-艦これ- 超々々々弩級戦艦白石です! All the world's a stage 作:うかた
赤城捕縛作戦
白石と信濃がトラック泊地に来てから一週間がたった。
基本的に安全を最重視する姿勢のこの泊地では、練度が10以上ないと深海凄艦と戦うことすら許されないため、トラック泊地所属の他の艦から訓練され、演習を何度も行ってやっと練度が10に到達した。
因みに、自分の練度を知りたければ妖精さんに頼めば、よくわからない道具を使って調べてもらうことができる。
特に白石は魚雷の撃ち方を、神通から三日間殆ど眠らずに叩き込まれた。他にいた何人かの駆逐艦娘が気の毒そうな表情を向けてきたところを見ると、どうやらトラック泊地の魚雷搭載艦はこの試練を受けたようだった。
地獄のフルコースが終わったあと、「今はこれでいいとしましょう」といったのは、聞かなかったことにした。
ともかく、最初出撃を明日に控えて、白石は提督の執務室の前にいた。
「失礼しまーーー」
「赤城いいいいい!!」
思わずびくりと体を震わせた白石の前で、執務室のドアが開かれる。直後に五月雨を従えた提督が駆け出してきた。
「五月雨!隼鷹に連絡して直ちに空中から索敵を始めろ、赤城を捕まえる!!」
「はい!緊急情報網を使います!」
手慣れた様子で赤城を探し出す為の指揮を執る提督に、慌てて話しかける。
「あっ、あの、ひとつ質問があるのですが……」
「すまんがあとで頼む、赤城に折檻するために集中したい!」
「だそうですので、あとでお願いします!」
五月雨が提督との間に割り込み、何故か微妙に敵意のこもった目線を向けてくる。
二人と並走しながら、五月雨を押し退けようとするが、五月雨の練度は非常に高かったらしくなかなか押し退けることができないまま外にでた、その瞬間に、戦闘機が急降下し襲ってきた。
それを提督が、いつの間にか腰に差していた日本刀で、鞘に入ったまま叩き落とした。
二メートルも飛び上がって。
「ええっ!?」
いくら艦娘を率いているとはいえ、提督はあくまでも一般人。
二メートルも飛ぶような性能は一切無いはずなのだ。
着地した提督が、大声で叫ぶ。
「赤城!今出てきたらボーキやる!!」
そんなバレバレの罠に引っ掛かる艦娘がいるはずがないーー
「本当ですか!?」
……いた、赤城が左手にある建物の陰から姿を表した。
そーこーかー……!というBGMでも聞こえそうな雰囲気で、提督が振り向く。
「説教が終わって次の戦闘の補給の時にな!!」
「だ、騙したんですか!?ご飯の恨みは恐ろしいんですからね!?」
「恨みもレ級も知ったことか!」
因みに恨みもレ級も知ったことかというのは海軍の定型句である。
そんなこんなで、南方の対深海凄艦組織の総合指揮所、トラック泊地は騒がしいのであった。
うーん、なかなかすみませんね。
……期末テストが。