リリカルなのは~ミッドチルダの聖砦~   作:ドラゴマキナ

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ガジェットとの戦い終結、そして

~???~

 

「ハァ、ハァ……!」

 

走る。

走る、走る、走る。

 

何で?

何で僕は走ってるんだろう?

 

ドン!

 

「うわっ!」

 

決まってる。

後ろから追いかけて来る妙な機械の襲撃。

 

何で追いかけられてるかも解らないけど、とりあえず走る。

 

 

 

 

 

僕には、記憶が無い。

 

気が付いたら1人で。

自分が誰かも思い出せない。

ここがどこかも解らない。

 

幸い、金の使い方とか言葉とか、そういう「常識」はあったし、手持ちの金も幾らかあった。

 

宛もなく記憶の手掛かりを求めてさまよい。

この森まで来てみたは良いものの、迷子になった所であの機械に襲われた。

 

記憶を失う前の僕は、何かを……こんな危険な機械、■ジ■ットに追い回される様な事を、やらかしたんだろうか。

これはロストロギアとか、そういう強力な魔力にしか反応しない筈なのに。

 

 

 

……って、あれ?

僕は、あの機械を知ってるのか?何で?

後、ロストロギア?どうしてこんな物を僕は知ってるんだ?

 

「っ!?」

 

ドンッ!

 

そんな事を考えている間にも、容赦無く来る攻撃。

気を抜いたら、すぐにやられてしまいそうだ。

 

「わっ!」

 

足場の悪い所で躓いてしまう。

マズい……!

 

 

 

「ッ!」

 

 

 

もうやられる、そう思った時。

 

 

 

 

 

どこからともなく現れた金色の刃が機械を両断。

桜色の弾が降り注ぎ、機械を破壊した。

 

 

 

 

 

「大丈夫ですか!?」

 

目の前に降り立った、2人の女性。

 

白に身を包んだ、茶髪の女性と。

黒に身を包んだ、金髪の女性。

 

「あ、はい……」

 

その状況にまだついて行けず、思わず頷くだけの僕を見て。

 

「良かった……もう安全ですよ」

 

「これ等は、私達が倒します!」

 

そう言って、2人は機械との戦いに身を投じていく。

 

その姿は、格好良くて、美しくて。

 

 

 

……そして、どこか見覚えがあるものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~????~

 

「……そう。解ったわ。まずは機動六課、順調な滑り出しね」

 

ミッドチルダ、聖王教会。

 

目の前で通信にて会話中の、長い金髪が美しい1人の女性。

 

カリム・グラシア。

 

聖王教会の騎士の1人、という事だが……こっちの次元世界でなら、アコライトだろうか。

 

 

 

「……その様子だと、上手くいった様ね」

 

 

 

カリムさんが通信を終えたのを見て、僕の隣にいる女性が声をかける。

 

長い銀髪に、紅の瞳。

どことなく人間離れした美しさを持つ彼女だが、実際ただの人間ではない。

 

それは、黒の三角帽子の下……横に伸びている耳を見れば良く解る。

 

 

 

エルダナーン。

長い時を生きる、魔法に優れた種族。

エルフ、と言った方が解り易いかもしれない。

 

 

 

彼女はその1人。

そして、宛もなくさまよっていた僕を助けてくれた恩人でもある。

 

「ええ、何とかね……あら?あの子の姿が見当たらないけど?」

 

「ああ、アレね……今はクラナガンをさまよってると思う。まあ何だかんだでしぶといから、問題は無いけど」

 

淡々とした彼女の物言いに、カリムと僕も思わず苦笑する。

 

もう1人連れがいるんだけど……何と言うか。

美人なのに色々と残念な女性。……と言えば良いのかどうか。

まあとりあえず、不思議な人だ。

 

「騎士カリム、紅茶をお持ちしました」

 

ここへ到着した時に案内してくれた女性が、トレーに3つのカップを乗せて持ってきた。

 

「ありがとう、騎士シャッハ。ここに置いてくれる?」

 

「失礼します」

 

机の上にカップが置かれ、それに手を伸ばす。

……あ、美味い。

 

「……美味しい」

 

隣に座る彼女も微笑みながら呟き、ありがとうございます、とシャッハと呼ばれた女性は返す。

 

「それでは、私はこれで」

 

一例してからシャッハは部屋から出て行った。

 

 

 

「……さて。あなたとはここしばらく、たまに連絡を取り合っていた訳だけど……こうして直に会うのは随分久し振りね」

 

紅茶を半分位飲んだ所で、カリムはこう切り出した。

 

「ええ。こちらの問題も一応解決して、少し余裕が出来たから」

 

紅茶を飲んで一息つき、彼女は続ける。

 

 

 

「1人の少年の犠牲により……『粛清』は免れた」

 

 

 

彼女の言葉に、カリムの顔が少し暗くなる。

 

「そう……ごめんなさい。此方からも、何かしらの援助はしたかったのだけれど」

 

「仕方無い。私達の世界……第87番管理外世界エリンディルは、他の次元世界との接触が難しいから」

 

そう。

エリンディルへの他の次元世界からの次元航行は、極端に難しい。

確か、そういう結界か何かが張られていると聞いた……何故あるかは知らないけど。

 

僅かな外の世界への手掛かりは、一部の教会にある転送装置。

他にもあるらしいんだけど……そっちはまだ教えてもらってない。

 

大抵のエリンディルの人は外の次元世界の存在を知らないし……他の次元世界へと旅が出来るのは、ほんの一握りの人だけだ。

 

「だから貴女が謝る必要は無い。それに……彼もその選択を、後悔はしていなかった」

 

彼女はそう締めくくった。

 

それでこの話は終わり……また少し紅茶を飲んでから。

 

「……とりあえず、これからは少し余裕が出来る。ミッドチルダにも何度か足を運ぶ事になるから、貴女にも協力して欲しい。そちらに何かあればこちらも協力させてもらう」

 

「?ミッドチルダに何か用が?」

 

 

 

「正確には、無限書庫に。……『薔薇の巫女』と『薔薇の武具』について調べたい事があるから」

 

 

 

……僕にはよく解らない話だが、それを聞いてカリムが不安そうになる。

 

「……まさか、あの人にまた何かあったの?」

 

「いえ……寧ろ、その娘、かしら。貴女も覚えているでしょう?ほんの短い間だったけど、まるで妹の様に可愛がっていたのだから」

 

その言葉に、彼女ははっとした後、頷いた。

 

「今回の事件をきっかけとして、不穏な動きが増えるかもしれない。だから、こちらも先手を打つに越した事は無い」

 

「そう、解ったわ。此方からも出来る限りの支援をするわね」

 

そんな話を終えた丁度そのタイミングで、カップの中身が空となった。

 

それじゃ、と彼女は立ち上がる。

 

「アレも回収しなければいけないし、そろそろ。『紅茶をありがとう』と騎士シャッハに伝えておいて。行くわよ、メリウス」

 

「あ、はい」

 

自分も立ち上がり、一礼する。

 

「あ、送らせるわ……えっと、シャッハはこの後用事があったから……」

 

そう言いながら、カリムはモニターを表示して通信を誰かに繋いだ。

……凄いな……エリンディルじゃ、こんなのはディアスロンドとかほんの一部の場所しか見れないものだった筈だし。

 

「あ、騎士クリス?今、大丈夫かしら?お客様を送って欲しいのだけれど」

 

『了解しました。すぐに向かいます』

 

モニターに移った金髪の少年がそう答えたのに対して、お願いね、とカリムは言い、通信を切る。

 

「ありがとう、騎士カリム」

 

 

 

 

 

「ええ。それじゃあ……また会いましょう。フェルシア」

 




えー、どうもです。
ナイトウィザードのルールブックが行方不明なまま、でもあまりほったらかすのもなんなんで投稿しました。

とりあえずオリキャラが2人登場……なんですが。
いや、自分で書いててなんだけど2人ともさまよい経験って何よ。どんだけタフなんだよお前等。
……ま、良いか!(オイ

で、後2人新キャラがいるわけですが……ええ、元ネタが解る人はニヤニヤしていただければ幸いです。
ネタが解らなくても、結構設定改変してるんでオリキャラと思っていただいても構いません。
……重ね重ね、ファンの皆様。心の底からごめんなさい……。

……感想やアドバイスお待ちしております。
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