不定期にすると言って2週間で新話できました。
すストレス発散に2時間ほどパソコンと向き合ってたら書けてたんです。
書類提出のために夜更かしして、朝4時に起床。睡眠時間2時間半
そして、三時間かけて書類提出に電車で向かう。到着後、提出書類が足りないことに気づいて三時間かけて戻る。提出期限がまだ少しあったので、翌日提出することにする
今日、朝4時に起床。睡眠時間2時間。書類に記載する提出日時が変わったため、一部書類書き直し(手書き)していたため
書類提出。その後、実は昨日忘れた書類は別途で送ればよかったことが判明
さらに、その後、プライベートで凄まじいミス。
3時間かけて帰宅。
自分の愚かさ加減にフラストレーションがたまり、ストレス解消に二時間パソコンと向かい合う←今ここ
というわけで、色々とたまりに溜まったマイナスエネルギーから一本、二時間で書き上げられました。すごいね、マイナスエネルギーって。
全裸さんは
「過ちを気に病むことはない。ただ認めて次の糧にすればいい。それが大人の特権だ。」
って言ってるけど、救いようのないミスを二日連続でやってしまうと、さすがに気に病んでしまいます。というか、かなり気に病んでいます。
というわけで、やつあたりの一作。時間軸としては、正義の味方が足りない!!の翌日ですね。
砂塵を巻き上げて迫るジープから、少年が必死になって逃げている。少年の顔には汗で髪の毛がへばりつき、イギリスからもってきた一張羅は土と汗と涙で汚れ、ボロボロになってしまっていた。
「ウェイバー!!逃げるな!!逃げるんじゃない!!」
「む、無茶言うな~!!」
冬木市が作品化すれば全世界で興行収入100億に手が届きそうなお正月映画の舞台となる数日前のことだ。他のマスター達よりも一足早くサーヴァントを召喚して宝具の解放に必要な日数を稼いでいたはずのウェイバーは、冬木市郊外の山奥の採石場跡地にて迫ってくるジープに殺されかかっていた。割とマジで。
「男は外に出て戦わねばならん。何のためだ!!その後ろで女の子が優しく花を摘んでいられるようにしてやるためじゃないのか!? 男まで女の子と一緒になって家の中でままごとばかりしていたら、一体どうなる!!お前はあの三姉妹といっしょにこの戦争中ずっとおままごとでもするつもりか!?」
「ら、ライダーは女の子とかそういうこと以前にサーヴァントだ!!それに、元々魔術師はインドア派……」
ウェイバーに最後まで言わせることなく、ジープ再来。すれ違い様に杖で背中を叩かれたウェイバーは地に伏せる。
「いいか、自分の命は自分で守らねばならん!!しかし、そのために多くの人間を犠牲にすることは許されん!!ウェイバー、お前は必ず勝たねばならんのだ!!」
久しぶりにスイッチが入った弾は、ノリノリだった。
「あっはっは!!傑作だねぇ」
ジープに追われて死に物狂いで逃げているウェイバーを見ながらライダーのサーヴァントであるエリアス三姉妹の長女、ベルベラは腹を抱えて笑っていた。マスターが真剣に生死の危機だというのに、マスターを案じている素振りはまったくない。
「ちょっと、ベルベラ!!笑ってる場合じゃないでしょ!!あのままじゃマスターが!!」
「愚図で鈍間で救いようのない阿呆だけど、あれだって魔術師だ。迫ってくる車ぐらいは自分で何とかするさ。そもそも、車程度で死ぬのならそもそもアタシらと一緒に戦う資格もないよ。戦闘能力が皆無なんだから、せめていざというときに逃げられるぐらいの逃げ足ぐらいないと話にならない」
ベルベラはロラの意見を一蹴した。確かに、迫ってくる車すらどうにもできないマスターであっては、どのみち聖杯戦争を生き残るなんてことは夢のまた夢である。
「それにね。アタシらは明後日まで無力だ。他のサーヴァントのマスターにすら勝てるかどうかわかりやしない。その間、あのルーラーとやらがアタシらを守ってくれるし、あの鈍間の逃げ足を鍛えてくれている。アタシらに何の損もないじゃないか」
ベルベラは後ろに見える繭を造っている巨大な蛾の幼虫を指差しながら言った。その繭こそ、彼女たちの宝具である
「確かに、あのマスターじゃ、明後日まで生き残れる可能性が低いのも否定できない事実ね……」
ベルベラの言葉を否定する根拠を自身のヘッポコマスターに見つけることができず、モルは眼前でひき殺されかけているウェイバーから目を逸らした。いや、敢えて言おう。彼女は眼前で必死の形相で逃げ回っているマスターを弁護できず、見捨てたのである。
「ゴメンなさい、マスター……」
モルは眼前の光景から目を逸らしながら、静かに祈りを捧げた。
話は、昨夜に遡る。
サーヴァントの気配に即座に臨戦態勢を取ったエリアス三姉妹であったが、ルーラーは自分のクラスと役割を告げることで彼女たちの警戒心を解いた。さらに、彼はウェイバーたちに協力を持ちかけたのだ。中立の立場に立つ裁定者の責を負わされたのにも関わらず。
通常、「その聖杯戦争が非常に特殊な形式であり、結果が未知数なため、人の手の及ばぬ裁定者が聖杯から必要とされた場合」「聖杯戦争によって、世界に歪みが出る場合」にのみ
しかし、裁定の基準には絶対的なものがない。あくまで、裁定の基準は
そして、この
既に諸星弾は、この地に人を餌とする危険生物がサーヴァントとして召喚され、その宝具が未遠川に潜んでいることも確認済みだった。
もしも、未遠川に潜む宝具を凌ぐ化け物が数体召喚されていたとしたら、自分だけでこの街を守りきれると弾は断言できなかった。そこで彼は、中立なんぞ糞喰らえと同盟者を探していたのである。
その結果発見したのが、星の守護者の宝具を持つウェイバーのサーヴァント、ライダーだった。弾は即座に彼らに手を組むことを提案した。星の守護者であり、人間を護るためにその身を張って戦った守護獣であれば、自分と目的を同じくしていると彼は確信していたからである。
ライダーは基本的に
その後、弾はウェイバーに
マスターとしての能力がこの聖杯戦争において死にかけのストーカーと猟奇的殺人鬼より若干マシといった最底辺のウェイバーでは、いざという時に瞬殺され、頼りにしている守護神獣が消滅してしまう可能性がある。それを危惧した弾は、最低限の戦闘能力(というか、逃走能力)を身につけさせることにしたのである。
最初はこの提案にウェイバーも渋っていたが、結局弾はどこからかジープを持ってきて問答無用で彼を追い掛け回しだした。ウェイバーは彼の元弟子と違い、彼が愛する、守りたい地球人なのだが、特訓モードに入った彼の頭からはそんなことはスッポリ抜け落ちているようだ。
彼が守りたい地球人の中から不合理にもウェイバーは弾かれかけていた。
「ウェイバー!!逃げるなぁ!!向かって来いっ!!」
ジープを運転しているのは、ルーラーのサーヴァント、諸星弾その人である。徐行?何それおいしいの?といった速度で突っ込んでくるジープからウェイバーは必死になって逃げている。
「ル、ルーラー!!お願いです!!やめて下さいぁぁいっ!」
ウェイバーは自身の脚に強化の魔術をかけて逃げ回るが、その脚はふらついている。既に幾度か彼はジープに跳ね飛ばされかけており、精神力も磨耗していた。
「オレに向かって来るんだ!!向かって来いっっ!!」
「う、うわぁぁあぁあ!?」
疲労から脚がもつれてウェイバーは倒れこむ。だが、そんな彼にも容赦せずにジープは向かってくる。間一髪で左に転がってジープの突進を回避するも、ジープは再度反転し、なおもウェイバーに襲い掛かる。
「逃げ足の訓練じゃないのかよぉ!?何でボクがジープに正面から向かっていかなきゃいけないんだ!!」
「ウェイバー、逃げるな!!逃げるんじゃあない!!車に向かってくるんだ!!メガヌロンに勝つにはこの方法しかない!!跳べウェイバー、跳ぶんだ、ウェイバー!!」
「どうしてこうなるんだよぉ~!!」
理不尽さに叫ぶウェイバーだったが、迫り来るジープは彼の魂からの叫び程度で止まってはくれない。逃げ場はなく、跳ね飛ばされれば死なないまでも骨の数本は折れることは確実だ。絶体絶命の状況にウェイバーは追い込まれたのだ。
そして、彼は跳んだ。かつて
その後、ボンネットから振り落とされた衝撃で動けなくなった自分に迫るジープの姿を見て、ウェイバーは、「死んだ」と思ったが、ウェイバーを轢き殺す寸前でルーラーはジープを停車させた。
「ウェイバー!!見事だ!!」
「る、ルーラー……」
これで、この地獄が終わる。ウェイバーは思わず涙を零す。しかし、ジープから降りた弾の手には、様々な色で塗装されたV字型の物体が多数。しかも、よく見るとジープの荷台には同じものがいくつも積まれている。
「次は、これだ。このブーメランを全て避けるんだ!!」
ウェイバーの顔が絶望に染まった。すかさず弾のブーメランがウェイバーに直撃する。
「その顔はなんだっ!!その眼はなんだっ!!その涙はなんだあぁっ!」
蹲るウェイバーに立て続けにブーメランが投げつけられる。アイスラッガーを操る弾のブーメラン裁きはすさまじく、前後左右あらゆる方向からブーメランがウェイバーを襲う。
「お前の涙で奴が倒せるか? この地球が救えるか?答えろ、ウェイバーァァ!!」
地球を護ると誓った覚えはさらさらないのにボコボコにされるウェイバー。最初は愉悦に浸っていたベルベラもドン引きするほどに理不尽な特訓は、
<おまけ>
第四次聖杯戦争が子供達の祈りで復活した3000万年前に地球を救った光の巨人や願望器崩れの紅い珠から召喚された大地と海の巨人、平行世界を彷徨い続ける巨人によって無事に終結したとある平行世界。
「フラッドォ!!逃げるなぁ!!向かって来いっ!!」
ジープを運転しているのは紅いコートを身にまとい、髪を伸ばした長身の男である。ジープは凄まじい速度で金髪の青年を轢き殺さんと迫り来る
「き、教授ぅ!!お願いです!!やめて下さいぁぁいっ!」
「オレに向かって来るんだ!!向かって来いっっ!!」
魔術で認識をずらしたりして逃げ惑う金髪の青年にフラストレーションを溜めているのか、初めは轢かれても軽症ですみそうだった速度が、今では確実に轢き殺されそうな速度となっている。
しかも、認識をずらしても長身の男は心眼でそれを見破っているために効果はない。
「あれは、なんじゃ?」
時計塔の召喚学部長、ロッコ・ベルフェバンは目の前で繰り広げられているうん十年前の熱血漫画の特訓風景がさっぱり理解できず、ジープを駆る男の弟子である少女に尋ねた。
「拙はまだよく知らないのですが、何でも昔、師匠が体験した特訓だそうです。教授の弟子は、皆アレを経験して最終的には滝を斬るところまでやらされるのです」
メ○ウスと違い、規制などが介入する余地のないイギリスの時計搭では特訓シーンに節度は求められなかった。胴着着て丸太を蹴るだけではすまないのである。
多分、ウェイバーが酷い目にあってるのは自分のフラストレーションのせいです。
ゴメンねウェイバー。
でも、君はウルトラマンレオにはなれないんだ。ただスパルタなダンを出したかっただけだから