やめて!!冬木市の復興予算はもうゼロよ!!   作:後藤陸将

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考えてみると、二次界隈でも冬木が原爆の爆心地レベルの被害を受ける作品はそうないですね

更地になるようなSSはありますが、それに加えて重度の放射能汚染が起こって人が住めなくなるようなものはありませんし


過労死の予感

 聖杯戦争の舞台となる日本の冬木、深山町の高台に聳える遠坂邸の地下に遠坂時臣はいた。彼は邸宅の地下に作られた工房の中で、弟子であり協力者である言峰綺礼と共に聖杯戦争の準備を着々と進めている。

「私の手配していた聖遺物が、今朝ようやく届いたよ」

 地下に降りてきた綺礼を出迎え、時臣は笑みを浮かべながら言った。

「それは……しかし、随分と時間がかかりましたね」

「そうだな。だが、時間と手間に見合うだけの品が用意できた」

 時臣はテーブルの上に包みを広げる。包みの中から出てきたのは、何かの化石のように見える。

「アインツベルンが前回に引き続き、今回は一万と二千年前の化け物をこの聖杯戦争に担ぎ出すと聞いたときにはどうなることかと思ったが、これでもう安心だ」

「それで、一体それはどのような英霊を呼ぶ触媒なのでしょうか?」

 化石ということは、相当古い代物だ。現在のところ最古の神話とも言われているメソポタミア神話ですら、紀元前3000年あたりといった具合である。その頃の代物となるととても見た目だけでは如何なる謂れのある触媒かは分からない。

「これは一億と三千万年程前……白亜紀後期にこの地球に存在したある生物の鱗の化石だよ」

 綺礼の問いに対し、時臣は自信に満ちた表情を浮かべながら答えた。

 時臣の発した言葉に綺礼の鉄面皮も僅かに驚きで歪む。だが、時臣は彼の弟子の非常に珍しい『驚き』という感情のほんの僅かな発露には全く気がつかないらしく、得意げに話しを続けた。

「私の招くサーヴァントは、全ての敵サーヴァントに対して優位に立つだろう。当然、アインツベルンの召喚するあの怪物とて例外ではない。前回の聖杯戦争では、アインツベルンが召喚した化け物が猛威を振るったらしいが、今回は同じようにはいかない。如何なるサーヴァントであってもアレを相手にして勝ち目はなく、私の勝利は揺るがない」

 白亜紀後期といえば、人間など影も形もない時代だ。地表で恐竜が我が物で闊歩して我が世の春を謳歌している一方で、自分たちホモ・サピエンスの祖先である霊長類すらない原始的哺乳類がその影でコソコソと生きていたころに英霊など存在するのだろうか?

 綺礼の抱いた疑問も予測済みだったのだろう。綺礼がそれを問う前に時臣が答える。

「詳しくは、召喚して実際に見せた方が早いだろうが……一つだけ、君にも教えておこう。この触媒で召喚できる怪物は、かつて恐竜を滅ぼした桁違いの怪物だ」

 時臣の発した言葉に理解が追いつかずにいる綺礼を工房に残し、時臣は召喚の準備に取り掛かるべく奥の部屋に向かった。

 

 時臣は一つ勘違いをしている。彼は自分が呼び出すサーヴァントは、一億三千万年前が全盛期であり、恐竜を滅ぼしたころの姿で現界するだろうと考えていた。だが、実はそのサーヴァントの全盛期は一億三千万年前ではない。

 その英霊は、まだ死んでいない、いわば未来の英霊に値するものなのだ。そして、時臣はその身をもって思い知らされることとなる。その全盛期こそが現代のその英霊の姿であり、一億三千万年前ならばともかく、その全盛期の英霊の力は時臣に、いや、人類に御せるようなものではないということを。

 

 

 

 

「ギリギリ間に合ったではないか……」

 間桐邸、ここ数ヶ月男の呻き声や叫び声が耐えなかった一室に、男のものではないしわがれた声が響く。

「聖杯に選ばれたということは、貴様もそれなりの術師として認められたということだ……ひとまずは褒めてとらすぞ、雁夜よ……じゃがな」

 力なく横たわる雁夜の横に、声の主である老人がゆっくりと近寄る。その顔には、嘲りの表情が浮かんでいる。

「無様な姿よのぉ。ホレ、左足はまだ動くのか?」

 老人は手に持った杖を雁夜の左足に突き刺し、痛みに悶え苦しむ雁夜の姿を見て顔を歪める。

「カカカ……無様ではあるが、貴様がここまで耐え抜いたことは事実。ワシも、父の夢のために己が身を削る孝行息子を見て感動してのぉ……ワシもそんな孝行息子に報いるために、貴様に相応しい聖遺物を褒美として用意しておいたわ」

「……一体どこの英霊を呼ぶつもりだ」

 息を荒げながら、雁夜が老人――間桐家の当主、間桐臓硯に問いかけた。

「貴様に相応しい英霊じゃ……貴様のように、魔力量が少ない弱小魔術師でも魔力の供給ができる最上級の英霊を呼び寄せる触媒を、態々ワシが東京湾まで出向いて調達してきたわ。今回の聖杯戦争では、アインツベルンがまた前回のようにとんでもない化け物をサーヴァントとして呼ぶつもりじゃろうから、対抗できる英霊を探すのに苦労したわい……父の親切を無にするでないぞ」

 東京湾、化け物、触媒……その3つの言葉にどこかひっかかりを覚えた雁夜であったが、朝方から刻印虫に蝕まれ続けた肉体は既に限界を超えていた。雁夜は部屋を後にする臓硯に声をかける気力も失い、死んでいるかのように静かに眠り始めた。

 

 雁夜はまだ気づかない。自分の呼び出す英霊が、冬木を滅ぼす大災悪であることを。

 

 

 

 冬木市の中心部を流れる未遠川、そこにかかる冬木大橋の傍に一台の軽トラックが停車し、助手席から壮年の男が降りた。

「や、ありがとう。助かったよ。」

 壮年の男は、ここまで自分を連れてきてくれた親切なドライバーに礼を言う。それに対し、ドライバーはにこやかに返事をする。

「良いってことよ、それより、アンタ本当にこの街でいいのかい?」

「ああ。いい仕事を斡旋してくれるって話なんでね」

 ドライバーは、男を心配しているのだろう。隣の県から男をわざわざここまで送り届けてくれた時点でお人よしであるが、降ろした後も男の心配をするあたり、彼はかなり人がいいらしい。

「聞いた話なんだがな、この街は、60年周期でおっそろしい出来事が起こるらしいんだ。前回は竜巻に局地的大地震、それで何百人も死んだって話だし、その前は百人近くが犠牲になった無差別殺人事件があったらしい。悪いことはいわねぇから、早いとここの街を離れた方がいいぜ」

「忠告はありがたく受け取っておくよ。しかし、仕事がない身だからな、背に腹は変えられない」

 この街を離れるつもりが男にはないことを悟ってか、ドライバーは諦めの表情を浮かべながら口を開いた。

「そうか……それじゃあ、仕方ないな。これでお別れだ。またいつか会おうぜ、……ええと」

 ここにきて、ドライバーの男はこのヒッチハイカーの名前をまだ聞いていなかったことを思い出した。ドライバーが言いよどんだ理由を察したヒッチハイカーは、笑みを浮かべながら名乗りをあげた。

「俺の名前は、諸星弾。ご覧の通り、無職の風来坊さ」

 

 霊長の抑止力が聖杯に干渉して裁定者(ルーラー)という形で使わした存在は、まだ知らない。

 この聖杯戦争は、人類史上稀に見る恐ろしい戦いになるということを。

 

 

クラス:ルーラー

 

マスター:―

 

真名:ウルトラセブン

 

性別:男性

 

身長:40m/体重:35000t

 

 

属性:秩序・善

 

 

パラメーター

 

筋力:A

耐久:A

敏捷:A+

魔力:B

幸運:A

宝具:A+

 

 

クラス別能力

 

対魔力:A

 

Aランクの魔術すら無効化

事実上、現代の魔術師では傷一つ付けられない

令呪による命令すら一画だけなら一時的に抵抗出来る

 

 

真名看破:B

 

ルーラーとして召喚されることで、直接遭遇した全てのサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる。

ただし、隠蔽能力を持つサーヴァントに対しては幸運判定が必要となる

 

 

神明裁決:B

 

ルーラーとしての最高特権

聖杯戦争に参加した全サーヴァントに対し、令呪を行使できるはずだった

しかし、無理にルーラーというクラスを聖杯戦争にねじ込んだため、各サーヴァントに公使できる令呪は一角ずつのみ

令呪を14画つくるだけの余剰魔力が大聖杯にもなかったためでもある

 

 

保有スキル

 

宇宙警備隊:A+

 

地球を守る時、一時的に防御力を上昇させる

地球を愛し、過労死寸前まで地球を守り続けたウルトラセブンは常に地球の守護者であると期待される

そしてその期待が、彼に無限の守護の力を与える

 

 

心眼(真):A

 

修行・鍛錬によって培った洞察力

窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”

 

 

戦闘続行:A

 

決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘を可能にする

かつて過労死寸前でありながらも宇宙人の侵略から地球を護るために闘い続けたことが由縁のスキル

 

ウルトラ念力:A

 

ウルトラ一族が使える超能力で、任意の対象を手を触れずに動かすことができる

武器であるアイスラッガーを自由自在に操作したり、敵を投げ飛ばしたりと細かい操作も可能

セブンはウルトラ一族で一二を争うほどの達人

 

 

宝具

 

侵略者切り裂きし正義の刃(アイスラッガー)

 

ランク:B+

種別:対人宝具

レンジ:1~50

最大捕捉:1

 

ウルトラセブンの頭部に装着された宇宙ブーメラン

白熱化させたり、回転して敵を切り裂き、その後ブーメランのように反転しながら頭部に戻すことも可能

エネルギーが不足しているときには手持ちのナイフとしても使用可能

諸星弾の状態では使えない

 

 

光解き放ちし真紅の眼鏡(ウルトラアイ)

 

ランク:C

種別:対人(自身)宝具)

レンジ―

 

諸星弾の姿から、ウルトラセブンの姿に変身する際に使用する変身アイテム

これがないとウルトラセブンの姿に戻れなくなる

 

 

闇を切り開く翡翠色の閃光(エメリウム・レイ)

 

ランク:A++

種別:対軍宝具

レンジ:1~99

最大捕捉:1000人

 

ウルトラセブンの時のみ使用可能な光線技

ポーズを取ることでセブンの頭部にあるビームランプから光線を発射することができる

 

 

使役されし大怪獣(カプセル・モンスターズ)

 

ランク:C

種別:対軍宝具

レンジ:2~50

最大捕捉:100人

 

3体のカプセル怪獣を召喚する

これは、諸星弾の状態でも使用可能

 

勇敢なる野牛の戦士(ミクラス)

バッファロー星出身のカプセル怪獣で、牛のような姿をしている

主な武器は怪力で、3体のカプセル怪獣の中で最もタフ

口から熱線も吐けるらしい

 

心優しき金属の戦士(ウィンダム)

メタル星出身のカプセル怪獣で、全身が金属でできたロボットのような姿をしている

主な武器は額から発射する光線と怪力

 

忠実なる俊足の戦士(アギラ)

アニマル星出身のカプセル怪獣で、角の多いトリケラトプスのような姿をしている

動きは3体の中で最も俊敏で、頭もいい




セブン死ぬとき!!冬木市は消滅する!!

次回は、この聖杯戦争においてセブンと並んで良心となるあのサーヴァントの登場です。

外の6体が酷すぎるので、セブンとあのサーヴァントだけでは手に負えないのですがね
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