緋弾のアリア ~月を渡る前向きな武偵~   作:紫柳

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すいません!少し遅れましたが投下します!


第41弾 潜入作戦要項

 

東京に帰ってきてから数日が過ぎた。

一応分家たちが攻撃仕掛けられるかも知れないということで注意はしておいたがとり越し苦労だったようだ。

 

だがそれ以上の苦労が俺には増えてしまった。

 

「ちょっと白野君!あれ!あれ何!」

 

俺の手を持って引っ張っていくのはユキだ。

ユキはあの屋敷からあまり出たことが無いからな。

結構世間知らずなのである。

今俺たちがいるのは秋葉原。ここは大量に人がいるため銃を抜くことができず別名『武偵封じの町』と言われているが俺はそこまで苦労しない。

コードキャストを封印して八極拳で物理で殴れば被害は防げるからな。

それよりも今は俺を引っ張っていくユキをどうにかしてほしいのだが。

 

「ちょっと白野!待ちなさい!」

 

俺たちの後ろからアリアたちが追ってくる。

一応仕事が入ったからアリアたちとここへ来たのだが…

それもユキが色々やるおかげで遅れているのだ。

と言っても本当にユキはいい笑顔をしている。

…もう少し付き合ってやるか。

俺は後ろについてきているアリアたちにしばらく待っていてくれと伝え俺はしばらくの間付き合わされるために人形になるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん。遅れた」

 

「遅い!」

 

キンジ達と別れて30分ほどして俺たちはアリアたちとの待ち合わせ場所というか今回の依頼人理子さんが指定した場所メイド喫茶だ。

何でメイド喫茶?と一瞬思ったが理子さんの趣味だろうと言うことで片付いた。

ユキはというとメイドという従者とは違う存在がどうも気に入ったようでそちらの方に遊びに行っている。

俺は遅れたということでアリアから一発グーパンを入れられ理子さんを待つのだった。

というか、まだ来ていないんだから別にパンチされる理由なくね?

 

 

 

 

 

 

 

「ごめっぇーん!遅刻しちゃったぁ!急ぐぞブゥーン」

 

ゴスロリ制服に縞々タイツ首には鈴を増設した理子さんが走ってくる。

飛行機のように広げた両腕にはフィギアやらゲームの紙袋が…それで遅刻をしたのか。

まあ、俺も特に何も言えないけど

 

「んと、私にはいつものパフェとダーリンたちにはマリアージフレールの春摘ダージリンそこの元気っ子にはリンゴのミルフィーユ。そこのピンクにはモモまん投げつけといて!」

 

理子さんの怒涛のような注文が流れる。手慣れているな。

ここはおごりらしく俺はユキの興奮の相手をしながら待っている。

 

「まさか、リュパン家の人間と同じテーブルにつくことになるとはね…偉大なるシャーロック・ホームズ卿も天国で嘆かれてるわ」

 

そう言いながらアリアは出されたモモまんをモフモフと食べている

理子さんはタワーみたいなパフェをおいしそうに食べている。

本当にこの人たち仲悪いのか?

俺は出されたダージリンを一口口に含む。

あ、うまいなこれ。

何ともいい感じの甘さが口の中に広がっていく。

ふむ、これをモデルにティータイムに使えるかも知れないな。

俺がそう思いながら楽しんでいると

 

「ねえねえ、白野君」

 

「ん?どうした?」

 

ユキから声がかかる。

この質問もこの数時間の間に結構な量をされたのだ。

いまさらどんな質問が来ようとも驚くことは…

 

「それ、食べさせて!」

 

絶句した。

俺の前にはミルフィーユがある。

俺が通路側に座っているため、ちょうど俺の目の前に置かれたがまさかこれをユキに食べさせろと言うのですか!

 

「ダメ?」

 

ああもう、俺も甘いなぁ。

俺はフォークに一口分のケーキをすくい

 

「ほら」

 

その言葉と共にフォークをユキの口に向ける

 

「んっ!」

 

パクッとそれを口に含む。

そのまま手を頬にあててまどろんでいた。

どうやらお気に召したようだな。

そこで視線を感じる。

周りを見るとアリアと理子さんがこちらを見ていた。

い、一体何事…?!

ケーキをそのままユキの手元まで持っていく。どうやら一口で俺の手を借りるのは満足したようでそのあとは一人で食していた。

 

「理子、俺たちは茶を飲みにきたんじゃない。 俺とアリアにした約束はちゃんと守るんだよな?」

 

キンジが質問を理子さんに向ける。

助かった。何かと視線が痛かったんだよな。

 

アリアは神埼かなえの裁判で証言をする

キンジはキンジの兄さんの情報だそうだ。

俺は特に何も望んでいない。まあ、助けるために何も求めるものはないからな

ユキはアホだから今から何が起こるか知らない。理解できるかわからないがきちんと説明はしたが。

 

「もちろんだよダーリン♪」

 

「誰がダーリンだ!」

 

「そ・れ・は、キー君としろ君に決まってるじゃん。私たち彼氏彼女の関係じゃーん」

 

「あ、あれ?!俺もなの?!」

 

「というか何にもやってねえだろそもそも!」

 

俺の驚きとキンジの突っ込みが同時に入る。

うおっ!悪寒が…謎の悪寒が…!

ぶんぶんと首を降って悪寒を振り払う。ダンダンと裁判長みたいに拳銃で机を叩くアリア

 

「そこまで! 風穴開けられたくなければいい加減にミッションを説明しなさい!」

 

「お前が命令するんじゃねえよオルメス」

 

いきなり乱暴な男言葉になり三白眼の目でアリアを射殺すような目で見たので俺も少し引いた。

そしてユキちょっとは空気を読め。頬に粉ついているぞ。

俺は布巾でユキの頬を軽く拭いてやり状況の展開を待っている。

理子は紙袋から取り出したノートパソコンを広げて起動させつつテーブルに放り投げる。

 

「横浜郊外にある『紅鳴館』―ただの洋館に見えてこれが鉄壁の要塞なんだよぉ」

 

表理子に戻ったのを見ながら画面を見ると地下1階、地上3階の見取り図が詳細に記されている。

逃走ルート等などの詳しい作戦概要もきちんと書かれてある。

それも、想定されるケースすべて。

これはすごいな。ここまで詳細な計画表は始めてみた。

今日まで結構作るのに時間がかかったんじゃないか?

 

「これあんたが作ったの?」

 

「うん」

 

「いつから?」

 

「んと先週」

 

それって俺の家に行った時じゃなないか。

そういや、あまり姿を見ていなかったな。

アリアも目を丸くしてるぞ。

これほどのものをこの短期間で作り出したとは俺でもできるかどうかわからんぞ。

 

「どこで作戦立案術を学んだの?」

 

「イ・ウーでジャンヌに習った」

 

ああ、ジャンヌさんか

今はどうしているかと考えていたところ

 

「これはすごいね」

 

「ん?どうしたんだユキ?」

 

「監視カメラの場所も想定して安全の可能性がある部分だけをルート化しているよ」

 

「それってすごいのか?」

 

「うん。それもここまで詳細で安全なルートを作れる人は久しぶりに見たな」

 

うん、めちゃくちゃかっこいいのだが今度はその鼻についた粉が残念だよ。

俺はまた布巾を取り出し鼻を拭いてやる。

 

「キー君、アリア、しろ君、ユキユキ。 理子のお宝はここの地下金庫にあるはずなの。理子でも1人じゃ破れない。 鉄壁の金庫なんだよ。もう、まじマゾゲー。でも息のあったチームと、1人の外部連絡員がいればなんとかなりそうなの」

 

「それでアタシたちをセットで使いたいってわけね」

 

と、アリアはツインテールを揺らして椅子にもたれかかる。

 

「…それで、理子、ブラドはここに住んでるの? 見つけたら逮捕しても構わないわよね?

知ってると思うけどブラドはアンタたちと一緒にママに冤罪を着せた敵の1人でもあるんだからね…」

 

そういうことか。

無限罪のブラド

電子手帳で調べてみたが120年ほど前から生存している吸血鬼。

神を絶対としている吸血鬼でっ…ってこれ別の世界の奴じゃん…

どうやらこれも邪魔されているようだな。

俺は嘆息して電子手帳を直し話の続きを聞くことにする

 

「あー、無理。ブラドはここ何十年もこの屋敷に帰ってきてなくて管理人とハウスキーパーしかいないの。 管理人もほとんど不在で招待をつかめていないんだけどねぇ」

 

アリアはそれならそうと教えときなさいよと口をへの字に曲げる。

やばい、グーパンが飛んできそう。

わ、話題を変えよう…

 

「それで俺たちは何を盗むんだ?」

 

「理子のお母様がくれた十字架」

 

「あんたってどういう神経してるの!」

 

アリアは犬歯を剥き出しにし眉をつりあげ立ち上がった。

沸点が速いってアリア。

理子さんの口調からただ事じゃないってことくらい誰だってわかるぞ。

 

「アタシのママに冤罪を着せといて自分のママからのプレゼントを取り戻せですって? アタシがどんな気持ちか考えてみなさいよ!」

 

「おい、アリア落ち着け! 理子の言うことでいちいち腹を立てていてもきりがないぞ!」

 

キンジがうまくフォローするがアリアは収まらない

 

「頭にもくるわよ!理子はママに会いたければいつでも会える!電話すればすぐに話せる! でも、あたしとママはアクリル板越しに少ししか…」

 

「羨ましいよアリア」

 

「アタシの何が羨ましいのよ!」

 

アリアは等々ガバメントを振り上げるが理子は銃を抜かない。

かわりに寂しそうにぷらぷらと足を揺らす。

 

「アリアのママは生きてるから…」

 

「…っ!」

 

アリアが両目を見開く

 

「理子にはお父様もお母様ももういない。 理子はお二人がお歳をめされてからやっとできた子なの。 お二人とも、理子が8つの時に亡くなってる。」

 

「…」

 

「十字架は理子が5才の頃お母様からもらった物…」

 

アリアのガバメントが下がっていく。

そして、ストンと座席に着いた。

 

「あれは理子にとって大切なものなの。 命の次ぐらいに大切なもの。 でも・・・」

 

理子さんは顔を伏せたと思うと

 

「ブラドの奴、アイツそれを知っててあれを理子から取り上げたんだ。 それをこんな警戒厳重な場所に隠しやがって…ちくしょう…」

 

憎悪に満ちた声でぼそぼそ呟いている。

悔し涙まで浮かべて…

理子さん…あなたはそんなにブラドが憎いのか…

 

「ほ、ほらそんなに泣くんじゃないの。 化粧がくずれてブスがもっとブスになるわよ」

 

そんな理子さんの前にアリアはトランプ柄のハンカチを投げる。

さっきのお詫びを兼ねてかな?

一瞬にやっと笑った気がしたがそこは…うん。変に詮索しないことにしよう

 

「ま、まあそれはともかくその十字架を取り戻せばいいんだな?」

 

キンジの言葉に理子さんはアリアのハンカチで少し目を抑え、涙をすいこませながら頷いた。

 

「泣いちゃダメ、理子はいつでも明るい子。だから、さあ、笑顔になろ!」

 

暗示のような独り言を理子さんが呟いた時、メイドさんが入ってきてお冷をついでまわってくれた。

場が少し和む。

理子さんもいたずらっぽい笑みを浮かべる。

 

「…とはいえこのマップね」

 

バシッと理子はパソコンを閉じながら

 

 

「フツーに侵入する手も考えたんだけど。 それだと失敗しそうなんだよね。 奥深くのデータもないし。 お宝の場所も大体しかわからないの。 トラップもしょっちゅう変えているみたいだからしばらく潜入して内側を探る必要があるんだよ」

 

「せ、潜入?」

 

俺たちが尋ねると理子はばんざーいと言うように宣言した。

 

 

「アリアたちには紅鳴館のメイドと執事になってもらいまーす!そこでしろ君にやってほしいことがあるのでそれをやってもらいまーすよー!」

 

「ん?なんだ?俺に出来ることならなんでもやるよ」

 

俺は気のいい笑みを浮かべ答える。

それがいけなかったんだよなぁ…

 

「それではしろ君にはこれを着てから潜入してもらいましょう!」

 

そしてとりだしたのはさっき理子さんが持ってきたゲームを入れた袋から取り出したメイド服。

ん?メイド服?

 

「しろ君には女装をしてから潜入してもらいます!」

 

一瞬の間があり俺は思い出した

 

「は、はぁああ?!!」

 

問題児…沢山いるんだよなぁ…

ああ、胃が痛い…

 




41弾終わりました。
白野君がメイド服大丈夫なの?と思うかも知れませんが一応原作よりは小さめで童顔のような容姿をしていると想像してください。
何故、小さめなのかはのちの物語でお話しいたします。
Allen07さん、島田響奏さん、rassyuさん感想ありがとうございます。
意見・感想お待ちしています。
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