-艦これ- 超々々々弩級戦艦白石です! All the world's a stage 作:うかた
「索敵機を二重に出します」
「索敵機を二重に出します。……成功しました。索敵機十二機にて西方四十五度を二重偵察します」
「了解しました」
大演習一回戦目、盤の西側からスタートした航弐は、索敵をしつつ空母を北方へ移動させていた。
演習ではありとあらゆることにサイコロが使われていて、運の要素もある程度は介入する。
索敵機の展開も、カタパルトが壊れている、燃料もれが見つかったなどと失敗する要素が満載である。
特になにもすることもなく三十分後、敵の艦隊を発見したという報告が届いた。サイコロの調子がよかったのか、戦艦三隻、一等巡洋艦二隻、駆逐艦数隻、他数隻というかなり詳しい物だ。
「第一攻撃隊発艦始め、編成は先程お伝えした通りに」
「はい」
艦載機の総数が一隻70機×3隻で総計210機で、そのうち戦闘機126機、爆撃機、雷撃機がそれぞれ42機であった。
第一次攻撃隊は戦闘機64機、爆撃機、雷撃機が28機ずつで計120機ある。
攻撃隊が発艦した三十分後、第二次攻撃隊を計48機であるが発艦させた。
第一次攻撃隊の報告によれば敵の戦艦二隻撃沈、他十数隻を大破以上まで追い込んだそうであり、防空力も相当落ちているであろうと言う判断に基づいたものである。
結局、その判断は正解であった。
「第一戦目の勝者、航弐恭時!」
審判がそう叫んだのは、それから五十分後であった。
取り敢えず勝った航弐は、早速その点を使って空母一隻、駆逐艦四隻を購入し、補給を終わらせた。
それから四戦を行い、勝ち続けた航弐の艦隊は正規空母六隻、軽空母三隻、戦艦二隻、一等巡洋艦二隻、軽巡洋艦二隻、駆逐艦十二隻、潜水艦六隻にまで大きくなっていた。
そして六戦目の敵は、夜栗中佐であった。
航弐は、彼が階級をあげた時に彼を見ていたが、その時は特に何も感じなかった。
しかし、今目の前にしている彼は、まるで命がけの戦いの最中のような集中力を発している。
「これは……多少の犠牲は仕方がないな」
航弐は早速、作戦の選定に取りかかった。
少佐から中佐へ階級が上がった夜栗だが、彼は航弐を非常に高く警戒していた。
夜栗は、航弐がミッドウェーの作戦を立てたのを知っていた。というより、殆どの人物たちがそれを知っているのだが、しかし、彼は角田少将から、事前にその作戦を聞いていた数少ない一人である。
ミッドウェーで作戦を行うというのはだだ漏れの情報だったが、詳細については伏せられていた。
一般の兵に作戦が言い渡されたのは、出港した翌日という、真珠湾奇襲作戦と同じくらいの情報統制を掛けられていたからであるが、それに先んじて知っていたのは夜栗を含めて三十人ほどである。
これまでの五回の演習も、夜栗はあっさり勝ち進んでいる。
航弐も夜栗も、お互いのそれまでの戦いを見て、簡単には勝てない相手であると警戒しての、全力で挑む。そう決めていた。
そんな夜栗は、航弐に対してこう言った。
「勝たせて頂きます」
それに対して、航弐はこう返した。
「そう簡単にはいきませんよ」
今、実力者同士の戦いが、幕を開ける!
因みに、審判が動かすボードは、首脳部がいる大部屋にあります。
早く勝ったり、自分の番でないときは、その戦闘の模様を見ることが可能です。