魔法少女リリカルなのは 大切なもののために   作:ラグナシア

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また時間が数年飛びます。
次回までは導入話になります。



第2話

 みなさん。初めまして、『僕』は村埜涼、この前、8歳になりました、小学2年生です。

 普段は小学校に通うごく普通の小学生なんですが、実は僕には秘密があるんです。

 僕たちの家族はもともとこの世界にいた訳じゃなくて、僕が4歳になる直前にお父さんとお母さん、僕とまだ生まれてなかった弟の4人でこの海鳴市に引っ越してきたんだけど、実はお父さんも、お母さんもそして僕も魔法使いなんだ。

 だけど、この世界には魔法がないみたいで、大好きなアルおじさんと同じ仕事をしたい僕としては不満だらけの生活なんです。

 

「リョウ、何をブツブツ言ってるんだ?」

 

「なんでもないよ、お父さん。もうすぐ夕方だし、リュート迎えに行ってくるね。」

 

 そう言って、僕は家を出ると、近くにある公園で遊んでいるはずの4歳になった弟、村埜龍斗(本名:リュート・F・ムラノ)を迎えに行くことにした。

 家を出て、歩いて3分くらいのところに公園があり、リュートは幼稚園から帰るといつもそこに遊びに行っていた。幼稚園に入りたての頃は茶色い髪の毛で薄い黄色の瞳を持ったリュートは同級生に苛められていたのだが、その人懐っこい性格と、可愛らしい容姿で瞬く間にいじめられっ子からクラスの人気者になってしまった。

 対する僕は黒髪に黒目とお父さんと同じで容姿は普通。勉強はできる方で運動は少しできるぐらいと真面目君と呼ばれるような位置にいます。

 なのでクラスの子達は友達が半分、マジメ野郎とからかってくるのが半分とよくわからない微妙な立ち位置にいたりします。

 そんなことを考えていると目的の公園が見えてきて、風に乗ってリュートの声が聞こえてきました。

 

「ねぇ、なんで泣いてるの?」

 

「ふえ?なのは、泣いてないよ」

 

「ううん、ないてるよ。」

 

「ないてないもん!」

 

 そ、そんな!?

 可愛い弟が4歳にして女の子をナンパしている!?(←マンガやドラマの知識)

 よく見ると、ブランコに座った栗毛色の髪の女の子にリュートはしきりに話かけている様子でした。

 うん、ナンパじゃないですか、どっからどう見ても。

 

「だから、ないてない!!」

 

 女の子の大きな声が聞こえたため、とりあえず、割ってはいることにしました。

 

「リュート、どうしたの?」

 

「あ、お兄ちゃん。」

 

 怒り出した女の子に困惑していたリュートは僕の姿を見て安心したかのように書けよrってきた。

 

「ダメだぞ、喧嘩したら」

 

「ごめんなさい。でも・・・」

 

「でもじゃない。君もごめんね」

 

 そう言って、女の子の顔を見ると、起こっているのにどこか悲しそうな顔をしていたからだろうか、僕はその子から目を離せなくなってしまった。

 

「・・・わたしこそ、怒ちゃってごめんなさい」

 

「あ・・・うん、あのさ、何か悲しいことでもあった?」

 

 僕のその言葉に女の子は体をビクリと震わせて顔をうつむかせる。

 そして、ポツリポツリと話し始めた。

 話の内容は、お父さんが仕事で大怪我をして入院したままのこと、お母さんは経営しているお店を切り盛りするため朝早くから夜遅くまで働き、年の離れたお兄さんとお姉さんは学校のあとはお店を手伝うので家に何時もひとりぼっちになること。

 いつも寂しくなるとこの公園にきてブランコに座っているということだった。

 僕はその話を聞いて、知らず知らずのうちに彼女の頭を優しく撫でていた。

 

「えらいね、なのはちゃんは・・・僕だったらきっとお母さんやお兄ちゃんにわがまま言うと思う」

 

「・・・わがまま言ったら、迷惑だとおもって」

 

「なのはちゃんは、お母さんたちが大切なんだね。でも、同じようにお母さんたちもなのはちゃんのこと大切だと思ってるはずだから、いい子でいるのもいいけど、たまにはわがまま言ってあげたほうがいいと思うよ?そのほうが親っていうのは喜ぶらしいしね。アルおじさん、あ、僕の知り合いのおじさんなんだけど、その人もそう言ってたから」

 

 そう言うと、なのはちゃんは少し迷ったような表情を見せるが、一度頷いたあと、

 

「うん、言ってみる。一緒にいてって、ご飯一緒に食べたいって」

 

「うん、頑張って!」

 

 そう言うと、僕は彼女に右手を差し出す。

 

「僕は村埜涼、あっちは弟の村埜龍斗。僕たちはよくこの公園で遊んでるから、寂しくなったら一緒に遊ぼ。」

 

「うん、遊ぼう」

 

 僕に続いてリュートが同じく声を出す。

 

「うん。私、なのは。高町なのは」

 

 彼女は改めて自己紹介をしたあと、僕たちの手をそれぞれ握り返し、公園を出て行った。

 

「じゃあ、僕たちも帰ろうか。リュート」

 

「うん、お兄ちゃん」

 

 リュートの手を引いて公園を後にした。

 僕たちはこの出会いが偶然ではなく、必然だったということを何年も先に知ることとなる。

 

 

 

 その日の夜、夕御飯の時にお母さんが働き始めた喫茶店の経営が大変で夜遅くなることがあると切り出した。

 家はお父さんの仕事が泊まり勤務で仕事の次の日は休みとなっているのでお父さんが休みの日にお母さんがシフトを入れているので子育てには問題がないらしいとはお父さんの談

 そんな話があった夕食のあと、僕は日課となっているアルおじさんに電話をしていた。

 

「でね、今日なのはちゃんって女の子と友達になったんだ。」

 

「ほ~う、それで、その子に惚れたってか?」

 

「ち、違うよ。そんなんじゃないけど。でもなんだかほおっておけない子だったんだよ。」

 

「ま、そういうのから惚れた好いたとか始まるんだが・・・で、そういや、リョウは8歳になったんだって?」

 

 アルおじさんがいきなり真剣な声を出して聞いてくる。

 

「え、言ってなかったけ?」

 

「・・・そうか、8歳か・・・リョウ、こっちに来て・・・いや、俺の下で本格的に魔法の勉強をしてみないか?」

 

「え?」

 

 その一言は僕にとって衝撃だった。

 もっと魔法の練習をしたいと思い、憧れるおじさんから魔法を教えてやると言われているのだ。

 

「ただし、迎えに行くのは一年後になってからだ。その間にリュウジとカレンを説得して、学力と体力も倍以上に挙げておくこと、もちろん魔法も・・・な」

 

「うん!」

 

 その言葉に嬉しくなった僕は、その日から小学生では考えられないような努力を始めた。

 憧れている人の元で自分のやりたいことをできる。その思いだけが今の僕の心を占めていた。

 




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