次回が多分多いかも
今日はついに潜入捜査の日だ。
潜入任務
その詳細は現在ブラドが所持している別荘にハウスキーパとして潜入しその本来の目的理子さんの宝物を奪い返すこと。
しかし、今はブラドは別荘に居らずその隙に任務を遂行するということだ。
俺はさんさんと照りつける太陽をさえぎるように手をかざす。
夏場に差し掛かる少し蒸し暑い中俺の手は少し汗ばんでいる。
公共道路をしかと歩く俺はだれにも見向きされず普通に歩みを進めている。
いや、確かに目立ちたくないけどさ見向きされないのもどうよ?
そして俺は目的地である駅のホームまで向かう。
そこにはすでにキンジとアリアが宿泊用の鞄を持ち時間を待っている。
ああ、嫌だなあ。出会いたくないなあ。
しかし、俺の葛藤をよそに相手の方から俺を目視した。
が、
「あれ?」
目をそらされた。
というかこちらを認識していない。
俺、そんなに変わったのか…
その場に立つもこのままだと変わらないので俺はキンジ達に話しかけた。
「キンジ、アリア待たせたな」
俺は声をかける。
しかし、その声はいつもの俺の声ではなく女性特有の高めの声だった。
声をかけた後キンジ達が反応をして振り返る。
しかし、その表情は信じられないものを見ているように驚愕の表情を浮かべている。
…それもそうだろう。
今の俺の容姿は薄手のジーパンに薄緑のカーディガンで身を包んでいる。
胸にはパッドも装備済みだ。
さらに髪も腰まで届くほど長い。
属に言う夏使用だ。女性用の。
「あ、アンタまさか…白野なの?」
「笑うなよ…」
アリアは俺の姿を見ると爆笑された。
ぐうう…変な依頼さえなかったらこんなことなかったのに…
俺はキンジに苦笑いを浮かべると顔を赤くさせていた。
あはははは、ぶっ殺すぞキンジ。
俺が軽く殺気をぶつけるがキンジは気付いた様子はない。
ノーマルキンジはいいやつなのか?俺は自分の考えに疑問を持ったがもう考えないようにした。
ところで俺は時間ぎりぎりに着いたのだが理子さんはまだなのか。
時間が少し過ぎたころ理子さんの声が聞こえた
「ヤッホー!お待たせ!」
俺は振り返って理子さんを見る。
へえ、確か変装をしてくるって言っていたけどめちゃくちゃ美人さんになってんじゃん。
「いやあ、初めてしろ君の女装姿見たけどいいね~」
「う、嬉しくねぇー…。…それより理子さんその変装美人だな」
俺は理子さんへの感想を述べる。
というか、俺の現状を触れられたくなかったからだが。
そこで俺は異変に気づく。
「り、理子…何で、その顔なんだよ…」
キンジが理子さんの顔を見て驚きに顔を染めている。
「キンジ。知り合いの顔なのか?」
「あ、ああ」
「くふ、理子ブラドに顔割れちゃっているからね。もし防犯カメラに見つかったら後々面倒だからこの顔に変装したんだよ」
まあ、もし戦うとなったら協力はするがな。
しかし、今は別に気になることがある
「だったらほかの顔になれ!何でその顔なんだ!」
キンジの動揺っぷりだとよほど大切な人物みたいだな…
「カナちゃんはあたしの知っている中で一番の美人だから。それに、カナちゃんはキー君の大切な人だもんね。だからこの顔で応援しようと思ったの。怒った?」
「一々ガキの悪戯に腹を立てるほどガキじゃない。…さっさと行くぞ」
「心の奥じゃ喜んでいるくせにぃ」
キンジが無言で改札に歩いていく
「な、何?急にどうしたのよキンジ?理子誰なのよそれ!」
「まあまあ、アリア。キンジも男なんだから過去に恋人ぐらいいてもおかしくないだろ」
「こ、恋!」
アリアがぼんと赤くなったのを笑いながら
「ま、冗談は置いといて友達だろ多分」
俺はカナという人物に心当たりがある。
一応昔にキンジの過去を調べたことがあった。
その時にその名前を聞いたことがある。
が、俺はこれ以上考えるのは無粋だと思い思考を止める。
理子さんがこちらを呼ぶように手を振っている。
ついでに俺は聞きたいことがあったので理子さんの元まで歩みを進める。
「理子さんちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ん?どうしたの~?」
「理子さんあなたは一体…」
「あー!早くいかないと電車に遅れるー!急ぐぞー!」
…
そらされたな。
まあ、今後も聞く機会があるだろ
キンジ達を引っ張り改札へと入っていく理子さんを見る。
俺はそのあとに続くように長い髪をかきわけながらついて行くのだった。
ああ、なにか変な癖がつきそうだ…
電車に揺られること数十分目的地へと着いた。
改札を通り『紅明館』へと進む。
道の途中でアリアがキンジに理子さんの変装について問いただしていたが俺は特に関わらないようにした。
俺って昔から人に嘘をついたとしても一瞬でばれてしまうし。
キンジからはお前もうカジノとか行くなよとか言われたし…。
俺そんな嘘つくの下手か?確かに変なテンションになるけれど。
そんなこんなで『紅明館』へと着く
…これは偶然かな?
この場所へと着いた瞬間天候が悪くなり黒い雲が空を染めている。
しかも屋敷には様々なバラが咲いている。しかし、それは状況も相まってその全てが不気味に咲き乱れている。
そしてその屋敷は俺たちに恐怖を与えるような外観をしている。
ああ、何か不幸なことが起こりそう。
そのままインターフォンを押す。
開いた屋敷の扉の人物を見ると
(あれ?この潜入任務終わりじゃね?)
「い、いやぁ…これは…」
その人物は我が部偵校の臨時教師小夜鳴先生だった
44弾終わりました。
シオウさん、rassyuさん感想ありがとうございます。
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