「………着いたよ。」
マリーちゃんを無事に村までつれてくることができた。
のは、いいのだが……
「コノハ君!あれなに!?わ!あれも~!!」
マリーちゃんは村についてからずっと店の回復薬やクエストの受注ができる掲示板などに目を輝かせている。
「………マリーちゃん………ご飯食べよ……?」
「え?あ、そうだね!食べよ~!」
僕が店を探すために回りを見渡すと見覚えのある人が受付嬢の前でなにかを話していた。
そして、こちらに気づくと走ってきた。
「ああ!ここにいたっすか!」
この特徴的な話し方。
緑のつなぎ服。
爽やかな笑顔。
メカクシ団の団員No.2
瀬戸 幸助君が目の前にたっていた。
「わ~!セトだ~♪」
マリーちゃんはセトに飛び付きながらそう言った。
「おっとっと、いきなりは危ないっすよ?マリー?」
「あのね~!コノハ君がここまでつれてきてくれたんだよ~!」
マリーちゃんは僕の事を見て笑顔でそういった
「そうなんすか!どうも、ありがとうっす!」
「え……別に…いいよ。」
僕はお礼を言われたことが嬉しくて堪らなかった。
でも、なぜかコノハの体になると感情表現がしにくくなる。
あ、一つだけ感情表現できたのは……
「あ!コノハさん!あっちにねぎまっぽいものがあったすよ!買ってくるっす!」
セトはどこかへ走り去っていってしまった。
「………ねぎま」
「あれ?コノハ君、なんだか嬉しそうだね~♪」
「……うんっ!」
なぜかねぎまにだけは感情表現がきく。
あ、食べ物とか全般だったけ?まぁ、いいや。
しばらくしてセトくんが帰ってきた。
「買ってきたっすよー!!」
両手に大きな紙袋を抱えていた
その袋一杯にねぎまが入っていた。
「ここで食べるのもなんっすから。あっちの集会所とか言うところにいかないっすか?」
「うん……」
僕たちは集会所の中に入った。
中は以外と人がいた。ガヤガヤと互いに情報交換をしているようだ
しかし、みんな重そうな防具や武器を身に付けていて大変そうに見える。
「あ、あそこが空いてるっすよ!」
「うん………」
僕がセト君をの方を見ると後ろにマリーちゃんが引っ付いていた。
「ほら、マリー?みんな怖くないっすよ?」
「うぅ………怖いよ…」
マリーちゃんのいっていることは正しいと言えば正しい。
みんな怖そうな人ばかりだ。
「大丈夫っすよ!何かあったら俺とコノハさんがマリーを守っす!ね!コノハさん!」
「うん…………守る」
「とりあえずあそこに座らないっすか?コノハさんもマリーをおぶってきて足とか疲れたんじゃないっすか?」
「あ…………うん」
僕はセト君と隣で、セト君とマリーちゃんが対面する形で座った。
そして、セト君は抱えていた大きな紙袋をダンッと机に置いた。
三人とも一斉に手を合わせた。
「それじゃあ!いただきますっす!!」
「い、いただきます!」
「いただきます………」
僕が一本ねぎまを取って早速、口の中へ投入する。
「はむ…………もぐもぐ………おいしい。」
鳥の肉ではなさそうだがとにかくおいしい。
なんといってもこのタレがこのお肉の味を引き出していると言った感じがする。
「んん!美味しいっすね!」
「うん!!美味しいね!」
この二人が笑っているのを見るととても心がなごむような気がした。
あっという間にねぎまをたいらげた僕たちは集会所で今までの事を話し合った。
「そしたらっすね!こうなんと言うか、グワッ!って地面から大きな魚が出てきてっすね!噛みついてきたから投げ飛ばしちゃったんすよ!そしたらヒレを傷つけちゃったみたいで、近くにあった草と木の枝を使って固定してあげたんすよ~!」
「へぇ!セトはやっぱり優しいね!!」
「そ、そうっすかね、なんか照れるっすよ。」
セトは頭をかきながらいかにも照れていると言う仕草をした。
「ぷっ!ぷははははっ!」
その時、僕たちからそう遠くないところから、聞き覚えのある笑い声がした。
驚いてその方向を見るとアヤノちゃんが笑い転げていた。
しかし、あれは恐らくカノ君だろう。僕も一度騙されたからわかる。
立ち上がったアヤノちゃんの回りが揺らいでカノ君に姿が変わった。
セト君とマリーちゃんは、まだ気づいていないようで話を続けている。
「…………。」
「ん?どうかしたっすか?」
「………何でもないよ」
「ん??そ、そうっすか。」
カノ君の横にシンタロー君がたってなにか話している。
ボーッとしながら二人を見ていたが、セト君の「そろそろ行くっすか?」という言葉を聞いてセト君に視線を向ける。
「セト?どこに行くの?」
マリーちゃんも心配そうに尋ねた。
「あ、いや、ただのバイトっすよ。心配しないでいいっすよ?」
「バイト?」
「農場の仕事っすよ。猫さんたちと一緒に畑を耕したり、虫を捕まえたり、採掘をしたりするんすよ。結構楽しいっすよ?」
「ええ!いいなぁ~!私をいきたい!ダメ?」
「全然いいと思うっすよ!コノハさんもくるっすか?」
行くべきか…………行かない方がいいか……悩む。
せっかくモンスターハンターの世界に来たのに狩猟をしないのはちょっとね………
「………僕は………いいよ。二人で行ってきて。」
「分かったっす。何かあったらここに来てくださいっすね!」
セト君は僕にこの村の地図を渡してきた。
「農場はここっすからね!」
地図のしたの方に階段のようなものが書かれていてそのしたに畑のような物が書かれていた。
「うん…………分かった。」
「それじゃあ、いこっか!」
「そうっすね!」
二人は集会所を出ていった。
随分と、あっさり見捨てられたなぁー(泣)
そんなことを思っても涙が出たりしないのでここでは少し嬉しいような、悲しいような………
ズガンッ!!
突然シンタロー君たちがいた場所から大きなおとがしたのでそっちに視線を向ける。
そこには、大きく鋭い目付きをしている恐竜のようなモンスターが、シンタロー君の前にいた。
シンタロー君の回りにいたハンターたちも驚いてそのモンスターに剣を向ける。
すると、シンタロー君がそのモンスターに必死になにかを話していた。
その瞬間、一度まばたきをすると、先程モンスターがいた場所にはカノ君がいつもの笑顔で立っていた。
カノ君はいろんなものに化けられるなんていいなぁー。
…………あれ?待ってよ?
あれは…………
シンタロー君の回りにいたハンターに紛れて見覚えのある人が立っていた。
なんであいつがここに………。
そこには、僕たちが倒したはずの冴える蛇が立っていた…………。しかも、僕を呑み込んだときの姿で………
僕があいつをじっと見ていると、あいつもこちらに気づいて、薄ら笑いを浮かべながらどこかへと去っていった。
あいつは………僕が………いや、コノハの願いでヒヨリちゃんの命の代わりになって消えたはず………
なんでこのゲームに………?
僕がシンタロー君たちに目線を戻そうとしたが、もうそこに、二人の姿はなかったのだった。
「………はぁ」
ため息をついて、立ち上がった。
ここでじっとしていても何も変わらない。とにかくクエストを受けて、お金と素材をゲットしないと………
あれ?僕は武器を持ってないけど、どうやって戦えばいいのかな………。
何も考えてなかった………
武器がないとクエストなんて受注させてくれないよね………。
どうしようか………。
自分の部屋とかってあるのかな………
集会所を出て、回りを見渡す。村の人たちは薪を割ったり、商売をしたりと忙しそうだ。
誰かに聞くのは………ちょっと恥ずかしいかな……
迷子と勘違いされて笑われるに違いない。
でもどうしようか………とにかく武器を………
何も考えずに歩いていると前から来た、いかにも強そうな装備をした、男の人にぶつかってしまった。
「おっと、すまない。少しボーッとしていた。」
「こちらこそ…………ごめん。」
この人の装備………さっき、カノ君が変身していたモンスターの色にそっくりだ。
「そうだな、ぶつかった私がわるいのだから、君に何かあげよう。武器や防具や道具でもいいぞ?」
「え……………いいの?」
「あぁ。私の家に来てくれればボックスから好きなものを一つだけ持っていくといい。さぁ、ついてきなさい。」
僕はその人の話を聞きながら、ついていくことにした。
「私の名前はセンと言うんだ。君は?」
「はる……………コノハです」
一瞬遥と言いそうになったが、今はあくまでもコノハなので名前はこちらを名乗ることにした。
「そうか………コノハ君はは武器がほしいのかい?君にあった武器を選んであげようか?」
「あ………お願いします。」
しばらく歩くと1つの家が見えた
「おっと、ついたぞ。ここが私の家だ。さぁ、中に入りなさい。」
「あ………うん。」
随分と村から離れたところに家をたてたんだなぁ、と思いながらもセンさんが開けてくれたドアから中に入った。
以外に散らかっていたことに驚いて、たじろいでしまったが、センさんは、そんなことをきにもせずにボックスへと向かった。
「あ、コノハ君は、適当なところに座っていてくれ。」
「うん…………」
僕は、一番近くにあった椅子に座って、しばらくボックスをあさっているセンさんを見つめていた。
センさんが「おお、あったぞ。」と言いながら大きな剣を持ってきた。
「これでいいか?」
その大剣は刃の部分が黒と白に別れていてあまり、使用されていないように見えた。
「本当に…………いいのかな……。」
「あぁ。遠慮はしなくていいぞ。ちなみにその大剣の名前は、白黒剣
「………ありがとう。 」
「いやいや、礼はいらないよ。ぶつかったお詫びだからな。さぁ、さっそくクエストを受けてくるといい。ここから、コノハ君の狩猟人生
そんなことを言われるとなんだか嬉しくなってしまった。
「うん。…………センさん……ありがとう。僕行くね。」
「あぁ。行ってこい!」
僕はセンさんの家をあとにしたのだった。
まさかの、クロハ登場!!
あいつがなんでここに!?
謎は深まるばかりです!
僕のカゲプロの一番の謎はシオンの結婚相手です。
不思議ですね!
それはさておき!次回はついに、コノハ君がクエストを!!
クエストの内容をお楽しみに!!
それでは!