「言ってなかったけ?俺って、吸血鬼だぞ?」
「「「「「「……………ああ、そう」」」」」」
あれ?
反応が薄いな。
なんか、もっとこう、危険だー!とか、殺すべきだー!とか、封印をしろー!とか、何でこんな奴を仲間に!とか、そんな感じのことを言われるかと思ったのに。
「いえ。これまでの流れだけで、もうお腹一杯です」
シャークティーちゃん、そういうことは言わないでくれる?
何気に傷付くよ?
俺。
それに、何気に俺の心読んでたよね?
今。
「………もう、いっそ何でもいいさ。私はこれまでの会話で、既に諦めている」
深い溜息とともに、そんなことを言うなよヒゲグラ。
お前、原作だと正義万歳の人だろうが。
「そもそも、吸血鬼なのに神父だったんですね?」
「ダメか?シャークティーちゃん」
「とりあえず、辛うじて最低限の職務は遂行されているので、ギリギリギリギリセーフです」
………いいんだ。
そして、これからはもう少し、真面目に働こう。
「あのー、話もまとまったことみたいじゃし、ちょっと戦力確認としてタカミチ君と模擬戦をして欲しいのじゃが」
「え?たぶんその眼鏡死んじゃうと思うけど?」
「………手加減とかは?」
「すまない。俺の師匠は加減を知らない人だったんだ」
あの師匠のせいで、手加減というものが結局分からずじまいだった。
いや、しょうがないでしょうよ。
あの人、俺が死なないからって、初心者もいいとこの頃から本気で打ち込んできてたぞ。
「あれ?でも父さん、私たちには手加減できてるよね?」
「俺の手加減は、子供限定だ」
晩年の師匠と一緒に、近所の子供に拳法を教えてたからねぇ。
あの師匠ですら、子供たちには手加減してたし。
子供って、本当に不思議。
「ホッホッホ。タカミチ君も、貴方相手では子供では?」
「「「「「「それだ!」」」」」」
「………あれ?僕の意思とかは?」
そんなものは知らん。
こんな深夜に呼びつけられた、俺のストレス発散の捌け口になってくれ。
「父さんは、吸血鬼だろう?夜が本調子じゃないのか?」
「zzz」
真名よ、心を読むんじゃない。
そして刹那。
立ったまま寝るとは、ずいぶんと器用だな。
「では、これより、模擬戦を始めるとする!」
近右衛門の言葉で、開戦となった。
しかし眼鏡。
煙草をふかして笑っているとは、ずいぶんと余裕だな。
「なんだ?来ないのか?」
「いや、コレは貴方の戦力を知るためのものですし、僕から仕掛けるわけには」
ふぅん。
まあ、そう言うのであれば。
無言で、圏境を発動する。
「消えた?!」
タカミチが、俺の存在が感知できなくなったことに驚く。
手の内を見せることもないし、一発で終わらせよう。
相手が俺の存在に気がつかない内に懐まで入り、
「『无二打』」
無言実行。
正真正銘、一発で模擬戦は終わった。
師匠ー。
字お借りしましたー。
一撃で終わったし、短すぎるけどバトル…なんだ………っ!