魔法世界の混沌   作:逸環

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ああ、夏休み中のニート生活が懐かしい。


父と娘と師匠と弟子。

二回戦の第一試合。

クウネルと小太郎の試合なんだが、どうしたものか。

あれに実体はないから、図書館島の本体を叩くのが一番いいのだろうが。

 

 

「ハアァァァッッ!!」

 

「無駄ですよ」

 

 

あそこで頑張っている小太郎を見ると、それを俺が勝手にするのも忍びない。

まあ、人生において敗北は必須だ。

ここで負けて、もっと強く、もっと大きくなれ、小太郎。

 

お前は俺の子供なんだ。

 

 

 

 

 

さて、次は真名と忍者ちゃんの試合か。

忍者ちゃんの体付きを見た感じ、似非チャイニーズとだいたい同格程度の実力かな?

だったら、真名は何の心配もないな。

 

 

「試合開始!」

 

 

ブン屋ちゃんの掛け声d『チッ』真名の拳が、忍者ちゃんの顎に入る。

………どうやら決着はついたようだ。

俺のモノローグの途中だったにもかかわらず。

 

少し切ない。

 

と、次はネギの試合か。

…なんか嫌な予感がするんだが。

 

 

 

 

 

 

試合はつつがなく終わり、ネギは原作通りに勝った。

ただ、影使いちゃんを完全に意図的に脱がしたことを除けばだが。

くしゃみに見せかけていたけど、思いっきり、

 

 

「フゥランスッエクサルマティオォォォッッッ!!」

 

 

て、呪文唱えてたからな。

ヘックシュ、じゃねえんだよ。

イィッキシッ!でもないんだよ。

何で思いっきり誤魔化しながら魔法使ってんだよ。

 

ただ、丁度選手控え室に戻ってきたネギに、言っておくことがある。

 

 

「よくやった」

 

「当然です」

 

 

実に良いおっぱいでした。

下のワカメの方m「父さん?」おっと、次は俺の試合だったな。

 

俺の相手は刹那だが、普段している組み手と試合じゃあ、色々変わってくるからな。

どれだけ強くなったのか見てやろう。

 

 

「刹那さん!私、一生懸命戦いますから、刹那さんも全力で来てくださいね!」

 

「父様が気持ち悪い」

 

 

なんと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは皆様、続いての試合は美少女同士の戦いです!」

 

 

片方は美少女どころか女ですらないという、とんでもない詐欺司会だな。

あ、嘘吐いてんのは俺か。

 

 

「試合開始!」

 

 

ブン屋ちゃんの号令が試合会場に響く。

しかし、

 

 

「「……………………」」

 

 

刹那も俺も、一歩も動かない。

これまでの試合にはない展開だ。

二人とも構える形は同じ。

だが、その身から出る余裕に差がある。

 

刹那はまだ試合が始まり、お互いに構えただけだというのに全身から大汗をかいている。

それに対して俺はいかにも余裕そうな表情で、刹那の行動を待っている。

 

その差は歴然だ。

 

 

「ッ!ハアァァァッ!!」

 

 

自分から打ち込みに行かないといけないと判断したらしい刹那が、力強い踏み込みとともに迫り来る。

ふむ。

基本の繰り返しによって裏打ちされた、良い踏み込みだ。

しかし、

 

 

「打撃への繋げ方が甘いです!」

 

「うっ!?」

 

 

俺に近づき攻撃する。

移動と攻撃の僅かな間に生じる、『溜め』というタイムラグ。

その僅かな隙を突いてデコピンをする。

試合や娘とはいえ、女は殴れない。

 

それにしてもまったく、どうにも刹那は移動からの打撃がうまく繋げられないな。

ちっちゃい頃からそうなんだが、何でだ?

真名は力を溜めるのが苦手だし、小太郎は攻めすぎるせいで受け技が苦手、ネギは素直すぎて虚実を織り交ぜるのが下手くそだし。

いや、さっきの金的フェイントは良かったけれども。

どれも他の技術と比較して、というレベルの話ではあるが、やはり気になるものではある。

 

とりあえずは、それぞれの今後の課題だな。

 

さて、今は刹那から攻めさせたが、次はこっちからだ。

 

 

「ヤァッ!」

 

「ひゃっ!?」

 

 

足払いをかけて、宙に浮かせる。

そのまま刹那の服を掴んで、試合場の堀に投げ込む。

 

 

ドパーンッ!!

 

 

と、盛大に音と波飛沫を立てて、刹那が水の中に消える。

 

ククッ!

冷たい水ん中で、策でも考えて来い!

 

 

 

 

 

~Side刹那~

 

 

考えるんや。

 

あんな(なり)をしているとはいえ、相手は父様。

現時点で、うちの知る限りの世界最強。

この試合が始まってからのことを考えると、父様はうちを怪我させるような一撃を出す気はない。

そもそも、父様は女を殴ったりでけへん人やしなぁ。

そして、この試合ではうちがどこまで成長したかを確認する気でいる。

 

そして、うちの手札は父様から教わった八極拳と、シスターシャークティーに教えてもらった捕縛魔法。

ただし、捕縛魔法の方はうちは詠唱しないとまだ使えんから、試合のルールに抵触するため使えない。

 

…そしてもう一つ。

これは、父様は知らないとこで覚えた、うちの絶招とも言える技。

夜警で時々パートナーになる、バツ一教師の『葛葉(くずのは) 刀子(とうこ)』先生が使っていた『京都神鳴流』の奥義を応用して作った、うちだけの技。

これを使えば、父様でもそれなりのダメージにはなるはず。

後は、どうやって当てるか…。

 

と、そろそろタイムアップになってまう。

舞台にあがらんと。

 

…………舞台にあがる?

 

 

「ば、ぼぼびぶいば(あ、思いついた)」

 

 

 

 

~Noside~

 

 

刹那の姉、真名はこの時に見たものを後にこう語る。

 

 

「刹那が上がって来た時、私はもうダメだな。って、思っていましたよ」

 

「だって相手はミナちゃんになっているとはいえ、あの父さんですし」

 

「たった二撃だけですが、壁の高さを十分に感じ取れますよ」

 

「だから、刹那もあそこで諦めてギブアップすると思いましたね」

 

「私なら父さんに触りたいから諦めませんけど。ハハ」

 

「いや、驚きましたよ」

 

「水から上がった刹那の構えを見たときには」

 

「父さんの趣味でもありましたし、私たち家族には馴染み深い構えではありましたが、それが余計に驚く理由になりましたね」

 

「なにせあの構えは」

 

 

 

 

 

 

 

 

「プロレスのものだったんですから」

 

 

 

 

 




風呂敷が広がりすぎて困る作者です。
書きたいことが多すぎるからしょうがないけども。

そしてバキは私のバイブル。
最後の真名の件は、盛大にリスペクトさせていただきました。
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