緋弾のアリア ~月を渡る前向きな武偵~   作:紫柳

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前回のあとがきで今回は長いと言いましたがぶっちゃけいつも通りです。



第45弾 潜入開始

「は、初めまして…本日面会を予定していたものです。今日からそちらで家事をお手伝いさせていただくハウスキーパー三名を連れてきました。」

 

おいおい、理子さん口が引き攣っているぞ。

まあ、それもそうかも知れない。

というか、これは失敗にはならないのか?

 

「い、いやぁ…これは予想外のことになりましたね…」

 

そう、まさかのこの館の管理人が我が武偵校の臨時講師小夜鳴先生だったのである。

いや…逆に考えれば大丈夫か?小夜鳴先生は一応俺たちとは面識がある。

それならそこまでポカしなければ変に勘付かれないかもしれない。

俺たちは今屋敷の中を歩いて広間へと向かっている。

というか、この家の主相当趣味が悪いな…

館に入ると狼と槍…いや串のような紋様の旗がかけられている。

そのほかにも中々趣味の悪い装飾がなされている。

あのAUOもなかなかだが金ピカだったぶん変に悪いともいいづらい?のか?

まあ、この恐怖を与えるような光景の一番の被害者はアリアだな。

さっきからぶるぶると震えているし

そして広間に着くと

 

「いやぁ、武偵校の生徒さんがバイトとは。まあ、正直な話簡単な仕事しかありませんので誰でもいいとはいえ見知った人物だと少し恥ずかしいですね。」

 

そう言うと右手をかざして席に着くように促してくる。

よかった。右手はしっかりと治っているみたいだな。

アリアたちがソファに着席する

 

「あなたもどうぞ」

 

そう言って俺に語りかけてくる。

そうっすか…レディーファーストっすか…

まあ、これでいいんですけどね…

俺は複雑な心境を隠し営業スマイルで答える

 

「ありがとうございます」

 

そう言って俺は促された席に座る

一応俺はキンジ達とは無関係な設定なので取り繕っておくか

 

「あの…小夜鳴さんはキンジさんたちとはお知り合いなのですか?」

 

いつもの俺の声ではなく女性特有の高めの声で質問をする

 

「ええ、彼女たちは私が武偵校で講師をしている時の生徒なのですよ」

 

「へえ、そうなんですか!き、キンジさんたちはとてもきょ!きょ、教養深い方たちですのでそ、それはあああ、あなたの教育のおかげかもしれませんねっ!」

 

これはユキから学んだ男を喜ばせる方法の一つだ。

まあ、男は褒められて悪い気はしないからな。

どうだ!俺の完璧なポーカーフェイスによってお前たちの評価も上げておいたぞ!

俺はガッツポーズをしながらキンジ達の方を振り向くが

 

「…」

 

な、なんだよ…自然な流れで嘘つけたろ…

 

「そんなことはありませんよ!武偵校の生徒はみんないい子たちですから」

 

ほら~気付いていないでしょ!

俺はドヤ顔で周りを見る。

訝しそうな目で見てくるアリア。

訝しそうな目で見るが少し頬を赤くしているキンジ。

 

キンジまじで締め上げるぞ。

 

アリアは展開を作るかのように話しかける

 

「さ、小夜鳴先生こんなに大きな屋敷に住んでいるのですね。びっくりしました」

 

「本当は私の家じゃないんですけどね。私は時々ここの研究施設を借りることがありましていつのまにか管理人のような立場になってしまっていたんです。ただ、私は研究に没頭してしまう癖がありますからね。その間に不審者に入られたりしたら、後でトラブルになっちゃいますから……むしろ、ハウスキーパーさんが武偵なのは良いことかもしれませんね」

 

「私も驚いております。まさか偶然、学校の先生と生徒だったなんて」

 

さすがの理子さんも想定外か……

まあ、それもそうだろうな。

理子さんがそれに気づいていたらまた別の対策を考えていただろう。

 

「ご主人様がお戻りになられたら、ちょっとした話の種になりますね。まあ、この2人の契約期間中にお戻りになられればの…話ですが」

 

理子さんがさりげなくブラドが帰ってくるのか聞いてくる。

 

「いや、彼は今とても遠くにおりまして。しばらく、帰ってこないみたいなんです」

 

そうか……帰ってこないのか……

安心したようなキンジを横目に俺は逆に残念に思う。

まあ、いないならいないでいいのだがな。

戦うのなら一応策は考えてある。

 

「ご主人は……お忙しい方なのですか?」

 

「それが実は、お恥ずかしながら詳しくは知らないんです。私と彼はとても親密なのですが直接話したことが無いものでして」

 

親密なのに話したことがない?

それは親密と言えるのか?

しかし、小夜鳴先生が嘘をついている表情もしていないし本当のことを話していることは疑いようはないし…

 

「ところで…えっと…」

 

俺の方を向き何かを話そうとしているが何か詰まっている。

ああ、そう言えば俺の名前言っていないな。

 

「あ、私は波岸白乃と申します」

 

「ああ、すいません波岸さん」

 

小夜鳴にいきなり声をかけられても慌てずに穏やかな笑みを浮かべて言った。

ユキ直伝の親しみやすい感覚で話しかける

 

「あなたも武偵高の生徒さんですか?私の授業では見た記憶がないんですが……」

 

「実家の都合で人材派遣会社で働かせて頂いています。私は武偵じゃありませんので警備ではお役にたてませんが家事では精一杯奉公させて頂きたいと思っています」

 

と好印象なんだが……はやく、終われこの生活と心の中で俺は思うのだった。

 

 

 

 

 

 

別動隊の理子がさり、俺達は2階に自分達を部屋をあてがわれた。

 

「すみませんねぇ。この館の伝統といいますかルールで、ハウスキーパーさんは男女共に制服を着ることになってるんです。昔、仕立てられた制服がそれぞれの部屋にあってサイズも色々ありますから、選んで着てくださいね。仕事については前のハウスキーパーさんたちが簡単な資料を台所に置いておきましたから……それを読んで適当にやっちゃってください」

 

あは、と好感度の高い笑顔で小夜鳴先生が言った。

 

「で、申し訳ないのですが私は研究で多忙でして……地下の研究室に引き籠り気味の生活をしてるんです。ですから、みなさんと遊んだりする時間はあまり取れないんです。ほんと、すみませんねぇ」

 

別にそこまで謝らなくても…一応自分の家なんだから

 

「暇な時はそうですねぇー……あ、そこの遊戯室にビリヤード台があるんですよ。それで遊んでていいですよ。誰も使ってないからラシャもほとんど新品なんです。それじゃあ早速ですが、失礼します。夕食の時間になったら教えてくださいね」

 

そう言いながら彼は地下の研究室にとじ込もってしまった。

 

「そんじゃま、働くか」

 

「そ、そうね」

 

「ええ、そうしましょう」

 

念のため女の言葉になりきって俺たちはそれぞれの自室に入る。

 

クローゼットを開くと執事服とメイド服が並んでる。

とりあえず、沢山ある中から古めかしいデザインの露出が少ないメイド服を取り出す。

胸が強調された奴を着たらばれるからな。

胸は小さめのメイド服だがこれは事前につけていたシリコンの胸パッドでいい感じに隠せるようだ。

…速くこれが終われば着ることはないのだが

さわり心地も本物に似てるらしいが試す気はない。

俺は落胆しながら外へと出るのだった。

何故か外ではアリアがキンジにとび蹴りしていたが特に関わりたくもなかったため一人仕事へと取り組むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

よし、今日の仕事は終わりっと。

散々だったが大体の仕事は覚えることができた。

俺達三人は一階から上、二階と庭に至るまで調査はしてきた。

そして理子さんからの依頼物である物はこの屋敷の地下にある。

そこの調査はユキに任せてある。

あいつは潜入のエキスパートなので一番厳重であるユキに調査を頼んだ。

最初は厳重な地下の調査にだけ集中してほしかったので俺たちと一緒に入らなかったが管理人が関係者だったらユキの能力がばれているのでもしもの時には疑われるしな。

まあ、俺は気付かれることもなく潜入できている。

…俺はしっかり嘘をついているのだがキンジたちからは絶対にこれからは嘘をつかないほうがいいと言われた。

まったく…俺の嘘はだれにもばれないというのに…

俺はベットに倒れる。

ああ、なんだか余計に疲れる…

別働隊である理子さんへの連絡もあるしまだ眠ることはできない。

けど、変に気を回しすぎて眠たいな…

俺は自分の意思とは関係なしに眠りに就くのだった。

 




45弾終わりました。
明日は投稿できず月曜日の投稿になりそうです。
意見・感想お待ちしています。
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