-艦これ- 超々々々弩級戦艦白石です! All the world's a stage 作:うかた
飛ばしてしまってもOKです。
プロローグ 大鳳
私達は、横須賀鎮守府所属の遠征部隊。
私大鳳は本来第二主力部隊所属だったのだが、遠征に出撃する部隊が数日前に、演習中に深海棲艦の一団と遭遇、交戦したために、本来部隊を率いていた天龍と龍田が被弾。
私が臨時として入ることになった。
部隊の編成は第六駆逐隊と私だけだ。
あまりなれない輸送任務とはいえ、一日あれば鎮守府へ帰還できる海域であったこともあり、心配はしていなかった。
それなのに。
ヲ級フラグシップ改に率いられた大規模打撃部隊と遭遇という、絶望的な状況へ放り込まれてしまった。
敵艦隊も、別に鎮守府を攻める為の編成ではなかったようで、輸送艦(深海凄艦が補給を必要とするのかは知らないが、輸送艦が存在する以上は何かの資材を消費していると想像できる)も存在せず、いきなりの遭遇戦になった。
鎮守府に援軍要請をしようとしてもジャミングされていて、電波が通じない状況だ。
「響、中破だ!」
先ほどから続いている敵機の弾幕のせいで、響が被弾、中破した。
これで全員が中破か小破してしまった。
私は自慢の装甲甲板のおかげで小破どまりだが、敵艦隊を倒せる様子は全く無く、艦載機のみに圧倒されてしまっている状態だ。
このままでは、待っているのは全滅だ。
撤退するのなら、なるべく早いほうがいい。
「撤退します!皆さん、ついてきてください!!」
叫びながら、同時に艦載機を全て発艦させる。
妖精さんたちには悪いが、撃墜された艦載機の妖精さんはなぜか、最寄の鎮守府か泊地へと転送される仕組みなのだ。
急いで撤退していく第六駆逐隊は、それでも単縦陣のまま之の字運動を繰り返し、敵の艦載機の攻撃の標準を乱している。
「レディーはこんなところじゃ沈まないの!!」
「ハラショー!!沈むわけにはいかない!」
「絶対、生きて帰るのです!!」
「そうよね皆!!私たちは、絶対に沈まない!!」
まるで本土ではやっているアニメのようだ、と苦笑する。
生き残る気はあるようで、しっかりと最速で移動している。
が、しかし。
「!!電探に感有り!!」
行く手を遮るようにして、更に深海棲艦の一団が現れた
しかも今度は、タ級に率いられた火力部隊だ。
周辺一帯の深海棲艦をかき集めたのか、その後ろにもイ級などの敵が見えた。
「単縦で一気に突き破ります!反航戦です、砲雷撃戦用意!!」
流石に疲労してきた体に活を入れ、副砲を構える。
「突撃!!」
タ級の咆哮と艦娘たちの叫び声、そして砲撃音が辺りを満たし。
そして、静寂が訪れた。
半日後
横須賀鎮守府の提督の司令室にて
コツコツ……
コンコン
「失礼します」
「大和か。遠征部隊はどうなった?」
「三時間前に、辛うじて第一機動部隊が第六駆逐隊を発見、収容しましたが、装甲空母大鳳の行方が分かっていません。現在捜索中です」
「そうか。進展があればまた報告してくれ。あと……」
「何でしょうか?」
「少しは休め。身が持たないぞ」
「……しかし……」
「いいから、休め」
「それなら、提督も休んでください。昨日から、まったく寝てはいないのですよね」
「……いいや、俺はいいんだ」
「休んだください」
「いいんだ。下がってくれ、大和」
「……了解しました。何か進展があれば、報告します」
「ああ、頼んだぞ」
ガチャ
バタン
「……頼む。生きていてくれ……っ……!!」
「……提督……」
コツコツ
「大鳳さん、生きていますよね。提督をあんなに……苦しませて……帰ってきたらっ……叱って……っ……」
「……うっ……ぅぅ」
しかし、提督の願いも、艦娘たちの必死の捜索にもかかわらず、装甲空母大鳳は見つからず、戦闘開始から五日後、装甲空母大鳳の轟沈報告がなされた。
報告書
昭和XX年六月二十四日
六月十九日、マルフタサンマル
第一世代装甲航空母艦大鳳、硫黄島より東に八百キロの海域にて、敵深海凄艦ヲ級フラグシップ改率いる精鋭の空母機動部隊及びタ級フラグシップ率いる精鋭の火力部隊他複数の深海凄艦と交戦、その後行方不明。
捜索するも姿を確認することはできず、打ち切り。
本報告書の日付を持って、轟沈とする。
横浜鎮守府提督
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