今後の話的に入れなければならない戦いなんですが…文章力がなくて本当申し訳ありません。
理解不能
いや、正確には何故といった感情が表わされる。
異変を感じて振り返る。
そこには確かにブラドが倒れていた。
しかし、そのブラドに異変が起きていた。
「グッ…ペッペパカ…!」
ブラドから苦しみの声が聞こえる。
その原因、そのブラドの胸が本人の意思とは関係なく大きく揺れ動いているのである。
それはまるでブラドの中に何か別のものがいてその体内で暴れているような…
「…ギャペァカァァァ…!!」
また一つブラドは苦しみの声を出すとさらに胸の動きが活発になる。
バキバキと音が聞こえる。
その胸の動きは上へと上がって行き喉を通り口もとへと行った。
な、何か出てくるのか…?
俺たちは動けなかった。
想像もつかない現象を前に動揺している。
変化はいきなり起きた。
ブラドの口から何か得体のしれないものが急速に飛来してくるではないか。
あまりのことに俺は反応できず右腕を突き出す。
それと同時に激痛が走った。
「ぐっぅ…!」
その何かは俺の腕に噛みついているのだ。
俺は振り払おうとはしなかった。
もし無理やり振り払おうとしたら食いちぎられるからだ。
俺は右腕を地面に下ろし安定させ
「キンジ!これを撃ってくれ!」
俺は声をかける。
キンジ達は呆然としていたがすぐに気を取り直し俺に近づく。
「な、なんだ…これ…」
俺にはそれに見覚えがあった。
が、今はこの痛みをどうにかしたかったので何も言わないでいた。
キンジがベレッダを発砲した。
が、
「なっ!」
銃弾が当たらなかった。
キンジは今はヒステリアモードだったはず、外すことはあり得ないぞ。
それにこの距離なら俺でも多分あてられるぞ。
俺は痛む腕を少し横にずらす。
そこにはキンジが放ったであろう弾丸が埋まっていた。
そこから導き出されること
「こいつには弾丸が効かない…!」
キンジ達は驚いていたが俺はなんとなく察しは付いた。
が、速くこの痛みから逃げ出したい一心だった。
俺は左手を振り全力で拳をぶつけた。
見事拳がぶつかりそれは口を開く。
俺はそれを蹴り飛ばす。
右手からは大量の血がどくどくとあふれだしている。
電子手帳から礼装である『鳳凰のマフラー』を取り出し『heal(16)』のコードキャストを使う。
血は衣服に付着しているが傷は綺麗に治ったようだ。
別に腕を引きちぎられてもよかったのだがそれでは軽威力のコードキャストでは足りない。せめて中威力を使うしかないのだがあまり魔力は使いたくないからな。
俺は蹴り飛ばした先を見る。
何かのタンクに当たったそれはこちらをうかがっているようだ。
冷静になりそれをよく観察してみる。
大きさは1メートルにも満たない四角い物体であるがまるでワニのような口を持っている。
その黒塗りのような姿は『VIPER』月の世界で見たエネミーの姿だった。
それは月の世界でも初期の方に見られたエネミーで慣れれば倒すことも余裕だった敵だった。
しかし、それはサーヴァントがいた状況だけ。
サーヴァントがいない今の状況その敵は真の敵になる。
しかも多分戦えるのは俺しかいない。
さっきのキンジの銃弾が効かず俺の攻撃が効いた。
情報量は少ないが多分月の世界に精通した俺しか攻撃が効かないのかもしれない。
俺は構える。
戦えるのは俺しかいない今頑張らないと
「皆。下がってて」
一つ声をかけるがアリアが食ってかかる
「な、何よ!アンタだけ戦う気!」
「仕方ないだろ。さっき見ていなかったのか?キンジの攻撃が当たらず俺の攻撃が当たった。つまり俺しか攻撃できる奴しかいないんだよ。…そんなのわからないとか言うんじゃないぞ。俺も多分アリアたちの攻撃は効かないと思っているんだ。一応俺はあれがなんなのかは知っているしな」
「白野…あれが何なのか知っているの?」
「ああ…ただの敵だよあれは」
そう言って俺は飛び出す。
ブラドの時に使ったコードキャストはまだ生きているのでそのまま仕掛けることにした。
エネミーも突撃してくる。
大丈夫だこいつはほとんど攻撃一辺倒のような攻撃を仕掛けてくる。
そう言った奴は行動が読みやすい。
そう心の中で思いこみながら攻撃をする。
案の上ことはうまく運べた。
攻撃を仕掛けてくるがほとんどわかりやすい攻撃で回避は余裕にできる。
先ほどは動揺してしまい回避は出来なかったが今となってはほとんど余裕ができた。
隙をついては攻撃をあてると言った行動を何度もするが今だ倒すには至っていない。
もともとサーヴァントようのエネミーだ。ただでさえ弱体化した俺の攻撃がどこまで効いているかわからんが何もしないよりはましだ。
この前の実家で俺が謎の力を使ったとか言っていたが発動条件がわからない今それに頼ることもできない。
もうすぐ十分が過ぎようとしている。
今だ戦いは続いている。途中何度かアリアたちの援護射撃などがあったが攻撃が当たらないことが証明されただけだった。
「まずいな…」
コードキャストが解けようとしている。
しかし今だ戦いが続いている状況でそれは本当にまずいのである。
魔力が切れそうなのである。
ブラド戦から続けて戦ってきたがもう魔力が切れそうなのか。
付くずく自分は弱くなったものだと感じてしまう。
今だエネミーは行動しているがその動きも鈍くなってきている。
多分もうすぐ倒せると思い勢いこんで飛び出そうと…
できなかった。
何かが俺の足を掴んでいるのだ。
俺は足元を見ると
「…グァ…ギィァ…」
ブラドが俺の足を掴んでいた。
弱点を全て攻撃されろくに動けないのになんて執念だ…
が俺はまだ強化されているので力を入れその拘束を解くが
「うおぅ!」
勢いこんで足を離したため少しバランスを崩す。
それが隙となった。
エネミーが死角から襲ってくる!
ほとんど無意識だと言っていいだろう。
俺は電子手帳から『空気打ち/二の太刀』を取り出していた。
それを振りかざして…思いっきり突き刺す。
開いた口に俺の礼装が突き刺さる。
そして振りかぶり思いっきり振る!
空を舞うエネミーに俺はまた礼装を振るう。
『空気打ち/二の太刀』の中威力の攻撃は見事エネミーにぶつかり木端微塵となった。
というか完全にオーバーキルじゃね…。
俺はコードキャストを振るった姿のまま魔力切れを起こしその場に倒れるのだった。
Side キンジ
「まったくこいつは」
俺の目の前には先ほどの戦闘で力尽き眠りについた親友がいた。
白野は現在理子の膝枕に寝かされている。
「しかし…あいつは何だったんだ?」
先ほどの大口を持つモンスターみたいなやつ見たこともない。
俺たちの攻撃も効かないのに白野の攻撃だけ効くとは一体何なのか?
得体もしれない敵なのに白野は多分その正体に気づいている。
考えてみれば今までもそうだったんだよな。
今まで見たこともない謎の力を持っていたり、謎の敵とも渡り合う力を持っていたり…
…いつかは話してくれるだろうか?まあ、きっと話してくれるだろうこいつは嘘をつけないからな。
理子はその白野を見つめ頭をなでている。
まあ、理子にとって白野は助けてくれたヒーローだからな。
きっと何か思うことでもあるのだろう。
理子は白野の頭をゆっくり下ろすと立ち上がり
「神埼・ホームズ・アリア、遠山キンジ」
その声は裏理子特融の高圧的な声だった。
「アタシはもうお前たちを下に見ない。対等なライバルとしてみなす。だから…約束は守る」
そう言うとビルの淵まで歩いていき
「Au revoiir Mes rivaux。あたし以外の外の人間に殺られたら許さないよ」
そう言うとビルから飛び降りた。
そのあと夜の空にパラシュートが展開し闇に消えていく姿が見えた。
まさかちゃんと逃走手段があるとはな。さすが理子の逃げ足だ。
「やられたな。これで二度目だ」
「ええ、まったくよ」
「本当にまったくだな」
その声は男の声だった。
白野の声ではない。では一体?
声の出所を見ると
「はあ、まったくまた面倒事を押しつけやがって…」
その男は30代後半ほどで黒のスーツを若干着崩している。
さっぱりとした頭髪にすらっとした表情も相まって若々しく見える。
しかし、その男のオーラは歴戦の覇者のオーラだ。
その男は軽く溜息をつくとブラドの方へと近づく。
「これが無限罪のブラドか…たく、獣くせぇ…」
「あ、アンタ誰よ!」
アリアが突っかかる。
「あ?」
「うっ…!」
強烈な殺気をぶつけられ思わず後ずさる。
「ああ、お前らが白野のクラスメイトか」
「えっ?白野?」
そこで予想外の名前が出る。何故白野の名前を?
「俺は公安0課の夏目明久。一応白野の父親やっているもんだ」
この人が白野の父親?!うわっまったく似てない…。
しかし、公安0ときたのか。本当に白野の周りは恵まれているな。
俺はここで公安0が来たことについて考える。
そこから導き出される答えは
「…なるほどな。ブラドを引き取りに来たということか」
「はぁ?!せっかくアタシたちが倒したブラドを横から奪う気?!」
「そうじゃねえよ。このことはそいつかも頼まれたんだ」
そう言って夏目さんは白野を指さす
「ブラドを引き取ってほしい。そのあとブラドにアリアの裁判でしゃべらせてくれってな」
…白野はこの展開を読んでいたのか?ますますあいつのことがわからんくなったぞ。
けど、それはありがたい。このままブラドをどうするかは色々と手続きがあるだろうしポンポン拍子で進むな。
「済まなかったな。ブラドと戦っていた時から見ていたが俺たちは出られなかった。」
「い、いやそれは仕方ないですよ。イ・ウーが関わっているならそれぞれ事情があるだろうし」
「…そう言ってくれるとありがたい」
あまりこういったことは苦手なのだろう。
夏目さんは頭をかきながらブラドの方へ向かう。
扉から武装した大人が数人来てブラドを囲う。
それから数十分、俺たちは端の方でその作業を見る。
夏目さんはまたこちらに近づいてくると
「あいつはもう俺たちに任せてくれていい。詳細は後日聞く。そいつらは病院に連れていくからお前らはもう帰れ」
そう言ってまた白野とユキの方を指さす。
まあ、やってくれるってならありがたいな。
けど、一応白野たちの症状も気になるしついていくが
「ああ、あと…」
夏目さんは俺たちを一瞥し
「白野のこと頼んだぜ」
その笑みは白野と似て人を安心させる笑顔だった。
その質問に対する答えは一つ
「任せてください。俺たちは…白野のチームメイトですから」
夏目さんはまた一つそうかと答え仕事に戻って行く。
俺は空を見上げた。
黒々とした雲は消えそこには満天の星空が浮かんでいた。
52弾終わりました。
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