「ハア、ハア...」
フルパワーで撃ったもんだから体に起こる反動が凄かった。でも恐らくあいつは倒れてない。
「へぇ、凄いわね。」
やっぱりか。逆にこれで倒れたら拍子抜けだ。小悪魔は倒れてるけど。
「私は【パチュリー・ノーレッジ】貴女は?】
「私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだぜ。」
すると館の何処からか大きな音がした。地響きも起きている。
「博麗の巫女ね。あんまりゆっくりもできなくなったわ。」
!霊夢がいるのか。無事に着いてたみたいだな。
「じゃ、こっちもゆっくりしてられないぜ!」
私は気を引き締めた。パチュリーが机に置いてあった本を取った。普通の本では無かった。魔力が詰まっている、いわば[魔道書]って所だろう。
「さっきの魔法。凄いと言えば凄かったわ。”人間としては”ね。」
パチュリーの持っていた魔道書が浮き、勝手にページがパラパラとめくり始めた。
「見せてあげるわ。人間の一生より遥かに長い研究の成果をね。」
急に風が吹いてきた...と思ったら、そこはもう図書館では無かった。不思議な黒い空間に魔法陣が幾つもある。まさか...
「冥土の土産話しにでもするといいわ。」
月符《サイレントセレナ》
一斉に魔法陣からビームが放たれた。
一人。私はいつも一人。私は水柱から魔理沙とパチェの戦いを見てそう思った。誰も私に構ってくれない。美鈴だって、咲夜だって、お姉様だって。弾幕の一つがこっちに飛んできた。何のことでもない。私は右手を前に出して、握りしめた。弾幕は綺麗に弾け飛んだ。
「この力のせい...なのかな。」
この力さえなければ、もっと自由に遊べたんじゃないか。
この力さえなければ、皆から拒絶されなかったんじゃないか。
この力さえなければ...
でも、魔理沙は皆みたいに拒絶をしなかった。さっきも思いっきり逃げていて弾幕も撃ってきたけど。私みたいに壊すつもりで撃ってたわけじゃなくて、私に当たらない様に。当たっても痛くない煙がいっぱい出る奴だけだった。そんな事をしてくれたのは魔理沙が初めてだった。パチェが私のことを怒った時だって、私のことを庇ってくれた。でもそれも終わりになる。この戦いはパチェが勝つ。それくらいパチェは強いから。そして私は部屋に戻され、ずっと一人きりになるのだから。そんな事を考えていると私を捕らえていた水柱が消えた。土煙が舞い上がり、パチェ達の姿が見えない。そんな中で土煙の中立ち上がる影があった。
「えっ、魔理沙?」
「おう!フランも大丈夫だったか?」
少しボロボロになってたけど魔理沙が勝っていた。パチェは本の山に埋れて気を失っている。
「魔理沙、パチェをやっつけたの?」
聞くと魔理沙はふふんと自慢げに胸を張った
「あったり前だろ!まあ...ちょっとは手応えのあるやつだったけどな。」
あっ、そうそう。と魔理沙は思い出した様にパチェに近づいた。そして手を前にだし、何かブツブツ言っている。
「これでよし!」
スッと魔理沙は立ち上がった。
「パチェに何をしたの?」
「回復の魔法を使ったんだよ。これですぐに目が覚めると思うぜ。そんじゃ...」
鬼ごっこの続きするか?と聞いてきた。私は返事に詰まってしまった。すると魔理沙は
「やらないんだったら、霊夢と天馬を待ってレミリアって奴を倒しに行くか。」
と言って歩き出してしまった。しかし、すぐに止まってこっちを振り向いだ。
「それとも、一緒に行くか?」
と言って手を差し伸べてくれた。でもそれは出来ない。だって、お姉様が怒るから。もうこれ以上嫌われたくない。嫌われるのが怖い。
「嫌われるのが怖い、とか思ってるか?」
「えっ。」
思ってたことをそのまま言われたから、驚いた。
「何で分かったの?」
すると魔理沙はニッと笑った。
「でも、もし今の世界が嫌で他人の指図されずに生きようと思ってんのなら...」
私に近づいて肩を叩いた。
「戦わなきゃいけない時だってあるんだぜ!」
暗かった自分の世界に一つの光が出てきた気がした。
どーもこんにちは。天馬 駆です。一応、この物語の主人公なんですけど出番が少なく感じるのは僕だけでしょうか?それでは次回もよろしくお願いします。作者〜後よろしく〜
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はーい、それでは次回もお楽しみに!