一話 目醒め
「あれ?ここは………あ、あれ?」
おかしい………いつもよりからだが………
近くにあった水溜まりを覗くとそこに写ったのは僕………正確には僕のゲームキャラクターのコノハ。
「あ……僕、ゲームのなかにいるんだ………」
辺りを見渡すがここにはモンスターはいないようだ。
それにしても、どうしてコノハに変わってるんだろ?
「あ、貴音が僕が弱いからってコノハに入れ替えたのかな………」
まぁ、確かにこっちの方が動きやすいし………良いことだらけだよね。
「それで………僕はどこにいけば良いのかな………ここ……どこ?」
洞窟…?
でも……暑い
「とにかく歩いてみよう………」
あっちに出口があるね……行ってみようかな……
僕が一歩足を進めた瞬間だった。
「ギウゥァァァァァァッッッッ!!!」
「うっ………!」
いきなりだったこともあって耳をふさいでその場にうずくまってしまった。
甲高く……それでいて大きな声が洞窟のなかにまで届いて反響している
僕は咆哮を放った存在を確かめたくて走って出口に向かった。
「砂漠……」
目の前には広大な砂漠が広がっていた。
よく見ると魚のようなモンスターが砂のなかを泳いでいたり、見るからに固そうなモンスターなどがいた。
「これが………モンスター………」
しかし、そこには咆哮を放った存在はいない………
「どこ………?」
辺りを見渡すが大きなモンスターはいない……
その時……
ガガガガガガガッッッ!!!
地面が大きく振動した。
「うっ…なに……?」
ズガァンッッ!!
砂漠の中央の砂の中から二本の角を携えたモンスターが飛び出てきた。
固そうな尻尾をズガンズガンと二回地面に叩きつけた。
「ギウゥァァァァァァッッッッ!!!」
二本角のモンスターは先程よりも大きな咆哮を放った。
すると、回りを泳いでいた魚のようなモンスターが砂の上に打ち上げられた。
そして、二本角のモンスターはそれを食べ始めた。
「………かっこいい……」
しかし今、僕は武器を持ってないし……どうしようか……
「あ、あれ!?コノハ君?」
背後から声をかけられて振り替えると真っ白くて、もこもこな髪の女の子がたっていた。
「あ……………マリーちゃん?」
「どうして、コノハ君がいるの??」
「えっと………わからない……」
「そ、そうなんだ。あれ?向こうにいる大きな動物さんはコノハ君のお友だち?」
マリーちゃんは首をかしげながら二本角のモンスターを指差した。
「ううん…違うよ……でも…かっこいい…」
「うん!かっこいいね!!」
僕が二本角のモンスターの方を見たが、すでに食事を終えて地面に潜ってしまったようだ。
とにかく、マリーちゃんはここにいたら危ないから。
うーん……。あ、そうだ!村があるはずだからそこにつれていこう。うん!それがいい!
「………村に……行こう?」
それにしてもコノハになると喋るのがずいぶんと遅くなってしまうから不便だ。
「村って言うところに行くの?」
「うん……」
僕はマリーちゃんに背中を向けてしゃがんだ
「ほら………乗って……」
「うん!分かった!………うんしょ」
マリーちゃんをおんぶして立ち上がる。
「大丈夫?私、重くないかな?」
「うん………平気。軽いよ……」
しかし、暑い。
まるで夏みたいだ……
早く村にいかないと……。
「マリーちゃん……走るけど……ちゃんとつかまっててね…………」
「え?う、うん。分かった。」
マリーちゃんが僕の服をぎゅっとつかんだのを確認してから僕は『能力』を使った
「………醒める」
そうささやくと体に力がみなるような気がした。
そして、乾いた地面を思いきり蹴った
僕とマリーちゃんは砂漠を出て村に向かうことにしたのだった……
コノハ「あれ……かっこいい」
マリー「そうだね!かっこいいね!」
シンタロー「いやいや!あれ村長だからなっ!?」
マリー「あ………シンタロー。いたんだね………」
シンタロー「何でそんな嫌そうに言うんだよっ!?」
コノハ「シンタロー………静かに……」
シンタロー「あ………すまん。」