緋弾のアリア ~月を渡る前向きな武偵~   作:紫柳

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投稿が遅れてしまい申し訳ない。
今日からは多分安定して投稿できそう。


ようやくfgo二章クリアしたのですが、思い返してみるとエリザがあいつに及ばないけどとかたまに夢見るあいつとか言っていた気がしたのですがそれってまさかあの人ですかねぇ…
三章でキャス狐とエリザが出会ったらなんかすごいことなりそう。
まあ、キャス狐が白野と出会っていたらの話ですが


第63弾 予想外

「…ははっ」

 

大きく下がった俺はアリアを右手で抑えているシャーロックを睨みつける。

隙のない動きに正確な反撃。

まったくこれは本当に英霊クラスのサーヴァント級じゃないのか?

俺は自傷気味に苦笑いを洩らす。

 

「岸波白野君」

 

シャーロックが俺の名前を呼ぶ。

その声はいかにも楽しそうでまるで子供が面白いおもちゃでも見つけたような、そんな声

 

「君はとても面白いね。出生時から壮絶な人生を歩み利用され続けても決して自分を見失わず正しい道を選び進んでいる。」

 

なっ!

こいつ…俺の過去を知っているのか?

いや、それはあり得ないぞ…あそこは…生き物が認識することすら放棄された場所なのに…

どこからか嗅ぎ付けたのか?

そんな俺の疑問をよそにシャーロックはまた面白そうに話を進める。

 

「それは普通の人間には到底なしえないことだ。それなのに笑顔を忘れず仲間と共に今最大の壁を越えようとしている。はずなのだが…」

 

そこでシャーロックは逆に興味心身な顔で俺の顔を見る。

 

「君は達観しすぎている。まるでこの程度の壁くらいいくらでも乗り越えてきた顔だ。君の類稀なる観察眼、度胸、冷静さは君の年齢では到底なしえないほど出来すぎている」

 

…さすがだな。

これが世界最強の探偵シャーロック・ホームズ。

月の世界を知らないから完全には知りえないことなのだろうがきっかけが掴めないところまでお見通しというわけか…

が、シャーロックは声根を一つ下げて言う。

 

「なのに、わからないのだよ」

 

何を言っているんだ?

 

「君は分からない。僕が『条理予知』という能力を持っていることはさっき話したろう?」

 

「…」

 

俺は無言で肯定を示す。

 

「それなのに君に関してはまったく予知できない。…いや、読もうとしたのだが何もないのだよ。しいて言えば真っ白な空間だ。君の謎の力にしてもそう。君はコードキャスト?と言っているようだが超能力でも無ければ技量というわけでもない。君は僕でもわかりえない真っ白な謎なのだよ」

 

「っ!」

 

こいつでも俺の思考は読めないと言うのか?

…なんだか考えようによっては俺、何も考えていない馬鹿のように聞こえるのだが…そういう意味ではないだろう…いや、ないと信じたい。

思考が読めない…この上ではとてもありがたいのだが、一つ聞きたいことができた。

 

「シャーロック。お前は俺以外に予知ができない人間とであったことがあるか?」

 

これは一種の確認要素にすぎない。

シャーロックは基本誰でもその予知が効く。

それで俺に効かない。

何が違うのか。

それは俺がこの世界の人間ではないからだと思う。

理解の範疇を超える人間の予知はできないと言ったところか。

俺が月の世界から来た住人。

その前提を知りえないと予知できないのかもしれない。

それならほかにも読めない人間がいたらその人は月の関係者かもしれない。

それがわかれば俺が知りたかった真実、俺が何故この世界に来たのかわかるかも知れない。

俺は期待を込めた眼差しでシャーロックを見つめる。

が…

 

「…」

 

シャーロックは瞳を閉じて閉口している。

いや、答えづらそうにしている?

しかし、少しの間を置きシャーロックは喋り出した。

 

「…ああ、一人だけ知っている」

 

「っ!ならそれを!」

 

「…っと、これ以上はいけないな。あいにく私も時間が無いものでね」

 

こいつ…わざとはぐらかしたな。

シャーロックはこれ以上話すことはないというようにアリアのツインテールを梳いている。

 

…まあいい。話さないなら逮捕した後に聞き出すだけだ。

 

「…話しは済んだか?」

 

「金一さん!」

 

金一さんは添えるように腹部に手を置いている。

出血は…そこまで多くないようだがそこまで長く戦闘は出来そうにないな。

しかし、さらに驚いたのは金一さんのオーラだ。

金一さんの素顔は童顔だがそこから感じられる覇気、オーラが完全に違う。

これがヒステリアモードの強化版か。

 

「どうやらこっちも出来上がったようだな」

 

そう言って金一さんは流し眼で後ろを見る。

俺もつられて後ろを見るとそこにはキンジの姿が…?

 

こいつも変化している?

いつものヒステリアモードの雰囲気ではない。

少し…怒っている…?

 

キンジがヒステリアモードになると基本キザになる。

それが怒っているなんて普通じゃないぞ。

 

「キンジ。これがヒステリアモード・ベルゼ。通常のヒステリアモードはヒステリア・ノルマ―レという。そちらは女を守るために引き起こされるヒステリアモードだがお前のそれは女を奪われたときに発現されるヒステリアモードだ。女を奪い返すために力が発揮される。ノルマーレよりも効果はより強いが…」

 

ああ、なるほどな。

確かにそのヒステリアモード・ベルゼは余裕を感じられない。

しかし、それがあまりにのめり込みすぎている気がするのだ。

つまり周りを見きれていない。

自由にさせ過ぎたらアリアにまで被害が出そうだな。

隣に来たキンジに俺は冷静さを忘れさせないようにさせる

 

「キンジ。あまり熱くなりすぎるな。少し冷静になれ」

 

「わかっている。冷静になりながらも常にホットにだろ」

 

うん。口調はやっぱりヒステリアモードだな。

一応大丈夫なのかもしれないがサポートはさせてもらうぞ。

 

「いいか。目標はまずアリアの奪還。シャーロックの逮捕はその次だ」

 

「わかってるよ!」

 

そう言うとキンジは跳び出す。

こいつ本当に冷静になりきれてないな!

キンジはベレッダを撃つ。

 

が、シャーロックは懐から銃を取り出しそれを発砲する。

するとキンジとシャーロックの空間の間から金属音がしたかと思うと鉛玉が地面に落ちる。こいつ、銃弾に銃弾をぶつけて止めたのか!

キンジはそれを気にせず銃弾を放ち続ける。

その全てを止めたり弾いたりあまや弾丸を押し返したりしている。

しかし、このままでは均衡状態。

いや、シャーロックの方に分があるか。

未だ余裕の表情を崩していない。

 

そこで金一さんから声がかかってくる

 

「白野君。君はあのシャーロックになんとか一発決める方法はあるか?」

 

「え?」

 

「多分俺があの中に入ってもシャーロックは押し切れない。奴には『条理予知』がある。見切られるのも必須だ。」

 

「…そこで俺の出番と」

 

「ああ。シャーロックの『条理予知』が効かない君なら、勝利への道が開けるかもしれない」

 

確かにあいつのチートスキルをなんとかできるのはこの場に俺しかいない。

それに俺は奴に見せていない技を持っている。

完全なる予想外、予定外で崩すしかない!

 

「わかりました。タイミングはお任せします」

 

俺がそう声をかけると金一さんは銃弾荒れる戦場へと走り出す。

俺は対抗策を持っている。

コードキャストの最終版、つまり高威力のコードキャストだ。

『空気打ち/三の太刀』これならいけるかもしれない。

誰にも見せたことないし使えるようになったのはつい最近だ。

つまりこの技なら完全な予想外。

勝利への道だ。

 

後は待つだけ。

俺は目の前の銃弾戦を見守るのだった。

 

しばしの弾丸の交錯。

 

というかこの人たち銃の扱い上手過ぎませんかね。

銃なんてほとんど触ったことないから今度習ってみたいものだ。

 

銃弾を撃ちあっているともちろん弾切れを起こす。

まあ、リロードしなくてはならないのだがこいつら速すぎだろ…

ほとんど手元が見えないぞ…

 

しかし、その動きが少し変わったのが見えた。

リロードの前動作で今まで触っていなかった右ポケットに手を入れたのだ。

そして何かを取り出したかと思うとそれをマガジンに込める。

あれが金一さんが用意した…

 

俺はいつでもコードキャストが使えるように電子手帳から礼装である『空気打ち/三の太刀』を取り出す。

大丈夫だ。一発くらいなら放てる魔力はある!

 

金一さんがマガジンをセットした銃をシャーロックに向け、撃った。

 

シャーロックはそれを当り前のように銃弾を当て止めようと…

 

が、銃弾はただ止まることはなかった。

 

 

ドオオォォォン!

 

 

爆発した?!

 

あれは武偵弾か!

武偵弾とは普通の銃弾とは違い特殊な力を持つ銃弾である。

しかし、その構造は複雑で造るには職人が手作りで造られるためとても高級品だとか。

その武偵弾をこのタイミングで使った。

なら今放つしかないだろ!

 

魔力を集中する。

俺の体内に渦巻く魔力を術式という形で放出する!

 

そして『空気打ち/三の太刀』をシャーロックに向けて撃ちだした。

炸裂弾の爆発の煙幕が俺のコードキャストの衝撃波が四方に押し流す。

その前にはシャーロックが。

完全に予想外の攻撃。反応できるはずがない。

その衝撃波がシャーロックに当たろうとした途端!

 

「ふっ!」

 

何とどこからか出したのか杖を取り出し俺のコードキャストを受け流そうとしている!

しかし、そこは最高威力級のコードキャストだ。

すぐに杖からはバキバキと音がして折れそうになるが…

 

「なっ!」

 

俺は驚愕した。

何とシャーロックは俺の衝撃波を受け流したのだ。

外れた俺のコードキャストは海面にぶつかる。

海水が数十メートルにわたって撃ちあがる。

パラパラと海水が水滴となって俺たちに降り注いでくる。

 

「な!何で反応が…!」

 

シャーロックは俺の予知はできないのではないのか!

そんな俺の反応を面白そうに見て解説をし始めた

 

「そうだよ。僕は君に予知をすることはできない。だが…」

 

シャーロックは手に持っていた杖を突きだした。

俺は杖かと思っていたがなんとその中には剣がついていた。

 

「君たちの予知はできるんだよ」

 

その剣先を向けられたのは金一さんとキンジ?

…そういうことか

 

「ちっ!つまり俺らから予知をして白野の行動を読んだということか…!」

 

つまり俺の行動を予知することは出来なくとも周りから予知をすることができるってことか!

 

しかし、これはまずい。

完全に手の内がばれてしまった。

これはそう簡単に勝つことも…

 

「けど、作戦は上手だったよ。まさかジョーカーとなる白野君を最後まで使わず決定的瞬間だけ使い誰も知らない技を使って僕を倒す。僕も君と一対一だったら負けていただろう。そんな君には僕からプレゼントを上げよう。」

 

するとシャーロックは杖というか剣を腰に回す。

それはまるで鞘に納めずに居合切りを放つかのような格好だ

 

「君の技は普通の技ではないから概念から似せることはできないが、似たような技は出来るようになったんだよ。」

 

シャーロックの雰囲気が変わる。

 

「君は面白いが同時に僕の計画の最大の壁だと言ってもいい。だから…」

 

シャーロックが動き出す

 

「眠っていてくれ」

 

その剣は居合切りの要領で剣を振る。

 

―っ!

 

反応ができなかった。

振り抜いた剣からは衝撃波が跳び出しそれが俺の方へと飛んできた。

それはまるで俺のコードキャストのようで…驚いてしまい反応が遅れた。

 

「ぶっ!」

 

衝撃波は軌道を描き、俺の顎にぶつかった。

顎から衝撃が伝い頭が揺さぶられる。

 

あれ…意識が…

頭が揺らされたときに脳に衝撃が入った。

それにより軽く脳震盪を起こしてしまった。

 

揺れる意識の中キンジ達を見る。

 

ごめん…。頼んだ。

 

声に出たのかは分からない。

けど伝わりはしただろう。

そして俺は意識を落とした。

 




63弾終わりました。
とある小説の制作者さん、スライバさん、シオウさん、パラノイヤ(偽)さん、阿刀さん、三の丸さん、恋姫夢想さん感想ありがとうございます。
意見・感想お待ちしています。
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