「えー、激闘のバトルロワイヤルである予選を勝ち上がったのは、この16名です!」
ネギの受け持ちクラスの朝倉ちゃんが、司会を勤めている声が聞こえる。
順々に予選を突破した選手を紹介していき、原作ではエヴァンジェリンが呼ばれるはずだったタイミングで、別の名前が呼ばれる。
「麻帆良に突如現れた我らのアイドル!実力は未知数、『五月七日 ミナ』選手!!」
「みなさーん!応援よろしくお願いしまーす!!」
一気に沸く観客席。
VIP席で、テオドラの驚いた顔が良く見える。
これが俺の秘策。
確かにこれで大会の優勝者は『五月七日 ミナ』であり、『水無月 六禄』ではなくなる。
しかし、『俺』という『李 書文』最後の弟子は出ることになり、師匠の名に泥を塗ることはなくなる。
まあ、まだ優勝したわけではないけれど。
~Side小太郎~
父ちゃんがふざけたことをしてたけど、最初は俺の試合や。
相手は女で魔法使いみたいやけど、どうしようかなぁ?
明らかに格下やし。
女の顔を殴るのはあかんし、かといって腹を殴るのもなぁ。
あ、そうや。
「試合開始!」
朝倉の姉ちゃんの号令で、試合が始まる。
相手の姉ちゃんはアーティファクトでも出す気なのか、パクティオーカードを出しとる。
なら、アーティファクトを出される前に、と。
「ほい」
「…え?」
一瞬で間合いを詰めて、その目の前に拳を置く。
「今のを当てれば、俺の勝ちやったな」
「っ!?」
俺の言葉に、動揺なのか驚愕なのかをする相手。
さて、それじゃあ最後の一言を。
「降参、してくれるな?」
「………参り…ました……………」
俯いて、悔しそうな、泣きそうな声で言う相手。
…なんでやろうか。
勝ったのに喜べないのは。
~Side真名~
小太郎が勝ったのに微妙そうな顔をしていたあの試合の後、第二試合はクウネルとかいうのが、第三試合は楓が勝利して二回戦に駒を進めた。
そして、次の試合は私の番だ。
「第四試合は、前回のまほら武道会優勝者『古 菲』対麻帆良名物若作りし過ぎ神父の娘『水無月 真名』ーー!!!」
朝倉の司会の声で、舞台に上がる。
「あの神父さんの弟子アルからな、手加減はしないアルよ。真名」
「これでも父さんの一番弟子なんだ。古が手加減なんてできるようなとこには、そもそもいないよ」
そう。
私は父さんに拾われたあの日からずっと、父さんの拳を見て、父さんに教わってきた。
古には悪いが、負ける理由も、負けていい理由もない。
「試合開始!」
「ハアァァッッ!!」
朝倉の号令と同時に、古が突っ込んでくる。
そして、
チッ
~Side古 菲~
朝倉の号令を合図に、ワタシのもてる全速力で真名との距離を詰めたアル。
でも、私が拳を出そうとした時には真名は一歩踏み出していて、それを確認して一瞬悩んだ瞬間に、ワタシの顎に衝撃が走り、耳にはチッ、と言う音がしタ。
自分の顎が打ち抜かれたと気づいた時には、既に何万もの蟻が足元から這い上がってk-------
~Side真名~
「ま、まさかの全麻帆良武道会優勝者が一撃で敗北という大番狂わせーー!!勝者は、『水無月 真名』ぁぁぁぁっっ!!」
大喝采を一身に受ける私の足元には、顎を打ち抜いたことで気絶した古が。
だから言っただろう?
「手加減をできるようなところには、そもそもいないと」
手加減をするのは、私の方だよ。
何せ私は、父さんの一番弟子だからね。
そう!
ロリ主人公ことミナちゃんの登場は、このための伏線だったのです!
しかし水無月姉弟のふざけた強さ。
明らかに原作よりも強化されている。
むしろされすぎている。