ドラゴンボールFG 〜転生少女達と戦闘民族は仲間だった⁉︎〜 作:竜華
栽培マンの頭が、折り畳まれた身体が、地面から押し上げられていく。うえぇ…気持ち悪い。マジであいつら嫌い。あ、どうも。菜実です。只今栽培マン9匹が誕生しました。相変わらずの酷顏だな。でも、戦闘力はそれなりにある模様。まぁ、ヤムチャだけが被害者になれば歴史通りだからなー。ヤムチャごめん…君には、死んでもらう。
「良いか…?命令だ。あいつらを叩きのめして来るんや。もし、ふざけて力を加減したり、舐めてかかったりしたら…どうなるか、分かっとるよな?」
キャッツべは軽く笑いかけて、手に青い気弾を1つ、見せつけるように作る。そして、1匹の栽培マンに向かって投げつけた。
「キャァァァァァァァァァ⁉︎」
栽培マンは、青い血飛沫と肉塊を残して絶命する。瞬間、栽培マン達の表情が強張った。…うん、怖いよね。
「…こうなるで?」
『キ…ギキャ…』
更に笑みを深く顏に刻むと、強張った表情のまま、栽培マン達がZ戦士達に向き直る。
「…ふふっ、どの位やるんやろか。楽しみやで」
見物が好きではない澄華も、今回は楽しみなようだ。正直な奴。でも、興奮の所為で公開処刑とか…ヤバイよね。
「…頑張ってほしいね」
Z戦士達が構える。うん、やっぱりカッコ良いね‼︎
「悟飯‼︎奴らの目から目を離すんじゃないぞ‼︎」
「はっ、はい!」
怖がる悟飯君に喝を入れるクリリン。大丈夫だよー。皆は栽培マンに殺される程弱くないでしょ。変な男女達は知らないけど。
「恐れることはない‼︎」
「はい‼︎」
続けて、ピッコロさんも悟飯君の戦意をあげようと怒鳴った。やっぱりピッコロさんには良く懐いてるなー悟飯君。返事が違うもん。
「…やれ」
『ギキャーッキャキャキャキャキャッ‼︎』
王子の短い命令で、栽培マン達が一斉に襲いかかる。素早く反応したのは、ピッコロさん、クリリン、謎の男女達だった。悟飯君は、栽培マンに怯えているらしい。
「うりゃぁぁ‼︎」
「たぁぁぁぁ‼︎」
ピッコロさんとクリリンは、原作通り、縦横無尽に飛び回りながら栽培マン達に拳や蹴りを入れる。
「はっ‼︎」
「キャキャッキャ‼︎」
バキィッ‼︎
お?変な女の方が、栽培マンに一発エルボを決め込んだぞ?どうやら、女の方はなかなかやるらしい。
「うおりゃぁ‼︎」
「キャキャッ⁉︎」
男の方も、遅れをとってはならないと、栽培マンの腹に蹴りを入れた。おぉ、痛そう。
「…はぁ…あ…‼︎」
悟飯君、全然役に立っていません。頑張ってよ、悟飯君。孫 悟空の息子でしょー。
「キャキャッ…キャァ‼︎」
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
そうこうしてる間に、栽培マンのタックルが悟飯君に決まった。悟飯君は、華麗に宙を舞い、そして落ちる。
「あぁっ⁉︎」
クリリンが振り向きざまに声を上げた。
ここで畳み掛ければ勝機はあったものを、栽培マンは数回転した後、下に着地した。それを確認したかのように、他の栽培マン達が集まっていく。おいお前達、悟飯君リンチにする気かこの野郎。
「気後れするな悟飯‼︎」
ピッコロさんが、悟飯君の前に庇うように出る。すると、栽培マン達が少々怯んだ。ピッコロさんの強さだけは理解しているらしい。
「はっ、はい‼︎」
栽培マン達から目を離さずに、悟飯君は再び立ち上がる。相変わらず栽培マン達は、見下した目線で悟飯君達を見ていた。
「…今度はこっちから行ってやろうか?」
クリリンがそう言って構え直したその時、
「クリリン‼︎」
幼さが滲む声が上からした。全員が上を向く。
白い人形のような姿をしている餃子と、三つ目人の末裔とされる天津飯が、太陽の元に浮いていた。2人は、僕達の姿を冷たく見つめていたが、ゆっくりと地面に近付いてくる。
「天津飯‼︎餃子も来てくれたのか‼︎」
「うん‼︎」
クリリンの嬉しさ混じりの声に、餃子も明るく返した。なんか微笑ましい。
「…2人じゃ無かったのか?サイヤ人というのは…」
「…まっ、色々あってね。増えたみたい」
クリリンは冗談を言っているように笑う。
「何人でも同じだ」
「…変わらないよ。僕達に殺られるっていう、トゥルーエンドは、ね」
堅すぎる天津飯を、ちょっとおちょくってみた。天津飯は、何も言わずに睨み付けてくる。おぉ怖い。
「あんまり、調子に乗ってんじゃないわよ」
「…痛い目みたいのか?」
「…あまり気を逆撫でするな、スイレ、蒼魔。孫が来る前に、地球が消されるぞ」
「…わ、分かってるわ」
「…くそっ‼︎」
ふぅん…ピッコロさんが言ってた名前の感じからして、女の方がスイレで、男の方が蒼魔なのかな。うーん、やっぱり知らないわ、こんな奴ら。
「…そいつか。悟空の子ってのは」
天津飯が悟飯君を軽く見る。
「あぁ、随分ピッコロに鍛えられたみたいだ」
「…良い面構えしてるな」
「はあぁ…‼︎」
笑顔を見せる2人。その顔、良いなぁ。僕達にはそんな顔できないよ。心が、歪んでしまったから。
「ちょっと待った‼︎」
どこからともなく、彼の声が聞こえた。そう、言わずもなが、あのヤムチャの声だ。
シュタッという音と共に、ヤムチャが笑顔で現れる。
「…クリリン、遅くなってすまん」
「ヤムチャさん‼︎」
クリリンの心底嬉しそうな顔が眩しい。おーい、ここが戦場だって分かってますかー?
「…悟空以外は皆揃ったってわけか」
「えぇ‼︎」
Z戦士達を見回して、ヤムチャは呟いた。
「…そういえば、栽培マン達と同じ人数ですよね」
「…なんだと?」
歪んだ僕は、Z戦士達の人数を数えて、歪んだ笑みを浮かべた。
「…ゲームをしませんか?」