破壊神が斬る!   作:コードα

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危険種スタイリッシュを斬る

男性が現れる数分前、飛翔しきったモデルLは運命的な出会いを果たした。

 

「ライブメタル!」

 

エアマンタに乗るナジェンダの後方左、其処に跪いた少女がそう言うなり、モデルLを掴んだ。

 

『・・・・・貴方は!?』

 

モデルLもモデルLで彼女を見たことがあった。

 

いや、この世界でではない。

 

かつて、自分(モデルL)が今のように利用された時、現れた彼女だった。

 

いや、彼女(エール)ではない。

 

「・・・・・エール、初陣だ。」

 

ナジェンダが指名する。

 

真下は毒ガスの充満する戦場、先に飛び降りた自分の新たな帝具とエールと呼ばれた少女では・・・・・、

 

『そっか、縁のある物ね』

 

「そういう事、手伝ってよね・・・・えっと」

 

スサノオに続いて宙に身を躍らせた彼女に、モデルLが笑い掛ける。

 

『モデルLよ。さて暴れてやろうじゃない!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私とチェルシーは下りないほうが良いな、ココから指示を出す」

 

「了ー解」

 

残ったナジェンダが残りのメンバー、チェルシーへ言うと軽い口調の返事が返ってきた。

 

氷のロックマン。

 

ナイトレイドにとって切り札になりうる戦力だ。

 

「やれ!スサノオ!!」

 

「分った」

 

ナジェンダの一声で、男性・スサノオは手にした棍で敵を蹂躙する。

 

雑魚の敵兵がいくら束になってかかったところでスサノオに叶うわけが無かった。

 

ある一団は一度に襲いかかろうとしたが、それは氷龍(フリージングドラゴン)が牙を剥いて襲い掛かることで、スサノオには届くことはない。

 

「邪魔邪魔ァ!」

 

カズマと戦ったエルの振るったハルバートではない、帝具でライブメタルの力を振るうエール。

 

スラッシュハイドは突撃鎗の帝具、始皇帝の右腕して戦った達人の技量とモデルLの技量が合わさり、エールの実力をはるか高みに押し上げている。

 

瞬く間に蹂躙されていくチーム・スタイリッシュ。

 

『・・・・今回ばかりはアイツの癖に救われたな』

 

そんな光景をカズマの目を通して見て、呟くモデルZ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どういう事よ、これは・・・・!?」

 

スタイリッシュが、呆然と呟きを漏らす。

 

生物である以上、毒が全く効かないと言う事はあり得ない。

 

だが現実に、スサノオとエールは毒ガスが充満している筈の戦場で、平然と戦い続けていた。

 

「ライブメタルが、暗殺者を選んだって言うの!?」

 

そう、帝具の使用者を選ぶ特性はライブメタルという下地の物から引き継がれた特性であり、そのライブメタルは帝具以上に使用者を選ぶのだ。

 

スタイリッシュは人体改造でモデルLが望んだ器を作り上げた。

 

が、ナイトレイドにはモデルLが望んだ思考の器があったと言うことになる。

 

その時だった。

 

スサノオを取り囲むように散らばっていた遺体が、一斉に内部から膨れ上がるようにして爆発する。

 

数十体もの遺体が一斉に爆発する様は強烈であり、辺り一帯が爆炎に包まれた。

 

この時、スサノオに毒が効かないと判断したスタイリッシュが、遺体の処分がてら、戦闘員達を自爆させたのである。

 

こんな事もあろうかと、予め戦闘員達の体には爆薬が仕掛けれれていたのだ。

 

衝撃と爆風が吹きすさび、辺り一面の視界が覆い尽くされる。

 

巻き上がる煙に覆い尽くされる中、徐々に視界が晴れていく。

 

そして全ての煙が取り払われた時、そこには立ち尽くすスサノオの無惨な姿があった。

 

爆風の衝撃によって半身は吹き飛ばされ、左腕は失われている。明らかに致命傷である。

 

だが次の瞬間、

 

まるで時間が巻き戻るようにして、スサノオの体は元に戻り始めた。それどころか、吹き飛ばされた衣服まで元通りになる。

 

「これは・・・・・・まさか・・・・・・」

 

倒れたままのマインが、呻くように呟く。

 

「生物型帝具、しかも人間型なんだよね。スーさん」

 

爆発に巻き込まれたはずのエールは氷のシェルターを精製、難を逃れていた。

 

《電光石火スサノオ》

 

エールの言ううとおり人間に近い形をした生物型帝具であり、高い戦闘能力を備え、元は要人警護用に開発された帝具である。

 

生物型帝具である以上、胸にある核を破棄されない限り、何度でも復活する事ができるのだ。そして当然、毒などの特殊な攻撃も無効化できる。

 

スサノオは、倒れたままのマインにジッと目を向ける。

 

「な、何よ?」

 

たじろくマインに、大股で近付くスサノオ。

 

そしてしゃがみこむと、慣れた手つきで、彼女の髪をセットし始めた。

 

「・・・・・・よしっ」

 

「な、何が?」

 

ピシッとセットされた髪で、状況が呑み込めないまま唖然とするしかなかったマイン。

 

「いや、よしっ!じゃないだろっ」

 

思わずつっ込むカズマだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上空から戦況を見詰めていたナジェンダは、次の一手を刻もうとしていた。

 

これ程の大規模侵攻だ。必ずどこか近場に司令部があり、状況を見守っている存在がいるはず。

 

毒が散布された事と風向き、そして比較的高所で、状況把握がしやすい場所を重点的に索敵に掛ける。

 

すると程無く、アジトから少し離れた崖の上に、数人の人影が立っているのが確認できた。

 

そのうち1人は、帝国中央開発部に所属していたDr.スタイリッシュである事が判る。

 

「・・・・・・やはりな」

 

ナジェンダは確信を込めて頷く。

 

アジトの場所を知られ、襲撃を受けた以上、1人として生かして帰すつもりは無かった。

 

「スサノオ、南西の森の中に敵が潜んでるぞ!! 逃さず潰せ!!」

 

「判った!!」

 

ナジェンダの指示を受け、地を蹴るスサノオ。

 

そんなスサノオを放って置く形で、エールは何とか座り込む形にで様子を見ていたカズマへ手を伸ばす。

 

「行くよ、カズマ。皆を守るンでしょ?」

 

「・・・・・っ!まさか、そういう事か。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、“耳”の報告によって自分達の所在がばれたスタイリッシュ達も、撤退に掛かっていた。

 

戦闘員は精鋭、雑兵共に全滅。残っているのは斥候用の3人のみ。これでは増援を得て、

 

完全に体勢を立て直したナイトレイド達に勝てる訳がない。

 

ここは一旦後退してイェーガーズと合流、他日改めて襲撃を仕掛けるべきだった。

 

だが、そんな彼等の頭上、低空スレスレを、ナジェンダ達の乗ったエアマンタが飛び去って行った。

 

その衝撃で、吹き飛ばされるスタイリッシュ達。

 

「あいつ・・・・・・意地でも逃がさないって訳ね・・・・・・」

 

ナジェンダの執念を感じ取り、スタイリッシュは戦慄する。

 

状況はいよいよ、彼等にとって手詰まりになりつつあった。

 

そこへ現れるスサノオ。ナジェンダがスタイリッシュ達の動きを封じている隙に追いついてきたのだ。

 

これで、王手である。

 

「ご安心くださいスタイリッシュ様!!」

 

「我等は将棋で言えば金や銀。必ずやお守りします!!」

 

そう言うと、斥候三人衆が前に出て、スサノオの前に立ちはだかろうとする。

 

だが、スタイリッシュは楽観視できなかった。

 

こいつらは所詮、偵察用であって、戦闘力は皆無に近い。戦闘員数十名を1人でなぎ倒したスサノオの相手は不可能。

 

完全に手詰まりだった。

 

仕方がない。

 

スタイリッシュは腹の内で苦笑すると、白衣の内ポケットに手を入れる。

 

「こうなったらもう!! 腹を括ってェ!!」

 

スタイリッシュは懐から注射器を取り出すと、迷う事無く自分の腕に突き刺す。

 

「切り札その2、危険種イッパツ!! これしかないようね!!」

 

次の瞬間、スタイリッシュの体が大きく膨れ上がる。

 

「来た来た来たァァァ!! これぞ究極のスタイリッシュ!!」

 

着ていた白衣が破け、風船のように一気に巨大化して行く。

 

やがて腕が伸び、足が生え、巨大な頭部が出現すると、更に体は巨大化していく

 

無表情の仮面を張り付けたようなその姿は、不気味の一言に尽きる。

 

「うわっ気持ち悪!」

 

その異形と化した危険種スタイリッシュを氷龍(フリージングドラゴン)の頭に乗ってきたエールは嫌悪感を露にした。

 

「成る程、何処の世もマッドサイエンティストの最後ってのはこんなモンか」

 

カズマは懐かしい記憶を思い出す。

 

かつて、まだアカメの世界に踏み込む前にやっていたホラーサバイバルというジャンルのゲームがあった。

 

そのラストは大抵、自らに開発したウィルスを打ち込んだ科学者だった。

 

スタイリッシュの今が、まさにソレだ。

 

「私自らが危険種となる事でェ お前ら全員を吹き飛ばす!!」

 

叫びながら、さらに膨れ上がって行くスタイリッシュ。

 

「おお、美しい!!」

 

「さすがスタイリッシュ様!!」

 

賞賛する“鼻”と“目”。

 

彼等にとっては、スタイリッシュのやる事ならば何でも良いらしい。

 

だが次の瞬間、スタイリッシュを取り込んだ危険種は、巨大な腕で2人を掴み、そのまま

口へと持っていく。

 

驚く間もなく、大きく持ち上げられる二人。その視界の中で、巨大化したスタイリッ

シュが迫ってくる。

 

「あなた達はあたしの貴重な栄養よ!! 一つになりましょう!!」

 

そう言うと、そのまま二人を口の中に放り込み、咀嚼して飲み込んでしまう。

 

更にスタイリッシュは、逃げようとした“耳”にも掴み掛り、同様に丸呑みにしてしまっ

た。

 

「良いわァ!! 栄養となる肉を豪快に食してレベルアーップ!!」

 

更に、巨大化の速度が速まるスタイリッシュ。

 

その姿は既に、全高で50メートル以上。重量にすれば数100トンに達しようかという巨体にまで膨れ上がっていた。

 

そして、額の中央付近からは、スタイリッシュ本人の体が飛び出ている。

 

「でも、まだまだ『アレ』には届きそうも無い・・・・・・更に高みに立つ為にも、もっと大きくならなくちゃあ」

 

言いながらスタイリッシュは、足元のスサノオに掴み掛る。

 

「さあ、アンタも頂くわァ!!」

 

伸ばされる、巨大な腕。

 

対して、とっさに回避して、反撃に転じるスサノオ。

 

しかし、振り翳された棍は、危険種の硬い装甲に当たって弾かれる。

 

「硬いな・・・・・・・・・・・・」

 

呟いた瞬間、危険種の攻撃をもろにくらい吹き飛ばされるスサノオ。

 

直前で防御に成功した為にダメージは少ないが、それでもスサノオの攻撃すら決定打足りえないのは事実である。

 

ならばと、上空から降り立つ赤い戦士が居た。

 

「加勢する・・・・・」

 

Zセイバーを中段に構え、スサノオに肩を並べるカズマ。

 

「ふ、ふははははっ!今更フラフラのアンタが来たところデェ!!!」

 

巨大な腕が、二人をなぎ払おうと迫る。

 

が、氷龍(フリージングドラゴン)がその巨大な腕に巻きついた。

 

「なぁ!!?」

 

行き成り動きを制限されて驚くスタイリッシュ。

 

その表皮を突きの(ラッシュ)が襲った。

 

「硬いなぁ・・・・」

 

二人の前に着地するエール。

 

「ハッ、飛んで火にいる夏の虫ぃぃ!」

 

今度は押し潰さんと巨大な手のひらが迫る。が、

 

スドォ!

 

スサノオが棍を打ち込んで反らしたのだ。

 

「ありがと!」

 

「うむ」

 

短いやり取り、そして、カズマが紫電の走るZセイバーを振り上げて跳躍した。

 

「これなら・・・・・・・」

 

「ムダムダヨォ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アジトから離れたとは言え、巨大な怪獣のようになった危険種スタイリッシュと三人の攻防は動けないアカメ達からも見て取れた。

 

加勢してくれた新戦力と手負いのカズマ、タツミが知る中で破格の戦力にも拘らず(間違いではない)怪獣は仕留め切れていない。

 

巨大危険種の身体には機械的な部分も見て取れる事から、普通の生物としてではない能力強化がなされている部分があるんだろう。

 

「ヤベェ!アイツ強ぇぞ!!」

 

倒れているアカメも同じ意見だった。

 

「俺も、行かないと・・・・」

 

タツミは地を蹴ろうとした時、マントを引っ張られて振り返る。

 

アカメが、マントを掴んで座り込んでいた。

 

「タツミ、体が動くのなら私も連れて行ってくれ」

 

「おう!!急ぐぞ、しっかり掴まれよ!!!」

 

アカメを背負ったタツミは弾丸のような速度で疾駆する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの!?ロックマンに生物帝具!!もっと攻めてきてもいいのよ!!?」

 

声高に笑うスタイリッシュを他所にカズマ達は回避に専念する。

 

危険種スタイリッシュの一撃はスサノオの一撃で、手負いのカズマの一撃でさえ反らすことが出来るが、そのサイズ故に真っ向からぶつかるのは得策ではない。

 

ダッシュで滑り抜けた場所には大きなクレーターが出来てる。

 

「チィ!」

 

カズマがダッシュで高速移動しながらバスターショットを放つ。

 

しかし、

 

「無駄無駄ァ!!」

 

危険種の顔面に数発ヒット、内二発程眼球を捉えたが、危険種スタイリッシュがひるむことは無い。

 

やはり、リコリルロッド並みの衝撃を与えないと駄目なようだ。

 

『やはり、あの突起物だな』

 

「ああ、解ってる!」

 

モデルZが状況を分析し、敵の弱点(ウィークポイント)を知らせてくる。

 

が、それはカズマも解りきっている事だった。

 

危険種の肉体にはダメージが入らない。表皮が堅牢で破るのは骨だろう。

 

エールの槍では威力不足、Zセイバーとバスターショットも叱り。

 

ならばとカズマは思考をめぐらせる。

 

現状で打てる()つ為の最善策。

 

「・・・・エール、オッサン。奴の動きを止められるか?」

 

「うむ」「了解!って何してんのあの子達!?」

 

スサノオが短く返し、エールは返答したついでにタツミのありように驚いた。

 

アカメを背負ってきた。

 

「村雨なら確かに一発入れれば終わり・・・・・成る程、俺より向いている。」

 

どうやら、ナイトレイドでの妹分はカズマと同じ思考らしい。

 

まして、アカメのほうが今度の作戦には向いている。

 

「何ソレ?二人羽織?フラフラのあんた達は潰れちゃいなさぁい!!」

 

ズォ!と危険種スタイリッシュが手を伸ばす。

 

すると真横から腕に赤い矢が突き刺さった。

 

抜け落ちた矢は、落下中にエールが回収し、タツミとアカメの横に着地する。

 

どうやら思いの他、ダメージは深刻なようだ。

 

「カズマ!」

 

「まったく無茶するなぁ!」

 

「殺れよ、若年コンビ」

 

「おう!」「勿論だ!」

 

カズマがそう言うとアカメとタツミは力強く答える。

 

殆ど同時に危険種の頭部を衝撃が襲った。

 

目を転じれば、エアマンタの上でパンプキンを構えたマインが、ナジェンダに支えられるようにして照準を定めていた。

 

尚も諦めない、とばかりにもう片方の腕を伸ばすスタイリッシュ。

 

だが、今度は飛び込んできたスサノオが、棍で弾く。

 

そこへ、アカメを背負った状態で駆け抜けていくタツミ。

 

「まだまだよ!!」

 

最後の足掻き、とばかりに本体周囲から注射針の付いた管を無数に伸ばすスタイリッシュ。恐らく近接防御用の武器らしい注射針は、一斉にタツミへと迫る。

 

その間にエールが飛び込み、スラッシュハイドを振りぬいた。

 

「やらせないよ!」

 

それでも全ての注射器をなぎ払えない。が、間髪入れずにエネルギー弾が全て撃ち落した。

 

バスターショットを構えるカズマ。

 

今度こそ、王手である。

 

「さぁ、やっちまえ・・・・」

 

カズマの声は、二人に推力を与えるように暗闇に消えていく。

 

自身の間合いまで入ったアカメは、タツミの背から跳躍。一気にスタイリッシュ本体へと迫る。

 

同時に、村雨の鯉口を切り抜刀。

 

横なぎの一閃が、スタイリッシュ本体の胸部を斬り裂く。

 

危険種の体は強靭な装甲に覆われていたスタイリッシュだが、そこだけは人間の体のままだった。

 

瞬く間に、村雨の呪毒がスタイリッシュの体を駆け巡り、心臓を食い散らかしていく。

 

「そ、そんな・・・・・・・・・・・・」

 

自分の体が毒に侵食されていくのを感じ、スタイリッシュは絶望の中に沈みゆく。

 

「ま・・・・・・まだ、いろんな実験が・・・・・・した、かったのに・・・・・・な、なぜ・・・・・・あたしがこんな・・・・・・不幸な目に・・・・・・・・・・・・」

 

手前勝手な今際のセリフと共に、呪毒は完全にスタイリッシュを食い尽くす。

 

やがて、その巨体は、轟音を上げて地面に倒れ伏した。

 

同時に、落下してきたアカメの体を、タツミが抱き留める。

 

「五体満足で死ねたんだ。お前はまだ幸せだろう」

 

アカメの冷ややかな言葉が、凄まじかった激闘のフィナーレとなって響き渡る。

 

やがて、勝者であるナイトレイド達を称えるように、

 

上り始めた太陽が、ゆっくりと皆を照らしていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夜襲があったとは言え、派手に壊した物だな?」

 

「申し訳ない、加減忘れた」

 

ナジェンダが半壊したアジトを見て、タバコを吹かす。

 

視線の先には、カズマがエルを吹っ飛ばした穴がある。

 

壁五枚抜き、その威力たるや凄まじい物だ。

 

因みに本気でぶち抜いたので会議室まで見て取れる。

 

「まぁ、皆無事だったんだ。アジトの変えは利くからな。」

 

ナジェンダがズタボロのカズマを、奮戦した皆を見渡して言う。

 

良くぞ生き延びたと。

 

「ねぇ、あの頃から無茶してたけど今回は特別だよね!?」

 

「で、ボス。何でこの(エール)がいるんですかね?」

 

それこそ密着していると言っても良い距離で文句を言う少女を指差しながら、カズマは酷くめんどくさそうな表情で訪ねる。

 

「補充人材だ。カズマ、知り合いだったのか?」

 

「てか、離れろカズマ!そんなイチャイチャは今要らないから!!」

 

「俺か!?」

 

ラバックの悲鳴につっ込むカズマだった。

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