緋弾のアリア ~月を渡る前向きな武偵~   作:紫柳

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ちょっと短めですがこれでオリジナル章終了です。
次回からアリアのほうをしっかりと進めます。



第40弾 首都帰還

流れる外の景色はこぼれる夕日の中きらきらと輝いている。

今俺たちは東京行の新幹線内にいる。

六人がけの席でいつもの武偵校メンバーが同席している中俺は今日の出来事を瞳を閉じて思い出す。

 

 

 

 

 

 

俺があの後語り終えたときアリアたちは特に何も言わなかった。

まあそれもそうだな。

俺が隠し通そうとしたのはアリアたちから話が漏れることだったことだったが今のこいつらならきっとばらしたりしないだろう。

どうやら俺は丸一日眠りについたため詳しくは知らないがどうやらアリアたちも夏目家に認められたらしく特に暴れてもお咎め無しだったらしい。

晴海さんはこの問題は夏目家の問題なので首を突っ込まないでいいと言われた。

それでは俺が起こしたような問題なのにそれに首を突っ込まなくていいというのはさすがにと思ったがこれは夏目家だけの問題ですと笑顔で断られてしまった。

 

「大丈夫ですよ。それよりも今回の戦闘でお疲れでしょう?しばらくこの家でゆっくりしていきなさい」

 

晴海さんそれは提案じゃなくて脅迫というんですよ。

にこやかにそう提案?してくるがそれは俺を遊び相手にするためでしょう…

 

けど、それはできない。

そこで俺の最後の提案が発言される

 

「いいえ。俺たちは今日のうちにこの家を出ようと思います」

 

俺の言葉に驚きの表情を浮かべる

しかし冷静を保ちながらも話を続ける晴海さん

 

「一体どうしてですか?」

 

「…晴海さんも気付いているんじゃないですか?」

 

俺の言葉に息をのむ。

どうやら晴海さんも一応考え付いているようだ。

 

「俺がこの家にいるのはさすがにもうまずいんじゃないですか?」

 

「そ、それは…」

 

「?…どういうことですか?」

 

ああ、そう言えば晴雨さんは意外と抜けていることも忘れていたな…

まあいい。キンジもよくわかっていないようだし説明しておくか

俺は全員を見まわすように立ち位置を変える

 

「俺たちが今回襲撃されたのはどこかわかるかキンジ」

 

「ああ。土御門家だっけ。」

 

「そうだ。土御門家は一応俺たちと同じ阿倍の子孫。つまり分家となる。けど、安倍の子孫…分家は13あるんだ」

 

一応夏目家には分家が13ある。そのうち3つが夏目家、土御門家、倉橋家となる。

夏目家が安倍の子孫家と言われるゆえんは、安倍清明が直々に指名したらしい。

詳しくは知らないがその時から夏目は安倍後継者と言われている。

しかし、そのことをよく思っていない家もあるわけだ。

今回は土御門家だけだったがそれだけではないということ。

 

俺がそう説明を終えると大体の事情は知りえたようだ。

さらに続けて話を進める

 

「つまり、今回は土御門家だけだったがこれから先俺がここにいると別の家が勘づく恐れがあるわけだ」

 

「それですぐにでもこの家を出たほうがいいと」

 

反応したのは晴雨さんだった。

俺の話は至極正論だろう。

もうこの家に力はないが今後も俺を理由に接近してくる家があるかも知れない。

なら早いうちにこの家を出たほうがいい。

 

「俺はこの家に来ない方がいい」

 

悲しそうな顔が見える。

胸が痛むがこれが最善の方法。

これ以上迷惑はかけられない。

 

多分俺はもうこの家には帰ってこれないだろう。

それが俺の…

 

 

 

 

 

 

そこで閉じた目を開く。

俺が仲居の人たちと出会いたくなかったのはこのため。

あのまま全員に言ったら絶対に引きとめられそうだからな。

晴海さんたちも納得していないようだったが俺の意思を聞き決意を変えることができないと悟ったようで引きさがってくれた。

けどなんとなく嫌な予感がするんだよなぁ。

俺は思考を止め周りを見てみる。

周りは思い思いの行動に出ている。

仮にも家族だった人に何もしてやれなかったが、もう関わらないことが正しき結果だとして自分を納得させる。

俺はこれ以上余計なことは考えないように外の風景を眺めようと窓側に目を向けると

 

「白野君。おはよう!」

 

またおでこに衝撃が走った。

数分もだえるように暴れようやく痛みが引くと話始める。

 

「どうしてここにいるんだ?!ユキ!」

 

俺は声を上げる。

さっきまでなんの気配もなかったのに?!←動揺している

 

「晴海様があなたは白野の従者でしょう?だったら白野について行きなさいとおっしゃられていたから。きちゃった♪」

 

俺は頭を抱えた。

な、なんて問題児を送りつけてきたんだ晴海さん!

この人は結構トラブルメーカーなのに!

しかし、今言っても後の祭りだ。

 

「…よかったな白野。お前もこれから苦労人だ!」

 

うるせえぞキンジ!

しかし、キンジの言葉も全部が全部否定できないのが悔しい。

ユキがみんなと話し始めるのを尻目に俺は外の景色を眺めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 彩音

 

「…ハァ。」

 

まったく、人間は脆いものね。

漏れそうだった情報も抑え込んだししばらくは何もしないでおこう。

 

「それで、白野君はどうだった?」

 

私は後ろにあるソファに倒れている晴姫に声をかける。

 

「本当白野は変わっていなかったな。というかお前も白野を知っていたのか」

 

「ええ。本当あの人は面白いね。」

 

「…」

 

そんな目で見ないでほしいな。

 

そこで私の部下の一人が入ってくる。

私はベランダへと目を向ける。

そこには私の力に耐えきれなかったロボット少年の残骸が大量に廃棄されている。

 

「アメリカのあれに話しておいて。こんな人形で私の欲は満たされないって」

 

そこまで話すと部下は消えるかのようにその場から立ち去る。

確かにこれは白野の隠された力を知るために役には立ったがそれ以上の成果はなかった。その力が強すぎるのだ。

今はまだ傍観者でいたい。だからこんなのを送ってみたが…どうやらまだ足りないみたいだ。

ロボット自体私の魔力で限界まで注入している。

あまり多く入れすぎるとスクラップとなってしまうのでぎりぎりで。

それでも全然白野のすべてを知りえないということはこれでは無理だ。

もっといい道具を導入しないと。

そこで視線を感じる。それも殺気込みの

ああ、その目本当にいい。思わず殺したくなる。

 

「どうかしましたか?」

 

「…いや…」

 

晴姫はそこで視線を外す。

ふふ、晴姫も結構可愛い性格しているじゃない。

 

 

私は笑みを浮かべ椅子に座る。

外に光る月はらんらんと輝いていた。

 




40弾終わりました。
話を進めると言いましたが次にプロフィールも書きたいので明日投稿できたら投稿します。
虚気さん、恋姫夢想さん感想ありがとうございます。
意見・感想お待ちしています。
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