ユート達との邂逅から一週間程経過したある日。俺とアリスは零児に呼び出されていた。
「それで?どういう用事で私たちを呼び出したの?」
「そうだな。俺も気になっていた」
「アカデミアの連中はまだ来ていないようだが?」
3人分の疑問符を受け止めた零児は顔を上げ、眼鏡を光らせながら話し始めた。
「わかった、手短にいこう。昨日、南東エリアにおいて超強大なエクシーズ召喚反応が確認された」
「融合では無いのか?」
「ああ。とても巨大なものだ。君たちにはそれを調査してきてほしい」
「わかったわ」
「イエッサー!
「わかった。俺たちで良ければ力になろう」
「ユートがそう言うなら仕方ない。俺にも手伝わせろ」
「助かる。よろしく頼むぞ」
〜少年少女移動中〜
「到着しました、南東エリア!いやー大きい港ですね!」
「誰に向かって言ってるの?」
「倉庫が多いな。身を隠す場所には困らないといったところか」
「誰が隠れてるって?」
鳥肌が立つ。背中を冷や汗が伝う。今まで感じたことのない悪寒を感じる。壊れたブリキ人形のようにぎこちない動きで振り向いた俺の目に映ったのは、漆黒のヒトガタだった。悪意に満ちたソレを俺は知っている。
「ブラック、ミスト・・・!」
「なんだ、俺のこと知ってんのかオマエ。なーんか面白そうな気配もするし相手してもらおうかな」
そう言ってデュエルディスクを構える『No.96ブラック・ミスト』。だが俺は動けない。目の前の存在から放たれるプレッシャーに足がすくんで動けない。そんな俺を見かねたのか、アリスが俺を庇うように立つ。
「デュエルなら受けてあげるわ」
アリスの宣言を聞いたブラック・ミストはしかし、彼女に悪意を向けはしなかった。
「いや、お前はあんまり面白くなさそうだ。やるなら・・・お前か」
そう言ってブラック・ミストはユートを指名する。一般人では耐えられぬほどのプレッシャーを受けても、レジスタンスは倒れない。不屈の闘志で戦い抜くのみー
「良いだろう。俺が勝てばお前の知っていることは話してもらうぞ!」
「良いだろう!テメェの『中身』見せてみろ!」
「「決闘!」」
ブラック・ミスト LP 4000
ユート LP 4000
96「俺のターン!『創造の代行者ヴィーナス』を召喚!」ATK 1600
「俺は1500のライフをコストに、ヴィーナスの効果を発動!現れろ、3体の『
似合わねぇ~。こいつに天使族似合わないのはわかってたけど、ここまでとは・・・。
でも、レベル2が3体か。これは不味いな・・・。
「俺は『神聖なる球体』3体でオーバーレイ!
現れろ、我が分身!No.96!漆黒の闇からの使者、ブラック・ミスト!」
『No.96ブラックミスト』ATK 100
「そして俺は『RUM-プロト・シャドー・フォース』を発動!自分フィールドの闇属性エクシーズモンスター1体を選択し、ランクが1つ高い闇属性エクシーズモンスターにランクアップさせる!現れろ、CNo.96!混沌なる漆黒の風と共に舞い降りよ!ブラック・ストーム!」ATK 1000
その召喚に呼応して、ダークアストラルがムキムキになる。俗にいうデュエルマッスルである。
それと追加効果無し+闇属性指定とかCX対応っぽいとは言え、なんか弱くないか・・・?プロトだからかもしれないが・・・。
「俺はカードを2枚セットして、ターンエンド!」
ダーク LP 2500
手札 1
場 『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 1000 C・ORU 4
『創造の代行者ヴィーナス』 ATK 1600
セット×2
ユ「俺のターン、ドロー!『
「そして俺のフィールドにレベル3の『幻影騎士団』モンスターがいる時、『幻影騎士団サイレントブーツ』は特殊召喚できる!」ATK 200
「そして、俺はその2体でオーバーレイ!戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を切り裂く光となれ!エクシーズ召喚!現れよ!ランク3!『幻影騎士団ブレイクソード』!」ATK 2000
「俺は『幻影騎士団ラギッドグローブ』の効果発動!このカードをエクシーズ素材としたエクシーズモンスターはエンドフェイズまで攻撃力が1000アップする!」
『幻影騎士団ブレイクソード』ATK 2000→3000
ユ「バトル!ブレイクソードで『ブラックストーム』を攻撃!」
96「『ブラックストーム』の効果発動!C・ORUを1つ使い、相手モンスターの攻撃力を0にして、その元々の攻撃力を奪う!」
『幻影騎士団ブレイクソード』 ATK 3000→0
『CNo.96ブラック・ストーム』ATK 1000→3000
ユ「ぐああああ!」LP 4000→1000
「俺は・・・『ブレイクソード』の効果発動・・・!こいつが破壊された時、エクシーズ素材になったモンスターのレベルを4にして特殊召喚できる!来い、『ラギットグローブ』、『サイレントブーツ』!」
レベル3→4
「そして!レベル4となった2体でオーバーレイ!
漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!」ATK 2500
来た!ユートのエースモンスター!でも、こいつの能力じゃブラックストームは倒せない・・・どうする気だ、ユート?
ユ「俺はカードを3枚セットしてターン、エンド・・・」
ダーク LP 2500
手札 1
場 『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 3000 C・ORU 3
『創造の代行者ヴィーナス』 ATK 1600
セット×2
ユート LP 1000
手札 1
場 『ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン』ATK 2500 ORU 2
セット×3
ダ「打つ手も無いってかぁ!がっかりさせないでくれよ、ユートォ!」
「俺は『ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン』を攻撃!」
ユ「リバースカード、オープン!『禁じられた聖典』!フィールド上のカードの効果を無効にして、元々の攻撃力で戦闘を行う!」
ダ「なんだと!?クソがああぁぁ!・・・なんてな。『神の宣告』ゥ!ライフ半分をコストに『聖典』を無効にする!」LP 2500→1250
「更に俺のC・ORUを使い、『ダーク・リべリオン』の攻撃力を貰うぜ!」
『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』ATK 2500→0
『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 3000→5500
ダ「3000のダメージを食らって果てな!」
ユ「俺は手札の『幻影騎士団ブラックスカーフ』の効果発動!このカードと墓地の『幻影騎士団』モンスター1体を除外し、自分モンスターの戦闘破壊及びダメージを無効化する!」
黒いスカーフを巻いた騎士が、墓地の『ブレイクソード』と共に『ブラックストーム』の行く手を阻む。
よし、上手く凌いだ!
ダ「ちっ・・・二段構えかよ。面倒な布陣敷きやがって・・・俺はこれでターンエンドだ。」
ダーク LP 1250
手札 2
場 『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 5500 C・ORU 2
『創造の代行者ヴィーナス』 ATK 1600
セット×1
ユート LP 1000
手札 0
場 『ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン』ATK 0 ORU 2
セット×2
ユ「俺のターン・・・(状況は不利。ここで巻き返しのカードを引かなければ・・・)ドロー!」
(っ!?このカードは・・・あの人から受け取ったカード・・・よし!)
「俺は手札から魔法カード『エクシーズ・トレジャー』!フィールド上のエクシーズモンスターの数、即ち2枚のカードをドロー!」手札 1→2
(このカードなら奴を倒せるかもしれない。だが・・・いや、迷っている暇は無い!)
ダ「ちっ・・・手札増強か。運のいい野郎め」
ユ「俺は、カードを2枚セットしてターンエンド!」
ダーク LP 1250
手札 1
場 『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 5500 C・ORU 3
『創造の代行者ヴィーナス』 ATK 1600
セット×1
ユート LP 1000
手札 0
場 『ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン』ATK 0 ORU 2
セット×2
ダ「2枚もドローして手詰まりかぁ!呆気なかったなぁ!俺のターン、ドロー!」
ユ「この瞬間、リバースカードオープン!『サイクロン』、『和睦の使者』、『非常食』!俺は『和睦の使者』と『サイクロン』をコストに2000のライフを回復!」LP 1000→3000
ダ「そして『和睦の使者』の効果で俺はこのターンダメージを与えられず、リバースカードも粉砕されたと・・・ちっ。カードを2枚セットしてターンエンドだ!」
ダーク LP 1250
手札 1
場 『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 5500 C・ORU 3
『創造の代行者ヴィーナス』 ATK 1600
セット×3
ユート LP 1000
手札 0
場 『ダーク・リべリオン・エクシーズ・ドラゴン』ATK 0 ORU 2
セット×1
ユ「俺のターン!これが俺に残された最後の希望!リバースカード『墓荒らし』!」
墓荒らし!?2000ライフと引き換えに相手墓地の魔法を使用できるカード。さっきのコンボはこのライフコストの為か・・・そして、この局面で発動されるカードはあれしかない・・・!
ユ「俺は、お前の墓地の『RUM-プロト・シャドー・フォース』を使用!」
LP 3000→1000
ダ「いいコンボだな・・・だが、お前にその力が使いこなせるかなぁ!」
ユ「確かに俺にこのカードを扱えるかはわからない。だが!それは諦める理由にはならない!こんなところで負けられないんだ!かっとビングだ!」
え、今かっとビングって言った!?こいつ遊馬さんと会ったことあるのか!羨ましいなー!最近、それっぽい声を聞いたことは棚に上げておこう。
ユ「俺は闇属性の『ダーク・リベリオン』をランクアップさせる!
漆黒にて研ぎ澄まされし叛逆の牙!その威を示し反逆の狼煙となれ!
『DNo.96ダーク・レボリュート・エクシーズ・ドラゴン』!」ATK 2500
ユートの場に『ダーク・リベリオン』を更に凶悪にした龍が姿を現した。これがユートの進化の形か!
ダ「ちっ、新世代か。これはちと不味いかもなぁ・・・」
ユ「俺は『ダーク・レボリュート・エクシーズ・ドラゴン』の効果発動!ORUを1つ使うことで、相手モンスターの攻撃力を0にして、下げた数値の攻撃力を自信に加算する!そして、効果を無効化する!」
『ダーク・レボリュート・エクシーズ・ドラゴン』ATK 2500→8000
『CNo.96ブラック・ストーム』 ATK 5500→0
ダ「な・・・この俺を戦闘で上回るだと!?」
ユ「突き立てろ!ダーク・レボリュート・エクシーズ・ドラゴン!叛逆のボルテック・ディス・オベイ!」
ダ「いいゲームだったぜ、ユートぉおおおお!」LP 1250→0
勝者 ユート
「やったな、ユート!」
「ああ。」
アリスや隼も安堵している。
「さて、俺が奪った魂は返そう。そして、ユート。ゲームに勝ったテメェにはアンティを払わねぇとなぁ。受け取れぇ!」
そう言ってブラック・ミストはカードに戻り、ユートの手元に渡った。零児には無事倒したと報告しておいた。