鬼武者×インフィニット・ストラトス(凍結)   作:鈴木颯手

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デラオキルド・ザガン×織斑一夏

 アンリ・ブランの捜索から3か月後各国を捜索していた幻魔が新たに出来た基地『ケルベロス』に戻って来ていた。

 

 そして高等幻魔に招集をかけ集まっていた。

 

 「皆のものご苦労だったな」

 

 全員がそろったところで俺が口を開く。

 

 「アンリ・ブランの捜索から早3か月。未だに本人を見つける事は出来ていないがそんな事はどうでもよくなった」

 

 俺の言葉に全員が耳を傾ける。

 

 「わが師にして幻魔界最高の科学者ギルデンスタンの作りし造魔の一部の資料が手に入った。あくまで一部だがこれをそろえればより強力な兵力となろう。そしてすでに開発を進めている」

 

 そう、俺は資料が手に入ったその日に基地に送り開発を行わせてきた。

 

 「今はまだうまい具合に進んではいないがそれも時間の問題である」

 

 俺はそこで一息をつく。

 

 「そして今回の捜索にあたって造魔化の実験材料が男が20人、女が30人手に入った。一部のものはすでに行っているがいまだに成功したものはいない」

 

 「ザガン様、男女合わせて50人は少ないのでは?」

 

 そうメラルドが聞いて来る。そう言えばメラルドに言っていなかったな。

 

 「ヒヒヒ、幻魔化させるには強い意志を持つものじゃないと上手くいかなないんだよ」

 

 俺が言おうとした時バララン・ゲートが代わりに行った。相変わらずマッドサイエンティスト見てぇな言動だな。

 

 「そう言う事だ。50人は全員が強いとはいかずとも明確な意思を持つものばかりだ」

 

 そう彼等は明確な意思を持っていたため無理矢理さらって来たのだ。しかし、そのせいか俺らにおそれて意志が弱くなってしまったが。

 

 「今のところの成功例はドイツのラウラ・ボーデヴィッヒだけだな。彼女はどうしている?」

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒはメラルドがドイツを散策中に見つけた人間である。彼女はドイツが兵器として開発したらしいが、ISの登場で一気に立場がなくなってしまったらしい。そして途方に暮れている時にメラルドと出会ったらしい。

 

 比較的早い段階で見つかったためすぐに幻魔化の実験台になってもらったが結果は成功。しかも高等幻魔に引けを取らない強さを手に入れたのであった。

 

 「ラウラ・ボーデヴィッヒは現在少数精鋭を作るために幻魔に訓練を施しています。近いうちに部隊は完成するかと」

 

 彼女は軍人だったからかやたらと少数精鋭にこだわるらしい。そこでメラルドが一部の幻魔を彼女に預けたそうだ。

 

 「それはいいな。精鋭は多いに越した事はない」

 

 強い幻魔が多いほど今後の作戦が行いやすくなる。だが、残念な事に育成を得意とした幻魔はいなかった。ゆえに今までは造魔を作ったり、戦っているうちに強くなるのを期待するしかなかった。

 

 「それともう一つ、宜しいでしょうか?」

 

 メラルドが発言の許可を求めてきたので許可する。

 

 「実はモンド・グロッソでISの情報を集めていた時協力者から思いがけない物を貰いました」

 

 「ほう、一体どんなものかね?」

 

 「はい、『ブリュンヒルデ』と人間に呼ばれている織斑千冬の弟で織斑一夏と言います」

 

 「『ブリュンヒルデ』、ねぇ」

 

 俺からすればISはただの鉄くずと同じだ。張り合いがなさすぎる。これなら明智左馬介や柳生十兵衛といった鬼の一族、または一族に認められたものたちと戦った方がいい。

 

 「で、その織斑一夏のどこが思いがけないのだ?」

 

 「はい、調べた結果彼は精神的に壊れていました」

 

 姉と弟に比べられる日々。躾と称して木刀で殴られる毎日。圧倒的孤立。そして家族に見捨てられたと言う絶望。調べれば調べる程ポンポンと情報が出てきた。

 

 「今の彼を幻魔化させればラウラ・ボーデヴィッヒを超える幻魔になれると思います」

 

 「確かに復習や絶望といった負の感情に染まっている物ほど最強の幻魔になれるな。・・・よし、今すぐそいつの幻魔化を行う。すぐに連れて来い」

 

 「了解しました」

 

 そう言う言ってメラルドは一夏を呼びに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は一夏の姿を見た時幻魔化に成功すればこいつは最強になると確信した。

 

 連れて来られた一夏は顔が真っ青で焦点が定まっておらず小声でブツブツと何か言っている。

 

 「織斑一夏を連れて来ました」

 

 「ご苦労」

 

 「はっ」

 

 俺は一夏の顔を見る。一夏の方は俺を認識しているのかわからないほど目が高速で動いていた。

 

 「おい、聞こえているか織斑一夏」

 

 俺はそんな一夏に声を掛ける。一夏は何も応答はない。構わず続ける。

 

 「お前は自分の姉に捨てられた。そうだな」

 

 その時ピクリと一夏の肩が動いた。

 

 「毎日毎日姉や弟と比べられて躾と称して木刀で殴り続けられてそれでもいざという時は助けてくれると思っていたが見捨てられた」

 

 先ほどから小さく呻き声が聞こえて来た。あと少しだな。

 

 「どうだ今の気分は言ってみろ」

 

 「・・・・・辛い・・・・・です」

 

 ようやく返事をした。そろそろだな。

 

 「その姉や弟を見返したいか?認められたいか?」

 

 「・・・・認め・・・られたいです」

 

 「なら俺に任せろ。俺がお前に力を与えてやる。それと先に言っておくみんなお前を出来損ないというが俺にとってみればお前は優秀だ。出来損ないじゃないそれを理解してほしい」

 

 「・・・」

 

 何も言わないが目から涙が出ている。そろそろいいな。

 

 「どうする?力が欲しければこの向こうの部屋に行け。欲しくないのであれば部屋に戻れ。ここからは自分で決めろ」

 

 「・・・」

 

 そう言うと一夏は迷わず部屋に入ろうと進んでいく。俺はそれを見て内心笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日織斑一夏の幻魔化は成功し、新たな戦力を我々は手に入れたのであった。

 




 ラウラ・ボーデヴィッヒの幻魔化に至るまでの話はカットしました。それとここでは千冬は一夏を完全に見捨てたのでドイツに教官として出向いてはいません。
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