう。破綻した価値観を持つという意味では同類かもしれないが、元々空虚だった言峰綺礼が、求めていたものを手に入れるためにそれ以外の全てを捨てて空虚にならざるを得なかった衛宮切嗣の生き方に自分を肯定する答えを得られるとは考え難い。
だが、ここでこの男の望まない答えを言えばどうなるかは分からない。ならば、ここはこの男の話が理解できる体で話を進めればいい。時間を稼ぐだけでもこの状況を打破するための考えを巡らせることが出来るし、上手く会話からこの男の動揺を引き出せれば、この男から冷静な思考力を僅かにでも奪えるかもしれない。
そして、衛宮切嗣は冷徹な打算から言峰綺礼の問いに対して答えた。
「……僕に何を求める」
ここで初めて言峰綺礼は衛宮切嗣の声を聞いた。抑揚のない、まるで語るだけの死人のような淡々とした口調で話す切嗣の態度に、綺礼は自分がこの男から自分と非常に近しい本質を感じたことは間違いではなかったと確信する。
「正直に言おう。私は、私の本性を肯定しつつ、妻の死を無価値とすることを否定できる、そんな都合のいい方程式はないかと思わずにはいられないでいる。忌むべき自分の本性ならば、それを否定したい感情からくる苦痛も含めて全て受け入れ愛することができよう。しかし、妻の死の価値を否定することを私は『したくない』。否定するのであれば、『妻の死の価値を否定したくない』という私の感情をも納得させられる方程式がなければならないのだ」
つまるところ、言峰綺礼は、答えを出したくない問題に対して絶対の揺らぎない答えを与えてくれる方程式を求めていた。己の全てを受け入れられる一押しが欲しかったのだ。しかし、その一押しを与えられるだけの資格のある存在は非常に限られている。
天上天下に唯一の絶対的存在である原初の王や、太陽神の子にして施しの英雄であるインド神話屈指の大英雄、この世の全ての悪を具現化した存在かはたまた自分に非常に近しい本質を持つ破綻者。それでなければ、言峰綺礼という男の本質を正確に見抜き、その本質を否応なしに理解させる方程式を導きだし、証明することができない。
そして、これまでの人生において綺礼に答えを与えうる存在はただ一人、目の前の同じ本質を持つ男だけであった。
「私に答えをくれ、衛宮切嗣!!」
言峰綺礼はまるで神に縋るかのように叫び、返答を求めた。しかし、言峰の叫びに衛宮切嗣は答えなかった。否、答えられなかった。彼が口を開くよりも前に、叫びに応えるかのように声を挙げたものがいたからである。
その叫びに答えたのは、大気を揺るがし、全ての音を跳ね返す怪獣王の咆哮だった。
この日、怪獣王が冬木に上陸した。
綺礼については、一部捏造解釈なども含まれていますが、ご容赦下さい。ネタですし。