魔法少女リリカルなのは~ウルトラミライ~   作:Gファン

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ドーモ、Gファンデス。1話から大分間が開いてしまった・・・小説を書く事の難しさを改めて痛感している今日頃ごろです。

書き初めた頃に始まったアニメにすっかりはまって漫画やらを読み漁ったりしてたり、技名を間違わない様にする為に調べてたら超闘士激伝がメビウス主役で再開してると知り、笑顔動画で昔見たアニメ版を繰り返し見返してたりしたら余計に時間が・・・。
あ、すみません。次回からはしっかりと集中しますのでどうかケジメだけはご勘弁を・・・orz

他にもメビウスタイトルは「○○の△△」の法則をいきなりやぶったけどいいのかとか色々と考え悩みましたが・・・書きたい話で考えてたタイトルが元々法則に乗っていなかったの押し切る事にしたり、書くネタが足りるか不安だったからメビナビも省略しちゃったりと・・・・・・ファン失格かな?

と、とりあえず遅れましたが第2話です。どうぞ!


第2話~羽ばたく翼~

他者の気配を感じさせない不思議な雰囲気の中、戦いを終えたミライ達の前に青い宝石が浮かび上がっている。

それはジュエルシード。先程戦った怪物の核だったロストロギアだ。

否、『だった』という過去形ではない。メビュームシュートによってバラバラに粉砕された体がゆっくりとだが再生し始めているのだ。

それを見たミライも驚きの表情を浮かべ、もう一度メビュームシュートを撃つ為にメビウスブレスを構える。

だが、それを止める者が居た。

 

「待ってください!あれは高純度の魔力を内包するロストロギアなんです!あれに直接攻撃を加えたりなんかしたら危険です!」

 

なのはと一緒にいるフェレットだ。

それを聞き攻撃を中断したミライは困惑した。

 

「じゃぁ・・・・どうすれば・・・」

 

「封印です!封印さえすればもう思念体を作り出す事もありません!!」

 

「分かった!」

 

フェレットの指示を受けミライは未だに体を再生させている宝石に向き直り・・・・・・

 

・・・・・・・・・・

 

「・・・ごめんなさい、封印って・・・どうすればいいのかな?」

 

しばらく固まった後こちらに向き直り質問をしてきた。

 

「えぇ!!そんなに強いのに何で封印魔法を知らないんですか!?」

 

「えっと・・・ごめん、勉強不足としか・・・・・・。」

 

「ど、ど、どうすればいいの!?」

 

ミライの思わぬ反応にフェレットは驚きなのはは焦る。

一番頼りになると思われたミライが解決する為の術を持っていないと言うのだから仕方ないだろう、つまり倒す事の出来ない相手と延々と戦い続けなければならないと言われるようなものなのだから。

だが、それに異を唱える存在があった。

 

『落ち着いてください。そちらの方が出来ないのでしたらなのはさん、私達で行えばいいのです。』

 

レイジングハートだ。慌てている2人と1匹と違い冷静な彼女は自身の主となった少女に封印を行う事を提案する。

 

「わ、私達で?」

 

『そうです。その為に貴女は私を手に取ってくれたのでしょう?』

 

自分が持つ魔法の杖に言われてなのはは何故この場に居るのかを思い出した、そして・・・情けなくも思った。

助ける為に来たと言いながら自分がしてきたのはフェレットと一緒に逃げ惑う事と恐怖に怯え動けなくなっただけ・・・。もしもミライ君が来てくれなかったらどうなっていたのか・・・・・・。

 

「・・・・・・分かった、やってみる。」

 

今は自身の悔しさ、情けなさを噛み殺す。

 

「心を落ち着けて。そうすれば君の心の中に魔法の呪文が浮かぶ筈です。それを唱えてください。」

 

『大丈夫、貴女なら出来ます。』

 

フェレットが魔法の使い方を教えてくれ杖も励ましてくれる。

それでもつい友達の方へ顔を向けてしまうのは・・・やっぱり不安で自信がないからかな・・・。

 

視線を向けられたミライ君は笑みを浮かべて頷く。それがまるで「心配いらないよ。」と言ってくれてるようでやっとの事で覚悟を決めた私は心を落ち着かせ・・・・・・浮かんできた呪文を唱える。

 

「・・・リリカル・マジカル」

 

「封印すべきは忌まわしき器、ジュエルシード!」

 

「ジュエルシード!封印!」

 

『シーリングモード、セットアップ』

 

指示を受けレイジングハートがその形状を変え、桃色の光が体を再生させようとする宝石・・・ジュエルシードを包む。

 

『スタンディバイ、レディ』

 

準備は整ったと自身が持つ魔法の杖が教えてくれる。そして、最後の言葉を言い放つ。

 

「ジュエルシードシリアルⅩⅩⅠ、封印!!」

 

『シーリング』

 

桃色の光が一際輝き、光が消えた後に残ったのは先程とは違って何の反応も示さなくなったジュエルシード。

 

「これで・・・終わったの・・・?」

 

「はい・・・。レイジングハートでジュエルシードに触れてください。」

 

言われたまま杖で宙に浮く宝石に触れるなのは。

するとジュエルシードはレイジングハートに吸い込まれるように格納されるのであった。

 

「貴方達のおかげで助かりました、ありが・・・と・・・」

 

緊張の糸が切れたのかフェレットはそのまま気を失ってしまった。

それと同時に今まで感じていた気配が元に戻ったようになのはは感じたが・・・

 

「フェレットさん!?」

 

今はそれ所ではなく倒れた事に驚いて近づくなのはの衣服は光につつまれ元の私服に戻り、ミライもまた光に包まれると普段通りの髪と私服姿に戻った。

 

「ど、どうしようミライ君!?」

 

「なのはちゃん、落ち着いて。とりあえず僕の家に行こう。マリーおばさんなら何とかしてくれるよ。」

 

なのははミライの提案に即座に頷き、2人はフェレットを連れてミライの住む家に向かう事になった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

第2話~羽ばたく翼~

 

今、僕達の目の前でマリーおばさんの手から生じている光でフェレットを治療してくれている。

おばさんは回復にかけては右に出る人はいないと言われ、ケンおじさん曰く「死んでさえいなければマリーに治せない事は無い。」とのお墨付き。僕もそう思ってます。

 

おばさんが光の照射をやめるとそこには傷を完全に癒したフェレットがいた。おばさんの光とても心地良かったのかその顔も安らかである。

だけど光が収まったのに気づいたのかゆっくりと目を開きました。

 

「ここは・・・?」

 

「あ、気がついた!大丈夫?急に倒れちゃったから心配したの。」

 

「ここは僕の家だよ。倒れた君を治療する為に連れてきたんだ。」

 

「そうだったんですか。ありが・・・あ、あれ?身体が何ともない・・・・・・それに魔力まで!?」

 

起きたフェレットに対してなのはちゃんと一緒に説明すると彼は自分の身体の調子に気づいて驚きの声をあげている。

 

「治療は済みました。ですが、まだ貴方のリンカーコアはこの世界に適応出来ていません。無理をすればまたすぐ魔力が枯渇してしまうでしょう。それだけは注意しなさい。」

 

「は、はい。ありがとうございます。」

 

さすがマリーおばさん。治療すると同時に彼の身体状況を見極め、釘も刺してる。

なるほど・・・彼があそこまで消耗してたのはこの世界から上手く魔力を取り込めてなかったからだったのか・・・。

 

まぁとりあえずあのジュエルシードとかについても聞かないといけないし・・・まずは・・・・・・

 

「はじめまして、フェレットさん。僕は日比野ミライです。」

 

「私なのは、高町なのはです。」

 

「あ、挨拶が遅れてすみません。僕はユーノ・スクライアといいます。」

 

そう、自己紹介だ。仲良くする為にもまずは名前を知らないと始まらないからね、僕達に続いてケンおじさんとマリーおばさんも軽く紹介を済ませてる。

それにしても・・・スクライアって聞いた事があるような・・・・・・

 

「それで日比野さん」

 

「あ、ミライでいいですよ。」

 

「・・・分かった、僕もユーノでいいから。それでミライ、君が使用してたデバイスなんだけど・・・」

 

言われて左腕にメビウスブレスを出現させてみるとユーノ君となのはちゃんの視線がブレスに集まる。

 

「それって・・・ウルトラデバイス?」

 

「うん、そうだけど・・・よく分かったね?」

 

ウルトラデバイスが特異な存在なのは周知の事実だけど・・・まさか一発で当てられるとは思わなかった。

 

「なるほど、君は遺跡の探索・発掘を生業にしているスクライア一族の子だね?」

 

「あ、はい。その通りです。よくご存知で・・・。」

 

「私達が使用しているウルトラデバイスには君達、スクライア一族から譲られた物もあるからね。」

 

思い出した。確かにそういった部族ともある程度の交流があると教えてもらった事がある、その時に聞いた部族の名がスクライアだったんだ。

 

「あ、あの・・・ウルトラデバイスって・・・?」

 

そんな中なのはちゃんが質問の声をあげた。

 

「あれ?なのはちゃんも魔導師みたいだから知ってるかと思ったんだけど・・・」

 

「わ、私さっき初めて魔法とか知ったんだよ!?」

 

あ、じゃぁ仕方ないね。じゃぁ皆で簡単に説明だけしよう。

 

ウルトラデバイス、それは数あるデバイスの中でも特殊な存在。

遺跡等から発掘され現代の魔法技術でも製作は不可能とされている。

その性能は圧倒的であり目撃された使用例には身体能力の向上、凄まじい威力の攻撃魔法。そして通常のデバイスでは到底出来ないであろう奇跡的な事象を何度も起こしているとも言われている。

だが、そのほとんどは次元警備隊と名乗る謎の組織が所有し独占しているとされる。

 

「え?という事はミライ君のお家って・・・・・・」

 

「うん、ここは次元警備隊の総本部って事になるかな?」

 

「えーーー!?」

 

なのはちゃん曰く全然そんなすごい場所に見えないらしい。ユーノ君もそう思っているのか戸惑いを隠せていない。

 

「本部と言っても自宅の様なものだからね。必要な機材やらは別の所に置いてあるよ。」

 

「そうなんだ・・・・・・」

 

「それでもほとんどウルトラデバイスで賄えちゃうから物は少ないんだ。」

 

「まぁ・・・私達の事よりもまずはユーノ君、君がこの世界に来た経緯を話して貰えないだろうか?」

 

「は、はい。実は・・・・・・」

 

ーーーーーーーーーー

 

「なるほど、輸送中の事故か・・・」

 

ケンおじさんがそう呟きます。

ユーノ君の話だとジュエルシードを運んでる最中に事故にあってこの世界に落ちてきちゃったそうです。

その場に居合わせてたユーノ君は落ちた先の世界に迷惑がかかる前に回収する為に飛び込んできて、でもこの世界の空気が体質的に合わなかったらしく不調になってしまったから助けを求め、それに私とミライ君が応えたと・・・

 

「僕に手伝わせてください!」

 

事情を聞いたミライ君がいきなり切り出しました。

き、急に大きな声あげるからビックリした・・・・・・。

 

「ユーノ君はこの世界を思って行動を起こしてくれました・・・なら、僕はこの世界に住む者の1人として彼の優しさに応えたいんです!」

 

「ミライ・・・」

 

「ミライ君・・・」

 

・・・そうだよね、うん!そうだよ!!

あんな怪物を放っておいたら危ないもんね!

私も・・・私も・・・・・・

 

ー食べたいー

 

脳裏にあの怪物が過ぎり、体が震えてしまうのが分かる・・・

 

「あっ・・・・・・」

 

あれ・・・?何でだろう・・・何で「私も手伝う」って言えないんだろう・・・・・・

 

「でも、これ以上誰かに迷惑をかける訳には・・・」

 

「ユーノ君、責任を感じ自分で何とかしようとするその心意気は確かに素晴らしい。だけどね、何事も1人では限界がある。この意味は・・・君なら分かるね?」

 

「・・・・・・はい、その通りです。ごめん、ミライ。君の力を貸してほしい。」

 

「もちろんだよ!」

 

私が言葉を発せないまま話がどんどん進んでいく・・・・・・

 

「さぁ、もう今夜も遅くなってきましたし今日はもう休みましょう。ミライ、なのはちゃんを送ってあげなさい。」

 

そんな私を見てかマリーおばさんがお開きにするように言ってきました。

 

「はい、マリーおばさん。」

 

「こんな時間だ、私も一緒に行こう。」

 

結局私は何も言い出せないまま家に帰る事になりました。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「すみません、こんな時間に娘を送っていただくなんて・・。」

 

なのはちゃんのお父さんの『高町士郎さん』が僕とケンおじさんにそう言って頭を下げてきました。

 

「いえ、偶然ミライがなのはちゃんを見つけたので・・・さすがに子供達だけで送り迎えさせるには暗くなりましたからね。」

 

「本当ですね、ミライ君なのはを送りに来てくれてありがとう。」

 

「いえ、友達として当然です。」

 

「それにしても虫の知らせというものは実際にあるものなんですな。」

 

なのはちゃんの家族は魔法について知らない筈なので『フェレットが心配になって飛び出したなのはちゃんを僕達が保護した』という形になってます。

元々ユーノ君はなのはちゃんのお家で預かる事になっていたらしく今は怪我が完治したのを隠す為に全身に新しい包帯を巻いた状態でなのはちゃんと一緒に居ます。

 

本当ならジュエルシード捜索の為にも僕とユーノ君が一緒に居るのが望ましいのだろうけど・・・

 

そんな事を考えている僕に恭也さんが近づいてきた。

 

「なのはが野良犬に襲われてるのを助けてくれたそうだな?ありがとう。」

 

「あ、えっと・・・お、追い払っただけですから。」

 

あの思念体を野良犬と同列にすれば嘘は言ってない筈・・・・・・嘘にはならないよね?

リュウさん達から散々僕は嘘が下手だと言われてるから顔に出てないかちょっと不安だなぁ・・・

 

「いや、それでも助けてくれた事に変わりはない。・・・だがな、」

 

そこで一旦区切ってかなり真剣な目で僕を見る恭也さん

 

「なのはに手を出したら・・・許さんぞ?」

 

「恭ちゃん・・・大人気ないよ・・・・・・。」

 

後ろで『高町美由希さん』が何やらため息をついているけど・・・・・・どうしたんだろう?

 

まぁそんな事より今は恭也さんだ。こんなに真剣な目で言ってくるのだからどれだけなのはちゃんを大切に思っているのかがよく分かります。

だからこそ僕もそれに真摯に応えなければいけません!

 

「はい!なのはちゃんには手を出させはしません!!安心してください恭也さん!」

 

・・・この受け応えに何やら皆何とも言えない顔をしてるけど・・・僕、何かおかしな事を言ったかな・・・?

 

そんなやり取りの後、僕達は帰って行きました。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日、生徒達で賑わう教室での休み時間。

そこでなのはは友達と過ごしているが・・・どうしてもユーノ達の事が頭から離れずにあった。

 

昨夜ミライ達が帰った後なのはも自分に出来る事はないかとユーノに尋ねたのだ。

だが、ユーノからの返答は・・・

 

『ありがとう、なのは。・・・でもこれ以上、君を怖い目に合わせたくないんだ。』

 

と、自分が恐怖で動けなくなっていたのを見とめられていたらしい・・・

その後何も言い出せずに今ここに至るという訳である。

 

「ちょっとなのは・・・どうしたの?昨日といい今日といい何か調子悪い訳?」

 

「え?」

 

「あ、私の説明分かりづらかったかな・・・?」

 

どうやらまた顔に出ていたらしくアリサちゃんに指摘されてしまった。

フェレットの飼い方について説明してくれてるコノミちゃんにもちょっと勘違いさせちゃったみたい。

 

あの動物病院について今朝ニュースになってて何匹か入院してた子がいなくなってるとも放送されユーノ君の事が皆心配だったみたい。

『偶然』私がまた保護したって聞いてホッとしたのと同時にそのまま私が飼うとも話したのでそのまま飼い方のレクチャーになったのだ。

 

「ち、違うよ!コノミちゃんの説明はとても助かったよ!・・・・・・その・・・考え事というか・・・悩みというか・・・。」

 

「今のを聞きながら悩むって・・・それって結局フェレットの飼い方についてじゃないの?それとも・・・何か別の事とか?」

 

マリナちゃんは相変わらず鋭いの・・・アリサちゃんと一緒になるとマリナちゃんの鋭さとアリサちゃんの強引さでどんな隠し事も大体看破されそうだとはテッペイ君の証言だけど・・・うん、私もそう思うの。

ん~・・・でもこれって話すべきなのかな・・・?でもでも自分でどうにかしないとダメだと思うし・・・・・・う~ん・・・・・・・・・

 

「なのはちゃん・・・何か悩んでるなら言ってみてよ。私達が力になれるか分からないけど・・・・・・それでも話してみたら何か見えるかもしれないよ?」

 

そう言ってきたのはすずかちゃんだったけど・・・意外だったのはその表情は凄く真剣で・・・それでいて何処か後ろめたさみたいなのを感じさせたんだけど・・・・・・これは気のせいかな?

 

とりあえずこれは一旦置いておいて・・・うん、すずかちゃんの言う通り話してみればもしかしたら何か解決出来るかも・・・・・・

 

そうして私は口止めされてる魔法については話さないようにし、友達の手伝いをしたいと思ったけどいざやろうとしたら怖くなってどうしようもなくなった事、それでも手伝いたいと思い続けてる事を話した。

 

「・・・ねぇ、それってなのはがやらないとダメな事なの?」

 

「え?」

 

「だって怖いんだったら無理してやらなくてもいいじゃない。違う?」

 

「それは・・・・・・」

 

アリサちゃんの言う通り私がいなくてもミライ君達ならやり遂げると思う・・・だけど・・・・・・

 

「ねぇなのは、その友達って・・・もしかしてミライ君?」

 

「ふぇ!?ど、どうしてそう思うの!?」

 

ま、マリナちゃんいくらなんでも鋭過ぎ・・・本当はユーノ君だけどミライ君も関わってるし・・・・・・でもどうして?名前出してないのに・・・

 

「どうしてって・・・私達の友達の中でそんな風に手伝う必要がありそうなのはミライ君だけじゃない。」

 

「あ~・・・そっか。確かお兄さん達が自警団みたいなのをやってるって言ってましたっけ?」

 

「この日本で自警団とか時代錯誤もいい所だと思うけど。」

 

「じゃぁミライ君お兄さん達のお手伝いをするようになったんだ?」

 

あ~・・・確かに言われてみればその通りなの。

まぁ嘘ではないし、ここは話を合わせようかな・・・・・・。

 

「う、うん。それで私も何かお手伝い出来ないかな?って」

 

「ふ~ん・・・怖いのを我慢してでも・・・」

 

「ミライの手伝いをしたい・・・ねぇ・・・」

 

あ、あれ?マリナちゃん、アリサちゃんどうしてそんなニヤニヤしてるの?何か盛大に勘違いされてるの!?

すずかちゃんにコノミちゃんも納得した!って顔しないで!!

 

「ま、それなら仕方ないわね。皆、何か解決策思いつかないかしら?」

 

「「「ん~・・・・・・」」」

 

・・・真剣に考えてくれるのは嬉しいんだけど・・・何か釈然としないの・・・・・・

 

「信じる事・・・」

 

そんな中声を出したのはマリナちゃんだ。でも・・・信じる・・・?

 

「えっと・・・それってどういう・・・?」

 

「だから、信じるのよ。自分だったり、今回ならミライ君だったりね。こう・・・自分なら絶対に出来る!とか、ミライ君となら安心だ!って自分に言い聞かせるのよ。」

 

「つまり・・・自信を持てって事かな?」

 

「そういう事。『何かをやり遂げたいならまず自分を信じろ!』って・・・まぁどっかの熱血バカの受け売りだけどね。」

 

熱血バカ・・・・・・私達の視線は自然とミライ君達のグループに向きます。

 

「確かにその通りだね。」

 

「あのバカも結構良い事言うじゃない。」

 

「なんだかリュウ君らしいですね・・・。」

 

私ならやれる・・・かぁ・・・

 

「あ、じゃぁ私からは勇気の出るおまじないを教えてあげますね。」

 

「おまじない?」

 

そういってコノミちゃんが自分のメガネを外し、自分の目の前に持っていきます。

そしてそのメガネを・・・

 

「でゅわ!」

 

の掛け声と共にかけ直しました。

 

・・・・・・・・・

 

「ぷふっ・・・な、何それ・・・変なの・・・」

 

「か、変わったおまじないだね・・・」

 

そう言って皆笑いを堪えてます・・・正直私も笑っちゃいそう・・・

 

「ミライ君が教えてくれたんです!ちょっとおかしいかも知れないけど・・・でも不思議と勇気が湧くんですよ。」

 

「へぇ~・・・ふふっ、やっぱりミライ君はちょっと不思議ちゃんね・・・」

 

「それにそれはメガネ無しじゃ出来ないから私には無理だよ。」

 

「あ、そうでした!」と言うコノミちゃんを見て私達は堪え切れず笑い出してしまいました。

でもその時には私は不思議と温かい気持ちになっているのでした・・・ありがとう、皆。

 

ちなみに先程話題に出されていた少年が盛大なクシャミをしていたそうですが・・・それはまた別のお話。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時刻は夕方、子供達が学校から帰宅するこの時間にユーノはフェレット状態で走っていた。

ジュエルシードの気配を感じたからその現場に急いで向かっているのだ。

なのはの家の窓を抜け出す際、急ぎとは言え戸締りをしっかり辺り彼の生真面目さが伺える。

 

ミライには既に念話で連絡済みだ。距離と彼の身体能力から考えて恐らく同時に到着するだろう。

 

『マスター、あまり無理をしないで下さい。』

 

首から下げているレイジングハートが語りかけてくる。

確かに回復したとはいえ自分の身体がまだこの世界に順応しきっていないと注意も受けている。自分が倒れる所に二度も立ち会っている彼女からすれば心配でしょうがないのだろう。

 

「大丈夫だよ。ミライも来てくれるしもう倒れちゃうって事はきっとないよ。」

 

『相手を信頼するのはいいですが、慢心は感心しません。』

 

・・・事実だけど手厳しいなぁ。

 

『・・・そもそもミライさん封印魔法を早々に覚えてもらった方がいいのではないでしょうか?そうすればマスターが無理して戦闘に参加する必要は無くなりますし・・・・・・』

 

「レイジングハート、それはダメだよ。・・・他人任せにしちゃいけないんだ、絶対に・・・!」

 

『・・・・・・』

 

心配してくれるのは嬉しいけどそれとこれとは話は別だ。

自分が発掘した物なのだから最後まで自分の手で・・・!

 

石の階段を登りきり、赤い門のような物を潜った先にそれはいた。(後に知ったがここは神社という場所らしい)

 

ーグルルルッ...!ー

 

「まさか・・・原住生物を取り込んでる!?」

 

昨夜倒した思念体と違い、今度はハッキリと凶悪そうな犬の形をしている。

こちらの存在に気づいた様で息を荒くしこちらを威嚇してきている。

 

「ユーノ君!」

 

そこにミライが到着した。

だが、その声に反応したのか犬の暴走体がミライに飛びかかってゆく!

 

ーグルォ!-

 

「ミライ!!」

 

『ディフェンサークル』

 

それに対してミライは両手を前に突き出す事で防御魔法を発動させ怪物を受け止め、メビウスの輪を描く光の壁を押し出す事で暴走体を弾き飛ばす。

弾き飛ばされた暴走体は受身も取れずに地面を転がる事になり、その隙にミライは次の行動に移っていた。

 

防御の際出現していた左腕のメビウスブレスに右手をかざしクリスタルをスパークさせ、光の炎が灯ったメビウスブレスを天に突き上げ力強く叫んだ!

 

「メビウースッ!!」

 

その瞬間、ミライの身体は眩しい光となり光が収まった時にはバリアジャケットに身を包んだ彼がそこに立っていた。

 

「ミライ!あれは原住生物を取り込んでる、昨日の奴よりも手強いから気をつけて!」

 

「分かった!」

 

こちらの忠告に頷いたミライの行動は早かった。

体勢を立て直せていない暴走体に走りより最大の攻撃であろう噛み付きを防ぐ為に口ごと頭を抑え無理やり立ち上がらせる。

 

「タァッ!」

 

二足歩行を強制させられもがく暴走体の腹にミライのパンチと膝蹴りが重い打撃音を響かせ炸裂し、たまらず後ずさったその顎をミライが蹴り上げた!

 

暴走体の動きが明らかに鈍ったのを見てミライはメビウスブレスに手をかざす。このままメビュームシュートを撃ち込み、僕が封印をすれば済むだろう。

 

そう、まだ終わっていないのに僕は気を抜いてしまったのだ。だから彼女が声を上げるまでそれに気づけなかった。

 

「ユーノ君、ミライ君!上!!」

 

危機感を孕んだその声を聞き反射的に上に向かって防御魔法を展開する。そこに無数の魔力の塊が撃ち込まれた。

 

「くっ!」

 

「グァッ!?」

 

僕は何とか耐え切る事が出来たけどメビュームシュートを撃つ動作を取っていたミライは背中に直撃を受けてしまい前に吹き飛ばされてしまった。

 

攻撃があった方を見てみるとそこにもジュエルシードの暴走体がいた。巨大な鳥の姿をしており吹き飛ばされたミライに襲いかかろうとしていた。

 

「そんな・・・まさかもう一体いたなんて・・・・・・」

 

復活した犬の暴走体も加わり2対1となったミライは苦戦を強いられていた。

突撃してきた犬を受け止め反撃しようとすると鳥の魔力弾が襲い掛かり、怯んだミライを犬がその爪で切りつける。ミライはわざと大きく転がる事で距離を取りメビウスブレスに手をかざして鳥に攻撃しようとするが間髪入れず突撃してくる犬によってそれも適わない。

その連携にミライは翻弄され攻撃を受け流してはいるもののこちらからも満足なダメージを与えられずにいる。

 

すぐにでも援護をしたいけどこちらも迂闊には動けない。

何故なら・・・・・・

 

『・・・どうして貴女がここに居るのですか?なのはさん・・・』

 

駆けつけて来たこの少女を放っておく訳にはいかないからだ。

 

ーーーーーーーーーー

 

『・・・どうして貴女がここに居るのですか?なのはさん・・・』

 

嫌な気配と走り出したミライ君を見てジュエルシードが発動したと予想し追いかけてきた私にレイジングハートが問いかけてきます。その声色には何か非難めいた物を感じる・・・それでも!

 

「私にも手伝わせてほしいの・・・」

 

「でも・・・僕は君を危ない目には・・・・・・」

 

『貴女は彼のように訓練を積んできた訳ではありません。無理をする必要はないのですよ?』

 

ユーノ君もレイジングハートも私を心配してくれて言っているのは分かっている。

 

「それでも私・・・ユーノ君を助けたいの!!」

 

皆がくれた勇気を持ってハッキリと自分の気持ちを告げる。

ミライ君も複数の敵を相手に苦戦してるし・・・マリーおばさんの話ではユーノ君も全力を出せないらしい・・・・・・なら、昨日のように私にも手伝わせてほしい!きっと私なら出来る筈だから!

 

ー食べたいー

 

一瞬頭にあの怪物と対峙した時の事が頭に過ぎる・・・でも、

 

ーなのはー

 

ーなのはちゃんー

 

お父さん、お母さん・・・お兄ちゃんにお姉ちゃん。それとアリサちゃん、すずかちゃん、マリナちゃんにコノミちゃん。リュウ君とジョージ君とテッペイ君。そしてミライ君。

大好きな家族や事情は分からなくても励ましてくれようとした友達の顔と声が思い浮かぶ・・・私が感じた恐怖をそんな大切な皆に味わわせたくない・・・!その為に私は・・・戦う!!

 

「私の大好きな人達を守る為にも・・・私に戦わせて!お願い!!」

 

「なのは・・・・・・うん、分かった。」

 

『マスター!?』

 

「レイジングハート・・・今は迷ってる暇はないよ。それに・・・・・・」

 

ユーノ君は真っ直ぐ私の目を見つめ・・・首にかけてあったレイジングハートを私に差し出しました。

 

「今の彼女なら・・・きっと大丈夫。」

 

『・・・分かりました、なのはさん私も貴女を信じる事にします。』

 

「ユーノ君・・・ありがとう。レイジングハート、お願い!」

 

『スタンディングバイレディ、セットアップ』

 

レイジングハートを受け取った私はすぐに変身の意を伝え、彼女もそれにすぐ応えてくれます。

 

「詠唱も無しに起動させるなんて・・・やっぱり君は凄い・・・」

 

ユーノ君が何か呟いたけど・・・今はミライ君の援護をしなきゃ!

でもどうしよう・・・あの状態じゃ昨日使った封印魔法を犬に向けてもミライ君を巻き込みそうだし・・・かといって鳥にも当てられる自信はない・・・せめて・・・・・・

 

「せめて空を飛べたら・・・」

 

そう口に出てしまう・・・でも、それに答える人達がいた。

 

『飛べます。』

 

「え?」

 

「うん、君とレイジングハートなら・・・出来る筈。だから・・・」

 

飛べる・・・?私が・・・?

 

「飛んで!なのは!!」

 

「う、うん!」

 

『フライヤーフィン』

 

ユーノ君の言葉に頷いて飛ぼうと集中すると両足にそれぞれ小さな桃色の羽根のような物が現れ、足を踏み出した瞬間

 

私は飛んでいた

 

「わ!わわわ!?」

 

初の飛行でバランスが取れないまま低い位置をただ真っ直ぐに飛んで・・・って、このままじゃミライ君にぶつかっちゃう!?

 

「ミライ君、どいてーー!?」

 

「え、なのはちゃん?・・・って、うわぁ!?」

 

私の声で振り向いたミライ君はそのまま突っ込んでくる私を見てすぐさま横に飛び込んで避けて・・・あわわ!?今度は犬にぶつかっちゃう!?

 

ーガウッ!?-

 

「と、とぉー!」

 

何とか体勢を整えた私はそのまま犬の怪物の頭を踏み台にして更に高く飛び、そこに鳥の怪物が放った攻撃が犬に誤爆するのでした。

 

ーーーーーーーーーー

 

『メビュームブレード』

 

なのはの乱入により出来た隙を逃さずミライは伸ばした左腕をゆっくり引き戻しながらメビウスブレスから光の剣を生成した。

 

ーガァッ!-

 

「セァ!タァッ!」

 

鳥の暴走体から受けたダメージが回復した犬の暴走体がその爪で襲い掛かるがミライは冷静にメビュームブレードで受け止め弾き、切りつける事で吹き飛ばす。

 

「ハッハッ!ゼァァ!!」

 

そして鳥の暴走体が放ってきた無数の魔力弾もメビュームブレードで全て切り払う。自分のペースを取り戻したミライにとって2体の攻撃はもはや脅威にはなり得ないのだ。

 

自身の攻撃を切り払われた鳥の暴走体は更なる攻撃を加えようとするが近づいてくる存在に気づく。それはなのはである。

 

ーキィッ!-

 

「ほっ!わ、わわっ!」

 

近づいてくるなのはを撃墜しようと羽の魔力弾を放つも飛行に慣れていないが故にダイナミックな軌道を描くなのはに逆に翻弄されてしまい、その動きを止めてしまう。

 

「えーい!」

 

動きを止めた鳥の暴走体へ急速接近したなのはがレイジングハートで思い切り殴る事で暴走体を地面に叩き落とす。

 

『・・・なのはさん、私はハンマーではないのですが・・・』

 

「ご、ごめん・・・。」

 

本来とは違う用途に使われたレイジングハートもさすがに不満を漏らす。

 

地面に叩き落されダウンしている鳥の暴走体のすぐ側へ犬の暴走体もミライに切り飛ばされ転がってきた。

 

「チェーンバインド!」

 

グロッキー状態の暴走体2体を光の鎖が纏めて絡めとり拘束する。

今が最大のチャンスと見たユーノの魔法だ。かなりの強度を誇るらしく2体は抜け出そうと暴れるがビクともしない。

 

「ミライ、今だ!」

 

ユーノの指示を受けメビュームブレードを構えたミライが走り出す。

 

「ゼアァァァッ!!」

 

気合の声と共に振り抜かれたメビュームブレードの一閃は暴走体2体を纏めて切り裂いた。

 

ーガァァ...ー

 

ーキ、キキィ...ー

 

完全にK.Oされ倒れ伏せる2体の暴走体。

それを見てユーノがもう1人の協力者に声をかける。

 

「なのは!封印だ!!」

 

「うん!リリカル・マジカル!」

 

『シーリングモード、セットアップ』

 

元気よく返事をし詠唱を始めるなのはとそれを受け形状を変化させるレイジングハート。

桃色の光に包まれた犬と鳥の額にシリアルナンバーが浮かび上がる。

 

「ジュエルシードシリアルⅩⅩ、ⅩⅨ!封印!!」

 

『シーリング』

 

桃色の光がより一層強く輝き封印を完了させる。

光が収まった後には2つのジュエルシードと取り込まれていた犬と鳥が残っているだけだった。

 

宙に浮く2つのジュエルシードをレイジングハートに収納し一息つくなのはに変身を解いたミライとユーノが近づいてきた。

 

「なのはちゃん、ありがとう。君のおかげで何とか勝つ事が出来たよ。」

 

「ううん、私は私に出来る事をしただけだよ。レイジングハートにも手伝ってもらったし。」

 

『感謝してるのならもっと丁寧に扱ってください。』

 

そんな他愛もない話で空気が暖かくなってきた時、ユーノが口を開いた。

 

「きっと僕だけじゃ今回の様な状況は打破出来なかったと思う。だから2人とも本当にありがとう。そして改めてお願いするよ。ミライ・・・それとなのは。僕と一緒にジュエルシードを回収してください。」

 

そのユーノの言葉を聞きミライとなのはは顔を見合わせお互いが何を考えているのか即座に理解し、ユーノに向き直り笑顔で答えた。

 

「「うん、もちろん!」」

 

2人の返事を聞き思わず涙ぐんでしまうユーノであったが何とか気を取り直しなのはに話しかける。

 

「なのは、これからもレイジングハートを君が使ってあげて。君達はとても相性が良いみたいだから。」

 

『あの戦いぶりを見てそう思ったのならマスターはどうかしてます。』

 

「でも凄くキレのある振りかぶりだったよ。」

 

「あ、あははは・・・ごめんなさい。」

 

鈍器の様に扱われたのを相当根に持っているのか不満を漏らすレイジングハート。そんな彼女の言葉を聞き絶対にちゃんとした戦い方を覚えようと内心決意するなのはとちょっとずれた回答をするミライであった。

 

「そんな事言わずに僕達がキチンと指導していこう。ね、レイジングハート。」

 

『・・・分かりました。では、なのはさん。厳しくしてゆくのでこれからよろしくお願いします。』

 

「うん、よろしくね。・・・・・・でも出来ればお手柔らかにお願いします。」

 

『それは貴女の頑張り次第です。』

 

こうして決意を固めた少女の翼は羽ばたいてゆくのであった。




次回予告

「綺麗な石だなぁ・・・・・・」

「ユーノ君も一緒に応援に行こうよ!」

「でりゃぁぁぁぁ!!」

「俺達に任せろよ。その代わりしっかり決めろよアミーゴ。」

「胸の宝石が赤くなってる・・・?」

「オ前達、怖クナイ。タダノ御馳走。」

『行きましょうなのはさん・・・いえ、マイ、マスター。』

次回、戦慄の捕食者

「アリシアァ・・・!」
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