遊戯王 百鬼夜行のナンバーズ   作:桐山唯

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No.3 恐怖のマリオネット

「お兄ちゃん、唯さんと買い物に行って来るね。」

「おう。」

 

唯の奴、あんな事件に巻き込まれて良く買い物に誘おうと思うな。

一応、黒咲に連絡を入れとくか。

 

『黒咲。俺の妹と唯が買い物に行くと言って今出て行ったが、どう思う?』

『女、しかも子供2人…となると危険かも知れんな。一応、尾行しておくか?』

『ああ。俺も行く。場所は…』

 

そうして、莉奈達が向ったショッピングモールで俺達も待ち合わせる事になった。

 

10分後、俺はショッピングモールに着き、その直ぐ後に隼も来た。

 

「悪いな。付き合わせて。」

「これ位、どうって事は無い。」

「で、2人はあそこ。」

 

吹き抜けのため、1つ下の階の店を指す。

2人はと言うと、そこで買い物をしている。

 

「太一、あそこの影…」

 

そう言って隼が指したのは莉奈達が居る店の外の少し右の方にある柱の影を指す。

そこには、2人が居る店を見ている人影があった。

 

「追うか?」

 

こちらに気付かれたのを察したのか、そいつはその場を走り去る。

 

「ちょっ、待て!」

「おい、黒咲…!」

 

黒咲はその人影を、太一は黒咲を追いかける形でショッピングモールを走り回る事になる。

 

「か、完全に見失ったか…」

「だから闇雲に追いかけても駄目だと止めようとしたのに…」

「おい、太一…唯達は…?」

「あ…。」

 

そんな事を話している時だった。辺りは灰色に包まれる。

 

「また、これか。」

「辺りに、百鬼の気配は無い…やはり、失敗だったか。」

「太一、急ぐぞ。」

「お、おう」

 

その頃、唯達は…

 

「この感じ…まさか。」

「唯さん、周りの時が止まっている様なんですが、これは?」

「ええと…」

「まさか、このショッピングモールに動ける人間が4人も居るとはね。」

 

4人?って事はまさか、太一達もここに…

 

「さて、紹介が遅れたわね。百鬼の1人。影女。」

「やはり、百鬼…。莉奈ちゃんはこのショッピングモールの何処かに居るであろう太一達合流してここから離れてて。」

「いえ、私も戦います。」

「なら、変則タッグはいかが?私が1人、そちらが2人でライフと場は共有のタッグデュエル。」

 

莉奈ちゃんを説得するのは難しい…なら、一番莉奈ちゃんに被害が及ばないこの方式が一番ね。

 

「分かったわ。」

「分かったよ。」

「「「デュエル!」」」

 

1st、3rd:影女

2nd:唯

4th:莉奈

 

「私のターン。《イービルソーン》を召喚。効果でこのカードをリリース。2体の同名カードをデッキから特殊。更に、300のバーンダメージ。」

 

しまった、先行1ターン目だからダメージは無いと油断してた。

しかも、こっちのプレイヤーは今…

 

「莉奈ちゃん、危ない!」

 

間一髪、《イービルソーン》の放った棘と莉奈ちゃんの間に割って入れた。

 

「くっ。」

 

唯&莉奈ライフ8000→7700

 

「《超栄養太陽》を発動。《イービルソーン》をリリース。《ローンファイアブロッサム》を特殊。《ローンファイアブロッサム》の効果。《イービルソーン》をリリースして《ローンファイアブロッサム》を特殊。《ローンファイアブロッサム》の効果。《ローンファイアブロッサム》をリリースして《ダンディライオン》を特殊。」

 

場にレベル3が2体…来る?

 

「レベル3の《ローンファイアブロッサム》と《ダンディライオン》でオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚。現れよ、《メリアスの木霊》。《メリアスの木霊》の効果。《ローンファイアブロッサム》を蘇生。《ローンファイアブロッサム》の効果。自身をリリースして《シードオブフレイム》を特殊。」

 

この動き…未だ回りそう。

 

「《炎王円環》を発動。《シードオブフレイム》を破壊し、《ローンファイア》を蘇生。《シードオブフレイム》の効果。トークンを相手の場に特殊召還し、《ローンファイア》を蘇生。更に、《ローンファイア》の効果。自身をリリースし、《桜姫タレイア》を特殊。」

 

ランク3がじゃない…いや、これはまさか…

 

「《ローンファイアブロッサム》の効果。《ローンファイアブロッサム》を特殊。そして、《地獄の暴走召還》。」

「こっちの場にはトークンしかいないため、特殊召還出来ません。」

「こちらは、墓地より《ローンファイア》2体を特殊。更に、3体のローンファイアの効果。《紅姫チルヒメ》!《椿姫ティタニアル》!《姫葵マリーナ》!」

 

4体の姫が同時に…

 

「唯さん、これ…」

「もしかしなくても相当やばそうね。」

「レベル8の《チルビメ》と《タレイヤ》と《マリーナ》でオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚。現れよ、《熱血指導王ジャイアントレーナー》!《ジャイアントレーナー》の効果。3ドロー。その中のモンスターの数×800のダメージ。《コピープラント》《二重召喚》《スポーア》。」

 

《コピープラント》と《スポーア》が玉になり、それを《ジャイアントトレーナー》が打つ。

ぐっ。何て、ダメージ…

 

唯&莉奈ライフ7700→6100

 

「ぐっ。」

「唯さん、大丈夫ですか?って、腕から血が…」

 

気付かなかったけど、《イービルソーン》の棘が腕に刺さって血が…

 

「こ、この位、平気よ。」

「なら、《フレグランスストーム》を発動。トークンを破壊して、ドロー。引いたのは《ギガプラント》。更に、ドロー。《二重召喚》を発動。《コピープラント》を召喚。《コピープラント》の効果。《ティタニアル》のレベルをコピー。」

 

レベル8が2体…来る…

 

「レベル8の《ティタニアル》と《コピープラント》でオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚。生と死の狭間を彷徨いし魂よ! 暗黒に澱みし恨みをこの地で晴らせ!現れろ、《No.23冥界の霊騎士ランスロット》!」

「これが…貴方のナンバーズ…」

「『No.』って?」

 

莉奈ちゃんはナンバーズの事を知らない…

 

「『No.』は『No.』でしか破壊されず、強力な効果を持つ物が多いわ。」

「『No.』なんて聞いた事無いよ?あのモンスターを突破出来るの?」

「あのカードの突破方法は3つ。効果破壊するか、効果を無効にするか…」

 

『No.』を使うか。

 

「ターン、エンド。」

 

影女 手札5(ギガプラント、スポーア) ライフ8000

モンスター:《ジャイアントレーナー》ATK2800、《ランスロット》ATK2000、《メリアスの木霊》ATK1700

魔法罠:《超栄養太陽》

 

「私のターン、ドロー。《エレキャッスル》を発動。」

「《ランスロット》の効果。1ターンに1度、素材を1つ取り除き、このカード以外の効果の発動を無効にする。」

「《エレキュア》を発動。」

 

これで、準備は整った。

 

「《OKaサンダー》を召喚。その効果で、《エレキングコブラ》を特殊。」

「ほう。」

「《エレキングコブラ》は直接攻撃が可能なモンスター。《エレキングコブラ》でダイレクト。」

 

影女ライフ8000→7000

唯&莉奈ライフ6100→7100

 

「《エレキュア》の効果で、雷族のダイレクトで与えたダメージ分ライフを回復。」

「唯さん、凄いです!」

「レベル4の《エレキングコブラ》と《OKaサンダー》でオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚。現れよ、《No.82 ハートランドラコ》!」

 

ライフはタイ。このカードで守る。

 

「カードを2枚伏せる。ターン、エンド。」

 

影女 手札5(ギガプラント、スポーア) ライフ7000

モンスター:《ジャイアントレーナー》ATK2800、《ランスロット》ATK2000、《メリアスの木霊》ATK1700

魔法罠:《超栄養太陽》

 

唯 手札2 莉奈 手札5 ライフ7100

モンスター:《ハートランドラコ》ATK2000

魔法罠:《エレキュア》、伏せ2

 

一方、太一達は…

 

「あれは《ハートランドラコ》…。」

「もうデュエルが始まっているのか。」

「急ごう。」

 

「私のターン、ドロー。《手札断札》を発動。互いに手札2枚を交換。《ブラックホール》を発動。場のモンスターを全て破壊。」

「ぐっ。」

「《ダンディライオン》の効果で、2体のトークンが特殊。」

 

どう言う事?場の状況はあちらが圧倒的に有利なのに…

 

「《貪欲な壷》を発動。墓地の《ジャイアントレーナー》《メリアスの木霊》《ランスロット》《イービルソーン》2枚をデッキに戻し2枚ドロー。《死者蘇生》を発動。《イービルソーン》を蘇生。《イービルソーン》の効果。デッキから《イービルソーン》2体を特殊。」

 

唯&莉奈ライフ7100→6800

 

「ぐっ。」

「《ダークロン》を召喚。自分の場のモンスター全てのレベルを1つ上げ、闇属性にする。レベル2の《イービルソーン》2体と《ダークロン》でオーバーレオネットワーク構築。現れろ、No.43!死者の眠りを妨げる冒涜の化身。《魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》!」

 

2体目のナンバーズ…?!

 

「《ソウルマリオネッター》の効果。素材を1つ取り除き、墓地のナンバーズ1枚をこのカードに装備。このカードの効果で、ナンバーズを装備している場合、このカードは如何なる方法でも破壊されない。」

「そんな…」

「《アロマガーデン》を発動。《アロマージジャスミン》を召喚。《アロマガーデン》の効果で、ライフを500回復し、《ジャスミン》の効果で、1枚ドロー。」

 

影女ライフ7000→7500

《アロマジャスミン》ATK100→600

 

「更に、《ソウルマリオネッター》の効果で、回復したライフ分のダメージを相手に与え、その数値分、攻撃力を上げる。」

「そんな効果まで…」

 

唯&莉奈ライフ6800→6300

《ソウルマリオネッター》ATK0→500

 

「ぐっ。」

「唯さん、本当に大丈夫?」

「ふふっ。このデュエル、ダメージが実体化する。合計2700のダメージを受けて、大丈夫かしら?」

 

太一はこんな痛みを耐えながらデュエルしてたの?

 

「そんな…唯さんは私のために…」

「1人は満身創痍、1人は戦意喪失…これは、もう終わりね。」

「まだ、まだ終わってない…」

 

ここで、私が倒れたら…莉奈ちゃんが…

 

「まだ、戦うんだ。カードを1枚伏せて、《ソウルマリオネッター》でダイレクト。」

 

唯&莉奈ライフ6300→5800

 

「これ以上は通さない。《無抵抗の真相》。相手のダイレクトでダメージを受けた時、手札のレベル1モンスターを見せる事で、同名カードを1枚デッキから特殊召還することが出来る。」

「カードを1枚伏せる。ターン、エンド。」

 

 

影女 手札1 ライフ7500

モンスター:《ソウルマリオネッター》ATK500、《アロマジャスミン》ATK600

魔法罠:《超栄養太陽》、《アロマガーデン》、《ランスロット》、伏せ1

 

唯 手札1 莉奈 手札5 ライフ5200

モンスター:《エレキリギリス》ATK0、《エレキリギリス》ATK0

魔法罠:《エレキュア》、伏せ1

 

「私の…ターン。」

「莉奈!」

「お兄…ちゃん?」

 

やっと戻って来れた…

しかし、何だ、この状況…

相手の場にはナンバーズ…

こちらはキリギリスロックで守っているが、何時決壊してもおかしくない…

それに、唯がダメージの蓄積で満身創痍、莉奈に至っては自分を庇って傷付いた唯に対する自責の念からか、戦意喪失…

 

「莉奈、唯はお前のために身体を張って守ってくれたんだ。ここで、お前が諦めたら唯の思いはどうなるんだ。」

「お兄ちゃん…」

「そう、よ。私はまだ…戦える…」

「唯さんまで…」

 

そうよね。この状況、私がしっかりしなきゃ。

 

「ドロー。《シュンゲイ》を召喚。《シュンゲイ》で《マリオネッター》を攻撃。」

 

《シュンゲイ》ATK1900VS《マリオネッター》ATK500

影女ライフ7500→6100

 

「カードを1枚伏せる。ターン、エンド。」

「エンドフェイズ、《神の恵み》を発動。」

 

影女 手札1 ライフ6100

モンスター:《ソウルマリオネッター》ATK500、《ジャスミン》ATK100

魔法罠:《超栄養太陽》、《アロマガーデン》、《ランスロット》、《神の恵み》

 

唯 手札1 莉奈 手札4 ライフ5200

モンスター:《エレキリギリス》ATK0、《エレキリギリス》ATK0、《シュンゲイ》ATK1900

魔法罠:《エレキュア》、伏せ1

 

「私のターン、ドロー。《神の恵み》の効果。ライフを500回復。ドローして500回復。」

 

影女ライフ6100→7100

 

「《ソウルマリオネッター》の効果発動。」

「《レインボーライフ》を発動。ダメージを受けず、受ける筈のダメージ分ライフを回復。」

 

《ソウルマリネッター》ATK500→1000

唯&莉奈ライフ5200→5700

 

「《アロマガーデン》の効果。500回復。カードを1枚伏せてターン、エンド。」

 

影女 手札2 ライフ6100

モンスター:《ソウルマリオネッター》ATK1000、《ジャスミン》ATK600

魔法罠:《超栄養太陽》、《アロマガーデン》、《ランスロット》、《神の恵み》、伏せ1

 

唯 手札1 莉奈 手札3 ライフ5200

モンスター:《エレキリギリス》ATK0、《エレキリギリス》ATK0、《シュンゲイ》ATK1900

魔法罠:《エレキュア》、伏せ1

 

「私のターン、ドロー。伏せていた《エクシーズリボーン》を発動。墓地の《ハートランドラコ》を蘇生。このカードを素材に。《ハートランドラコ》の効果。素材を1つ取り除いて、ダイレクトアタックを可能に。《エレキジ》を召喚。」

「ほう。」

「《ハートランドラコ》でダイレクト。」

「《ドレインシールド》。持ち過ぎた力は危険よ?」

 

影女ライフ6100→8100

《ソウルマリオネッター》ATK1000→3000

唯&莉奈ライフ5200→3200

 

「きゃぁぁぁぁぁ。」

「唯、大丈夫か!」

「ええ、何とか…《シュンゲイ》で《ジャスミン》を攻撃。」

 

《シュンゲイ》ATK1900VS《ジャスミン》ATK600

影女ライフ8100→6800

 

「《アロマガーデン》の効果。《アロマ》が破壊された場合、1000のライフを回復する。」

 

影女ライフ6800→7800

 

「《エレキジ》の効果。このカードはキングコブラ同様、ダイレクトアタックが可能。《エレキジ》でダイレクト。」

 

影女ライフ7800→6800

唯&莉奈ライフ3200→4200

 

「ぐぅ。」

「ライフアドバンテージを優先して《ドレインシールド》を《ハートランドラコ》に撃ったみたいだけど、アレはミスね。《エレキジ》の効果。エンドフェイズまで相手モンスター1体を除外する。」

「何?!」

「傀儡子よ、次元の狭間に消し飛びなさい!」

 

これで、素材も、装備カード扱いのナンバーズもなくなった。

それに、攻撃力もリセットされて、0になる。

 

「ターン、エンド。」

 

影女 手札1 ライフ6800

モンスター:《ソウルマリオネッター》ATK0

魔法罠:《超栄養太陽》、《アロマガーデン》、《神の恵み》

 

唯 手札1 莉奈 手札3 ライフ4200

モンスター:《エレキリギリス》ATK0、《エレキリギリス》ATK0、《シュンゲイ》ATK1900、《エレキジ》ATK1000

魔法罠:《エレキュア》、なし

 

「私のターン、ドロー。残念だけど、これで、終わりよ。」

 

影女ライフ6800→7300

 

「《RUM-ヌメロンフォース》。」

「ランクアップマジック?」

「自分の場のエクシーズモンスター1体をランクアップできる魔法よ。ランク2《ソウルマリオネッター》1体でオーバーレイネットワークを再構築。カオスエクシーズチェンジ。現れよ、CNo.43 魂魄傀儡鬼神カオス・マリオネッター」

 

あの強力な《ソウルマリオネッター》がランクアップだと…?!

 

「《ヌメロンフォース》の効果。この効果で特殊召還したモンスター以外の全ての効果を無効化する。」

「くっ。」

「しまった、唯達は《キリギリス》の効果を過信してか、表示形式を変更してない…」

 

ただ、唯一の救いは場のモンスターが攻撃力0の《カオスマリオネッター》だけと言う事か。

手札も伏せも墓地誘発も無いからダメージを負う事は無い筈…

 

「《カオスマリオネッター》の効果。素材を1つ取り除く事で、相手のライフの半分の攻撃力のトークンを特殊召還する。」

 

場に唯と莉奈にそっくりな人形が現れる。

 

魂魄トークンATK2100

 

「奇妙なトークンだ。」

「魂魄トークンで《キリギリス》を攻撃。」

「莉奈、この感じ…危ない…」

 

唯&莉奈ライフ4200→2100

 

「きゃぁぁぁぁぁ。」

 

唯は数mほど吹き飛ばされ、気絶する。

 

「ゆ、唯さん…」

「貴方にも同じ運命を辿ってもらうわ…。《カオスマリオネッター》の効果で私の場のトークンは2回攻撃出来る。魂魄トークンで《エレキリギリス》を攻撃。」

 

唯&莉奈ライフ2100→0

 

「きゃぁぁぁ…。」

「影女、テメェ…!」

「フフフ。彼女達はもう、私の手駒。さぁ、奴等を倒しちゃいなさい。」

 

くっ。コイツ…

 

「お兄ちゃん、デュエル…しよう?」

「太一…君、デュエル…」

「おい、お前。どうやったら2人は戻る?」

「デュエルで勝てば良いのよ。ただ、彼女達の体は持つかしらね?」

 

俺達はデュエルするしかないのか…




仲間が敵…そんな状況に俺と黒咲は手を出せずに防戦一方だった。
そんな中、隼が決意する。
次回、「No.4 革命の隼」
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