ドラゴンボールFG 〜転生少女達と戦闘民族は仲間だった⁉︎〜   作:竜華

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第18話 狂気の芽

「…さぁ、いつでもどうぞ。緑の怪物さん」

 

「ギェ…」

 

 どーも、分かってるとは思いますが、菜実です。今、何をしているかと言いますと、特に何もしてません。スイレと栽培マンの1対1のデスマッチを眺めてるだけです。

 

「おい、貴様ら。女と栽培マン、どちらが勝つか賭けをしてみないか?」

 

 …前言撤回。なんか賭けが始まった。

 

「そうだな…賭けに負けた奴が、勝った奴に苺のパフェを奢るってのはどうだ?勿論、1人に1つ、特大だ」

 

 本人は無自覚だが、王子は途轍もない甘党だ。こんな感じで賭けをする時、大概スイーツを賭けてくる。

 

「へっ、そんなの分かり切ってるだろ。栽培マンだ‼︎」

 

 余裕ぶっこきながら、ナッパは栽培マンに賭けた。

 

「…女、もといスイレだと思うで。何と無く、まだ力を隠してる気がするやん」

 

 キャッツべは女の方に賭ける。えー、これ、僕もやんなきゃKYなパターンじゃないか。まぁ、結果は見え見えだけど。

 

「…スイレでしょうか。さっきの動きを少ししか見ていませんが、おそらくかなりの腕だと思います」

 

「…女だろうな。動きのキレが違う」

 

 王子も分かってるね。流石、サイヤ人最強(現時点では)。

 

「なっ、ベジータまで…。良いさ‼︎どうせ、地球人の屑のような戦闘力じゃ、栽培マンにゃ勝てねぇんだからな」

 

 若干、ギニュー特戦隊臭がしないでもない会話である。フリーザ軍で《第2のギニュー特戦隊》と隠れて呼ばれるだけある…のかな?

 

 まぁ、そんなお巫山戯はさておき、

 

「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ‼︎」

 

「ギャァァァーッギャッギャッギャッ‼︎」

 

 遂に、地球人VS栽培マンの戦いのゴングが鳴らされた。

 

 栽培マンが3本の爪をスイレの身体を八つ裂きにしてやらんと振り下ろした。しかし、それは空を切るだけ。彼女はどこにもいなかった。刹那、栽培マンの背を、スイレの蹴りが襲う。

 

「遅いねぇ‼︎」

 

「ギャァッ⁉︎」

 

 ヒュー…ン…

 

 ドォォォォォ…ン…‼︎

 

 栽培マンの姿は、岩山を崩して消えた。巻き起こった風は、勢い良く僕達の周りを過ぎ去っていく。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…‼︎」

 

 それでも、まだスイレのターンは終わらない。

 

 宙に浮くスイレは、両手に気弾をしたためると、

 

「だりゃりゃりゃっ‼︎」

 

 ドォォォォォ…ン…ガラガラガラ…ガラ…‼︎

 

 連続で打ち放った。岩山だったものは、たちまち爆炎の中に見えなくなっていった。

 

「これで終わりよ‼︎《華舞破弾》‼︎」

 

 ブゥゥゥゥゥ…ン…

 

 ズドァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎

 

「…勝負あり、ですね」

 

 気弾の雨が止み、土煙が除かれていくと、悲惨な姿と化した地面が覗いた。クレーターの中心で木っ端微塵にされ、煙を上げるた栽培マンが痛々しい。

 

「…苺のパフェ、特大、3人分。しっかり奢って貰うで。大体…1650ゼニー位やったな?」

 

「…チッ‼︎」

 

「仕方が無いだろう。賭けに負けた貴様の運を恨め」

 

「強制的に始まったんだろうが…」

 

 キャッツべが凄く嫌味な笑顔でナッパを振り返った。ナッパは、そっぽを向いて舌打ちをする。うん、あれはウザいよね。

 

「やったぁ‼︎勝ったよぉ‼︎」

 

「良いぞスイレ‼︎よし、皆‼︎このまま勝ち越してやろうぜ‼︎」

 

「当ったり前だ‼︎俺達の攻撃、意志1つ1つに地球の命運が掛かってるんだからな‼︎」

 

「…盛り上がってるな、あいつら」

 

「…1匹しか倒してないのに」

 

 僕と王子の1言で、Z戦士達が固まった。あ…ごめん、タブーだったね。

 

「…良いよ‼︎この調子で全員倒して、お前ら泣かせてやる‼︎」

 

「涙目で言われてもねぇ…」

 

『…ギャッ…ギャギャッ…』

 

『…………え?』

 

 クレーターから、奴らの声がした。奴ではない。文字通り奴ら、複数形だ。全員がそちらを向く。

 

 狂気を目にしたためた栽培マンが3匹、嗤っていた。

 

『…ギャギャギャギャ…ギャッ…』

 

「…そっちだけではなさそうだぞ」

 

 王子は静かに、でも怒りの孕み具合が良く分かる声で言う。実際その通りで、前の栽培マン達も増殖。さしずめ、3倍って所かな。うえぇ…気持ち悪い。

 

「…お、おい⁉︎栽培マンに増殖機能なんてあったか⁉︎」

 

「…ない」

 

「それ冷静に言うことか⁉︎ベジータ⁉︎」

 

 ナッパはいつの間にかツッコミ役に回っている。役代わってくれてありがとう。

 

「…その口ぶり…貴様らの仕業ではないな」

 

「まぁ、わざわざゲームの邪魔しようなんて馬鹿はいませんよ」

 

「それに、あいつら捨て駒みたいな物やからな助けたりせぇへんよ」

 

「…それはそれで酷いな」

 

 ヤムチャ…君は正常だよ。

 

『…ギャッギャッ…ギャァァァァ‼︎』

 

 栽培マン達が辺りを見回し、禍々しい紫気を吹き出させた。思い出した、紫の光、気の増幅量。《凶悪化》以外の何物でもない。

 

「またやんか……めんどくさ」

 

「…って、お喋りしてる暇はないってさ」

 

 顎で奴らを指すと、キャッツべ達は大きな溜息をついた。僕も嫌だけど、これはどうにかしないとまずいから、仕方が無い。

 

『ギキャァァァァッキャッキャッキャッキャッ‼︎』

 

 栽培マン達が、僕らやZ戦士達めがけて地を蹴り上げた。僕達の側の奴らはこちらに来るので、咄嗟に後ろに退く。

 

「…良くもまぁ、その程度の戦闘力で俺達に刃向かおうとしたな」

 

「…愚かだな」

 

 バックステップで着地すると、王子とナッパが笑った。つられて、僕達2人の口角も上がる。

 

『…謀反なんぞ起こしたこと、後悔させてやるっ‼︎』

 

 怒鳴り声が響く荒地の地を崩す勢いで力を込めた。

 

 

 

 

 

 

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