DOUBLE:violence 《二人の特典付き転生者が異世界でアテもなく暴れ続けるお話》 作:アルファるふぁ/保利滝良
おるアッ!
「ぎゃひいいいいい!!
「ば、化物だ!」
「怪物ロボットだぁ~!」
あァ?
化物?怪物?
違うね!
「よォーく覚えとけ・・・コイツはッ!」
コイツの名前はァ!
「マジンッカイザーだアアアアアァァァ!!」
ナガイがマジンカイザーSKLの腕を動かす
手に握られていた牙斬刀が風と共に、戦闘マシーンを斬り捌いた
内部機器を臓物のように撒き散らし、一機が真っ二つとなった
賊の残党がアサルトライフルを向ける
「くらえええええ!!」
いくつもの弾丸は真っ直ぐにカイザーに向かっていく
しかし、ナガイは慌てなかった
「そんな豆鉄砲に頼るとはな・・・本物の銃撃を教えてやる」
その場に牙斬刀を突き刺し、胸部の装甲に手を添える
そして、瞬く間に二丁の拳銃になった装甲で、アサルトライフルの弾丸の波に一発撃った
連射された銃弾は全て叩き落とされ、カイザーに傷ひとつ付けることすら叶わなかった
「ひいぃ!銃が効かねえ!」
それがパイロットの最期の一言になる
一発撃った後ジャンプしたマジンカイザーは、空中で1回転した
着地の瞬間、銃床で敵の頭を叩き割る
敵パイロットの鮮血の滴を滴らせながら、ブレストリガーを引き抜く
「この野郎!囲んじまえばこっちの・・・」
「その程度の包囲でカイザーを捉えられると?浅はかだな」
無数のロボットがナガイとカイザーを取り囲む
しかし、包囲された方は体を捻っただけ
瞬間、攻撃は始まった
左に右手を右に左手を
交差した腕はそのままに、引き金を引く
真横の二機がパイロット共々死す
マガジンを上へ放り投げ、一回転
後ろにいる敵に次々と鉛玉を叩き込む
反応したのは束の間、武器を向けた敵機は上からの飛来物に頭部を割られた
それは、マガジン
カイザーが先程投げたものだ
ジャンプしたマジンカイザーが、ブレストリガーに現在入っているマガジンを投げ捨てる
思いきりブレストリガーを叩きつけてリロード
無論、マガジンが刺さっている敵機は、一気に引き裂かれる
「巨獣だ!巨獣まで出てきやがった!」
「応戦しろ!どうしようもねえ、殺られる前に殺れえええッ!」
その後方、カマキリが戦闘マシーンを切り裂いていた
四本の脚で大地に屹立し、日の光を浴びながら矢鱈目鱈に前腕部を振り回す
本来カマキリの鎌は切断するためのモノではない
獲物を逃がさないようにトゲの付いた棒で捕らえているのだ
しかし、巨獣となった影響なのか、この固体の鎌には切断能力があった
「おっ、いい獲物が出てきやがったぜぇ!」
ブレストリガーを胸へと取り付け、ナガイは吠える
刺さっていた牙斬刀を引き抜き、振り回し、走り出すマジンカイザーSKL
「ウオオオオオオオッらァッッ!!!」
容赦なく横へ振る
しかし、
「ゴオオオオオオオオオオン!!」
カマキリは鎌でその刃を受け止めた
流石の牙斬刀も、押さえ付けられては斬れはしない
「虫ケラのクセしてやるじゃねえか、だがな!」
突然、カイザーが転んだ
否、転んだのではない
カマキリの下に潜り込んだのだ
「ロケットパンチッ!」
カイザーの右手が、青空へと打ち上げられた
「ゴオオオオオオオオオオン!?!?」
腹を突き破り頭を貫通し、体液を飛び散らせながら拳は、見事にカマキリの息の根を止めた
鎌が力なく垂れ下がる
次の瞬間、カマキリは大爆発を起こした
「や、やられたのか?」
「あ、あれだけの爆発だ、生きちゃいねえ」
「そ、そうだよな、その通りだ!俺達ゃ生き延びて・・・」
誰が死んだって?
「お、おい、アレ、アレ!」
「ば、バカなぁ!」
テメエら俺が地獄へ落ちたとでも思ってたんじゃねえだろうな
なら、違う
「俺達が地獄だ!」