穏やかな白海竜と変態ハンター   作:神無月亮

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みなさん、お久しぶりです。作品が劣化してるような気と、鬱展開が多すぎるような気がして、どうにかしようと悩んでいる神無月亮です。鬱はもう少し遅くするべきでしたか…
ああ、そうです。今日、姉にお前の作品を見ていると、気が萎える、とか言われました。まだ明るい方なんですが…あと、設定萌え、段落分けできていない、自己完結気味とか。設定萌えや自己完結はともかく、段落分けって、どうすればいいんですかね?ちょっと調べてみます。
さて、長い時間をかけた割には、相変わらずの酷さの今回。まあ、要するにいつも通りです。上達したいです。………そんなに簡単に上達するわけないですね。すいません。
ネガティヴ気味の前書きはここまで。では、相変わらずの出来の今作を読んでいただけると幸いです。あ、導入したものは今回は書きません。特に変化はないですし。では、今度こそ、話は終わりです。ではでは。

追記
書き忘れていたものを書き足しました。すみません。


第9話 破壊者(ヒロイン)と鋼鉄の騎士(ポンコツ)

レイン視点

 

自宅

 

背中に固い感触を感じながら、どこからか降り注ぐ陽の光に当てられて、俺は目を覚ます。なんか今日はよく眠っていたような気がする。

 

「くぁ〜ぁ、よく寝た。さて、起きるk…ッ!」

 

あくびをし、いざ起き上がろうとしたら、背中からゴキィッという嫌な音が響き、全身に激痛が走った。予想してなかった痛みに、俺は悶絶。床をのたうちまわる。

 

「何をやってるの?」

 

そして、それを丁度、家に戻ってきたローラに呆れの目で見られる。やめれてくれ、ローラ。その視線は俺に効く。やめてくれ。

心身の両方から来る痛みに軽く泣いていると、ため息を吐かれた。それにより、ダメージがさらに加速した。要するに、物凄く辛い。

 

「泣かないで」

 

そんな中、哀れに思った天使が俺を励まし

 

「腐りやすいらしい木の板が、より早く腐るから」

 

ドスゥッと心に槍が深く突き刺さる。ショックで体がバタァッと倒れる。涙がだらだらと流れ落ちる。

うん、わかってた。わかってたさ。彼女がこの程度で俺を憐れまないことくらい。でもさ、期待してもいいじゃねえか。少しくらい、希望を抱いていいじゃないか。

流れ落ちる悲しみの結晶が、母なる海へと帰っていく。まるで全てを優しく受け入れるかのように。全てを包み込み、忘れ去せるかのように。俺の存在も忘れたい。

 

「?何か変なことを言ったかしら?」

 

頭上から彼女の声が聞こえた。どうやら、さっきの言葉は無意識のうちに放った言葉らしい。無意識って怖い。流れる涙の量が増える。

 

「まあ、いいわ。さっさと起きなさい。狩りの準備をするわよ」

 

未だに涙を流していると、そんな彼女の言葉が聞こえ、無理やり起こされた。そして、それに合わせて嫌な音を響かせる背骨。もちろん、また激痛が走る。

 

「ギッ!」

 

激痛に驚き、背中を反り、固まる俺。そして、それを不思議そうに見てくるローラ。右手には、依然俺の腕が握られている。

そんな彼女の魔の手が、俺に迫ってきた。

 

「どうしたの?ここが痛いの?」

 

彼女の手が激痛の元である背骨に伸びる。彼女の手が触れた瞬間、ひんやりとした感触と共に、激痛がさらに激しくなった。

 

「ぐぁっ!ちょっ、やめ!」

「は?何を言ってるのよ。体調を万全にするために、痛いところを調べるのは当然でしょう?だから、あなたは黙ってじっとしていなさい」

 

激痛の中、必死に絞り出した制止の声も、狩りに行く準備に集中している今の彼女には届かなかった。

ろくに動けない俺の体を弄り、更に痛みを引き出す。激痛なのに、気絶するほどではないので、倒れることもできず、俺は拷問を受けている気分で、その様を眺めていることしかできなかった。

そんな中、ぴたりと彼女の手が止まる。次は何が始まるのかと戦々恐々としながら、俺は彼女の顔を見る。彼女の顔はとても真剣だった。それが嫌な予感を覚えさせる。もはや、次に何が来るのかすら、予想がついていた。

 

「……ふむ、これはあれね。体が固まっているわ。どうせあなた、動けないでしょうから、私が解してあげるわね」

「……っ!よし!」

 

予想通り、彼女は俺の体を解そうとしてきた。やめてくれ、死んでしまう。

痛みを押さえつけ、彼女の腕を振り払う。そして、出口へと走り

 

「あ………ぐふっ」

 

木の床に足を取られ、頭から突っ込んだ。おのれ、床。でも、今はそんなことを思っている暇はない。後ろから、死の足音が聞こえてくるのだから。

立ち上がろうと腕に力を込めるものの、痛みに意識を取られ、力が入らない。どうにかして立ち上がろうとしていると、腰元に何かの重みがかかった。

 

「なんで逃げるのよ。ひどいわね。私はただあなたの体を解そうとしただけなのに」

 

体がこわばる。視界が鮮明になる。頭上から聞こえてくる声がはっきりする。

首を後ろに向け、上に乗っている死神を見ると、ぷっくりと頬を膨らませていた。いつもは可愛いと思うその顔も、今は恐怖しか感じなかった。

そんな顔が、今度は慈母の笑みへと変わる。より恐怖が増した。

 

「まあ、いいわ。これで、あなたは逃げられないもの。さあ、私に体を委ねて?私がしっかり解してあげる」

 

聴く者を安心させる声で、彼女が語りかける。俺には死神が死へと誘おうとしているようにしか、聞こえなかった。

彼女の腕が迫ってくる。逃げようにも逃げられない。俺は絶望に打ちひしがれ、全てを彼女の手に委ねた。生きてるといいなぁ。

 

 

 

せがれ視点

 

モガの村

 

「ぎぃやああああああああああああああああああああ「うるさいわよ!」ぐはぁっ!」

「うおっ!?なんだ!?」

 

新しくやってくる奴用の家を造っていると、レインたちの家から彼の絶叫が聞こえた。何事かと振り向くと、今度は家から電撃が飛び出した。そして、その後、彼の叫びが止まった。

短い間に起きた異常に、俺はただ唖然として、何が起こったのか困惑することしかできなかった。いや、本当に何が起きた?

 

 

 

再びレイン視点

 

自宅

 

「おかしいわね…しっかり解したから、動けるはずなのに…」

 

現在、俺は体をビクンビクンしながら、ベッドに横たえていた。これはただ興奮しているとか、そんなのではない。ただ単純に、腕の感触とかがなくなって、動けないだけだ。多分、神経の部分に異常が発生したんだろうが、なんか感触とかが少しずつ蘇ってきたから、きっと治るだろう。治らなかったら、困る。

ついでに言っておくと、今の俺の視界は真っ白だ。これは目が焼け焦げたな。治るまで待とう。

 

「おう、ローラ。レインの絶叫が聞こえたんだが、一体、どうし……これは酷い」

 

村長っぽい声が聞こえたが、何を言っているのかわからねえ。耳もやられたか?

 

「あ、村長。私、何かおかしいことをしたかしら?」

「?何かやったのか?」

 

うーん、なんか暗くなってきたな。それに、しょっちゅう途切れるが、二人の声が聞こえてきたぞ。

 

「ええ、彼の体が固まってたから、解したわ。結果は…」

「失敗したと。まあ、見ればわかるか。レインの腕と足がありえない方向に折れている。解すだけなら、こんなことにはならんはずだ。喜べ。お前さんは相手を破壊することに向いている」

「え、なにその才能」

 

?破壊?破壊がなんだって?

 

「まあ、それはいいんだ。まずは、レインの身体をどう治すかだ」

「ええ、そうね。さすがにこのままじゃ、まずいわ。………そうね…腕と足は再度折るわ」

「……はぁ…何も変わっておらん…」

 

ん?治す?また折る?変わっていない?どういうことだ?

疑問に思っていると、誰かに足を掴まれた。不思議に思うと、再びゴキィッという音とともに、衝撃と激痛が走った。俺は声にならない叫びをあげ、倒れた。

 

 

 

村長視点

 

「あ…」

「とどめになったか…」

 

現在、わしはレインたちの家にいる。それというのも、腐れ縁の船長との雑談の最中に、この家の家主の悲鳴が聞こえて、すぐに駆けつけたからなのだが……

この家の主は、彼の愛する者の手により、死体となってしまった。憐れ、レイン。好青年を思わせる顔つきは、流れ出た体液で汚され、薄っすらとだが筋肉が鍛えられていることを確認できる肢体は、関節全てが青く染まってしまった。もうあの元気な姿はどこにもなくなってしまったのだ。

 

「ぐふっ…」

 

お、生きておったか。何度も死にかけては平然と全快しているから、まさかとは思っていたが、やはり、しぶといな。だが、さすがに限界というものだろう。

本人にその気はないのだろうが、再び彼の体を破壊しようと、手を伸ばす彼女を退かし、彼をできる限り負担にならないように背負う。……っ!?予想以上に重いぞ、こいつ…!?鉄の塊よりも数十倍も重い…!

あまりの重量に膝をつきそうになる。だが、そこは元ハンターの意地。筋肉がちぎれる感覚を覚えながらも、強引に歩みを進める。

 

「え、えと…私が…」

「いや、ローラは触らんでいい。むしろ、触るな。これ以上、壊されたら、今度こそ死ぬかもしれん」

 

破壊神が自分に背負わせるように言ってきたが、断る。これ以上、彼女の魔の手に晒すわけにはいかん。

後ろで彼女が落ち込んでいるのがわかるが、これもレインの安全のため。しっかり反省してもらおう。

わしは虫の息になっている、半分死体のレインを背負い、家を出た。家を出る瞬間、突然彼の体が軽くなったのに、わしは驚いた。

 

 

 

モガの村

 

「父さん、中で一体何が……レイイイイイイイイイイン!何があったあああああああ!?」

「落ち着け、せがれよ。まだ死んでおらん。関節を全て破壊されただけだ。気絶は痛みによるショックによるものだろう」

 

わしの背中にいる惨死体に、せがれが顔を青くして駆け寄る。しかも、喉が張り裂けるほどに叫んで。まあ、ショックを受けるのは仕方ないな。この様子だと、死んでいるようにしか見えない。

とか思いながら、まだ死んでいないことを伝える。すると、息子はいや、そうじゃないと小声で突っ込んだ。治療してやれ、と言いたいのだろうか。

しかし、わしは治療の経験がない。いつも回復薬を飲んでいたからなぁ…む?そうだ、回復薬があった。せがれに取って来てもらおう。

 

「話している途中で悪いが…お前がこの村の村長か?」

 

すぐにせがれに頼もうと口を開くと、誰かに割り込まれた。この声は、女性だろうか?しかし、ローラよりも当たりがきついな。厳格な雰囲気を匂わせる。

呆然とするせがれを横目に、後ろを振り向くと、目を奪われた。人の姿をしていながらも、纏う雰囲気は人間のものではない、純銀の甲冑騎士がそこに立っていたのだ。兜の奥底からは、威圧感が放たれている。一応、立ち姿と後ろに垂れている白銀の長髪で、女性だということがわかるが…顔が全く見えない。一体、何者なのだ?

 

「む?……ああ、聞こえていなかったのか。では、再度問おう。お前がこの村の村長か?」

「いかにも。わしが、この村の村長じゃ。こっちがわしのせがれ。そして、今わしの背中に背負われているのが、この村の専属ハンターの一人のレインじゃ」

 

呆然とするわしに、彼女は再度同じ質問をしてくる。わしはそれに意識を引き戻され、また問われないように、すぐに応えた。そして、そのついでに、近くの二人を紹介した。

その返答に、純銀の甲冑騎士は頷き、今度はこちらの番だと言いたげに、語り出した。

 

「ギルドから、一昨日この島に現れたマンアルドと命名された雑食の植物の大元の調査を命じられ、この地に配属されたステラだ。よろしく頼む」

「アイシャから話は聞いておる。こちらからも、よろしく頼むぞ」

 

ああ、ギルドからの者か。アイシャからの話と内容が一致して、彼女が本物であることを確信する。

村の長として恥ずかしくないように、気を引き締めて差し出された右手を握る。彼女の籠手は、この暑い地に似合わぬほどに、まるで氷のように、冷たかった。

 

「それで、そいつがレインか。………死んでないか?それ」

「…いや、一応生きておるぞ。死にかけてはおるが」

 

握手を交わし、手を離すと、彼女はちらりとわしの背中の方、正確には、レインの方を見て…屍ではないのかと聞いてきた。ああ、やはりお前さんにもそう見えるのだな…

わしは諦めながら、彼女、ステラの問いに違うと返す。そして、死体になりかけだと付け加えた。

 

「そうか、まだ生きていたか。ならば、生かしておこう」

 

彼女はレインの容態がわかると、ポーチを漁り出した。……そういえば、レインがこのポーチについて疑問を漏らしていたな。このポーチに容量という概念はあるのかとか。

取るに足らないことを考えていると、彼女は生肉をレインに差し出していた。ただし、差し出すだけで、それ以上は何もしない。ただ無言で、生肉を彼の前に向ける。

 

「……………」

 

沈黙が流れる。しばらくすると、背中から、ボコボコという音が聞こえてきた。

 

「んぁ?あ、肉だ。いただき」

 

ボコボコという音が止み、次に今喋れないはずのレインの声が聞こえた。ありえない。驚いて、すぐさま顔を背中に向けると、鋭く尖った牙が並んでいるのが見えた。至近距離で。

命の危険を感じ、瞬時に顔をできる限り、牙から遠ざける。牙は遠慮なく、わしの目の前を通り、差し出された肉を、骨ごと噛みちぎった。

呆然とするわしをよそに、ゴリゴリという音を立てながら、牙は蠢き、小さくなっていく。そして、犬の口と同じ大きさになると、眠そうに半目だけ開いたレインの口に収まった。肉を食らった彼は、すぐに眠りに着いた。眠る直前の彼の瞳は、完全に捕食者の目だった。

 

「………………」

「なるほどな。そういう能力か」

 

何が起きたのか困惑するわしらをよそに、ステラはぼそりと何かを呟いた。

 

 

 

あの後、いつの間にか全快していたレインを家のベッドに寝かせ(できる限り、早く手放したかった。それと、ローラは未だに悶々としていた)、家がまだできていないことをステラに伝えて、どこかに泊まることを勧めた。すると、彼女はこう答えた。

 

「土の中は暖かいからな。問題ない」

 

唖然とした。あまりの非常識に、何も言えなかった。船長は後ろで「すまんゼヨ…おかしい奴なんだゼヨ…」と呟き、そんなわしらを他所に、彼女はサムズアップしながら、農場へと去っていった。

最近のハンターはどこかおかしい、とわしらは感想を抱いた。

 

 

 

ステラ視点

 

ふむ、あの様子ならまだ大丈夫か。

 

私は土の匂いのする方向の桟橋を歩きながら、保護、育成対象の様子を思い出し、そう判断する。私がここに来たのは、新しく作られた枠である災生種の中に入れられたマンアルドの調査もあるが、その発生原因の可能性が出てきたレインの保護、育成のためだ。あれは主曰く、我々の切り札とも言える存在。堕とすわけにはいかないそうだ。

幸い、ここをずっと監視していたサルビアからは、まだ症状は軽いと聞いたし、私が見た限りでも、そんなに汚染は進んでいないようだった。汚染が重度だったら、あの目が我々が憎んでいるあの男と同じ紅い瞳になっているからな。多少濁ってはいるが、まだ安全だ。安定剤の死亡も確認されていないし、あの男の行動次第だが、短くても、この村の問題が解決されるまでは保つだろう。それまでに、成熟させないとな。

私は決意新たに、歩みを進めた。農場で土を掘り始めたら、止められたが無視した。むしろ、他の連中にも土に埋まることを勧めた。が、主と同じように断られた。なぜだ。




第6話で視点があまり変わらないように気をつけるって言ったのに、この有様ですよ!

はい、腕が劣化している気がしてならない神無月亮です。こんな駄作者ですが、付き合っていただけると幸いです。それでは、作品の補足に移ります。
ローラが人体を破壊したことですが、彼女はわざとではありません。(重要)
いや、本当にわざとじゃないんですよ。他人の世話をしたことがないから、ああなっているだけです。弟がいるのに。弟がいるのに。
あと、ステラは最後でわかる通り、主、ユーリにも土に埋まって眠ることを勧めています。大真面目で。何をやっているんですかね、このダメ騎士。
4Gの進展ですが、リオレイア亜種のトラウマのせいで、リオレウス亜種に挑戦できません。オンラインで他人と狩りながら、慣れようと思っても、通信状況が悪い上に、入った瞬間に出て行かれます。多分、タイミングが悪かったんでしょうが…でも、いきなり出て行かれるのは辛いので、やめて欲しい所存。
ローラがタンジアで過ごした話ですが…進んではいるんですが、完成が長くなりそうです…すいません。
では、これにて後書きを終えます。お目汚し、失礼いたしました。
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